JPH05218589A - 電子ビーム励起半導体発光素子 - Google Patents

電子ビーム励起半導体発光素子

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JPH05218589A
JPH05218589A JP2291492A JP2291492A JPH05218589A JP H05218589 A JPH05218589 A JP H05218589A JP 2291492 A JP2291492 A JP 2291492A JP 2291492 A JP2291492 A JP 2291492A JP H05218589 A JPH05218589 A JP H05218589A
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JP
Japan
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electron beam
semiconductor
light emitting
substrate
emitting device
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Application number
JP2291492A
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English (en)
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Akihiro Matsumoto
晃広 松本
Osamu Yamamoto
修 山本
Hiroshi Nakatsu
弘志 中津
Masanori Watanabe
昌規 渡辺
Kazuaki Sasaki
和明 佐々木
Tadashi Takeoka
忠士 竹岡
Masaki Kondo
正樹 近藤
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光用の半導体に近接配置したり、あるいは
集積化することが可能になり、結果的に装置構成を格段
に小型化、軽量化でき、種々のデバイスへの応用が期待
される電子ビーム励起半導体発光素子を実現する。 【構成】 Si基板100とタングステン電極103の
間に直流電源107より電圧を印加する。この時、Si
基板100は冷陰極となり、タングステン電極103は
陽極となる。両電極100、103の間の電界はSi基
板100に形成された円錐状の突起101に集中する。
このため、突起101には高電界が生じ、該突起101
から半導体共振器110に向けて電子ビーム108が放
出される。放出された電子ビーム108は高電界により
加速されて、半導体共振器110のAg電極105に照
射される。続いて、ZnSeバルク結晶104の内部に
進入した電子ビーム108は、電子一正孔対を生成し、
再結合光を半導体共振器110内部で共振させて、外部
に向けてレーザ光109を放射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑色から青色、更には
紫外線領域にいたる短波長のレーザ光を発生することが
できる電子ビーム励起半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの光源として、最近では半導
体レーザが多用される傾向にある。この種の光ディスク
においては、記録密度の向上を図るために、レーザ光の
短波長化が要望されている。
【0003】これまでに、実用化されているレーザ光の
波長は、AlGaAs系の赤外領域780nmから、I
nGaAlP系の赤色領域670nmまで短波長化が進
んでいる。しかし、InGaAlP系レーザにおいて
は、波長600nmが限界であり、それより短波長の緑
色から青色領域のレーザを実現することが非常に困難で
ある。
【0004】AlGaAs系およびInGaAlP系は
III−V族半導体であるが、それよりエネルギーギャッ
プの大きなII−VI族半導体はそのような短波長領域のレ
ーザの材料に適している。しかしながら、II−VI族半導
体ではレーザ光の伝導度を制御する上で不十分であり、
特にレーザ発振を可能とするp型半導体はまだ得られて
いない。
【0005】そこで、最近ではpn接合による電流注入
以外の方法が種々検討されてきており、その中の1つの
方法として電子ビーム励起法がある。以下に図9に従い
従来の電子ビーム励起法を説明する。
【0006】高反射率膜10、11を上下両面に有する
II−VI族半導体のバルク結晶12に電子ビーム13を照
射する。この電子ビーム13は従来のフィラメント加熱
方式により照射される。すなわち、フィラメント15を
加熱し、これにより陰極16から熱電子を放出して電子
ビーム13を発生し、続いて該電子ビーム13を陽極1
7で加速し、レンズ18を介してバルク結晶12に照射
する。電子ビーム13は、バルク結晶12の内部で電子
一正孔対を生成して、再結合光を高反射率膜10、11
およびバルク結晶12で形成される共振器内部で共振す
