JPH05236987A - 非天然型アミノ酸組み込み蛋白質とその製造法及び試薬キット - Google Patents

非天然型アミノ酸組み込み蛋白質とその製造法及び試薬キット

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JPH05236987A
JPH05236987A JP20832191A JP20832191A JPH05236987A JP H05236987 A JPH05236987 A JP H05236987A JP 20832191 A JP20832191 A JP 20832191A JP 20832191 A JP20832191 A JP 20832191A JP H05236987 A JPH05236987 A JP H05236987A
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茂之 横山
Takanori Kikawa
隆則 木川
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宗広 手島
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 無細胞蛋白質合成系を用い、特定のコドンに
対応するアイソアクセプティングtRNAと非天然型ア
ミノ酸を結合させたものと、蛋白質構成アミノ酸を基質
として非天然型アミノ酸組み込み蛋白質を合成し、非天
然型アミノ酸を組み込む位置をコドングループ別に制御
することを特徴とする非天然型アミノ酸組み込み蛋白質
の製造法と非天然型アミノ酸組み込み蛋白質および試薬
キット。 【効果】 本発明により、非天然型アミノ酸を蛋白質中
にコドングループ別に組み込むことや、蛋白質の任意の
位置に正確に組み込むことをコントロールすることが可
能となった。本発明は原理的に非天然型アミノ酸組み込
み蛋白質合成法における従来の技術的制限を完全に取り
除いたものであり、使用者の要求どおりの非天然型蛋白
質を必要充分な量、提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子生物学および蛋白
質工業の分野等で使用される標識蛋白質に係わり、より
詳細には、蛋白質中のある特定のアミノ酸残基のみに非
天然型アミノ酸を組み込んだ非天然型アミノ酸組み込み
蛋白質とその製造法および試薬キットに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、DNA組み換え技術を用いて目的
の蛋白質を大量に発現させることは広く行なわれてい
る。また、外来性の遺伝子の一部に手を加えることによ
り、蛋白質中の任意のアミノ酸を他の蛋白質構成アミノ
酸に置換可能なことも知られている。これらの技術によ
って、有用な蛋白質を得、それをさらに改良することが
可能となっただけではなく、蛋白質の構造解析や、機能
解析など産業分野のみならず学問分野にも大きな貢献を
してきた。しかし、この方法で置換できるアミノ酸の種
類は、天然の蛋白質構成アミノ酸20種に限られてお
り、非天然型アミノ酸の組み込みは不可能である。
【0003】一方、化学合成法によるペプチド鎖の合成
も進歩している。この方法によれば非天然型アミノ酸の
組み込みも可能であり、かなり長鎖のペプチド鎖の合成
も可能になっているが、ペプチド鎖が長鎖になればなる
ほど目的の蛋白質の収量は少なくなり、分子量が1万を
超えるような蛋白質への適用は難しい。
【0004】また、別法として、非天然型アミノ酸を含
む栄養源を培地として生物体に与え、非天然型アミノ酸
を含む蛋白質を合成させる方法がある(特開昭64−2
7493号公報)。この方法では細胞の正常な増殖とそ
れに伴う生物体本来の蛋白質合成を抑制した条件下で、
非天然型アミノ酸を含む目的蛋白質を合成させ、その蛋
白質を細胞質外へ分泌させることにより非天然型アミノ
