JPH05232026A - カテコールアミン測定方法及び測定装置 - Google Patents
カテコールアミン測定方法及び測定装置Info
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- JPH05232026A JPH05232026A JP7329692A JP7329692A JPH05232026A JP H05232026 A JPH05232026 A JP H05232026A JP 7329692 A JP7329692 A JP 7329692A JP 7329692 A JP7329692 A JP 7329692A JP H05232026 A JPH05232026 A JP H05232026A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 カテコールアミンを含む被測定液にエチレン
ジアミンを含む蛍光試薬を混合する蛍光試薬混合工程1
2と、前記蛍光試薬混合液を加熱し、各カテコールアミ
ンを蛍光物質に変換する蛍光物質生成工程14と、前記
蛍光物質混合液にビス[4−ニトロ−2−(3,6,9
−トリオキサデシルオキシカルボニル)フェニル]オキ
サレートと過酸化水素と酸とを含む発光試薬を混合する
発光試薬混合工程16と、前記発光試薬混合液から生成
する発光の強度を測定する発光強度測定工程と、を備え
たことを特徴とするカテコールアミン測定方法及び測定
装置。 【効果】 カテコールアミンを蛍光物質に変換し、該蛍
光物質とTDPO、過酸化水素及び酸を用いて発光させ
ることとしたので、カテコールアミンを極めて高感度で
測定することが可能となった。
ジアミンを含む蛍光試薬を混合する蛍光試薬混合工程1
2と、前記蛍光試薬混合液を加熱し、各カテコールアミ
ンを蛍光物質に変換する蛍光物質生成工程14と、前記
蛍光物質混合液にビス[4−ニトロ−2−(3,6,9
−トリオキサデシルオキシカルボニル)フェニル]オキ
サレートと過酸化水素と酸とを含む発光試薬を混合する
発光試薬混合工程16と、前記発光試薬混合液から生成
する発光の強度を測定する発光強度測定工程と、を備え
たことを特徴とするカテコールアミン測定方法及び測定
装置。 【効果】 カテコールアミンを蛍光物質に変換し、該蛍
光物質とTDPO、過酸化水素及び酸を用いて発光させ
ることとしたので、カテコールアミンを極めて高感度で
測定することが可能となった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカテコールアミン測定方
法及びその装置、特に発光法を用いた測定方法及び装置
の改良に関する。
法及びその装置、特に発光法を用いた測定方法及び装置
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】カテコールアミンは神経伝達物質として
生体の恒常性維持に重要な機能を有しており、その生体
内における動態解析が大きな研究課題となっている。し
かしながら、カテコールアミンはその生体内における存
在量が微量であることから、高感度分析法が要望されて
いる。従来のカテコールアミン測定法としては、高速液
体クロマトグラフィ(HPLC)に電気化学検出器を組
み込んだ測定装置を用い、カテコールを電気化学的に検
出する方法が主に行なわれている。
生体の恒常性維持に重要な機能を有しており、その生体
内における動態解析が大きな研究課題となっている。し
かしながら、カテコールアミンはその生体内における存
在量が微量であることから、高感度分析法が要望されて
いる。従来のカテコールアミン測定法としては、高速液
体クロマトグラフィ(HPLC)に電気化学検出器を組
み込んだ測定装置を用い、カテコールを電気化学的に検
出する方法が主に行なわれている。
【0003】しかしながら、この方法では、生体内にお
ける微量カテコールアミンを検出するには感度ならびに
選択性が低く、カテコールアミンの生体内微量変動を捕
えるには不十分であった。
ける微量カテコールアミンを検出するには感度ならびに
選択性が低く、カテコールアミンの生体内微量変動を捕
えるには不十分であった。
【0004】そこで、このような生体内におけるカテコ
ールアミンの動態解析を行なうため、ラジオアイソトー
プを用いる方法も知られている。しかしながら、このラ
ジオアイソトープを用いる方法は微量分析を可能にする
