JPH05222582A - 陽極酸化皮膜の電解着色方法 - Google Patents

陽極酸化皮膜の電解着色方法

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JPH05222582A
JPH05222582A JP7109691A JP7109691A JPH05222582A JP H05222582 A JPH05222582 A JP H05222582A JP 7109691 A JP7109691 A JP 7109691A JP 7109691 A JP7109691 A JP 7109691A JP H05222582 A JPH05222582 A JP H05222582A
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JP
Japan
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bath
electrolytic coloring
alloy
film
coloring
Prior art date
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Pending
Application number
JP7109691A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Sakashita
嘉宏 坂下
Masahide Kashiwabara
正英 柏原
Taichi Hasegawa
太一 長谷川
Hiroshi Ishikawa
弘 石川
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NIPPON DENKI KAGAKU KOGYOSHO KK
Original Assignee
NIPPON DENKI KAGAKU KOGYOSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 表面を洗浄したアルミニウム板を、15%硫
酸水溶液に25g/リットルの硫酸ニッケルを添加した
電解着色液に浸せきし、陰極に四フッ化エチレン樹脂に
よりマスキングしたカーボン板を使用し、浴温20℃に
て、電流密度1.0A/dmを有する直流電流で30
分間陽極酸化処理を行なった。その後、前記アルミニウ
ム板に陽極酸化処理を行なったのと同一の浴中にて、電
解着色処理を行なった。その結果、膜厚が10μmで、
全体的に均一なブロンズ色を呈した電解着色皮膜を得る
ことができた。 【効果】 電解着色処理を行なうための別のスペースお
よび付帯設備を設ける必要がなく、また陽極酸化皮膜が
施されたアルミニウム基材を電解着色処理へ移す際の煩
雑な作業を省略できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽極酸化皮膜の電解着
色方法に関するものであり、詳しくは、陽極酸化処理に
より陽極酸化皮膜を表面に形成させたアルミニウムまた
はアルミニウム合金を、陽極酸化処理を行なった浴中か
ら引き上げることなく、直ちに同一浴中で電解着色処理
することを可能にした陽極酸化皮膜の電解着色方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来よ
り、アルミニウムまたはアルミニウム合金(以下、総称
して「アルミニウム基材」という)は、その特性が生か
され、装飾品、厨房用品、光学機器部品、ネームプレー
トあるいは建築用品など多方面に使用されている。そし
て、これらの用途に供するために、予めアルミニウム基
材に各種の表面処理を施しているのが一般的である。
【0003】上記した表面処理の中でも、最近、製品に
対する高級化・個性化を打出すため多色化が要求され始
めてきていることから、着色処理方法の技術開発が盛ん
に行なわれてきている。現在行なわれている着色処理方
法としては、大きく分けて、下記〜の方法が挙げら
れる。
【0004】陽極酸化皮膜に対して有機染料または無
機化合物を吸着させる方法(染色法) 陽極酸化処理による自然発色方法(合金発色法・電解
発色法) 陽極酸化皮膜を電解着色する方法(電解着色法)。
【0005】上記の染色法にあっては、陽極酸化皮膜
の微細孔中に有機染料または無機化合物を吸着させる方
法であるため、色の選択は自由に行えるものの、吸着物
である染料の耐候性に問題があった。また、大ロット
(量産化)の時には、色彩バラツキが大きくなるという
欠点も有していた。
【0006】の自然発色法にあっては、アルミニウム
合金組成の均質化と陽極酸化処理によって得られる陽極