酸を組み込んだ蛋白質を合成させることが可能になっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た非天然型アミノ酸を含む栄養源を培地として生物体に
与え、非天然型アミノ酸を含む蛋白質を合成させる方法
では、組み込める非天然型アミノ酸の種類は、生物体が
本来持っているアミノアシルtRNA合成酵素の基質と
して認識されるものに限られており、得られる非天然型
アミノ酸組み込み蛋白質が天然型アミノ酸に構造が類似
したものになってしまう。
【0006】さらに別な方法として、無細胞蛋白質合成
系においてサプレッサーtRNAを用い、本来3つある
終始コドンの1つを非天然型アミノ酸コドンとして、位
置特異的に非天然型アミノ酸を組み込む方法がある(N
oren C.J.,Anthony−Cahill
S.J.,Griffith M.C.and Sch
ultz P.G.:Science,244,182
−188(1989))。この方法ではサプレッサーt
RNAと非天然型アミノ酸を化学的に結合したものを用
いているため、非天然型アミノ酸の種類には多くの自由
度がある。しかしこの方法では、終始コドンの1つを非
天然型アミノ酸のコドンとして用いているため翻訳の効
率が悪く、1つの蛋白質の複数箇所に非天然型アミノ酸
を組み込もうとすると収率が著しく悪くなり、実施が不
可能となる。さらにこの方法では、無細胞蛋白質合成系
として、従来よりあるバッチ式の無細胞蛋白質合成系を
用いているため、収量が非常に少なく、産業や学問分野
へ充分量供給することは不可能である。これはtRNA
の構造や修飾に関して全てが明らかではなかったため、
tRNAとコドンの対応が完全には明確ではなかった。
このためサプレッサーtRNAを使用する方法しかな
く、非天然型アミノ酸をコドングループ別に組み込むこ
とができなかった。
【0007】また、蛋白質工学の分野において、安定同
位体とアミノ酸を用いた核磁気共鳴法(NMR)を利用
した溶液中での蛋白質の構造と機能解析の手法がある。
この手法は大きく2つに分けられる。 蛋白質中の炭素原子や窒素原子を全て13Cや15Nで標
識し、その蛋白質のNMRスペクトルを3次元や4次元
に展開することにより分解能を上げ、蛋白質の溶液中の
立体構造を解析する方法、 蛋白質中の特定の種類のアミノ酸残基のみを安定同位
体(13Cや15N)で標識し、得られたNMRスペクトル
の各ピークを帰属した後、そのスペクトルの変化から蛋
白質分子内の原子の挙動を観察する方法、である。
【0008】上記の手法では、分子量が3万から4万
までの蛋白質の溶液中の立体構造が解析できるとされて
いるが、それ以上の大きさの蛋白質については分解能の
点から解析は不可能である。このため、蛋白質中の所定
部分のみを安定同位体で標識し、その部分情報を積み上
げることで全体構造を解析することが必要となる。ま
た、上記の手法においても、解析対象とする蛋白質分
子が巨大になればなるほど同一種類のアミノ酸残基の数
が増え、得られるMNRスペクトルのピークの帰属が難
しくなってくる。これらのことから、蛋白質中の任意の
アミノ酸残基を(同一種類のアミノ酸残基の中でも任意
のアミノ酸残基のみを)安定同位体で標識する技術が求
められている。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、任意の位置に1個ないし複数個、また1種から多種
の非天然型アミノ酸を組み込んだ蛋白質の製造法および
それを簡便に行なうための試薬キットの提供を目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、無細胞蛋
白質合成系を用い、特定のコドンに対応するアイソアク
セプティングtRNAと非天然型アミノ酸を結合させた
ものと、蛋白質構成アミノ酸を基質として非天然型アミ
ノ酸組み込み蛋白質を合成し、非天然型アミノ酸を組み
込む位置をコドングループ別に制御することを特徴とす
る非天然型アミノ酸組み込み蛋白質の製造法およびこの
製造法によって製造された非天然型アミノ酸組み込み蛋
白質によって解消される。これは、最近、大腸菌のtR
