JPH05239094A - シクロヘキサペプチジルビスアミン化合物 - Google Patents

シクロヘキサペプチジルビスアミン化合物

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JPH05239094A
JPH05239094A JP4263717A JP26371792A JPH05239094A JP H05239094 A JPH05239094 A JP H05239094A JP 4263717 A JP4263717 A JP 4263717A JP 26371792 A JP26371792 A JP 26371792A JP H05239094 A JPH05239094 A JP H05239094A
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    • C07K7/54Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シクロヘキサペプチジル核を持ち、治療用組
成物に直接使用するのに適した物理特性を持つと共に抗
生物質特性を持つことが判っているある種のビスアミン
化合物の提供。 【構成】 (A)式: 【化1】 で表されるアミンまたはその酸付加塩、及び (B)式: 【化2】 で表される第四アンモニウム塩からなる群から選択した
化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はある種のシクロヘキサペ
プチジルビスアミン化合物及びその製法に係る。
【0002】
【課題を解決するための手段】本発明のシクロヘキサペ
プチジルビスアミン化合物である化合物X(配列番号1
−7)は、環に直接付いている1つのアミンと、エーテ
ル基の置換基としての第二のアミン基を有している。本
化合物Xは (A)式:
【0003】
【化9】
【0004】で表されるアミン、化合物X−I(配列番
号1−7、29)、もしくはその酸付加塩、または (B)式:
【0005】
【化10】
【0006】で表される第四アンモニウム塩、化合物X
−II(配列番号1−7、29)で表すことができる。
【0007】前記式及び以下の式中では、R1 はHまた
はOHであり;R2 はHまたはOHであり;R3 はQC
n 2nNRV VI、QCn 2nNRV VIVII + -
またはQ(CH2 1-3 CRVIIIIXNHRX であり;
4 はHまたはOHであり;R5 はH、OHまたはCH
3 であり;R6 はHまたはCH3 であり;RI はC9
21アルキル、C9 −C21アルケニルである、またはC
1 −C10アルコキシフェニルまたはC1 −C10アルコキ
シナフチルであり;RIIはH、C1 −C4 アルキルまた
はベンジルであり;RIII はH、C1 −C4 アルキルも
しくはベンジルである、またはRIIとRIIIが一緒に−
(CH2 4 −もしくは−(CH2 5 −となり;RIV
はC1 −C4 アルキルであり;RV はH、C1-4 アルキ
ルまたはベンジルであり;RVIはH、C1-4 アルキルも
しくはベンジルである、またはRV とRVIが一緒に−
(CH2 4 −または−(CH2 5 −となり;RVII
はH、C1-4 アルキルであり;RVIIIはH、(CH2
m H、(CH2 m OH、(CH2 m NH2 またはC
OX(ここで、XはNH2 、OHまたはO(CH2 m
Hである)であり;RIXはH、(CH2 m Hであり、
またはRVIIIと共に=O(カルボニル)になり;RX
H(RVIII及びRIXがHのときは除く)、C(=NH)
NH2 、C(=NH)(CH2 0-3 H、CO(C
2 0-3 H、CO(CH2 m NH2 、(CH2
2-4 OHまたは(CH2 2-4 NH2 であり;QはOま
たはSであり;Zは医薬品として許容される塩の陰イオ
ンであり;Yは医薬品として許容される塩の陰イオンで
あり;そして各mは独立して1以上3以下の整数であ
り;nは2以上4以下の整数である。
【0008】本明細書中、以下では、「ビスアミン化合
物」または「化合物X」という表現を使用する場合に
は、式(X−I)のアミン、その酸付加塩及び式(X−
II)の第四アンモニウム塩を包含するものとする。
「化合物X−I」は遊離塩基と同様酸付加塩も意味す
る。化合物X−I及びX−IIの両者において、R3
アミノアルキルエーテルまたは第四アンモニウムアルキ
ルエーテルであってよいことを特記すべきである。従っ
て、ビスアミン化合物はアミノ基を2つ持つ非荷電化合
物であってよく、あるいはモノアンモニウムもしくはビ
スアンモニウム化合物であってよい。従って、「ビスア
ミン化合物」が上記定義の(化合物X−I)のようなア
ミンであり、R3 がQCn 2nNRV VIまたはQ(C
2 1-3 CR VIIIIXNHRX であるときには、最終
化合物は非荷電であり、一般に化合物X−Iaと呼ぶこ
とができる。化合物X−Iaは次の式:
【0009】
【化11】
【0010】で表すことができる。
【0011】「アミン化合物」がアミン(化合物X−
I)であり、R3 がQCn 2nNRVVIVII + -
であるときには、分子の荷電部分はアミノエーテル部分
にあり、この化合物は化合物X−Ibと呼ぶことができ
る。化合物X−Ibは次の式:
【0012】
【化12】
【0013】で表すことができる。
【0014】「アミン化合物」が第四アンモニウム塩
(化合物X−II)であり、R3 がQCn 2nNRV
VIまたはQ(CH2 1-3 CRVIIIIXNHRX である
ときには、最終化合物はモノ第四アンモニウム塩であ
り、化合物は化合物X−IIaと呼ぶことができる。化
合物X−IIaは次の式:
【0015】
【化13】
【0016】で表すことができる。
【0017】「アミン化合物」が第四アンモニウム塩
(化合物X−II)であり、R3 がQCn 2nNRV
VIVII + - であるときには、得られた化合物はビス
−第四塩であり、化合物X−IIbと呼ぶことができ
る。化合物X−IIbは次の式:
【0018】
【化14】
【0019】で表すことができる。
【0020】「アルキル」、「アルケニル」または「ア
ルコキシ」という表現を使用する場合には、直鎖基と同
様、分岐鎖基も含むものとする。
【0021】「エーテル」という表現を使用する場合、
本明細書の内容から明かなようにチオエーテルも含むも
のとする。
【0022】酸付加塩として適切な医薬品として許容さ
れる塩及び第四塩の陰イオンを提供する塩は、塩酸、臭
化水素酸、リン酸、硫酸、マレイン酸、クエン酸、酢
酸、酒石酸、コハク酸、蓚酸、リンゴ酸、グルタミン酸
等からの塩であり、Journal ofPharmaceutical Scienc
e, 66, 2 (1977) に列記された医薬品として許容される
塩に関連する他の酸も包含する。
【0023】ビスアミン化合物、化合物X及びこれらの
化合物の代表的な核並びに配列番号を次の表に示す。ペ
プチド核は置換基RI 、RII、RIII またはRIVに関係
なく同じであり、配列番号は核の違いによって割り当て
ているため、アミンとアンモニウム塩は同じ配列番号を
持つ。また核アミノ酸も同様に特定のアミノアルキルエ
ーテルに関係なく、すなわち、RV 、RVIまたはRVII
に無関係であるため、R3 は配列識別の目的でも同じで
あると考えられ、表には示していない。また、アミノ酸
は親油性側鎖が異なっていても変化しないため、単に側
鎖が違うだけで別な配列番号を割り当ててはいない。本
明細書で使用される「親油性側鎖」とはRI を指してい
る。
【0024】
【表1】
【0025】真菌感染症のコントロールに特に優れた化
合物は下記の式:
【0026】
【化15】
【0027】で表される化合物X−Ia−1(配列番号
1)である。
【0028】化合物が遊離アミンである場合には、低級
アルコール及び極性非プロトン性溶媒例えばジメチルホ
ルムアミド(DMF)及びピリジンに可溶である。これ
らの化合物はエーテル及びアセトニトリルのような溶媒
には不溶である。化合物が第四アンモニウム塩または陽
子化したアミンであるときには、水及び極性溶媒に可溶
である。
【0029】本発明の化合物は抗生物質、特に抗真菌剤
