JPH052221A - レンチ付拡散板とその製造方法 - Google Patents

レンチ付拡散板とその製造方法

Info

Publication number
JPH052221A
JPH052221A JP3151793A JP15179391A JPH052221A JP H052221 A JPH052221 A JP H052221A JP 3151793 A JP3151793 A JP 3151793A JP 15179391 A JP15179391 A JP 15179391A JP H052221 A JPH052221 A JP H052221A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
transparent material
material layer
plate
diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3151793A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Suzuki
敏弘 鈴木
Tetsuya Kobayashi
哲也 小林
Tetsuya Hamada
哲也 浜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP3151793A priority Critical patent/JPH052221A/ja
Publication of JPH052221A publication Critical patent/JPH052221A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンチ付拡散板とその製造方法に関し、面積
及び板厚を大きくしても所定の分解能を与えることので
きるようにすることを目的とする。 【構成】 均一な屈折率の第1の透明材料層(40)
と、光を拡散する微粒子を含む拡散層(30)と、均一
な屈折率の第2の透明材料層(42)とが、この順番に
積層されており、該第1及び第2の透明材料層の少なく
とも一方の表面にレンチキュラーレンズ(32)が設け
られている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば背面投射型ディス
プレイのスクリーンとして使用されるレンチ付拡散板に
関する。
【0002】
【従来の技術】背面投射型ディスプレイとして、例えば
図11に示されるようなものが知られている。図11に
おいて、ディスプレイ10は筺体12を有し、光源1
4、液晶パネル16、投射レンズ18、反射鏡20、2
2が筺体12内に配置され、スクリーン24が筺体10
の正面壁に配置される。図12に示されるように、スク
リーン24はフレネルレンズ26と、レンチ付拡散板2
8とを重ねたものとして構成される場合が多い。レンチ
付拡散板28は拡散層30とレンチキュラーレンズ32
とを含むことが多い。レンチキュラーレンズ32は透明
な樹脂の板32aに複数の円筒面レンズを並べたように
成形されたものである。
【0003】このようなディスプレイ10においては、
液晶パネル16で画像に相当する光を透過させ、この透
過光は投射レンズ18で広げられ、反射鏡20、22で
反射してスクリーン24上に大きな像として結像する。
図13に示されるように、フレネルレンズ26は同心円
状のレンズ面を有するものであり、液晶パネル16を透
過して投射レンズ18で広げられた光をスクリーン24
の外側の観視者Eに向かって集光させる。この際、拡散
層30とレンチキュラーレンズ32は拡散板28として
光の拡散を行い、レンチキュラーレンズ32上の像が、
正面中央に位置する観視者EC だけでなく、左右に位置
する観視者EL 、ER にも同じように見えるようにす
る。
【0004】図14は従来の代表的な拡散板28の例を
示す図である。(A)に示す拡散板28は、均一な屈折
率の樹脂の板32aの表面にレンチキュラーレンズ32
を例えば成形により形成し、光を拡散する微粒子を樹脂
に混入して拡散層30を形成し、この拡散層30を同樹
脂の板32aの反対側の表面に塗布、又は接着して構成
される。拡散層30としては、微粒子を混入する代わり
に透明な板の表面に粗面化処理を行うこともある。
(B)に示す拡散板28はバルク型拡散板と呼ばれるも
のであり、光を拡散する微粒子を樹脂に混入して光拡散
性の板を形成し、この板の表面にあるいは、板形成と同
時にレンチキュラーレンズ32を形成したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、上記したような
液晶パネルを使用した投射型ディスプレイ10において
は、大型化及び高分解能化が進められている。スクリー
ン24の面積が大きくなると、スクリーン24の機械的
な強度を維持するためにスクリーン24(フレネルレン
