JPH0522990U - 配水用管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現場での一連の分岐配管作業が容易に且つ安
価に行えると共に、分岐管に土圧等の外力が加わっても
良好な接続状態を維持できるようにすることを目的とす
る。 【構成】 貫通孔４を有する複数の分岐座３が配水用管
本体１の側面に突設され且つ前記貫通孔４の内壁には球
面凹状部４ａが形成されると共に、該貫通孔４には接続
管６の一端部に設けられた球面凸状部７が球面摺動自在
に嵌合されてなり、しかも該接続管６の他端部側には分
岐栓１０が内装着されてなることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は配水用管、さらに詳しくは、例えば水道用配管の主管等として使用さ れ、分岐管を接続して水道水等を分岐供給するための配管用管に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種配水用管は単に管状に形成されただけのものであるため、これに 分岐管を分岐接続する場合には、例えば図３に示す如くして分岐配管作業が行わ れていた。

【０００３】 即ち、この従来の手段は、先ず円筒状の配水用管本体１ａの外周に環装着した サドルバンド２０に止水弁２１を有する分水栓１０ａを装着せしめた状態で、該 分水栓１０ａの上部にアダプタ２２を介して止水シールを施した穿孔装置２３を 装着せしめ、この状態で配水用管本体１ａに貫通孔を穿孔した後、分水栓１０ａ に継手等を介して分岐管を接続するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のものは、サドルバンド２０や高価な分水栓１０ａ等 を用いるものであるために、部品点数が多くなりコストが非常に嵩むという不都 合を有し、また現場での一連の作業も煩雑であるために、作業能率が極めて悪い という致命的な問題点を有していたのである。

【０００５】 しかも、配水用管本体１ａが薄肉状である場合には、貫通孔を寸法通りに穿孔 することが非常に困難であり、この困難性故にかかる穿設孔から流体が漏水する おそれも有していた。

【０００６】 また、配管施工後に於いて地盤沈下等が発生した場合、従来のものは分岐管に 外力が加わって接続部分から破断する等、好ましくない事態を生ぜしめるという 大なる不都合もあったのである。

【０００７】 それ故に、本考案は上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、 現場での一連の分岐配管作業が極めて容易に且つ安価に行えると共に、分岐管に 土圧等の外力が加わっても良好な接続状態を維持せしめることを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

即ち、上記課題を解決するために、本考案は配水用管に分岐管を配管接続すべ く、貫通孔４を有する複数の分岐座３が配水用管本体１の側面に穿設され且つ前 記貫通孔４の内壁には球面凹状部４ａが形成されると共に、該貫通孔４には接続 管６の一端部に設けられた球面凸状部７が球面摺動自在に嵌合されてなり、しか も該接続管６の他端部側には分岐栓１０が内装着されてなる配水用管である。

【０００９】

【作用】

従って、上記構成を特徴とする配水用管には分水栓１０を具備する接続管６が 設けられてなるために、現場に於いてはこの分岐栓１０を閉鎖した状態で、接続 管６に継手等を介して分岐管を接続するだけでよく、その後前記分岐栓１０を開 放すれば、配水用管本体１から接続管６を介して分岐管に流体を分岐供給できる こととなる。

【００１０】 また、接続管６の球面凸状部７は分岐座３の球面凹状部４ａに球面摺動自在に 嵌合させてなるため、接続管６に土圧等の外力が加わっても接続管６が分岐座３ に対して揺動することとなって、両者の接続部分が破損して流体が漏洩するよう なこともなく、良好な接続状態を維持できるのである。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面に従って説明する。 図１及び図２に於いて、１は一端に大径の受口２が形成された異径型の配水用 管本体であり、その内周面には所謂粉体塗装が施されている。３…は配水用管本 体１の外周面に軸長方向及び周方向に所定間隔隔てて複数個外方に突設された略 円柱状の分岐座であり、その略中央部に穿設された貫通孔４の内壁には球面凹状 部４ａが形成され且つ先端側外周面にはネジ部５が設けられてなる。

