JPH05237782A - ワーク保持位置設定方法およびその装置 - Google Patents

ワーク保持位置設定方法およびその装置

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JPH05237782A
JPH05237782A JP4039788A JP3978892A JPH05237782A JP H05237782 A JPH05237782 A JP H05237782A JP 4039788 A JP4039788 A JP 4039788A JP 3978892 A JP3978892 A JP 3978892A JP H05237782 A JPH05237782 A JP H05237782A
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JP
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work
holding position
image
gravity
center
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JP4039788A
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English (en)
Inventor
Koichi Harada
浩一 原田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワーク保持位置設定作業を効率化する。 【構成】 ワークの種類、向きを判別する段階で算出さ
れる重心Gおよび慣性主軸方向ベクトルWを基準にした
極座標(r,φ)に基づいて、作業者が入力するワーク
保持位置座標を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワーク保持位置設定
方法及びその装置に関し、さらに詳細にいえば、画像検
出装置により検出されたワーク画像上の所望の点をワー
ク保持位置として設定した場合に、ワーク画像中におけ
る設定点を示すデータを得て保持する方法及びその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多品種少量生産に対処すべく、
ボウルフィーダに必要種類の部品を収容し、ボウルを包
囲すべく配置された部品搬送トラック上に互いに分離さ
れて移動される部品の画像をCCDカメラ等からなる画
像検出装置により取り込み、所定の画像処理を行なうこ
とにより、処理対象となる部品を認識する部品供給装置
が提供されている。この部品供給装置を採用すれば、部
品の形状等に合わせたツーリング作業が不要になり、し
かも部品の種類毎に産業用ロボットの動作パターンを教
示しておくことにより、簡単に多品種少量生産に対処で
きる。しかし、この場合にも産業用ロボットによる部品
の保持状態を一定に保つために、保持位置の教示が必要
となる。
【0003】図9は部品の保持位置の教示の一例を示す
図である。図9において、符号30は三角形の部品の取
り込み画像を示している。また、図中Pは産業用ロボッ
トによる部品の保持位置であり、キーボードによる数値
設定、カーソルによる位置指定等を行なうことにより定
められる。ここで、部品画像を表示する場合の座標系と
しては、一般に直交座標系が採用されているのであるか
ら、部品の基準点としての重心G、保持位置P共に各軸
方向の座標値として保持している。また、両者の座標値
に代えて各軸方向のオフセット値を教示データとして保
持することもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ボウル
フィーダを用いて分離され、かつ搬送される部品の向き
は、部品搬送トラックが部品に合わせたツーリングが全
く施されていない関係上、全く不定であり、保持位置教
示時の部品の向きと一致することはほとんど皆無であ
る。したがって、教示データに基づいて保持位置を算出
する場合に、部品画像の方向、位置等を考慮した複雑な
演算処理が必要になるという不都合がある。そして、こ
の演算処理は全ての部品画像に対して必要になるので、
部品供給装置全体としてみた場合に大幅な部品供給速度
の低下を招いてしまうという不都合がある。
【0005】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、ワーク毎の保持位置算出処理の簡素化、
効率化を達成できるワーク保持位置設定方法及びワーク