という点では優れたものであるが、その廃棄物による環
境汚染が問題視されている。さらに、カテコールアミン
をあらかじめ蛍光物質に誘導体化したのち、HPLCを
用いて分離し蛍光分析を行なう方法も知られている。
ールアミンの動態解析を行なうため、ラジオアイソトー
プを用いる方法も知られている。しかしながら、このラ
ジオアイソトープを用いる方法は微量分析を可能にする
という点では優れたものであるが、その廃棄物による環
境汚染が問題視されている。さらに、カテコールアミン
をあらかじめ蛍光物質に誘導体化したのち、HPLCを
用いて分離し蛍光分析を行なう方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記蛍
光測定法にあっては、内部標準物質に妨害ピークが重な
ることがあり、カテコールアミンの選択的測定に問題を
生じることがあった。本発明は前記従来技術の課題に鑑
がみなされたものであり、その目的は極微量のカテコー
ルアミン等を高感度で測定することのできるカテコール
アミン測定方法及び装置を提供することにある。
光測定法にあっては、内部標準物質に妨害ピークが重な
ることがあり、カテコールアミンの選択的測定に問題を
生じることがあった。本発明は前記従来技術の課題に鑑
がみなされたものであり、その目的は極微量のカテコー
ルアミン等を高感度で測定することのできるカテコール
アミン測定方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明者らが鋭意検討した結果、カテコールアミンを
蛍光物質としたのち、TDPOと過酸化水素と酸を含む
発光試薬に混合することにより、カテコールアミン濃度
に比例しかつ安定した発光が得られることを見出し、本
発明を完成するにいたった。
に本発明者らが鋭意検討した結果、カテコールアミンを
蛍光物質としたのち、TDPOと過酸化水素と酸を含む
発光試薬に混合することにより、カテコールアミン濃度
に比例しかつ安定した発光が得られることを見出し、本
発明を完成するにいたった。
【0007】すなわち、本出願の請求項1記載のカテコ
ールアミン測定方法は、カテコールアミンを含む被測定
液にエチレンジアミンを含む蛍光試薬を混合する蛍光試
薬混合工程と、得られた蛍光試薬混合液を加熱すること
によってカテコールアミンを蛍光物質に変換する蛍光物
質生成工程と、蛍光物質混合液にビス[4−ニトロ−2
−(3,6,9−トリオキサデシルオキシカルボニル)
フェニル]オキサレート(TDPO)と過酸化水素と酸
を含む発光試薬を混合する発光試薬混合工程と、前記発
光試薬混合液により生成する発光の強度を測定する発光
強度測定工程と、を含むことを特徴とする。
ールアミン測定方法は、カテコールアミンを含む被測定
液にエチレンジアミンを含む蛍光試薬を混合する蛍光試
薬混合工程と、得られた蛍光試薬混合液を加熱すること
によってカテコールアミンを蛍光物質に変換する蛍光物
質生成工程と、蛍光物質混合液にビス[4−ニトロ−2
−(3,6,9−トリオキサデシルオキシカルボニル)
フェニル]オキサレート(TDPO)と過酸化水素と酸
を含む発光試薬を混合する発光試薬混合工程と、前記発
光試薬混合液により生成する発光の強度を測定する発光
強度測定工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】なお、液体クロマトグラフィーを用いてカ
テコールアミンを分離する場合の、移動相を構成する緩
衝液としてはpH3付近の酢酸緩衝液を用いることが好
適である。また、エチレンジアミンを溶解する溶媒とし
てアセトニトリルとエタノールとの混合溶媒を用いるこ
とが好適である。また、TDPOと過酸化水素水と酸を
溶解する溶媒としてジオキサンと酢酸エチルとの混合溶
媒を用いることが好適である。また、発光試薬中に用い
られる酸としてトリフルオロ酢酸(TFA)を用いるこ
とが好適である。
テコールアミンを分離する場合の、移動相を構成する緩
衝液としてはpH3付近の酢酸緩衝液を用いることが好
適である。また、エチレンジアミンを溶解する溶媒とし
てアセトニトリルとエタノールとの混合溶媒を用いるこ
とが好適である。また、TDPOと過酸化水素水と酸を
溶解する溶媒としてジオキサンと酢酸エチルとの混合溶
媒を用いることが好適である。また、発光試薬中に用い
られる酸としてトリフルオロ酢酸(TFA)を用いるこ
