JPH05231372A - 流体機械及び流体機械の軸受方法 - Google Patents

流体機械及び流体機械の軸受方法

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JPH05231372A
JPH05231372A JP3790792A JP3790792A JPH05231372A JP H05231372 A JPH05231372 A JP H05231372A JP 3790792 A JP3790792 A JP 3790792A JP 3790792 A JP3790792 A JP 3790792A JP H05231372 A JPH05231372 A JP H05231372A
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JP
Japan
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fluid
drive shaft
bearing
bearing portion
motor
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Application number
JP3790792A
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English (en)
Inventor
Satoru Fujimoto
悟 藤本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/04Shafts or bearings, or assemblies thereof
    • F04D29/046Bearings
    • F04D29/047Bearings hydrostatic; hydrodynamic
    • F04D29/0473Bearings hydrostatic; hydrodynamic for radial pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D5/00Pumps with circumferential or transverse flow
    • F04D5/002Regenerative pumps

Abstract

(57)【要約】 【目的】駆動軸の軸受を長時間使用しても表面損傷が起
こりにくい構造にする。 【構成】第1軸受部34の高負荷領域にすべり軸受部5
2を、低負荷領域に静圧軸受部56を形成する。すべり
軸受部52では高圧液冷媒のすべり軸受作用により駆動
軸31を支持する。静圧軸受部56では、ポケット57
内に供給孔58を介して主流路41の低圧液冷媒を導入
し、低圧液冷媒の静圧軸受作用により駆動軸31を支持
する。ケーシング21に、主流路41からモータ室24
に高圧液冷媒が減圧気化可能に流入するように構成され
た細孔61と、細孔61からの流入を可能にする流体排
出孔62とを穿設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置、空気調和装
置等に使用する流体機械及び流体機械の軸受方法に係
り、とくに駆動軸の軸受に作用する負荷の軽減対策に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、低粘度の流体を搬送する流体機械
として渦流ポンプがある。この渦流ポンプは、例えば、
特開昭63−306297号公報に開示されているよう
に、ケーシング内の駆動用モータが、円環状ハウジング
内に羽根車が収容され、この羽根車は回転軸によって駆
動用モータに連結されており、回転軸は上下2個の軸受
によってケーシングと円環状ハウジングに支持されてい
る。そして、羽根車の回転により、吸込口から吸い込ま
れた搬送流体が羽根車の周りを螺旋運転をしながら移動
し、移動中に圧縮されて吐出口から吐出されるようにな
っている。上記渦流ポンプは、小型のわりに高い圧力が
