JPH05228457A - 水管内などにおける生物の付着防止方法 - Google Patents
水管内などにおける生物の付着防止方法Info
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- JPH05228457A JPH05228457A JP3496792A JP3496792A JPH05228457A JP H05228457 A JPH05228457 A JP H05228457A JP 3496792 A JP3496792 A JP 3496792A JP 3496792 A JP3496792 A JP 3496792A JP H05228457 A JPH05228457 A JP H05228457A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 水管内などにおいて、スライムの起源である
水中浮遊状態の微生物、微細藻類などにエキシマレーザ
ーを照射することを特徴とする、水管内などにおける生
物の付着防止方法である。 【効果】 原子力発電所、火力発電所または各種工場に
おける冷却水系などの水管を通流する水生生物含有水に
レーザーを照射するので、水中に浮遊状態にある微生
物、微細藻類などが、機器、配管および冷却水管に付着
および繁殖するのを確実に防止することができ、その結
果こうした微生物、微細藻類などにより形成されたスラ
イム(微生物皮膜、バイオフィルム)が、取水量の減
少、熱交換器やポンプなどの効率低下および損傷などの
各種障害を引き起こすのを未然に防止することができ
る。また、レーザーとしてエキシマレーザーを用いるの
で、レーザーの波長を特定値に設定することにより、微
生物、微細藻類などに特異的ともいえる殺傷等のダメー
ジ効果を与えることができる。
水中浮遊状態の微生物、微細藻類などにエキシマレーザ
ーを照射することを特徴とする、水管内などにおける生
物の付着防止方法である。 【効果】 原子力発電所、火力発電所または各種工場に
おける冷却水系などの水管を通流する水生生物含有水に
レーザーを照射するので、水中に浮遊状態にある微生
物、微細藻類などが、機器、配管および冷却水管に付着
および繁殖するのを確実に防止することができ、その結
果こうした微生物、微細藻類などにより形成されたスラ
イム(微生物皮膜、バイオフィルム)が、取水量の減
少、熱交換器やポンプなどの効率低下および損傷などの
各種障害を引き起こすのを未然に防止することができ
る。また、レーザーとしてエキシマレーザーを用いるの
で、レーザーの波長を特定値に設定することにより、微
生物、微細藻類などに特異的ともいえる殺傷等のダメー
ジ効果を与えることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大量の淡水または海
水を利用している原子力発電所、火力発電所または各種
工場における冷却水系などの機器、配管、水管(これら
を総称して「水管」と呼ぶ)において、水中に浮遊状態
にある微生物、微細藻類などを主たる構成成分とするス
ライム(微生物皮膜、バイオフィルム)が水管の内面に
付着し繁殖することを防ぐ水生生物の付着防止方法に関
するものである。
水を利用している原子力発電所、火力発電所または各種
工場における冷却水系などの機器、配管、水管(これら
を総称して「水管」と呼ぶ)において、水中に浮遊状態
にある微生物、微細藻類などを主たる構成成分とするス
ライム(微生物皮膜、バイオフィルム)が水管の内面に
付着し繁殖することを防ぐ水生生物の付着防止方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術および解決すべき課題】大量の淡水または海
水を用いる発電所や工場では、取水管その他の水管に上
記のような微生物、微細藻類などが付着して繁殖し、ス
ライムを形成して流路面積を狭める。例えば、大量の海
水を冷却水として利用している原子力発電所または火力
発電所では、微生物、微細藻類などが機器、配管および
冷却水管に付着し繁殖して形成されたスライムにより、
取水量の減少、熱交換器やポンプなどの効率低下および
損傷などの各種障害を引き起こしている。そのため、こ
うしたスライムの付着および繁殖を防止することが必要
である。
水を用いる発電所や工場では、取水管その他の水管に上
記のような微生物、微細藻類などが付着して繁殖し、ス
ライムを形成して流路面積を狭める。例えば、大量の海
水を冷却水として利用している原子力発電所または火力
発電所では、微生物、微細藻類などが機器、配管および
冷却水管に付着し繁殖して形成されたスライムにより、
取水量の減少、熱交換器やポンプなどの効率低下および
損傷などの各種障害を引き起こしている。そのため、こ
うしたスライムの付着および繁殖を防止することが必要
である。
【0003】従来行われてきたスライム付着防止方法に
は、化学的処理方法、物理的処理方法および機械的処理
方法がある。これらを以下にまとめる。