または抗原虫剤として有用である。抗真菌剤としては、
糸状菌及び酵母のいずれの抑制にも有用である。特に哺
乳類の真菌感染症、とくにカンジダ(Candida )例えば
C. albicans 、C. tropicalis 及びC. pseudotropicali
s 並びにアスペルギルス(Aspergillus )例えばA. fum
igatus、A. flavus 及びA. nigerが原因菌である感染症
の治療に使用するのに適している。本発明化合物はま
た、後記のように免疫機能の低下した患者が特にかかり
やすいニューモシスティスカリニ(Pneumocystis carin
ii)肺炎の治療及び/または予防に有用である。
【0030】前記の溶解特性は、治療用特に注射用組成
物に使用する際に有利である。
【0031】本発明化合物は、天然物または天然物の誘
導体から、添付のフローチャートに示す反応の順路を通
って、または併願で特許請求している中間体の1つから
得られる。
【0032】式(E)で表される出発物質は一般に天然
物質であるが、天然物質の側鎖誘導体であってもよい。
これは下記のように得ることができる。出発物質は先ず
脱水(ステップA)して式(F)のニトリルとし、次に
これを還元して(ステップB)アミンとし、置換アミン
が所望の場合には、これを適当なアルデヒド及び還元剤
例えばシアノ水素化ホウ素ナトリウムで還元的アルキル
化して化合物Gを得る。
【0033】化合物Gが天然物質から得られるものと異
なる核配置を有している場合には、OHを還元して得る
ことができる。
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】アミンは、不活性溶媒中、弱塩基例えば重
炭酸ナトリウムの存在下で、過剰のアルキル化剤例えば
アルキルハライドまたは硫酸アルキルと反応させて第四
化合物とし、化合物Jとすることができる(ステップ
C)。窒素上の置換基がすべて同じであるときには、出
発物質アミンは第一アミンであってよい(化合物G、R
II及びRIII はHである)。
【0037】化合物F、G及びJは新規化合物であり、
本願と同時に出願する整理番号P33364及び整理番
号P33365で特許請求している。
【0038】化合物GまたはJは、適当な溶媒例えばジ
メチルスルホキシド(DMSO)またはジメチルホルム
アミド(DMF)中のシクロヘキサペプチジルプロパノ
ールアミン(化合物G)またはシクロヘキサペプチジル
プロパノールアンモニウム化合物(化合物J)及び酸付
加塩例えば塩酸塩及び臭酸塩の形の適当なアミノアルコ
ールまたはアミノチオール20−200当量に、1−1
0当量の強い有機酸または無機酸例えば樟脳スルホン酸
または塩酸を加え、混合物を室温で1−7日撹拌するこ
とにより、アミノアルキルエーテルに変換できる。反応
はHPLCでモニターし、完了が測定されたら、反応混
合物を5−50容の水で希釈し、混合物全体を逆相クロ
マトグラフィーカラムにかける。「LICHROPREP」P−1
8(E. Merck)カラムが適切なカラムの代表例である。
次に、カラムを弱い溶離溶媒例えば(0.1%のトリフ
ルオロ酢酸または酢酸を含有する)5%アセトニトリル
水溶液で溶離して、過剰のアミノ−アルコールまたはア
ミノチオールを除去し、次により強い溶離溶媒例えば1
0−50%のアセトニトリルで生成物を溶離する。所望
のアミン化合物を含有する画分を合わせ、濃縮して、そ
れぞれステップDまたはD’に従って、酸付加塩である
化合物X−IIaまたはX−Iaを単離する。
【0039】化合物GまたはJは、同様の方法で、適当
な溶媒例えばDMSOまたはDMF中のシクロヘキサペ
プチジルプロパノールアミンまたはシクロヘキサペプチ
ジルプロパノールアンモニウム塩及び適当なアルキルア
ンモニウムアルコールまたはチオール20−200当量
の撹拌溶液に、1−10当量の強い有機酸または無機酸
を加え、HPLCで反応が実質的に完了したことが判る
まで混合物を室温で1−7日撹拌することにより、化合
物X−IIbまたは化合物X−Ibに変換できる。次
に、反応混合物を5−50容の水で希釈し、混合物全体
を逆相クロマトグラフィーカラムにかける。次いで、カ
ラムを弱い溶離液例えば5%アセトニトリルで溶離して
過剰のアミノアルコールまたはチオールを除去し、次に
5−50%のアセトニトリルで生成物X−IbまたはX
−IIbを溶離する。
【0040】前記のフローチャートから判るように、核
内のアミノ酸はヒドロキシグルタミンを除き変わらな
い。ビスアミンと同定される化合物が生じるアミノアル
キルエーテルはアミノ酸の構成に変化のない誘導体であ
る。アミノアルキルエーテルまたはチオエーテルを形成
する(最初のヒドロキシグルタミンでの)アミンまたは
アンモニウム化合物の配列は、アミノ酸のアミン基及び
ヒドロキシ基が変わらないため、同じであると識別され
よう。出発物質及びニトリル中間体の配列番号を下記に
示す。
【0041】脱水ステップの出発物質の配列番号は次の
通りである:
【0042】
【表2】
【0043】ニトリルの配列番号は次の通りである:
【0044】
【表3】
【0045】プロパノールアミンまたは第四塩の配列番
号は次の通りである:
【0046】
【表4】
【0047】化合物X−I(配列番号1−7)製造の第
一ステップは、化合物Eのカルボキシアミド基を脱水し
てニトリル化合物Fとすることである。この反応は、モ
レキュラー・シーブの存在下または不在下で、窒素下、
溶媒中で塩化シアヌルを使用して実施するのが好まし
い。
【0048】塩化シアヌルの代わりに使用できる好適な
試薬は、無水物、例えば無水酢酸、無水トリフルオロ酢
酸及び五酸化リン;酸塩化物、例えば塩化オキサリル、
オキシ塩化リン、塩化チオニル、塩化p−トルエンスル
ホニル及びイソシアン酸クロロスルホニル;ホスホニウ
ム試薬、例えば五塩化リン、トリフェニルホスフィン/
四塩化炭素、トリフェニルホスホニウムジトリフレート
及び二塩化トリフェニルホスホニウム;カルボジイミ
ド、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド;他の脱水
剤、例えば塩化アルミニウム、四塩化チタン、水酸化エ
チル(カルボキシスルファモイル)トリエチルアンモニ
ウム分子内塩である。
【0049】好適な溶媒には、ジメチルホルムアミド、
弱塩基性溶媒例えばピリジン、コリジン等が含まれる。
【0050】モレキュラー・シーブの大きさは3Aから
5Aの範囲であってよい。
【0051】化合物E(配列番号8−14)及び試薬の
相対量は多様であってよいが、一般に、脱水剤を過剰に
使用する。約1.5−15当量の脱水剤を使用する。モ
レキュラー・シーブを使用するときには、少なくとも重
量で10倍使用する。
【0052】反応を実施する場合には、先ず、よく脱水
した溶媒中のモレキュラー・シーブ懸濁液を準備し、窒
素雰囲気下で撹拌しながら、塩化シアヌルまたは他の脱
水剤を加え、よく混合する。得られた混合物に、窒素雰
囲気下で撹拌しながら、出発物質、化合物Eを加え、1
2−24時間または反応混合物のHPLC分析によりニ
トリルの形成により反応が実質的に完了したことが示さ
れるまで撹拌を続ける。HPLC分析により反応が実質
的に完了したことが判ったら、好ましくは焼結ガラス漏
斗で濾過してシーブを除去し、濾液を濃縮し、分離用H
PLCで精製する。精製に使用する移動相は種々の比の
水/アセトニトリル組成物及びアセトニトリル/水組成
物である。これらの組成物を実施例ではA及びBと呼
ぶ。組成物Aは0.1%のトリフルオロ酢酸または酢酸
を含有する95/5の水/アセトニトリルである。組成
物Bは0.1%TFAまたは酢酸を含有する95/5の
アセトニトリル/水である。HPLC分析に使用する正
確な移動相及び分離用HPLCに使用する移動相は互い
に違ってもよいばかりではなく、化合物によって異なっ
てもよいが、当業者には容易に決定できることである。
【0053】シーブを使用しないで反応を行うときに
は、化合物Eの非プロトン性溶媒溶液に固体の塩化シア
ヌルを一度で加え、短時間、迅速に撹拌し、次に反応混
合物に酢酸ナトリウム水溶液を直接加えて反応を停止す
る。次に、真空下で揮発性物質を除去し、固体残渣を得
る。これは上記のように精製してもよい。