保持位置設定装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1のワーク保持位置設定方法は、画像検出
手段により検出されたワーク画像上の所望の点がワーク
保持位置として設定された場合に、設定された保持位置
とワーク画像上の重心との距離、重心と保持位置を結ぶ
線分と慣性主軸方向ベクトルとの角度をそれぞれワーク
保持位置設定データとして算出し、算出された距離およ
び角度をワーク保持位置設定データとして保持する。
【0007】上記の目的を達成するための請求項2のワ
ーク保持位置設定装置は、ワークを含む所定範囲の画像
を取り込む画像検出手段と、ワークの保持位置を設定す
る保持位置設定手段と、ワーク画像の重心を算出する重
心算出手段と、ワーク画像の慣性主軸方向ベクトルを算
出する慣性主軸方向ベクトル算出手段と、保持位置設定
手段により設定された保持位置と重心との距離を算出す
る距離算出手段と、重心と保持位置を結ぶ線分と慣性主
軸方向ベクトルとの角度を算出する角度算出手段と、算
出された距離および角度を保持位置教示データとして保
持するデータ保持手段とを含んでいる。
【0008】
【作用】請求項1のワーク保持位置設定方法であれば、
設定されたワーク保持位置が重心からの距離と、ワーク
画像の慣性主軸方向ベクトルに対する角度として算出さ
れ保持されるので、直交座標系上の座標軸としてワーク
保持位置が設定されている場合と比較して、任意の姿勢
の処理対象ワークに対するワーク保持位置の算出を簡素
化できる。
【0009】請求項2のワーク保持位置設定装置であれ
ば、画像検出手段により取り込まれたサンプルワーク画
像を参照して作業者は、保持位置設定手段によりワーク
の保持位置を設定する。一方、取り込まれたサンプルワ
ーク画像に基づいて、重心算出手段がサンプルワーク画
像の重心を算出し、慣性主軸方向ベクトル算出手段がワ
ーク画像の慣性主軸方向ベクトルを算出する。また、距
離算出手段が保持位置設定手段により設定された保持位
置と重心との距離を算出し、角度算出手段が重心と保持
位置を結ぶ線分と慣性主軸方向ベクトルとの角度を算出
する。算出された距離,角度はデータ保持手段により保
持位置教示データとして保持され、実際の処理対象ワー
クのワーク保持位置をロボットに指示するデータとして
使用される。この作用において、保持位置教示データが
重心および慣性主軸方向ベクトルに対する極座標で教示
されているので処理対象ワークの保持位置算出の演算時
間を少なくすることができる。
【0010】さらに説明すれば、CCDカメラ等からな
る画像検出装置の基準座標およびCRTなどの画像表示
装置の基準座標は直交2座標系が適用されるが、そのよ
うな座標でワークの保持位置が設定された場合は、処理
対象ワークの画像検出装置の視野内における位置、向き
により座標位置データが異なり、変換のための演算が複
雑化する。これに対しこの発明では、ワーク画像の重心
および慣性主軸方向ベクトルを基準にした極座標(r,
φ)に基づいてワーク保持位置座標を設定しているの
で、データ変換が不要となり演算時間が少なくてすむと
いうことを本発明者らは見出し、この発明を完成したの
である。
【0011】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図8はこの発明のワーク保持位置設定方法が
適用されるワーク取扱システムの構成を概略的に示す図
であり、ワーク搬送トラック1の一部を透光性のある板
1aで構成しているとともに、透光性のある板1aの上
方に照明装置2を、下方にCCDカメラ等からなる画像
検出部3をそれぞれ配置している。そして産業用ロボッ
ト4の手先部にワークを保持するための吸着ヘッド4a
を装着している。また、画像検出部3から取り込まれた
画像信号を入力として2値化処理等を行なう画像処理部
3aと、画像処理部3aからの処理信号結果を受け取っ
て産業用ロボット4に動作指令を与えるロボットコント
ローラ4bとを有している。
【0012】図1及び図3はこの発明のワーク保持設定
方法の一実施例を示すフローチャートであり、図1はサ
ンプルワークに基づく処理、図3は実際の処理対象ワー
クに基づく処理をそれぞれ示している。まず、図1のフ
ローチャートについて説明する。ステップSP1におい
て画像検出部3の視野内にサンプルワークがセットされ
るまで待ち、ステップSP2において画像検出部3によ
りサンプルワークの画像を取り込み、画像処理部3aに
より2値化処理を施してサンプルワーク画像を得る(図
4中符号40参照)。そして、ステップSP3において
サンプルワークに対する吸着位置(図4中P参照)が設
定されるまで待つ。その後、ステップSP4において画
