JPH05218677A - 磁気シールド性能向上方法および装置 - Google Patents

磁気シールド性能向上方法および装置

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JPH05218677A
JPH05218677A JP1889292A JP1889292A JPH05218677A JP H05218677 A JPH05218677 A JP H05218677A JP 1889292 A JP1889292 A JP 1889292A JP 1889292 A JP1889292 A JP 1889292A JP H05218677 A JPH05218677 A JP H05218677A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic field
shield
shielding
shielded
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Withdrawn
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JP1889292A
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English (en)
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Yasuo Okazaki
靖雄 岡崎
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な手段で、磁気シールド性能を向上させ
得る方法および装置を提供すること。 【構成】 シールドすべき磁界の方向に、シールドすべ
き磁界の5倍以上の強さの磁界を、磁気シールド装置に
予め付与する。 【効果】 磁気シールド装置に巻線を施すことなく、シ
ールド性能を随時向上せしめ得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気機器、電子機器等
の分野で用いられる、磁気を遮断するシールド容器等に
おいて磁気シールド性能を格段に向上せしめ得る方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気機器、電子機器の高性能化および利
用拡大に伴って、これら機器における使用磁界範囲は拡
大される傾向にあり、操作室、試験室或は人体等を磁界
から保護したり、電気機器、電子機器相互の磁気による
障害を防止するために、機器から出る磁界を遮蔽する能
動遮蔽或は機器に侵入する磁界を遮蔽する受動遮蔽が行
われている。
【0003】たとえば、核磁気共鳴(NMR)を用いる
イメージング装置においては、超電導磁石等による強磁
界を必要とするから測定領域外への漏洩磁束が大きくな
る。そこで、環境への漏洩磁界を小さくすべく磁気シー
ルドがなされる。これら磁気シールドには、磁気遮蔽材
が用いられる。磁気遮蔽材としては、鉄をはじめとする
強磁性材料(軟質磁性材料)が使用される。たとえば、
核磁気共鳴(NMR)を用いるイメージング装置におけ
るように、超電導磁石等による強磁界を発生する場合
は、厚鋼板が磁気遮蔽材として用いられる。また、部屋
を磁気シールドする場合は、小型、軽量という観点から
最近は電磁鋼板やパーマロイ、アモルファス等の磁性薄
帯が用いられるようになってきている。
【0004】磁気シールドするに際しては、一般に、透
磁率の高い材料が使用される。ところが、現実には磁気
シールドすべき磁場の強さによって材料の透磁率が変わ
るから、適切な材料の選択が必要となる。また、磁気シ
ールドは、シールドすべき磁界の磁束を集めることによ
ってなされるから、磁界が大きくなると磁気遮蔽材の断
面積を大きくしたり、磁束密度が高い材料を用いたりす
ることが必要となってくる。しかし、このように材料を
選択しても、材料特性に起因して期待されるシールド特
性が得られないことが多い。特に、数十ガウス以下の低
磁場での磁気シールドを行おうとする場合にこの傾向が
ある。
【0005】磁気シールド体は、磁気遮蔽材の磁気特性
が100%発揮される状態で使用されることが望まし
い。そのために、磁気遮蔽材を磁気シールド体に加工す
るときに磁気材に残存する歪を焼鈍によって除去するこ
とが考えられるが、磁気シールド体の大きさや形状によ
っては焼鈍が困難なものもあり、実際上、磁気シールド
体全部を焼鈍することはあまりなされず、加工組み立て
ままの状態で使用されることが多い。従って、磁気遮蔽
材の加工組み立て段階で導入された歪によって磁気遮蔽
材の磁気特性が劣化し、わけても低磁場での磁気シール
ドを効果的に行うことが極めて困難となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】磁気シールドに用いら
れる磁気遮蔽材として、磁束密度の高い材料では純鉄
板、電磁厚板、電磁薄板または、通常用いられる低炭素
構造用鋼板等がありさらに、透磁率の高い材料としてパ
ーマロイ等がある。本発明は、これら強磁性材を加工し
組み立てて磁気シールド体を構成する方法および装置で
あって、特に数十乃至数ガウスの静磁場或は低周波の磁
場を効果的にシールドする方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、磁性材料によって磁気シールド装置を構成するに
際し、シールドすべき磁界の方向にシールドすべき磁界
の5倍以上の強さの磁界を前記磁気シールド装置に予め
付与することを特徴とする磁気シールド性能向上方法、
磁性材料によって構成される磁気シールド装置であっ
て、シールドすべき磁界の方向にシールドすべき磁界の
5倍以上の強さの磁界を前記磁気シールド装置に予め付
与する手段を有することを特徴とする磁気シールド性能
向上装置にある。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。強磁性材
を加工し、組み立てて磁気シールド体を構成するに際し
て、シールド性能を向上させる手段として消磁法を適用
することが考えられる。消磁法は、対象に数十Hz以上の
交流磁界を付与してプラス、マイナスの大きな磁界から
徐々に付加磁界を減少させていく方法であり、環状鉄芯
の磁気測定のために多用されている。
【0009】磁気シールド体に消磁法を適用するには、
強磁性材を加工し、組み立てて磁気シールド体を構成し
た後、磁気シールド体にコイルを巻回して交流磁界を付
与し、消磁する必要がある。しかし、強磁性材を加工
し、組み立てて磁気シールド体としたものの消磁を行う
ことは容易ではない。即ち、磁気シールド体に励磁用コ
イルを巻回する必要がありまた、励磁の方向はコイルの