とが好適である。
【0009】また、イミダゾールをあらかじめ蛍光試薬
に溶解させ、後の発光反応を促進することが好適であ
る。また、発光試薬溶液に溶解する過酸化水素の濃度を
従来法(12.5mM)より4倍以上にして用いることが
好適である。また、本発明にかかる発光測定装置は、被
測定液を分離する分離手段と、分離された被測定液に蛍
光試薬を混合する蛍光試薬混合手段と、前記蛍光試薬混
合液を加熱し、蛍光物質を生成する加熱手段と、蛍光物
質混合液に発光試薬を混合する発光試薬混合手段と、発
光試薬混合液から生成する発光の強度を測定する発光検
出手段とを備えたことを特徴とする。
に溶解させ、後の発光反応を促進することが好適であ
る。また、発光試薬溶液に溶解する過酸化水素の濃度を
従来法(12.5mM)より4倍以上にして用いることが
好適である。また、本発明にかかる発光測定装置は、被
測定液を分離する分離手段と、分離された被測定液に蛍
光試薬を混合する蛍光試薬混合手段と、前記蛍光試薬混
合液を加熱し、蛍光物質を生成する加熱手段と、蛍光物
質混合液に発光試薬を混合する発光試薬混合手段と、発
光試薬混合液から生成する発光の強度を測定する発光検
出手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】なお、発光検出手段はホトマルチプライヤ
ーとフローセルとを含み、両者に近接して色カットフィ
ルターを置くことが好適である。また、前記TDPOの
代わりに、例えばビス−(2、4、6−トリクロロフェ
ニル)オキザレート等のシュウ酸塩を用いることも好適
である。
ーとフローセルとを含み、両者に近接して色カットフィ
ルターを置くことが好適である。また、前記TDPOの
代わりに、例えばビス−(2、4、6−トリクロロフェ
ニル)オキザレート等のシュウ酸塩を用いることも好適
である。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の好適な実施例を
説明する。図1には本発明の一実施例にかかるカテコー
ルアミン測定装置が示されている。同図に示す測定装置
は、カテコールアミン分離手段10と、蛍光試薬混合手
段12と、加熱手段14と、発光試薬混合手段16と、
発光検出手段18とを含む。
説明する。図1には本発明の一実施例にかかるカテコー
ルアミン測定装置が示されている。同図に示す測定装置
は、カテコールアミン分離手段10と、蛍光試薬混合手
段12と、加熱手段14と、発光試薬混合手段16と、
発光検出手段18とを含む。
【0012】前記カテコールアミン分離手段10は、移
動相タンク20よりポンプ22が移動相を構成する緩衝
液を送出する。この移動相中に、インジェクター24よ
り各種カテコールアミンを含む被測定試料が注入され、
分離カラム26により各種カテコールアミンが分離され
る。なお、分離カラム26はCatecholpak
(150mm×4.6mm)よりなり、カラムオーブン
28により40℃に維持されている。
動相タンク20よりポンプ22が移動相を構成する緩衝
液を送出する。この移動相中に、インジェクター24よ
り各種カテコールアミンを含む被測定試料が注入され、
分離カラム26により各種カテコールアミンが分離され
る。なお、分離カラム26はCatecholpak
(150mm×4.6mm)よりなり、カラムオーブン
28により40℃に維持されている。
【0013】蛍光試薬混合手段12は、蛍光試薬溶液が
貯留された蛍光試薬貯留タンク30より、ポンプ32に
より蛍光試薬が順次一定量ずつ送出され、前記分離カラ
ム28からの溶出液に連続的に混合される。加熱手段1
4は前記蛍光試薬と溶出液との混合液が導通する反応コ
イル34と、該反応コイル34を一定温度(80℃)に
維持する循環恒温槽36とよりなる。発光試薬混合手段
16は、発光試薬貯留タンク38とポンプ40よりな
り、発光試薬貯留槽38からポンプ40が発光試薬溶液
を順次一定量ずつ送出し、前記反応コイル34より流出
する蛍光物質混合液に発光試薬を一定量づつ連続的に混
合する。
貯留された蛍光試薬貯留タンク30より、ポンプ32に
より蛍光試薬が順次一定量ずつ送出され、前記分離カラ
ム28からの溶出液に連続的に混合される。加熱手段1
4は前記蛍光試薬と溶出液との混合液が導通する反応コ
イル34と、該反応コイル34を一定温度(80℃)に
維持する循環恒温槽36とよりなる。発光試薬混合手段