酸化皮膜厚の均一化のふたつの点での相乗効果が色彩バ
ラツキを大きくするといった問題があった。また、特殊
合金、特殊液を使用するため、コストが高くつくといっ
た欠点を有していた。
【0007】そこで、大ロット(量産化)の時には、
の電解着色法が、着色皮膜の耐候性がよく、安価に行な
えるといった点で採用されている。
【0008】しかしながら、従来の電解着色法にあって
は、 (1) 陽極酸化処理後において、電解着色処理を行なうた
めの別のスペースおよび付帯設備が必要である。
【0009】(2) 陽極酸化処理終了後、アルミニウム基
材を電解着色処理へ移す際の作業が煩雑である。 などの問題を抱えていた。
【0010】本発明は、上記の実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、陽極酸化処理後の
陽極酸化皮膜に、容易にしかも安価に電解着色する方法
を提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用】本発明の陽極酸化
皮膜の電解着色法は、陰極に対するマスキング材として
隔膜を使用し、金属塩を含む電解浴中でアルミニウムま
たはアルミニウム合金を陽極酸化処理して表面に陽極酸
化皮膜を形成させ、同一浴中で電解着色処理することに
より前記陽極酸化皮膜を着色する方法である。
【0012】ここでいう「隔膜」とは、電子は通過する
が金属塩あるいは金属イオンは通過し得ない膜をいう。
【0013】なお、単に、金属塩を含む電解浴中で陽極
酸化処理を行なおうとすれば、浴中あるいは陰極近傍に
電解生成物が析出したり、浴液が著しく変化して、陽極
酸化処理に支障をきたす。
【0014】本発明は上述したように、陰極に対するマ
スキング材として隔膜を用いていることから、金属塩を
含む電解浴中で陽極酸化処理と電解着色処理とを同一浴
中にて行なえるようになる。
【0015】隔膜の用い方としては、前記隔膜を直接陰
極に被覆する方法と、前記隔膜を陰極と陽極との間に介
在させる方法が挙げられる。後者の場合にあっては、処
理浴を前記隔膜により二分することになるが、金属塩は
その二分された浴の陽極側の方に添加されることにな
る。
【0016】本発明の着色方法を達成するために用いら
れる電解浴は、硫酸、シュウ酸などの無機または有機酸
性浴およびそれらの混合浴、あるいは水酸化ナトリウ
ム、リン酸ナトリウムなどのアルカリ性浴などに金属塩
を添加した浴である。
【0017】前記金属塩としては、ニッケル、コバル
ト、錫、亜鉛、銅あるいはマンガンなどの硫酸塩、硝酸
塩、炭酸塩、酢酸塩など、またはこれらの塩の混合物が
挙げられる。
【0018】金属塩を添加する場合の濃度としては、特
に限定はなく、また金属塩によっても異なるが、通常は
1〜200g/リットルである。
【0019】上記隔膜としては、四フッ化エチレン樹脂
膜、フッ素樹脂膜などの機能性高分子膜、金属を高温で
焼結して得られる金属酸化物をはじめ、金属の炭化物、
窒化物およびホウ化物などを主としたセラミックス膜、
ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアミド系などの複
合材料膜およびそれらの併用膜などが挙げられる。
【0020】
【発明の効果】本発明の電解着色方法により、陽極酸化
処理と電解着色処理とを同一浴中で行なうことができ
る。これにより、電解着色処理を行なうための別のスペ
ースおよび付帯設備を設ける必要がなく、またアルミニ
ウム基材を電解着色処理へ移す際の煩雑な作業を省略で
きる。
【0021】また、得られた電解着色皮膜は全体的に均
一な皮膜厚を示し、ムラのない色調を有しており、従来
のように陽極酸化処理と電解着色処理とを別々の浴中で
行なって得た電解着色皮膜と同レベルの品質を有してい
た。
【0022】また、本発明における陽極酸化皮膜品にお
いても従来品と変わりない品質で利用が可能である。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて説明する。実施例1 A5052P−H32のアルミニウム板(70mm×1
50mm×1.5mm)を表面から油分および陽極酸化
皮膜を取り除くために、10%硝酸水溶液に室温で10
分間浸せきし、その後水洗した。次に50℃に加温した
5%水酸化ナトリウム水溶液に3分間浸せきした後に水
洗し、10%硝酸水溶液に室温で5分間浸せき中和した
後に水洗した。
【0024】以上の前処理工程により表面を洗浄したア
ルミニウム板を、15%硫酸水溶液に25g/リットル
の硫酸ニッケルを添加してなる電解着色液に浸せきし
た。その後、陰極に四フッ化エチレン樹脂によりマスキ
