JPH05230056A - 4−置換ベンジル−2−(n−置換ヘキサハイドロアゼピニル)−1(2h)−フタラジノン誘導体の製造方法 - Google Patents

4−置換ベンジル−2−(n−置換ヘキサハイドロアゼピニル)−1(2h)−フタラジノン誘導体の製造方法

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JPH05230056A
JPH05230056A JP7042792A JP7042792A JPH05230056A JP H05230056 A JPH05230056 A JP H05230056A JP 7042792 A JP7042792 A JP 7042792A JP 7042792 A JP7042792 A JP 7042792A JP H05230056 A JPH05230056 A JP H05230056A
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JP
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lower alkyl
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alkyl
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JP7042792A
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English (en)
Inventor
Masami Iki
正己 伊木
Kenji Maruhashi
健司 丸橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】本発明は、一般式(I)で表される化合物に、
RXで表されるハロゲン化アルキルを反応させて四級塩
とし、さらに得られた該化合物を還元することを特徴と
する、一般式(II)で表される4−置換ベンジル−2−
(N−置換ヘキサハイドロアゼピニル)−1(2H)−
フタラジノン誘導体の製造方法に関する。 〔式中、Pは単結合、−CH−,−(CH−,
−CH=CH−;Q,Q′は水素原子、ハロゲン原子、
低級アルキル基、低級アルコキシ基等;Rは低級アルキ
ル基;R′は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基
を示す〕 【効果】本発明の製造方法によって、一般式(I)で示
される原料化合物と入手の容易なRXで表されるハロゲ
ン化アルキルを用いて、目的とする多種多様なフタラジ
ノン誘導体を、臨機応変に合成することが可能となっ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−置換ベンジル−2
−(N−置換ヘキサハイドロアゼピニル)−1(2H)
−フタラジノン誘導体(以下、フタラジノン誘導体と略
す)の製造方法に関する。本発明によって得られるフタ
ラジノン誘導体は、高い抗ヒスタミン作用を有する化合
物であり、例えば塩酸アゼラスチンの名称で医薬品とし
て使用されている化合物を含むものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】フタラジ
ノン誘導体が抗ヒスタミン作用を有し、医薬品として有
用であることは、特公昭55−31154号、特開昭6
1−72782号、特開昭62−114987号等の公
報に開示されている。
【0003】本発明で得られる化合物、即ちアゼピン環
中の窒素原子に低級アルキルが置換している化合物の合
成方法として、特公昭55−31154号には:4−
クロロ−N−メチル−ヘキサハイドロアゼピンと4−ベ
ンジル−1−(2H)−フタラジノンを反応させる方法
(実施例9)、:2−(2−クロロエチル)−N−メ
チルピロリジンと4−ベンジル−1−(2H)−フタラ
ジノンを反応させる方法(実施例10)、:p−クロ
ロフェニルアセトフェノン−o−カルボン酸とN−メチ
ルヘキサハイドロアゼピニル−4−ヒドラジンを反応さ
せる方法(実施例37)、:4−(p−クロロベンジ
ル)−2−〔ヘキサハイドロアゼピニル−(4)〕−1
−(2H)−フタラジノンにホルムアルデヒドとギ酸を
反応させて得る方法(実施例38)が開示されている。
しかしこれらの方法において、アゼピン環中の窒素原子
に様々な低級アルキルが置換しているフタラジノン誘導
体を製造するためには、各々に応じた出発原料を用意す
る必要があり、入手が困難である上、工程も、扱う中間
体が個別になるため融通性に乏しいなど、工業的に有利
な方法とは言えないのが実情である。従って、本発明の