【００１２】 ６は一端部に分岐座３の貫通孔４に球面摺動自在に嵌合される球面凸状部７が 形成され且つ他端部に弁体８と該弁体８を回動させるべく弁体８の側部に突設さ れたコック９とからなる分水栓１０が内装着された接続管で、弁体８はテフロン 樹脂やフッ化樹脂等からなるリング体１１を介して分岐座３に回動自在に内装さ れ、コック９の先端は分岐座３の側部から外部に突出してなる。１２は弁体８の 略中央に設けられた貫通孔で、該貫通孔１２を介して流体が流出する。１３…は シール用のＯリングであり、１４は分岐座３のネジ部５に螺着したカバーである 。１５は分岐座３に上述のリング体１１と同様の構成からなるリング体１１を介 して先端のネジ部１６に螺着したソケットで、その先端外周面にはネジ部１７が 形成されてなる。１８はシール用のＯリングで、１９はバックアップリングを示 す。

【００１３】 本実施例は以上のような構成からなり、次にこれを使用して分岐管を配管する 場合について説明する。

【００１４】 地中に配管された配水用管本体１の分水栓１０を閉鎖した状態で、配水用管本 体１の分岐座３に取付けたソケット１５のネジ部１７にフレキシブルジョイント 管等の継手（図示せず）を介して分岐管に接続すれば分岐配管作業は完了する。 その後、図２の如くコック９を回転させると配水用管本体１内の流体が接続管６ を介して分岐管に供給されることとなる。

【００１５】 而して、配水用管本体１には予め分岐栓１０を内装着した接続管６が取付けら れてなるために、上述の如く分岐配管作業は極めて簡易に行えることとなり、よ って現場での作業の簡略化が図れて作業性を大幅に向上せしめることができるの である。

【００１６】 また、分岐座３の外径寸法を予め大きく形成したり、或いは外径寸法の異なる 数種類の分岐座３を形成してこれに対応する接続管６を取付けておくことにより 、分岐管への供給流量を確保せねばならないような場合にも、良好に対処できる という利点もある。

【００１７】 さらに、接続管６は配水用管本体１に対して揺動自在であるため、地盤沈下等 が生じて外部から土圧等の外力が加わると接続管６が配水用管本体１に対して揺 動することとなり、よって接続管６と配水用管本体との接続部分から流体が漏洩 するようなこともなく、良好な接続状態を維持しうるのである。

【００１８】 尚、上記実施例に於いては、接続管６にソケット１５を予め取付けてなるため 、現場での作業の簡略化に寄与しうることとなったが、このソケット１５は必ず しも設けてなくてもよく、接続管６に直接継手管を接続可能に構成しても構わな い。

【００１９】 また、分岐座３の形状も略円筒状に限らず、その個数及び設ける位置も該実施 例に限定されるものではなく、分岐座３を任意の位置に多数設けておけば、現場 での配管等の変更にも柔軟に対応できることとなる。

【００２０】 さらに、分岐栓６の弁体７やコック８の具体的な構成も問うものではない。

【００２１】 その他、配水用管本体１の形状や材質及び接続管６と分岐管との間の具体的な 配管構成も本考案の意図する範囲内に於いて任意に設計変更自在である。

【００２２】

【考案の効果】

叙上の様に、本考案は分岐栓を内装着した接続管が予め配水用管本体に設けら れてなるために、現場に於いてはこの接続管にソケット等の継手を介して分岐管 を配管するだけでよく、サドルバンド及び別体の分水栓等を使用する従来のもの に比して、現場での作業が極めて簡易且つ迅速に行えると共に、部品点数も大幅 に削減できることとなり、よって分岐配管に要する費用の低減が図れるという格 別の効果を得るに至ったのである。

【００２３】 また、接続管は配水用管本体に対して揺動自在に設けられてなるため、地盤沈 下等により土圧等の外力が接続管や分岐管に加わると該接続管が揺動し、よって 配水用管本体と接続管との接続部分等から流体が漏洩するように不都合も良好に 回避できるという特有の効果もある。

【提出日】平成４年５月２０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】 【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は配水用管、さらに詳しくは、例えば水道用配管の主管等として使用さ れ、分岐管を接続して水道水等を分岐供給するための配水用管に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種配水用管は単に管状に形成されただけのものであるため、これに 分岐管を分岐接続する場合には、例えば図３に示す如くして分岐配管作業が行わ れていた。

