JPH0523240A

JPH0523240A - 寝具

Info

Publication number: JPH0523240A
Application number: JP3204784A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiro Chikamori; 芳裕近森
Original assignee: Japan Gore Tex Inc
Current assignee: Japan Gore Tex Inc
Priority date: 1991-07-19
Filing date: 1991-07-19
Publication date: 1993-02-02

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】寝具カバーだけの洗浄を可能にするととも
に、防水性及び防ダニ性にすぐれた寝具を提供する。【構成】多孔質フィルムの少なくとも片面に通気性保
護材を部分接着して形成したシートを素材とする袋体の
内部に羽毛や綿等の保温用繊維材料を充填するととも
に、この保温用繊維材料を充填した袋体を寝具の表材を
形成する通気性カバー内に着脱自在に収納させたことを
特徴とする寝具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、布団や寝袋等の寝具の
改良に関するものである。

【０００２】

【従来技術及びその問題点】羽毛布団において、その布
団カバーとして、表材としての布地に対し、その裏面に
フッ素樹脂多孔質フィルムをラミネートして形成したシ
ートを用いたものは知られている（実開昭５９−１０６
５８号、実開昭５９−３８８８３号）。このような羽毛
布団は、その布団カバーに防水性、防ダニ性（ダニを通
さない）があることから、布団内部が汚れにくいという
利点がある。しかし、この布団の場合、布団カバーの表
材である布地が汚れた場合に、布団内部が汚れていない
にもかかわらず、布団を丸洗いしなければならないとい
う問題がある。その上、この公知の布団の場合、布団カ
バー内において、羽毛が一部にかたよることを防ぐため
に、布団カバー内に羽毛を入れた状態でキルティング加
工する必要があるが、この際に生じる針穴のせいで、そ
の好ましい特性である防水性と防ダニ性を著しく損って
しまうという問題もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の寝具に見られる問題を解決し、寝具カバーだけの洗
浄を可能にするとともに、防水性及び防ダニ性にすぐれ
た寝具を提供することをその課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、多孔質フィルムの少な
くとも片面に通気性保護材を部分接着して形成したシー
トを素材とする袋体の内部に羽毛や綿等の保温用繊維材
料を充填するとともに、この保温用繊維材料を充填した
袋体を寝具の表材を形成する通気性カバー内に着脱自在
に収納させたことを特徴とする寝具が提供される。

【０００５】本発明における寝具の表材を形成する通気
性カバー（寝具カバー）としては、従来一般に使用され
ている布地を用いることができ、その素材は特に制約さ
れない。本発明における袋体の素材としては、多孔質フ
ィルムの少なくとも片面に、保護材を部分接着して形成
したシートが用いられる。多孔質フィルムとしては、従
来公知の多孔質の高分子フィルム、例えば、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリエーテル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セル
ロース系樹脂、フッ素樹脂等の樹脂から形成された多孔
質フィルムが挙げられる。特に、防水性の点で、ポリテ
トラフルオロエチレンの延伸多孔質フィルムの使用が好
ましい。この多孔質フィルムにおいて、その細孔径は、
ダニの通過を防止できかつ通気性、透湿性を損わない程
度のものであればよい。また、この多孔質フィルムは、
防水性を有するのが好ましい。多孔質フィルムにラミネ
ートさせる通気性保護材としては、従来公知の繊布、不
織布等の布地の他、紙等の繊維シート状物を用いること
ができる。多孔質フィルムと通気性保護材とのラミネー
トは、接着剤により行うが、この場合の接着は部分接
着、好ましくは点状接着により行う。全面接着によりラ
ミネートするときには、通気性、透湿性が大きく損われ
るため、人体から発散される汗を蒸気として寝具外部へ
逃散させることができず、汗が寝具内部にこもり、寝具
使用時における快適性が悪化する。

