JPH05226971A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JPH05226971A
JPH05226971A JP5914492A JP5914492A JPH05226971A JP H05226971 A JPH05226971 A JP H05226971A JP 5914492 A JP5914492 A JP 5914492A JP 5914492 A JP5914492 A JP 5914492A JP H05226971 A JPH05226971 A JP H05226971A
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Yasuhiro Tsutsumi
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Omron Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノイズフィルタ回路におけるノイズ除去作業
に誤作動が少なく、かつ高速処理を行うことのできる信
号処理装置を提供すること。 【構成】 生データ(アナログ信号)が、複数のアナロ
グコンパレータから構成された多段コンパレータ(離散
多値化する)1に入力され、その出力が多段シフトレジ
スタ(離散多値データを時系列に記憶する)2と、時定
数が可変のローパスフィルタ3に接続されている。この
多段シフトレジスタの出力(時系列離散データ)が、平
均化フィルタ4並びにノイズ判別手段5にそれぞれ接続
されている。そして、上記両フィルタの出力が重み付け
手段6を介して合成されノイズ除去データとして出力さ
れるようになっている。そして、ノイズ判別手段では、
ノイズらしさをファジィ推論等により求め、その結果に
基づきフィルタ制御手段7,8にてローパスフィルタの
時定数並びに重み付け手段の係数αを変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号処理装置に関する
もので、より具体的にはノイズを除去するためのフィル
タ回路に適用されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル通信機器や光電センサのよう
にアナログ信号を取り込み二値化して論理処理をする機
器では、取り込んだ信号にのったノイズを除去する必要
がある。このノイズは、大別してホワイトノイズとイン
パルスノズルに分けることができる。そして、従来これ
らのノイズを除去するには、ローパスフィルタと平均化
フィルタとを併用したノイズフィルタが用いられてお
り、一般的に平均化フィルタはホワイトノイズに有効
で、ローパスフィルタは時定数の設定が解析的にできる
といった特徴がある。そして、使用する機器に応じて各
フィルタの定数や、両フィルタの重要度(重み)の比率
などを設計するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たごとく従来はノイズフィルタの特性を一定条件に合わ
せて固定にしていたため、機器の使用状況により発生す
る異なるノイズに対応できず、誤動作の原因となり、機
器の信頼性の低下をきたしてしまう。また、安全を見て
フィルタでの除去分を多くすると、そこにおける処理に
時間を要してしまい、仮にノイズ分が少ない時であって
もおおくの時間を費やしノイズの状況に応じた高速処理
ができないという問題もある。
【0004】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、ノイズフィルタ回路
におけるノイズ除去作業に誤作動が少なく、かつ高速処
理を行うことのできる信号処理装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る信号処理装置では、入力信号から
所定の特徴量を抽出する特徴抽出手段と、前記特徴量に
基づいて前記入力信号に含まれるノイズの状況を判別す
るノイズ判別手段と、前記入力信号に含まれるノイズを
抑制するフィルタと、前記ノイズ判別手段の判別出力に
基づいて前記フィルタへの特性を制御するフィルタ制御
手段とを設けた。
【0006】
【作用】入力信号はフィルタを通過することによりノイ
ズが除去された後、出力される。このとき、上記入力信
号から特徴量を抽出し、それに基づいての現在発生して
いるノイズの状況、すなわち、どの様な種類のノイズが
どれくらい発生しているかを判断し、発生しているノイ
ズの状況に応じてフィルタ特性を調整する。これによ
り、現実に発生しているノイズに最適なフィルタ特性を
有するフィルタ回路が構成され、誤作動を起こすことな
く、かつ高速にノイズの除去作業が行われる。そして、
基本的には常時上記制御作業が行われているため、機器
の使用(運転)状況の変化等により発生するノイズが変