ることによりレーザ光14を放射する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
電子ビーム励起法による半導体発光素子では、フィラメ
ント加熱方式で電子ビーム13を発生させる構成をとる
ため、比較的大型の電子ビーム照射装置が必要になる。
このため、該電子ビーム照射装置を発光用の半導体(バ
ルク結晶12)と近接して配置したり、あるいは集積化
するには不適であり、装置構成全体の小型化を図る上で
のネックになっていた。
【0008】一方、近年の半導体微細加工技術の進歩に
伴い、真空マイクロエレクトロニクスと呼ばれる技術が
注目されている。これは半導体上にミクロメータサイズ
の微小な真空管を形成する技術であり、高速素子への応
用が研究されている。この技術を用いて半導体から電子
を取り出すためには、半導体基板に微小な円錐状の突起
を設け、この突起の先端に高電界を集中させる電界放出
エミッタ構造がとられる。
【0009】本発明はこのような現状下に鑑みてなされ
たものであり、発光用の半導体に近接配置したり、ある
いは集積化することが可能になり、結果的に装置構成を
格段に小型化、軽量化でき、種々のデバイスへの応用が
期待される電子ビーム励起半導体発光素子を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電子ビーム励起
半導体発光素子は、半導体基板上に形成された冷陰極の
エミッタを有する微小電子ビーム照射装置を、発光用の
半導体に近接して配置してなり、そのことにより上記目
的が達成される。
【0011】好ましくは、前記冷陰極の電界放出エミッ
タを複数アレイ状に設ける。
【0012】また、好ましくは、前記発光用の半導体が
半導体共振器を形成し、該半導体共振器を前記半導体基
板に近接配置する。
【0013】また、好ましくは、前記電界放出エミッタ
から放出される電子ビームの出射方向と、前記半導体共
振器から出射されるレーザ光の出射方向が平行になるよ
うにする。
【0014】また、好ましくは、前記電界放出エミッタ
から放出される電子ビームの出射方向と、前記半導体共
振器から出射されるレーザ光の出射方向が垂直になるよ
うにする。
【0015】また、本発明の電子ビーム励起半導体発光
素子は、冷陰極のエミッタを有する微小電子ビーム照射
装置と、発光用の半導体を同一の半導体基板上に形成し
てなり、そのことにより上記目的が達成される。
【0016】
【作用】冷陰極のエミッタ(エミッタ構造)を有する微
小電子ビーム照射装置は、上記の真空マイクロエレクト
ロニクス技術を用いて作製できる。このような微小電子
ビーム照射装置はその微小性により、発光用の半導体と
近接配置したり、あるいは該発光用の半導体に集積化す
ることが可能になる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0018】(実施例1)図1および図2は本発明電子
ビーム励起半導体発光素子の実施例1を示す。Si基板
100上の中央部には円錐状の突起101が形成されて
いる。この突起101は、円形のレジストマスクを用い
て、KOHエッチングにより異方性エッチングを行って
形成される。
【0019】続いて、レジストマスクを残して、Si基
板100上にSiO絶縁膜102およびタングステン電
極103を順次形成し、その後、レジストマスクをリフ
トオフする。
【0020】このようにして作製されたSi基板100
には、半導体共振器110が近接して平行に配置され
る。該半導体共振器110は、II−VI族半導体のZnS
eバルク結晶104の表裏両面を鏡面研磨し、一方の面
にAg電極105を形成し、他方の面に誘電体薄膜10
6を形成して作製される。なお、半導体共振器110は
Ag電極105が形成された面をSi基板100に対向
して配置されている。
【0021】以上の配置形態により形成される本実施例
1の電子ビーム励起半導体発光素子は、ガラスで密封さ
れ、かつ10ー4Pa以下の真空度に保持される。以下に
本実施例1の電子ビーム励起半導体発光素子の動作を説
明する。
【0022】Si基板100とタングステン電極103
の間に直流電源107より電圧を印加する。この時、S
i基板100は冷陰極となり、タングステン電極103
は陽極となる。両電極100、103の間の電界はSi
基板100に形成された円錐状の突起101に集中す
る。このため、突起101には高電界が生じ、該突起1
01から半導体共振器110に向けて電子ビーム108
が放出される。すなわち、上記構成のSi基板100に
おいては、突起101が電子ビーム発生用の電界放出エ
ミッタとなる。
【0023】放出された電子ビーム108は高電界によ
り加速されて、半導体共振器110のAg電極105に
照射される。続いて、ZnSeバルク結晶104の内部
に進入した電子ビーム108は、電子一正孔対を生成
し、再結合光を半導体共振器110内部で共振させて、
外部に向けてレーザ光109を放射する。このレーザ光
109は波長475nmの青色レーザ光である。
【0024】なお、上記構成において、直流電源107
からの印加電圧は100V、照射電子ビームの電流密度