発生するので、低粘度の流体の搬送が可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記渦
流ポンプでは、例えば、冷凍装置等に使用するフロン系
冷媒のように、非常に粘度が小さく、かつ潤滑油が溶け
込み易い流体を搬送する場合には、軸受の潤滑に通常の
潤滑油を使用することができない。つまり、フロン系冷
媒は液状態において潤滑油が非常に溶け込み易いため、
軸受を油潤滑する場合にはポンプ内を流通する液冷媒に
伴われて外部に流出して軸受から潤滑油が奪われてしま
い、潤滑油不足となって十分な軸受の潤滑ができない。
【0004】このため、搬送流体である液冷媒自体を用
いて潤滑することが考えられるが、フロン系の液冷媒は
粘度が非常に小さいために潤滑膜の厚さが小さく、した
がって、境界潤滑状態になりやすいために、摩擦や磨耗
が大きく、過熱および焼付きを起こしやすい。
【0005】一方、上記渦流ポンプの軸受は、軸受面全
域が一般にすべり軸受や静圧軸受であるため、例えば、
回転軸からラジアル方向の負荷が軸受の軸受面に作用す
る場合には軸受面の負荷領域に大きな負荷が作用する
が、フロン系の液冷媒で潤滑する場合にはこの負荷を支
持するだけの軸受負荷容量が得られず、軸面と軸受面と
の間において金属間接触が起こり易くなる。
【0006】そこで、フロン系の液冷媒を用いて潤滑す
る場合には、上記焼付き等の表面損傷を防止する上で、
例えば、軸受の軸受面素材を境界潤滑性のよいカーボン
にすることが行われている。
【0007】しかしながら、軸受面がカーボン製の軸受
は、磨耗しやすいために寿命が短いことから頻繁に軸受
を交換する必要があり、頻繁な交換が困難な冷凍装置
用、空気調和装置用等のポンプには事実上使用できない
という問題があった。
【0008】また、フロン系の液冷媒を用いて潤滑する
場合において、駆動用モータを簡便に冷却する手段はな
かった。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であって、駆動軸の軸受を長時間使用しても表面損傷が
起こりにくい構造にすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた手段は、軸受部の高負
荷領域にすべり軸受部を、低負荷領域に静圧軸受部を形
成し、軸受面の潤滑剤として、すべり軸受には高圧の流
体を、静圧軸受部には低圧の流体をそれぞれ供給し、流
体により軸受の潤滑をするものである。
【0011】具体的には、請求項1に係る発明が講じた
手段は、図3に示すように、ケーシング(21)内に、
モータ(28)が配設されるモータ室(24)と、流体
が導入されて該流体との間でエネルギを授受する本体部
(26)が配設される作動室(23)とが形成され、上
記本体部(26)が駆動軸(31)を介してモータ(2
8)に連結されていると共に、該駆動軸(31)がケー
シング(21)に形成された軸孔(50)を有する軸受
部(34)に回転可能に支持されている流体機械を前提
とする。
【0012】そして、図5に示すように、該軸受部(3
4)には、上記駆動軸(31)よりラジアル方向の負荷
が作用する高負荷領域(C)に、上記流体のうち高圧流
体が上記駆動軸(31)と軸孔(50)の軸受面(5
1)とのすきま(53)に導入されて上記駆動軸(3
1)を回転可能に支持するすべり軸受部(52)が形成
された構成としている。
【0013】低負荷領域(D)に、上記軸受面(51)
に凹設されたポケット(57)に上記流体のうち低圧流
体が導入されて上記駆動軸(31)を回転可能に支持す
る静圧軸受部(56)が形成された構成としている。
【0014】請求項2に係る発明が講じた手段は、請求
項1に係る発明の本体部が主流路と、主流路に流入した
流体を螺旋状に回転しつつ吐出口側に移動させる羽根車
とより構成された流体機械について、すべり軸受と静圧
軸受とを形成するものである。
【0015】具体的には、請求項2に係る発明が講じた
手段は、請求項1に係る発明について、本体部(26)
は、流体の吸込口(36)と吐出口(37)とに連通す
る環状の主流路(41)と、駆動軸(31)に連結され
たハブ(44)の外周面に上記主流路(41)に臨む多
