JPH05234411A - 架橋重合体電解質およびその製造方法 - Google Patents

架橋重合体電解質およびその製造方法

Info

Publication number
JPH05234411A
JPH05234411A JP3214463A JP21446391A JPH05234411A JP H05234411 A JPH05234411 A JP H05234411A JP 3214463 A JP3214463 A JP 3214463A JP 21446391 A JP21446391 A JP 21446391A JP H05234411 A JPH05234411 A JP H05234411A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
capacitor
electrolyte
polymer
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3214463A
Other languages
English (en)
Inventor
Douglas R Macfarlane
ダグラス、ロバート、マックファーレン
Arthur K Philpott
アーサー、ケイス、フィルポット
John R Tetaz
ジョン、ロバート、テタズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUPESHIYARAIZUDO KONDAKUTEIBUS
SUPESHIYARAIZUDO KONDAKUTEIBUSU Pty Ltd
Specialised Conductives Pty Ltd
Original Assignee
SUPESHIYARAIZUDO KONDAKUTEIBUS
SUPESHIYARAIZUDO KONDAKUTEIBUSU Pty Ltd
Specialised Conductives Pty Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUPESHIYARAIZUDO KONDAKUTEIBUS, SUPESHIYARAIZUDO KONDAKUTEIBUSU Pty Ltd, Specialised Conductives Pty Ltd filed Critical SUPESHIYARAIZUDO KONDAKUTEIBUS
Publication of JPH05234411A publication Critical patent/JPH05234411A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】陽極と陰極の間に、固体重合体電解質を含むコ
ンパクトな液漏れしない電解質コンデンサーを得る。 【構成】固体重合体電解質は(a)重合体中の、ハロゲ
ン酸以外の一塩基性、二塩基性および三塩基性酸よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の酸の(i)アルカリ
金属塩、(ii)アルカリ土類金属塩、(iii)遷移金属
塩、(iv)アンモニウム塩、(v)有機アンモニウム
塩、および(vi)タリウム塩よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の塩の固溶体と、(b)ジ−,トリ−また
はポリイソシアネート,二および多官能酸、二および多
官能アミン、重合体を架橋する二および多官能不飽和化
合物よりなる群から選ばれた架橋剤よりなる。このタイ
プの固体電解質コンデンサーは低体積、電解質漏れのな
さ、最小の誘導体変質を特徴とし、要求に応じ強いバー
スト電流を放出でき、心臓ペースメーカーや細動除去器
のような生医学電子装置への使用に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、固体重合体電解質を使用する電
解質コンデンサーおよびそのようなコンデンサーの製造
方法に関する。本発明の原理の利用分野はかなり広汎に
して一般的であるが、順序正しい提示のため、そしてこ
れらの原理の理解を容易にするため、説明は最初心臓ペ
ースメーカーおよび細動除去器のような内植し得る生医
学的電子装置に使用するように設計された固体重合体電
解質コンデンサーの構造的特徴およびその製造方法に集
中されるであろう。
【0002】
【背景技術】人体内に内植すべき心臓ペースメーカーお
よび細動除去器は、要求に応じ非常に短時間強い電流発
射を放出できるために高いキャパシタンスを提供しなけ
ればならない関連する電源を必要とする。ペースメーカ
ーおよび細動除去器のような生医学的装置においてこの
機能を果すのに良く適合している電解質コンデンサーは
良く知られている。しかしながらそのような装置が使用
される環境を考えると、装置の体積は絶対的に最小に保
たれることが不可欠である。このため、そのような装置
のコンデンサーは通常装置の全体積の約30%を占め、
これは装置内の他の電子部品に比較して非常に高い比率
であるので、装置全体の寸法の縮小を達成する最良の方
法としてコンデンサーの寸法の縮小の問題に多大の努力
が払われて来た。しかしながら、電解質コンデンサーの
体積を最小化する試みは多数の理由により限られた成功
度を満たすのみであった。
【0003】通常、このタイプのコンデンサーは、エッ
チングしたアルミ箔陽極、アルミ箔もしくはフィルム陰
極、および溶剤系液体電解質で含浸した間挿クラフト紙
またはガーゼ布スペーサーを含んでいる。全体の積層物
は実質上円筒形に巻かれ、適当な絶縁材の助けによりア
ルミチューブ内に収容され、そして他の電子部品と共に
体液中へ挿入のため適当な金属(例えばチタン)の密封
したケース中に封入される。しかしながら、クラフト紙
またはガーゼ布は本質的に比較的厚い。このためそのよ
うな材料の存在は、陽極、陰極および紙もしくはガーゼ
スペーサーよりなるロール巻した積層物の最終厚みを支
配するであろう。すなわち、それはコンデンサーの寸法
を縮小することができる程度を制限するであろう。
【0004】どのようにそのような電解質コンデンサー
においても、勿論液体電解質が漏れる危険が存在する。
従って、もし液体電解質が装置内にカプセル化された他
の電子部品と接触すれば、装置が正常に作動しなくなる
ようにそれらを損傷し得るので、コンデンサーはそれか
ら液体電解質が漏れないように密封されなければならな
い。極端な場合、患者の生命がそのとき危険になること
もあり得る。このためコンデンサー内部に液体電解質を
密封することは標準的な実施になっているが、これは本
質的にコンデンサーの使用中遊離し得る気体も閉じ込め
る。そのような気体を収容しそしてその有害な蓄積を防
止するため、装置への悪影響を避けるためコンデンサー
に膨張もしくはコンプライアンス室を設けることが必要
である。しかしながら、これはコンデンサーの体積の縮
小ではなく増加を伴い、体積の最小化が決定的配慮であ
る装置に使用するには明らかに許容できない方策であ
る。
【0005】そのようなコンデンサー中の液体電解質の
存在はなお他の不利益を伴う。良く知られているよう
に、アルミニウム陽極の表面は酸化アルミニウムの薄い
層で被覆される。これはコンデンサーのための誘電体を
構成し、そして陽極へ正の電圧の印加から発生する電気
化学的作用によって形成される。しかしながら、長時
間、特にコンデンサーが使用されない間酸化物層の溶剤
系液体もしくはゲル電解質との継続した接触は、酸化物
層が電解質に溶解することによって分解もしくは変質す
る傾向を有し、その結果コンデンサーの貯蔵寿命が相対
的に制限される。勿論、通常使用中コンデンサーを通し
て電圧の印加は酸化物層を再生させるであろうが、しか
しながら液体電解質の存在は形成した酸化物層の寿命を
減らす。このため、そのようなコンデンサーは、減少し
た貯蔵寿命に加え、短かい使用し得るサービス寿命を有
する傾向を有する。
【0006】そのような電解質コンデンサーの体積を減
少する試みには、慣用のクラフト紙またはコンデンサー
の絶縁体を高分子材料の薄い半透膜に代えることを示唆
する米国特許第3,555,369号によって代表され
るものがある。そのような膜は薄く、すなわち厚み40
μ以下であり、好ましくはその厚みは約1μないし2μ
の間またはそれ以下である。アブストラクトを見て、こ
の提案はコンデンサーの体積の実質的減少を良く可能に
するかも知れない。何故ならば、コンデンサーのアルミ
箔の通常の厚みが約100μ程度であるとしたら、ロー
ルに巻いた積層物の寸法は実質上箔の厚みによって決定
され、半透膜の全体の厚みへの寄与は実用上無視し得る
からである。しかしながら、この提案によるコンデンサ
ーは、半透膜が溶剤系電解質で含浸されなければならな
いことを必要とする。このため、この特許のコンデンサ
ーはコンデンサーから電解質の漏れを防止するためにな
お密封されなければならず、このことは遊離した気体を
収容するため膨張もしくはコンプライアンス室の設置を
必要とする。そのような室の設置は勿論、半透膜によっ
て構成された薄いスペーサーの使用によって得られる体
積減少を無効にする。さらに、この特許による電解質コ
ンデンサー中の液体電解質の存在は、以前記載した陽極
上の酸化物誘電層の変質を蒙り、そして同時に液体電解
質の存在はコンデンサーの形成された酸化物層の寿命に
悪影響するであろう。
【0007】他の有益な点から出発し、陽極および陰極
間のスペーサーまたは絶縁体が液体もしくはゲル電解質
を含まず、しかし少なくとも一部分は、該特許に開示さ
れているように、イオン受容体の多数およびイオン供与
体の多数(またはイオン供与体として作用する間隙不純
物)によって特徴付けられる高分子材料群である固体の
“高分子会合物”であるところのコンデンサーを生産す
ることが米国特許第3,883,784号に提案されて
いる。この高分子材料は、好ましくはポリエチレンオキ
サイド(プロトン受容体水素結合部位を提案する)と、
フェノール性化合物のような高分子樹脂(プロトン供与
体水素結合部位を提供する)との会合物であり、そして
この特許にはこの材料は多くの点において固体電解質の
ように挙動すると示唆されている。
【0008】米国特許第3,883,784号は、前記
重合体会合物は慣用のクラフト紙へそれを金属陽極およ
び陰極と共に集積する前に含浸することができ、または
陽極および陰極間に間挿される(関連する紙の層なし
に)層もしくはフィルムとして形成し得ると記載する。
しかしながらクラフト紙スペーサーを持つコンデンサー
の場合を離れて(これは以前述べたようにコンデンサー
体積減少に対する制限を体質的に蒙る)、該特許はさら
に、コンデンサー中のスペーサーとして使用するとき重
合体会合物は約0.0045インチないし0.0085
インチの厚み(約114μないし216μ)のオーダー
であることを記載する。このように、この特許に記載さ
れている重合体会合物スペーサーは慣用のクラフト紙ス
ペーサーより遙かに厚く、従ってコンデンサーの体積縮
小を達成し得ないばかりか、実際はクラフト紙スペーサ
ーを利用するものよりもコンデンサーを大きくするであ
ろう。
【0009】さらに、米国特許第3,883,784号
に記載されている種々のタイプのコンデンサーのあるも
のは場合によっては電解質コンデンサーのように働くこ
とができるにも拘らず、それらは電解質コンデンサーな
る語がこの分野で理解されている意味で明らかに電解質
コンデンサーではなく、ペースメーカーおよび細動除去
器のような生医学的電子装置に使用するのに適したタイ
プの電解質コンデンサーの性質を持っていない。この結
論は、該特許に記載され、そして記載の重合体会合物材
料製のスペーサーフィルムを使用するコンデンサーは、
極性装置では二方向性であるという事実に内在してい
る。このためそのようなスペーサーフィルムは任意の過
電圧において正常な電解作用を支援することができず、
陽極処理したアルミニウム電極への高い負電圧の印加は
酸化物層を減らし、アルミニウムを、そして水素イオン
の存在下ヒドロキシルイオンを生成し、すべてコンデン
サーの実質的な酸化物層再生能力を失わせる。また、該
特許に記載されているコンデンサーを特徴付けるキャパ
シタンス値は匹敵する寸法の普通の電解質コンデンサー
のそれよりもかなり小さい。最後に、これらコンデンサ
ーのスペーサーフィルムの形成に使用される重合体会合
物材料のDC伝導度は、電解質として見掛け上機能する
どの材料についても極めて低い。
【0010】すべて固体塩に基づく多数の先行技術電解
質技術が存在する。これらは陽極上にその場で形成さ
れ、そしてそれらは固体であるけれども箔に対して固有
の機械的強度を提供しない。それらはロール形につくっ
た高電圧アルミニウム電解質コンデンサーには特に不適
である。
【0011】本発明の一面によれば、(a)重合体中
の、ハロゲン酸以外の一塩基性、二塩基性および三塩基
性酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の酸の