【0054】ニトリルからアミンへの還元は化学的還元
または触媒的還元を使用して実施できる。アルコール溶
媒中の水素化ホウ素ナトリウムと塩化第一コバルトが特
に有用であることが判明している。この試薬の組合せを
使用するときには、約5−50モル当量の水素化ホウ素
ナトリウムと2−10モル等量の塩化第一コバルトを各
モル量のニトリルに対して使用する。
【0055】他の水素化物還元剤例えばシアノ水素化ホ
ウ素ナトリウム、水素化アルミニウム、ジボラン、水素
化アルミニウムジイソブチル等も使用できる。多くの場
合、この水素化ホウ素ナトリウムと塩化第一コバルトの
組合せと同様に、これらの還元剤をルイス酸、例えば塩
化第一コバルトまたは塩化アルミニウムと共に使用す
る。
【0056】触媒による水素添加は種々の触媒例えば炭
担持パラジウム、酸化プラチナまたはアルミナ担持ロジ
ウムを使用しても実施できる。
【0057】典型的な溶媒は試薬によって異なるが、ア
ルコール、特にメタノール及びエタノール、ジメチルホ
ルムアミド、ピリジン、テトラヒドロフラン及び他のエ
ーテルを含んでいる。
【0058】ニトリルのアミンへの還元を化学反応を使
用する、より好ましい態様で実施するときには、窒素雰
囲気下でニトリルのアルコール溶液に化学的還元剤を加
え、210nmでの紫外吸光度による検出を使用するH
PLC分析で反応が実質的に完了したことが示されるま
で撹拌を続ける。塩化第一コバルトと共に水素化ホウ素
ナトリウムを使用するときには、上記のように製造した
ニトリルのメタノールまたは他の溶媒の溶液に、室温
で、撹拌しながら、塩化第一コバルトを加え、次に水素
化ホウ素ナトリウムを少しずつ加える。ここで、気体が
発生する。撹拌を12−24時間続ける。この時点で酢
酸または塩酸を混合物に加えて、反応を停止する。次
に、混合物をA/Bが70/30から50/50の非常
に水性の移動相で希釈し、これは酢酸または塩酸で酸性
化し、濾過し、クロマトグラフィーで精製することがで
きる。溶離した画分を凍結乾燥すると、酢酸、トリフル
オロ酢酸または塩酸の酸付加塩としてアミンが得られ
る。
【0059】N−アルキル化またはベンジル化した化合
物は第二または第三アミンの任意好適な公知の製法を使
用して製造できる。N−ベンジル化合物は、先ずベンジ
ルアルデヒドでシッフ塩基を作り、次に慣用の還元剤例
えばニトリルの還元に関連して前述した還元剤を使用し
て還元して製造するのが最も好ましい。このとき、より
緩和な還元剤も使用できる。
【0060】窒素上の所望のアルキル基がメチルのとき
には、ホルミル化し、次にヒドロキシメチル基をシアノ
水素化ホウ素ナトリウムまたは他の還元剤を使用して還
元することにより炭素を導入できる。窒素上の所望のア
ルキル基が高級アルキルであるときには、アルデヒド及
び還元剤例えばシアノ水素化ホウ素ナトリウムでN−ベ
ンジル誘導体を還元的にアルキル化し、生成物を逆相ク
ロマトグラフィーで精製して、ベンジルとより高級なア
ルキルで置換した第三アミンを得る方法が好ましい。ベ
ンジル基は炭担持パラジウムまたは他の好適触媒を使用
する水素添加により除去することができる。
【0061】アルキル基が同じ場合には、同じ一般的手
法を使用するのが好ましい。ハロゲン化または硫酸アル
キルが使用できるが、これらは第四アミンに最も適した
ものである。
【0062】第四アンモニウム塩を製造しようとする場
合には、上記のように製造した適当なアミンを不活性溶
媒中、重炭酸ナトリウムの存在下で、アルキル化剤例え
ばヨウ化アルキル、他のハロゲン化アルキルまたは硫酸
アルキルと反応させる。わずかにモル過剰の重炭酸ナト
リウムを使用する。アルキル化剤は非常にモル過剰で使
用する。約6−10倍モル過剰で使用することができ
る。
【0063】窒素上の全ての置換基が同じ場合、出発物
質のアミンは第一アミンであってよい。アミン混合物の
場合には、アルキル化剤によるアルキル化のコントロー
ルがより難しいために、特別な基を最初に入れることが
好ましい。
【0064】アミノアルキルエーテルを製造するために
は、シクロヘキサペプチジルプロパノール化合物(化合
物G)、適切なアミノアルカノールまたはアミノアルキ
ルチオールの塩酸塩またはN−カルボベンジルオキシ
(CBZ)保護したアミノアルカノールまたはアミノア
ルキルチオール及び樟脳スルホン酸または塩化水素を含
む溶液に樟脳スルホン酸を加えて混合し、混合物を1−
7日、室温で撹拌する。反応の進展を、溶離液としてア
セトニトリル/水を使用するHPLCでモニターすると
好都合である。反応が実質的に完了した後、反応混合物
を水で希釈し、得られた溶液を逆相フラッシュシリカゲ
ルカラムにかけ、アセトニトリルと水の適当な混合物で
溶出すると、所望のビスアミン化合物またはCBZ保護
したビスアミン化合物が得られる。後者の場合、保護C
BZ基は水素化分解で除去する。
【0065】(置換または遊離アミノアルキルエーテル
では)他のアルキル化剤例えば置換または保護したアミ
ノアルキルハロゲン化物または硫酸塩を使用できるが、
樟脳スルホン酸または塩酸の存在下で遊離塩基の塩を使
用するのが最も効果的で便利であることが判っている。
【0066】アミノアルカノールまたはアミノアルキル
チオールを非常に過剰に、好ましくは100モル当量の
レベルで使用する。樟脳スルホン酸または塩酸の量はシ
クロヘキサペプチジルプロパノールアミン1モル当り約
2モルである。反応媒質は好適な非プロトン性溶媒例え
ばジメチルスルホキシド(DMSO)またはジメチルホ
ルムアミド(DMF)またはジオキサン、またはその混
合物である。
【0067】反応の進展をモニターするためには、0.
1%のトリフルオロ酢酸(TFA)または酢酸を含有す
る10−50%アセトニトリル水溶液を使用する分析用
「ZORBAX」(DuPont)カラムが好適である。分離精製用
には、逆相カラム例えば粒径40−63ミクロンの「LI
CHROPREP」C18 を使用し、溶媒除去用には5−15%の
アセトニトリル水溶液を、生成物溶離用には(0.1%
TFAまたは酢酸を含有する)10−50%アセトニト
リル水溶液を使用するのが有用である。
【0068】分子のプロパノールアミン部分とアミノエ
ーテルまたはアミノチオエーテル部分の両方が第四アン
モニウム塩の形であるのが望ましい場合、未置換アミノ
エーテルもしくはチオエーテルまたは置換アンモニウム
エーテルまたはチオエーテルに慣用のアルキル化剤を使
用することができる。エーテルが未置換アミノエーテル
であるときには、一般に、アルキルアンモニウム基はア
ルキルが全て同じであるトリアルキルアンモニウム基で
ある。アミノ基上の置換基が混合していることが望まし
いときには、置換アミノアルキルエーテルをアルキル化
して第四アンモニウムエーテル化合物を得る。
【0069】
【作用】本発明の化合物は多くの真菌、特にカンジダ
(Candida )、アスペルギルス(Aspergillus )及びク
リプトコッカス(Cryptococcus)種に対して活性であ
る。抗真菌特性は、1%デキストロース含有の酵母窒素
ベース(Difco )培地(YNBD)中でのマイクロブロス希
釈アッセイで測定した特定種のカンジダ及びクリプトコ
ッカス生物に対する最少殺真菌濃度(MFC)で表すこ
とができる。
【0070】代表的なアッセイでは、化合物X−Ia−
1を100%のジメチルスルホキシド(DMSO)に初
期濃度5mg/mlで溶解した。溶解後、最終DMSO
濃度約10%となるように水で希釈して、薬剤保存液濃
度を512μg/mlとした。次に、溶液をマルチチャ
ンネルピペットで96ウェルプレートの第1カラムに入
れた(各ウェルはYNBDを0.075ml含有してい
る)。その結果薬剤濃度は256μg/mlとなった。
第1カラムの化合物を列毎に2倍ずつ希釈し、薬剤最終
濃度が256μg/mlから0.12μg/mlとなる
ようにした。
【0071】分光光度計(600nm)を使用して、試
験すべき生物の4時間ブロス培養を0.5 McFarland 標準
と同じになるよう調整した。この懸濁液をYNBDで
1:100に希釈し、細胞濃度1−5×104 コロニー
形成単位(CFU)/mlとした。懸濁液のアリコート
(0.075ml)を、最終的な細胞接種物が5−25
×103 CFU/ml、最終薬剤濃度128μg/ml