は20A/cm2とした。
【0025】(実施例2)図3は本発明電子ビーム励起
半導体発光素子の実施例2を示す。本実施例2において
も、実施例1と同様に、同じ方法でSi基板200上に
円錐状の突起201、SiO絶縁膜202およびタング
ステン電極203を形成する。但し、本実施例2におい
て、突起201は複数(図示例では4個)アレイ状に形
成されている。
【0026】一方、本実施例2の半導体共振器210は
以下のようにして作製される。まず、GaAs基板20
4上に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor De
position)法によりZnSSeクラッド層205、Zn
Se/ZnSSeの多重量子井戸からなる活性層20
6、ZnSSeクラッド層207を順次成長させる。
【0027】続いて、円形のレジストマスク及びSiO
2のマスクでカバーして、GaAs基板204の表面ま
でエッチングを行い、メサ状の成長層を残す。続いて、
レジストマスクを除去した後、SiO2をマスクとし
て、MOCVD法で選択的にメサ状の成長層の回りをZ
nSSe層208で埋め込み成長させる。続いて、マス
クとして用いたSiO2を除去した後、成長層表面にA
g電極209を形成する。
【0028】一方、GaAs基板204側には、活性層
206からの光出射用の円形の溝217を成長層表面ま
でエッチングにより形成する。また、溝217の成長層
表面には誘電体薄膜211を設ける。
【0029】以上のようにして、本実施例2において
は、半導体共振器210を、Si基板200に対向配置
されるGaAs基板204上の上記突起201と対応す
る部分に複数(図示例では4個)アレイ状に形成する。
すなわち、本実施例2においては、Si基板200とG
aAs基板204は、Si基板200に設けた円錐状の
突起201、201…がGaAs基板204に設けた半
導体共振器210、210…にそれぞれ正対するよう
に、近接して平行に配置されている。以下に本実施例2
の電子ビーム励起半導体発光素子の動作を説明する。
【0030】上記実施例1同様に、Si基板200とタ
ングステン電極203との間に直流電源212より動作
電圧を印加する。このとき、Si基板200は冷陰極と
なり、各突起201、201…が電界放出用のエミッタ
となって電子ビーム213を半導体共振器210側に向
けて照射する。該電子ビーム213は直流電源214よ
り印加される加速電圧により加速され、GaAs基板2
04に形成したZnSe/ZnSSeからなる活性層2
06を有する半導体共振器210内部に進入してレーザ
光215を外部に向けて放射する。
【0031】本実施例2による場合は、半導体共振器2
10が同一基板上に複数形成されているので、複数のレ
ーザ光215が得られる利点がある。
【0032】なお、上記実施例1および実施例2では、
電子ビームの出射方向とレーザ光の出射方向とが平行に
なる電子ビーム励起半導体発光素子に本発明を適用する
場合について説明したが、以下に示すように、本発明
は、電子ビームの出射方向とレーザ光の出射方向とが垂
直になる電子ビーム励起半導体発光素子についても同様
に適用できる。
【0033】(実施例3)図4は本発明電子ビーム励起
半導体発光素子の実施例3を示し、この電子ビーム励起
半導体発光素子は、電子ビームの出射方向とレーザ光の
出射方向とが垂直になっている。以下にその構成を説明
する。
【0034】Si基板300上には上記と同様の方法に
より、複数の円錐状の突起301が幅方向中央部におい
てライン状に形成されている。また、同様にSi基板1
00上にはSiO絶縁膜302およびタングステン電極
303が形成されている。
【0035】一方、本実施例3の半導体共振器310
は、矩形板状をなすGaNバルク結晶304の長手方向
両端面を鏡面研磨し、この両端面および表裏両面に以下
のものを形成して作製される。すなわち、長手方向一端
面に相当する出射側の面に低反射率膜305が形成さ
れ、他端面に高反射率膜306が形成される。また、上
記のSi基板300に対向配置され、電子ビーム313
が照射される下面にはAg電極307が形成され、上面
には高反射率膜308が形成されている。以下に本実施
例3の電子ビーム励起半導体発光素子の動作を説明す
る。
【0036】上記各実施例同様に、Si基板300とタ
ングステン電極303との間に直流電源309より動作
電圧を印加する。このとき、Si基板300は冷陰極と
なり、各突起301、301…が電界放出用のエミッタ
となって電子ビーム313を半導体共振器310側に向
けて照射する。続いて、該電子ビーム313はGaN結
晶304の内部に進入してレーザ光311を出射面より
外部に向けて放射する。このように、本実施例3の電子
ビーム励起半導体発光素子は、電子ビーム313の出射
方向とレーザ光311の出射方向とが垂直になってい
る。なお、このレーザ光311は波長330nmの紫外
線である。
【0037】(実施例4)図5は本発明電子ビーム励起
半導体発光素子の実施例4を示す。本実施例4の電子ビ
ーム励起半導体発光素子は、上記実施例3の電子ビーム
励起半導体発光素子と同様に、電子ビームの出射方向と