(i)アルカリ金属塩、(ii)アルカリ土類金属塩、
(iii )遷移金属塩、(iv)アンモニウム塩、(v)有
機アンモニウム塩、および(vi)タリウム塩よりなる群
から選ばれた少なくとも1種の塩の固溶体と、(b)ジ
−,トリ−またはポリイソシアネート,二および多官能
酸、二および多官能アミン、重合体を架橋する二および
多官能不飽和化合物よりなる群から選ばれた架橋剤より
なる組成物を有する架橋重合体電解質が提供される。
【0012】本発明の他の一面によれば、電気伝導性陽
極、電気伝導性陰極、および前記陽極と陰極の間の重合
体中の、ハロイド酸以外の一塩基性、二塩基性および三
塩基性酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の酸の
(i)アルカリ金属塩、(ii)アルカリ土類金属塩、
(iii )遷移金属塩、(iv)アンモニウム塩、(v)有
機アンモニウム塩、および(vi)タリウム塩よりなる群
から選ばれた少なくとも1種の塩の固溶体と、(b)ジ
−,トリ−またはポリイソシアネート,二および多官能
酸、二および多官能アミン、重合体を架橋する二および
多官能不飽和化合物よりなる群から選ばれた架橋剤より
なる組成物を有する架橋重合体電解質を含んでいるコン
デンサーが提供される。
【0013】本発明のさらに他の一面によれば、(a)
その中に溶解したジ−,トリ−またはポリイソシアネー
ト、二および多官能酸、二および多官能アミン、重合体
を架橋する二および多官能不飽和化合物よりなる群から
選ばれた架橋剤を持っている重合し得る材料の第1の被
覆で陰極箔を被覆する工程、(b)第1の被覆を硬化す
る工程、(c)ハロイド酸以外の一塩基性、二塩基性お
よび三塩基性酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の酸の(i)アルカリ金属塩、(ii)アルカリ土類金属
塩、(iii )遷移金属塩、(iv)アンモニウム塩、
(v)有機アンモニウム塩、および(vi)タリウム塩よ
りなる群より選ばれた塩と、そしてその中に溶解したジ
−,トリ−またはポリイソシアネート、二および多官能
酸、二および多官能アミン、二および多官能不飽和化合
物よりなる群から選ばれた架橋剤を含んでいる重合し得
る材料の第2の被覆で陽極箔を被覆する工程、(d)陽
極および陰極をコンデンサーアセンブリを形成するよう
に対面関係に相互に対して組立てる工程、(e)第2の
被覆を硬化する工程よりなるコンデンサーを製作する方
法が提供される。
【0014】本発明のなお他の面によれば、(a)ハロ
イド酸以外の一塩基性、二塩基性および三塩基性酸より
なる群から選ばれた少なくとも1種の酸の(i)アルカ
リ金属塩、(ii)アルカリ土類金属塩、(iii )遷移金
属塩、(iv)アンモニウム塩、(v)有機アンモニウム
塩、および(vi)タリウム塩よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の塩と、その中に溶解したモノ−,ジ−ま
たはポリイソシアネート,二および多官能酸、二および
多官能アミン、二および多官能不飽和化合物よりなる群
から選ばれた架橋剤を含んでいる被覆した箔と被覆しな
い箔を形成するように陽極箔および陰極箔の一方へ適用
する工程、(b)前記被覆を硬化する工程、(c)被覆
した箔と被覆しない箔とをコンデンサーアセンブリを形
成するように対面関係に組立てる工程よりなるコンデン
サーを製作する方法が提供される。
【0015】本発明はまた、(a)陽極箔と、陰極箔
と、前記陽極箔と陰極箔の間に配置され、超薄でそして
その体積の少なくとも実質上20%を占める開口を有す
るスペーサーを有する三層アセンブリを用意する工程
と、(b)重合体中の、ハロイド酸以外の一塩基性、二
塩基性および三塩基性酸よりなる群から選ばれた少なく
とも1種の酸の(i)アルカリ金属塩、(ii)アルカリ
土類金属塩、(iii )遷移金属塩、(iv)アンモニウム
塩、(v)有機アンモニウム塩、および(vi)タリウム
塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種の塩の固溶体
と、モノ−,ジ−またはポリイソシアネート、二および
多官能酸、二または多官能アミン、重合体を架橋する二
または多官能不飽和化合物よりなる群から選ばれた架橋
剤よりなる組成物を有する架橋重合体電解質で含浸する
工程よりなるコンデンサーの製作方法を提供する。
【0016】本発明はさらに、(a)陽極箔、(b)陰
極箔、(c)その体積の少なくとも実質上20%を占め
る開口を有する超薄スペーサー、および(d)前記スペ
ーサー中の前記開口中へ含浸した、ハロイド酸以外の一
塩基性、二塩基性および三塩基性酸よりなる群から選ば
れた少なくとも1種の酸の(i)アルカリ金属塩、(i
i)アルカリ土類金属塩、(iii )遷移金属塩、(iv)
アンモニウム塩、(v)有機アンモニウム塩、および
(vi)タリウム塩よりなる群から選ばれた少なくとも1
種の塩の重合体中の固溶体と、モノ−,ジ−またはポリ
イソシアネート、二および多官能酸、二および多官能ア
ミン、重合体を架橋する二および多官能不飽和化合物よ
りなる群から選ばれた架橋剤よりなる組成物を有する架
橋重合体電解質である電解質よりなるコンデンサーを提
供する。
【0017】ここで使用するように、“超薄”なる語
は、約1μないし約50μの範囲内の、そして好ましく
は約5μないし約20μの範囲内の厚みのスペーサーを
いう。
【0018】好ましくは、固体重合体電解質は、イオン
の溶解のため高い溶媒和パワーを重合体へ与えることが
できる極性基を持った重合体からつくられる。このた
め、電解質はシロキサン−アルキレンオキサイド共重合
体(ブロック、グラフトおよひ櫛形);ポリ(エチレン
オキサイド)、ポリ(プロピレンオキサイド)および他
のポリ(アルキレンオキサイド);ポリ(ポリ(エチレ
ンオキサイド)メタクリレート)およびメタクリル酸、
アクリル酸および一般にアルカクリル酸のポリ(アルキ
レンオキサイド)エステルからつくった他のポリマー;
ポリ(アルキレンオキサイド)−ポリ(ウレタンウレ
ア)共重合体;ポリフォスファゼン骨格とポリ(アルキ
レンオキサイド)側鎖を有する櫛形重合体;イタコン酸
のポリ(アルキレンオキサイド)エステルの重合体;ポ
リエピクロルヒドリン;ポリ(β−プロピオラクト
ン),ポリ(エチレンアジペート)および他のポリエス
テル;ポリ(エチレンイミン);ポリ(N−プロピルア
ジリンジン);またはポリ(アルキレンオキサイド)が
ポリ(アルキレンサルファイド)で置き換えられた上の
どれかの重合体のホモポリマー、またはブロック、グラ
フトまたは他の共重合体、またはブレンド、または架橋
重合体のような高い溶媒和パワー重合体からつくること
ができる。フィルムまたは箔へのその成形を容易にする
重合体の可塑化は、重合体へ60wt%までのポリ(エ
チレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)お
よび他のポリ(アルキレングリコール);アルコキシ、
カルボン酸また他官能基で末端封止されたそのような物
質;プロピレンカーボネート;または場合によりアルコ
キシ、酸また他の官能基で末端封止されたグリセロー
ル,エチレングリコールおよび他のポリオールのような
低分子量化合物をブレンドすることによって得られる。
現在好ましいものは、ポリ(エチレンオキサイド)と、
ポリ(メチルメトキシ〔ポリ(エチレングリコール)〕
シロキサン)共重合体とのブレンドである。
【0019】重合体に溶解しそして固体重合体電解質の
解離性もしくはイオン発生成分を構成するのは、ハロイ
ド酸もしくはハロゲン化水素酸以外の酸、詳しくはシア
ン酸のような一塩基酸、または炭酸もしくはクロム酸の
ような二塩基酸、またはホウ酸またはリン酸のような三
塩基酸、または酢酸のようなモノカルボン酸、またはグ
ルタル酸、シュウ酸、フタル酸もしくは酒石酸のような
ジカルボン酸、またはクエン酸のようなトリカルボン酸
のリチウム、ナトリウムもしくはカリウムのようなアル
カリ金属塩、または銀もしくは水銀のような遷移金属
塩、またはアンモニウム塩である。アルミニウム陽極を
持つコンデンサーの場合に使用するための現在好ましい
塩は、リチウム、ナトリウムおよびカリウムのヘキサフ
ルオログルタル酸塩およびテトラフルオロホウ酸塩であ
る。重合体電解質中の塩のモル濃度は、好ましくはその
中の他の酸素およびイオウ原子のモル濃度の0.005
ないし1倍である。
【0020】重合体電解質は、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トルエンジイソシアネートおよびメチルジフ
ェニルイソシアネートよりなる群から選ばれた剤によっ
て架橋することができる。架橋剤は、ポリ(アルキル水
素シロキサン)、または架橋される化合物の類縁体であ
り、そして架橋される化合物のジビニル,ジアリル,ジ
アルカクリルおよびジアクリル類縁体よりなる群から選
ぶことができる二または多官能試薬でもよい。架橋剤は
また、二および多官能酸よりなる群、また二および多官
能アミンよりなる群から選ぶことができる。
【0021】陽極は好ましくは、アルミニウム、タンタ
ル、ニオブ、タングステンまたは電解質コンデンサーの
製作に普通に使用される他の陽極金属の群のどれかの箔
の形であり、焼鈍され、そしてその表面積を最大にする
ため深くエッチングされたアルミ箔が心臓ペースメーカ
ーおよび細動除去器に使用を意図したタイプのコンデン
サーに対して特に適している。そのようなコンデンサー
中の固体重合体電解質よりなる層は、陽極箔を重合体ま
たはアセトニトリルのような適当な溶媒中のその溶液の
次第に高くなる粘度のフィルムで漸進的に含浸および被
覆することによって形成することができる。このプロセ
スは、微細のエッチングした陽極箔の完全な被覆(エッ
チングした孔またはくぼみの完全な含浸および充填を含
む)を確実にし、そして陽極金属/酸化物界面における
粉化または箔の破損を防止する適正な応力緩和を提供す
る。固体電解質重合体の表面は化学的または放射手段に
よって付加的に架橋することができる。これは重合体フ
ィルム(または箔が使用されれば重合体箔)を強化し、
それを陽極および陰極と共にロール巻することを許容す
る。
【0022】陰極は、本発明の基本的具体例においては
白金、銀、金、ニッケル、アルミニウム等のような任意
の適当な金属でつくられ、そのような金属の箔の形に製
作され、そして陽極および固体電解質層と積層すること
ができる。代わって、それは重合体/酸化物界面から反
対に向かった固体重合体電解質層の表面上へ前記金属を
直接塗布、スパッタリング、蒸着または他のように沈着
することによってフィルムとしてその場で形成すること
ができる。または、陰極は適当な重合体インクによんて
固体重合体電解質層上に層を形成して沈着した約0.5
ないし5.0μ寸法範囲の電気伝導性炭素もしくは他の
の伝導性粒子の集団で構成できること、または層を形成
しそして固体重合体電解質層の表面直下区域において少
なくとも50%の担持において添加したそのような粒子
の集団で構成できることが本発明によって企図される。
これらの最初の変形においては、そのような粒子は固体
重合体電解質層内には発見されないが、またはそれら粒
子は陰極の一部を構成しないがしかしコンデンサーの内
部インピーダンスを減らすのに役立つように、固体重合
体電解質層の表面直下にしかし50%以下の担持で添加
されたそのような粒子が存在し得る。第2の変形におい
ては、勿論適当な陰極リード線が埋設した粒子集団と電
気的接触に設けられるであろう。
【0023】誘電体、すなわち陽極金属の酸化物は陽極
へ固体重合体電解質の適用前または適用後に形成するこ
とができる。固体重合体電解質適用後の酸化物層の形成
は、電解質重合体を硬化前に重合体が限られた量の水分
を吸収するように制御された湿った雰囲気へ露出し、そ
して次に陽極と陰極の間に適切な電場を適用することを
伴う。重合体はその時水でもよい少量のヒドロキシル基
含有物質を含むであろう。代わりにアルコールを使用し
てもよい。好ましくは湿度制御は、コンデンサーのハウ
ジング内へ加えた適当な乾燥剤、例えばシリカゲルまた
は五酸化リンによって実行される。そのような乾燥剤の
存在は、後で酸化物層変質速度を最小化することを付加
的に助け、同時にコンデンサーの酸化物層再生の減少を
最小化するのを助ける。 以前に暗示したように、ペー
スメーカーおよび細動除去器以外の用途の使用に適した
新規なそして改良された固体重合体電解質コンデンサ
ー、およびそのようなコンデンサーの製造方法を提供す
ることも本発明の一目的である。
【0024】単に例示として、本発明の一修飾具体例に
従えば、陽極金属のエッチングした箔からできているの
ではなく、固体重合体電解質のマトリックス中に適当な
層構造で埋設された金属粒子の集団でつくられた陽極を
含むそのようなコンデンサーを提供することが企図され
る。この構造においては、金属粒子はフレーク、粉末ま
たはマイクロスクエアの形でよく、そのつくらかは多孔