数の仕切羽根(45),(45),…が突設され、吸込
口(36)より主流路に流入した流体を螺旋状に回転し
つつ吐出口側に移動させる羽根車(27)とより構成さ
れている。
【0016】請求項3に係る発明が講じた手段は、請求
項1または2に係る発明について、ケーシングに作動室
とモータ室とを連通するモータ冷却用の細孔を設け、モ
ータ室に流入する流体を気化させて、蒸発潜熱によりモ
ータを冷却するものである。
【0017】具体的には、請求項3に係る発明が講じた
手段は、請求項1または2に係る発明について、モータ
室(24)が流体の流入可能な圧力状態に保持さた構成
としている。
【0018】さらに、ケーシング(21)には、上記モ
ータ室(24)と作動室(23)とを連通して、上記作
動室(23)から上記モータ室(24)に流体が減圧気
化可能に流入するように構成された細孔(61)が穿設
された構成としている。
【0019】請求項4に係る発明が講じた手段は、軸受
面のポンプ静圧軸受部に低圧行程の流体を供給し、すべ
り軸受部に作動室の高圧行程の流体を供給するものであ
る。
【0020】具体的には、請求項4に係る発明が講じた
手段は、請求項1に係る発明の前提となる流体機械に加
えて、軸受部(34)の上記駆動軸(31)よりラジア
ル方向の負荷が作用する高負荷領域(C)であって、上
記駆動軸(31)と軸孔(50)の軸受面(51)との
すきま(53)に高圧流体を導入し、導入された高圧流
体のすべり軸受作用により上記駆動軸(31)を回転可
能に支持する構成としている。
【0021】低負荷領域(D)の軸受面(51)に凹設
されたポケット(57)に、上記流体のうちの低圧流体
を導入し、導入した低圧流体の静圧軸受作用により上記
駆動軸(31)を回転可能に支持する構成としている。
【0022】
【作用】上記の構成により、請求項1および4に係る発
明によれば、駆動軸(31)によって本体部(26)が
回転し、作動室(23)内の流体は加圧されて外部に送
出される。駆動軸(31)を回転可能に支持する軸受部
(34)には、駆動軸(31)からラジアル方向の負荷
が作用している。
【0023】一方、軸受部(34)の、駆動軸(31)
の負荷が作用する高負荷領域(C)では、すべり軸受部
(52)に高圧流体が導入されて、この高圧流体のすべ
り軸受作用によって駆動軸(31)が支持されている。
【0024】軸受部(34)の低負荷領域(D)では、
静圧軸受部(56)のポケット(57)内に低圧流体が
供給され、供給される低圧流体の静圧軸受作用によって
駆動軸(31)が支持されている。
【0025】ここで、ポケット(57)内には低圧流体
が供給されるので、高圧流体が供給されるすべり軸受部
(52)より低圧になり、駆動軸(31)はポケット
(57)側に吸引されることになる。このため、かかる
吸引力の分だけ、駆動軸(31)からすべり軸受部(5
2)に作用する負荷が減少して、駆動軸(31)のすべ
り軸受側への偏りが是正されることになり、すべり軸受
部(52)において発生する境界潤滑状態が減少して金
属間接触が低減される。したがって、非常に粘度が小さ
く、かつ潤滑油が溶け込み易いために潤滑油により軸受
部(34)の潤滑をすることができない流体を用いて、
長時間運転が可能となる。
【0026】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明の本体部(26)が主流路(41)と、主流路
(41)に流入した流体を螺旋状に回転しつつ吐出口側
に移動させる羽根車とより構成された流体機械につい
て、流体を用いて軸受部(34)の潤滑がなされ、軸受
部(34)のすべり軸受部(52)において発生する境
界潤滑状態が減少して金属間接触が低減されることにな
る。このため、低粘度の流体搬送に適する上記流体機械
について、粘度がより小さく、かつ潤滑油が溶け込み易
いために潤滑油により軸受部(34)の潤滑をすること
ができない流体を用いてエネルギの授受が行われること
になる。
【0027】請求項3に係る発明によれば、請求項1ま
たは2に係る発明について、細孔(61)を介して作動
室(23)からモータ室(24)に流体が流入し、この
流体は減圧気化されて蒸発潜熱によってモータ室(2