16は、発光試薬貯留タンク38とポンプ40よりな
り、発光試薬貯留槽38からポンプ40が発光試薬溶液
を順次一定量ずつ送出し、前記反応コイル34より流出
する蛍光物質混合液に発光試薬を一定量づつ連続的に混
合する。
【0014】発光検出手段18は、発光試薬混合液より
の発光量を測定している。本実施例にかかるカテコール
アミン測定装置は概略以上のように構成され、次にその
作用について説明する。まず、本実施例において移動相
としてはpH3付近の酢酸緩衝液を用いている。通常、
カテコールアミンの分離にはpH3付近のリン酸緩衝液
が使用されるが、このリン酸緩衝液は前記発光試薬との
混合後にリン酸塩を析出する。このため、種々の緩衝液
を検討した結果、酢酸緩衝液が最適であると確認した。
の発光量を測定している。本実施例にかかるカテコール
アミン測定装置は概略以上のように構成され、次にその
作用について説明する。まず、本実施例において移動相
としてはpH3付近の酢酸緩衝液を用いている。通常、
カテコールアミンの分離にはpH3付近のリン酸緩衝液
が使用されるが、このリン酸緩衝液は前記発光試薬との
混合後にリン酸塩を析出する。このため、種々の緩衝液
を検討した結果、酢酸緩衝液が最適であると確認した。
【0015】また、本実施例においては蛍光試薬として
用いるエチレンジアミンを溶解する溶媒として、アセト
ニトリルとエタノールとの混合溶媒を用いている。従
来、エチレンジアミンは水に溶解して用いられていた
が、発光反応に入る前の発光試薬混合液は、有機溶媒を
多く含む方が高い発光強度が得られるため、エチレンジ
アミンを溶解するための溶媒系を検討した結果、アセト
ニトリル/エタノール(90/10)が最適であること
を確認した。
用いるエチレンジアミンを溶解する溶媒として、アセト
ニトリルとエタノールとの混合溶媒を用いている。従
来、エチレンジアミンは水に溶解して用いられていた
が、発光反応に入る前の発光試薬混合液は、有機溶媒を
多く含む方が高い発光強度が得られるため、エチレンジ
アミンを溶解するための溶媒系を検討した結果、アセト
ニトリル/エタノール(90/10)が最適であること
を確認した。
【0016】また、本実施例においては発光試薬として
TDPOと過酸化水素及び酸を用いている。このTDP
Oを溶解するための溶媒としては、通常アセトニトリル
/酢酸エチル(50/50)の混合溶媒が用いられてき
たが、この混合溶媒では最終反応混合液が二層になるた
めベースラインのノイズが大きくなるという欠点があっ
た。そこで、本発明者らが種々の溶媒系を検討した結
果、TDPOの溶媒としてジオキサン/酢酸エチル(5
0/50)の混合溶媒が最適であることを確認した。
TDPOと過酸化水素及び酸を用いている。このTDP
Oを溶解するための溶媒としては、通常アセトニトリル
/酢酸エチル(50/50)の混合溶媒が用いられてき
たが、この混合溶媒では最終反応混合液が二層になるた
めベースラインのノイズが大きくなるという欠点があっ
た。そこで、本発明者らが種々の溶媒系を検討した結
果、TDPOの溶媒としてジオキサン/酢酸エチル(5
0/50)の混合溶媒が最適であることを確認した。
【0017】なお、カテコールアミンとエチレンジアミ
ンとの反応による蛍光物質生成反応は、最適pHが8〜
9である。これに対し、発光反応に於ける最適pHは6
〜7であり、このため蛍光物質生成後発光反応前にpH
調整が必要となる。そこで、本発明者らがpH調整のた
めの酸を種々検討した結果、TFAを発光試薬溶液に溶
解し、発光試薬と一緒に送液することとした。通常、p
H調整のためには別途一台のポンプを用いてpH調整液
を送液するが、この場合には混合の不完全さに由来する
と思われるベースラインの変動が生じる。しかしなが
ら、前述したようにTFAを発光試薬溶液に溶解し、発
光試薬と一緒に送液することにより、ベースラインの変
動を解消すると共にpH調整液の送液用ポンプも不要と
なった。
ンとの反応による蛍光物質生成反応は、最適pHが8〜
9である。これに対し、発光反応に於ける最適pHは6
〜7であり、このため蛍光物質生成後発光反応前にpH
調整が必要となる。そこで、本発明者らがpH調整のた
めの酸を種々検討した結果、TFAを発光試薬溶液に溶
解し、発光試薬と一緒に送液することとした。通常、p
H調整のためには別途一台のポンプを用いてpH調整液
を送液するが、この場合には混合の不完全さに由来する