像処理部3aによりサンプルワーク画像に基づいてサン
プルワークの重心位置(図4中G参照)を算出し、ステ
ップSP5において画像処理部3aによりとワーク画像
の方向を識別するための方向識別ベクトル(図4中U参
照)を用いて慣性主軸方向ベクトル(図4中W参照)を
算出する。そしてステップSP6においてサンプルワー
ク画像の重心位置Gと、設定された吸着位置Pとの距離
(図4中r参照)を算出し、ステップSP7において吸
着位置Pと重心位置Gとを結ぶ線分の慣性主軸方向ベク
トルWに対する角度(図3中φ参照)を算出し、ステッ
プSP8において上記ステップSP6において得られた
距離rおよびステップSP7において得られた角度φを
該当するサンプルワークに対する保持位置教示データと
して保持して一連の作業を終了する。
【0013】上記フローチャートのステップSP5の詳
細について図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップSP51でサンプルワーク画像の慣性主
軸(図4中符号44参照)を算出してその慣性主軸44
で決定される慣性主軸方向ベクトルWを算出し、ステッ
プSP52においてサンプルワーク画像40の重心Gと
外接長方形42の重心(図4中C参照)を算出し、重心
Gから重心Cにむかう方向識別ベクトルUを算出する。
次いで、ステップSP53において、求めた慣性主軸方
向ベクトルWと方向識別ベクトルUの内積を演算し、ス
テップSP54において内積値が負であるか否かを判別
し、負であると判別された場合にはステップSP55に
おいてその慣性主軸方向ベクトルWを逆向きとする。そ
して、ステップSP54において内積が負でないと判別
された場合およびステップSP55の処理が行なわれた
後は、図1のステップSP6に戻る。
【0014】次に、図3のフローチャートを説明する。
ステップSP1において、このワーク取扱システムの対
象ワークが画像検出部3の視野内に到達するまで待ち、
ステップSP2において画像検出部3により対象ワーク
の画像を取り込み、画像処理部3aにより2値化処理を
施して対象ワーク画像を得る。その後、ステップSP3
において対象ワーク画像から得られるワーク判別のため
の特徴値(面積値、穴数、周囲長など)および対応する
閾値に基づいて、取り込まれた対象ワーク画像が図1の
フローチャートに基づく処理を行なって保持位置教示デ
ータが保持された処理対象ワークに対応するものである
かどうかを判別し、処理対象ワークであると判別された
場合は、ステップSP4において2値化処理された処理
対象ワーク画像に基づいて処理対象ワークの重心位置G
を算出し、ステップSP5において処理対象ワークの慣
性主軸方向ベクトルベクトルWを算出し、ステップSP
6において処理対象ワークに対応する保持位置教示デー
タとしての距離rおよび角度φを選択し、ステップSP
7において上記算出された重心位置G、慣性主軸方向ベ
クトルW、および選択された距離r、角度φに基づいて
吸着位置Pを算出し、ロボットコントローラ4bに吸着
位置指令として供給する。
【0015】なお、図3のフローチャートのステップS
P5で行なわれる慣性主軸方向べクトルWを算出する処
理については、吸着位置教示時に使用する図2のフロー
チャートと同様の処理を行ない、処理対象ワークの慣性
主軸方向ベクトルWを求める。即ち、図2のフローチャ
ートにおいてサンプルワークを処理対象ワークと読み替
えて、まず、ステップSP51で処理対象ワーク画像の
慣性主軸を算出してその慣性主軸で決定される慣性主軸
方向ベクトルWを算出し、ステップSP52において処
理対象ワーク画像40の重心Gと外接長方形42の重心
Cを算出し、重心Gから重心Cに向かう方向識別ベクト
ルUを算出する。次いで、ステップSP53において慣
性主軸方向ベクトルWと方向識別ベクトルUの内積を演
算し、ステップSP54において内積値が負であるか否
かを判別し、負であると判別された場合にはステップS
P55においてその慣性主軸方向ベクトルWを逆向きと
する。そして、ステップSP54において内積が負でな
いと判別された場合およびステップSP55の処理が行
なわれた後は、図3のステップSP6に戻る。
【0016】図4および図5を参照してこの吸着位置設
定方向についてさらに詳しく説明する。図4および図5
は共に画像検出部3によって取り込まれた向きの異なる
サンプルワーク画像40を示す図である。サンプルワー
ク画像40から算出される慣性主軸44には本来、方向
性はない。この慣性主軸44に方向性を付与し、サンプ
ルワーク画像40の方向を決めるにあたり、まず、方向
識別ベクトルUを定義する。方向識別ベクトルUはワー