から0.06μg/mlとなるように、マイクロタイタ
ーウェルの各ウェルに接種した。各アッセイには、薬剤
を含まない対照のウェル1列と細胞を含まない対照のウ
ェル1列を含んでいる。
【0072】24時間インキュベートした後、マイクロ
タイタープレートをシェーカー上で緩和に振とうし、細
胞を再懸濁させた.MIC−2000イノキュレータを
使用して、96ウェルマイクロタイタープレートの各ウ
ェルから、1.5μlのサンプルを、サブローデキスト
ロース寒天(SDA)を含有する単一レザーバ接種プレ
ートに移した。接種したSDAプレートを35℃で24
時間インキュベートした。ただしCryptoccoccus neofor
mans株では、48時間目にSDAプレートに接種し、S
DAに植え付けてから48時間インキュベートした後、
最少殺真菌濃度(MFC)を測定した。結果は次の通り
であった。
【0073】
【表5】
【0074】化合物はまた真菌に対してin vivo の効果
も示す。これは化合物X−Ia−1について示すことが
できる。
【0075】Candida albicans MY 1055を一晩SDAで
培養し、増殖したものを滅菌食塩水に懸濁し、血球計で
細胞濃度を測定し、細胞懸濁液を3.75×105 細胞
/mlに調整した。次に、この懸濁液0.2mlを最終
接種物7.5×104 細胞/マウスとなるようにマウス
の尾の静脈に静注した。
【0076】次に、上記のように予めCandida albicans
に感染させてある18−20gの雌性DBA/2マウス
に、化合物X−Ia−1の種々の濃度の水溶液を4日間
連続して1日2回腹腔内投与(I.P.)してアッセイ
を行った。対照として、Candida albicansに感染したマ
ウスに蒸留水を腹腔内投与した。7日後、二酸化炭素ガ
スでマウスを殺し、両方の腎臓を無菌的に取り出し、滅
菌食塩水5mlを含む滅菌ポリエチレンバッグに入れ
た。腎臓をバッグの中で均質化し、滅菌蒸留水で順次希
釈し、アリコートをSDAプレート表面上に広げた。プ
レートを35℃で48時間インキュベートし、酵母のコ
ロニーを数えて、腎臓1グラム当りのコロニー形成単位
(CFU)を測定した。化合物X−Ia−1は、1.5
及び0.38mg/kgを7日間連続して1日2回腹腔
内投与すると、回復可能なカンジダのCFUを99%よ
り大きく減少させることが判った。
【0077】本発明の化合物は免疫の低下した患者のニ
ューモシスティスカリニ感染を予防または緩和するため
にも有用でありうる。本発明化合物の治療または抗感染
症を目的とした有効性は免疫抑制ラットに対する研究で
示すことができる。
【0078】代表的な研究では、化合物X−Ia−1の
有効性を測定した。Sprague-Dawleyラット(重量約25
0グラム)を、飲料水にデキサメサゾン(2.0mg/
L)を入れて免疫抑制し、7週間低蛋白質食を続けて、
潜伏感染後にニューモシスティス肺炎を起こさせた。薬
剤で処理する前に、2匹のラットを殺して、ニューモシ
スティスカリニ肺炎(PCP)が存在することを確認し
た:両方のラットで感染があることが判明した。5匹の
ラット(重量約150グラム)に、0.25mlのベヒ
クル(蒸留水)中の化合物X−Ia−1を1日2回4日
間皮下(sc)注射した。ベヒクルの対照も設けた。処
理期間中、全てのラットにデキサメサゾン入り飲料水と
低蛋白質食を与え続けた。処置が完了したら、全ての動
物を殺し、肺を取り出し、処理し、染色したスライドを
顕微鏡で分析して疾患の程度を調べた。この研究の結果
から、化合物X−Ia−1を5匹のラットに0.019
mg/kg投与すると、90%の有効率でP. cariniiの
嚢胞を減少させることが判った。
【0079】この顕著な特性は、慣用の製薬技術によ
り、医薬品として許容される担体と共にこの化合物を新
規な医薬品組成物に処方すると最も有効に利用される。
【0080】新規な組成物は少なくとも抗真菌または抗
ニューモシスティス治療量の活性化合物を含んでいる。
一般に、組成物には少なくとも1重量%の化合物Xまた
はその成分の1つを含んでいる。使用前に希釈するのに
適した濃厚な組成物には90重量%以上を含むことがで
きる。組成物には、経口投与、局所投与、非経口投与
(腹腔内、皮下、筋肉内及び静脈内投与を含む)、経鼻
投与及び座薬または散布に適した組成物を含んでいる。
組成物は、所望の媒質に適した成分と化合物Xを緊密に
混合することにより予め包装することができる。
【0081】経口投与用に処方した組成物は液体組成物
でも固体組成物でもよい。液体製剤の場合には、治療薬
を液体の担体例えば水、グリコール、油、アルコール等
と共に処方し、固体製剤例えばカプセル及び錠剤の場合
には、固体の担体例えばでんぷん、糖、カオリン、エチ
ルセルロース、炭酸カルシウム及びナトリウム、リン酸
カルシウム、カオリン、タルク、ラクトース、また一般
に潤滑剤例えばステアリン酸カルシウム、及び結合剤、
崩壊剤等と共に処方する。投与し易さの点から、錠剤及
びカプセルが最も好都合な経口用の投与形態である。投
与の容易さ及び用量の均一化のためには、組成物を(後
記定義の)単位投与量形態に処方すると特に好都合であ
る。単位投与量形態の組成物は本発明の1つの面を構成
する。
【0082】組成物は注射用に処方することもでき、注
射用には油性ベヒクルまたは水性ベヒクル例えば0.8
5%塩化ナトリウム水溶液または5%デキストロース水
溶液中の懸濁液、溶液またはエマルジョンのような形態
をとってよく、処方用物質例えば懸濁剤、安定化剤及び
/または分散剤を含んでよい。緩衝剤及び添加剤例えば
食塩水またはグルコースを加えて等張溶液を作ることも
できる。化合物は点滴静注投与用にアルコール/プロピ
レングリコールまたはポリエチレングリコールに溶解さ
せてもよい。これらの組成物も、好ましくは保存料を加
えて、アンプルまたは複数回用容器入りの単位投与量形
態とすることができる。また、活性成分は投与前に適切
なベヒクルで再構成する粉末の形態でもよい。
【0083】本明細書及び特許請求の範囲で使用する
「単位投与量形態」とは物理的に分けた単位を意味し、
各単位には所望の治療効果が得られるように計算した予
め決めた量の活性成分を医薬品担体と共に含んでいる。
このような単位投与量形態の例には、錠剤、カプセル、
丸剤、粉末の包み、ウェファー、アンプルまたは複数回
用容器に計り取った単位等がある。本発明の単位投与量
形態には、一般に、化合物の1つを100−200mg
含有する。
【0084】化合物を抗真菌剤として使用するときに
は、任意の投与法を使用できる。
【0085】化合物をニューモシスティス感染のコント
ロールに使用しようとするときには、任意の方法が使用
できるが、肺または気管を直接治療することが望まし
い。このような投与には、吸入法を使用する。吸入で投
与するときには、本発明化合物を加圧式パックまたはネ
ブライザからエアゾールスプレーの形で分配するのが便
利である。吸入のための好ましい分配系は計測用量吸入
(MDI)エアゾールであり、これは好適な噴射剤例え
ばフルオロカーボンまたはハイドロカーボン中の化合物
X−IまたはX−IIの懸濁液または溶液として処方で
きる。
【0086】本発明化合物は錠剤、カプセル、局所用組
成物、散布用粉末、座薬等として使用できるが、本発明
化合物はその水及び水性媒質への溶解性から注射用処方
及びエアゾールスプレーに適した液体組成物への使用に
適している。
【0087】
【実施例】以下の実施例は本発明を説明するものである
が、限定する意図のものではない。
【0088】実施例I
【0089】
【化18】
【0090】A.中間体ニトリル化合物(化合物F−I
a)(配列番号15)の製造 窒素雰囲気下で、(13Xと3Aのモレキュラー・シー
ブを組み合わせたもので予め脱水した)DMF115m
l中で4Aのモレキュラー・シーブ25.5gを30分
間撹拌して予め製造した4Aのモレキュラー・シーブの
懸濁液に塩化シアヌル1.38g(7.48mmol;
1.5モル当量)を加え、5分間撹拌を続けた。得られ
た懸濁液に、化合物E−1(配列番号8)(R1
2 、R3 及びR4 はOHであり;R5 はHであり;R
6 はCH3 であり;RI は9,11−ジメチルトリデシ
ルである)5.2g(4.9mmol)を加えた。次
