JPH05222383A - 石炭ガス化ガスの急冷方法 - Google Patents

石炭ガス化ガスの急冷方法

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JPH05222383A
JPH05222383A JP2538992A JP2538992A JPH05222383A JP H05222383 A JPH05222383 A JP H05222383A JP 2538992 A JP2538992 A JP 2538992A JP 2538992 A JP2538992 A JP 2538992A JP H05222383 A JPH05222383 A JP H05222383A
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JP
Japan
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gas
carbon dioxide
coal
quenching
gasification
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JP2538992A
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English (en)
Inventor
Shigeru Wakiyama
滋 脇山
Sanemitsu Yanome
銑三 矢野目
Shigeru Kobayashi
茂 小林
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 石炭ガス化ガスの急冷を効率よく行えること
を可能とする。 【構成】 石炭を高温下でガス化するガス化炉1から排
出された石炭ガス化ガスを急冷剤で急冷する方法におい
て、上記急冷剤として液炭酸を用いることを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温下のガス化炉から
の石炭ガス化ガスを液炭酸を用いて急冷する石炭ガス化
ガスの急冷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、石炭を利用して発電を行うことが
試みられている。具体的には、石炭を酸化剤と共に高温
高圧下のガス化炉内に吹き込み、炉内で石炭を部分燃焼
(酸化)させると共に還元して石炭ガス化ガス(CO,
2 O,H2 及びCO2 を主成分とするガス)を生成さ
せる。この石炭ガス化ガスを冷却・脱硫後、ガスタービ
ンに供給してタービンを廻し発電を行う。
【0003】ところで、ガス化炉から排出された高温
(1300℃以上)の石炭ガス化ガスを冷却する場合、ゆっ
くり冷やすと、COシフト反応が早く進むと共に、その
COシフト反応が促進剤となってガス化反応(C+CO
2 →2CO)の逆の反応が起るので、燃料ガスの割合が
少なくなり、ガス効率を低減させる要因の一つとなる。
そのため、脱硫後の冷たいガスの一部をリサイクルして
石炭ガス化ガスを急冷する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように脱硫後のガスをリサイクルして急冷を行う場合、
ガス化炉からのガス流量が多量であるため、リサイクル
のガスだけでは石炭ガス化ガスの急冷を行いにくいの
で、炭素析出等の不具合が起りガスの効率が悪くなる。
なお、水を用いてガス急冷を行う方法もあるが、ガス中
の水分の割合が増え、脱硫性能の低下等の不具合が起っ
てしまう。
【0005】そこで、本発明は、このような事情を考慮
してなされたものであり、その目的は、石炭ガス化ガス
の急冷を効率よく行える石炭ガス化ガスの急冷方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、石炭を高温下でガス化するガス化炉から
排出された石炭ガス化ガスを急冷剤で急冷する方法にお
いて、上記急冷剤として液炭酸を用いるものである。
【0007】
【作用】急冷剤として液炭酸を用いたことで、石炭ガス
化ガスに液炭酸が注入されると、石炭ガス化ガスは液炭
酸の蒸発潜熱、顕熱により冷却されるため、従来の脱硫
後のリサイクルガスの顕熱によりガスの冷却を行うこと
に比して、十分に多量の石炭ガス化ガスを急冷すること