クの方向を識別するために便宜上考えるもので、少ない
演算でもとまり、かつ処理対象ワークに普遍的算出でき
るベクトルが好ましい。そのようなベクトルとしては、
ワーク画像40の重心位置Gを始点とし、外接長方形4
2の重心位置Cを終点とするベクトルがある。
【0017】そして慣性主軸44の向きを図4および図
5において角度θで示される方向に仮に決め、その角度
θで示される慣性主軸方向ベクトルWと方向識別ベクト
ルUとの相対関係から、仮に決めた慣性主軸方向ベクト
ルWの方向がワーク画像の方向として適切か否かを判別
し、適切であると判別された場合はその慣性主軸方向ベ
クトルWをワークの方向とし、適切でないと判別された
場合はその慣性主軸方向ベクトルWの向きを180°変
えた向きの慣性主軸方向ベクトルWをワークの方向とす
る。例えば、図2のフローチャートで示すように仮に決
めた慣性主軸方向ベクトルWと方向識別ベクトルUの2
つのベクトルの内積を方向性を決める要因に採用すれ
ば、2つのベクトルのなす角度に対応して内積の値は
正、負になるので、図4で示すように符号が正の場合は
2つベクトルの方向が同じ方向であるとして仮の慣性主
軸方向ベクトルWをワーク画像の方向ベクトルとし、図
5で示すように符号が負の場合は2つのベクトルが逆方
向であるとして、仮の慣性主軸方向ベクトルWを180
°変えた向き(図5において角度ψで示される)の慣性
主軸方向ベクトルWをワーク方向ベクトルの方向とす
る。
【0018】このようにして求まった慣性主軸方向ベク
トルWは、サンプルワーク画像の方向性を規定するベク
トルであり、吸着位置をこの慣性主軸方向ベクトルWに
対する極座標(r,φ)で教示する。なお、慣性主軸方
向ベクトルWの原点位置はサンプルワーク画像の重心位
置Gに取る。従って、図1および図3のフローチャート
に基づく処理を行なうことにより、保持位置教示データ
は処理対象ワークがどのような向きで画像検出部3に取
り込まれても影響を受けず、保持位置を重心Gからの距
離rおよび慣性主軸方向ベクトルWに対する角度φとし
て算出することができる。例えば、図6に示すように向
きの異なる同じ形状の処理対象ワーク20、処理対象ワ
ーク22、処理対象ワーク24を画像検出部3の視野内
に取り込み、保持位置Pを算出する場合において、どの
向きの処理対象ワークであっても、保持位置データ
(r,φ)はそれぞれの処理対象ワークの慣性主軸方向
ベクトルWに対して設定されていることになるので、全
て同じになり、吸着位置算出のための演算が極めて簡単
になる。
【0019】図7はこの発明のワーク吸着位置設定装置
の一実施例を示すブロック図である。このワーク吸着位
置設定装置は、ワークを含む所定範囲の画像を取り込む
画像検出部3と、画像検出部3の視野内にセットされた
サンプルワークについてカーソル等によりワーク吸着位
置を設定入力する吸着位置設定部5と、画像検出部3に
より取り込まれたワークの画像に基づいて2値化処理を
行なう2値化処理部3bと、ワーク画像の重心位置を算
出するワーク重心算出部3cと、ワーク画像から慣性主
軸方向ベクトルを算出する慣性主軸方向ベクトル算出部
3dと、ワーク画像から外接長方形のデータを算出する
外接長方形算出部3eと、外接長方形の重心を算出する
長方形重心算出部3fと、ワーク画像の重心位置と外接
長方形の重心位置から方向識別ベクトルを算出する方向
識別ベクトル算出部3gと、慣性主軸方向ベクトルと方
向識別ベクトルの内積を演算する内積演算部3hと、そ
の内積値の符号を判別する符号判別部3iと、符号判別
部3iからの判別信号に基づいて慣性主軸方向ベクトル
を決定する慣性主軸方向ベクトル決定部3jと、設定さ
れたワーク吸着位置とワーク画像の重心位置との距離を
算出する距離算出部3kと、ワーク画像の重心位置とワ
ーク吸着位置を結ぶ線分と決定された慣性主軸方向ベク
トルとの角度を算出する角度算出部3mと、算出された
距離および角度を保持するデータ保持部3nと、決定さ
れた慣性主軸方向ベクトルとデータ保持部3nからの距
離および角度から処理対象ワークの吸着位置を算出する
吸着位置算出部3qとを有している。
【0020】上記構成のワーク吸着位置設定装置の作用
は次のとおりである。まず、透光性のある板1aの所定
位置にサンプルワークをセットし、照明装置2を点灯さ
せて画像検出部3によりサンプルワークの輪郭像を取り
込み、2値化処理部3bにより取り込まれたワークの画
像について2値化処理を施してサンプルワーク画像を得
る。そして、吸着位置設定部5によりサンプルワーク内
における吸着位置を設定入力する。そして、ワーク重心
算出部3cでワーク画像の重心位置を算出し、慣性主軸
方向ベクトル算出部3dにより慣性主軸方向ベクトルを