ズ26及び拡散板28)の厚さを大きくすることが必要
になってくる。例えば、対角20インチ以上のスクリー
ン24では、拡散板28の厚さは0.7mm以上にな
る。
【0006】従来の拡散板28では、拡散層30で等方
性拡散を行い且つレンチキュラーレンズ32で左右方向
の拡散を行い、スクリーン24の全面において観視性の
優れた画像を形成することができる。しかし、拡散面は
画像の焦点となり、このように二段階の拡散面がある
と、焦点がぼけて分解能が低下する。特に、板厚が大き
くなると二段階の拡散面の間の間隔が開くことになり、
分解能の低下が大きくなる。これは図14の(A)、及
び(B)について言えることである。例えば、対角20
インチ以上のスクリーン24では、中心利得10から2
0とする場合に、MTF50%の分解能は3から4本/
mm程度になる。
【0007】分解能の低下を防止するためには、拡散板
28において拡散層30の厚さを小さくし、かつ拡散層
30とレンチキュラーレンズ32とをできるだけ接近さ
せて位置させ、これらの間の距離を短くして像がぼけな
いようにするのが望ましい。このため、例えば、図14
の(A)の拡散板28において、厚さの小さい拡散層3
0の表面に直接にレンチキュラーレンズ32を成形すれ
ばよいと思われる。しかし、われわれの試作によれば拡
散層30は光を拡散する形状不変の微粒子を樹脂に混入
してなるものであり、微粒子を混入していない樹脂材料
と比べると密度が高くなっているために、厚さの薄い拡
散層30の表面に直接にレンチキュラーレンズ32を成
形するのが難しいことが判明した。例えば、微粒子を混
入した樹脂板が成形強度に耐えられなくなったり、レン
チキュラーレンズ32のレンズ形状の精度やピッチ等に
誤差が生じたりする。図14の(B)の拡散板28の場
合には、微粒子の混入濃度を加減して板厚を薄くするこ
とはできるが、板厚を薄くすると成形強度が不足した
り、全体の板厚が不足したりする問題点があった。
【0008】また、レンチキュラーレンズ32のレンズ
要素は鉛直方向に延びて水平方向の拡散作用を行うよう
になっており、カラー表示においてR、G、Bの各色成
分がスクリーン24上の同一点へ向かって入射される
が、R、G、Bの入射光の角度にずれがあるので、入射
角度のずれに応じて拡散光の強度分布が変化し、色むら
やカラーシフト等が生じやすくなることがある。このた
め、面積の大きいスクリーン24では分解能を大きくす
ることが難しくなる。
【0009】本発明の目的は、面積及び板厚を大きくし
ても高い分解能を与えることのできるレンチ付拡散板と
その製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるレンチ付拡
散板は、均一な屈折率の第1の透明材料層と、光を拡散
する微粒子を含む拡散層と、均一な屈折率の第2の透明
材料層とが、この順番に積層されており、該第1及び第
2の透明材料層の少なくとも一方の表面にレンチキュラ
ーレンズが設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0011】このようなレンチ付拡散板は、均一な屈折
率の第1の透明材料層と、光を拡散する微粒子を樹脂に
混入した拡散層と、均一な屈折率の第2の透明材料層と
を、この順番に積層して一体的な原板を形成し、該一体
的な原板の該第1及び第2の透明材料層の少なくとも一
方の表面に成形によりレンチキュラーレンズを形成する
製造方法、あるいは、均一な屈折率の第1の透明材料層
と、光を拡散する微粒子を樹脂に混入した拡散層とを積
層して一体化し、均一な屈折率の第2の透明材料層の表
面に切削あるいは成形によりレンチキュラーレンズを形
成し、該第1の透明材料層に積層された該拡散層と該第
2の透明材料層の他方の表面とを接着する製造方法、に
より製造されることができる。
【0012】さらに、均一な屈折率の透明材料層と、光
を拡散する微粒子を樹脂に混入してなり且つレンチキュ
ラーレンズが形成されたバルク型拡散層とを一体的に積
層してなるレンチ付拡散板、が提供される。
【0013】上記したレンチ付拡散板において、あるい
はその他のレンチ付拡散板において、レンチキュラーレ
ンズが輪郭の異なった複数のレンズ要素の組合せからな
り、好ましくは、レンチキュラーレンズが輪郭の異なっ
た第1及び第2のレンズ要素を基準平面に沿って交互に
配列してなる。より詳細には、該第1のレンズ要素のレ
ンズ断面の基準平面における接線と該基準平面に直角な
法線との間の角度が、該第2のレンズ要素のレンズ断面
の基準平面における接線と該基準平面に直角な法線との
間の角度よりも大きい。さらに、該第1のレンズ要素の
レンズ断面の輪郭が全体として部分円からなり、該第2
のレンズ要素のレンズ断面の輪郭が2個の部分円を交差
させたものからなる。さらに、該第2のレンズ要素のレ
ンズ断面の基準平面における接線と該基準平面に直角な