に、得られた混合物を22時間撹拌した。これが終わっ
た時点で、「ZORBAX」(4.9mm×25cm)C8カ
ラムを使用し、45/55の水:アセトニトリル(A:
B)(0.1%TFA含有)を使用して室温でイソクラ
ティック溶離し、210nmでの紫外吸収で検出するH
PLC分析を行った。生成物が大部分であることが判っ
た。モレキュラー・シーブを焼結ガラス漏斗で濾過し、
DMF15ml及びメタノール20mlで順次洗った。
濾液を真空下で濃縮して濃い油とした。油をA:Bが6
0/40の移動相20mlとメタノール10mlに吸収
させ、0.45μのWhatman ポリプロピレンシリンジフ
ィルターで濾過した。濾液をA:Bが60/40の移動
相で洗って、容量を50mlとし、15μ、100オン
グストロームの「DELTA PAK 」(Waters)C18固定相
を充填した45mm内径の放射圧縮カラムに分速30m
lでポンプ注入した。カラムを先ず、始めに出てくる不
純物が溶離されてしまうまで60/40のA:B、20
ml/分で溶離し、次に55:45、40ml/分にし
て、溶離を続けた。所望の生成物を含む画分を集め、真
空下で濃縮して、大部分のアセトニトリルを除去した。
残渣を凍結乾燥すると、ニトリル中間体(配列番号1
5)が1.5g(収率29%)得られた。化合物のスペ
クトル特性は次の通りであった。
【0091】1H−NMR(400 MHz,CD3
D):δ 7.12(d,2H),6.73(d,2
H),5.31(d,1H),1.20(d,3H),
0.88(t,6H),0.87(d,6H) 質量スペクトル(FAB):1054(M+Li) B.中間体プロパノールアミンG−Ia(配列番号2
2)の製造 窒素雰囲気下で、メタノール60ml中の上記で製造し
たニトリル2.1g(2mmol)の溶液に、塩化第一
コバルト六水塩1.04g(8mmol、4.0モル当
量)を加えると、紫色の溶液が形成された。溶液を室温
で撹拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム1.51g
(40mmol、20モル当量)を約15分かけて少し
ずつ加えた。水素化ホウ素ナトリウムを加えると反応媒
質の色が黒色に変わり、気体が発生した。添加の度に気
体が発生した。撹拌を一晩続けた。この時点で、8mm
×10cmの「DELTA PAK 」放射圧縮C18カラムを使
用し、40℃、流速1.5ml/分、60/40のA:
B[0.1%酢酸含有組成物]で溶離し、λ=210n
mで屈折率を読み取るHPLC分析を実施した。分析の
結果、アミン:ニトリルの比は64.7:15.2であ
ることが判った。反応混合物を先ず、70/30のA:
Bの移動相[0.1%酢酸含有組成物]で希釈し、次に
酢酸を加えてpHを約5とした。次に、反応混合物をセ
ライトパッドで濾過し、濾塊をメタノールで洗った。次
に、溶液を15μ、100オングストロームの「DELTA
PAK 」(Waters)C18固定相を充填したWaters45m
m内径の放射圧縮カラムにポンプ注入し、40.0ml
/分で溶離した。純粋な画分を合わせ、真空下で濃縮
し、アセトニトリルの大部分を除去し、次に凍結乾燥さ
せると生成物プロパノールアミン、化合物G−Ia(配
列番号1、酸付加塩として)900mg(42.8%)
が得られた。4.9mm×25cmの「ZOBRAX」(DuPo
nt)C18カラム、40℃、流速1.5ml/分、45
/55のA:B(0.1%酢酸含有組成物)でイソクラ
ティック溶離、λ=210nmのHPLC分析から生成
物の純度は95%より高いことが判った。所望の生成物
を含む画分を集め、濃縮するとプロパノールアミンが得
られた。化合物のスペクトル特性は次の通りであった:1 H−NMR(400 MHz,CD3 OD):δ
7.12(d,2H),6.75(d,2H),5.1
8(d,1H),4.97(d,1H),1.19
(d,3H),0.89(t,3H),0.86(d,
6H) 質量スペクトル(FAB):1058(M+Li) C.化合物X−Iaの製造 酸付加塩として上記の様に製造したプロパノールアミン
化合物52mg、塩酸エタノールアミン900mg(2
00当量)、ジメチルスルホキシド(DMSO)2.5
ml中の樟脳スルホン酸10.9mg(1.0当量)及
びジメチルホルムアミド0.5mlを一緒に約1週間撹
拌した。この時点でのHPLC分析により、約80%の
変換が起こったことが示された。次に、混合物を水で希
釈し、A85%とB15%を充填した逆相シリカゲルカ
ラム(「LICHROPREP」C18)にかけると、所望のジア
ミンが実質的に単一の生成物として18.5mg得られ
た。化合物を分離用HPLCで精製すると、精製された
生成物が11.2mg得られた。化合物のスペクトル特
性は次の通りであった。
【0092】質量スペクトル(FAB): 1101
(M+Li)1 H−NMR(400 MHz,CD3 OD):δ
7.12(d,2H),6.77(d,2H),5.1
8(d,1H),3.14(t,2H),3.09
(t,2H)実施例I−A
【0093】
【化19】
【0094】同様に、次の化合物を製造した: 質量分析: (FAB)1129(M+Li)実施例II
【0095】
【化20】
【0096】(実施例Iで製造した)化合物G−Ia4
4mg(配列番号22)(42μmol)と塩化ヒドロ
キシエチルトリメチルアンモニウム100当量の溶液
に、樟脳スルホン酸20mg(2当量)を加え、HPL
C分析で出発物質の変換が示されるまで、得られた混合
物を室温で撹拌する。次に、反応混合物を直接、「ZORB
AX」(25mm×25cm)C8カラムにかけ、50/
50のA:Bで、8.0ml/分で溶離した。HPLC
で測定して純粋な画分を集め、凍結乾燥させると、一塩
化物として所望の生成物である化合物X−Ib(配列番
号1)、分子量=1172.9が得られる。
【0097】実施例III
【0098】
【化21】
【0099】A.中間体プロパノールアミンJ−Ia
(配列番号22)の製造 シーブ(13X、3Aモレキュラー・シーブ)で脱水し
たDMF1.0ml中の(実施例Iに記載のように製造
した)化合物G−Ia(配列番号1)44mg(42μ
mol)の溶液に重炭酸ナトリウム4.5mg(53μ
mol)を加え、次に4Aのモレキュラー・シーブ25
0mg、最後にヨウ化メチル26μl(417μmo
l、10当量)を加え、得られた溶液を室温で5時間撹
拌した。この時点で、重炭酸ナトリウム2.5mg(3
0μmol)及びヨウ化メチル26μl(417μmo
l)を加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。次
に、反応混合物を分離用HPLCカラムに直接かけ、5
5/45のA:Bで8.0ml/分で溶離した。HPL
Cで測定して純粋な画分を集め、凍結乾燥すると、化合
物H−Ia(配列番号1)が17mg(収率37%)得
られた。HPLC分析によると純度95.2%であっ
た。
【0100】1H−NMR(400 MHz,CD3
D):δ 7.11(d,2H),6.73(d,2
H),5.16(d,1H),4.98(d,1H),
3.16(s,9H),1.19(d,3H),0.8
8(t,3H),0.85(d,6H) 質量スペクトル(FAB):1094(M+H) B.X−IIaの製造 DMSO中の(実施例Iに記載のように製造した)化合
物J−Ia(配列番号1)17mg(17μmol)と
塩酸2−N,N−ジメチルアミノエタノール100当量
の溶液に、樟脳スルホン酸(2当量)を加え、HPLC
分析で出発物質の変換が示されるまで、得られた混合物
を室温で撹拌する。次に、反応混合物を「ZORBAX」(2
5mm×25cm)C8カラムに直接かけ、50/50
のA:Bで8.0ml/分で溶離した。HPLCで測定
して純粋な画分を集め、凍結乾燥すると、化合物X−I
Ia(配列番号1)が得られる。分子量=1200.9
2(一塩化物)。
【0101】実施例IV
【0102】
【化22】
【0103】シーブ(13X、3Aモレキュラー・シー
ブ)で脱水したDMF1.0ml中の(実施例Iに記載
のように製造した)化合物X−Ia(配列番号1)44
mg(42μmol)の溶液に重炭酸ナトリウム4.5