算出する。
【0021】一方、外接長方形算出部3eによりサンプ
ルワーク画像に外接する外接長方形を算出し、長方形重
心算出部3fによって長方形の重心を算出する。次い
で、方向識別ベクトル算出部3gでワーク画像の重心か
ら長方形の重心に向かう方向識別ベクトルを算出する。
そして、求まった2つのベクトル、即ち慣性主軸方向ベ
クトルと方向識別ベクトルの内積を内積演算部3hにお
いて求め、符号判別部3iにより、内積値の符号が正、
負であるかを判別する。求められた符号の値に応答して
慣性主軸方向ベクトル決定部3jは、正の場合は慣性主
軸方向ベクトル算出部3dで算出された慣性主軸方向ベ
クトルをワーク画像の向きベクトルとして決定し、負の
場合は算出された慣性主軸方向ベクトルの逆方向の慣性
主軸方向ベクトルをワーク画像の向きベクトルとして決
定する。即ち、内積値が正の場合は選ばれた慣性主軸方
向ベクトルの向きと方向識別ベクトルの向きが同じ方向
性(所定の角度範囲内にある)としてその慣性主軸方向
ベクトルの向きをワーク画像の向きとして決定し、内積
値が、負の場合は選ばれた慣性主軸方向ベクトルの向き
と方向識別ベクトルの向きが異なる方向性であるとして
その慣性主軸方向ベクトルの向きと逆方向の慣性主軸方
向ベクトルをワーク画像の向きとして決定するのであ
る。
【0022】慣性主軸方向ベクトルが決定された後は、
距離算出部3kにおいて吸着位置とワーク画像の重心位
置との距離を算出し、角度算出部3mにおいて吸着位置
とワーク画像の重心位置とを結ぶ線分と慣性主軸方向ベ
クトルがなす角度を慣性主軸方向ベクトルの向きを基準
にして算出する。算出された距離および角度はデータ保
持部3nに保持されて吸着位置の教示処理は終了する。
【0023】以上のようにして、サンプルワークの教示
が行なわれた後で、処理対象ワークの吸着位置を算出す
るときは、まず、画像検出部3により処理対象ワークの
輪郭像を取り込み、処理対象ワーク画像を得て、ワーク
重心算出部3cで処理対象ワーク画像の重心位置を算出
し、慣性主軸方向ベクトル算出部3dにより慣性主軸方
向ベクトルを算出する。一方、外接長方形算出部3eに
より処理対象ワークに外接する外接長方形を算出し、長
方形重心算出部3fによって長方形の重心を算出する。
次いで、方向識別ベクトル算出部3gでワーク画像の重
心から長方形の重心に向かう方向識別ベクトルを算出
し、求まった2つのベクトル、即ち慣性主軸方向ベクト
ルと方向識別ベクトルの内積を内積演算部3hにおいて
求め、符号判別部3iにより、内積値の符号が正、負で
あるかを判別し、符号の値に応答して慣性主軸方向ベク
トルを決定する。その後は、吸着位置教示時に保持され
た距離および角度をデータ保持部3nから読み出し、吸
着位置算出部3gにおいて、吸着位置を算出する。従っ
て、算出された吸着位置をロボットコントローラ4bに
供給して産業用ロボット4を動作させれば、吸着ヘッド
4aは処理対象ワークの教示された吸着位置を吸着す
る。
【0024】このように吸着位置がワーク画像の方向を
示す慣性主軸方向ベクトルを基準にした極座標(r,
φ)で与えられているので、保持位置を算出する場合
に、部品画像の方向、位置等を考慮した複雑な演算処理
が不要になり、処理速度が大幅に向上する。なお、この
発明は上記実施例に限定されるものではなく、この発明
の要旨を変更しない範囲内において種々の設計変形を施
すことが可能である。例えば、前記実施例ではワーク保
持方法として吸着により行なう場合を例にとり説明した
が、複数の挟持部材によりワークの内周あるいは外周を
挟んで保持する場合などにもこの発明は適用可能であ
る。
【0025】また、前記実施例では方向識別ベクトルと
して、ワーク画像の重心からワーク画像に外接する長方
形の重心へと向かうベクトルを採用したが、一般に方向
識別ベクトルとしては、サンプルワークの重心を始点と
して、それぞれ最大穴重心を終点とするベクトル、最小
穴重心を終点とするベクトル、最大半径円通過点を終点
とするベクトル、最小半径円通過点を終点とするベクト
ル、最大角の点を終点とするベクトル、最小角の点を終
点とするベクトルなどが例示でき、その他にも演算が簡
単でワークの方向を識別するのに適当な方向識別ベクト
ルがあれば、そのベクトルを採用しても良い。
【0026】さらに、この発明は慣性主軸に方向性を持
たせた慣性主軸方向ベクトルを基準にした極座標(r,
φ)で保持位置を教示することにより、処理対象ワーク
の保持位置演算を簡単化するところに特徴があるので、
慣性主軸に方向性を持たせる方法については、前記実施
例のように方向識別ベクトルを用いる方法に限定される
ものではない。