法線との間の角度が0度から20度の範囲にあり、該第
2のレンズ要素のレンズ輪郭を形成する該2個の部分円
の交差部におけるそれぞれの部分円の接線間の角度が3
5度から55度の範囲にある。該第1のレンズ要素の底
面積と該第2のレンズ要素の底面積との比が、0.75
から3の範囲にあるようになっている。
【0014】
【作用】上記した第1の透明材料層と、拡散層と、第2
の透明材料層とが、この順番に積層され、一方の表面に
レンチキュラーレンズが設けられた構成においては、拡
散層とレンチキュラーレンズとを接近して配置すること
ができ、よって高い拡散能及び分解能を得ることができ
るとともに、レンチキュラーレンズを設けた方とは他の
透明材料層により板として必要な機械的な強度を得るこ
とができる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の第1実施例のレンチ付拡散板
を示す図であり、このレンチ付拡散板28は、図11の
背面投射型ディスプレイ10のスクリーン24として、
図12に示されるようにフレネルレンズ26と組合せて
使用可能である。
【0016】図1のレンチ付拡散板28は、均一な屈折
率の第1の透明材料層40と、光を拡散する微粒子を含
む拡散層30と、均一な屈折率の第2の透明材料層42
とが、この順番に積層されており、該第1及び第2の透
明材料層40、42の少なくとも一方の表面にレンチキ
ュラーレンズ32が設けられているものである。実施例
においては、レンチキュラーレンズ32は第2の透明材
料層42に設けられている。
【0017】第1の透明材料層40は厚さ1mmのアク
リル樹脂からなり、第2の透明材料層42は厚さ0.2
mm前後のアクリル樹脂からなり、これらのアクリル樹
脂の屈折率は可視光域で1.49から1.50であり、
全領域にわたって均一である。拡散層30は厚さ0.2
mm前後の同様のアクリル樹脂に光を拡散する微粒子を
混入したものである。このような光を拡散する微粒子は
ビーズと呼ばれ、酸化シリコン、アルミナ、酸化チタン
等の透明材料の中から選択できる。実施例においては酸
化シリコンの微粒子をアクリル樹脂に分散させている。
【0018】このレンチ付拡散板28の製造工程が図3
に示されている。図3においては、最初に(A)に示さ
れるように、厚さ1mmのアクリル樹脂の第1の透明材
料層40と、厚さ1mmの拡散層30と、厚さ0.2m
mのアクリル樹脂の第2の透明材料層42aとを、この
順番に積層して一体的な原板28aを形成する。この場
合、最初に、第1の透明材料層40を板状に形成し、拡
散層30の流動状態の材料をこの第1の透明材料層40
に塗布し、さらに第2の透明材料層42aの流動状態の
を塗布している。しかし、全ての層を板状に形成し、相
互に接着してもよい。次に(B)に示されるように、こ
の一体的な原板28aの第2の透明材料層42aの表面
に成形によりレンチキュラーレンズ32を形成する。こ
の場合には、拡散層30の樹脂が多少乱れる傾向があっ
たが、分解能は10本/mmが得られた。概して、レン
チキュラーレンズ32を形成すべき第2の透明材料層4
2aの最小厚さは、成形性や拡散層30の拡散能に依存
する。所定の分解能を得るには、拡散層30の拡散能が
大きいほど、第2の透明材料層42aの厚さを小さくす
る。第1の透明材料層42の厚さは、拡散層30の厚さ
及び第2の透明材料層42aの厚さが定まった後、スク
リーン24として機械的な強度を維持できるように設定
される。
【0019】屈折率が均一な第2の透明材料層42aへ
のレンチキュラーレンズ32の成形性はよく、第2の透
明材料層42aをレンチキュラーレンズ32の刻み深さ
と同程度まで薄くしても良好なレンチキュラーレンズ3
2を成形することができる。例えば、ピッチ100から
200μmのレンチキュラーレンズ32を成形する場
合、第2の透明材料層42aを80から150μmまで
薄くしても成形可能である。
【0020】図1のレンチ付拡散板28は図4に示す製
造工程に従っても製造できる。図4においては、最初に
(A)に示されるように、アクリル樹脂の第1の透明材
料層40と、拡散層30とを積層して一体化し、アクリ
ル樹脂の第2の透明材料層42を別に板状に形成してお
き、この第2の透明材料層42の表面に切削あるいは成
形によりレンチキュラーレンズ32を形成する。それか
ら、(B)に示されるように、第1の透明材料層40に
積層された拡散層30と第2の透明材料層42の他方の
表面とを接着する。この場合にも、屈折率が均一な第2
の透明材料層42aへのレンチキュラーレンズ32の成
形性はよく、比較的に薄い第2の透明材料層42aに良
好なレンチキュラーレンズ32を成形することができ
る。
【0021】図2は本発明の第2実施例のレンチ付拡散
板28を示す図である。このレンチ付拡散板28は、均
一な屈折率の透明材料層50と、光を拡散する微粒子を
樹脂に混入したバルク型拡散層52とから構成され、こ