目的は、アゼピン環中の窒素原子に様々な低級アルキル
が置換しているフタラジノン誘導体を簡易に製造するこ
とができる新規な方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決する為に鋭意検討した結果、本発明に到った。即
ち、本発明の要旨は、一般式(I)
【化3】 (式中、Pは単結合、メチレン、エチレンまたはエチリ
デンを表し、QおよびQ’は同一または異なって、水素
原子、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルコキシ、
ヒドロキシ、トリフルオロメチルまたは置換もしくは非
置換のアミノ基を表し、R’は水素原子、低級アルキル
またはハロゲン原子を示す。)で表される化合物に、R
X(式中、Rは低級アルキルを、Xはハロゲン原子を示
す。)で表されるハロゲン化アルキルを反応させて四級
塩とし、さらに得られた該化合物を還元することを特徴
とする、一般式(II)
【化4】 (式中、P、Q、Q’およびRは前記と同意義であ
る。)で表される4−置換ベンジル−2−(N−置換ヘ
キサハイドロアゼピニル)−1(2H)−フタラジノン
誘導体の製造方法に関する。
【0005】本明細書において、Q、Q’、R’、Xで
表されるハロゲン原子としては、塩素、臭素、沃素等が
例示され特に限定されるものではないが、なかでもXに
ついては目的とする物質が塩酸塩である場合が多いの
で、脱塩、造塩等の操作が省け、かつ経済性の観点か
ら、塩素原子が好ましい。Q、Q’、R、R’で表され
る低級アルキルとしては、炭素数1〜4の直鎖まはた分
岐状のアルキルが例示され、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert−
ブチル等が例示される。なかでも、メチル、エチルが好
ましい。Q、Q’で表される低級アルコキシとしては、
炭素数1〜4の直鎖まはた分岐状のアルコキシが例示さ
れ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert−ブトキシ等
が例示される。なかでも、メトキシ、エトキシが好まし
い。Q、Q’で表される置換アミノ基としては、上記し
たような低級アルキルが置換したものが例示される。
【0006】本発明で原料として用いられる一般式
(I)で表される化合物は、公知の化合物であり、例え
ば特開昭61−72782号公報に開示の方法により容
易に得ることができる。本発明はこのような一般式
(I)で表される原料化合物にRXで表されるハロゲン
化アルキルを反応させて四級塩とし、得られた該化合物
を還元することを特徴とするものである。
【0007】本発明で用いられるハロゲン化アルキルと
しては、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化
エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル等が例示され、特に
限定されるものではないが、目的とする物質が塩酸塩で
ある場合が多いことと、経済性の観点から、塩化アルキ
ルが特に好ましい。本反応は適当な溶媒中で常温常圧条
件下で進行するが、加温加圧により反応を促進させるこ
とができる。好ましい溶媒としてはメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等が例示される。このような有
機溶媒に一般式(I)で表される原料化合物を溶解し、
これにハロゲン化アルキルを吹き込む。ハロゲン化アル
キルがガス状でない場合は原料化合物とともに仕込む。
【0008】ハロゲン化アルキルの使用量は、一般式
(I)で表される原料化合物に対して通常1〜10倍モ
ル程度、好ましくは2〜3倍モル使用される。反応温度
は適宜選択されるが、通常10〜100℃であり、反応
時間は通常1〜24時間である。加圧下に反応させる場
合には、通常0〜10kg/cm2 で、反応温度は70
〜80℃、反応時間は12〜15時間とするのがよい。
【0009】次に、前記反応により得られた四級塩を還
元することにより、一般式(II) で表される4−置換ベ
ンジル−2−(N−置換ヘキサハイドロアゼピニル)−
1(2H)−フタラジノン誘導体を得ることができる。
この還元工程では特に限定されるものではないが、例え
ば水素とパラジウム炭素、ラネーニッケル、白金等の水
素化触媒が使用される。本還元反応は、前記反応により
得られた四級塩を適当な溶媒中で、通常10〜40℃、
1〜3時間行われる。この還元工程で用いられる溶媒
は、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール
等が挙げられ、特に限定されるものではない。