と思われるベースラインの変動が生じる。しかしなが
ら、前述したようにTFAを発光試薬溶液に溶解し、発
光試薬と一緒に送液することにより、ベースラインの変
動を解消すると共にpH調整液の送液用ポンプも不要と
なった。
【0018】なお、TDPOによる発光反応を促進する
ために、蛍光試薬溶液にあらかじめイミダゾールを溶解
して用いたところ、イミダゾールを用いない場合に比較
して感度が5倍ほど上昇した。また、TDPOによる発
光反応を促進するために、発光試薬溶液に溶解する過酸
化水素の濃度を従来法(12.5mM)の4倍以上にして
用いたところ、従来法の濃度を用いた場合に比較して感
度が5倍以上上昇した。
ために、蛍光試薬溶液にあらかじめイミダゾールを溶解
して用いたところ、イミダゾールを用いない場合に比較
して感度が5倍ほど上昇した。また、TDPOによる発
光反応を促進するために、発光試薬溶液に溶解する過酸
化水素の濃度を従来法(12.5mM)の4倍以上にして
用いたところ、従来法の濃度を用いた場合に比較して感
度が5倍以上上昇した。
【0019】また、本実施例において発光検出手段18
内のホトマルチプライヤーとフローセルとの間にカット
フィルターの一つであるY−46(460nmでの透過
率は50%で、それより長い波長の光を透過する。)を
配置することにより、カテコールアミンに由来する発光
に影響を与えることなく、測定に用いた試薬の不純物に
由来する発光の影響を減少させることが可能となった。
なお、前記カットフィルターを用いることにより、ベー
スラインのノイズが小さくなり、カットフィルターを用
いない場合に比較して2倍ほど感度が上昇した。
内のホトマルチプライヤーとフローセルとの間にカット
フィルターの一つであるY−46(460nmでの透過
率は50%で、それより長い波長の光を透過する。)を
配置することにより、カテコールアミンに由来する発光
に影響を与えることなく、測定に用いた試薬の不純物に
由来する発光の影響を減少させることが可能となった。
なお、前記カットフィルターを用いることにより、ベー
スラインのノイズが小さくなり、カットフィルターを用
いない場合に比較して2倍ほど感度が上昇した。
【0020】次に具体的なカテコールアミンの測定例に
ついて示す。1pmolの各種カテコールアミン(N
E:ノルエピネフリン、E:ネピネフリン、DA:ドー
パミン)を含む被測定液を、次に示す測定条件により測
定した。 測定条件 溶離液 :[50mM K+ Acetate(pH3.20)/ 50mM K+ Phosphate(pH3.20)(95/5)+ 1mM Sodium Hexanesulfonate]/CH3CN(97/3) 流量 :0.5ml/min カラム :Catecholpak(150mm× 4.6mm) カラム温度 :40℃ 蛍光試薬溶液 :[105mM ED + 175mM Imidazo le]in CH3CN/EtOH(90/10) 流量 :0.25ml/min 反応コイル :0.5mm× 15m 反応温度 :80℃ 発光試薬溶液 :0.25mM TDPO+ 150mM H2O2 + 110mM TFA in Dioxane/Ethyl Acetate(50/50) 流量 :1.4ml/min
ついて示す。1pmolの各種カテコールアミン(N
E:ノルエピネフリン、E:ネピネフリン、DA:ドー
パミン)を含む被測定液を、次に示す測定条件により測
定した。 測定条件 溶離液 :[50mM K+ Acetate(pH3.20)/ 50mM K+ Phosphate(pH3.20)(95/5)+ 1mM Sodium Hexanesulfonate]/CH3CN(97/3) 流量 :0.5ml/min カラム :Catecholpak(150mm× 4.6mm) カラム温度 :40℃ 蛍光試薬溶液 :[105mM ED + 175mM Imidazo le]in CH3CN/EtOH(90/10) 流量 :0.25ml/min 反応コイル :0.5mm× 15m 反応温度 :80℃ 発光試薬溶液 :0.25mM TDPO+ 150mM H2O2 + 110mM TFA in Dioxane/Ethyl Acetate(50/50) 流量 :1.4ml/min
【0021】この結果、図2に示すように各カテコール
アミンが極めて高感度に検出された。 次に、本実施例