4)の熱を奪うので、モータ(28)が冷却されること
になる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1および4に係る
発明によれば、軸受部(34)の高負荷領域(C)にす
べり軸受部(52)が、低負荷領域(D)に静圧軸受部
(56)が形成されることにより、すべり軸受部(5
2)に作用する負荷が減少して金属間接触が生じない程
度の十分なすきまが生じることとなり、軸受部(34)
の寿命を増大することができる。したがって、潤滑油と
の溶解性が大きいために潤滑油による軸受部(34)の
潤滑ができず、しかも非常に粘度が低いために軸受負荷
容量が小さいという性質を持つ流体を用いても、軸受部
(34)の潤滑をすることができる。この結果、従来不
可能とされていた、非常に粘度が小さく、かつ潤滑油が
溶け込み易いために潤滑油により軸受部(34)の潤滑
をすることができなかった流体を用いて、軸受部(3
4)の交換をすることなく長時間運転を行うことができ
る。
【0029】また、請求項2に係る発明によれば、請求
項1に係る発明の本体部(26)が主流路(41)と、
主流路(41)に流入した流体を螺旋状に回転しつつ吐
出口側に移動させる羽根車とより構成された流体機械に
ついて、軸受部(34)の高負荷領域(C)にすべり軸
受部(52)が、低負荷領域(D)に静圧軸受部(5
6)が形成されている。これにより、従来、この種のポ
ンプにおいて不可能とされていた、非常に粘度が小さ
く、かつ潤滑油が溶け込み易いために潤滑油により軸受
の潤滑をすることができない流体を用いて、軸受部(3
4)の交換をすることなく長時間運転を行うことができ
る。
【0030】請求項3に係る発明によれば、請求項1ま
たは2に係る発明において、ケーシング(21)に設け
た細孔(61)により、別個に冷却装置を設けることな
く簡単にモータ(28)を冷却することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0032】図1〜図6は、請求項1〜4に係る発明を
空気調和装置の渦流ポンプに適用した実施例を示す。図
1は空気調和装置(1)の冷媒配管系統図であって、空
気調和装置(1)は、冷熱源回路(A)と熱搬送回路
(B)とから構成されている。
【0033】冷熱源回路(A)は、熱源側熱交換器
(2)の熱源媒体流通部にチリングユニット(3)のチ
ラー回路(4)を循環する冷熱源冷媒が流通するように
構成されている。チリングユニット(3)としては吸収
式冷凍装置、ターボ冷凍装置等が用いられ、冷熱源冷媒
としてはフロン系の冷媒が用いられる。
【0034】一方、熱搬送回路(B)は、流体機械であ
る渦流ポンプ(7)と、空気調和を行う室内に配設され
て、蒸発器として機能する利用側熱交換器(8)と、上
記熱源側熱交換器(2)とが冷媒配管(9)によって熱
搬送冷媒の循環可能に接続された構成となっている。熱
搬送冷媒としてはフロン系の冷媒が用いられる。
【0035】なお、利用側熱交換器(8)は、ファン
(10)を有する空気熱交換器である。また、渦流ポン
プ(7)と熱源側熱交換器(2)とは地下室に配置され
ている。
【0036】上記空気調和装置(1)は、冷熱源回路
(A)においてチリングユニット(3)で冷熱源冷媒に
付与された冷熱が熱源側熱交換器(2)での熱交換によ
って熱搬送冷媒に付与され、熱搬送冷媒を冷却するよう
になっている。一方、熱搬送回路(B)においては、渦
流ポンプ(7)により熱搬送冷媒が地下室から各階に立
ち上げられて地下室に戻ってくるように循環され、熱源
側熱交換器(2)で冷却された熱搬送冷媒が渦流ポンプ
(7)を経て利用側熱交換器(8)に流通し、利用側熱
交換器(8)において熱搬送冷媒の一部が蒸発して室内
空気を冷却するようになっている。そして、一部が蒸発
して気液2相流となった熱搬送冷媒は、熱源側熱交換器
(2)により冷却されて全液状態に戻されて渦流ポンプ
(7)に流入し、渦流ポンプ(7)によって加圧されて
送出されるように構成されている。
【0037】このような空気調和装置の冷凍サイクル
は、図2に示すように、a→bにおける、搬送に必要な