質形にエッチングすることができ、そして層を形成する
塊を通じ相互に電気的接触にあり、めいめいの粒子は薄
い誘電酸化層により被覆される。重合体マトリックスの
全体の厚みは、粒子の陽極形成塊を収容する部分よりも
いくらか大きく、それによって金属粒子を含有しない、
そして陽極と陰極の間の超薄電解質層を形成するための
固体重合体電解質の過剰量を提供する。重合体マトリッ
クスの超薄電解質層は、重合体中の金属粒子集団の含浸
と同時または終了後に形成することができる。
【0025】陽極への電位の印加を容易にするため、
箔、ワイヤーまたは他の適当な電気導体の形の陽極コネ
クターリードが、例えばリードへ直接接続することがで
きるように電解質重合体マトリックスから突出する粒子
塊の部分を持つことにより、または陽極コネクターリー
ドと陽極の間にその間のイオン接続を提供することなし
に電子的接続を提供するのに十分な量の陽極金属粒子が
充填された粒子状陽極の位置において電解質重合体の上
の絶縁重合体の層を持つことにより、陽極形成粒子の塊
へ電気的に接続される。そのようなコンデンサーは、各
自陽極、陰極および間挿した固体重合体電解質層を含ん
でいる複数の個々のキャパシタンスユニットを含んでい
る、重ねた構造が望まれる用途における使用に特に適し
ている。
【0026】本発明のなお他の具体例に従えば、その原
理は陽極金属製の陽極を含まず、そのため酸化物誘電層
を含まない二層コンデンサーとして知られたコンデンサ
ーに具体化し得ることが企図される。そのようなコンデ
ンサーは、コンデンサーの陽極を構成するように、固体
重合体電解質マトリックス中に層を形成して埋設された
電気伝導性炭素粒子の多孔質塊を利用する。粒子はばら
ばらか、または多孔体の形に焼結し得る。陽極コネクタ
ー箔が炭素粒子の層へ電気的に接続され、そして炭素粒
子を含まない固体重合体電解質の超薄層が後者と陰極の
間に間挿される。固体重合体電解質による炭素粒子の塊
の含浸の程度は、各自全体の陽極体の体積の約50%を
含むようなものである。このタイプのコンデンサーは、
陽極金属を使用せずそのため誘導層を含まないため、高
周波数または高電圧環境における使用に適さないが、し
かし高キャパシタンスおよび低電圧能力を提供すること
ができ、種々の用途、例えばミニチュアコンピューター
メモリバックアップに使用するのに適したものにする。
【0027】本発明に従った固体重合体電解質コンデン
サーは多数の利益を提供する。それらは以下のものを含
む。
【0028】1.印加した電圧に対するキャパシタンス
の良好な直線性。一般に、慣用のアルミニウム電解質コ
ンデンサーは、印加した電圧と共に増加するエネルギー
貯蔵値もしくはキャパシタンスを有する。これは恐らく
陽極上の酸化アルミニウム表面被覆中への液体電解質の
浸透のためである。しかしながら、それは誘導特性の変
化、従ってパルス印加における波形のひずみを生じ得る
から、そのような浸透は時折望ましくない。本発明のコ
ンデンサーは電解質中に液体溶媒を使用しないから、印
加した電圧に対するキャパシタンスの変動の傾向は大き
く減らされる。
【0029】2.高い破壊電圧。すべての他の事項は同
じとして、本発明の固体重合体電解質コンデンサーは、
慣用の電解質コンデンサーに通常見られるよりも高い破
壊電圧によって特徴化される。例えばRubyconコ
ンデンサーを5%上廻る破壊電圧の改善は、本発明の電
解質の作用のために発生する。例えば、もし高純度のエ
ッチングしたアルミ箔と慣用の液体電解質でつくったコ
ンデンサーが350ボルトDCの誘電破壊電圧を持って
いるならば、本発明による固体重合体電解質を利用して
同じにつくったコンデンサーは390ボルトへの破壊電
圧の増加を提供し、そして400ボルト上廻る電圧さえ
も許容し得る漏洩電流において得ることができる。さら
に、もし100μ厚みの固体重合体電解質層を使用する
ならば、誘導破壊電圧は350ボルトの公称レートから
上昇することができる。
【0030】3.単位面積あたりの高いキャパシタン
ス。本発明のコンデンサーにおいては、誘電酸化物層は
電解質によって水和または他のように浸透されることが
できず、そのため一層コンパクトな酸化物層が得られ
る。これは液体電解質により得られるよりも与えられた
電圧においてエッチングした陽極箔の単位面積あたり一
層高いキャパシタンスを産む。例えば、Rubycon
コンデンサーを5%以上上廻る改良が本発明の固体重合
体電解質のために得られる。例えば、液体電解質中0.
74μF/cm2 の放電キャパシタンスを有する箔のセ
グメントは、本発明の固体重合体電解質中において0.
87μF/cm2 の放電キャパシタンスを持つことが見
られる。本発明による固体重合体電解質は、放電におい
て液体電解質コンデンサー中の陽極箔表面積を基にして
通常期待されるよりも著しく多い電荷を放出することが
見られる。
【0031】4.低い電気的漏洩および改良されたシェ
ルフ係数。液体またはゲル電解質を有する慣用のコンデ
ンサーにおいては、電気的漏洩は、陽極を被覆する絶縁
酸化物層を破壊する渦流電気化学的反応のため年令とと
もに増加する。本発明の固体重合体電解質はどんな与え
られた電圧においても一層低い電気的漏洩を有し、そし
て液体電解質が存在しないため透電層消失を受け難い。
それ故、そのようなコンデンサーの電気的漏洩の年令に
つれての増加は実質上減らされ、それらのシェルフラン
クは実質的に増強される。例えば、テトラフルオロホウ
酸ナトリウムを含んでいる本発明による電解質組成物を
使用するコンデンサーについては、60℃において1,
000時間のテストにおいて、酸化物層の消失は、Ru
byconタイプの先行技術コンデンサーについては4
0%までであるのに対し、4%へ制限することができ
る。
【0032】5.縮小したコンデンサー寸法。慣用の電
解質コンデンサーからの液体またはゲル電解質の漏れは
高信頼性用途においては重要な問題である。そのような
用途に対しては、従って電解質が漏れるのを防止するた
めコンデンサーハウジングを密封することが必要であ
り、そしてハウジングはまた発生した気体のためのコン
プライアンスまたは膨張室として役立つ追加の自由空間
を必要とする。本発明によるコンデンサーにおいては、
固体である電解質はコンデンサーから漏れもしくは拡散
せず、コンデンサーハウジングはそのため密封する必要
がない。それ故、コンデンサーの寸法は慣用の液体電解
質の寸法に比較して大きく縮小され、これはコンデンサ
ーが束縛された環境、例えばペースメーカーまたは細動
除去器のような生医学的電子装置に、またはミニチュア
コンピューターメモリデバイス等に使用されることを意
図した場合に実質的な利益である。
【0033】6.高い放出電流密度および低い散逸率。
本発明は、アルカリ金属塩(例えばヘキサフルオログル
タル酸カリウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、チ
オシアン酸リチウム等のような)の溶媒和を許容するシ
ロキサン−アルキレンオキサイド共重合体のような高い
極性ポリマーの存在のため、非常に高い電流密度および
低い散逸率を完全に固体の電解質に得ることを可能にす
る。
【0034】7.陽極箔強度の改良された利用。本発明
の固体重合体電解質のアセトニトリル溶液は硬化前低い
粘度を有し、0.025μ幅より小さい孔に浸透するこ
とができる。このため、通常脆弱でもろいアルミニウム
電解質コンデンサーに使用される高度にエッチングした
箔は、すべての孔表面上において重合体の被覆で浸透さ
れることができる。これは箔の高い表面積の利益を完全
に利用し、それを強化し、そして箔およびその酸化物被
覆が粉末化する傾向を減らす。重合体電解質を箔に対
し、次々に層の重合体の分子量を漸次増加させて次々に
通過させて適用することにより、局部応力緩和を提供す
ることができる。
【0035】
【本発明の実施態様】図1を参照すると、本発明の基本
原理を具体化する固体重合体電解質コンデンサーのキャ
パシタンスエレメントを構成する基本的積層体もしくは
サンドイッチ層構造10が大きく誇張した形で示されて
いる。積層体は、コンデンサーの陽極を構成する適当な
陽極金属、好ましくはアルミニウムの高度にエッチング
した箔11(この図ではエッチングを示していない)を
含み、箔11はその対向面にコンデンサーの誘電体を構
成する酸化アルミニウム(または箔11をつくった他の
金属の酸化物)のそれぞれの薄い層12および13を持
っている。陽極箔11の誘導層12および13の上に重
なりそしてエッチングした孔を充填しているのは、本発
明による固体重合体電解質のそれぞれの超薄層14およ
び15である。固体重合体電解質層上の上に重なってい
るのは、コンデンサーの陰極を構成するアルミニウム、
銀、金、白金、ニッケル等の金属の箔もしくはフィルム
16である。
【0036】本発明の好ましい具体例においては、固体
重合体電解質は約50μ厚み以下、好ましくは約20μ
以下の超薄層の形である。電解質は高溶媒和パワーの重
合体中の金属塩の固溶体で、好ましくはシロキサン−ア
ルキレングリコール共重合体とポリ(エチレンオキサイ
ド)とのブレンド中の、ジカルボン酸のアルカリ金属
塩、例えばヘキサフルオログルタル酸カリウムの固溶体
からできている。固体重合体電解質層14および15
は、理論上箔として別途製造し、そして次に誘電体被覆
陽極箔11へ一体に積層することができる。しかしなが
ら実際においては、箔の形の重合体電解質の超薄層の取
扱いは実質的な困難を課す。それ故、重合体電解質また
はそのアセトニトリル溶液を陽極箔の表面へ直接沈着
し、次にフィルムを硬化することにより、フィルムとし
て層14および15を形成するのが好ましい。この着想
内で、流体重合体電解質は、初回後めいめいの通過にお
いてはポリマーが最後の先行通過における重合体よりも
いくらか高い分子量を持つように、めいめいの陽極表面
へ数回通過において適用することができる。このため、
最低分子量のフィルムは初回に適用され、その後追加の
フィルムは漸進的に高い分子量を持つであろう。最終固
体重合体電解質層のこの漸進的形成態様は、重合体電解
質の溶液は0.025μ幅以下の孔へさえ浸透すること
ができ、そして陽極金属/酸化物界面における粉末化ま
たは陽極箔の破壊を防止する適切な応力緩和を提供する
ので、最も微細なエッチングした陽極箔の全面の完全な
被覆を確実にする。
【0037】要約すると、重合体電解質フィルムの適用
は二つの方法のどちらかで実施することができる。その
一つはそれらの重合前異なる分子量を有するそれぞれの
重合体を種々の通過に使用することを伴う。例えば、低
分子量の重合し得る材料の電解質含有溶液の被覆が陽極
箔の裸の酸化した表面へ少なくともそのすべての孔を充
填するのに十分な量で適用され、そして該材料は重合さ
れ、その後高分子量の重合し得る材料の電解質含有溶液
の第2の被覆が箔表面に関する全体の電解質層厚みが所
望値に達するのに十分な量において、硬化した第1の被
覆へ適用され、次いで第2の材料が重合される。他の方
法は、種々の通過に対しある重合し得る材料の電解質溶
液を使用し、それぞれの量は異なる程度でプレ重合さ
れ、そのため対応して異なる分子量を持ち、低度に重合
した材料が最初に適用されることを伴う。
【0038】同じ結果が得られる他の方法も勿論用いる
ことができる。単に例示として、陽極箔は、一回通過で
所望厚みへ適用された重合し得る材料の電解質含有溶液
で被覆されることができ、該材料は次にそのバルク重合
よりも大きく表面重合度を与えられる(例えば紫外線の
表面照射によって)。これら方法の特定の一つの選択は
一般に所望のコンデンサーの最終設計特徴に依存するこ
とが理解されるであろう。このため、固体重合体電解質
の厚みを通って重合体の特定の分子量変動程度の使用
は、電解質層の強度に比較してコンデンサーの内部抵抗
を制御する製作を可能にする。
【0039】コンデンサーの最終特性の制御程度は、固
体重合体電解質ポリマー成分の適切な選択によって得る
ことができることも理解されるであろう。このように、
固体重合体電解質のポリマー成分としてポリ(エチレン
オキサイド)自体のみの使用は、高温度(90℃)にお
いて高い機械的安定性を有する層を与えるであろうが、
しかしそのような層は高い電気的内部抵抗を持つであろ
う。他方、固体重合体電解質のポリマー成分としてシロ
キサン共重合体のみの使用は、低い内部抵抗を有する層
を与えるであろうが、しかしそのような層は高温度(6
0℃)において比較的低い強度を持つであろう。これら
ポリマーのブレンドは、これらの性質が対応して修飾さ
れた層を勿論与え、そして与えられたケースにおいて選
択した特定の組成物は、コンデンサーの意図する用途お
よび使用環境を考慮して決定されなければならない。し
かしながら単に例示として、ポリ(エチレンオキサイ
ド)とシロキサン−アルキレングリコール共重合の60
%/40%ブレンドは大部分の用途に対して最適な特徴
を与えるものと信じられる。
【0040】陰極層16も、固体重合体電解質層14へ
の積層に適した別の箔の形で設けることができる。しか