レーザ光の出射方向とが垂直になっている。以下にその
構成を説明する。
【0038】Si基板400上に上記実施例3同様の方
法により、同様の円錐状の突起401をライン状に形成
する。また、同様にSiO2絶縁膜402およびタング
ステン電極403を形成する。但し、本実施例4におい
ては、実施例3に比べて突起401間の間隔を広く設定
してある。
【0039】一方、半導体共振器410は、GaP基板
404にMOMBE(Metal OrganicMolecular Beam Epi
taxy)法により、ZnSSeクラッド層405およびZ
nSe/ZnSSeの多重量子井戸からなる活性層40
6、クラッド層407を成長させ、上記実施例2同様に
して埋め込み層408を形成して作製される。尚、半導
体共振器410の長手方向両端面には、反射膜409、
416がそれぞれ形成されている。以下に本実施例4の
電子ビーム励起半導体発光素子の動作を説明する。
【0040】Si基板400とタングステン電極403
との間に直流電源412より動作電圧を印加する。この
時、上記同様に各円形の突起401、401…が電界放
出用のエミッタとなって電子ビーム413を半導体共振
器410に向けて照射する。この時、電子ビーム413
は直流電源414より印加される加速電圧により加速さ
れ、半導体共振器410のZnSe/ZnSSeからな
る活性層406のストライプに進入してレーザ光415
を放射する。
【0041】図6は、縦軸に活性層406内の利得を、
横軸に半導体共振器410の方向をとって、実施例4の
電子ビーム励起半導体発光素子における発振利得を示し
ている。図6から明かなように、電子ビーム413によ
り発生する電子一正孔対に起因する発振利得は、半導体
共振器410の方向に周期的に変化している。これは、
電子ビーム413を発生させる突起410の間隔をある
一定の距離を設けて設定したためである。このような構
成において、利得分布の周期を活性層4内のレーザ光4
15の波長の1/2の整数倍に設定すると、分布帰還型
レーザを実現できる。
【0042】(実施例5)図7は本発明電子ビーム励起
半導体発光素子の実施例5を示す。本実施例5の電子ビ
ーム励起半導体発光素子は、電子ビーム照射装置と半導
体共振器510とを同一の基板500上に形成する構成
をとる。以下にその構成を説明する。
【0043】まず、MOCVD法により、GaAs基板
500上にZnSSeクラッド層501、ZnSe/Z
nSSeの多重量子井戸からなる活性層502およびZ
aSSeクラッド層503を順次成長させる。続いて、
成長層をリッジ型ストライプ504を残して、GaAs
基板500までエッチングにより除去する。
【0044】その後、リッジストライプ504をレジス
トマスクで覆って、SiO絶縁膜およびタングステン膜
を蒸着し、続いて、エッチングによりSiO絶縁膜の不
要部分を除去してSiO絶縁膜505及び506を形成
する。更に、エッチングにより、タングステン膜の不要
部分を除去し、該タングステン膜を一定周期で横一列に
配置したくさび列に加工したタングステン電極507を
形成する。また、該タングステン電極507に対向する
タングステン電極(ストライプ電極)508をSiO絶
縁膜506上に形成する。以上のようにして本実施例5
の電子ビーム励起半導体発光素子が作製される。
【0045】本実施例5においては、くさび型電極50
7とストライプ電極508の間に直流電源509より電
圧を印加する。この時、くさび型電極507は冷陰極と
なり、くさびの先端が電界放出用のエミッタとなって、
電子ビーム513をリッジ型ストライプ504の側面に
照射する。この照射により、リッジストライプ504の
一端面、すなわち電子ビーム513の出射方向と垂直な
方向からレーザ光511が外部に向けて放射される。
【0046】(実施例6)図8は本発明電子ビーム励起
半導体発光素子の実施例6を示す。この実施例6は、上
記実施例1〜実施例5とは異なり、本発明を発光ダイオ
ードに適用した実施例を示す。以下にその構成を説明す
る。
【0047】Si基板600上には、上記各実施例同様
の方法によってSiO絶縁膜601が形成され、また円
錐状の微小突起602がアレイ状に複数設けられてい
る。
【0048】一方、半導体共振器610は、ZnSeバ
ルク結晶603の表裏両面を鏡面研磨し、Si基板60
0との対向面に相当する電子ビーム照射側の面に高反射
率膜604を形成し、他方の光出射側の面に反射率1%
以下の超低反射率膜605を形成して作製される。
【0049】このような構成において、直流電源606
よりSi基板600とZnSeバルク結晶603との間
に電圧を印加すると、アレイ状に配置した複数の突起6
02、602…が電界放出用のエミッタとなり、電子ビ
ーム607がZnSeバルク結晶603に照射され、最
終的に青色の発光608が得られる。すなわち、上記の
構成により発光ダイオードが実現される。
【0050】以下に上記した電子ビーム励起半導体発光
素子の応用例を説明する。緑色から青色のレーザは高記
録密度の光ディスク及び高感度化による高速レーザプリ
ンタに応用できる。また、紫外線レーザは微細加工を行