動したとしても、その変動に合わせて適切なフィルタ特
性に調整される。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る信号処理装置の好適な実
施例を添付図面を参照にして詳述する。図1は、本発明
の第1実施例にかかる信号処理装置のブロック構成図を
示している。同図に示すように、入力信号である生デー
タ(アナログ信号)が、複数のアナログコンパレータか
ら構成された多段コンパレータ1に入力され、その多段
コンパレータ1にて離散多値化されて、多値データが出
力されるようになっている。そして本例では、出力レベ
ルに応じてVL(Very Low),L(Low),
H(High),VH(Very High)の4値と
している。具体的には前から順に「00」,「01」,
「10」,「11」に対応させ、2ビットで出力させて
いる。
【0008】上記多段コンパレータ1の出力は、多段シ
フトレジスタ2(本例では3段としている)と、時定数
が可変のローパスフィルタ3に接続されている。この多
段シフトレジスタ2は、上記離散された多値データを時
系列に記憶するもので、その出力(時系列離散データ)
が、平均化フィルタ4並びにノイズ判別手段5にそれぞ
れ接続されている。そして、上記ローパスフィルタ3並
びに平均化フィルタ4の出力が重み付け手段6を介して
合成されノイズ除去データとして出力されるようになっ
ている。そして、この重み付け手段6は、ローパスフィ
ルタ3に接続されその出力データをα倍(但し:0≦α
≦1)する乗算器6aと、平均化フィルタ4に接続され
その出力データを(1−α)倍する乗算器6bとから構
成され、その係数αを適宜設定することにより、両フィ
ルタ3,4のバランスを調整するようになっている。な
お、本例では、上記多段コンパレータ1と多段シフトレ
ジスタ2とにより特徴抽出手段を構成している。
【0009】また、上記ノイズ判別手段5では、上記時
系列離散データに基づいてインパルスノイズらしさ並び
にホワイトノイズらしさを算出するようになっている。
そして、その具体的な回路構成は同図(B)に示すよう
になっている。また、上記ノイズ判別手段5の出力がフ
ィルタ制御手段7,8を介してローパスフィルタ3並び
に重み付け手段6に接続されており、ノイズの状態に応
じて各フィルタ制御手段7,8がローパスフィルタ3の
時定数並びに重み付け手段6の係数αを変更するように
なっている。
【0010】次ぎに、上記した実施例の作用について説
明する。アナログの入力信号が多段コンパレータ1に入
力されると、そこにおいて離散多値(VL“00“,L
“01“,H“10“,VH“11“)の信号に変換さ
れ、出力される。その出力データは並列的に2系統に出
力され、一方は、ローパスフィルタ3に入力されて実際
のノイズ除去をするのに用いられる。また、他方は、多
段シフトレジスタ2に入力され、そこにおいて時系列の
離散多値データが作成され、そのデータがそれぞれ平均
化フィルタ4とノイズ判別手段5に入力され、前者に入
力されたデータは主としてホワイトノイズの除去に用い
られ、後者に入力されたデータは実際の入力信号に含ま
れるノイズの状態(インパルスノイズ並びにホワイトノ
イズがそれぞれ多いか少ないか)を判別するために用い
られる。
【0011】ここで、ノイズ判別手段5内における実際
の処理について説明する。まず、インパルスノイズらし
さINの算出は、今回のデータと前回のデータとの差P
Eと、今回のデータと次回のデータとの差NEを求め、
その求めた両データを次式(限界積)に代入することに
より求められる。
【0012】IN=min(0,PE+NE−1) また、ホワイトノイズらしさWNの算出は、前回までの
ホワイトノイズらしさWOと、今回のデータの平均レベ
ル(多段シフトレジスタ2の平均値)からのずれENを
求め、その求めた両データを図2に示すファジィルール
にしたがってファジィ推論を行うことにより求める。
【0013】 WN=F(WO,EN) (F:非線形論理関数) 次いで、上記の処理により算出されたインパルスノイズ
らしさINとホワイトノイズらしさWNを用いて以下の
ルールにしたがってファジィ推論を行い、ノイズ判別手
段5に連繋された各フィルタ制御手段7,8にてローパ
スフィルタ3並びに重み付け手段6を制御する。
【0014】(1)インパルスノイズらしさ(IN)が
強ければ、ローパスフィルタ3の時定数を大きくする。
すなわち、カットオフ周波数を小さくする。 (2)インパルスノイズらしさ(IN)が弱ければロー
パスフィルタ3の時定数を小さくする。 (3)ホワイトノイズらしさ(WN)が強ければ平均化
フィルタ4をローパスフィルタ3よりも優先させる。す
なわち、係数αを小さくする。 (4)ホワイトノイズらしさ(WN)が弱ければローパ
スフィルタ3を平均化フィルタ4よりも優先させる。す
なわち、係数αを大きくする。
【0015】なお、上記ルールにおける時定数並びに係