【0010】本発明においては、前記のように一般式
(I)で表される原料化合物にRXで表されるハロゲン
化アルキルを反応させて、中間体として四級塩を得る
が、該四級塩を単離して次の還元工程を行ってもよく、
あるいは単離することなくそのまま還元工程を行っても
よい。還元反応終了後は通常の有機化学的手法、例えば
再結晶により、目的化合物である4−置換ベンジル−2
−(N−置換ヘキサハイドロアゼピニル)−1(2H)
−フタラジノン誘導体を容易に単離・精製することがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、参考例、実施例により本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるも
のではない。 参考例4−(4−クロロベンジル)−1−〔N−ベンジルヘキ
サハイドロアゼピニル−(4)〕−1(2H)−フタラ
ジノンの合成 4−(4−クロロベンジル)−1(2H)−フタラジノ
ン27.0g、2−(2−クロロエチル)−N−ベンジ
ルピロリジン塩酸塩28.27gを水酸化ナトリウム3
4.87gを溶かした水50mlとともに70℃に加熱
し、3時間その温度に保った後、冷却して水で希釈し、
塩化メチレンで抽出した。有機層に8%塩酸130ml
を加えて塩酸塩とした後、再結晶により精製した。得ら
れた塩酸塩を水酸化ナトリウムで遊離させ、4−(4−
クロロベンジル)−1−〔N−ベンジルヘキサハイドロ
アゼピニル−(4)〕−1(2H)−フタラジノン1
6.5gを得た(融点144〜147℃)。
【0012】実施例4−(4−クロロベンジル)−1−〔N−メチルヘキサ
ハイドロアゼピニル−(4)〕−1(2H)−フタラジ
ノン塩酸塩(塩酸アゼラスチン)の合成 参考例で得られた4−(4−クロロベンジル)−1−
〔N−ベンジルヘキサハイドロアゼピニル−(4)〕−
1(2H)−フタラジノン16.5gをメタノール30
0mlに溶解し、この溶液中に塩化メチルを吹き込み、
3〜5kg/cm2 加圧下、80℃に保って15時間反
応させた。反応終了後、メタノールを留去して四級塩を
得た。これをメタノール185mlに溶解し、5%パラ
ジウム炭素触媒0.5gを用いて常圧下、水素を吹き込
みながら、20〜30℃、1時間還元反応を行い、塩酸
アゼラスチン10.0gを得た(融点225℃(分
解))。水素の使用量は800mlであった。
【0013】
【発明の効果】本発明の製造方法によって、一般式
(I)で示される原料化合物と入手の容易なRXで表さ
れるハロゲン化アルキルを用いて、目的とする多種多様
なフタラジノン誘導体を、臨機応変に合成することが可
能となった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Pは単結合、メチレン、エチレンまたはエチリ
    デンを表し、QおよびQ’は同一または異なって、水素
    原子、ハロゲン原子、低級アルキル、低級アルコキシ、
    ヒドロキシ、トリフルオロメチルまたは置換もしくは非
    置換のアミノ基を表し、R’は水素原子、低級アルキル
    またはハロゲン原子を示す。)で表される化合物に、R
    X(式中、Rは低級アルキルを、Xはハロゲン原子を示
    す。)で表されるハロゲン化アルキルを反応させて四級
    塩とし、さらに得られた該化合物を還元することを特徴
    とする、一般式(II) 【化2】 (式中、P、Q、Q’およびRは前記と同意義であ
    る。)で表される4−置換ベンジル−2−(N−置換ヘ
    キサハイドロアゼピニル)−1(2H)−フタラジノン
    誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化アルキルが塩化メチルである
    請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 還元工程でパラジウム炭素触媒を用いる
    請求項1記載の製造方法。
JP7042792A 1992-02-19 1992-02-19 4−置換ベンジル−2−(n−置換ヘキサハイドロアゼピニル)−1(2h)−フタラジノン誘導体の製造方法 Pending JPH05230056A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101987844A (zh) * 2009-08-04 2011-03-23 铜陵凯顺生物科技有限公司 一种4-(4-氯苄基)-2-(六氢-1-甲基-1h-氮卓-4-基)-1-(2h)-酞嗪盐酸盐的合成方法
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