は、化学的処理方法、物理的処理方法および機械的処理
方法がある。これらを以下にまとめる。
【0004】先ず、化学的処理方法としては、過酸化水
素や次亜塩素酸などを用いる薬液注入法、、防汚塗装、
電解法および銅イオン法などがある。しかし、これらの
方法に共通する問題として、使用する化学物質あるいは
生成した化学物質の毒性が指摘され、この毒性による環
境汚染が問題視されている。
素や次亜塩素酸などを用いる薬液注入法、、防汚塗装、
電解法および銅イオン法などがある。しかし、これらの
方法に共通する問題として、使用する化学物質あるいは
生成した化学物質の毒性が指摘され、この毒性による環
境汚染が問題視されている。
【0005】つぎに、物理的処理方法としては、温水処
理法、淡水処理法、温風干出処理法、電撃法、超音波
法、紫外線照射法などがある。しかし、温水処理法、淡
水処理法および温風干出処理法を実施する際には、冷却
水系を一時停止させなければならないが、冷却水系を一
時停止させることは発電プラントなどでは大きな問題で
ある。また、電撃法では、水管内全域に約800V/c
m程度の電界強度を必要とし、連続処理による消費電力
は多大である。超音波法では、水管壁を損傷する可能性
がある。
理法、淡水処理法、温風干出処理法、電撃法、超音波
法、紫外線照射法などがある。しかし、温水処理法、淡
水処理法および温風干出処理法を実施する際には、冷却
水系を一時停止させなければならないが、冷却水系を一
時停止させることは発電プラントなどでは大きな問題で
ある。また、電撃法では、水管内全域に約800V/c
m程度の電界強度を必要とし、連続処理による消費電力
は多大である。超音波法では、水管壁を損傷する可能性
がある。
【0006】機械的処理方法には、水中ロボットによる
付着スライムの除去法、スポンジボールやウォータージ
ェットによる付着スライムの除去法、さらには工具など
を使用しての人手による作業法などがある。しかし、こ
れらの方法では、装置の大型化、繁雑なメンテナンスの
必要性、細配管内の処理法としての不適性および多大の
作業労力と時間が問題であり、また除去後に生ずるスラ
イムを主体とした廃棄物の処理にも苦慮している。
付着スライムの除去法、スポンジボールやウォータージ
ェットによる付着スライムの除去法、さらには工具など
を使用しての人手による作業法などがある。しかし、こ
れらの方法では、装置の大型化、繁雑なメンテナンスの
必要性、細配管内の処理法としての不適性および多大の
作業労力と時間が問題であり、また除去後に生ずるスラ
イムを主体とした廃棄物の処理にも苦慮している。
【0007】このように、従来の技術では様々の問題が
あるため、新技術の開発が切望されている。
あるため、新技術の開発が切望されている。
【0008】レーザー照射は、生物ないしは生体に対
し、その光エネルギーを対象物の一点に集中照射できる
特性から、臨床医学分野では外科手術などに利用されて
いるが、水中における生物の付着防止への利用例はな
い。
し、その光エネルギーを対象物の一点に集中照射できる
特性から、臨床医学分野では外科手術などに利用されて
いるが、水中における生物の付着防止への利用例はな
い。
【0009】この発明の目的は、従来技術の上記の如き
問題を全て克服することができる水生生物の付着防止方
法を提供するにある。
問題を全て克服することができる水生生物の付着防止方
法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成すべく工夫されたもので、水管内などにおいて、スラ
イムの起源でありその主たる構成成分である水中浮遊状
態の微生物、微細藻類などにレーザーを照射するに当た
り、特定のレーザーを用いることによって、上記微生
物、微細藻類などの付着、増殖を効果的に防止すること
ができるという知見を得て完成されたものである。
成すべく工夫されたもので、水管内などにおいて、スラ
イムの起源でありその主たる構成成分である水中浮遊状
態の微生物、微細藻類などにレーザーを照射するに当た
り、特定のレーザーを用いることによって、上記微生
物、微細藻類などの付着、増殖を効果的に防止すること
ができるという知見を得て完成されたものである。
【0011】すなわち、この発明による水生生物の付着
防止方法は、水管内などにおいて、スライムの起源であ
る水中浮遊状態の微生物、微細藻類などにエキシマレー
ザーを照射することを特徴とするものである。
防止方法は、水管内などにおいて、スライムの起源であ
る水中浮遊状態の微生物、微細藻類などにエキシマレー
ザーを照射することを特徴とするものである。
【0012】より詳細には、この発明は、大量の淡水ま
たは海水を利用している原子力発電所、火力発電所また
は各種工場において、冷却系などの機器、配管および水
管内に単一または複合のレーザービームを水流方向に平
行または水流方向に対し垂直に照射し、スライムの起源
でありその主たる構成成分である水中浮遊状態の微生
物、微細藻類などを死滅させまたはその生活力を弱らし
めるに当たり、レーザーとしてエキシマレーザーを用い
