JPH0523003A - 植物種実の栽培方法および該方法に用いる植物種実の吸水装置 - Google Patents

植物種実の栽培方法および該方法に用いる植物種実の吸水装置

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JPH0523003A
JPH0523003A JP19984591A JP19984591A JPH0523003A JP H0523003 A JPH0523003 A JP H0523003A JP 19984591 A JP19984591 A JP 19984591A JP 19984591 A JP19984591 A JP 19984591A JP H0523003 A JPH0523003 A JP H0523003A
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JP
Japan
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water
plant seeds
seeds
ozonous
seed
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Pending
Application number
JP19984591A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemi Kato
茂美 加藤
Yoshizumi Iino
良純 飯野
Makoto Sakazume
良 坂詰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sapporo Breweries Ltd
Original Assignee
Sapporo Breweries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 オゾン水製造装置から流出したオゾン水を設
定温度に変換するパイプ部と、設定した一定温度のオゾ
ン水を植物種実に供給しうる水槽を有することを特徴と
する植物種実の吸水装置などを用いて、植物種実を濃度
0.5〜10ppm、好ましくは1〜8ppmのオゾン
水で処理した後、播種することを特徴とする植物種実の
栽培方法。 【効果】 オゾン水に植物種実を浸漬させることによ
り、植物種実の吸水性を高め、吸水時間を短縮化するこ
とができる。したがって、植物種実の発芽を早めること
ができ、種実品質の優良化を図ることができる。しかも
オゾン水は、薬剤等を用いる方法に比べて、残存性もな
く、植物種実の品質を損なったり、発芽生理に影響を与
えるおそれがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物種実の栽培方法お
よび該方法に用いる植物種実の吸水装置に関し、詳しく
は植物種実の吸水性を高め、発芽期間の短縮を図ること
のできる植物種実の栽培方法と、この栽培方法に用いる
植物種実の吸水装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】植物種
実の利用は、多種多方面にわたっているが、その利用法
を大別すると、第1は植物を栽培するための種子として
であり、第2は種実を食用或いは加工用として使用する
場合である。本発明は、植物を栽培するための種子とし
て植物種実を利用する場合に関するものであり、この場
合、植物種実の発芽性等を高めるために、予め水に浸漬
して吸水させることが行なわれている。
【0003】従来、このような植物種実の吸水性を高め
る方法としては、浸漬水温を上昇させる方法や、薬品を
使用する方法が実施されてきた。しかしながら、浸漬水
温を上昇させる方法は、種実付着菌を増殖させたり、種
実の発芽性を損じるおそれがある。一方、薬品を使用す
る方法としては、酸,アルカリ,フォルマリン,石灰等
を用いる方法が知られているが、この場合には、種実の
品質を損ない、発芽生理にも影響を及ぼす場合があると
いう問題がある。
【0004】したがって、このような種実の品質を損な
わずに、吸水性を良好にする方法の開発が要望されてい
る。
【0005】本発明者らは、従来のこのような問題点を
解消すべく鋭意検討を重ねた。その結果、植物種実をオ
ゾン水に浸漬することにより、単にオゾンの酸化,殺
菌,脱臭,脱色等の作用によって浸漬水の汚れ,微生物
の増殖等を防止したり、除去したりしうるだけでなく、
驚くべきことに、吸水性が著しく向上し、発芽性が高ま
ることを見出した。本発明は、このような知見に基づい
て完成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、植物
種実をオゾン水で処理した後、播種することを特徴とす
る植物種実の栽培方法を提供するものである。
【0007】本発明が適用される植物種実は、植物栽培
用の種実であれば特に制限はなく、例えば大豆,緑豆,
小豆,そら豆等の豆類や、大麦,とうもろこし等の種子
類が挙げられる。
【0008】また、植物種実の処理に用いるオゾン水の