しながら、代わって特にもし陰極厚みを最小化すべきで
あれば、陰極層は固定重合体電解質層の表面に塗布、ス
パッタリング、蒸着または他のやり方で金属を沈着する
ことによりフィルムとしてその場で形成することができ
る。単に例示として、陰極は硬化した固体重合体電解質
へ懸濁液中に銀またはニッケルのような伝導性金属の微
粒子を含むポリマーインクのフィルムとして適用するこ
とによって形成することができ、または銀または他の陰
極金属のフィルムを固体電解質表面へ金属のスパッタリ
ング、化学的沈着または蒸着によって形成することがで
きる。陰極形成の他の変形は、後で図13,図14およ
び図15に関連してさらに詳しく記載されるであろう。
【0041】図2に示した積層体10’は、陰極層16
と実質上同じ第2の陰極層16aの付加的設置を除い
て、図1に示したものと実質上同じである。層16a
は、内部抵抗を減らし、そしてキャパシタンスに小さい
増加を提供するため、層16と並列に電気的に接続する
のに有利に適している。図1のものに対応するエレメン
トは同じ参照番号で同定されている図2に示した構造の
これ以上の説明は不必要であろう。
【0042】図3は、陽極箔11の表面細部を概略的に
図示する。そのような箔は市販品であり、そしてその儘
では、本発明の一部を構成しない。従ってそれらの実際
の構造(ミクロであれマクロであれ)およびその製造方
法はここでは記載しない。箔は焼鈍され、そして箔11
の対向表面11aおよび11bはそれぞれの表面に多数
の顕微鏡的孔またはくぼみ11cおよび11dを形成す
るように深くそして微細にエッチングされていることを
指摘するだけで十分であると考えられる。図3に示すよ
うに、これらの孔のいくつかは他の孔よりも深くおよび
/または広く、そして11eで示すように、孔の少なく
ともいくつかは箔の全厚みを貫通していることが実際に
は好ましい。図3は、誘電酸化物層12および13が、
種々の孔の全深さを含むその全体のひろがりを通じて箔
11のそれぞれの表面を被覆していることを示してい
る。図3の図示は、陽極箔11の形状および構造を精密
に示すことを意図するものでないことを勿論理解すべき
である。
【0043】以前述べたように、孔またはつぼみ11
c,11dおよび11eを設けることは、箔の利用可能
な表面積を最大にするのみならず、固体重合体電解質が
電解質層14および15を形成するように箔の対向表面
へ溶液として適用される時、それが孔の内部へ浸透する
ことを可能にする。その結果、陽極箔11との電解質層
の機械的ロッキングの程度と、そして箔の金属表面11
aおよび13との界面における酸化物被覆12および1
3の劣化および箔の破壊が阻止されるある程度の応用緩
和が提供される。
【0044】図4を参照すると、電解質コンデンサー1
7が図示されており、その設計はコンデンサーをペース
メーカーまたは細動除去器に使用するのに適したものに
するものであり、そしてそのキャパシタンスエレメント
として図1に10で指定した、または好ましくは図2に
10’で指定したような積層体を使用する。このため、
それぞれ陽極および陰極箔もしくはフィルム11および
16/16aへ適切に固着した適当なリード線18およ
び19を備えた積層体は、薄い例えば3mm直径の板紙
コアチューブ20上にコンパクトな実質上円筒体21の
形に巻かれる。全体のアセンブリはアルミニウム,チタ
ンまたは類似の適当な金属の円筒形ハウジング22中へ
挿入され、円筒体21の外表面は間挿絶縁スペーサー2
3によってハウジングから絶縁される。その底端22a
で閉鎖されているハウジング22は、その頂端22bに
おいて例えば金属ハウジングの圧延または縮径により、
またはそれへ半田付けすることのような適切な態様で所
定位置に固着された端部プレート24によってシールさ
れる。リード線18および19が絶縁密封をもって通過
する適当な開口(図示せず)がプレート24に設けられ
る。水分制御の目的のため、すなわちハウジングおよび
特に電解質層中の水分の残存量の存在の場合酸化物誘電
層に対する電解的攻撃の可能性を最小化するため、コア
チューブ20内にシリカゲル、五酸化リン等の適当な乾
燥剤のある量(図示せず)を閉じ込めるのが好ましい。
【0045】図5および図6を参照すると、そこに図示
されているコンデンサー25は、積重ね構造で畜電ユニ
ット26の複数(二つだけを示したがもっと多数も可
能)を含んでいる。各ユニット26は最大の表面積を与
えるように深くエッチングされ、その両面へ超薄固体重
合体電解質層28および29が被覆された陽極箔27
と、関連する電解質層28の関連する陽極27から反対
を向いた表面の上に重なるそれぞれの陰極箔またはフィ
ルム30を含んでいる。以前に記載した本発明の具体例
におけるように、陰極は箔またはフィルム形のどちらで
もよい。実際には、それ故陽極および陰極は、陽極の縁
における差込み強度を減らしそして電気的破壊の機会を
最小にするため、陽極の縁が陰極の縁へ隣接しないよう
に、相互に差込まれる。陽極27および陰極30を正お
よび負の電位のそれぞれのソースへ接続するための適当
な手段が設けられ、図示した具体例においては、これら
の手段は、例えば35および36で概略的に示したよう
にスポット溶接またはリベットによってそれらのそれぞ
れの電極エレメントへ固着された金属リボン31,32
および33,34の対の形である。相当するコンデンサ
ー電極間の所望の間隔を維持するように同時に作用する
二つのスタックまたはリボンの各自は、関連する電源へ
接続のためコンデンサーのハウジング39の外へ延びる
適当なリード線37または38を備える。過剰の電場濃
度の発生をさらに最小化するため、各ユニットの固体重
合体電解質層28および29は、関連する中間陽極箔2
7の縁のまわりに延ばされ、各陽極箔の縁と並列した重
合体電解質の量は、例えば被覆した陽極を未硬化電解質
中へ浸漬することによって層28および29の厚みの約
2倍へ厚みをいくらか増加される。
【0046】図7および図8に示した本発明の具体例に
よれば、そこに示したコンデンサー積層体構造40は、
この具体例の好ましい形においては、重合体材料43の
マトリックス中に層を形成して埋設された深くエッチン
グされたアルミニウムフレーク42の塊で構成された陽
極41を含んでいる。フレークの層はその全体のひろが
りにわたって図7には図示しないが図8には44で指定
した酸化アルミニウム誘電層でカバーされており、図8
には隣接するフレーク間の接触面積においては塊全体を
通じフレーク間の連続した電気的接触を確立するためフ
レークが酸化物被覆されていない区域が42aで示され
ている。体積で約50%の密度における重合体43への
フレーク42充填は、フレーク間接触が存在し、そして
フレークの塊の少なくとも一部分が陽極コネクターリー
ド線45を陽極へ電気的に接続されることを可能にする
ため、図7に43aで示したように、重合体マトリック
ス43の一表面へ露出することを確実にするのに十分で
ある。金属酸化物形成リード線45を使用するときは、
ギャップ43aは不必要である。フレーク42の陽極形
成塊の上には本発明による固体重合体電解質の超薄層4
6が重ねられ、その自由表面は、以前記載したように、
普通の陰極箔またはフィルム47へ固着される。
【0047】重合体マトリックスは層46と同じ重合体
電解質で構成することができる。粒子塊のための重合体
マトリックスおよび固体重合体電解質層の両方は単一作
業で形成することができ、使用する重合体電解質の量
は、電解質層の所望の厚みを形成するのに十分な量だけ
フレークの塊を含浸するのに必要な量より過剰である。
もし重合体マトリックス43および層46が別々に形成
されるならば、層46は以前記載したように、異なる分
子量を有する重合し得る材料の電解質含有溶液の数回通
過によって形成することができる。陽極層41はアルミ
ニウムフレークの塊で構成されるように記載したが、そ
れは他のタイプの粒子、例えば粉末顆粒,マイクロスフ
ェア等でもよく、そしてそれらはアルミニウム以外の陽
極金属でつくることができる。
【0048】本発明の他の具体例によれば、陽極49,
陰極フィルムまたは箔50、および中間の固体重合体電
解質層51を有する固体重合体電解質コンデンサー積層
構造48が図9および図10に示されている。本発明の
この具体例におけるコンデンサーの陽極は、2層重合体
マトリックス中に埋設した相互に接触する電気伝導性炭
素粒子の塊で構成されており、陽極炭素粒子53を含ん
でいる層52は本発明による固体重合体電解質で構成さ
れ、そして炭素粒子55を含んでいる層54は非電解質
重合体絶縁コンパウンドで構成されている。正の電位が
層54の自由表面において露出している炭素粒子55の
少なくともいくらかへ電気的に接続されているコネクタ
ーリード線56,例えば箔またはワイヤを介して陽極粒
子53へ印加される。非電解質重合体層54は、陽極コ
ネクター56が固体重合体電解質と直接の電気的接触し
てないことを確実にする。好ましくは、陽極層49中の
炭素粒子は全体の層の体積の約50%を占める。陽極お
よび陰極間の固体重合体電解質の超薄層51には炭素粒
子は存在しない。
【0049】陽極層52は固体重合体電解質層51とは
独立に形成することができ、後者は前に記載したように
1回または数回通過で形成される。代わりに、粒子充填
層52および粒子不含固体重合体電解質層を一回の作業
で形成することができ、使用する重合体電解質材料の量
は、層51を形成するのに要する量だけ炭素粒子53の
塊を含浸するのに要する量より過剰である。
【0050】図11を参照すると、そこに示したコンデ
ンサー積層体構造57は、陽極層58,本発明の超薄固
体重合体電解質層59,および陰極箔もしくはフィルム
60を含んでいる。本発明のこの具体例におけるコンデ
ンサーの陽極は、焼結した炭素粒子の50体積%多孔体
61で構成される。炭素焼結体61の一部分は本発明の
固体重合体電解質で含浸され、しかしながら含浸はその
自由表面へ陽極コネクターリード線すなわち箔またはワ
イヤ62が接続される焼結炭素体の薄い区域61aは固
体重合体電解質を含まないことを確実にするように制御
される。焼結炭素体61の含浸は陽極58の対向面へ超
薄固体重合体電解質層59の適用によって実行され、層
59は炭素体中へ含浸した材料の過剰により、または以
前に記載した態様において1回また数回通過において別
に適用された固体重合体電解質の量によって形成され
る。
【0051】本発明の他の具体例によれば、図12に示
したコンデンサー積層構造63は、その一部は本発明に
よる固体重合体電解質で含浸した焼結炭素粒子の多孔体
65よりなり、他の部分は多孔体と陽極コネクターリー
ド線67の間に間挿された非多孔質炭素体66よりなる
陽極層を含んでいる点において、図11の具体例と異な
っている。積層体の他の部分、すなわち固体重合体電解
質層68および陰極箔もしくはフィルム69,それに多
孔質炭素体65の含浸態様および層68の形成態様は前
と同じである。
【0052】以前に記載したように、図9〜図12の二
重層コンデンサーは一般に単位体積あたり高いキャパシ
タンスのものであるが、しかし低い電圧規格を有し、そ
のためコンピューターメモリバックアップとして使用す
るのに特に適している。
【0053】以前に述べたように、本発明は電気伝導性
炭素粒子の塊の使用による新規な方法でコンデンサーの
陰極の製造を企図する。本発明のこの面の一変形が図1
3に概略的に示されており、それは基本的には図1に示
した積層体10へ類似であり、そして陽極11,一対の
誘電酸化物層12および13,酸化物層の一対の固体重
合体電解質層14および15、および陰極を含んでいる
積層体70を示している。図13に71で指定した陰極
は、しかしながら相互に電気的に接触している電気伝導
性炭素粒子72の層で構成される。好ましくは陰極は、
陽極と反対に向いた固体重合体電解質層14の表面に、
粒子72を分散した適当な液体担体の被覆を沈着(例え
ば塗布により)し、その後乾燥、蒸発または他の様に担
体を固化することによって形成される。
【0054】本発明のこの面の他の一変形が図14に概
略的に示されている。そこに示した積層体70’は、固
体重合体電解質層14の表面直下区域に50%よりいく
らか少ない充填率において層状に分散した炭素粒子73
の塊を持っていることを除き、図13に示した具体例と
実質上同じである。ここでは、粒子73は陰極の一部を
構成しないが、しかしながら、そして無秩序な発生を除
いて相互に電気的接触にない。むしろ、それらは内部イ
ンピーダンスを減らすためだけに電解質層へ添加され
る。粒子73の層形成は種々の方法で可能であることが
理解されるであろう。例えば、これは粒子を未硬化電解
質重合体溶液のある量に分散し、これを初回(または前
回)の通過で形成した層14の粒子不含硬化部分へ2回
目(または次回)の通過で適用し、次に粒子含有重合体
の硬化によって、または粒子を含有するインクまたは液
体担体を粒子が層の表面下区域中へそれが硬化される前
に所望程度移動するように重合体電解質の未硬化層へ印
