JPH05222548A - 耐外面錆性及び潤滑性に優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板 - Google Patents
耐外面錆性及び潤滑性に優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板Info
- Publication number
- JPH05222548A JPH05222548A JP2265492A JP2265492A JPH05222548A JP H05222548 A JPH05222548 A JP H05222548A JP 2265492 A JP2265492 A JP 2265492A JP 2265492 A JP2265492 A JP 2265492A JP H05222548 A JPH05222548 A JP H05222548A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricity
- alloy sheet
- external
- composite plated
- alloy plate
- Prior art date
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、Ａｌ合金板のめっき被覆後の耐外
面錆性、潤滑性が向上することを主たる課題とし、これ
らに優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板を提供することに
ある。 【構成】 Ａｌ合金板の片面あるいは両面に、Ｚｎ単独
めっき層を０．１〜６０ｇ／ｍ2被覆し上層にＺｎまた
はＺｎ以外の酸化物または水酸化物を０．０１〜２μｍ
有することを特徴とするＺｎ複合めっきＡｌ合金板。 【効果】 本発明の実施により、耐外面錆性、潤滑性の
極めて優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板が得られ、軽量
自動車用Ａｌ合金板として適用出来る。
面錆性、潤滑性が向上することを主たる課題とし、これ
らに優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板を提供することに
ある。 【構成】 Ａｌ合金板の片面あるいは両面に、Ｚｎ単独
めっき層を０．１〜６０ｇ／ｍ2被覆し上層にＺｎまた
はＺｎ以外の酸化物または水酸化物を０．０１〜２μｍ
有することを特徴とするＺｎ複合めっきＡｌ合金板。 【効果】 本発明の実施により、耐外面錆性、潤滑性の
極めて優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板が得られ、軽量
自動車用Ａｌ合金板として適用出来る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はＺｎ複合めっきＡｌ合金
板に係わり、更に詳しくは優れた耐食性を有し、種々の
用途、例えば自動車用Ａｌ合金板として適用できるＺｎ
複合めっきＡｌ合金板に関するものである。
板に係わり、更に詳しくは優れた耐食性を有し、種々の
用途、例えば自動車用Ａｌ合金板として適用できるＺｎ
複合めっきＡｌ合金板に関するものである。
【０００２】
【従来技術と課題】一般に自動車用鋼板の腐食環境下で
の耐食性としては、裸耐食性のみならず、塗装耐食性す
なわち塗膜密着性、耐孔あき性や塗膜の温水浸漬密着
性、耐赤錆性等が要求される。更に、鋼板の加工成形時
には良好な潤滑性が必須とされる。例えば、特公昭５０
−２９８２１号公報に見られるＺｎ−Ｎｉめっき鋼板、
特公昭５６−１３３４８８号公報に見られるＺｎ−Ｆｅ
２層めっき鋼板の如く従来から使用されているめっき鋼
板は、優れた耐食性を有しているが、Ａｌ合金板ではこ
の様なめっきを被覆した例はなく更に、ユーザー側から
の要求性能がより高度化するに従って、耐外面錆性、加
工部の耐孔あき性の点で、なお被覆するめっきに改良の
余地がある。また、特公昭５８−２４７９８４号公報に
見られる単層めっきの複合めっき鋼板も提案されている
が、Ａｌ合金板への適用は特開昭６１−１５７６９３号
公報に一部見られるが耐糸錆性、潤滑性の点では充分で
はないのが現状である。
の耐食性としては、裸耐食性のみならず、塗装耐食性す