NAの構造が全て決定し、またtRNAの修飾に関する
知見などの蓄積からtRNAとコドンの対応が完全に判
明したことから可能になった。
【0011】また、目的蛋白質の遺伝情報を改変するこ
とにより塩基配列中のコドングループを制御し、アイソ
アクセプティングtRNAにより蛋白質中の任意の位置
に非天然型アミノ酸を組み込むこともできる。また、前
記無細胞蛋白質合成系として、無細胞ポリペプチド合成
系を収容した反応槽内に基質溶液を連続的に供給して目
的蛋白質を合成する連続式無細胞ポリペプチド合成系を
用いることもできる。また、前記非天然型アミノ酸は、 a.天然型アミノ酸中の原子を安定同位体で置換した非
天然型アミノ酸、 b.天然型アミノ酸中の原子を放射性同位体で置換した
非天然型アミノ酸、 c.天然型アミノ酸の側鎖の光学異性体、 d.天然型アミノ酸の側鎖に置換基を導入した非天然型
アミノ酸、 e.天然型アミノ酸の側鎖を置換して疎水性、反応性、
蛍光性、荷電状態、分子の大きさ、水素結合能を変化さ
せた非天然型アミノ酸、 f.上記a〜eの2つ以上を具備した非天然型アミノ
酸、 のうちから選択されたものを用いることができる。
【0012】さらに、本発明は、上記非天然型アミノ酸
組み込み蛋白質の製造法を簡便に実施するために、リ
ボゾーム、tRNAや蛋白質合成に必要な酵素等を含む
無細胞蛋白質合成系、任意のアイソアクセプティング
tRNAに非天然型アミノ酸を結合させた非天然型アミ
ノアシルtRNA、前記でのアイソアクセプティン
グtRNAに対するアイソアクセプティングtRNAに
天然型アミノ酸を結合させた天然型アミノアシルtRN
A、前記での天然型アミノ酸以外の蛋白質構成アミ
ノ酸混合物、ATP,GTP,CTP,UTPなどの
リボヌクレオチド、の〜を具備した非天然型アミノ
酸組み込み蛋白質製造用試薬キットも提供する。
【0013】また、この試薬キットとしては、任意の
アイソアクセプティングtRNAに非天然型アミノ酸を
結合させた非天然型アミノアシルtRNA、前記アイ
ソアクセプティングtRNAに対するアイソアクセプテ
ィングtRNAに天然型アミノ酸を結合させた天然型ア
ミノアシルtRNA、リボゾーム、tRNAや蛋白質
合成に必要な酵素等を含み、かつでのtRNAに対す
るアミノアシル合成酵素活性を低下させた無細胞蛋白質
合成系、前記での天然型アミノ酸以外の蛋白質構成
アミノ酸混合物、ATP,GTP,CTP,UTPな
どのリボヌクレオチド、を具備した構成としても良い。
【0014】これら試薬キットにおける非天然型アミノ
酸としては、安定同位体標識アミノ酸、放射性同位体標
識アミノ酸、天然型アミノ酸の光学異性体、置換基導入
アミノ酸などの各種の非天然型アミノ酸を用いることが
できる。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて使用される無細胞蛋白質合成系としては、ウサギ
網状赤血球の溶血系、小麦胚芽抽出物などの無細胞翻訳
系や、大腸菌S30抽出物のような無細胞転写翻訳共役
系などである。これらは主としてリボゾーム、tRNA
や蛋白質合成に必要な酵素等であり、20種類のアミノ
酸を基質として蛋白質を合成するものである。
【0016】また、無細胞蛋白質合成系として従来のバ
ッチ式の他に、特許出願公表平1−503119号公報
や特願平2−334103号などの連続式の無細胞ペプ
チド合成系があるが、収量の点から本発明では連続式無
細胞ポリペプチド合成系が適している。
【0017】図1は、本発明に係わる非天然型アミノ酸
組み込み蛋白質の製造法を実施するのに好適な製造装置
の一例を示す図であって、符号1は反応槽、2は基質溶
液タンク、3は流出液である。反応槽1内には、無細胞
蛋白質合成系が収容されている。この反応槽1の下方側
からは基質溶液タンク2から圧送された基質溶液が連続
的に供給され、反応槽1の上部に取り付けられた限外ろ
過器4を通して、反応槽1内で生成した標識蛋白質を含
む流出液3が流出するようになっている。
【0018】この装置を用いて連続的に標識蛋白質を製
