JPH0523100A

JPH0523100A - ブレストプロセツサー

Info

Publication number: JPH0523100A
Application number: JP19980891A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Asanome; 猛浅野目; Merutsu Eran; メルツエラン
Original assignee: RINKO JAPAN KK
Current assignee: RINKO JAPAN KK
Priority date: 1991-07-16
Filing date: 1991-07-16
Publication date: 1993-02-02
Anticipated expiration: 2010-10-11
Also published as: JPH0793862B2

Abstract

(57)【要約】【目的】食鳥の解体作業、特に胸肉、ササミ、手羽落
とし工程が迅速且つ効率よく行えるブレストプロセッサ
ーを提供すること。【構成】メインフレームと、該メインフレームを周回
するコンベアと、該コンベアを駆動させる駆動源と、該
コンベアに一定間隔で固定され、コンベアと共に移動す
るサドルと、メインフレームに固定された胸肉剥離ユニ
ットとササミ筋入れ部とササミ剥離部と龍骨落下部とか
ら構成されていることを特徴とするブレストプロセッサ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は屠体処理装置のブレスト
プロセッサー（胸肉解体装置）に関し、更に詳しくは食
鳥（ブロイラー等）の解体作業に際し、各種前処理が施
された屠体の胸骨・龍骨から胸肉、ササミ及び手羽を正
確且つ歩留まり良く連続的に採取することが出来るブレ
ストプロセッサーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、食鳥の解体作業は、処理工場にお
ける屠殺、脱毛、中抜き（内蔵除去）、次いで冷却され
た屠体の大バラシ、更にモモ肉、胸肉、ササミ、手羽等
に分ける工程からなっている。上記工程における大バラ
シは、手さばき（人手）の場合、懸鳥、内股筋入れ、関
節外し、背十字ナイフ入れ、スプーン入れ、モモ落と
し、手羽胸落とし、ササミ筋入れ、ササミ取り等の工程
に更に別れている。上記解体作業のうち大バラシ工程は
従来は人手によっていたが、本願出願人はこれを効率よ
く行うことが出来る自動処理装置を開発（特願平２−４
１５４０６号、同３−１５６９５号及び同３−１５６９
６号明細書等を参照）し、現在好評を博している。この
方法で大バラシの前工程が済んだ屠体は、続いて胸骨・
龍骨から首及び背骨を取り外し、次いで最終的には胸骨
・龍骨から胸肉、ササミ及び手羽を分離解体する。この
解体工程は従来は人手によって行われているが、人手不
足及び効率の点から機械化、特に自動化が検討されてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
従来の自動化においては解体対象である屠体を種々の処
理工程に連続して送り、且つ各工程で屠体を特定の部分
に解体することが要求されるが、屠体は複雑な形状を有
し且つサイズにバラツキがあり、その上柔らかい為装置
に屠体を正確に固定することが困難であって、屠体中に
残っている筋等を固定カッターに正確に位置合わせを行
って切断することが困難である。従って、最終的に廃棄
される胸骨・龍骨には胸肉やササミの一部が残り、有用
肉部の採取効率が低いという問題がある。従って本発明
の目的は、食鳥の解体作業、特に胸肉、ササミ、手羽落
とし工程が迅速且つ効率よく行えるブレストプロセッサ
ーを提供することである。

【０００４】

【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、メインフレーム
と、該メインフレームを周回するコンベアと、該コンベ
アを駆動させる駆動源と、該コンベアに一定間隔で固定
され、コンベアと共に移動するサドルと、メインフレー
ムに固定された胸肉剥離ユニットとササミ筋入れ部とサ
サミ剥離部と胸骨・龍骨落下部とから構成されているこ
とを特徴とするブレストプロセッサーである。

【０００５】

【作用】本発明の装置において、特にサドルを例えば樹
脂から成形して屠体の胸骨・龍骨部の形状に合わせて作
成した自転車のサドル状として、前工程において内蔵、
股肉部（脚部）、首及び背骨が除去され、胸骨・龍骨と
その面に付いている胸肉、ササミ及び手羽が残っている
状態の屠体を上記サドルに仰向けに被せ、且つ胸骨・龍
骨の硬さを利用して、好ましくは胸骨の中心部でサドイ
ル上に上記屠体を固定し、且つ固定した屠体が自動的の
傾く様にすることによって、胴体と手羽とを完全に切断
分離することなく胴体と手羽とを連結している腱のみを
良好に切断することが出来、その結果、胸骨・龍骨から
胸肉が手羽と共に容易に剥離される。