【０００３】 即ち、この従来の手段は、先ず円筒状の配水用管本体1aの外周に環装着したサ ドルバンド20に止水弁21を有する分水栓10ａを装着せしめた状態で、該分水栓10 ａの上部にアダプタ22を介して止水シールを施した穿孔装置23を装着せしめ、こ の状態で配水用管本体1aに貫通孔を穿孔した後、分水栓10ａに継手等を介して分 岐管を接続するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のものは、サドルバンド20や高価な分水栓10ａ等を用 いるものであるために、部品点数が多くなりコストが非常に嵩むという不都合を 有し、また現場での一連の作業も煩雑であるために、作業能率が極めて悪いとい う致命的な問題点を有していたのである。

【０００５】 しかも、配水用管本体1aが薄肉状である場合には、貫通孔を寸法通りに穿孔す ることが非常に困難であり、この困難性故にかかる穿設孔から流体が漏水するお それも有していた。

【０００６】 また、配管施工後に於いて地盤沈下等が発生した場合、従来のものは分岐管に 外力が加わって接続部分から破断する等、好ましくない事態を生ぜしめるという 大なる不都合もあったのである。

【０００７】 それ故に、本考案は上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、 現場での一連の分岐配管作業が極めて容易に且つ安価に行えると共に、分岐管に 土圧等の外力が加わっても良好な接続状態を維持せしめることを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

即ち、上記課題を解決するために、本考案は配水用管に分岐管を配管接続すべ く、貫通孔４を有する分岐部３が配水用管本体１の側面に設けられ且つ前記貫通 孔４の内壁には球面凹状部4aが形成されると共に、該貫通孔４には接続管６の一 端部に設けられた球面凸状部７が球面摺動自在に嵌合されてなり、しかも該接続 管６の他端部側には分岐栓10が内装着されてなる配水用管である。

【０００９】

【作用】 従って、上記構成を特徴とする配水用管には分水栓10を具備する接続管６が設 けられてなるために、現場に於いてはこの分岐栓10を閉鎖した状態で、接続管６ に継手等を介して分岐管を接続するだけでよく、その後前記分岐栓10を開放すれ ば、配水用管本体１から接続管６を介して分岐管に流体を分岐供給できることと なる。

【００１０】 また、接続管６の球面凸状部７は分岐部３の球面凹状部4aに球面摺動自在に嵌 合させてなるため、接続管６に土圧等の外力が加わっても接続管６が分岐部３に 対して揺動することとなって、両者の接続部分が破損して流体が漏洩するような こともなく、良好な接続状態を維持できるのである。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図面に従って説明する。 図１及び図２に於いて、１は一端に大径の受口２が形成された異径型の配水用 管本体であり、その内周面には所謂粉体塗装が施されている。３…は配水用管本 体１の外周面に軸長方向及び周方向に所定間隔隔てて複数個外方に突設された略 円柱状の分岐部であり、その略中央部に穿設された貫通孔４の内壁には球面凹状 部4aが形成され且つ先端側外周面にはネジ部５が設けられてなる。

【００１２】 ６は一端部に分岐部３の貫通孔４に球面摺動自在に嵌合される球面凸状部７が 形成され且つ他端部に弁体８と該弁体８を回動させるべく弁体８の側部に突設さ れたコック９とからなる分水栓10が内装着された接続管で、弁体８はテフロン樹 脂やフッ化樹脂等からなるリング体11を介して分岐部３に回動自在に内装され、 コック９の先端は分岐部３の側部から外部に突出してなる。12は弁体８の略中央 に設けられた貫通孔で、該貫通孔12を介して流体が流出する。13…はシール用の Ｏリングであり、14は分岐部３のネジ部５に螺着したカバーである。15は分岐部 ３に上述のリング体11と同様の構成からなるリング体11を介して先端のネジ部16 に螺着したソケットで、その先端外周面にはネジ部17が形成されてなる。18はシ ール用のＯリングで、19はバックアップリングを示す。

【００１３】 本実施例は以上のような構成からなり、次にこれを使用して分岐管を配管する 場合について説明する。

【００１４】 地中に配管された配水用管本体１の分水栓10を閉鎖した状態で、配水用管本体 １の分岐部３に取付けたソケット15のネジ部17にフレキシブルジョイント管等の 継手（図示せず）を介して分岐管に接続すれば分岐配管作業は完了する。その後 、図２の如くコック９を回転させると配水用管本体１内の流体が接続管６を介し て分岐管に供給されることとなる。