のバルク型拡散層52にレンチキュラーレンズ32が形
成されている。この場合にも、透明材料層50はアクリ
ル樹脂からなり、バルク型拡散層52は上記したビーズ
をアクリル樹脂に分散させたものとして形成できる。た
だし、この場合にはレンチキュラーレンズ32を成形で
きるようにするために拡散層52が比較的に軟らかくな
るようにビーズの分散濃度を選定することが必要であ
り、且つ分解能を高くするためには拡散層52の厚さを
比較的に薄くする(例えば500μm)ことが必要にな
る。しかし、比較的に軟らかく且つ比較的に薄い拡散層
52のみで成形すると成形強度が不足する。従って、透
明材料層50をこの拡散層52に接着して全体としての
厚さが成形に耐える厚さ(例えば1mm)にして成形を
行うと、レンチキュラーレンズ32を所定の形状に成形
することができる。さらに、この透明材料層50は使用
時の機械的な強度を補強する作用も有する。また、拡散
層52の拡散能を高めるためにはベース樹脂に対して屈
折率差の大きいビーズを使用するとよい。
【0022】図5は本発明の第3実施例のレンチ付拡散
板28を示す図である。このレンチ付拡散板28は、図
1の実施例とほぼ同様に、第1の透明材料層40a、拡
散層30、及び第2の透明材料層42をこの順番に積層
してなり、第2の透明材料層42にレンチキュラーレン
ズ32が形成されている。この実施例においては、レン
チキュラーレンズ32を設けたものとは反対側の第1の
透明材料層40aに黒色の顔料等の吸光材を混入してあ
る。さらに、投射型スクリーン24を構成する際に、こ
のレンチ付拡散板28は、レンチキュラーレンズ32を
フレネルレンズ26と対向して配置される。
【0023】この投射型スクリーン24においては、液
晶パネル16及び投射レンズ18(図11)を通った画
像光は、矢印Xの方向からフレネルレンズ26に入射
し、レンチ付拡散板28上で拡散しつつ画像を形成す
る。そこで、例えば外部光Yがレンチ付拡散板28に入
射し、外側面の第1の透明材料層40aを透過してレン
チ付拡散板28の内部に入ると、第1の透明材料層40
aと拡散層30との境界面や、拡散層30と第2の透明
材料層42との境界面等で反射し、再び第1の透明材料
層40aの外部に出ることなり、画像光に対してノイズ
となる。本発明では、第1の透明材料層40aには吸光
材を混入してあるので、画像光の輝度が10%程度低下
するが、外部光は吸光材を少なくとも2回通過するので
その減衰量は大きくなり、画像光に対するノイズが小さ
くなり、コントラストのよい画像を得ることができるよ
うになる。
【0024】図6は本発明の第4実施例のレンチ付拡散
板28を示す図である。このレンチ付拡散板28は、図
1の実施例とほぼ同様に、第1の透明材料層40、拡散
層30、及び第2の透明材料層42をこの順番に積層し
てなり、第2の透明材料層42にレンチキュラーレンズ
が形成されている。この実施例は、レンチキュラーレン
ズの構造に特徴を有するものであり、図1の実施例の構
造に特に適合するものであるけれども、その他のレンチ
付拡散板にも適合可能である。
【0025】図6及び図7に示されるように、第2の透
明材料層42に設けられたレンチキュラーレンズは、輪
郭の異なった第1及び第2のレンズ要素32a、32b
の組合せからなる。第1及び第2のレンズ要素32a、
32bは第2の透明材料層42の基準平面に沿って交互
に配列してされている。すなわち、第1及び第2のレン
ズ要素32a、32bの根本部が共通の基準平面から立
ち上がっている。
【0026】第1のレンズ要素32aのレンズ断面の輪
郭は全体として一つの部分円からなり、第2のレンズ要
素32bのレンズ断面の輪郭は2個の部分円を交差させ
たものからなっている。図7の(B)においては、角度
αは、第1のレンズ要素32aのレンズ断面の基準平面
における接線と該基準平面に直角な法線との間の角度を
示している。角度θ1 は、第2のレンズ要素32bのレ
ンズ断面の基準平面における接線と該基準平面に直角な
法線との間の角度を示している。角度θ2 は、第2のレ
ンズ要素32bのレンズ輪郭を形成する該2個の部分円
の交差部におけるそれぞれの部分円の接線間の角度を示
している。さらに、P1 、P2 はそれぞれ基準平面にお
ける第1及び第2のレンズ要素32a、32bの底面積
を示す。
【0027】角度αは角度θ1 よりも大きくなってい
る。従って、第1のレンズ要素32aは比較的にゆるや
かな形状であり、第2のレンズ要素32bは比較的に立
ち上がった形状である。さらに、θ1 は0度から20度
の範囲にあり、角度θ2 は35度から55度の範囲にあ
る。これにより、第2のレンズ要素32bは全体として
さらに立ち上がり、基準平面に平行な部分はほとんどな
くなっている。さらに、P1 とP2 との比は、0.75
から3の範囲にあるのが好ましい。なお、第2のレンズ
要素32bのレンズ輪郭を形成する2個の部分円の交差