【０００６】

【実施例】次に図面に示す好ましい実施例を参照して本
発明を更に詳しく説明する。本発明のブレストプロセッ
サーは、自動食鳥解体装置の後半の一部を構成するもの
であって、解体工程における大バラシ工程に続いて、大
バラシが済んだ屠体を効率良く胸肉部、手羽及びササミ
に解体するブレストプロセッサー装置である。図１は本
発明のブレストプロセッサー正面図であり、図２はその
平面図である。この実施例のブレストプロセッサーは、
装置全体を支え、作業者の腰より幾分高い程度のメイン
フレームと、該メインフレームを周回するコンベアと、
該コンベアを駆動させる駆動源（モーター）と、該コン
ベアに一定間隔で固定され、コンベアと共に移動するサ
ドルと、メインフレームに固定された胸肉剥離ユニット
とササミ筋入れ部とササミ剥離部と胸骨・龍骨落下部と
から構成されている。

【０００７】先ず、屠体は適度な速度で移動しているコ
ンベア上のサドルに人手によって次々と仰向け状（胸部
が上方に向いている状態）に掛けられる。該サドルは本
発明の１つの重要な特徴部を構成しており、サドルの詳
細は図３〜図７に詳しく説明されている。図３は、屠体
がサドルに掛けられた状態の側面を示しており、該サド
ルには図上左上方に胸骨・龍骨ストッパーが設けられ、
このストッパーとサドル上面には胸骨の先端即ち首と背
骨が除去された胸骨の凹部が挿入され、屠体が前方にズ
レるのが防止されている。更にサドルを貫通して上下動
するロックピンが胸骨の中心部を下方からストッパーに
押し付ける様にして胸骨・龍骨を固定し屠体の動きを完
全に防止している。図４は、屠体が胸骨によってサドル
に固定された状態の平面を示しており、屠体の胸骨部の
ほぼ中心がストッパーとロックピンによって挟持固定さ
れ、その両側には手羽が伸びている。

【０００８】５図は、屠体を固定するロックピンの上下
動を説明する図であり、サドル中央部を貫通しているロ
ックピンは、スプリングによって常に下方に引っ張られ
ている。メインフレームに固定され、上下左右に曲がっ
ているガイドカム下面に接してガイドピンが設けられ、
該ガイドピンはヒンジピンによってロックピンの下端を
支えており、ヒンジピンを中心としてガイドピンがガイ
ドカムに案内されて２点鎖線の位置に誘導されると、ガ
イドピンの右端は曲面になっており且つヒンジピンは偏
心しているので、曲面になっているガイドピンの先端が
スプリングの力に抗してロックピンを押し上げ、その押
し上げられたロックピンの先端が胸骨・龍骨を下方から
押し上げ、胸骨・龍骨ストッパーに押し付けて胸骨・龍
骨を固定する。屠体中の最も硬い胸骨・龍骨が固定され
る結果、屠体全体がしっかりとサドルに固定される。
尚、ガイドカムは、図１の胸骨・龍骨搬送コンベアに至
る前又は該コンベア上で元の状態に戻り、従ってロック
ピンが下降して胸骨・龍骨の固定は開放され、胸骨・龍
骨は胸骨・龍骨コンベア上に落下搬送される。

【０００９】上記の様にサドルに固定された屠体は胸肉
剥離ユニットに至り、図６及び図８に示す様に、屠体の
両方の手羽は左右一対の手羽押さえスパイラルローラー
と左右一対のガイドとに挟まれた状態で進行する。この
一対のスパイラルローラーは駆動軸を経由して伝達され
る動力によってコンベアチェーンと同速度で屠体を進行
させると共に一対のスパイラルローラーは互いに反対方
向に回転して、両手羽が夫々外側に引っ張られる状態で
進行する様になっている。屠体の胴体（胸部）と手羽と
の接続部（肩周り）には３本の腱が存在しており、図６
及び図８に示す様に夫々別のモーターによって回転し且
つ前後・左右・上下及び任意の角度に調整可能な第一の
丸刃によって最初の１本目の腱が切断され、同様の第二
の丸刃によって２本目の腱が切断され、更に同様の第三
の丸刃によって最後の３本目の腱が切断される。この３
本の腱は屠体の肩部の外側にあり、腱の切断と共に屠体
の胴部から手羽が切断分離されない様にする（切断され
てしまうと、次の工程において手羽によって胸肉を胸骨
・龍骨から剥離することが出来ない）。その為に図７に
示す様に、サドルはコンベアチェーンに固定されたベー
スにヒンジピンによって回転可能に中間プレートを介し
て固定されており、中間プレートに固定され、先端にカ
ムローラーは設けられたアームのカムローラーが、メイ
ンフレーム側に固定されたカムの高低に従ってヒンジピ
ンを中心としてサドルが所定角度前傾する様になってい
る。即ち、図７実線位置において第一丸刃によって１本
目の腱が切断され、２点鎖線位置において第二の丸刃に
よって２本目の腱が切断され、更に図示していない更に
前傾した状態で第３本目の腱が切断され、手羽の肉部と
胸肉部は接続した状態を保っている。