【０００６】本発明の寝具を作製するには、前記した多
孔質フィルムと通気性保護材とを部分接着して形成した
通気性シートを用いて袋体を作り、この袋体内部に羽毛
や綿等の保温用繊維材料を充填し、この充填物を寝具カ
バー内に脱着自在に収容する。袋体の作製は、接着剤を
用いる接着や糸の縫合により作製することができるが、
糸の縫合により行う場合、その縫い目は、防ダニ性を保
持するように、接着剤やコーティング材料あるいはシー
ムテープ、粘着テープ等を用いて目止め加工を行うのが
よい。これにより、袋体内部へのダニの侵入や、汚染物
の浸透を完全に防止できる。寝具カバー内に収容させる
保温用繊維材料を充填した袋体の数は、１個又は複数で
あることができ、その数が多い程、カバー内に収容させ
る保温用繊維材料が少量単位に分割されるため、袋体内
でのかたよりが小さくなり、従来の布団の場合に用いら
れるようなキルティング加工を省略できる。本発明の寝
具において、袋体の複数個をカバー内に挿入する場合、
そのカバー内を織布や不織布等の仕切材により、挿入す
る袋体の数と同数の袋（区画）にあらかじめ分割して用
いるのが好ましい。

【０００７】

【実施例】次に本発明の寝具の１つの実施例について、
図面を参照して説明する。図１は羽毛布団の一部切欠側
面図を示す。この図において、１は通気性カバー、２は
袋体、３はその袋体内に充填された羽毛を示す。４は多
孔質フィルム、５は通気性保護材を示し、これらの多孔
質フィルムと通気性保護材は部分接着によりラミネート
され、袋体２のシート材を構成する。６は通気性カバー
１に付設されたファスナーで、袋体２をカバー内に挿入
したり、カバー外へ取出す際に、カバー１を開閉するた
めのものである。７は布団カバー１内に袋を形成させる
ための仕切材であり、その上下端はカバー１に縫合され
る。８は布団カバー１の周端縁における縫合部を示す。
前記羽毛布団においては、種々の変更を行うことがで
き、例えば、カバー１の開閉手段としては、ファスナー
６の代りに、ベルクロやボタンを用いることができる。
また、図１においては、袋体２は布団カバー１から完全
に分離している構成になっているが、ベルクロやボタン
により布団カバー１に対し部分的に着脱自在に固定して
もよい。この場合には、仕切板７の使用は省略できる。

【０００８】

【発明の効果】本発明によれば、洗浄性にすぐれるとと
もに、ダニ防止性、透湿性及び耐汚染性にすぐれた寝
具、例えば、羽毛布団、綿布団、寝袋等が提供される。
即ち、本発明の寝具においては、羽毛や綿等の保温用繊
維材料をあらかじめ微細孔を有する多孔質フィルムと通
気性保護材とを部分接着したラミネートシートで形成し
た袋体内に充填した状態でカバー内に脱着自在に収容さ
せたことから、その寝具カバーと袋体を分離して取扱う
ことができる。従って、寝具カバーが汚れたときは、カ
バーから袋体を取除し、カバーのみを洗浄することがで
きるため、従来の寝具に見られたように、寝具全体を丸
洗いする必要はなく、その寝具カバーの洗浄は極めて容
易かつ効率的である。また、本発明の寝具においては、
羽毛や綿等の保温用繊維材料が、多孔質フィルムと通気
性保護材とのラミネートシートの袋体内に充填されてい
るので、ダニがその羽毛や綿等の繊維材料に侵入し、繁
殖するのを効果的に防止することができる上、その繊維
材料が汚染されるのを効果的に防止することができる。
特に、その多孔質フィルムとして、ポリテトラフルオロ
エチレンの延伸多孔質フィルム等の防水性多孔質フィル
ムを用いるときには、水等の液体の透過が防止されるの
で、寝具が水、飲物や、人体からの分泌物で濡れても、
それによって内部の羽毛や綿が汚染されるようなことは
ない。また、本発明で用いる袋体はダウンプルーフ性も
有するので、寝具カバーにダウンプルーフ性を保持させ
る必要がないので非常に有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１つの実施例である羽毛布団について
の一部切欠側面図である。

【符号の説明】

１通気性カバー２袋体３羽毛４多孔質フィルム５保護材６ファスナー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多孔質フィルムの少なくとも片面に通気
性保護材を部分接着して形成したシートを素材とする袋
体の内部に羽毛や綿等の保温用繊維材料を充填するとと
もに、この保温用繊維材料を充填した袋体を寝具の表材
を形成する通気性カバー内に着脱自在に収納させたこと
を特徴とする寝具。
【請求項２】多孔質フィルムが、ポリテトラフルオロ
エチレンの延伸多孔質フィルムである請求項１の寝具。