JPH0522112Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、テーブルの脚を形成する際に用い
るテーブルの脚部構造に関するものである。

〔背景技術〕

従来、テーブルは、その用途に従つておよそそ
の脚の長さが決められており、かつその脚は固定
的で長さの調節をすることができなかつた。つま
り、ダイニングルーム等の洋室においては、脚の
長いテーブルを用い、和室等の畳敷きの部屋にお
いては脚の短い座卓を用いていた。そのため、同
じテーブルを和室および洋室に兼用することがで
きなかつた。

〔考案の目的〕 この考案の目的は、脚の長さを調節することに
より、和室および洋室に兼用可能なテーブルの脚
部構造を提供することである。

〔考案の開示〕

この考案のテーブルの脚部構造は、上下部にね
じ部を形成した内側脚部材と、この内側脚部材に
外嵌しかつ前記内側脚部材のねじ部に対して内周
側の上部にねじ部を形成し前記内側脚部材のねじ
部に螺合して伸縮自在に設けた外側脚部材とを備
え、前記内側脚部材またはを天板に固定したもの
である。

この考案の構成によれば、上下部にねじ部を形
成した内側脚部材に対して内周側の上部にねじ部
を形成した外側脚部材を外嵌したので、外側脚部
材の上部と内側脚部材の下部を螺合することによ
り、脚を伸ばした状態で使用することができる。
また、内側脚部材の上部と外側脚部材の上部を螺
合することにより、脚を縮めた状態で使用するこ
とができる。したがつて、内側脚部材をテーブル
の天板に固定することにより、テーブルの高さ調
節が可能になり、このテーブルを和室よび洋室に
兼用することができる。

実施例 この考案の一実施例を第１図および第２図に基
づいて説明する。このテーブルの脚部構造は、第
１図に示すように、上下部にねじ部３ａ，３ｂを
形成した内側脚部材３と、この内側脚部材３に外
嵌しかつ内側脚部材３のねじ部３ａ，３ｂに対し
て内周側の上部にねじ部４ａを形成し内側脚部材
３のねじ部３ａ，３ｂに螺合して伸縮自在に設け
た外側脚部材４とを備え、内側脚部材３を天板２
に固定したものである。

内側脚部材３は、木材や鋼管等からなる。内側
脚部材３の上端部は、テーブル１の天板２の下部
に埋め込み固定されている。内側脚部材３の上部
および下部には、ねじ溝を削成してねじ部３ａ，
３ｂが形成してある。なお、内側脚部材３を木材
で形成する場合は、表面にねじ溝を形成した環状
のリング（図示せず）を内側脚部材３に嵌着す
る。

外側脚部材４は、鋼管等からなる。外側脚部材
４の上部は他の部分よりも厚めに形成されてお
り、内周側にねじ溝を削成してねじ部４ａが形成
してある。

この実施例による内側および外側脚部材３，４
の使用動作を説明する。このテーブル１を洋室で
使用する場合は、第１図に示すように、内側脚部
材３の下部のねじ部３ｂと外側脚部材４の上部の
ねじ部４ａとを螺合し、脚を伸ばした状態にして
使用する。また、このテーブル１を和室で使用す
る場合には、第２図に示すように、内側脚部材３
に外側脚部材４を外嵌し、外側脚部材４のねじ部
４ａと内側脚部材３の上部のねじ部３ａとを螺合
させ、脚を縮めた状態で使用する。

この実施例の構成によると、内側脚部材３の下
部に形成したねじ部３ｂと外側脚部材４の上部に
形成したねじ部４ａを螺合させることにより、脚
を伸ばすことができ、洋室等のテーブル１として
使用することができる。また、内側脚部材３を外
側脚部材４で外嵌し、内側脚部材３の上部のねじ
部３ａと外側脚部材４の上部のねじ部４ａとを螺
合することにより、脚を短くすることができ、和
室等において使用することができる。このとき、
外側脚部材４をねじ込み上昇させることによつ
て、外側脚部材４の上端と天板２の下面とを隙間
無く当接することができる。したがつて、外側脚
部材４あるいは天板２に外力を加えた際に、外側
脚部材４と天板２との間にがたつき等が生じない
ため、互いの損傷が起らない。また、脚の伸縮が
外側脚部材４を回転させることにより行えるの
で、操作が簡単である。さらに、内側脚部材３お
よび外側脚部材４に形成したねじ部３ａ，３ｂ，
４ａの長さの範囲内において、若干の高さ寸法の
調節を行うことが可能である。

〔考案の効果〕

この考案のテーブルの脚部構造によると、上下
部にねじ部を形成した内側脚部材に対して内周側
の上部にねじ部を形成した外側脚部材を外嵌した
ので、外側脚部材の上部と内側脚部材の下部を螺
合することにより、脚を伸ばした状態で使用する
ことができる。また、内側脚部材の上部と外側脚
部材の上部を螺合することにより、脚を縮めた状
態で使用することができる。したがつて、内側脚
部材または外側脚部材のうち一方をテーブルの天
板に固定することにより、テーブルの高さ調節が
可能になり、このテーブルを和室および洋室に兼
用することができるという効果がある。しかも、
脚を縮めた状態で使用する場合、内側部材の上部
のねじ部に螺合した外側脚部材をねじ込み上昇さ
せることによつて、この外側脚部材の上端と天板
の下面とを隙間無く当接することができる。した
がつて、外側脚部材あるいは天板に外力を加えた
際に、外側脚部材と天板との間にがたつき等が生
じないため、互いの損傷が起らない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の部分断面図、第
２図は脚を縮めた状態の部分断面図である。 １……テーブル、２……天板、３……内側脚部
材、３ａ，３ｂ……ねじ部、４……外側脚部材、
４ａ……ねじ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下部にねじ部を形成した内側脚部材と、この
   内側脚部材に外嵌しかつ前記内側脚部材のねじ部
   に対して内周側の上部にねじ部を形成し前記内側
   脚部材のねじ部に螺合して伸縮自在に設けた外側
   脚部材とを備え、前記内側脚部材を天板に固定し
   たテーブル脚部構造。