造するには、反応槽1内に、目的蛋白質を合成するため
の無細胞蛋白質合成系を含む溶液を収容し、この反応槽
1内に標識アミノ酸を含む基質溶液を連続的に圧送す
る。基質溶液を反応槽1内に圧送するには、系内に気相
を含むことがなく、脈流が少なく、圧力と流量の制御が
可能なポンプ、例えば高速液体クロマトグラフィー用ポ
ンプ、中圧液体クロマトグラフィー用ポンプ、低圧液体
クロマトグラフィー用ポンプなどを用いて圧送すること
が望ましい。この基質溶液の圧送量は、通常は一定に設
定されるが、反応時間の経過とともに圧送量を増加させ
あるいは減少させても良い。
【0019】本発明で使用される非天然型アミノ酸と
は、天然型蛋白質を構成する天然型アミノ酸20種類
(グリシン、L−アラニン、L−バリン、L−ロイシ
ン、L−イソロイシン、L−セリン、L−トレオニン、
L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−アスパラ
ギン、L−グルタミン、L−リシン、L−アルギニン、
L−シスチン、L−メチオニン、L−フェニルアラニ
ン、L−チロシン、L−トリプトファン、L−ヒスチジ
ン、L−プロリン)を除く全てのアミノ酸を意味し、具
体的には、 a.天然型アミノ酸中の原子を安定同位体で置換した非
天然型アミノ酸、 b.天然型アミノ酸中の原子を放射性同位体で置換した
非天然型アミノ酸、 c.天然型アミノ酸の側鎖の光学異性体、 d.天然型アミノ酸の側鎖に置換基を導入した非天然型
アミノ酸、 e.天然型アミノ酸の側鎖を置換して疎水性、反応性、
蛍光性、荷電状態、分子の大きさ、水素結合能を変化さ
せた非天然型アミノ酸、 f.上記a〜eの2つ以上を具備した非天然型アミノ
酸、 のうちから選択されるものである。
【0020】また、ここで言う蛋白質とは、通常の定義
に含まれる全てのものが含まれ、糖鎖と結合した糖蛋白
質もこれに含まれるものとする。さらに、アミノ酸残基
数が約10個から50個のいわゆるポリペプチドも含
む。
【0021】ここで、本発明に係わる非天然型アミノ酸
組み込み蛋白質の製造法の基本原理を説明する。
【0022】蛋白質のアミノ酸配列は、その蛋白質を合
成する蛋白質合成系の核酸の配列によって規定されてい
る。4種の塩基の3つの組み合わせ連鎖、すなわちコド
ンが各アミノ酸に対応している。そのコドンとアミノ酸
の対応は遺伝暗号として解読されており、それはごく少
数の例外を除いて全生物を通じて共通である。コドンは
全部で64種類あり、その内の3つは終始コドンとして
働く。残りの61種類のコドンが20種類のアミノ酸に
それぞれ対応している。表1にコドン表を示した。
【0023】
【表1】
【0024】遺伝暗号は縮重しており、メチオニンとト
リプトファンを除くアミノ酸は1つのアミノ酸に対して
複数のコドン(同義コドン)によって規定されている。
しかし、全て異なる種類のtRNAが対応している訳で
はない。mRNA上のコドンとtRNA上のアンチコド
ンの結合は完全なワトソン−クリック型の結合ではなく
tRNAの種類によってはアンチコドンの5’の位置の
塩基がコドンの3’の位置の複数の塩基と結合すること
が可能な場合がある。そのアンチコドンの5’の位置と
コドンの3’の位置との塩基対合を、表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】このように1種類のtRNAが複数のコド
ンを読むことが可能であるが、それでもなお1種類のア
ミノ酸に複数のtRNA分子が存在している。そしてこ
の異なるアンチコドンを持つが、同じアミノ酸と結合す
るtRNA分子を、アイソアクセプティングtRNAと
呼ぶ。例として大腸菌における各tRNAがどのコドン
を認識するかを表3に示した。
【0027】
【表3】
【0028】本発明においては、このアイソアクセプテ
ィングtRNAを利用し、コドングループ別に非天然型
アミノ酸を導入する。目的の蛋白質をコードする遺伝子
の塩基配列が、あるアミノ酸の各アイソアクセプティン