加することによって実施することができる。どちらの場
合でも、勿論粒子72の陰極形成層71は粒子73の前
記添付が終了した後に固体重合体電解質へ適用される。
【0055】本発明のこの面のなお他の変形が図15に
概略的に示されている。ここに示した積層体70”は、
固体電解質層14の外側に炭素粒子の陰極形成層を持っ
ていない点においてのみ図13および図14の具体例と
異なっている。むしろ、陰極74は、粒子が層形成を通
じ電気的接触にあり、そして固体導体を真似るように、
少なくとも、そして好ましくは50%よりいくらか大き
い充填率において、固体重合体電解質層14の表面直下
区域へ層をなして添加された炭素粒子75の塊で構成さ
れる。陰極74の粒子75は、勿論例えば固体電解質層
14から少し突出させる等によって適当な陰極リード線
76へ接続することができなければならない。陰極74
の形成態様は、粒子73のインピーダンス減少層形成の
態様と実質上同じであり、そのためこの点に関しては記
載しない。そのような構造は他の固体電解質でも可能で
あるが、固定電解質が本発明の固体重合体電解質である
時それらは最も経済的に達成される。
【0056】本発明の原理を具体化する固体重合体電解
質コンデンサーの製造は以下の実施例によってさらに説
明される。
【0057】実施例1 100μ厚みのアルミニウム箔1cm×1cm片でつく
り、直径1〜2μの孔をエッチングした陽極は一縁にお
いてスポット溶接した陽極接続を持っている。箔の表面
を陽極処理し、箔を、次に50%ポリ(エチレンオキサ
イド)3×105 gmol-1,40%ポリ(メチルメト
キシ〔ポリ(エチレングリコール)350ダルトンシロ
キサン〕)、および10%スチレンのブレンド中に溶解
した、塩がエチレンオキサイド繰り返し単位モルあたり
0.04モルの濃度で存在するヘキサフルオログルタル
酸カリウムを含む重合体電解質で含浸する。重合体を硬
化しそして表面架橋した後、銀ペイントの被覆が陰極を
形成するように得られた固体重合体電解質フィルムへ適
用される。陰極への接続は、圧延しそして陰極リード線
へ溶接した0.5cm×1cmの銀箔による。全体のア
センブリは次にシリカゲルによって制御された湿った環
境へ露出され、そして誘電体を構成する酸化アルミウニ
ム被覆は陽極および陰極間へ400ボルトを24時間印
加することによって形成される。最終アセンブリは真空
下60℃で24時間オーブン乾燥され、エポキシ樹脂の
被覆中にカプセル化される。得られたコンデンサー構造
は高電圧、プリント回路板搭載コンデンサーとして使用
するのに適し、そして約0.87μFのキャパシタン
ス、約380ボルトの定格電圧、および定格インパルス
電流0.5アンペアを持っている。
【0058】実施例2 コンデンサーを実施例1のように製作するが、しかしオ
ーブン乾燥工程を省略し、重合体電解質中に吸収された
少量の水分を残す。そのようなコンデンサーは増強され
た酸化物層再生能力を有する。
【0059】実施例3 ワンピースの高度にエッチングしたアルミニウム箔(1
0cm×44cm×75μ)からつくる。箔内のエッチ
ングした孔は直径1〜2μの間であり、そして箔を貫通
している。陽極リード線は一連のリベットによって箔へ
接続される。陽極箔は実施例1と同じ固体重合体電解質
で含浸される。重合体が硬化しそして得られた固体重合
体電解質フィルムの表面が架橋された後、陰極を形成す
るため銀ペイントがフィルムへ適用される。陰極への接
続は、圧延しそして陰極リード線へ溶接された0.5c
m×10cmのエッチングしない箔片による。アセンブ
リは次にシリカゲル制御した湿った環境へ露出され、3
mm直径板紙チューブ上に巻かれる。アセンブリは次に
圧延した端部シールをもってアルミニウムチューブ中
に、写真フラッシュコンデンサーに典型的に見られるス
タイルでカプセル化される。誘導体は、アセンブリを制
御された湿度へ25℃で露出しながら、陽極および陰極
へ400ボルトを24時間印加することによって形成さ
れる。最後に端部シールが閉じられる。得られるデバイ
スは約400μFの放電キャパシタンス、約390ボル
トの定格電圧、および200アンペアの定格インパルス
電流を持っている。
【0060】実施例4 一縁にスポット溶接したアルミニウムリボンを有するア
ルミニウム箔10枚(10cm×10cm×50μ)を
前の実施例と同様に陽極として用意する。これらのシー
トは前と同じであるがしかしスチレンを含有しない重合
体電解質で飽和され、各シートの縁には二重被覆が形成
される。硬化後しかし固体電解質フィルムの表面を架橋
することなく、シートを積重ね、陽極および陰極箔の縁
が隣接しないように陰極伝導性箔(10cm×9cm×
10μ)を間挿する。放電酸化物は以前の実施例に説明
したように形成され、そして全体のアセンブリは箱型容
器中にカプセル化される。このタイプのアセンブリは伝
導性ペイントではなく陰極箔の使用により(後者は前者
より高い伝導度を持っている)、および平坦な層状構造
である多層積重ねフィルムコンデンサーは適切な機械的
強度を持っているためこの構造には不必要な架橋工程を
省略することにより、電流能力を最適化する。
【0061】実施例5 アルミニウム陽極材料のフレークを前に記載した重合体
ブレンドと45%v/v以上の比率で混合する。混合物
を薄いフィルム(10cm×10cm×100μ)とし
て流延し、10cmアルミニウムワイヤを正方形の対角
線に沿って配置し、全体のアセンブリを硬化する。金属
フレーク含浸重合体を次に約10μ厚みの電解質重合体
層で被覆し、そして重合体を硬化する。この材料を陰極
箔のシートと間挿し、簡単に組立てたコンデンサーを製
造する。全体のアセンブリを以前の実施例について記載
した誘電体形成操作にかける。仕上がったアセンブリは
約200μFのそして約350ボルトと定格されたコン
デンサーを形成する。この形の構造はアセンブリの容易
さが主目的である場合に適している。
【0062】実施例6 高表面積炭素陽極10cm×5cm×100μ寸法が実
施例1の固体電解質の層で被覆される。層の厚み10〜
50μである。金箔陰極10cm×5cm×10μ寸法
が電解質層へ適用される。得られるデバイスは50μF
のキャパシタンスを有しそして±5ボルトと定格される
二重層コンデンサーを構成する。
【0063】架 橋 ここに記載した好ましい重合体混合物はポリ(エチレン
オキシド)と、シロキサン−ポリエチレンオキサイド共
重合体との混合物である。そのような混合物は、材料へ
固体様機械的性質を提供するためポリエチレンオキサイ
ド成分の結晶性に依存した。しかしながら、固体重合体
電解質の調製に対するそのようなアプローチは二つの欠
点を有する。第1に、材料はその融点以上で高度に粘性
の流体になり、第2に、固体重合体電解質中の結晶性の
存在は材料の伝導性を低下させる。前者の問題を解決す
る上に記載した方法は電解質中にスチレンのような架橋
し得る物質を添加し、適用後材料を架橋することを含ん
でいた。
【0064】本発明によれば、結晶性を持たず、そのた
め改良された伝導性および材料が分解し始める点を除い
て温度限界を持たないエラストマー物質が得られるよう
に、重合体電解質材料を架橋する代替方法がある。
【0065】アルキレンオキサイド−(CH2 CHR
O)−繰り返し単位に基づく固体重合体電解質の架橋の
ためには多数の方法が存在する。これらは、アルキレン
オキサイド繰り返し単位に基づくモノ−,ジ−,トリ−
およびまたはポリ官能ヒドロキシ化合物を使用し、そし
てポリウレタンエラストマーを生成するようにジ−また
はポリイソシアネートを使用してこれらを架橋すること
を含む。そのようなヒドロキシ末端アルキレンオキサイ
ド化合物の例は、
【化5】 を含む。ここでRおよびR’はHまたはアルキル基であ
り、x,yおよびzは1〜100の範囲にあり、同じで
も異なってもよい。これらの化合物において、全体の分
子量は硬化したエラストマーが結晶化しない物質である
ことと矛盾しないほど高分子量であることができる。ポ
リウレタンのイソシアネート成分は、ヘキサメチレンジ
イソシアネート,トルエンジイソシアネートおよびメチ
ルジフェニルイソシアネートを含む、ポリウレタンエラ
ストマー製造に使用される標準的なジ−またはポリイソ
シアネートのいずれかでもよい。 代わりに、アルキレ
ンオキサイド繰り返し単位に基いてビニル、アリル、ア
クリル、アルカクリルまたは他の不飽和官能基末端化合
物を使用し、そしてこれらを少量のある種の多官能不飽
和化合物と、そしてフリーラジカル、イオンまたは放射
線誘発開始を含むことによって架橋することが可能であ
る。これらの場合の多官能試薬は、架橋すべき主アルキ
レンオキサイド系物質に類似のジビニル、ジアリル、ジ
アクリル、ジアルカクリル等であることができる。その
ような不飽和官能基末端アルキレンオキサイド系化合物
の例は、
【化6】 を含む。ここでX,Y,RおよびR’はHまたはアルキ
ル基であり、R”はH,アルキル基、または二官能化合
物の場合ある種の不飽和官能基であり、そしてnは1〜
100の範囲内である。
【0066】モノ−,ジ−およびトリヒドロキシ−アル
キレンオキサイド系化合物を架橋する他の方法は、ジ−
または多官能酸との反応によるポリエステルの形成、ジ
−または多官能アミンとの反応によるポリアミドの形
成、およびシロキサン−ポリ(アルキレンオキサイド)
共重合体を生成する、ビニル、アリル、アクリルまたは
アルカクリル末端化合物とポリ(アルキル水素シロキサ
ン)との反応を含む。
【0067】固体重合体電解質を架橋するこれらすべて
の方法において、得られる硬化した固体重合体電解質の
伝導度に対する架橋剤および架橋反応の影響について任
意しなければならない。一般に、硬化した固体重合体電
解質中にできるだけ高いオキシアルキレン基含量を持た
せることが高度に望ましく、そして個のオキシアルキレ
ンポリマー鎖長は該ポリマー鎖が硬化した固体重合体電
解質中で結晶化する傾向がないようにできるだけ長くな
ければならない。これらの理由により、後で記載する架
橋した材料は、コンデンサー用途ではない、同様な硬化
反応を使用して製造されるエラストマー材料とは異なっ
ている。そのような材料は有用な高い伝導度の固体重合
体電解質をつくるのに十分なイオン溶媒和パワーを殆ど
持っていないであろう。
【0068】エチレンオキサイド系重合体においては、
ポリマー鎖の結晶化はポリマー骨格上に頻繁な間隔で大
きいペンダント基を含ませることによって抑制すること
ができる。ペンダント基は結晶パッキングを分裂するよ
うに作用する。これを満足する多数のペンダント基があ
るであろう。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドのランダム共重合体はこの効果の良い例を提供し、そ
のうちポリマー鎖中の繰り返し単位の6%ないし100
%はプロピレンオキサイド基である。プロピレンオキサ
イド繰り返し単位の含有は、結晶化が大きな困難を伴っ
てのみ生起する程度へ融点降下を生じさせるのに十分で
ある。そのようなエチレンオキサイド−プロピレンオキ
サイド共重合体はDaltolacなる商品名のもとに
インペリアル、ケミカル、インダストリーズ、プロプラ
イエタリ、リミテッドから各種分子量において供給され
ている。
【0069】本発明の主題であるエラストマー材料の伝
導度のそれ以上の改善は、材料へ液体可塑剤を含めるこ
とによって得られる。可塑剤は重合体マトリックスと相
溶性でなければならず、そして使用される塩に対し良い
溶媒でなければならない。当業者には理解されるよう
に、プラスチックおよびゴム工業において普通に使用さ
れている範囲の可塑剤が適当である。特に有用なもの
は、低分子量液体アルキレンオキサイドオリゴマーおよ
びポリマーである。しかしながら、これら分子の末端基
はそれらがポリマーネットワーク中で反応しないために
ヒドロキシまたはアミノ基ではないことを確実にするこ
とが重要である。この理由により、末端基をアルキルエ
ーテル、アルキルウレタンおよび/またはエステルの置
換によりブロックすることが最適である。ある種の用途
においては、材料がゲル状となるのに十分な可塑剤を添
加することができる。
【0070】上に概略した架橋方法のうち、最初の二
つ、すなわちウレタン架橋の形成および飽和炭化水素架
橋の形成が固体重合体電解質コンデンサーに使用するの
に最適である。これはどちらも揮発性副産物を生成せ
ず、そして両方の反応は触媒の添加により緩和な温度で
生起させることが可能だからである。他方、エステルお
よびアミド結合の形成は、もし反応を100%完結へ進
めるべきならば除去しなければならない揮発性副産物の
生成を等しく含んでいる。以下の説明において、ウレタ
ン系架橋方法に注意が主に集中される。しかしながら、
架橋した固体重合体電解質材料を製造する他の方法も、
最適な組成物およびプロセスが確立された時この出願に
おいて等しく有用であることを理解すべきである。
【0071】固体重合体電解質の形成の重要な部分は、
溶解した塩の本質および濃度である。上で同定した適当
な塩は、ハロイド酸以外の一塩基性、二塩基性および三