にかかる測定装置を用いてラット血漿中のカテコールア
ミンを測定した。なお測定条件は前記同様とし、ラット
血漿の前処理は以下のように血漿中のカテコールアミン
をアルミナに吸着させ、過塩素酸でカテコールアミンを
脱着させる方法を用いた。ラット血漿の前処理 血漿(100μl) (a) アルミナ(5 mg) (b) 内部標準(DHBA, 200pmol/10
μl) (c) トリス塩酸緩衝液(1.5M, pH 8.
7, 100μl) 攪拌(10分) 遠心(1分, 800rpm) アルミナ 水洗(0.5ml × 2) アルミナ 0.1M 過塩素酸(100μl) 遠心(1分, 8000rpm) 注入(50μl)
アミンが極めて高感度に検出された。 次に、本実施例
にかかる測定装置を用いてラット血漿中のカテコールア
ミンを測定した。なお測定条件は前記同様とし、ラット
血漿の前処理は以下のように血漿中のカテコールアミン
をアルミナに吸着させ、過塩素酸でカテコールアミンを
脱着させる方法を用いた。ラット血漿の前処理 血漿(100μl) (a) アルミナ(5 mg) (b) 内部標準(DHBA, 200pmol/10
μl) (c) トリス塩酸緩衝液(1.5M, pH 8.
7, 100μl) 攪拌(10分) 遠心(1分, 800rpm) アルミナ 水洗(0.5ml × 2) アルミナ 0.1M 過塩素酸(100μl) 遠心(1分, 8000rpm) 注入(50μl)
【0022】図3に得られたクロマトグラムを示す。同
図より明かなように、各カテコールアミンは明瞭に分離
され、しかもベースラインの変動なども小さく、極めて
高感度のカテコールアミン検出が可能となったことが示
される。
図より明かなように、各カテコールアミンは明瞭に分離
され、しかもベースラインの変動なども小さく、極めて
高感度のカテコールアミン検出が可能となったことが示
される。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかるカテ
コールアミン測定方法によれば、カテコールアミンを蛍
光物質に変換し、該蛍光物質とTDPO、過酸化水素及
び酸を用いて発光させることとしたので、カテコールア
ミンを極めて高感度で測定することが可能となる。ま
た、本発明にかかる発光測定装置によれば、カテコール
アミン等を含む溶出液に蛍光試薬を加えて蛍光物質を形
成し更に発光試薬を加えてその発光を検出することとし
たので、カテコールアミンなどの微量成分を連続的にか
つ高感度に測定することが可能となる。
コールアミン測定方法によれば、カテコールアミンを蛍
光物質に変換し、該蛍光物質とTDPO、過酸化水素及
び酸を用いて発光させることとしたので、カテコールア
ミンを極めて高感度で測定することが可能となる。ま
た、本発明にかかる発光測定装置によれば、カテコール
アミン等を含む溶出液に蛍光試薬を加えて蛍光物質を形
成し更に発光試薬を加えてその発光を検出することとし
たので、カテコールアミンなどの微量成分を連続的にか
つ高感度に測定することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例にかかるカテコールアミン測
定装置の概略構成の説明図である。
定装置の概略構成の説明図である。
【図2】,
【図3】図1に示した測定装置を用いて実際のカテコー
ルアミンの測定を行なった結果を示すクロマトグラムで
ある。
ルアミンの測定を行なった結果を示すクロマトグラムで
ある。
【符号の説明】 10 カテコールアミン分離手段 12 蛍光試薬混合手段 14 加熱手段 16 発光試薬混合手段 18 発光検出手段
Claims (9)
- 【請求項1】 カテコールアミンを含む被測定液にエチ
レンジアミンを含む蛍光試薬を混合する蛍光試薬混合工
程と、 前記蛍光試薬混合液を加熱し、各カテコールアミンを蛍
光物質に変換する蛍光物質生成工程と、 前記蛍光物質混合液にビス[4−ニトロ−2−(3,
6,9−トリオキサデシルオキシカルボニル)フェニ
ル]オキサレート(TDPO)などのシュウ酸エステル
と、過酸化水素と、酸とを含む発光試薬溶液を混合する
発光試薬混合工程と、 前記発光試薬混合液から生成する発光の強度を測定する
発光強度測定工程と、 を備えたことを特徴とするカテコールアミン測定方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の方法において、液体クロ