グtRNAのアンチコドンに対するコドンをそれぞれ持
っていれば、そのアミノ酸はそのアイソアクセプティン
グtRNA毎に標識することが可能となる。
【0029】蛋白質中のあるアミノ酸残基をコドングル
ープ別に天然型アミノ酸と非天然型アミノ酸とに標識す
る方法としては、次のやなどの方法が用いられる。 目的のアミノ酸のアイソアクセプティングtRNA分
子をそれぞれ単離し、そのそれぞれのアイソアクセプテ
ィングtRNAに天然型アミノ酸と非天然型アミノ酸を
in vitroで結合させ、天然型アミノアシルtR
NAと非天然型アミノアシルtRNAを得る。 無細胞蛋白質合成系の基質として目的のアミノ酸を除
いた蛋白質構成アミノ酸混合液、およびで得られた天
然型アミノアシルtRNAと非天然型アミノアシルtR
NAを用い、無細胞蛋白質合成を行なわせ、目的の蛋白
質を得る。
【0030】また、目的の蛋白質の遺伝子の所定のアミ
ノ酸に対するコドンを全て1種類のアイソアクセプティ
ングtRNAに対するコドンに置換し、その中にある望
みの箇所のコドンのみを他のアイソアクセプティングt
RNAに置換しておき、上記の方法にて蛋白質合成を行
なえば、任意の位置のみを特異的に非天然型アミノ酸に
置換した蛋白質を得ることができる。
【0031】アイソアクセプティングtRNAの分離精
製法および非天然型アミノ酸とtRNAの結合法は、従
来より知られている方法を用いて行なうことができる。
例えば、アイソアクセプティングtRNAの分離精製法
については、日本生化学会編「生化学実験講座 7 核
酸の化学I」第5章に記載されている。また、未分画t
RNAの調製法は、日本生化学会編「生化学実験講座
7 蛋白質の生合成(下)」第25章に記載されてい
る。
【0032】天然型アミノ酸とtRNAは、アミノアシ
ルtRNA合成酵素を用いて結合させる。この詳細な方
法については日本生化学会編「生化学実験講座 7 蛋
白質の生合成(下)」第26章に記載されている。
【0033】非天然型アミノ酸とtRNAの結合方法と
しては、 安定同位体標識アミノ酸、放射性同位体標識アミノ酸
および、アミノアシルtRNA合成酵素によって誤って
認識される非天然型アミノ酸に関しては、上記の天然型
アミノ酸の場合と同様の方法が適用できる。 それ以外の非天然型アミノ酸に関しては、バージニア
大のS.M.Hechtらのグループが開発した方法によ
り結合させる。( Heckler T.G.,Zama Y.,NakaT.and Hec
ht S.M.,Biochemistry,23,1468-1473(1984))
【0034】なお、本発明に用いる無細胞蛋白質合成系
は、使用するアイソアクセプティングtRNAに対する
アミノアシルtRNA合成酵素の活性が低いものが適す
る。このような無細胞蛋白質合成系を得るためには以下
の方法が考えられる。 a.目的のアミノアシルtRNA合成酵素の温度感受性
変異株の無細胞抽出液を用いる方法。 b.無細胞蛋白質合成系に目的のアミノアシルtRNA
合成酵素に対する抗体を添加し、酵素活性を低下させ
る。
【0035】本発明による非天然型アミノ酸組み込み蛋
白質の製造法では、無細胞蛋白質合成系、好ましくは連
続式無細胞蛋白質合成系を用い、この合成系の特定のコ
ドンに対応するアイソアクセプティングtRNAと非天
然型アミノ酸とを結合させたものと、それ以外の種類の
蛋白質構成アミノ酸(天然型アミノ酸)を基質として非
天然型アミノ酸組み込み蛋白質を合成する方法である。
従って非天然型アミノ酸を組み込む位置をコドングルー
プ別に制御して非天然型アミノ酸を蛋白質中にコドング
ループ別に組み込むことができる。
【0036】また、サイトダイレクテッドミュータジェ
ネシスなどの遺伝子組み換え手法を用い、目的蛋白質の
遺伝情報を改変することにより塩基配列中のコドングル
ープを制御し、アイソアクセプティングtRNAにより
蛋白質中の任意の位置に非天然型アミノ酸を組み込むこ
とによって蛋白質の任意の位置に非天然型アミノ酸を正
確に組み込むことができる。
【0037】また、本発明は、原理的に非天然型アミノ