揚程を得るための圧縮行程と、b→cにおける、熱搬送
冷媒を地下室から各階に立ち上げる際の冷媒配管(9)
の圧力損失と、c→dにおける蒸発行程と、d→eにお
ける冷媒配管(9)の圧力損失と、e→aにおける凝縮
行程とから構成されている。
【0038】ここで、b→cの圧力損失は配管設計上変
化する要素であるので、b→cの圧力損失が小さければ
a→bの圧縮行程も小さくて済むことになる。したがっ
て、熱の授受に関係する要素だけを考慮した冷凍サイク
ルでは、b点を省略してa点からc点に向かう、a→c
→d→e→aの流れになる。
【0039】上記熱搬送回路(B)では、従来の冷凍サ
イクルとは異なり、冷凍を行うための高圧の圧縮は行わ
ず、搬送に必要な揚程を得る程度の加圧を行うように構
成されている。したがって、渦流ポンプ(7)は熱搬送
冷媒に循環に必要なヘッドを付与するポンプとしての作
用しかなく、したがって、圧縮に要する仕事のエネルギ
が必要ない分だけ効率のよい冷凍システムを形成するこ
とができる。
【0040】上記渦流ポンプ(7)は、図3および図4
に示すように、ケーシング(21)内が仕切板(22)
によって作動室(23)とモータ室(24)とに区画し
て形成され、作動室(23)に本体部(26)が、モー
タ室(24)にモータ(28)がそれぞれ配設されてい
る。
【0041】ケーシング(21)には作動室(23)に
連通する吸込口(36)と吐出口(37)とが形成され
ると共に、吸込口(36)と吐出口(37)との間に
は、加圧された液冷媒の逆流を防止する隔壁(40)が
配設されている。そして、作動室(23)と羽根車(2
7)の間の空間が液冷媒の主流路(41)となってい
る。
【0042】そして、本体部(26)は、主流路(4
1)と羽根車(27)とから構成されている一方、モー
タ(28)は、ステータ(29)とロータ(30)とか
ら構成されている。羽根車(27)は、駆動軸(31)
を介してモータ(28)のロータ(30)に連結されて
いる。
【0043】駆動軸(31)は、上記仕切板(22)に
形成された軸孔(50)を貫通する一方、下端がケーシ
ング(21)の底板(21a)に配置されており、仕切
板(22)の軸受孔(50)内面が軸受面(51)に形
成されている第1軸受部(34)と、底壁(21a)に
配設された別体の軸受部材からなる第2軸受部(35)
とにより回転可能に支持されている。
【0044】羽根車(27)の車本体(43)は、図4
に示すように、ハブ(44)の外周面に多数の仕切羽根
(45),(45)…が所定間隔を隔てて立設され、各
仕切羽根(45),(45)…の間のハブ(44)の上
下面には湾曲した曲面形状の溝(46),(46)が形
成されてなる羽根車(27)に形成されている。そし
て、各溝(46),(46)について、図5の矢視gに
示すように、回転中に溝(46),(46)内の液冷媒
が主流路(41)に流出し、主流路(41)から再び溝
(46),(46)の基部に戻ってくる上下2本の流れ
が形成されるように構成されている。
【0045】このような渦流ポンプ(7)は、モータ
(28)の駆動により駆動軸(31)を介して羽根車
(27)が回転されると、吸込口(36)から吸込まれ
た液冷媒が車本体(43)の上下面に別れてそれぞれ周
方向に螺旋運動をしながら主流路(41)内を移送さ
れ、各溝(46),(46)内を通過する間に加圧さ
れ、吐出口(37)から吐出されるようになっている。
加圧圧力は、液冷媒が熱搬送回路(B)を循環可能なヘ
ッドが得られる程度の、所定の圧力に設定されている。
【0046】渦流ポンプ(7)の運転中において、駆動
軸(31)から第1軸受部(34)に対して、図3の矢
視hに示すように、高圧側から低圧側に向かってラジア
ル方向の負荷が作用する。
【0047】ところで、上記の冷凍システムの熱搬送回
路(B)を実現するには、渦流ポンプ(7)は冷媒を液
状態のままで搬送できることが必要となる。ところが、
一般に使用されているフロン系の冷媒は、液状態では潤
滑油が溶け込み易いため、本実施例のように冷媒と循環
油とが混合する密閉式ポンプでは、液冷媒に伴われて外
部に流出して軸受から潤滑油が奪われてしまうため、軸