る方法である。
たは海水を利用している原子力発電所、火力発電所また
は各種工場において、冷却系などの機器、配管および水
管内に単一または複合のレーザービームを水流方向に平
行または水流方向に対し垂直に照射し、スライムの起源
でありその主たる構成成分である水中浮遊状態の微生
物、微細藻類などを死滅させまたはその生活力を弱らし
めるに当たり、レーザーとしてエキシマレーザーを用い
る方法である。
【0013】使用可能なレーザーは、同種2原子からな
るエキシマレーザー、たとえばXe2 (173nm)、
Kr2 (145.7nm)、Ar2 (126.1nm)
など、異種2原子からなるエキシマレーザー、たとえば
KrF(248.5nm、249.5nm)、XeF
(353.1nm、351.1nm)、XeCl(30
8nm)、エキシマからのエネルギー移動を用いたも
の、たとえばHe−N(427.5nmなどである。X
eCl(308nm)からなるエキシマレーザーが特に
好ましい。
るエキシマレーザー、たとえばXe2 (173nm)、
Kr2 (145.7nm)、Ar2 (126.1nm)
など、異種2原子からなるエキシマレーザー、たとえば
KrF(248.5nm、249.5nm)、XeF
(353.1nm、351.1nm)、XeCl(30
8nm)、エキシマからのエネルギー移動を用いたも
の、たとえばHe−N(427.5nmなどである。X
eCl(308nm)からなるエキシマレーザーが特に
好ましい。
【0014】レーザー照射が水生生物に対して殺傷作用
を生じる主たる要因としては、レーザーの波長、照射単
位面積当たりの光エネルギーなどが挙げられる。エキシ
マレーザーの波長域は100〜650nmと極めて広
い。
を生じる主たる要因としては、レーザーの波長、照射単
位面積当たりの光エネルギーなどが挙げられる。エキシ
マレーザーの波長域は100〜650nmと極めて広
い。
【0015】
【作用】レーザービームによる水生生物の殺傷および生
活力低下のメカニズムについて述べる。水流方向に平行
あるいは水流方向に対し垂直(たとえばスクリーン状)
にレーザーを照射すると、水中に浮遊もしくは生息して
いる微生物、微細藻類などの水生生物にレーザーが直接
的に当たる。その結果、レーザーエネルギーが生体に吸
収され、生体が凝固および炭素化され、生体の壊死ない
しは損傷が起こり、それが原因で水生生物の死滅および
生活力の低下が引き起こされ、水管の内面への付着能、
増殖能が破壊される。
活力低下のメカニズムについて述べる。水流方向に平行
あるいは水流方向に対し垂直(たとえばスクリーン状)
にレーザーを照射すると、水中に浮遊もしくは生息して
いる微生物、微細藻類などの水生生物にレーザーが直接
的に当たる。その結果、レーザーエネルギーが生体に吸
収され、生体が凝固および炭素化され、生体の壊死ない
しは損傷が起こり、それが原因で水生生物の死滅および
生活力の低下が引き起こされ、水管の内面への付着能、
増殖能が破壊される。
【0016】また、この発明では、レーザーとして広い
波長域(100〜650nm)を有するエキシマレーザ
ーを用いるので、対象生物の種類に応じてエキシマレー
ザーの波長を特定の値に設定することにより、その生物
に特異的ともいえる殺傷等のダメージ効果を与えること
ができる。このように、対象生物の種類に応じてその生
物に特異的なダメージ効果を与えることができる作用機
序は、明確ではないが、対象生物の体色とレーザーの波
長との間に、特にレーザー吸収性、透過性の特異的な関
係があるためと考えられる。
波長域(100〜650nm)を有するエキシマレーザ
ーを用いるので、対象生物の種類に応じてエキシマレー
ザーの波長を特定の値に設定することにより、その生物
に特異的ともいえる殺傷等のダメージ効果を与えること
ができる。このように、対象生物の種類に応じてその生
物に特異的なダメージ効果を与えることができる作用機
序は、明確ではないが、対象生物の体色とレーザーの波
長との間に、特にレーザー吸収性、透過性の特異的な関
係があるためと考えられる。
【0017】
【実施例】この発明の実施例を説明する。
【0018】実施例 この実施例で用いた実験装置の構造について図面に従っ
て説明する。
て説明する。
【0019】図1において、海水は沿岸海水取水口(6)
から揚水ポンプ(10)によって汲む上げられ、海水ヘッド
タンク(11)に溜められる。海水ヘッドタンク(11)の海水
はレーザー照射区配管(13)によってレーザー照射装置
(7) の海水タンク(1) へ送られ、ここから注入管(2) を
経て照射水管(3) の一端部に注入され、照射水管(3) を
他端部へ流れ、他端部から蛇行状の排出管(4) を経て排
出される。排出管(4) の3箇所の直管部には、図2に示
すように、管壁に付着したスライム量を定量的に観察す
るためのモニター管(12)がそれぞれ組み込まれている。
また、海水の一部は海水ヘッドタンク(11)からレーザー
非照射区配管(14)および蛇行状の排出管(15)を経て排出