mg(53μmol)を加え、次に4Aのモレキュラー
・シーブ250mg、最後にヨウ化メチル26μl(4
17μmol、10当量)を加え、得られた溶液を室温
で一晩撹拌する。次に、反応混合物を分離用HPLCカ
ラムに直接かけ、40/60のA:Bで8.0ml/分
で溶離した。HPLCで測定して純粋な画分を集め、凍
結乾燥すると、二ヨウ化物として化合物X−IIb、分
子量1434.3が得られる。
【0104】実施例V 実施例I及びIIに記載のように実施する操作で、
1 、R2 及びR4 がOHであり、他の置換基が下記の
通りである次の化合物を製造する:
【0105】
【表6】
【0106】*DMTD=10,12−ジメチルトリデ
シル 化合物V−AからV−Dまでは配列番号1であり:化合
物V−EからV−Gまでは配列番号2である。
【0107】実施例VI 実施例III及びIVに記載のように実施する操作で、
1 、R2 及びR4 がOHであり、R6 がCH3 であ
り、他の置換基が下記の通りである次の化合物を製造す
る:
【0108】
【表7】
【0109】化合物VI−A及びVI−Bは配列番号1
であり;化合物VI−C及びVI−Dは配列番号2であ
る。
【0110】実施例VII
【0111】
【化23】
【0112】実施例Iに記載したのと同様の方法で、以
下の反応を実施した: A.中間体ニトリル化合物(配列番号15)の製造 窒素下で、シーブで脱水したDMF中の化合物E−1
(配列番号21)(R1、R2 、R3 及びR4 はOHで
あり、R5 はHであり、R6 はCH3 であり、I は
【0113】
【化24】
【0114】である)110mg(0.104mmo
l)の溶液に塩化シアヌル59mg(0.322mmo
l)を一度に加えた。反応を5分半進め、酢酸ナトリウ
ム溶液1.35mlを加えて反応を停止した。HPLC
分析により、生成物と出発物質の比が15.5:1であ
ることが判った。反応混合物を50%アセトニトリル水
溶液2.0mlで希釈し、放射圧縮C18△−Pakカ
ラム(粒径15μ、孔径100A、25mm×50c
m)に注入した。DMF全部と他の始めに流出される物
質が溶離されてしまうまで、0.1%TFAを両方に含
有する75:25のH2 O/CH3 CNで12.0ml
/分の速度で溶離を始めた。次に、勾配を30分かけて
50:50に上げ、生成物の純粋な画分を集め、合わせ
た。凍結乾燥により、HPLC(4.6mm×25cm
「ZORBAX」C18;6:4のH2 O/CH3 CN[両方
とも0.1%のTFAを含有する]でイソクラティック
溶離、流速1.5ml/分;温度=40℃;λ=210
nm;HPLC保持時間=9.74分)による純度が>
99.5%である生成物60mg(55.5%)が得ら
れた。化合物のスペクトル特性は次の通りであった。
【0115】1H−NMR(400 MHz,CD3
D):δ 7.82(d,2H),7.12(d,2
H),6.94(d,2H),6.75(d,2H),
5.37(d,1H),2.86(dd,1H),2.
76(dd,1H),2.44(m,1H),2.29
(m,1H),1.21(d,3H),0.9(t,3
H) 質量分析(FAB)1048(M+Li) B.中間体塩酸プロパノールアミン化合物(配列番号2
2)の製造 メタノール3.0ml中の上記で製造したニトリル73
mg(0.070mmol)の溶液に、CoCl2 ・6
2 Oを62mg(0.476mmol)加えた。Co
Cl2 ・6H2 Oがすべて溶解するまで、反応混合物を
撹拌した。ここで、NaBH4 90mg(2.38mm
ol)を5分にわたり4回に分けて加えると、激しく反
応して混合物は黒くなった。5時間後、HPLCにより
反応が実質的に完了したことが判り、2NHCl(1.
33ml)を加えて反応を止め、暗色が消えるまで撹拌
した。得られた溶液をHPLCカラム(放射圧縮C18
DELTA PAKカラム)に直接注入し、始めに溶離される有
色物質が溶離されてしまうまで、75:25のH2 O/
CH3 CN(両方とも0.1%HOAcを含有してい
る)、12.0ml/分で溶離した。勾配を次に70:
30に上げ、生成物の純粋な画分を集め、合わせ、凍結
乾燥すると、HPLC(上記に詳述したイソクラティッ
ク溶離を使用)による純度が99.5%より高い塩酸塩
として生成物21mg(収率29%)が得られた。HP
LC保持時間は6.46分であった。化合物のスペクト
ル特性は次の通りであった。
【0116】1H−NMR(400 MHz,CD3
D):δ 7.82(d,2H),7.12(d,2
H),6.69(d,2H),6.75(d,2H),
5.27(d,1H),5.10(d,1H),2.4
5(m,1H),2.29(m,1H),1.21
(d,3H),0.9(t,3H) 質量スペクトル(FAB):1052(M+Li) C.式X−Iaのビスアミン化合物(配列番号1)の製
造 120μl中の塩酸エタノールアミン56mgの溶液
に、実施例VIIのBに述べたものと同様の方法で製造
したプロパノールアミン15mg(0.143mmo
l)を加えた。撹拌を続け、完全な溶液が得られたら、
HClのジオキサン溶液3.6μlを加えた。次に、反
応混合物に蓋をし、室温で6日間撹拌した。これが終了
したら、反応混合物を「ZORBAX」C8カラムに注入し、
8:2のH2O/CH3 CN(0.1%TFA含有)、
流速4.0ml/分で溶離を始めた。その後、DMSO
全部及び他の始めに溶離される物質が溶離されてしまっ
てから、勾配を75:25に上げた。カラム容量の3倍
を流した後で、勾配を再度7:3に上げた。HPLC分
析後適当な画分を合わせ、凍結乾燥すると、HPLC
(「ZORBAX」C18、65:35のH2 O/CH3 CN
でイソクラティック溶離、λ=210、HPLC保持時
間=7.27分)で99%より高い純度の生成物が4.
8mg(収率31%)得られた。生成物のスペクトル特
性は次の通りであった。
【0117】1H−NMR(400 MHz,CD3
D):δ 7.82(d,2H),7.12(d,2
H),6.98(d,2H),6.75(d,2H),
5.24(d,1H),4.03(t,2H),3.6
4(m,1H),2.45(m,1H),1.18
(d,3H),0.91(t,3H) 質量スペクトル(FAB):1095(M+Li)実施例VIIa
【0118】
【化25】
【0119】同様の方法で分子量1138の上記化合物
を製造できる。
【0120】実施例VIII
【0121】
【化26】
【0122】2.5mlのDMSO中の、実施例IのB
で製造した塩酸プロパノールアミン化合物315mg
(0.3mmol)及びグリコールアミド901mg
(12mmol)に、4MHClジオキサン溶液75μ
lを加えた。72時間後に、反応混合物を「DELTA PAK
」C18固定相を充填した放射圧縮モジュールに注入
した。7:3のH2 0/CH3 CN、流速15.0ml
/分で溶離を開始した。DMSO全部及び他の始めに溶
離する物質が溶離してしまったら、勾配を6:4に上
げ、画分を集め、HPLCで分析し、合わせ、凍結乾燥
すると、HPLC(前記の条件の「ZORBAX」C18)に
よる純度が99.5%の生成物が143mg(収率44
%)得られた。HPLCの保持時間は7.42分であっ
た。生成物(配列番号1)のスペクトル特性は次の通り
であった。
【0123】1H−NMR(400 MHz,CD3
D):δ 7.12(d,2H),6.75(d,2
H),5.12(d,1H),4.97(d,1H),
3.06(t,2H),2.44(m,1H),1.1
6(d,3H) 質量スペクトル(FAB)1114(M+Li)実施例IX
【0124】
【化27】
【0125】実施例IのCに記載したものと同様の方法
で、分子量1310の上記化合物を製造できる。
【0126】実施例X
【0127】
【化28】
【0128】化合物Gの塩酸塩(配列番号22)700
mg(0.645mmol)7.3g(64.5mmo
l)、2−アミノエタンチオール150mg(0.64
5mmol)及び(1S)−(+)−10樟脳スルホン
酸150mg(0.645mmol)を無水N,N−ジ
メチルホルムアミド25ml中、室温で4日間撹拌し
た。反応混合物をHPLC測定(「ZORBAX」C8、4.