受の潤滑に潤滑油を使用することができない。
【0048】また、冷媒自体を用いて第1軸受部(3
4)の潤滑をしようとすると、フロン系の冷媒は粘度が
非常に小さい。例えば、R22では粘度が0.2cP程
度、液膜厚さは通常0.2μm程度しかない。したがっ
て、従来と同じ大きさの負荷が軸受に作用する場合に
は、軸受の軸受面に作用する負荷を支持するだけの軸受
負荷容量が得られない。このため、駆動軸(31)の軸
面(32)と軸受面との間において金属間接触が起こり
易くなり、磨耗しやすいために頻繁な第1軸受部(3
4)の交換が必要になる。
【0049】そこで、渦流型ポンプにおいては、第1軸
受部(34)に対する負荷方向が常に同じであるので、
図5および図6に示すように、第1軸受部(34)に
は、本発明の特徴として、ラジアル方向に高負荷が作用
する高負荷領域(C)にすべり軸受部(52)が形成さ
れている。すべり軸受部(52)は、図示しないが、軸
面(32)と軸孔(50)の軸受面(51)との間に潤
滑すきま(53)が形成され、この潤滑すきま(53)
と作動室(23)の主流路(41)の高圧側とが連通さ
れて、主流路(41)から潤滑すきま(53)に高圧の
液冷媒が流入して、高圧液冷媒がすべり軸受作用により
上記駆動軸(31)を回転可能に支持するように構成さ
れている。
【0050】また、本発明の特徴として、第1軸受部
(34)の低負荷領域(D)には、静圧軸受部(56)
が形成されている。静圧軸受部(56)は、上記低負荷
領域(D)の軸受面(51)にポケット(57)が凹設
される一方、仕切板(22)にポケット(57)と作動
室(23)の主流路(41)の低圧側とを連通して、上
記すべり軸受部(52)の高圧液冷媒の圧力より低圧の
低圧液冷媒を上記ポケット(57)に供給する供給孔
(58)が穿設され、この供給孔(58)より供給され
て内部に充満した低圧液冷媒が静圧軸受作用により上記
駆動軸(31)を回転可能に支持するように構成されて
いる。
【0051】また、第1軸受部(34)の下方位置の仕
切板(2)の下面には、駆動軸(31)に緩挿されたブ
ラケット(59)がボルト止めされている。
【0052】また、仕切板(22)には、図5に示すよ
うに、上記作動室(23)とモータ室(24)とを連通
する細孔(61)が穿設されて、上記主流路(41)の
高圧側から上記モータ室(24)に液冷媒が減圧気化可
能に流入するように構成されている。一方、ケーシング
(21)の側壁(21b)には、図3に示すように、細
孔(61)からモータ室(24)への液冷媒の流入を可
能にする流体排出孔(62)が穿設されており、モータ
室(24)に細孔(61)を介して高圧液冷媒が流入し
て蒸発して、蒸発潜熱によってモータ(28)が冷却さ
れるように構成されている。
【0053】次に、上記渦流ポンプ(7)の作動につい
て説明する。駆動軸(31)によって羽根車(27)が
回転し、作動室(23)内の液冷媒は加圧されて外部に
送出される。駆動軸(31)を回転可能に支持する第1
軸受部(34)には、図5および図6の矢視hに示すよ
うに、駆動軸(31)からラジアル方向の負荷が作用し
ている。
【0054】一方、第1軸受部(34)の駆動軸(3
1)の負荷が作用する高負荷領域(C)では、すべり軸
受部(52)に高圧液冷媒が導入されて、この高圧液冷
媒のすべり軸受作用によって駆動軸(31)が支持され
ている。
【0055】第1軸受部(34)の低負荷領域(D)で
は、供給孔(58)を介して作動室(23)の低圧側か
ら静圧軸受部(56)のポケット(57)内に低圧液冷
媒が供給され、供給される低圧液冷媒の静圧軸受作用に
よって駆動軸(31)が支持されている。ポケット(5
7)内には低圧液冷媒が供給されるので、高圧液冷媒が
供給されるすべり軸受部(52)より低圧になり、図6
の矢視iに示すように、駆動軸(31)はポケット(5
7)側に吸引されることになる。このため、かかる吸引
力の分だけ、駆動軸(31)からすべり軸受部(52)
に作用する負荷が減少して、駆動軸(31)のすべり軸
受側への偏りが是正されることになり、すべり軸受部
(52)において発生する境界潤滑状態が減少して金属