数αの増減は、各ノイズらしさの大小の程度に応じて連
続或いは段階的に変化される。
【0016】このようにすることにより、ノイズの状況
に応じたフィルタ特性にタイムリー的に応対することが
でき、しかも、ノイズの多い場合には誤動作を防止べく
フィルタでの除去が確実に行われ、ノイズが少ない場合
には、フィルタでの処理を少なくし応答性を増加させ高
速処理が可能となる。さらに、本例では上記装置をディ
ジタルゲート回路で構成できるため、高速応答が可能と
なるとともにコストダウンを図ることができる。
【0017】図3は、本発明に係る信号処理装置の第2
実施例を示している。同図に示すように、本実施例では
上記した第1実施例と相違して、アナログの生データを
直接アナログ式のローパスフィルタ3′に入力(多段コ
ンパレータ1を通すことなく)するようにしている。そ
して、そのローパスフィルタ3′の出力を多段コンパレ
ータ9を介して多値データに変換後、重み付け手段6に
入力するようにしている。
【0018】すなわち、上記した第1実施例に示す構成
では、本実施例に比し回路構成は簡単なものの、多段コ
ンパレータ1の段数が少ない場合には、そこにおいて変
換される離散信号の分解能が少なくなり、後段のディジ
タル式のローパスフィルタ3でのフィルタ効果が少なく
なるおそれがある。よって、本例のごとく生データを直
接ローパスフィルタ3′に入力することにより、確実に
フィルタ効果を発揮させるさせるようにした。なお、そ
の他の構成並びに各構成回路・装置などにおける処理
(各種変換やファジィ推論等)等は、上記した第1実施
例のものと同様であるため、その説明を省略する。
【0019】図4は本発明に係る信号処理回路の第3実
施例を示している。本例では、上記各実施例に比し、簡
易な構成・制御としている。すなわち、本例では、ロー
パスフィルタ3の時定数のみ変更するようにしている。
すなわち、生データを多段コンパレータ1を介して多段
シフトレジスタ2並びにローパスフィルタ3に入力する
点では上記第1実施例と同様であるが、ローパスフィル
タ3と平均化フィルタ4とのバランスを変更する必要が
ないため、両者3,4を直列接続し比率を固定する(な
お、必要に応じて平均化フィルタ4を設けなくても良
い)。さらに、上記各実施例で用いた重み付け手段にお
ける係数αの変更に寄与するホワイトノイズらしさを算
出する必要がないため、ノイズ判別手段5′では、イン
パルスノイズらしさのみ算出するようにし、その出力結
果に基づいてフィルタ制御手段7を介にてローパスフィ
ルタ3の時定数を制御するようにしている。
【0020】なお、その他の構成並びに作用は上記した
第1実施例と同様であるため、その詳細な説明を省略す
る。また、本例では、上記第1実施例を基本として構成
したが、第2実施例に示す構成を基本にしても良い。な
お、本発明に係る信号処理装置の対象となるフィルタ回
路としては、上記した各実施例の示したものに限られる
ことがないのはもちろんである。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る信号処理装
置では、実際に稼働中の機器などから発生するノイズの
状況を検出し、そのノイズの状況に合わせたフィルタ特
性に調整することができる。よって、必要以上に信号を
カットしてしまったり、ノイズを除去しきれないなどの
誤作動を生じることがなくなるとともに、不要なノイズ
除去作業をすることがなく、高速処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る信号処理装置の第1実施
例を示すブロック回路図である。(B)はノイズ判別手
段並びに判別するために必要な周辺機器の具体的な回路
構成を示す図である。
【図2】ノイズ判別手段におけるホワイトノイズらしさ
を算出するためのファジィルールを示す図である。
【図3】本発明に係る信号処理装置の第2実施例を示す
ブロック回路図である。
【図4】本発明に係る信号処理装置の第3実施例を示す
ブロック回路図である。
【符号の説明】
1 多段コンパレータ(特徴抽出手段) 2 多段シフトレジスタ(特徴抽出手段) 3,3′ ローパスフィルタ 4 平均化フィルタ 5,5′ ノイズ判別手段 6 重み付け手段 7,8 フィルタ制御手段 9 多段コンパレータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号から所定の特徴量を抽出する特
    徴抽出手段と、 前記特徴量に基づいて前記入力信号に含まれるノイズの
    状況を判別するノイズ判別手段と、 前記入力信号に含まれるノイズを抑制するフィルタと、 前記ノイズ判別手段の判別出力に基づいて前記フィルタ
    への特性を制御するフィルタ制御手段とを具備する信号
    処理装置。
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