される。排出管(15)の3箇所の直管部にもそれぞれモニ
ター管が組み込まれている。
から揚水ポンプ(10)によって汲む上げられ、海水ヘッド
タンク(11)に溜められる。海水ヘッドタンク(11)の海水
はレーザー照射区配管(13)によってレーザー照射装置
(7) の海水タンク(1) へ送られ、ここから注入管(2) を
経て照射水管(3) の一端部に注入され、照射水管(3) を
他端部へ流れ、他端部から蛇行状の排出管(4) を経て排
出される。排出管(4) の3箇所の直管部には、図2に示
すように、管壁に付着したスライム量を定量的に観察す
るためのモニター管(12)がそれぞれ組み込まれている。
また、海水の一部は海水ヘッドタンク(11)からレーザー
非照射区配管(14)および蛇行状の排出管(15)を経て排出
される。排出管(15)の3箇所の直管部にもそれぞれモニ
ター管が組み込まれている。
【0020】レーザー照射装置(7) においては、図2に
示すように、照射水管(3) への海水注入量は実験中一定
量に保持され、水中に浮遊状態にある微生物、微細藻類
などの水生生物を含有する海水は、同管内を一定流速で
同一方向に流れ、これに従って水生生物も水流方向に流
れていく。照射水管(3) の一端壁にはレーザービーム入
射窓(5) が設けられている。照射水管(3) の入射窓(5)
側の軸線延長上には、エキシマレーザー発振器(8) が設
置されている。
示すように、照射水管(3) への海水注入量は実験中一定
量に保持され、水中に浮遊状態にある微生物、微細藻類
などの水生生物を含有する海水は、同管内を一定流速で
同一方向に流れ、これに従って水生生物も水流方向に流
れていく。照射水管(3) の一端壁にはレーザービーム入
射窓(5) が設けられている。照射水管(3) の入射窓(5)
側の軸線延長上には、エキシマレーザー発振器(8) が設
置されている。
【0021】上記構成の実験装置において、エキシマレ
ーザー発振器(8) からレーザービーム(9) がレーザービ
ーム入射窓(5) を経て照射水管(3) の内部に入光し、管
内の水生生物含有海水に水流方向に平行に照射されてい
る。照射水管(3) 内部においてレーザー照射された海水
中の水生生物は、海水と共に排出管(4) より排出され
る。
ーザー発振器(8) からレーザービーム(9) がレーザービ
ーム入射窓(5) を経て照射水管(3) の内部に入光し、管
内の水生生物含有海水に水流方向に平行に照射されてい
る。照射水管(3) 内部においてレーザー照射された海水
中の水生生物は、海水と共に排出管(4) より排出され
る。
【0022】照射水管(3) における海水の通水は24時
間/日で36日間行い、レーザー照射時間は8時間/日
で36日間行った。
間/日で36日間行い、レーザー照射時間は8時間/日
で36日間行った。
【0023】エキシマレーザーとして、XeCl(30
8nm)からなるエキシマレーザーを用いて実験を行
い、実験後、排出管(4) の3本のモニター管(12)におけ
るスライムの付着量を測定した。
8nm)からなるエキシマレーザーを用いて実験を行
い、実験後、排出管(4) の3本のモニター管(12)におけ
るスライムの付着量を測定した。
【0024】比較例 レーザー非照射区配管(14)を流れる海水を対象として、
レーザー照射を行わない点を除いて実施例と同じ操作を
行い、スライムの付着量を測定した。
レーザー照射を行わない点を除いて実施例と同じ操作を
行い、スライムの付着量を測定した。
【0025】実施例および比較例の観測結果を表1にま
とめて示す。
とめて示す。
【0026】
【表1】 表1からわかるように、実施例では比較例に比べスライ
ムの付着量が少ない。また実施例のうちでも短波長側が
効果的である。
ムの付着量が少ない。また実施例のうちでも短波長側が
効果的である。
【0027】
【発明の効果】この発明の水生生物の付着防止方法によ
れば、原子力発電所、火力発電所または各種工場におけ
る冷却水系などの水管を通流する水生生物含有水にレー
ザーを照射するので、水中に浮遊状態にある微生物、微
細藻類などが、機器、配管および冷却水管に付着および
繁殖するのを確実に防止することができ、その結果こう
した微生物、微細藻類などにより形成されたスライム
(微生物皮膜、バイオフィルム)が、取水量の減少、熱
交換器やポンプなどの効率低下および損傷などの各種障
害を引き起こすのを未然に防止することができる。
れば、原子力発電所、火力発電所または各種工場におけ
る冷却水系などの水管を通流する水生生物含有水にレー
ザーを照射するので、水中に浮遊状態にある微生物、微
細藻類などが、機器、配管および冷却水管に付着および
繁殖するのを確実に防止することができ、その結果こう
した微生物、微細藻類などにより形成されたスライム
(微生物皮膜、バイオフィルム)が、取水量の減少、熱
交換器やポンプなどの効率低下および損傷などの各種障
害を引き起こすのを未然に防止することができる。
【0028】また、この発明では、レーザーとしてエキ