間接触が低減される。したがって、非常に粘度が小さ
く、かつ潤滑油が溶け込み易いために潤滑油により第1
軸受部(34)の潤滑をすることができない搬送流体を
用いて長時間のポンプ運転が可能となる。
【0056】例えば、吸込圧力と吐出圧力との差圧が5
kg /cm2 G 程度の場合には、第1軸受部(34)には1
6.5kgの負荷が作用するが、本実施例の第1軸受部
(34)を使用した場合には駆動軸(31)からすべり
軸受部(52)に作用する負荷が16.5kgより3.5
kgに減少した。
【0057】また、細孔(61)を介して作動室(2
3)からモータ室(24)に液冷媒が流入し、この液冷
媒は減圧気化されて蒸発潜熱によってモータ室(24)
の熱を奪うので、モータ(28)が冷却されることにな
る。
【0058】以上のように、本実施例によれば、第1軸
受部(34)の高負荷領域(C)にすべり軸受部(5
2)が、低負荷領域(D)に静圧軸受部(56)が形成
されることにより、すべり軸受部(52)に作用する負
荷が減少して金属間接触が生じない程度の十分なすきま
が生じることとなり、第1軸受部(34)の寿命を増大
することができる。したがって、潤滑油との溶解性が大
きいために潤滑油による第1軸受部(34)の潤滑がで
きず、しかも非常に粘度が低いために軸受負荷容量が小
さいという性質を持つ液冷媒を用いても、第1軸受部
(34)の潤滑をすることができる。この結果、従来不
可能とされていた、非常に粘度が小さく、かつ潤滑油が
溶け込み易いために潤滑油により第1軸受部(34)の
潤滑をすることができない液冷媒を、長時間、第1軸受
部(34)の交換をすることなく搬送することができ
る。したがって、上記熱搬送回路を備える空気調和装置
を実現することが可能になる他、燃料電池を用いた吸収
式冷凍機を実現することができる。
【0059】また、低粘度の液冷媒の搬送に適する渦流
ポンプ(7)の駆動軸(31)の第1軸受部(34)に
ついて、第1軸受部(34)の高負荷領域(C)にすべ
り軸受部(52)が、低負荷領域(D)に静圧軸受部
(56)が形成されることにより、従来、渦流ポンプ
(7)において不可能とされていた、非常に粘度が小さ
く、かつ潤滑油が溶け込み易いために潤滑油により第1
軸受部(34)の潤滑をすることができなかった液冷媒
を、長時間、第1軸受部(34)の交換をすることなく
搬送することができる。
【0060】また、ケーシング(21)に設けた細孔
(61)により、別途、冷却装置を設けることなく簡単
にモータ(28)を冷却することができる。
【0061】なお、本発明の流体機械および流体機械の
軸受方法は、空気調和装置以外の用途に用いてもよい。
【0062】また、本発明の流体機械は、軸受部(3
4)に対する負荷方向が常に同じであって、軸受面(5
1)の一定領域に高負荷領域(C)と低負荷領域(D)
とが形成されるポンプであれば、渦流ポンプ(7)以外
の他の型式の回転ポンプに適用してもよく、例えば、ト
ロコイドポンプやロータリ圧縮機に適用することができ
る。
【0063】また、本発明の軸受部は、底板側の軸受部
に適用してもよい。
【0064】また、すべり軸受部(52)と静圧軸受部
(56)とに流体を導入する導入源は、主流路(41)
以外であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の空気調和装置の冷凍サイクル
の説明図である。
【図2】図1の冷凍サイクルのモリエル線図である。
【図3】渦流ポンプの縦断面図である。
【図4】渦流ポンプの作動室の横断面図である。
【図5】図4のG−G線断面図である。
【図6】図5のH−H線断面図である。
【符号の説明】 21 ケーシング 23 作動室 24 モータ室 26 本体部 27 羽根車 28 モータ 31 駆動軸 34 第1軸受部(軸受部) 36 吸込口 37 吐出口 41 主流路 44 ハブ 45 仕切羽根 50 軸孔 51 軸受面 52 すべり軸受部 53 潤滑すきま(すきま) 56 静圧軸受部 57 ポケット 61 細孔 C 高負荷領域 D 低負荷領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(21)内に、モータ(2