塩基性酸よりなる群から選ばれた酸のアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、遷移金属(例えば亜鉛、カドミウム、
水銀)、アンモニウム、有機アンモニウム、およびタリ
ウム塩を含む。塩の選択は電解質に望まれる性質に依存
する。例えば高いアルミニウム電解質コンデンサーシエ
ルフライフが必要な場合、適当な塩はNaBF4 である
ことが発見された。他方、シエルフライフよりも電気的
直列抵抗が重要である場合、KSCNを含む多数の他の
塩を使用することができる。
【0072】ポリアルキレンオキサイドのウレタン架橋
エラストマーは、使用する出発物質の本質に応じて種々
の形に製造することができる。後で記載するように、陽
極および陰極箔の電気的分離を維持するのに十分な強度
を提供するために、陰極へ適用すべき電解質被覆に対し
ては高度に架橋した材料が望ましい。アルミニウムコン
デンサー陰極被覆として使用するのに適したそのような
硬いエラストマー固体重合体電解質は、NaBF4 をポ
リ(エチレングリコール)(600ダルトン)100g
と、ポリ(エチレングリコール)トリオール(1000
ダルトン)(構造式Iで表わす)100gの混合物を溶
解し、ヘキサメチレンジイソシアネート40gで架橋す
ることによって製造することができる。
【0073】
【化7】
【0074】(この場合R’=H)混合物は約60℃に
12時間保つことにより、または触媒を加えることによ
り硬化することができる。
【0075】塩の含量は、典型的にはオキシアルキレン
酸素のモル数(またはチオアルキレン繰り返し単位を含
む重合体の場合はイオウ)を、混合物中の塩のモル数で
割ることにより濃度単位Rを計算する場合、R=10な
いし50の範囲にある。これらのエラストマー材料は溶
解した塩の不存在下でも調製することができる。
【0076】この混合物は硬化前、アルミニウム陰極箔
の表面へ容易に被覆することができる。一旦硬化すれ
ば、電解質は陰極材料へ永久的に結合されることが見ら
れる。
【0077】これは多数の利益、すなわち i)電解質は箔から流下できない。 ii)エラストマーは箔へ応力緩和を提供し、そのため箔
/電解質複合体は箔単独よりも高い強度を持つ。これは
箔の取扱いを改良し、そして薄い陰極箔の採用を可能に
し、高い体積効率および低重量の両方をもたらす。 iii )陰極複合体は製造中コンデンサー圧延工程から別
に調製することができる。
【0078】高度にエッチングしたアルミニウム陽極の
多孔質構造内の浸透および作動に適した軟らかいもっと
伝導性のエラストマー材料は、上の混合物においてポリ
(エチレングリコール)(600ダルトン)のポリ(エ
チレングリコール)トリオールに対する比を増加し、そ
してそれに応じてヘキサメチレンジイソシアネートの量
を調節するか、またはゴム様材料が結晶化できないよう
に可能な限りグリコールおよびトリオール鎖長を増す
か、または以下のようにトリオールとモノオールの混合
物を使用することによって調製することができる。Na
BF4 ,ポリ(エチレングリコール)トリオール(10
00ダルトン)137g,メトキシポリ(エチレングリ
コール)(550ダルトン)100g、およびヘキサメ
チレンジイソシアネート50gの混合物を高温でまたは
触媒を添加して反応させる。塩の含量は、典型的にはR
=10ないし50の域にある。生成物は透明な軟らか
い、高い伝導度とアルミニウム陽極上で低い分解反応を
有するエラストマー材料である。
【0079】これらのエラストマー材料は溶解した塩の
不存在下で製造することができ、またはもし塩が望まれ
るならばそれはポリ(アルキレンオキサイド)の混合物
へ添加され、そしてジイソシアネートの添加前にその中
に溶解される。
【0080】この混合物は、硬化前高度にエッチングし
たアルミニウム陽極箔の多孔質構造中へ含浸することが
できる。一旦硬化すれば、電解質は陽極材料へ永久的に
結合することが見られる。これは多数の利益を有する。
すなわち、 i)電解質は陽極箔から流下できない。 ii)エラストマーは陽極箔へ応力緩和を提供し、そのた
め箔/電解質複合体は 箔単独よりも高い強度を持つ。 iii )陽極複合体は製造中コンデンサー圧延工程から分
離して製造することができる。
【0081】実施例7 図16を参照すると、長さ22cmおよび幅6.5cm
を有するアルミニウム陰極箔片は、ポリ(エチレングリ
コール)(600ダルトン)44%,ポリ(エチレング
リコール)トリオール(1000ダルトン)29%,N
aBF4 7%、およびヘキサメチレンジイソシアネート
20%の混合物で被覆される。適用前、塩はグリコール
中に溶解され、その混合物は60℃で24時間乾燥され
る。ヘキサメチレンジイソシアネートの添加時、Tho
rcatのような触媒をポリウレタンの室温での硬化を
促進するため添加することができる。被覆後、箔を硬化
しそしてシリカゲル上60℃で真空下乾燥する。得られ
た被覆はポリウレタンゴムの透明で強靱な連続フィルム
である。アルミニウム上に得られた被覆厚みは典型的に
は10〜20μmである。低湿度環境において、長さ1
0cm,幅5.3cmを有し、そして幅4mmおよび長
さ8cmの導体タブ4の形をしたコネクター80の一端
へ固着されたアルミニウム陽極箔片11は、メトキシポ
リ(エチレングリコール)(550ダルトン)33%,
ポリ(エチレングリコール)トリオール(1000ダル
トン)44%,NaBF4 7%,およびヘキサメチレン
ジイソシアネート16%の混合物で含浸される。含浸
前、塩はグリコール中に溶解され、そして混合物は60
℃で24時間乾燥される。ヘキサメチレンジイソシアネ
ートの添加時、ポリウレタンの室温における硬化を促進
するため、Thorcatのような触媒を添加すること
ができる。ポリウレタンの硬化前、液体含浸陽極11は
図16に示すように被覆した陰極16内に重ねられ、そ
して過剰の液体ポリマーは圧延によって絞り出される。
導体タブの形のコネクター82が陽極箔16の被覆され
ていない表面へ固着される。硬化した後、コンデンサー
は24時間にわたって全定格サージ電圧へ形成され、6
0℃で24時間エージングされ、そして再形成される。
【0082】実施例8 この実施例においては、陰極被覆混合物が塩成分を含有
しないことを除いて、操作および化学的成分は実施例7
と同じである。これは、硬化後吸湿し難く、それ故粘着
性になりにくい陰極被覆を生成する。そのような組成物
は箔の巻いたロールが高い表面接着力を持たないことを
要する場合に適している。
【0083】実施例9 巻いたロールの形の幅6.5cmのアルミニウム陰極箔
は、ポリ(エチレングリコール)(600ダルトン)4
4部、ポリ(エチレングリコール)トリオール(100
0ダルトン)29部、ヘキサメチレンジイソシアネート
20部の混合物で被覆される。適用前、混合物は60℃
で24時間乾燥される。被覆混合物は箔の連続リボンの
両面へスプレーまたはロール塗装され、リボンを60℃
に保った硬化オーブンを通すことによって硬化される。
硬化後、箔は第2のドラムに巻取られる。得られた被覆
は透明で、強靱なポリウレタンゴムの連続フィルムであ
る。アルミニウム上に得られた被覆厚みは典型的には1
0〜20μmである。
【0084】低湿度環境において、5.3cm幅のそし
て4mm幅×8cm長さのコネクタータブを一定間隔で
固着して持っているリボン状アルミニウム陽極箔は、メ
トキシポリ(エチレングリコール)(550ダルトン)
44%,ポリ(エチレングリコール)トリオール(10
00ダルトン)33%,NaBF4 7%およびヘキサメ
チレンジイソシアネート16%の混合物で含浸される。
含浸前、塩はグリコール中へ溶解され、そしてこの混合
物は60℃で24時間乾燥される。リボンは電解質混合
物の浴をゆっくり通すことによって含浸される。ポリウ
レタンが硬化する前に、液体含浸陽極は直径4mmのフ
ォーマー上へ被覆した陰極リボンと同時巻取りされる。
リボンの必要とする長さがフォーマーへ巻取られた時、
リボンは切断され、そして巻取ったコンデンサーを除去
し、そして新しいフォーマー上への巻取りが再開され
る。過剰のポリマー液はフォーマーへ作用する圧力ロー
ラーによって絞り出される。巻取ったコンデンサーは7
0℃のオーブン中に24時間置くことによって硬化され
る。硬化後コンデンサーは24時間にわたって全定格サ
ージ電圧へ形成され、60℃で24時間エージングさ
れ、そして全定格サージ電圧へ再形成される。
【0085】実施例10 二枚の陽極リボンを連続的に含浸浴を通過させ、そして
両方の陽極を一枚の陰極と共にフォーマー上に同時巻取
りすることにより、二層陽極巻取りコンデンサーを実施
例9のようにして製造する。そのような操作は、単位エ
ネルギーあたりのコンデンサー体積にさらに減少を産
む。
【0086】実施例11 塩をKSCNに代えて実施例7の方法を使用して、最適
な電気的直列抵抗を有するコンデンサーが製造される。
22cm長さ×6.5cm幅のアルミニウム陰極片は、
ポリ(エチレングリコール)(600ダルトン)44
部、ポリ(エチレングリコール)トリオール(1000
ダルトン)29部、KSCN6.2部、およびヘキサメ
チレンジイソシアネート20部を含む混合物で被覆され
る。適用前、塩はグリコールに溶解され、そしてこの混
合物は60℃で24時間乾燥される。ヘキサメチレンジ
イソシアネートの添加時、ポリウレタンの室温硬化を促
進するためThorcatのような触媒を添加すること
ができる。被覆後、箔は硬化され、シリカゲル上60℃
で真空下乾燥される。得られた被覆は透明で、強靱なポ
リウレタンゴムの連続フィルムである。アルミニウム上
の被覆厚みは典型的には10〜20μmである。低湿度
環境において、10cm長さ×5.3cm幅の、そして
4mm幅×8cm長さを有するコネクタータブの一旦へ
固着したアルミニウム陽極箔片は、メトキシポリ(エチ
レングリコール)(550ダルトン)33部、ポリ(エ
チレングリコール)トリオール(1000ダルトン)4
4部、KSCN6.2部、およびヘキサメチレンジイソ
シアネート16部の混合物で含浸される。含浸前、塩は
グリコールへ溶解され、そしてこの混合物は60℃で2
4時間乾燥される。ヘキサメチレンジイソシアネートの
添加時、ポリウレタンの室温硬化を促進するためTho
rcatのような触媒を添加することができる。ポリウ
レタンが硬化する前、液体含浸陽極は図16に示すよう
に被覆した陰極内に重ねられ、そして過剰の液体ポリマ
ーはロール掛けにより絞り出される。硬化後、コンデン
サーは全定格サージ電圧へ24時間にわたって形成さ
れ、60℃で24時間エージングされ、そして再形成さ
れる。
【0087】実施例12 最適な低電気的直列抵抗を有する巻いたコンデンサー
が、塩をKSCNに代えて実施例9の方法のようにして
製造される。
【0088】実施例13 この実施例においては、操作は実施例7と同じであり、
陽極および陰極の化学的組成物は以下の通りである。陽
極混合物は、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエ
ーテル(550ダルトン)7.8%,Daltocel
34A1(ICI)(5000ダルトン)78.4%,
NaBF4 8.6%,およびヘキサメチレンジイソシア
ネート8.6%を含有する。陰極混合物は、ポリ(エチ
レングリコール)モノメチルエーテル(550ダルト
ン)33%,Daltocel34A1(ICI)(5
000ダルトン)33.7%,テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル51.9%,NaBF4 8.9%お
よびヘキサメチレンジイソシアネート2.2%を含有す
る。
【0089】図17を参照すると、本発明の他の具体例
に従い、陽極箔90および陰極箔92は、箔間の分離を
維持するために使用される超薄スペーサー94と共に組
立てることができる。スペーサー94は25μ厚み以下
であり、そしてスペーサー材料の体積で20%以上、そ
して好ましくは具体例においては体積で約40%を占め
る例えば開口を有する開いた織物様構造でなければなら
ない。そのような材料の一例はヘキスト、セラニーズ、
コーポレーションからCelgard2500として入
手し得る微孔質イソタクチックポリプロピレンである。
【0090】スペーサー94は箔90および92と同時
に巻取られる。得られるアセンブリは本発明による電解
質で含浸される。ポリマーは次に硬化される。適当な導
体(リード線)が箔へ取付けられ、全体のアセンブリ
は、この分野でよく知られているように、リード線がそ
こから延びている等角コンデンサーハウジングとなるよ
うに硬化される適当な絶縁材料で含浸被覆される。この
構造の利益は製造が容易なことと、低い電気的直列抵抗
である。
【0091】実施例14 この実施例においては、陽極被覆を省略し、その代わり
に陽極と陰極の間に微孔質スペーサー(Celgar
d)を挿入したことを除き、操作および化学的組成物は
実施例13と同じである。