ができる。また、液炭酸は蒸発してガス中に含まれるた
め、高温の炭酸ガスが得られると共に、その一部がガス
中の炭素と反応して燃料ガスに転換される。したがっ
て、石炭ガス化ガスの急冷を効率よく行えることにな
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0009】図1において、1は石炭を高温(約1300〜
1600℃)高圧(約20〜40kg/cm2 )下でガス化するガス
化炉を示し、このガス化炉1には、炉1内に石炭を吹き
込むための燃料ライン2が接続されていると共に、空気
又は酸素等のガス化剤を吹き込むためのガス化剤ライン
3が接続されている。
【0010】ガス化炉1には、生成した石炭ガス化ガス
を排出するためのガスライン4が接続され、そのガスラ
イン4には、ガスの流れに沿って、ノズル等により急冷
剤をガス中に注入(噴射)してガスを急冷するガス化ガ
ス急冷器5、粗ガス冷却器6、脱硫装置7が順次介設さ
れている。
【0011】そのガスライン4はガスタービン8に接続
され、そのタービン8により発電機8aが駆動される。
そのタービン8からの排ガスは、排ガスライン9に流入
して排熱回収ボイラ10を介してから煙突11に至る。
【0012】また、上記ガスライン4の脱硫装置7の下
流側には、高圧炭酸ガス分離装置12が介設されてい
る。この高圧炭酸ガス分離装置12は、脱硫後の高圧の
石炭ガス化ガスから炭酸(CO2 )ガスを分離するよう
に構成され、その分離されたCO2 ガスの炭酸ガスライ
ン13が接続されている。炭酸ガスライン13は液炭酸
製造装置14に接続され、この液炭酸製造装置14は、
CO2 ガスを液化して高圧の液状の炭酸を製造するよう
に構成されている。液炭酸製造装置14には上記ガス化
ガス急冷器5に接続される液炭酸供給ライン15が接続
され、液炭酸が急冷剤としてガス化ガス急冷器5に供給
されるようになっている。尚、ガス化炉から排出される
ガスには約10%のCO2 ガスが含まれているので、そ
の炭酸ガスを液化してこの液炭酸のみでガス化ガスを急
冷することが可能である。
【0013】次に本実施例の作用を説明する。
【0014】ガス化炉1内に石炭が例えば石炭水スラリ
ーとして燃料ライン2から吹き込まれると共に、ガス化
剤ライン3から空気又は酸素等のガス化剤が吹き込ま
れ、石炭が高温(約1300〜1600℃)高圧(約20〜40kg/
cm2 )下で部分燃焼(酸化)されると共に還元されて、
石炭ガス化ガスが生成する。
【0015】石炭水スラリーの濃度が低く、水分が多い
ケースの石炭ガス化ガスは、高温石炭ガス中のCO2
度が高いため、急冷効果は少いが、微粉炭燃料や超高濃
度スラリー等の水分の少い石炭燃料をガス化するケース
では石炭燃料の投入量に対してガス化剤の投入量が少く
なるため、石炭ガス化炉で発生する高温石炭ガス中のC
2 濃度が相対的に低くなり、気相からの炭素析出が顕
著になり、ガス化効率を著しく低下させるので、ガスの
急冷による炭素析出の抑制が重要である。
【0016】ガス化炉1で生成した高温高圧の石炭ガス
化ガスは、ガスライン4に流出し、ガス化ガス急冷器5
及び粗ガス冷却器6を介して約 500℃以下に冷却され
る。そして、脱硫装置7で脱硫後、高圧炭酸ガス分離装
置12に流入し、ガス中の炭酸(CO2 )ガスが分離回
収される。このCO2 分離後のガスがガスタービン8に
供給され、そこでタービン8を廻し、発電機8aを駆動
させて電気エネルギを発生させる。ガスタービン8から
の排出されたガスは、排熱回収ボイラ10にて顕熱が回
収されて冷却された後、煙突11から大気に開放され
る。
【0017】高圧炭酸ガス分離装置12で石炭ガス化ガ
スから分離回収されたCO2 ガスは、炭酸ガスライン1
3を介して液炭酸製造装置14に供給され、そこで液化
及び適宜昇圧されて、高圧の液炭酸が製造される。この
高圧の液炭酸が液炭酸供給ライン15を介して上記ガス
化ガス急冷器5に急冷剤として供給される。急冷剤とし
て供給された液炭酸は、例えばノズルから石炭ガス化ガ
ス中に噴射され、この液炭酸の蒸発潜熱、顕熱によりガ
スを冷却する。このように、液炭酸の蒸発潜熱、顕熱に
よりガスを冷却することにより、従来の脱硫後のリサイ
クルガスの顕熱によりガスの冷却を行うことに比して、
蒸発潜熱分多量にガスを冷却することができる。これに
よって、ガス化炉1からのガス流量が多量であっても、
十分に石炭ガス化ガスの急冷を行える。