酸組み込み蛋白質合成法における従来の技術的制限を完
全に取り除いたものであり、使用者の要求どおりの非天
然型蛋白質を必要充分な量、提供することが可能となっ
た。特に蛋白質を安定同位体で標識する場合には、蛋白
質中の同一種類のアミノ酸残基を区別して任意のアミノ
酸残基のみを標識することが可能となった。
【0038】
【実施例】本発明に係わる非天然型アミノ酸組み込み蛋
白質用試薬キットを調製し、それを用いて非天然型蛋白
質の製造を実施した。試薬キットとして、大腸菌S30
抽出液を用いた転写翻訳共役系によりクロラムフェニコ
ールアセチルトランスフェラーゼ(以下、CATとい
う)のアルギニン残基を安定同位体15Nで標識した非天
然型アルギニンと、天然型アルギニンに標識分けした標
識蛋白製造用キットを試作して用いた。
【0039】1.キット内容 A液 大腸菌S30抽出液:大腸菌(アルギニンtRNA合成
酵素温度感受性変異株)からZubayの方法(Zub
ay G.(1973)Annu.Rev.Gene
t.7,267−287)に基づいて得られた抽出液、
170μl。 B液 tRNA混合液(174μg/ml) C液 55.0ミリモル・トリス酢酸溶液(pH8.2) 1.65ミリモル・DTT(ジチオスレイトール) 1.22ミリモルATP 0.84ミリモル・CTP・GTP・UTP 27.0ミリモル・ホスホエノールピルビン酸エステル 1.9%ポリエチレングリコール-6000 34.4μg/mlフォリン酸 0.64ミリモル・3',5'-サイクリックAMP 36.0ミリモル酢酸アンモニウム 72.0ミリモル酢酸カリウム 9.7ミリモル酢酸カルシウム 10.0ミリモル酢酸マグネシウム D液 アルギニン以外の蛋白質構成アミノ酸19種類(各0.
35ミリモル) E液 天然型アルギニルtRNA1溶液と天然型アルギニルt
RNA2or3(表3中のArgに対応するtRNA1,
tRNA2or3,tRNA4のうち、tRNA1,tR
NA2or3にそれぞれ天然型アルギニンを結合させたも
の)溶液 F液15 N標識アルギニルtRNA4(表3中のArgに対応
するtRNA1,tRNA2or3,tRNA4のうち、
tRNA4に15N標識アルギニンを結合させたもの)溶
液 なお、各溶液に記載した濃度は反応液中の最終濃度であ
る。
【0040】2.実験操作 A液、B液にC液、D液、E液、F液の一部を添加
し、それにCATのDNA(約100μg)を加え、1
mlの反応槽1に充填する。この反応槽は30℃に加温
しておく。 基質溶液タンク2にC液、D液、E液、F液の混合溶
液(基質溶液)を入れる。 基質溶液を反応槽1に連続的に供給し、蛋白質合成を
行なわせる。 合成された蛋白質は反応槽の限外ろ過器4を透過し、
採取容器5に採集される。
【0041】採集された蛋白質を含む流出液を、アフィ
ニティクロマトグラフィーによって精製し、安定同位体
15N)により標識したアルギニンが組み込まれたCA
Tを得た。CAT合成系の遺伝子配列を、配列表に示し
た。CAT中のアルギニン残基は全部で5個あり、Ar
g・tRNA1に対応するコドンCGU(DNA配列で
CGT)18残基目,74残基目(4種類の塩基の3つ
の組み合わせ連鎖であるコドンの18番目と74番
目)、CGCは65残基目、またArg・tRNA2or
3に対応するコドンCGGは124残基目に存在してい
る。一方、Arg・tRNA4 に対応するコドンAG
Aは213残基目に存在している。したがって、本試験
では、213残基目のアルギニン残基のみが安定同位体
15Nで標識され、他のアルギニン残基は標識されないC
AT)が得られる。
【0042】また、サイトダイレクテッドミュータジェ
ネシスなどの遺伝子組み換え手法を用い、213残基に
対応するコドンAGAを、CGT,CGC又はCGGに
変換し、特定の位置をAGAに変えれば、その特定位置
のみを安定同位体標識アルギニン残基とすることができ
る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、非