ングしたカーボン板を使用し、浴温20℃にて、電流密
度1.0A/dmを有する直流電流で30分間陽極酸
化処理を行なった。
【0025】その後、同一浴中にて、前記アルミニウム
板を陰極に前記カーボン板を陽極にし、直流電圧15V
で5分間電解着色処理を行なった。その後水洗し、中性
の沸騰水により封孔処理を行なった。
【0026】その結果、膜厚が10μmで、全体的に均
一なブロンズ色を呈した電解着色皮膜を得ることができ
た。
【0027】なお、本実施例で電解着色皮膜を形成させ
たアルミニウム板については、JIS H 8601
(皮膜厚9μmの場合の規格)に準じて試験を行なっ
た。得られた結果は良好であった。試験項目、JIS規
格値および試験結果を下記の表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】比較例1 陰極のカーボン板を四フッ化エチレン樹脂によりマスキ
ングしなかった以外は実施例1と同様にして陽極酸化処
理を行なった後、同一浴中にて電解着色処理を行なっ
た。しかし、陽極酸化皮膜表面に着色は認められなかっ
た。これは、陽極酸化時において、浴中、特に陰極近傍
での電解生成物の析出が認められることから、浴液が著
しく変化して電解着色処理に大きな影響を及ぼしたため
であると推察される。
【0030】実施例2 A5052P−H32のアルミニウム板(70mm×1
50mm×1.5mm)を実施例1と同様の方法で前処
理を行なった後、15%水酸化ナトリウム水溶液に硫酸
錫2g/リットルを添加してなる電解着色液に浸せきし
た。その後、陰極にポリアミド系複合材料膜にてマスキ
ングしたカーボン板を使用して、浴温10℃、直流電圧
50Vで30分間陽極酸化処理を行なった。
【0031】その後引続き同一浴中にて、交流電圧15
Vで5分間電解着色処理を行なった。
【0032】その結果、膜厚が9μmで、全体的に均一
な黒色を呈した電解着色皮膜を得ることができた。
【0033】前記電解着色皮膜を形成させたアルミニウ
ム板について、JIS H 8601(皮膜厚9μmの
場合の規格)に準じて試験を行なった。得られた結果は
良好であった。
【0034】実施例3 A1200P−H24のアルミニウム板(70mm×1
50mm×1.5mm)を実施例1と同様の方法で前処
理を行なった後、このアルミニウム板を3%シュウ酸水
溶液に酢酸銅5g/リットルを添加してなる電解着色液
に浸せきした。その後、陰極にAl−MgO系セ
ラミックス隔膜にてマスキングしたカーボン板を使用
し、浴温15℃、直流電圧40Vで30分間陽極酸化処
理を行なった。
【0035】その後引続き同一浴中にて、交流電圧20
Vで3分間電解着色処理を行なった。
【0036】その結果、膜厚が7μmで、全体的に均一
な青色を呈した電解着色皮膜を得ることができた。
【0037】前記電解着色皮膜を形成させたアルミニウ
ム板について、JIS H 8601(皮膜厚6μmの
場合の規格)に準じて試験を行なった。得られた結果は
良好であった。試験項目、JIS規格値および試験結果
を下記の表2に示す。
【0038】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 太一 大阪府豊中市蛍池西町2丁目7番26号 N ACLビル2階 株式会社日本電気化学工 業所内 (72)発明者 石川 弘 大阪府豊中市蛍池西町2丁目7番26号 N ACLビル2階 株式会社日本電気化学工 業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極に対するマスキング材として隔膜を
    使用し、金属塩を含む電解浴中でアルミニウムまたはア
    ルミニウム合金を陽極酸化処理して表面に陽極酸化皮膜
    を形成させ、同一浴中で電解着色処理することにより前
    記陽極酸化皮膜を着色することを特徴とする陽極酸化皮
    膜の電解着色方法。
JP7109691A 1991-04-03 1991-04-03 陽極酸化皮膜の電解着色方法 Pending JPH05222582A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50119734A (ja) * 1974-03-06 1975-09-19
JPS5245650A (en) * 1975-10-09 1977-04-11 Sumitomo Naugatuck Co Ltd Thermoplastic resin compositions

Patent Citations (2)

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