シマレーザーを用いるので、レーザーの波長を特定値に
設定することにより、微生物、微細藻類などに特異的と
もいえる殺傷等のダメージ効果を与えることができる。
さらにこの発明によりつぎのような効果が発揮される。
シマレーザーを用いるので、レーザーの波長を特定値に
設定することにより、微生物、微細藻類などに特異的と
もいえる殺傷等のダメージ効果を与えることができる。
さらにこの発明によりつぎのような効果が発揮される。
【0029】スライムの付着、増殖防止の作用機序は化
学的処理によるものではなく物理的処理すなわちレーザ
ー照射によるものであるので、化学物質による環境への
影響はない。
学的処理によるものではなく物理的処理すなわちレーザ
ー照射によるものであるので、化学物質による環境への
影響はない。
【0030】レーザー照射を継続することにより、スラ
イム付着防止効果を安定的に生じさせることができ、同
効果が経時的に減退することがない。
イム付着防止効果を安定的に生じさせることができ、同
効果が経時的に減退することがない。
【0031】スライムの付着防止方法に用いる装置は全
体にコンパクトであり、その設置空間が小さくて済む。
また装置の繁雑なメンテマンスも必要でない。
体にコンパクトであり、その設置空間が小さくて済む。
また装置の繁雑なメンテマンスも必要でない。
【図1】実施例で用いた実験装置を示す概略図である。
【図2】レーザー照射装置を示す概略図である。
(1) …海水タンク (2) …注入管 (3) …照射水管 (4) …排出管 (5) …入射窓 (7) …レーザー照射装置 (8) …エキシマレーザー発振器 (9) …レーザービーム (12)…モニター管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼塚 重則 大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立 造船株式会社内 (72)発明者 林 錦吾 大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立 造船株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 水管内などにおいて、スライムの起源で
ある水中浮遊状態の微生物、微細藻類などにエキシマレ
ーザーを照射することを特徴とする、水管内などにおけ
る生物の付着防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3496792A JPH05228457A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 水管内などにおける生物の付着防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3496792A JPH05228457A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 水管内などにおける生物の付着防止方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05228457A true JPH05228457A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=12428918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3496792A Withdrawn JPH05228457A (ja) | 1992-02-21 | 1992-02-21 | 水管内などにおける生物の付着防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05228457A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007043943A (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-22 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | バイオアッセイ装置 |
-
1992
- 1992-02-21 JP JP3496792A patent/JPH05228457A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007043943A (ja) * | 2005-08-09 | 2007-02-22 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | バイオアッセイ装置 |
JP4691410B2 (ja) * | 2005-08-09 | 2011-06-01 | 中国電力株式会社 | バイオアッセイ装置 |
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