天然型アミノ酸を蛋白質中にコドングループ別に組み込
むことや、蛋白質の任意の位置に正確に組み込むことを
コントロールすることが可能となった。これは最近tR
NAの全構造や修飾に関する知見の集積からtRNAと
コドンの対応が明確になったことから可能になった。本
発明は原理的に非天然型アミノ酸組み込み蛋白質合成法
における従来の技術的制限を完全に取り除いたものであ
り、使用者の要求どおりの非天然型蛋白質を必要充分な
量、提供することが可能となった。特に蛋白質を安定同
位体で標識する場合には、蛋白質中の同一種類のアミノ
酸残基を区別して任意のアミノ酸残基のみを標識するこ
とが可能となった。
【0044】
【配列表】
配列の長さ:657 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 配列の種類:プラスミドDNAの一部 起源:プラスミドpBR325由来 配列 ATGGAGAAAA AAATCACTGG ATATACCACC GTTGATATAT CCCAATGGCA TCGTAAAGAA 60 CATTTTGAGG CATTTCAGTC AGTTGCTCAA TGTACCTATA ACCAGACCGT TCAGCTGGAT 120 ATTACGGCCT TTTTAAAGAC CGTAAAGAAA AATAAGCACA AGTTTTATCC GGCCTTTATT 180 CACATTCTTG CCCGCCTGAT GAATGCTCAT CCGGAATTCC GTATGGCAAT GAAAGACGGT 240 GAGCTGGTGA TATGGGATAG TGTTCACCCT TGTTACACCG TTTTCCATGA GCAAACTGAA 300 ACGTTTTCAT CGCTCTGGAG TGAATACCAC GACGATTTCC GGCAGTTTCT ACACATATAT 360 TCGCAAGATG TGGCGTGTTA CGGTGAAAAC CTGGCCTATT TCCCTAAAGG GTTTATTGAG 420 AATATGTTTT TCGTCTCAGC CAATCCCTGG GTGAGTTTCA CCAGTTTTGA TTTAAACGTG 480 GCCAATATGG ACAACTTCTT CGCCCCCGTT TTCACCATGG GCAAATATTA TACGCAAGGC 540 GACAAGGTGC TGATGCCGCT GGCGATTCAG GTTCATCATG CCGTTTGTGA TGGCTTCCAT 600 GTCGGCAGAA TGCTTAATGA ATTACAACAG TACTGCGATG AGTGGCAGGG CGGGGCG 657
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非天然型アミノ酸組み込み蛋白質の製
造法を説明するための製造装置の概略構成図である。
【符号の説明】 1 反応槽 2 基質溶液タンク 3 流出液 4 限外ろ過器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無細胞蛋白質合成系を用い、特定のコド
    ンに対応するアイソアクセプティングtRNAと非天然
    型アミノ酸を結合させたものと、蛋白質構成アミノ酸を
    基質として非天然型アミノ酸組み込み蛋白質を合成し、
    非天然型アミノ酸を組み込む位置をコドングループ別に
    制御することを特徴とする非天然型アミノ酸組み込み蛋
    白質の製造法。
  2. 【請求項2】 目的蛋白質の遺伝情報を改変することに
    より塩基配列中のコドングループを制御し、アイソアク
    セプティングtRNAにより蛋白質中の任意の位置に非
    天然型アミノ酸を組み込むことを特徴とする請求項1記
    載の非天然型アミノ酸組み込み蛋白質の製造法。
  3. 【請求項3】 前記無細胞蛋白質合成系として、無細胞
    ポリペプチド合成系を収容した反応槽内に基質溶液を連
    続的に供給して目的蛋白質を合成する連続式無細胞ポリ