【００１５】 而して、配水用管本体１には予め分岐栓10を内装着した接続管６が取付けられ てなるために、上述の如く分岐配管作業は極めて簡易に行えることとなり、よっ て現場での作業の簡略化が図れて作業性を大幅に向上せしめることができるので ある。

【００１６】 また、分岐部３の外径寸法を予め大きく形成したり、或いは外径寸法の異なる 数種類の分岐部３を形成してこれに対応する接続管６を取付けておくことにより 、分岐管への供給流量を確保せねばならないような場合にも、良好に対処できる という利点もある。

【００１７】 さらに、接続管６は配水用管本体１に対して揺動自在であるため、地盤沈下等 が生じて外部から土圧等の外力が加わると接続管６が配水用管本体１に対して揺 動することとなり、よって接続管６と配水用管本体１との接続部分から流体が漏 洩するようなこともなく、良好な接続状態を維持しうるのである。

【００１８】 尚、上記実施例に於いては、接続管６にソケット15を予め取付けてなるため、 現場での作業の簡略化に寄与しうることとなったが、このソケット15は必ずしも 設けてなくてもよく、接続管６に直接継手管を接続可能に構成しても構わない。

【００１９】 また、分岐部３の形状も略円筒状に限らず、その個数及び設ける位置も該実施 例に限定されるものではないが、分岐部３を任意の位置に多数設けておけば、現 場での配管等の変更にも柔軟に対応できることとなる。

【００２０】 さらに、分岐栓６の弁体７やコック８の具体的な構成も問うものではない。

【００２１】 その他、配水用管本体１の形状や材質及び接続管６と分岐管との間の具体的な 配管構成も本考案の意図する範囲内に於いて任意に設計変更自在である。

【００２２】

【考案の効果】

叙上の様に、本考案は分岐栓を内装着した接続管が予め配水用管本体に設けら れてなるために、現場に於いてはこの接続管にソケット等の継手を介して分岐管 を配管するだけでよく、サドルバンド及び別体の分水栓等を使用する従来のもの に比して、現場での作業が極めて簡易且つ迅速に行えると共に、部品点数も大幅 に削減できることとなり、よって分岐配管に要する費用の低減が図れるという格 別の効果を得るに至ったのである。

【００２３】 また、接続管は配水用管本体に対して揺動自在に設けられてなるため、地盤沈 下等により土圧等の外力が接続管や分岐管に加わると該接続管が揺動し、よって 配水用管本体と接続管との接続部分等から流体が漏洩するように不都合も良好に 回避できるという特有の効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る一実施例を示す配水用管の一部断
面正面図。

【図２】一実施例を示す要部拡大断面図。

【図３】従来例を示す断面図。

【符号の説明】

１…配水用管本体 ３…分岐座 ４…貫通孔 ４ａ…球面凹状部 ６…接続管 ７…球面凸状部 １０…分岐栓

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【手続補正書】

【提出日】平成４年５月２０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【考案の名称】 配水用管

【実用新案登録請求の範囲】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る一実施例を示す配水用管の一部断
面正面図。

【図２】一実施例を示す要部拡大断面図。

【図３】従来例を示す断面図。

【符号の説明】 １…配水用管本体 ３…分岐部 ４…貫通孔 4a…球面凹状部 ６…接続管 ７…球面凸状部 10…分岐栓

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 配水用管に分岐管を配管接続すべく、貫
   通孔４を有する複数の分岐座３が配水用管本体１の側面
   に突設され且つ前記貫通孔４の内壁には球面凹状部４ａ
   が形成されると共に、該貫通孔４には接続管６の一端部
   に設けられた球面凸状部７が球面摺動自在に嵌合されて
   なり、しかも該接続管６の他端部側には分岐栓１０が内
   装着されてなることを特徴とする配水用管。
2. 【請求項２】 前記分岐栓１０が、流体流出用の貫通孔
   １２を有する弁体８と、該弁体８を回動させるべく弁体
   ８から突設されたコック９とからなる請求項１記載の配
   水用管。
3. 【請求項３】 前記接続管６の他端部にソケット１５が
   設けられてなる請求項１又は２記載の配水用管。