6mm×5cm、50:50のCH3 CN/H2
(0.1%トリフルオロ酢酸)、流速1.5ml/分、
UV277nm)で測定すると、3つの生成物、すなわ
ち分解産物、異性体チオエーテルA及びエピチオエーテ
ル生成物Bが存在することが判明した。反応混合物を水
75mlで希釈し、フラッシュクロマトグラフィーにか
けて、10−50%のアセトニトリル/水(0.1%ト
リフルオロ酢酸)で溶離した。溶離画分を濃縮し、凍結
乾燥すると、粗製生成物が得られた。生成物を、「ZORB
AX」C8カラムを使用する分離用HPLCにかけ、35
−55%のアセトニトリル/水を溶離液として使用する
と、ジトリフルオロ酢酸塩として上記生成物A及びBが
得られた。トリフルオロ酢酸塩をAG2−X8(C
- )樹脂(Bio Rad の製品)で二塩酸塩に変換し、水
で溶離すると、二塩酸塩としてのAが107mg、二塩
酸塩としてのBが132mg得られた。スペクトル特性
は次の通りであった。
【0129】A・2HCl: 1 H−NMR(400 MHz,CD3 OD):δ
1.17(d,J=6.2Hz),2.9(m),3.
06(t,J=7.2Hz),3.20(t,J=6.
2Hz),4.91(d,J=5.8Hz),4.99
(d,J=3.4Hz),5.27(d,J=2.07
Hz), 質量スペクトル: FAB(Li) m/z 1117
(MH+Li)+ B・2HCl: 1 H−NMR(400 MHz,CD3 OD):δ
4.95(d,J=3.9Hz) 質量スペクトル: FAB(Li),m/z 1117
(MH+Li)+ 実施例XI
【0130】
【化29】
【0131】無水ジオキサン10ml、無水DMF2m
l及びDMSO1ml中のG−I(配列番号22)51
0mg(0.469mmol)、3−(N−ベンジルオ
キシカルボニルアミノ)プロパノール2.42g(1
1.6mmol)及び(1S)−(+)−10−樟脳ス
ルホン酸109mg(0.469mmol)の溶液を2
5℃で24時間撹拌した。HPLC分析(「ZORBAX」C
8、4.6mm×25cm;60%CH3 CN/H2
[0.1%TFA]、2ml/分;210及び277n
m)により、より極性の低い生成物(tR =5.39
分)へ変換されたことが判った。1MのNaHCO3
480ml加えて、反応混合物を中和し、13mlの水
で希釈した。逆相フラッシュクロマトグラフィー(「LI
CHROPREP」RP−18(40ー63μm)、20g)に
かけ、10%ずつの段階的勾配による40−60%のC
3 CN/H2 Oで溶離した後、適当な画分を凍結乾燥
するとCBZ保護された化合物X−I(R1 、R2 、R
4 =OH;R5 =H;R6 =CH3 ;RI =DMTD;
3 =O(CH2 3 NHCBZ)が得られた。
【0132】酢酸10ml中の上記化合物300mg
(純度80%、0.188mmol、補正)の溶液を1
0%Pd/C(200mg)の存在下、ボンベ圧力下
で、3時間水素添加した。HPLC分析(「ZORBAX」C
8、4.6mm×25cm;50%CH3 CN/H2
[0.1%TFA]、1.5ml/分;λ−210及び
277nm)により、より極性の高い生成物(tR
3.47分)に完全に変換されたことが判った。反応混
合物を濾過して触媒を除去し、メタノールで洗い、濾液
を真空下で濃縮した。残渣を分離用HPLC(「ZORBA
X」C8、21.2mm×25cm2本;35%CH3
CN/H2 O[0.1%TFA]、15ml/分;λ−
220nm)で精製し、適当な画分を凍結乾燥すると、
HPLCで純度が>98%の上記構造の生成物58mg
が得られた。この物質を水に溶解し、AG2−X8(C
- )(Bio Rad 、ベッドボリューム2ml)にかけ、
水10mlで溶離した。溶離液を凍結乾燥すると、生成
物の二塩酸塩53mgが得られた。
【0133】質量スペクトル:(FAB)1115(M
+Li)実施例XII
【0134】
【化30】
【0135】実施例XIに記載の方法と同様の方法で上
記化合物を製造した。化合物のスペクトル特性は次の通
りであった。
【0136】1H−NMR(400 MHz,CD3
D):δ 7.12(d,2H),6.76(d,2
H),5.16(d,1H),4.98(d,1H),
3.95(dd,1H),3.07(t,2H),2.
44(m,1H),1.18(d,3H) 質量スペクトル(FAB) 1143(M+Li)実施例XIIa 同様の方法で、次の化合物を製造した:
【0137】
【化31】
【0138】化合物の質量スペクトルは次の通りであっ
た: 質量スペクトル:(FAB)1130(M+Li)実施例XIII 実施例Xに記載の方法と同様の方法で、次の化合物(X
−Ia)(R6 はCH3 であり、RI は−C6 4 OC
8 17であり、RII及びRIII はCH3 である)が製造
できる:
【0139】
【表8】
【0140】実施例XIV
【0141】
【化32】
【0142】無水DMSO2.5ml中の塩酸エタノー
ルアミン1.25g(12.8mmol)の溶液に、第
四級化したプロパノールアミン化合物(R1 、R2 、R
3 及びR4 はOHであり、R5 はHであり、R6 はCH
3 であり、RI はジメチルトリデシルであり、RII、R
III 及びRIVはメチルでCl- 対イオンを有する)35
0mg(0.32mmol)を加え、完全な溶液が得ら
れるまで撹拌を続けた。ジオキサン中の4MHCl80
μlを加え、反応混合物に蓋をして、室温で4日間撹拌
した。4日後に、4MHClジオキサン溶液の別のアリ
コート80μlを加え、得られた混合物を一晩撹拌し
た。次に、混合物を「DELTA PAK 」C18(粒径15
μ、孔径100A)固定相を充填した放射圧縮モジュー
ルに注入し、7:3の水/アセトニトリル[0.1%T
FA]、15.0ml/分で溶離を開始した。DMSO
及び他の始めに溶離される物質が溶離されてしまった
ら、勾配を65:35に上げた。画分を集め、HPLC
で分析し、適当な画分を合わせ、凍結乾燥すると、HP
LC(「ZORBAX」C18;55:45の水/アセトニト
リル(0.1%TFA)、流速1.5ml/分でイソク
ラティック溶離;40℃;λ=210nm;HPLC保
持時間=6.62分)での純度が99%の生成物が50
mg得られた。生成物のスペクトル特性は次の通りであ
った:1 H−NMR(400 MHz,CD3 OD):δ
7.12(d,2H),6.75(d,2H),5.1
5(d,1H),5.98(d,1H),3.19
(s,9H),2.44(m,1H),2.25(m,
1H),1.18(d,3H) 質量スペクトル(FAB)1137(M+1)実施例XV 同様に実施した操作で、次の化合物(X−IIa)(R
1 、R2 及びR4 がヒドロキシルであり、R6 がメチル
であり、RII、RIII 及びRIVがすべてC2 5 であ
り、陰イオンがCl- である)が製造できる。
【0143】
【表9】
【0144】実施例XVI
【0145】
【化33】
【0146】窒素雰囲気下、TFA5ml中の化合物X
−1a260mg(0.223mmol)に、シアノ水
素化ホウ素ナトリウム70mg(1.11mmol)を
加えると、直ちに激しく気体が発生した。2分後に、混
合物を水50mlで希釈した。HPLC分析(「ZORBA
X」C18、4.6mm×25cm;50%CH3 CN
/H2 O[0.1%TFA]、1.5ml/分;λ−2
10及び277nm)により、やや極性の低い生成物
(tR =3.46分)に完全に変換されたことが判っ
た。2容のメタノールを加え、反応混合物を真空下で濃
縮し、凍結乾燥した。凍結乾燥物を分離用HPLC
(「ZORBAX」C18、21.2mm×25cmカラム2
本;30−35%CH3 CN/H2 O[0.1%TF
A]、15ml/分;λ−220nm)で精製した。適
当な画分を合わせ、凍結乾燥すると、ジ−トリフルオロ
酢酸塩として上記化合物115mgが得られた(HPL
Cによる純度>98%)。トリフルオロ酢酸塩を水に溶
解し、AG2−X8(Cl- )(BioRad)カラム(ベッ
ドボリューム2ml)にかけ、水で溶離し、凍結乾燥す
ると、二塩酸塩100mgが得られた。
【0147】質量スペクトル:(FAB)1085(M
+Li)実施例XVII 次の処方から、1カプセルに化合物X−Ib500mg
を含有するゼラチン硬カプセル1000個を製造する: 化合物 グラム 化合物X−Ib 500 でんぷん 250 ラクトース 750 タルク 250 ステアリン酸カルシウム 10 混合して成分の均一な混合物を作成し、これを使って、
2つに分かれたゼラチン硬カプセルに充填する。
【0148】実施例XVIII 次の処方のエアゾール組成物を製造できる: 1缶当り 化合物X−Ia 24mg 濃縮レシチンNF液 1.2mg トリクロロフルオロメタン、NF 4.026g ジクロロジフルオロメタン、NF 12.15g実施例XIX 次の処方の注射用溶液250mlを慣用法で製造でき
る: デキストロース 12.5g 水 250ml 化合物X−IIa 400mg 成分を混合した後、滅菌して使用する。
【0149】出発物質の製造 化合物の出発物質は天然物質または天然物質の誘導体で
ある。
【0150】次の化合物は後記の栄養培地で適当な生物
を培養することにより製造される天然物質である。
【0151】E−1は、米国特許第5,021,341
号(1991年6月4日)に記載のように、主要な炭素
源としてマンニトールを十分含む栄養培地でZalerion a
rboricola ATCC 20868を培養して製造できる。
【0152】E−2は、米国特許第4,931,352
号(1990年6月5日)に記載の栄養培地または米国
特許第4,968,608号(1990年11月6日)
に記載のグリセロールを十分含む栄養培地でZalerion a
rboricola ATCC 20868を培養して製造できる。
【0153】異なるRを持つE−2核は、米国特許第
4,173,629号に記載の栄養培地でAcrophialoph
ora limonispora を培養して製造できる。
【0154】E−3及びE−7はPache らの13回IC
C(1983年)、PS4.8/3,115部、抄録番