部を、局部的に平面又は曲面とし、先端の割れ等を防止
し、機械的強度を向上できる。
【0028】全体的には次の関係を満足するのが望まし
い。 θ1 : 0〜20 θ2 : 35〜55 α : 20〜40 P1 /P2 : 0.75〜3
【0029】このような第2の透明材料層42に設けら
れたレンチキュラーレンズを、輪郭の異なった第1及び
第2のレンズ要素32a、32bの組合せから構成する
ことによって、カラー表示における色むらやカラーシフ
ト等を低減し、面積の大きいスクリーン24でも分解能
を大きくすることが可能となるものである。
【0030】図8はカラー表示を行う場合の液晶パネル
16(及び投射レンズ18)と、スクリーン24との関
係を上から見たところを示す図である。カラー表示にお
いては、R、G、Bの3組の液晶パネル16(及び投射
レンズ18)がスクリーン24に対して左右関係で設け
られ、R、G、Bの各色成分がスクリーン24上の同一
点へ向かって入射されるようになっている。R、G、B
の各色成分は異なった位置から同一点へ向かって入射さ
れるので、スクリーン24へのR、G、Bの入射光の角
度にずれが生じる。レンチキュラーレンズはスクリーン
24への入射光を拡散してあらゆる位置に居る観視者が
同じようにその光による画像を見ることができるように
したものであるが、一般的なレンチキュラーレンズは中
心指向性があり(図13の拡散分布参照)、拡散光が中
心部ほど強く、中心からずれるほど弱くなる傾向があ
る。このため、スクリーン24の中央部に居て右(又は
左)を見ている観視者EC は、赤が強い(又は青が強
い)と感じる。これが色むらと呼ばれる。また、スクリ
ーン24の右から左に移動しながらスクリーンを見てい
る観視者ER (EL )にはスクリーン上の所定の位置の
色が変わるように見える。これがカラーシフトと呼ばれ
る。
【0031】レンチキュラーレンズを上記したように輪
郭の異なった第1及び第2のレンズ要素32a、32b
の組合せから構成することによって、第1のレンズ要素
32aは比較的に狭い角度範囲で比較的に真っ直ぐな方
向に拡散を行い、第2のレンズ要素32bは第1のレン
ズ要素32aよりも大きな角度範囲で比較的横方向に拡
散を行い、よってそれらの合計として色むらやカラーシ
フト等を低減するものである。
【0032】次に、実施例として、θ1 が10度、θ2
が50度、αが30度、P1 /P2 が1.5の第1及び
第2のレンズ要素32a、32bからなるレンチキュラ
ーレンズを有するスクリーン24を製造し、これを図9
の配置関係(単位mm)に置いて配光を測定した。その
結果が図10に示されている。スクリーン24を通る中
心線と、視聴者とスクリーン24上の中心とを結ぶ線と
の間の角度Bを曲がり角度とした。このようなスクリー
ン24では、第1のレンズ要素32aが主として±25
度内の配光を担当し、第2のレンズ要素32b±25度
外の配光を担当するように意図したものであった。図1
0は曲がり角度に対して各色成分の強度を示した図であ
り、この図から、各色成分は曲がり角度にかかわりなく
ほとんど同じような強度を有し、本発明によれば色むら
やカラーシフトを低減できることが分かった。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
面積及び板厚を大きくしても所定の分解能を与えること
のできるレンチ付拡散板とその製造方法が提供され、大
型で分解能の高いスクリーンを形成するのに適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す図である。
【図3】図1のレンチ付拡散板の製造工程を説明する図
であり、(A)は第1工程、(B)は第2工程を示す図
である。
【図4】図1のレンチ付拡散板の別の製造工程を説明す
る図であり、(A)は第1工程、(B)は第2工程を示
す図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す図である。
【図7】図6のレンチキュラーレンズの詳細図であり、
(A)は拡大斜視図、(B)は拡大正面図である。
【図8】色むら及びカラーシフトを説明する図である。
【図9】図6の実施例によるスクリーンの配置関係を示
す図である。
【図10】図6の実施例によるスクリーンでの各色成分
の配光を示す図である。
【図11】投射型液晶ディスプレイを示す図である。
【図12】図11のスクリーンの詳細図であり、(A)
は正面図、(B)は斜視図である。
【図13】図11の作用を説明する図である。
【図14】従来のレンチ付拡散板を示す図であり、