    ペプチド合成系を用いることを特徴とする請求項1また
    は2記載の非天然型アミノ酸組み込み蛋白質の製造法。
  4. 【請求項4】 前記非天然型アミノ酸が、 a.天然型アミノ酸中の原子を安定同位体で置換した非
    天然型アミノ酸、 b.天然型アミノ酸中の原子を放射性同位体で置換した
    非天然型アミノ酸、 c.天然型アミノ酸の側鎖の光学異性体、 d.天然型アミノ酸の側鎖に置換基を導入した非天然型
    アミノ酸、 e.天然型アミノ酸の側鎖を置換して疎水性、反応性、
    蛍光性、荷電状態、分子の大きさ、水素結合能を変化さ
    せた非天然型アミノ酸、 f.上記a〜eの2つ以上を具備した非天然型アミノ
    酸、のうちから選択されたものを用いることを特徴とす
    る請求項1,2または3記載の非天然型アミノ酸組み込
    み蛋白質の製造法。
  5. 【請求項5】 蛋白質を構成するアミノ酸残基の少なく
    とも1つを非天然型アミノ酸残基で置換してなることを
    特徴とする非天然型アミノ酸組み込み蛋白質。
  6. 【請求項6】 リボゾーム、tRNAや蛋白質合成に
    必要な酵素等を含む無細胞蛋白質合成系、 任意のアイソアクセプティングtRNAに非天然型ア
    ミノ酸を結合させた非天然型アミノアシルtRNA、 前記でのアイソアクセプティングtRNAに対する
    アイソアクセプティングtRNAに天然型アミノ酸を結
    合させた天然型アミノアシルtRNA、 前記での天然型アミノ酸以外の蛋白質構成アミノ酸
    混合物、 ATP,GTP,CTP,UTPなどのリボヌクレオ
    チド、とを具備した非天然型アミノ酸組み込み蛋白質製
    造用試薬キット。
  7. 【請求項7】 任意のアイソアクセプティングtRN
    Aに非天然型アミノ酸を結合させた非天然型アミノアシ
    ルtRNA、 前記アイソアクセプティングtRNAに対するアイソ
    アクセプティングtRNAに天然型アミノ酸を結合させ
    た天然型アミノアシルtRNA、 リボゾーム、tRNAや蛋白質合成に必要な酵素等を
    含み、かつでのtRNAに対するアミノアシル合成酵
    素活性を低下させた無細胞蛋白質合成系、 前記での天然型アミノ酸以外の蛋白質構成アミノ酸
    混合物、 ATP,GTP,CTP,UTPなどのリボヌクレオ
    チド、とを具備した非天然型アミノ酸組み込み蛋白質製
    造用試薬キット。
  8. 【請求項8】 リボゾーム、tRNAや蛋白質合成に
    必要な酵素等を含む無細胞蛋白質合成系、 任意のアイソアクセプティングtRNAに安定同位体
    アミノ酸を結合させた安定同位体標識アミノアシルtR
    NA、 前記でのアイソアクセプティングtRNAに対する
    アイソアクセプティングtRNAに天然型アミノ酸を結
    合させた天然型アミノアシルtRNA、 前記での天然型アミノ酸以外の蛋白質構成アミノ酸
    混合物、 ATP,GTP,CTP,UTPなどのリボヌクレオ
    チド、とを具備した非天然型アミノ酸組み込み蛋白質製
    造用試薬キット。
  9. 【請求項9】 任意のアイソアクセプティングtRN
    Aに安定同位体アミノ酸を結合させた安定同位体標識ア
    ミノアシルtRNA、 前記アイソアクセプティングtRNAに対するアイソ
    アクセプティングtRNAに天然型アミノ酸を結合させ
    た天然型アミノアシルtRNA、 リボゾーム、tRNAや蛋白質合成に必要な酵素等を
    含み、かつでのtRNAに対するアミノアシル合成酵
    素活性を低下させた無細胞蛋白質合成系、 前記での天然型アミノ酸以外の蛋白質構成アミノ酸
    混合物、 ATP,GTP,CTP,UTPなどのリボヌクレオ
    チド、とを具備した非天然型アミノ酸組み込み蛋白質製
    造用試薬キット。
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