【0027】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明は、保持
されたワーク保持位置設定データは重心からの距離およ
び慣性主軸方向ベクトルに対する角度の極座標で設定さ
れているので、従来、直交座標系で処理対象ワークの保
持位置を算出していた場合に比べて複雑な演算が不要に
なり、ワーク毎の保持位置算出処理を簡素化、効率化で
きるという特有の効果を奏する。
【0028】請求項2の発明は、画像検出手段により取
り込まれたワークを含む所定範囲の画像を参照して作業
者が、保持位置設定手段によりワークの保持位置を設定
することにより、ワーク保持位置設定データは重心から
の距離および慣性主軸方向ベクトルに対する角度の極座
標で設定されることになり、従来、処理対象ワークの保
持位置を算出するときに必要であった複雑な演算を不要
にし、ワーク毎の保持位置算出処理を簡素化、効率化で
きるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のワーク保持位置設定方法の一実施例
のサンプルワークに基づく処理を示すフローチャートで
ある。
【図2】図1のステップSP5の処理の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図3】この発明のワーク保持位置設定方法の一実施例
の処理対象ワークに基づく処理を示すフローチャートで
ある。
【図4】この発明のワーク保持位置設定方法を説明する
ためのワーク画像を示す図である。
【図5】この発明のワーク保持位置設定方法を説明する
ためのワーク画像を示す図である。
【図6】この発明のワーク保持位置設定方法に基づく動
作の利点を説明するための概略図である。
【図7】この発明のワーク吸着位置設定装置の一実施例
を示すブロック図である。
【図8】この発明のワーク保持位置設定方法が適用され
るワーク取扱システムの構成を概略的に示す図である。
【図9】従来のワーク吸着位置設定方法を説明する概略
図である。
【符号の説明】
3 画像検出部 3c ワーク重心算出部 3d 慣性主軸方向ベクトル算出部 3k 距離算出
部 3m 角度算出部 3n データ保持部 5 吸着
位置設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 15/70 360 9071−5L

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像検出手段(3)により検出されたワ
    ーク画像上の所望の点がワーク保持位置(P)として設
    定された場合に、設定された保持位置(P)とワーク画
    像上の重心(G)との距離、重心(G)と保持位置
    (P)を結ぶ線分と慣性主軸方向ベクトルとの角度をそ
    れぞれワーク保持位置設定データとして算出し、算出さ
    れた距離および角度をワーク保持位置設定データとして
    保持することを特徴とするワーク保持位置設定方法。
  2. 【請求項2】 ワークを含む所定範囲の画像を取り込む
    画像検出手段(3)と、ワークの保持位置を設定する保
    持位置設定手段(5)と、ワーク画像の重心(G)を算
    出する重心算出手段(3c)と、ワーク画像の慣性主軸
    方向ベクトルを算出する慣性主軸方向ベクトル算出手段
    (3d)と、保持位置設定手段(5)により設定された
    保持位置(P)と重心(G)との距離を算出する距離算
    出手段(3k)と、重心(G)と保持位置(P)を結ぶ
    線分と慣性主軸方向ベクトルとの角度を算出する角度算
    出手段(3m)と、算出された距離および角度を保持位
    置教示データとして保持するデータ保持手段(3n)と
    を含むことを特徴とするワーク保持位置設定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08112727A (ja) * 1994-10-14 1996-05-07 Daikin Ind Ltd リング状ワーク供給方法およびその装置
JP2011128703A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Kddi Corp アクセス制御装置、アクセス制御方法およびプログラム
CN110238848A (zh) * 2019-05-30 2019-09-17 埃夫特智能装备股份有限公司 一种机器人坐标系下重力矢量的计算方法

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