うホトリソグラフィ装置に応用できる。更には、青色の
発光用にZnSe、緑色の発光用にCdS、赤色の発光
用にCdSeを用い、且つ各々を独立に微小電子ビーム
照射装置で電子ビームを発光用半導体に照射する構成に
よれば、フルカラーのディスプレイを実現できる。
【0051】また、上記各実施例では、電子ビームの冷
陰極エミッタとして、微小突起とその近傍に配置した電
極による電界放射エミッタを用いたが、それ以外にpn
接合におけるアバランシェ降伏時のホットエレクトロン
をエミッタにすることも可能である。
【0052】更に、上記各実施例では、発光用の半導体
として、ZnSe/ZnSSeのII−VI族半導体、Ga
NのIII−V族半導体について示したが、それら以外の直
接遷移型の半導体にはすべて適用可能である。例えば、
上記以外にCdZnS等のII−VI族、CuAlSSe、
CuGaSSe等のカルコパイライト系の半導体を用い
ることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明電子ビーム励起半導体発光素子
は、電子ビーム照射発光素子として、真空マイクロエレ
クトロニクス技術により形成された微小な電子ビーム照
射源を用いるので、装置構成の小型化が図れる。更に
は、該電子ビーム照射源を微小化できることにより、発
光素子との集積化も可能となる。従って、装置構成の一
層の小型化、軽量化が可能になる。
【0054】また、本発明電子ビーム励起半導体発光素
子は、電子ビーム励起を用いるため、伝導度の制御の困
難な半導体にも適用可能であり、緑色から青色、さらに
紫外線領域までの発光が得られので、種々の応用が期待
される。
【0055】また、特に請求項2記載の電子ビーム励起
半導体発光素子によれば、複数のレーザ光を発生させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電子ビーム励起半導体発光素子の実施例
1を示す斜視図。
【図2】図1の断面図。
【図3】本発明電子ビーム励起半導体発光素子の実施例
2を示す斜視図。
【図4】本発明電子ビーム励起半導体発光素子の実施例
3を示す斜視図。
【図5】本発明電子ビーム励起半導体発光素子の実施例
4を示す斜視図。
【図6】縦軸に活性層内の利得を、横軸に半導体共振器
の方向をとって、実施例4の電子ビーム励起半導体発光
素子における発振利得を示すグラフ。
【図7】本発明電子ビーム励起半導体発光素子の実施例
5を示す斜視図。
【図8】本発明電子ビーム励起半導体発光素子の実施例
6を示す斜視図。
【図9】電子ビーム励起半導体発光素子子の一従来例を
示す模式図。
【符号の説明】
100、200、300、400、600 Si基板 101、201、301、401、601 円錐状の
突起 104、603 ZnSeバルク結晶 108、213、313、413、513、607 電
子ビーム 109、215、311、415、511 レーザ光 110、210、310、410、610 半導体共振
器 206、406、502 ZnSe/ZnSSeの多重
量子井戸からなる活性層 304 GaNバルク結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/0959 (72)発明者 渡辺 昌規 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 佐々木 和明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 竹岡 忠士 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 近藤 正樹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成された冷陰極の電界放
    出エミッタを有する微小電子ビーム照射装置を、発光用
    の半導体に近接して配置した電子ビーム励起半導体発光
    素子。
  2. 【請求項2】前記冷陰極の電界放出エミッタが複数アレ
    イ状に設けられている請求項1記載の電子ビーム励起半
    導体発光素子。
  3. 【請求項3】前記発光用の半導体が半導体共振器を形成
    し、該半導体共振器が前記半導体基板に近接配置された
    請求項1記載の電子ビーム励起半導体発光素子。
  4. 【請求項4】前記電界放出エミッタから放出される電子
    ビームの出射方向と、前記半導体共振器から出射される
    レーザ光の出射方向が平行である請求項3記載の電子ビ
    ーム励起半導体発光素子。
  5. 【請求項5】前記電界放出エミッタから放出される電子
    ビームの出射方向と、前記半導体共振器から出射される
    レーザ光の出射方向が垂直である請求項3記載の電子ビ
    ーム励起半導体発光素子。
  6. 【請求項6】冷陰極の電界放出エミッタを有する微小電
    子ビーム照射装置と、発光用の半導体を同一の半導体基
    板上に形成した電子ビーム励起半導体発光素子。
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