【００１０】以上の如く腱が切断された屠体は、第三丸
刃位置を経過するとスパイロルローラーとガイド１によ
って搬送されていた両手羽は、剥離用コンベアと該コン
ベアに一定間隔で設けられた爪によって捕捉され、ガイ
ド２によって案内されて強制的に上方に移行する。この
際、胸骨・龍骨はサドルに固定されているので、胸肉は
上昇する手羽によって引き剥される。胸肉を懸垂してい
る手羽は、剥離用コンベアで運ばれ、モーターで駆動さ
れている手羽・胸肉カット用丸刃によって手羽と胸肉の
境界に刃が入れられて胸肉が手羽から切断され、胸肉は
その場で落下して胸肉搬送コンベア（図１、２参照）上
に落ちて運ばれ、一方、手羽はガイド２の末端で剥離用
コンベアから開放され、同様に手羽搬送コンベア（図
１、２参照）上に落ちて搬送される。一方、ササミが付
いた状態の胸骨・龍骨は依然としてサドルに固定されて
前進し胸肉剥離ユニットを過ぎて、メインフレイムに設
けられているササシ筋入れ部によりササミ剥離用の筋が
入れられるとともにササミと胸骨・龍骨との境界に刃が
入れられ、駆動モーターを過ぎたところのササミ剥離部
における爪に引っ掻けられてササミが剥離され、ササミ
搬送コンベア（図１、２参照）にて搬送される。胸骨・
龍骨は依然としてとしてサドルに固定されており、胸骨
・龍骨搬送コンベアの直前又はコンベア上にて図３〜図
５に示されたロックピンが外れることによって胸骨・龍
骨コンベア上に落ち搬送される。

【００１１】

【発明の効果】以上の如き本発明によれば、本発明の装
置において、特にサドルを例えば樹脂から成形して屠体
の胸骨・龍骨部の形状に合わせて作成した自転車のサド
ル状として、前工程において内蔵、股肉部（脚部）、首
及び背骨が除去され、胸骨・龍骨とその面に付いている
胸肉、ササミ及び手羽が残っている状態の屠体を上記サ
ドルに仰向けに被せ、且つ胸骨・龍骨の硬さを利用して
サドイル上に上記屠体を固定し、且つ固定した屠体が自
動的の傾く様にすることによって、胴体と手羽とを完全
に切断分離することなく胴体と手羽とを連結している腱
のみを良好に切断することが出来、その結果、胸骨・龍
骨から胸肉が手羽と共に容易に剥離される。又、以上の
本発明のブレストプロセッサーを採用することによっ
て、従来の自動食鳥解体装置の場合には最大でも処理能
力は２，０００羽／時間程度であったが、その処理能力
を４，０００羽／時間とすることが出来た。又、処理能
力はライン速度を調節することによって処理工場の能力
に自在に合わせることが出来た。

【００１２】

【図面の簡単な説明】

【図１】ブレストプロセッサーの装置正面図。

【図２】ブレストプロセッサーの装置平面図。

【図３】サドル部側面図。

【図４】サドル部平面図。

【図５】ロックピンの作動を説明する図。

【図６】肩部の腱の切断を説明する図。

【図７】サドルの前傾を説明する図。

【図８】胸肉剥離ユニットの拡大正面図。

【符号の説明】

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】メインフレームと、該メインフレームを
周回するコンベアと、該コンベアを駆動させる駆動源
と、該コンベアに一定間隔で固定され、コンベアと共に
移動する懸鳥部（サドル）と、メインフレームに固定さ
れた胸肉剥離ユニットとササミ筋入れ部とササミ剥離部
と龍骨落下部とから構成されていることを特徴とするブ
レストプロセッサー。
【請求項２】サドルが、その上面の進行方向に胸骨・
龍骨ストッパーが設けられ、サドルと該ストッパーとの
間に胸骨の中心部が挿入され、且つ該胸骨のほぼ中心部
がサドルを貫通して上下動するロックピンによってサド
ルに固定される様に構成されている請求項１に記載のブ
レストプロセッサー。
【請求項３】サドルが、コンベアチェーンに固定され
たベースと中間プレートをによって連結され、該中間プ
レートによって任意の角度に前傾する様に構成されてい
る請求項１に記載のブレストプロセッサー。