(A)は1つの例を示す図、(B)は別の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10…ディスプレイ 24…スクリーン 26…フレネルレンズ 28…レンチ付拡散板 30…拡散層 32…レンチキュラーレンズ 32a…第1のレンズ要素 32b…第2のレンズ要素 40…第1の透明材料層 42…第2の透明材料層 50…透明材料層 52…バルク型拡散層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均一な屈折率の第1の透明材料層(4
    0)と、光を拡散する微粒子を含む拡散層(30)と、
    均一な屈折率の第2の透明材料層(42)とが、この順
    番に積層されており、該第1及び第2の透明材料層の少
    なくとも一方の表面にレンチキュラーレンズ(32)が
    設けられているレンチ付拡散板。
  2. 【請求項2】 均一な屈折率の第1の透明材料層と、光
    を拡散する微粒子を樹脂に混入した拡散層と、均一な屈
    折率の第2の透明材料層とを、この順番に積層して一体
    的な原板を形成し、該一体的な原板の該第1及び第2の
    透明材料層の少なくとも一方の表面に成形によりレンチ
    キュラーレンズを形成する請求項1に記載のレンチ付拡
    散板の製造方法。
  3. 【請求項3】 均一な屈折率の第1の透明材料層と、光
    を拡散する微粒子を樹脂に混入した拡散層とを積層して
    一体化し、均一な屈折率の第2の透明材料層の表面に切
    削あるいは成形によりレンチキュラーレンズを形成し、
    該第1の透明材料層に積層された該拡散層と該第2の透
    明材料層の他方の表面とを接着する請求項1に記載のレ
    ンチ付拡散板の製造方法。
  4. 【請求項4】 該第1及び第2の透明材料層のうちの少
    なくとも一方の透明材料層に吸光材を混入した請求項1
    に記載のレンチ付拡散板。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のレンチ付拡散板(2
    8)と、フレネルレンズ(26)とからなり、該レンチ
    付拡散板の該レンチキュラーレンズ(32)を該フレネ
    ルレンズと対向して配置した投射型スクリーン。
  6. 【請求項6】 均一な屈折率の透明材料層(50)と、
    光を拡散する微粒子を樹脂に混入してなり且つレンチキ
    ュラーレンズ(32)が形成されたバルク型拡散層(5
    2)とを一体的に積層してなるレンチ付拡散板。
  7. 【請求項7】 レンチキュラーレンズを備え、該レンチ
    キュラーレンズが輪郭の異なった第1及び第2のレンズ
    要素(32a、32b)を基準平面に沿って交互に配列
    してなる請求項1または請求項6に記載のレンチ付拡散
    板。
  8. 【請求項8】 該第1のレンズ要素のレンズ断面の基準
    平面における接線と該基準平面に直角な法線との間の角
    度(α)が、該第2のレンズ要素のレンズ断面の基準平
    面における接線と該基準平面に直角な法線との間の角度
    (θ1 )よりも大きく、該第1のレンズ要素のレンズ断
    面の輪郭が全体として一つの部分円からなり、該第2の
    レンズ要素のレンズ断面の輪郭が2個の部分円を交差さ
    せたものからなる請求項7に記載のレンチ付拡散板。
  9. 【請求項9】 該第2のレンズ要素のレンズ断面の基準
    平面における接線と該基準平面に直角な法線との間の角
    度(θ1 )が0度から20度の範囲にあり、該第2のレ
    ンズ要素のレンズ輪郭を形成する該2個の部分円の交差
    部におけるそれぞれの部分円の接線間の角度(θ2 )が
    35度から55度の範囲にある請求項8に記載のレンチ
    付拡散板。
  10. 【請求項10】 該第1のレンズ要素の底面積と該第2
    のレンズ要素の底面積との比(P1 /P2 )が、0.7
    5から3の範囲にある請求項8に記載のレンチ付拡散
    板。
  11. 【請求項11】 該第2のレンズ要素のレンズ輪郭を形
    成する該2個の部分円の交差部を、局部的に平面または
    曲面とすることを特徴とする請求項8に記載のレンチ付
    拡散板。
JP3151793A 1991-06-24 1991-06-24 レンチ付拡散板とその製造方法 Withdrawn JPH052221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3151793A JPH052221A (ja) 1991-06-24 1991-06-24 レンチ付拡散板とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3151793A JPH052221A (ja) 1991-06-24 1991-06-24 レンチ付拡散板とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH052221A true JPH052221A (ja) 1993-01-08