号10及びPCT WO 82/00587 に記載の栄養培地でCrypto
sporiopsis ATCC 20594 を培養して製造できる。
【0155】E−4、E−5及びE−6は栄養培地でZa
lerion arboricola ATCC 20868を培養して製造できる。
【0156】RI が天然物質のものとは異なる基である
出発物質は、実質的に脱アシル化が起こるまで栄養培地
中の天然物質を脱アシル化酵素にかけることにより天然
物質の親油性基を脱アシル化して得ることができる。こ
の酵素は慣用法で、先ず、Experentia 34, 1670(1978)
または米国特許第4,293,482号にも記載のよう
に、Pseudomondaceae またはActinoplanaceae 属の微生
物を培養し、次に、脱アシル化したシクロペプチドを回
収し、脱アシル化したシクロペプチドを適当な活性エス
テルRI COXと混合してアシル化して、所望のアシル
基を持つ化合物Eを得ることにより得られた。この方法
は米国特許第4,287,120号及び第4,293,
489号にも記載されている。
【0157】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:2 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:3 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:4 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:5 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:6 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:7 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:8 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:9 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:10 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:11 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:12 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:13 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:14 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:15 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:16 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:17 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:18 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:19 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:20 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:21 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:22 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:23 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:24 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:25 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:26配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:27 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:28 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド 配列番号:29 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:環状 配列の種類:ペプチド
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0128
【補正方法】変更
【補正内容】
【0128】化合物Gの塩酸塩(配列番号22)700
mg(0.645mmol)、2−アミノエタンチオー
ル7.3g(64.5mmol)及び(1S)−(+)
−10樟脳スルホン酸150mg(0.645mmo
l)を無水N,N−ジメチルホルムアミド25ml中、
室温で4日間撹拌した。反応混合物をHPLC測定
(「ZORBAX」C8、4.6mm×5cm、50:
50のCHCN/HO(0.1%トリフルオロ酢
酸)、流速1.5ml/分、UV277nm)で測定す
ると、3つの生成物、すなわち分解産物、異性体チオエ
ーテルA及びエピチオエーテル生成物Bが存在すること
が判明した。反応混合物を水75mlで希釈し、フラッ
シュクロマトグラフィーにかけて、10−50%のアセ
トニトリル/水(0.1%トリフルオロ酢酸)で溶離し
た。溶離画分を濃縮し、凍結乾燥すると、粗製生成物が
得られた。生成物を、「ZORBAX」C8カラムを使
用する分離用HPLCにかけ、35−55%のアセトニ
トリル/水を溶離液として使用すると、ジトリフルオロ
酢酸塩として上記生成物A及びBが得られた。トリフル
オロ酢酸塩をAG2−X8(Cl)樹脂(Bio R
adの製品)で二塩酸塩に変換し、水で溶離すると、二
塩酸塩としてのAが107mg、二塩酸塩としてのBが
132mg得られた。スペクトル特性は次の通りであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:01) C07K 99:00 (72)発明者 フランセス・アイリーン・ブーフアード アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07076、スコツチ・プレインズ、クーパ ー・ロード・1521 (72)発明者 ジエームズ・エフ・ドロピンスキ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 08817、エデイソン、リベンデル・ウエ イ・1714

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式: 【化1】 で表されるアミン(配列番号1−7、29)またはその
    酸付加塩、及び (B)式: 【化2】 [式中、R1 はHまたはOHであり;R2 はHまたはO
    Hであり;R3 はQCn 2nNRV VI、QCn 2n
    V VIVII + - またはQ(CH2 1-3 CRVIII
    IXNHRX であり;R4 はHまたはOHであり;R5
    はH、OHまたはCH3 であり;R6 はHまたはCH3
    であり;RI はC9 −C21アルキル、C9 −C21アルケ
    ニルであり、またはC1 −C10アルコキシフェニルまた
    はC1 −C10アルコキシナフチルであり;RIIはH、C
    1 −C4 アルキルまたはベンジルであり;RIII はH、
    1 −C4 アルキルもしくはベンジルであり、またはR
    IIとRIIIが一緒に−(CH2 4 −もしくは−(CH
    2 5 −となり;RIVはC1 −C4 アルキルであり;R
    V はH、C1-4 アルキルまたはベンジルであり;RVI
    H、C1-4 アルキルもしくはベンジル、またはRV とR
    VIが一緒に−(CH2 4 −または−(CH2 5 −と
    なり;RVII はH、C1-4 アルキルであり;RVIII
    H、(CH2 m H、(CH2 m OH、(CH2 m
    NH2 またはCOX(ここで、XはNH2 、OHまたは
    O(CH2 m Hである)であり;RIXはH、(C
    2 m Hであり、またはRVIIIと共に=O(カルボニ
    ル)になり;RX はH(RVIII及びRIXがHのときは除
    く)、C(=NH)NH2 、C(=NH)(CH2
    0-3 H、CO(CH2 0-3 H、CO(CH2 m NH
    2 、(CH2 2-4 OHまたは(CH2 2-4 NH2
    あり;QはOまたはSであり;Zは医薬品として許容さ
    れる塩の陰イオンであり;Yは医薬品として許容される
    塩の陰イオンであり;そして各mは独立して1以上3以
    下の整数であり;nは2以上4以下の整数である]で表
    される第四アンモニウム塩(配列番号1−7、29)か
    らなる群から選択した化合物。
  2. 【請求項2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 からなる群から選択した請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 医薬品として許容される担体中の治療用
    量の請求項1の化合物からなる抗生物質組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1の化合物が10mg−200m
    g存在する単位投与量形態の請求項3の組成物。
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