なわち塗膜密着性、耐孔あき性や塗膜の温水浸漬密着
性、耐赤錆性等が要求される。更に、鋼板の加工成形時
には良好な潤滑性が必須とされる。例えば、特公昭５０
−２９８２１号公報に見られるＺｎ−Ｎｉめっき鋼板、
特公昭５６−１３３４８８号公報に見られるＺｎ−Ｆｅ
２層めっき鋼板の如く従来から使用されているめっき鋼
板は、優れた耐食性を有しているが、Ａｌ合金板ではこ
の様なめっきを被覆した例はなく更に、ユーザー側から
の要求性能がより高度化するに従って、耐外面錆性、加
工部の耐孔あき性の点で、なお被覆するめっきに改良の
余地がある。また、特公昭５８−２４７９８４号公報に
見られる単層めっきの複合めっき鋼板も提案されている
が、Ａｌ合金板への適用は特開昭６１−１５７６９３号
公報に一部見られるが耐糸錆性、潤滑性の点では充分で
はないのが現状である。
【０００３】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み、種々の実験を重ねた結果、Ａｌ合金板の表面に
Ｚｎ単独めっきを、また上層としてＺｎ，Ｍｎ，Ｍｏ，
Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なくとも１種の酸化物または水
酸化物を０．０１〜２μｍ付与する事により、鋼板で従
来からみられる合金めっきよりも特に耐外面錆性、、加
工時の潤滑性が良好となることを見いだした。これは、
Ａｌ合金板の上に被覆されたＺｎ単独めっきにより、Ａ
ｌ合金板に特有の糸錆が抑制され、耐外面錆性が向上し
たものと考えられる。また上層として、Ｚｎ，Ｍｎ，Ｍ
ｏ，Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なくとも１種の酸化物また
は水酸化物を付与することにより、加工性が著しく向上
することも判明した。本発明は、以上のごとき知見に基
いてなされたものであって、その要旨とするところは、
Ａｌ合金板の片面あるいは両面に下層にめっき付着量
０．１〜６０ｇ／ｍ2のＺｎ単独めっき層を有し、上層
としてＺｎ，Ｍｎ，Ｍｏ，Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なく
とも１種の酸化物または水酸化物の被覆を０．０１〜２
μｍ有することを特徴とするＺｎ複合めっきＡｌ合金
板。
に鑑み、種々の実験を重ねた結果、Ａｌ合金板の表面に
Ｚｎ単独めっきを、また上層としてＺｎ，Ｍｎ，Ｍｏ，
Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なくとも１種の酸化物または水
酸化物を０．０１〜２μｍ付与する事により、鋼板で従
来からみられる合金めっきよりも特に耐外面錆性、、加
工時の潤滑性が良好となることを見いだした。これは、
Ａｌ合金板の上に被覆されたＺｎ単独めっきにより、Ａ
ｌ合金板に特有の糸錆が抑制され、耐外面錆性が向上し
たものと考えられる。また上層として、Ｚｎ，Ｍｎ，Ｍ
ｏ，Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なくとも１種の酸化物また
は水酸化物を付与することにより、加工性が著しく向上
することも判明した。本発明は、以上のごとき知見に基
いてなされたものであって、その要旨とするところは、
Ａｌ合金板の片面あるいは両面に下層にめっき付着量
０．１〜６０ｇ／ｍ2のＺｎ単独めっき層を有し、上層
としてＺｎ，Ｍｎ，Ｍｏ，Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なく
とも１種の酸化物または水酸化物の被覆を０．０１〜２
μｍ有することを特徴とするＺｎ複合めっきＡｌ合金
板。
【０００４】以下に本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明においてＺｎ複合めっきＡｌ合金板とは後述するよ
うなめっきと酸化物または水酸化物とからなる２層から
構成されるものであって、これを２層構造としたのは前
述の知見の如く、耐外面錆性と潤滑性を同時に考慮した
ためである。ここでめっきとしてはＺｎ単独めっきを用
いているがこの理由は、Ａｌ合金やＦｅ合金が糸錆を発
生しやすいのに対し、Ｚｎには一般的に糸錆は見られ
ず、このため、Ａｌ合金板にＺｎを単独で被覆すること
で、糸錆を抑制することに最も効果が有るためである。