【0092】本発明は特定の具体例および実施例に関し
て記載されたが、これら具体例および実施例は単に本発
明の原理の例証であることを理解すべきである。それら
において本発明の精神および範囲を逸脱することなく多
数の修飾をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例による固体重合体電解質コン
デンサーの部品の基本的積層構造の図解的部分断面図で
ある。
【図2】本発明の僅かに修飾した具体例による固体重合
体電解質コンデンサーの部品の積層構造の図1に類似の
図解的部分断面図である。
【図3】図2に類似の図であるが、しかし図1および図
2によるコンデンサー構造中の陽極箔のエッチングの概
略図を提供するため大きく拡大したスケールに向けられ
ている。
【図4】円筒体の形にロール巻した図1または図2の積
層体によってキャパシタンスエレメントが構成されてい
る、固体重合体電解質コンデンサーの概略図である。
【図5】本発明の修飾した具体例による積重ね型固体重
合体電解質コンデンサーの図解的部分断面図であり、図
6の線III −III に沿って取った図である。
【図6】図5に示した構造の平面図であり、図5の線IV
−IVに沿って取った図である。
【図7】本発明のさらに修飾した具体例による、固体重
合体電解質を含浸した金属粒子の層よりなる陽極を使用
する固体重合体電解質コンデンサーの図解的部分断面図
である。
【図8】図7の円VIの構造の拡大した詳細図である。
【図9】本発明のなお他の修飾した具体例による、電解
質重合体含浸焼結炭素粒子の多孔質層を使用する固体重
合体電解質二重層コンデンサーの図解的部分断面図であ
る。
【図10】図9の円VIII内の構造を拡大した詳細図であ
る。
【図11】図9に類似の固体重合体電解質二重層コンデ
ンサーの図解的部分断面図であるが、しかし陽極形成の
いくらか異なる態様を図示している。
【図12】図11に類似の固体重合体電解質二重層コン
デンサーの図解的部分断面図であるが、陽極形成の他の
態様を図示している。
【図13】本発明のなお他の具体例による、新規な陰極
構造を使用する基本的固体重合体電解質積層構造の図解
的部分断面図である。
【図14】本発明のなお他の具体例による、新規な陰極
構造を使用する基本的固体重合体電解質積層構造の図解
的部分断面図である。
【図15】本発明のなお他の具体例による、新規な陰極
構造を使用する基本的固体重合体電解質積層構造の図解
的部分断面図である。
【図16】本発明の他の具体例を製造するために使用さ
れるアセンブリの一部を破断した斜視図である。
【図17】本発明のなお他の具体例の単純化した断面図
である。
【符号の説明】
18 リード線 19 リード線 20 コア 21 積層体 22 ハウジング 23 絶縁スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 9/02 331 7924−5E // C08G 18/50 NEB 8620−4J C08L 75/04 NFX 8620−4J (72)発明者 アーサー、ケイス、フィルポット オーストラリア連邦3821ビクトリア、ネア リムサウス、ワグナーロード、マラー(番 地なし) (72)発明者 ジョン、ロバート、テタズ オーストラリア連邦3106ビクトリア、テン プルストウ、オブライエンスレート5

Claims (61)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)重合体中の、ハロゲン酸以外の一塩
    基性、二塩基性および三塩基性酸よりなる群から選ばれ
    た少なくとも1種の酸の(i)アルカリ金属塩、(ii)
    アルカリ土類金属塩、(iii )遷移金属塩、(iv)アン
    モニウム塩、(v)有機アンモニウム塩、および(vi)
    タリウム塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種の塩
    の固溶体と、(b)ジ−,トリ−またはポリイソシアネ
    ート,二および多官能酸、二および多官能アミン、重合
    体を架橋する二および多官能不飽和化合物よりなる群か
    ら選ばれた架橋剤よりなる組成物を有する架橋重合体電
    解質。
  2. 【請求項2】前記重合体は、アルキレンオキサイド繰り
    返し単位を有する一,二,三および三官能化合物の少な
    くとも1種を含んでいる請求項1の電解質。
  3. 【請求項3】前記重合体は、少なくとも1種のヒドロキ
    シ化合物を含んでいる請求項1の電解質。
  4. 【請求項4】前記少なくとも1種のヒドロキシ化合物
    は、 【化1】 (式中、RおよびR’はHまたはアルキル基、そして
    x,yおよびzは1〜100の範囲にあり、同じでも異
    なってもよい。)の少なくとも一種である請求項3の電
    解質。
  5. 【請求項5】前記少なくとも1種のヒドロキシ化合物の
    分子量は、重合体が結晶化することなく架橋されるよう
    に十分に低い請求項3の電解質。
  6. 【請求項6】ジイソシアネートは、ヘキサメチレンジイ
    ソシアネート、トルエンジイソシアネートおよびメチル
    ジフェニルイソシアネートからなる群から選ばれる請求
    項1の電解質。
  7. 【請求項7】前記不飽和化合物はビニル、アリル、アク
    リルおよびアルカクリルよりなる群から選ばれた官能基
    を含んでいる請求項1の電解質。
  8. 【請求項8】前記架橋剤は、ポリ(アルキル水素シロキ
    サン)である請求項7の電解質。
  9. 【請求項9】前記二官能試薬は、架橋すべき化合物の類
    縁体である請求項7の電解質。
  10. 【請求項10】前記架橋剤は、 【化2】 (式中、X,Y,RおよびR’はHまたはアルキル基、
    R”は不飽和官能基、nは1〜100の範囲にある。)
    よりなる群から選ばれる請求項1の電解質。
  11. 【請求項11】前記少なくとも1種の塩はNaBF4
    ある請求項1の電解質。
  12. 【請求項12】前記少なくとも1種の塩はKSCNであ
    る請求項1の電解質。
  13. 【請求項13】前記重合体と化学的相溶性を有し、そし
    て前記少なくとも1種の塩がその中に可溶性である可塑
    剤をさらに含んでいる請求項1の電解質。
  14. 【請求項14】前記可塑剤は、前記重合体と最小の反応
    性を有する低分子量アルキレンオキサイドオリゴマーま
    たはポリマーの1種である請求項13の電解質。
  15. 【請求項15】前記可塑剤は、アルキルエーテル、アル
    キルウレタンおよびエステルの一つよりなる少なくとも
    一つの末端基を含んでいる請求項14の電解質。
  16. 【請求項16】重合体は、エチレンオキサイド系であ
    り、そして結晶化を妨害するペンダント基を含んでいる
    請求項1の電解質。
  17. 【請求項17】重合体は、エチレンオキサイドとプロピ
    レンオキサイドの共重合体よりなる群から選ばれる請求
    項16の電解質。
  18. 【請求項18】重合体中の繰り返し単位の実質上6ない
    し100%はプロピレンオキサイド単位である請求項1
    7の電解質。
  19. 【請求項19】前記遷移金属塩は、亜鉛、カドミウムお
    よび水銀塩よりなる群から選ばれる請求項1の電解質。
  20. 【請求項20】電気伝導性陽極、電気伝導性陰極、およ
    び前記陽極と陰極の間の、重合体中の、ハロイド酸以外
    の一塩基性、二塩基性および三塩基性酸よりなる群から
    選ばれた少なくとも1種の酸の(i)アルカリ金属塩、
    (ii)アルカリ土類金属塩、(iii )遷移金属塩、(i
    v)アンモニウム塩、(v)有機アンモニウム塩、およ
    び(vi)タリウム塩よりなる群から選ばれた少なくとも
    1種の塩の固溶体と、(b)ジ−,トリ−またはポリイ
    ソシアネート,二および多官能酸、二および多官能アミ
    ン、重合体を架橋する二および多官能不飽和化合物より
    なる群から選ばれた架橋剤よりなる組成物を有する架橋
    重合体電解質を含んでいるコンデンサー。
  21. 【請求項21】前記重合体は、アルキレンオキサイド繰
    り返し単位を有する一,二,三および三官能化合物の少
    なくとも1種を含んでいる請求項20のコンデンサー。
  22. 【請求項22】前記重合体は、少なくとも1種のヒドロ
    キシ化合物を含んでいる請求項20のコンデンサー。
  23. 【請求項23】前記少なくとも1種のヒドロキシ化合物
    は、 【化3】 (式中、RおよびR’はHまたはアルキル基、そして
    x,yおよびzは1〜100の範囲にあり、同じでも異
    なってもよい。)の少なくとも一種である請求項22の
    コンデンサー。
  24. 【請求項24】前記少なくとも1種のヒドロキシ化合物
    の分子量は、重合体が結晶化することなく架橋されるよ
    うに十分に低い請求項22のコンデンサー。
  25. 【請求項25】ジイソシアネートは、ヘキサメチレンジ
    イソシアネート、トルエンジイソシアネートおよびメチ
    ルジフェニルイソシアネートからなる群から選ばれる請
    求項20項のコンデンサー。
  26. 【請求項26】前記不飽和化合物はビニル、アリル、ア
    クリルおよびアルカクリルよりなる群から選ばれた官能
    基を含んでいる請求項20のコンデンサー。
  27. 【請求項27】前記架橋剤は、ポリ(アルキル水素シロ
    キサン)である請求項26のコンデンサー。
  28. 【請求項28】前記二官能試薬は、架橋すべき化合物の
    類縁体である請求項26のコンデンサー。
  29. 【請求項29】前記架橋剤は、 【化4】 (式中、X,Y,RおよびR’はHまたはアルキル基、
    R”は不飽和官能基、nは1〜100の範囲にある。)
    よりなる群から選ばれる請求項20のコンデンサー。
  30. 【請求項30】前記少なくとも1種の塩はNaBF4
    ある請求項1の電解質。
  31. 【請求項31】前記少なくとも1種の塩はKSCNであ
    る請求項20のコンデンサー。
  32. 【請求項32】前記重合体と化学的相溶性を有し、そし
    て前記少なくとも1種の塩がその中に可溶性である可塑
    剤をさらに含んでいる請求項20のコンデンサー。
  33. 【請求項33】前記可塑剤は、前記重合体と最小の反応
    性を有する低分子量アルキレンオキサイドオリゴマーま
    たはポリマーの1種である請求項32のコンデンサー。
  34. 【請求項34】前記可塑剤は、アルキルエーテル、アル
    キルウレタンおよびエステルの一つよりなる少なくとも
    一つの末端基を含んでいる請求項33のコンデンサー。
  35. 【請求項35】重合体は、エチレンオキサイド系であ
    り、そして結晶化を妨害するペンダント基を含んでいる
    請求項20のコンデンサー。
  36. 【請求項36】重合体は、エチレンオキサイドとプロピ
    レンオキサイドの共重合体よりなる群から選ばれる請求
    項35のコンデンサー。
  37. 【請求項37】重合体中の繰り返し単位の実質上6ない
    し100%はプロピレンオキサイド単位である請求項3
    6のコンデンサー。
  38. 【請求項38】前記遷移金属塩は、亜鉛、カドミウムお
    よび水銀塩よりなる群から選ばれる請求項20のコンデ
    ンサー。
  39. 【請求項39】(a)その中に溶解したジ−,トリ−ま
    たはポリイソシアネート、二および多官能酸、二および
    多官能アミン、重合体を架橋する二および多官能不飽和
    化合物よりなる群から選ばれた架橋剤を持っている重合
    し得る材料の第1の被覆で陰極箔を被覆する工程、 (b)第1の被覆を硬化する工程、 (c)ハロイド酸以外の一塩基性、二塩基性および三塩
    基性酸よりなる群から選ばれた少なくとも1種の酸の
    (i)アルカリ金属塩、(ii)アルカリ土類金属塩、
    (iii )遷移金属塩、(iv)アンモニウム塩、(v)有
    機アンモニウム塩、および(vi)タリウム塩よりなる群
    より選ばれた塩と、そしてその中に溶解したジ−,トリ
    −またはポリイソシアネート、二および多官能酸、二お
    よび多官能アミン、二および多官能不飽和化合物よりな
    る群から選ばれた架橋剤を含んでいる重合し得る材料の
    第2の被覆で陽極箔を被覆する工程、 (d)陽極および陰極をコンデンサーアセンブリを形成
    するように対面関係に相互に対して組立てる工程、 (e)第2の被覆を硬化する工程 よりなるコンデンサーを製作する方法。
  40. 【請求項40】陰極箔は陽極箔より大きい寸法を有し、
    陽極箔を陰極箔内に重ねる工程を含んでいる請求項39
    の方法。
  41. 【請求項41】圧力を適用することにより、過剰の陽極