Family

ID=15526420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3151793A Withdrawn JPH052221A (ja) 1991-06-24 1991-06-24 レンチ付拡散板とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH052221A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7248407B2 (en) * 2003-06-24 2007-07-24 Lg Electronics Inc. Microlens array sheet of projection screen, and method for manufacturing the same
CN111175868A (zh) * 2020-01-22 2020-05-19 京东方科技集团股份有限公司 扩散板、液晶显示屏及拼接墙显示屏

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7248407B2 (en) * 2003-06-24 2007-07-24 Lg Electronics Inc. Microlens array sheet of projection screen, and method for manufacturing the same
CN111175868A (zh) * 2020-01-22 2020-05-19 京东方科技集团股份有限公司 扩散板、液晶显示屏及拼接墙显示屏

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100618601B1 (ko) 프레넬렌즈 시트 및 이를 구비한 투과형 스크린
US6297908B1 (en) Directional light-diffusing film, a method of manufacturing same, and a display device that uses same
CA1285161C (en) Transmission type projection screen
EP0640850A2 (en) Microlens array sheet for a liquid crystal display, method for attaching the same and liquid crystal display equipped with the same
EP2930561B1 (en) Screen for reflective projector
WO2002041048A1 (en) Light control device
US4309073A (en) Translucent screen assembly
CN110824826A (zh) 投影屏幕及投影系统
JPH01161228A (ja) フロント投影スクリーン
GB2302963A (en) Rear projection screen with light absorbing bodies totally reflecting light from a Fresnel lens
US7102820B2 (en) Flat valley fresnel lens for a display device
JP2006337459A (ja) レンズアレイシート及び背面投影型映写スクリーン
US11656398B2 (en) Illumination and display apparatus
JP5012221B2 (ja) バックライトユニット、およびディスプレイ装置
JPS62249134A (ja) 背面投影スクリ−ン
JP2000035616A (ja) スクリーンシート
WO2005036260A1 (ja) フレネルレンズ及び透過型スクリーン、並びにこれらを用いた背面投写型ディスプレイ装置
JPH052221A (ja) レンチ付拡散板とその製造方法
JPS63165838A (ja) 透過型スクリ−ン
JP2007171561A (ja) スクリーンおよび背面投写型表示装置
JPH11219609A (ja) 導光板、面光源装置及び液晶表示装置
JP2003177477A (ja) フレネルレンズシートおよび透過型投影スクリーン
JP2008139541A (ja) 光学シート、それを用いたバックライトユニット、およびディスプレイ装置
JP2006145881A (ja) 反射型投影スクリーン
TW200304579A (en) Micro-lens sheet and projection screen

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980903