濃度は、通常、0.5〜10ppm、好ましくは1〜8
ppm、より好ましくは1〜3ppmである。ここでオ
ゾン水の濃度が0.5ppm未満であると、充分な吸水
性の向上や殺菌等の作用が得られず、本発明の目的を達
成することができない。一方、オゾン水の濃度が10p
pmを超えると、種実の品質を損ない、発芽生理に影響
を及ぼすので、品質に好ましくない。
【0009】このような濃度のオゾン水に、原料である
種実を10分間〜10時間、好ましくは1〜5時間程度
浸漬して、オゾン水での処理を行なう。
【0010】本発明の方法で用いるオゾン水としては、
通常は定温オゾン水流を用いればよい。ここでオゾンの
製造法は、特に限定はないが、電気放電等の方法による
オゾンを用いるのが、衛生上や工程管理上の見地から望
ましい。また、発生したオゾンは、浸漬水中へ直接吹込
めば良く、この吹込みは連続的なものであってもよく、
或いは間欠的なものであってもよく、さらには一時的な
ものであってもよいが、浸漬水中のオゾン濃度分布が均
一となるように行なうことが好ましい。
【0011】なお、オゾンを吹込む浸漬水自体は、通常
のものでよく、常温乃至10〜15℃程度の低温に保た
れた水道水などを用いればよい。
【0012】なお、植物種実をオゾン水に浸漬処理する
ことにより、吸水性が良好となる理由については、
(1)種実表皮に付着している、吸水に不要,不都合な
有機物の除去、(2)種実細胞組織及び内部への導管の
導通性の改善等が、水の吸水性を良好にするからである
と考えられる。
【0013】このようにオゾン水で植物種実を処理した
後、播種し、常法により栽培すればよい。すなわち本発
明においては、植物種実の栽培にあたり、オゾン水で処
理した植物種実を用いればよく、播種や栽培は常法によ
り行なえばよい。
【0014】以上のような本発明の栽培方法、特にオゾ
ンでの処理は、例えば、以下に示す如き吸水装置を用い
ることにより、実施することができる。第1図は本発明
の方法の実施に用いる吸水装置の一態様を示す断面図で
あり、第2図はその平面図である。
【0015】この植物種実吸水装置は、オゾン水製造装
置から流出したオゾン水を設定温度に変換するパイプ部
と、設定した一定温度のオゾン水を植物種実に供給しう
る水槽を有することを特徴とするものである。
【0016】より具体的には、この植物種実吸水装置
は、基本的には、オゾン水製造装置7から流出したオゾ
ン水を設定温度に変換し、設定した一定温度のオゾン水
を植物種実に供給する役割を果たす恒温水槽1と、設定
した一定の温度のオゾン水を植物種実に接触させるため
の種実浸漬槽2とからなる。ここで恒温水槽1には、オ
ゾン水製造装置から流出したオゾン水を設定温度に変換
するパイプ部3、例えばステンレス製の熱交換スパイラ
ルパイプが設置されており、この恒温水槽1から、設定
した一定温度のオゾン水が、種実浸漬槽2中の植物種実
に供給される。なお、符号4は攪拌機、符号5は温度調
節機付き水中ヒーター、符号6は種実入れ篭である。
【0017】恒温水槽1は、通常使用される合成樹脂な
どからなるものである。恒温水槽1の大きさなどは特に
制限はないが、例えば小規模の装置であると、幅45c
m×奥行き35cm×深さ26cm程度である。
【0018】この恒温水槽1内部には、温度調節機付き
水中ヒーター5及び攪拌機4が備えられているが、その
他に前記したように、オゾン水製造装置から流出したオ
ゾン水を設定温度に変換するパイプ部3、例えばステン
レス製の熱交換スパイラルパイプが設けられている。
【0019】このパイプ部3により、恒温水槽1の水温
を所定の温度、例えば10〜60℃程度、好ましくは2
5〜36℃程度に設定した後、オゾン水製造装置7か
ら、パイプ部3内に所定濃度のオゾン水を流入させる。
なお、本発明では殺菌効果のあることが実証されている
オゾン水を用いているため、吸水性を高めるために、多
少水温を上昇させても、種実付着菌を増殖させるおそれ
は少ない。ここでオゾン水製造装置7から流出するオゾ
ン水は、恒温水槽1の温度とほぼ同じか、或いは1℃程
度低い温度とされる。
【0020】このパイプ部3の太さ,長さなどは特に制
限はないが、上記した小規模の恒温水槽1を用いた場合
には、例えば、パイプの内径が4mm程度、パイプの長
さが8.8mm程度であり、スパイラルの直径が約14
cmであって、20巻き程度したものなどを用いればよ
い。
【0021】このようにして恒温水槽1にて所定の温度
とされたオゾン水は、恒温水槽1から種実浸漬槽2へ注
入される。ここで種実浸漬槽2の大きさなどは特に制限
はないが、上記した小規模の恒温水槽1を用いた場合に
は、例えば幅70cm×奥行き45cm×深さ26cm
程度のものを用いればよく、図示したように、ステンレ
ス製などの蓋を設けておくことが好ましい。
【0022】この種実浸漬槽2には、攪拌機4、オゾン
水流入口8及びオゾン水流出口9が設けられている。な
お、前記したように、この種実浸漬槽2にはステンレス
製の種実入れ篭6が設けられており、この中に植物種実
が所定量入れられている。
【0023】以上のように、温度を調節設定したオゾン