なお、めっき付着量は化成処理浴での溶解を考慮にいれ
て０．１ｇ／ｍ2を下限とし、又６０ｇ／ｍ2を超えても
効果は飽和するので、これを上限とした。
発明においてＺｎ複合めっきＡｌ合金板とは後述するよ
うなめっきと酸化物または水酸化物とからなる２層から
構成されるものであって、これを２層構造としたのは前
述の知見の如く、耐外面錆性と潤滑性を同時に考慮した
ためである。ここでめっきとしてはＺｎ単独めっきを用
いているがこの理由は、Ａｌ合金やＦｅ合金が糸錆を発
生しやすいのに対し、Ｚｎには一般的に糸錆は見られ
ず、このため、Ａｌ合金板にＺｎを単独で被覆すること
で、糸錆を抑制することに最も効果が有るためである。
なお、めっき付着量は化成処理浴での溶解を考慮にいれ
て０．１ｇ／ｍ2を下限とし、又６０ｇ／ｍ2を超えても
効果は飽和するので、これを上限とした。
【０００５】また、上層としてはＺｎ，Ｍｎ，Ｍｏ，
Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なくとも１種の酸化物または水
酸化物（例えば、Ｚｎ系酸化物、Ｚｎ系水酸化物、Ｍｎ
系酸化物、Ｍｎ系水酸化物、りん酸塩、クロム酸塩等）
を用いる。これらの金属の酸化物、または水酸化物を用
いると、著しく潤滑性が向上することを実験により知見
したことに基づき、上記に限定した。皮膜厚としては、
０．０１μｍ未満では潤滑性向上効果が認められず、
又、２μｍ超では皮膜がもろくなり、潤滑性が劣化する
ため、０．０１〜２μｍに限定した。
Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉのうち少なくとも１種の酸化物または水
酸化物（例えば、Ｚｎ系酸化物、Ｚｎ系水酸化物、Ｍｎ
系酸化物、Ｍｎ系水酸化物、りん酸塩、クロム酸塩等）
を用いる。これらの金属の酸化物、または水酸化物を用
いると、著しく潤滑性が向上することを実験により知見
したことに基づき、上記に限定した。皮膜厚としては、
０．０１μｍ未満では潤滑性向上効果が認められず、
又、２μｍ超では皮膜がもろくなり、潤滑性が劣化する
ため、０．０１〜２μｍに限定した。
【０００６】
【実施例】本発明のめっきＡｌ合金板の製造は、ｐＨ１
〜３のフッ化物浴またはｐＨ１３．５〜１４．５のアル
カリ浴を用いた化学めっき及びｐＨ１〜３の硫酸塩浴、
塩化物浴を用いた電気めっきを行うことで可能である。
ただし、表１における電気めっきの条件は電流密度１０
〜２００Ａ／ｄｍ2、ラインスピード１０〜２５０ｍ／
ｍｉｎである。下地のＡｌ合金板は主として５０００
系、６０００系をベースとした。めっきの上層へはＭｎ
系酸化物を被覆した。Ｍｎ系酸化物の被覆処理条件は酸
化剤を含むＺｎ酸性溶液に浸漬し、皮膜厚を０．０１μ
ｍ〜２．５μｍの範囲にするため浸漬時間を変化させ
た。評価試験は平板引き抜き試験（摩擦係数測定）及び
耐糸錆性試験（糸錆発生）を行った。各試験条件を以下
に示す。
〜３のフッ化物浴またはｐＨ１３．５〜１４．５のアル
カリ浴を用いた化学めっき及びｐＨ１〜３の硫酸塩浴、
塩化物浴を用いた電気めっきを行うことで可能である。
ただし、表１における電気めっきの条件は電流密度１０
〜２００Ａ／ｄｍ2、ラインスピード１０〜２５０ｍ／
ｍｉｎである。下地のＡｌ合金板は主として５０００
系、６０００系をベースとした。めっきの上層へはＭｎ
系酸化物を被覆した。Ｍｎ系酸化物の被覆処理条件は酸
化剤を含むＺｎ酸性溶液に浸漬し、皮膜厚を０．０１μ
ｍ〜２．５μｍの範囲にするため浸漬時間を変化させ
た。評価試験は平板引き抜き試験（摩擦係数測定）及び
耐糸錆性試験（糸錆発生）を行った。各試験条件を以下
に示す。
【０００７】〔平板引き抜き試験条件〕 試験片寸法：１．０ｍｍ×３０ｍｍ×３００ｍｍ 押しつけ力：４５０ｋｇｆ 引き抜き速度：２００ｍｍ／ｍｉｎ 工具接触面積：９００ｍ2（３０ｍｍ×３０ｍｍ） 〔耐糸錆性試験条件〕 試験片寸法：１．０ｍｍ×７０ｍｍ×１５０ｍｍ サンプル調整：めっきアルミ板に化成処理＋３コート
後、塗装に下地に達するスクラッチ傷を入れた。 試験環境：塩水噴霧＋湿潤環境。 更に、各試験の評価基準は以下の通りである。
後、塗装に下地に達するスクラッチ傷を入れた。 試験環境：塩水噴霧＋湿潤環境。 更に、各試験の評価基準は以下の通りである。