【0018】また、注入した液炭酸は蒸発してガス中に
含まれるため、高温高圧の炭酸ガスが得られると共に、
炭酸ガス量が増えるのでC+CO2 →2COの反応が起
り、炭酸ガスの一部が燃料ガスに転換されるので、ガス
タービン8の出力を増大させることが可能となる。さら
に、石炭ガス化ガスからCO2 を分離回収してこれをガ
ス化ガスの急冷剤として用いるため、大気に開放される
CO2 を減らすプロセスの選択やガス化効率のアップに
よる効率向上の効果によって、CO2 の低減に寄与する
ケースも考えられる。
【0019】したがって、石炭ガス化ガスの急冷剤とし
て液状の炭酸を用いることで、石炭ガス化ガスの急冷を
効率よく行えることになる。
【0020】図2は、第二の実施例を示す図であり、上
記実施例と異なるところは、排熱回収ボイラ10からの
排ガスからCO2 ガスを分離回収し、これを液化して石
炭ガス化ガスの急冷剤として用いた点にある。すなわ
ち、排ガスライン9の排熱回収ボイラ10の下流側に、
排ガスから炭酸ガスを分離回収する排煙炭酸ガス分離装
置16が介設され、この分離装置16に接続された炭酸
ガスライン17が液炭酸製造装置18に接続されてい
る。液炭酸製造装置18は、CO2 ガスを液化して高圧
の液炭酸を製造するように構成され、その液炭酸が液炭
酸供給ライン15を介してガス化ガスの急冷剤としてガ
ス化ガス急冷器5に供給される。このように構成して
も、ガス化炉1からの石炭ガス化ガスは液炭酸により冷
却されるので、上記実施例とほぼ同様に石炭ガス化ガス
の急冷を効率よく行えることになる。
【0021】図3は、第三の実施例を示す図であり、上
記実施例と異なるところは、炭酸ガスを別の供給源から
得て、これを液化して石炭ガス化ガスの急冷剤として用
いた点にある。すなわち、外部炭酸ガス供給源からの炭
酸ガスの炭酸ガス供給ライン20が液炭酸製造装置21
に接続されている。液炭酸製造装置21は、供給された
CO2 ガスを液化して高圧の液炭酸を製造するように構
成され、その液炭酸が液炭酸供給ライン15を介してガ
ス化ガスの急冷剤としてガス化ガス急冷器5に供給され
る。このように構成しても、ガス化炉1からの石炭ガス
化ガスは液炭酸により冷却されるので、上記実施例とほ
ぼ同様に石炭ガス化ガスの急冷を効率よく行えることに
なる。
【0022】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、石炭ガス
化ガスの急冷剤として液炭酸を用いたので、石炭ガス化
ガスの急冷を効率よく行えるという優れた効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の第二の実施例を示す構成図である。
【図3】本発明の第三の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ガス化炉 5 ガス化ガス急冷器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭を高温下でガス化するガス化炉から
    排出された石炭ガス化ガスを急冷剤で急冷する方法にお
    いて、上記急冷剤として液炭酸を用いることを特徴とす
    る石炭ガス化ガスの急冷方法。
JP2538992A 1992-02-12 1992-02-12 石炭ガス化ガスの急冷方法 Pending JPH05222383A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012021138A (ja) * 2010-06-18 2012-02-02 Central Res Inst Of Electric Power Ind 乾式ガス精製設備及び石炭ガス化複合発電設備
JP2012241095A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Central Research Institute Of Electric Power Industry 石炭ガス化発電設備
CN108641732A (zh) * 2018-05-03 2018-10-12 中国科学院青岛生物能源与过程研究所 采用煤气作为熄焦方式的外热式直立干馏工艺及干馏装置

Cited By (4)

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