水が種実浸漬槽2に導かれ、所定温度のオゾン水を利用
することのできる装置により、植物種実の吸水処理を短
時間に行なうことができる。
【0024】本発明により様々な植物の種実の吸水性が
良好となり、吸水時間の短縮、発芽期間の短縮、種実品
質の優良化等が得られ、多くの植物種実、特に大豆,緑
豆,小豆,そら豆,大麦等に有効に利用される。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。
【0026】実施例1 IOM大豆50gに対し、7ppm濃度のオゾン水流
を、流量1リットル/分,オゾン水温15℃の条件にて
流して、オゾン処理を行なった。対照区には、同流量、
同温度の水道水を用いた。豆の吸水増加経過を第1表に
示す。第1表によれば、経時的に測定した豆の水分増加
は、オゾン水流処理を行なった本発明区が、対照区より
も全時点で速いことが判る。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 緑豆20gに対し、1ppm濃度のオゾン水流を、流量
1リットル/分,オゾン水温35℃の条件にて流して、
オゾン処理を行なった。対照区には、同流量、同温度の
水道水を用いた。豆の吸水増加経過を第2表に示す。第
2表によれば、経時的に測定した各経過時間の豆の水分
増加は、オゾン水流処理を行なった本発明区が、対照区
よりも全時点で速いことが判る。また、吸水速度が速い
ことから、発芽も早くなり、第2表によれば、吸水させ
てから5.5時間後における種皮の割れ粒数は、オゾン
水流処理を行なった本発明区が、対照区よりも5.8倍
も多いことが判る。さらに、オゾン水流処理を行なった
豆で製造したもやしは、発育阻害もなく、香味も異常は
なかった。
【0029】
【表2】
【0030】実施例3 大麦50gに対し、1.2ppm濃度のオゾン水流を、
流量200ミリリットル/分,オゾン水温33℃の条件
にて流して、オゾン処理を行なった。対照区には、同流
量、同温度の水道水を用いた。豆の吸水増加経過を第3
表に示す。第3表によれば、経時的に測定した各経過時
間の大麦の水分増加は、オゾン水流処理を行なった本発
明区が、対照区よりも全時点で速いことが判る。
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明の方法によれば、オゾン水に植物
種実を浸漬させることにより、植物種実の吸水性を高
め、吸水時間を短縮化することができる。したがって、
植物種実の発芽を早めることができ、種実品質の優良化
を図ることができる。さらに、本発明の方法によれば、
浸漬水の雑菌数を著しく減少させることができ、浸漬水
の水質を浄化することができる。しかもオゾン水は、薬
剤等を用いる方法に比べて、残存性もなく、植物種実の
品質を損なったり、発芽生理に影響を与えるおそれがな
い。また、本発明の吸水装置によれば、植物種実の吸水
処理を短時間で行なうことができる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の実施に用いる吸水装置の一態様
を示す断面図である。
【図2】本発明の方法の実施に用いる吸水装置の一態様
を示す平面図である。
【符号の説明】
1 恒温水槽 2 種実浸漬槽 3 パイプ部 4 攪拌機 5 温度調節機付き水中ヒーター 6 種実入れ篭 7 オゾン水製造装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物種実をオゾン水で処理した後、播種
    することを特徴とする植物種実の栽培方法。
  2. 【請求項2】 オゾン水製造装置から流出したオゾン水
    を設定温度に変換するパイプ部と、設定した一定温度の
    オゾン水を植物種実に供給しうる水槽を有することを特
    徴とする植物種実の吸水装置。
JP19984591A 1991-07-16 1991-07-16 植物種実の栽培方法および該方法に用いる植物種実の吸水装置 Pending JPH0523003A (ja)

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JP19984591A JPH0523003A (ja) 1991-07-16 1991-07-16 植物種実の栽培方法および該方法に用いる植物種実の吸水装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05211808A (ja) * 1992-02-03 1993-08-24 Japan Steel Works Ltd:The 種子の殺菌・発芽促進方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05211808A (ja) * 1992-02-03 1993-08-24 Japan Steel Works Ltd:The 種子の殺菌・発芽促進方法

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Effective date: 20000425