マトグラフィーを用いてカテコールアミンを分離して被
測定液を得、該液体クロマトグラフィーにおいてカテコ
ールアミンを分離するための移動相を構成する緩衝液と
してpH3付近の酢酸緩衝液を用いることを特徴とする
カテコールアミン測定方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の方法において、エ
チレンジアミンを溶解する溶媒としてアセトニトリルと
エタノールとの混合溶媒を用いることを特徴とするカテ
コールアミン測定方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法に
おいて、TDPOと過酸化水素と酸とを溶解する溶媒と
して、ジオキサンと酢酸エチルとの混合溶媒を用いるこ
とを特徴とするカテコールアミン測定方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4記載の方法において、発光
試薬とともに用いられる酸としてトリフルオロ酢酸を用
いることを特徴とするカテコールアミン測定方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5記載の方法において、蛍光
試薬溶液にイミダゾールを溶解しておくことを特徴とす
るカテコールアミン測定方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6記載の方法において、発光
試薬溶液に溶解する過酸化水素の濃度を50mM以上にし
て用いることを特徴とするカテコールアミン測定方法。 - 【請求項8】 被測定液を分離する分離手段と、 前記分離手段により分離された被測定液に蛍光試薬を混
合する蛍光試薬混合手段と、 前記蛍光試薬混合液を加熱し、蛍光物質を形成する加熱
手段と、 前記蛍光物質混合液に発光試薬を混合する発光試薬混合
手段と、 前記発光試薬混合液より生成する発光強度を測定する発
光検出手段と、 を備えたことを特徴とする発光測定装置。 - 【請求項9】 請求項8記載の発光測定装置において、
発光検出手段はフォトマルチプライヤーとフローセルと
を有し、両者に近接してカットフィルターを配置するこ
とを特徴とする発光測定装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07198702A (ja) * | 1994-01-06 | 1995-08-01 | Tosoh Corp | カテコールアミン類の分析方法 |
WO2007077941A1 (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-12 | Lumica Co., Ltd. | 残留洗剤の検出方法および残留洗剤検出具 |
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JPS60205262A (ja) * | 1984-03-29 | 1985-10-16 | Doujin Kagaku Kenkyusho:Kk | 1,2−ジフエニルエチレンジアミンを用いるカテコ−ルアミンの定量方法 |
JPH0310159A (ja) * | 1989-06-08 | 1991-01-17 | Yuki Gosei Kogyo Co Ltd | リボ核酸の定量方法 |
-
1992
- 1992-02-25 JP JP4073296A patent/JP2565446B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7955860B2 (en) | 2006-01-06 | 2011-06-07 | Lumica Corporation | Method of detecting residual detergent and device for detecting residual detergent |
US8110145B2 (en) | 2006-01-06 | 2012-02-07 | Lumica Corporation | Method of detecting residual detergent and device for detecting residual detergent |
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