【０００８】〔平板引き抜き試験評価〕 （評 点） （評価程度） ０ 最 悪 １ 悪 ２ 中 ３ 良 ４ 最 良
【０００９】本発明の内、Ｚｎめっき付着量と上層皮膜
厚をそれぞれ独立に変化させて各評価試験を行った結果
を表１に示す。表中の（潤）付きの上段評点は潤滑性、
（糸）付きの下段評点は糸錆性を表している。Ｚｎめっ
きが無いと上層の有無にかかわらず糸錆の発生が見ら
れ、耐外面錆性は不良となる。上層の皮膜が無いとめっ
きの有無にかかわらず潤滑性は不良となる。上層皮膜厚
の増加で潤滑性は良好となるが、余り厚すぎると潤滑性
能は低下する傾向にある。一方、めっき厚が大きすぎて
も潤滑性の低下が見られた。以上から、現象的にＺｎ単
独めっき付着量を０．１〜６０ｇ／ｍ2とし、上層皮膜
厚を０．０１〜２μｍとする構造がＡｌ合金板の潤滑
性、耐外面錆性向上に適していることが確認できた。
厚をそれぞれ独立に変化させて各評価試験を行った結果
を表１に示す。表中の（潤）付きの上段評点は潤滑性、
（糸）付きの下段評点は糸錆性を表している。Ｚｎめっ
きが無いと上層の有無にかかわらず糸錆の発生が見ら
れ、耐外面錆性は不良となる。上層の皮膜が無いとめっ
きの有無にかかわらず潤滑性は不良となる。上層皮膜厚
の増加で潤滑性は良好となるが、余り厚すぎると潤滑性
能は低下する傾向にある。一方、めっき厚が大きすぎて
も潤滑性の低下が見られた。以上から、現象的にＺｎ単
独めっき付着量を０．１〜６０ｇ／ｍ2とし、上層皮膜
厚を０．０１〜２μｍとする構造がＡｌ合金板の潤滑
性、耐外面錆性向上に適していることが確認できた。
【００１０】
【表１】
【００１１】
【発明の効果】以上述べたように本発明であるＡｌ合金
板のめっき被覆後の耐外面錆性、潤滑性が極めて優れた
Ｚｎ複合めっきＡｌ合金板にあり、特に軽量自動車用Ａ
ｌ合金板として適用出きることは、工業的意義は極めて
大きい。
板のめっき被覆後の耐外面錆性、潤滑性が極めて優れた
Ｚｎ複合めっきＡｌ合金板にあり、特に軽量自動車用Ａ
ｌ合金板として適用出きることは、工業的意義は極めて
大きい。
フロントページの続き (72)発明者 本田 和彦 千葉県富津市新富20−１ 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項１】 Ａｌ合金板の片面あるいは両面に、下層
にめっき付着量０．１〜６０ｇ／ｍ2のＺｎ単独めっき
層を有し、上層にＺｎ，Ｍｎ，Ｍｏ，Ｗ，Ｚｒ，Ｔｉの
うち少なくとも１種の酸化物または水酸化物の被覆を
０．０１〜２μｍ有することを特徴とするＺｎ複合めっ
きＡｌ合金板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2265492A JPH05222548A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 耐外面錆性及び潤滑性に優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2265492A JPH05222548A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 耐外面錆性及び潤滑性に優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05222548A true JPH05222548A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=12088832
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2265492A Withdrawn JPH05222548A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 耐外面錆性及び潤滑性に優れたＺｎ複合めっきＡｌ合金板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05222548A (ja) |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP2265492A patent/JPH05222548A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990518 |