巻き線位置によって決まるから磁気シールド体のような
容器構造を有するものにおいては、効果的に消磁するこ
とが極めて困難である。磁気シールド体が単純な円筒形
状を呈する場合は、図1に示すような巻き線を施すこと
によって磁気シールド体の周方向に励磁することができ
る。
【0010】しかしながら、磁気シールド体が図2に示
すような有底の円筒体である場合には、コイルを巻回す
ることができない。さりとて、磁気シールド体の周方向
にコイルを巻回しても有効な励磁界を得ることができな
い。
【0011】発明者は、磁気シールドに関し研究を進め
た結果、消磁法におけるように励磁コイルを磁気シール
ド体に巻回しなくとも簡単かつ効果的に磁気シールド性
能を向上せしめ得る手段を見出した。即ち、磁気シール
ド体がシールドすべき磁界の強さおよびその方向(シー
ルド磁界と呼ぶ)を検出し、シールド磁界の方向に、シ
ールド磁界の強さの5倍以上の強さの磁界を付与する。
磁界を付与した後、磁界を除去し次いで2回目の磁界付
与を行う。磁界付与は2回以上複数回行う。消磁の場合
のような、シールド磁界と逆向きの磁界付与は必要では
ない。
【0012】磁気シールド体に磁界を付与するには、磁
気シールド体に直接的にコイルを巻回することなく、外
部から電磁石やヘルムホルツ・コイル、ソレノイド・コ
イル等によって行う。シールド磁界の方向が磁気シール
ド体の形状から励磁巻き線を直接磁気シールド体に巻回
することが適合する方向であれば、励磁巻き線を磁気シ
ールド体に巻回することによって磁界を付与するように
してもよい。磁界の付与は、静磁界或は低周波の磁界で
行うのがよく、高い周波数の磁界を用いるのは大きな磁
界を得るのに不利である。
【0013】本発明によれば、強磁性体を磁気シールド
体を組み立ててシールド装置とした場合も装置の外部か
ら容易にシールド性能の向上を図ることができる。ま
た、シールド性能が低下してきた場合でも磁気シールド
体の外部から随時シールド性能を回復せしめ得る。
【0014】本発明によって磁気シールド体のシールド
性能が向上するのは、磁界付与を行うことによって、シ
ールド磁界方向に磁気遮蔽材の特性が向上する、即ち励
磁を与えられた方向に磁化特性が向上し、見掛け上透磁
率が向上するためである。従って、付与磁界が小さけれ
ば磁気遮蔽材への効果は小さく、シールド磁界の5倍以
上の強さの磁界を付与する必要がある。磁界の付与は、
1回でも効果を発揮するけれども、2回以上複数回行え
ば、安定したシールド性能向上効果を得ることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基ずいて、具体的に
説明する。 (実施例1)3mm板厚の電磁純鉄で、100mm×100
mm×300mmのシールド体を、100mm×300mmの板
4枚と100mm角の底板で組立てた。このシールド体を
10ガウスの磁界環境のもとに置き、シールド性能を測
定した。しかる後、このシールド体を、シールド磁界と
同一方向に300mm径のソレノイドコイルの直流磁界で
励磁し、しかる後、シールド性能を測定した。励磁は、
磁界付与はじめから、除去までの1サイクルを5秒で行
った。シールド体1〜3で、付与磁界強さを変え、シー
ルド体4〜6で、付与磁界の回数を変えた。実験結果を
表1に示す。
【0016】シールド性Soは、 S=He/Hi He:シールド磁界=10G Hi:シールド後の磁界 で示される値である。表1から明らかなように、本発明
による方法で、シールド性能が大幅に向上していること
が判る。
【0017】
【表1】
【0018】(実施例2)3.2mm板厚の珪素含有鋼板
で、60mm角筒のシールド体でシールド装置を製作し
た。15ガウスの1方向静磁場環境での、シールド性を
測定した。製作のままのシールド性Soは、7.3であ
った。次に200ガウスの磁界を静磁場と同じ方向に2
回付与し、その後、シールド性を測定した。
【0019】同一空間での、シールド性Soは21.4
であった。シールド性の向上が、シールド体の材料位置
によって異なるかどうかを調べるため、シールド体を1
80度回転させ、同様にシールド性を測定した。この場
合のシールド性は、20.1とほぼ同じであった。本発
明により、シールド性が向上し、材料部材位置によらな
いことが判った。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、シ
ールド装置に直接巻線を行わず、外部から磁界を与える
ことにより、シールド性能を効果的に行うことが可能に
なり、シールド性の優れたシールド装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同筒形状の磁気シールド体の励磁方法を示す説
明図。
【図2】有底の磁気シールド体の同方向に巻線した場合
を示す説明図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料によって磁気シールド装置を構
    成するに際し、シールドすべき磁界の方向にシールドす
    べき磁界の5倍以上の強さの磁界を前記磁気シールド装
    置に予め付与することを特徴とする磁気シールド性能向
    上方法。
  2. 【請求項2】 磁性材料によって構成される磁気シール
    ド装置であって、シールドすべき磁界の方向にシールド
    すべき磁界の5倍以上の強さの磁界を前記磁気シールド
    装置に予め付与する手段を有することを特徴とする磁気
    シールド性能向上装置。
JP1889292A 1992-02-04 1992-02-04 磁気シールド性能向上方法および装置 Withdrawn JPH05218677A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008053121A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Horiba Ltd 磁気シールド装置及び磁気シールド方法
CN110993252A (zh) * 2019-12-25 2020-04-10 哈尔滨工业大学 分布式退磁线圈系统、屏蔽装置及退磁方法

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US11410810B2 (en) 2019-12-25 2022-08-09 Harbin Institute Of Technology Distributed demagnetizing coil system, shielding device, and demagnetizing method

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