    8)が配設されるモータ室(24)と、流体が導入され
    て該流体との間でエネルギを授受する本体部(26)が
    配設される作動室(23)とが形成され、 上記本体部(26)が駆動軸(31)を介してモータ
    (28)に連結されていると共に、該駆動軸(31)が
    ケーシング(21)に形成された軸孔(50)を有する
    軸受部(34)に回転可能に支持されている流体機械に
    おいて、 該軸受部(34)には、 上記駆動軸(31)よりラジアル方向の負荷が作用する
    高負荷領域(C)に、上記流体のうち高圧流体が上記駆
    動軸(31)と軸孔(50)の軸受面(51)とのすき
    ま(53)に導入されて上記駆動軸(31)を回転可能
    に支持するすべり軸受部(52)が形成される一方、 低負荷領域(D)に、上記軸受面(51)に凹設された
    ポケット(57)に上記流体のうち低圧流体が導入され
    て上記駆動軸(31)を回転可能に支持する静圧軸受部
    (56)が形成されていることを特徴とする流体機械。
  2. 【請求項2】 本体部(26)は、 流体の吸込口(36)と吐出口(37)とに連通する環
    状の主流路(41)と、駆動軸(31)に連結されたハ
    ブ(44)の外周面に上記主流路(41)に臨む多数の
    仕切羽根(45),(45),…が突設され、吸込口
    (36)より主流路に流入した流体を螺旋状に回転しつ
    つ吐出口側に移動させる羽根車(27)とより構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の流体機械。
  3. 【請求項3】 モータ室(24)が流体の流入可能な圧
    力状態に保持されている一方、 ケーシング(21)には、上記モータ室(24)と作動
    室(23)とを連通して、上記作動室(23)から上記
    モータ室(24)に流体が減圧気化可能に流入するよう
    に構成された細孔(61)が穿設されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の流体機械。
  4. 【請求項4】 ケーシング(21)内に、モータ(2
    8)が配設されるモータ室(24)と、流体が導入され
    て該流体との間でエネルギを授受する本体部(26)が
    配設される作動室(23)とが形成され、 上記本体部(26)が駆動軸(31)を介してモータ
    (28)に連結されていると共に、該駆動軸(31)が
    ケーシング(21)に形成された軸孔(50)を有する
    軸受部(34)に回転可能に支持されている流体機械に
    おいて、 軸受部(34)の上記駆動軸(31)よりラジアル方向
    の負荷が作用する高負荷領域(C)であって、上記駆動
    軸(31)と軸孔(50)の軸受面(51)とのすきま
    (53)に高圧流体を導入し、導入された高圧流体のす
    べり軸受作用により上記駆動軸(31)を回転可能に支
    持する一方、 低負荷領域(D)の軸受面(51)に凹設されたポケッ
    ト(57)に、上記流体のうちの低圧流体を導入し、導
    入した低圧流体の静圧軸受作用により上記駆動軸(3
    1)を回転可能に支持することを特徴とする流体機械の
    軸受方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001098664A1 (de) * 2000-06-21 2001-12-27 Siemens Aktiengesellschaft Seitenkanalpumpe
EP3121448A1 (en) * 2015-07-20 2017-01-25 Delphi Technologies, Inc. Fluid pump
JP2018119517A (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 株式会社デンソー 冷媒ポンプ

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