    被覆材料を絞り出す工程を含む請求項40の方法。
  42. 【請求項42】圧力はロール掛けによって適用される請
    求項41の方法。
  43. 【請求項43】第1の被覆材料中へ陰極を被覆する前に
    塩を溶解する工程を含む請求項40の方法。
  44. 【請求項44】アセンブリをロール状に巻く工程を含む
    請求項43の方法。
  45. 【請求項45】アセンブリをロール状に巻く工程を含む
    請求項39の方法。
  46. 【請求項46】陰極箔は連続リボンであり、そして第1
    の被覆の硬化の工程は該リボンを硬化オーブンを通過さ
    せることによって達成される請求項39の方法。
  47. 【請求項47】陽極箔は連続リボンであり、そして第2
    の被覆は該リボンを重合し得る材料の浴を通過させるこ
    とによって適用される請求項39の方法。
  48. 【請求項48】陽極および陰極のアセンブリ工程は、被
    覆した陽極箔を被覆した陰極箔と同時に巻取ることを含
    む請求項39の方法。
  49. 【請求項49】過剰の被覆材料を絞り出すため圧力を適
    用する工程を含んでいる請求項48の方法。
  50. 【請求項50】圧力は圧力ローラーにより適用される請
    求項49の方法。
  51. 【請求項51】(a)ハロイド酸以外の一塩基性、二塩
    基性および三塩基性酸よりなる群から選ばれた少なくと
    も1種の酸の(i)アルカリ金属塩、(ii)アルカリ土
    類金属塩、(iii )遷移金属塩、(iv)アンモニウム
    塩、(v)有機アンモニウム塩、および(vi)タリウム
    塩よりなる群から選ばれた少なくとも1種の塩と、その
    中に溶解したモノ−,ジ−またはポリイソシアネート,
    二および多官能酸、二および多官能アミン、二および多
    官能不飽和化合物よりなる群から選ばれた架橋剤を含ん
    でいる被覆した箔と被覆しない箔を形成するように陽極
    箔および陰極箔の一方へ適用する工程、 (b)前記被覆を硬化する工程、 (c)被覆した箔と被覆しない箔とをコンデンサーアセ
    ンブリを形成するように対面関係に組立てる工程 よりなるコンデンサーを製作する方法。
  52. 【請求項52】陽極箔は、被覆した箔と被覆しない箔を
    組立てる工程の前に被覆される請求項51の方法。
  53. 【請求項53】陰極箔は、被覆した箔と被覆しない箔を
    組立てる工程の前に被覆される請求項51の方法。
  54. 【請求項54】箔を対面関係に組立てる前に被覆しない
    箔を被覆する工程を含む請求項51の方法。
  55. 【請求項55】(a)陽極箔と、陰極箔と、前記陽極箔
    と陰極箔の間に配置され、超薄でそしてその体積の少な
    くとも実質上20%を占める開口を有するスペーサーを
    有する三層アセンブリを用意する工程と、 (b)重合体中の、ハロイド酸以外の一塩基性、二塩基
    性および三塩基性酸よりなる群から選ばれた少なくとも
    1種の酸の(i)アルカリ金属塩、(ii)アルカリ土類
    金属塩、(iii )遷移金属塩、(iv)アンモニウム塩、
    (v)有機アンモニウム塩、および(vi)タリウム塩よ
    りなる群から選ばれた少なくとも1種の塩の固溶体と、
    モノ−,ジ−またはポリイソシアネート、二および多官
    能酸、二または多官能アミン、重合体を架橋する二また
    は多官能不飽和化合物よりなる群から選ばれた架橋剤よ
    りなる組成物を有する架橋重合体電解質で含浸する工程
    よりなるコンデンサーの製作方法。
  56. 【請求項56】前記重合し得る材料へ可塑剤を添加する
    工程を含む請求項55の方法。
  57. 【請求項57】(a)陽極箔、 (b)陰極箔、 (c)その体積の少なくとも実質上20%を占める開口
    を有する超薄スペーサー、および (d)前記スペーサー中の前記開口中へ含浸した、ハロ
    イド酸以外の一塩基性、二塩基性および三塩基性酸より
    なる群から選ばれた少なくとも1種の酸の(i)アルカ
    リ金属塩、(ii)アルカリ土類金属塩、(iii )遷移金
    属塩、(iv)アンモニウム塩、(v)有機アンモニウム
    塩、および(vi)タリウム塩よりなる群から選ばれた少
    なくとも1種の塩の重合体中の固溶体と、モノ−,ジ−
    またはポリイソシアネート、二および多官能酸、二およ
    び多官能アミン、重合体を架橋する二および多官能不飽
    和化合物よりなる群から選ばれた架橋剤よりなる組成物
    を有する架橋重合体電解質である電解質よりなるコンデ
    ンサー。
  58. 【請求項58】前記スペーサーは、イソタクチックポリ
    プロピレンである請求項57のコンデンサー。
  59. 【請求項59】前記スペーサーは、25μ以下の厚みを
    有する請求項58のコンデンサー。
  60. 【請求項60】前記スペーサーは、微孔質構造を有する
    請求項58のコンデンサー。
  61. 【請求項61】層として形成され、該層の第1の表面と
    接触するように配置された陽極および前記第1表面と反
    対の前記層の第2の表面と接触するように配置された陰
    極と組合わされた請求項1ないし19項のいずれかの電
    解質。
JP3214463A 1991-03-08 1991-07-30 架橋重合体電解質およびその製造方法 Pending JPH05234411A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US431,600 1989-11-03
US43160091A 1991-03-08 1991-03-08

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05234411A true JPH05234411A (ja) 1993-09-10

Family

ID=23712664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3214463A Pending JPH05234411A (ja) 1991-03-08 1991-07-30 架橋重合体電解質およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05234411A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006286734A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Nippon Chemicon Corp 固体電解コンデンサ
US9948084B2 (en) 2014-12-31 2018-04-17 Lsis Co., Ltd. DC circuit breaker and circuit breaking method of the DC circuit breaker
WO2019076611A1 (en) * 2017-10-17 2019-04-25 Tdk Electronics Ag ELECTROLYTIC CAPACITOR

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006286734A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Nippon Chemicon Corp 固体電解コンデンサ
US9948084B2 (en) 2014-12-31 2018-04-17 Lsis Co., Ltd. DC circuit breaker and circuit breaking method of the DC circuit breaker
WO2019076611A1 (en) * 2017-10-17 2019-04-25 Tdk Electronics Ag ELECTROLYTIC CAPACITOR
CN111213218A (zh) * 2017-10-17 2020-05-29 Tdk电子股份有限公司 电解电容器
US11049662B2 (en) 2017-10-17 2021-06-29 Tdk Electronics Ag Electrolytic capacitor
CN111213218B (zh) * 2017-10-17 2022-05-03 Tdk电子股份有限公司 电解电容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5153820A (en) Crosslinked electrolyte capacitors and methods of making the same
US5146391A (en) Crosslinked electrolyte capacitors and methods of making the same
US4942501A (en) Solid electrolyte capacitors and methods of making the same
US5628801A (en) Electrolyte capacitor and method of making the same
US5748439A (en) Capacitors having high strength electrolytic capacitor separators
US7875087B2 (en) Capacitors including interacting separators and surfactants
US5982609A (en) Capacitor
US6773632B1 (en) Enhanced very high volt electrolyte
US6811911B1 (en) Ion conductive matrixes and their use
US5402306A (en) Aquagel electrode separator for use in batteries and supercapacitors
US5086374A (en) Aprotic electrolyte capacitors and methods of making the same
US6773468B2 (en) Method of making electrochemical capacitor using a printable composition
US4622611A (en) Double layer capacitors
US6404619B1 (en) Single, very high volt capacitor for use in an implantable cardioverter defibrillator
EP0579921A1 (en) An ionic conductive polymer electrolyte
US5661629A (en) High conductivity crosslinked electrolyte materials and capacitors incorporating the same
JP2008544545A (ja) 電気二重層電気化学キャパシタ、並びに該電気二重層電気化学キャパシタの電極及び集電体
DE2137753C3 (de) Wiederaufladbare, abgedichtete, alkalische elektrochemische Zelle mit einer Zink enthaltenden negativen Elektrode und einem mehrschichtigen Separator
CA1283714C (en) Electrical capacitor having improved dielectric system
US5582622A (en) Methods of making bipolar battery plates comprising carbon and a fluoroelastomer
JPH05234411A (ja) 架橋重合体電解質およびその製造方法
DE2212581A1 (de) Elektrolytzelle mit Separator und Verfahren zur Herstellung desselben
US6468317B1 (en) Method for improved impregnation of electrolytic capacitors with a polymer based electrolyte
US5556627A (en) Bipolar battery cells, batteries and methods
US6594138B1 (en) Electrochemical capacitor and method for making the same