JPH0521668B2 - - Google Patents

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JPH0521668B2
JPH0521668B2 JP59055707A JP5570784A JPH0521668B2 JP H0521668 B2 JPH0521668 B2 JP H0521668B2 JP 59055707 A JP59055707 A JP 59055707A JP 5570784 A JP5570784 A JP 5570784A JP H0521668 B2 JPH0521668 B2 JP H0521668B2
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JP
Japan
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nitrogen
steel
degassing
high chromium
molten steel
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP59055707A
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English (en)
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JPS60199563A (ja
Inventor
Tokio Morisada
Yoshibumi Oomori
Kimihiko Akahori
Katsukuni Kuno
Yoshio Aikawa
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕 本発明は、ニオビウム又はタンタルの少なくと
も一方及び窒素を含む高クロム鋼の造塊法に係
り、特に、鋼塊の中心孔附近の巨大炭化物の析出
を防止し、健全なロータシヤフト材を得るのに好
適な高クロム鋼の造塊法に関する。 〔発明の背景〕 従来、ロータシヤフト材としては、一般にマル
テンサイト系12Cr鋼が広く用いられている。こ
のロータシヤフト材用の12Cr鋼では、高温およ
び室温において好適な物理的特性を有し、且つ高
温での使用に耐え得る鍛造品としてニオビウムあ
るいはタンタル入りの合金鋼が開発されている。 このニオビウム、タンタル入りの合金鋼では、
そのクロム当量が10以下であつて、実質的にδフ
エライトを含まないとされている。 しかしながら、ニオビウムあるいはタンタル入
りの12Cr鋼では、10〜150トン程度の大型鋼塊か
ら鍛造でロータシヤフトなどを製造する際には、
鍛造品の中心附近にδフエライトが偏析し、鍛造
中に細長く伸ばされるため、鍛造方向に対する直
角方向の機械的性質、特に衝撃値が著しく劣化す
るという問題を有している。 一般に、高クロム鋼にニオビウム、タンタルを
0.03〜0.12%添加すると、延性が向上することが
既に広く知られている。しかし、上述したよう
に、大型鋼塊においては、中心附近にニオビウム
共晶炭化物が偏析し、著しく延性が低下するとい
う欠点を有している。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、ニオビウムとタンタルの少な
くとも一方と窒素を含む高クロム鋼の大物鍛造品
において、その溶湯の真空脱ガス処理を行ない、
かつ窒素を目標値通り含有させることにより、δ
−フエライトの現出を防止すると同時に、ニオビ
ウム共晶炭化物の偏析を減少させ、上記鋼塊中心
部における鍛伸方向と直角方向の延性を改善する
窒素を含有する高クロム鋼の造塊法を提供するこ
とにある。 〔発明の概要〕 本発明は、高クロム鋼を溶製する工程と、その
溶鋼を減圧脱ガス処理して有害成分を除去する工
程と、脱ガス後の溶鋼に前記減圧脱ガス処理で減
少した有用成分である窒素を補充添加する工程
と、減圧かつ窒素雰囲気にした鋳型に前記窒素添
加された溶鋼を注入して減圧鋳造する工程と、を
含む窒素を含有する高クロム鋼の造塊法である。 作用を説明する。溶鋼を減圧脱ガス処理して有
害成分を除去する工程で有害成分である酸素及び
水素が除去される。その際有用成分である窒素も
一緒に脱ガスされるため、次の工程で窒素が所定
の基準値になるように補充添加される。次いで、
減圧窒素雰囲気にした鋳型で減圧鋳造されるた
め、溶鋼中にまだ除去しきれずに残つている有害
成分である酸素及び水素が更に除去される。しか
しながら、窒素については鋳型を減圧かつ窒素雰
囲気にしたため、溶鋼中からの減少は抑制され
る。これにより、従来のようなδ−フエライトの
現出という問題の発生を防止できる。 本発明の対象となる高クロム鋼は、ニオビウ
ム、タンタルの少なくとも一方を含有すると共
に、高温および室温の物理的な特性に有害な酸
素、水素ガスを脱ガス処理した清浄度の優れたロ
ータシヤフト用材料である。この種の高クロム鋼
としては、特公昭和40−4137号公報に記載されて
いるように、クロム当量が10以下であれば、実質
的にδ−フエライトを含まないで、優れた高温特
性を示すことが開示されている。 本発明者らは、このようなニオビウム、タンタ
ルの少なくとも一方を含有する高クロム鋼を溶製
−造塊−鍛造して、10〜150トン程度の大型鍛造
品を製造し、この鍛造品の中心部の組織を調べた
ところ、中心部附近にはδ−フエライトが多く偏
析していると共に、δ−フエライトの周辺には
NbC共晶化合物が偏析し、延性を著しく低下さ
せていることを見出した。このδ−フエライトの
偏析は、高クロム鋼のクロム当量と密接な関係が
あることに着目し、クロム当量を7.0以下にすれ
ばδ−フエライトの生成を抑制できることが分か
つた。一方、クロム当量をあまり低くすると、機
械的性質、特に降伏強さが不足するので、クロム
当量は、5.0以上にする必要があることが明らか
となつた。 このようにロータシヤフト用の高クロム鋼を製
造するに際しては、電気炉などで所定の成分に調
整した溶鋼を真空脱ガス炉などにより脱ガス処理
して鋼の清浄度をよくする必要がある。この真空
脱ガス炉においては、高温特性に有害な溶鋼中の
酸素および水素を除去すると共に、有用な窒素も
同時に脱ガスされる。したがつて、真空鋳造前に
所要の窒素量を確保できても、真空鋳造後の鋼塊
では、実質上の窒素が低下するため、必要なクロ
ム当量が確保できなくなる。そのために、δ−フ
エライトが生成され易くなり、NbCなどの共晶
化合物が偏析し中央部附近の延性を著しく劣化さ
せる原因となつている。 一方、鋼中の酸素、水素は、白点およびザク疵
等の欠陥の原因となるので真空脱ガス処理するこ
とは不可欠条件となる。そこで、所定の成分に調
整した溶湯を取鍋精錬炉に移注して精錬を行なつ
たのち、脱ガスして有害な水素、酸素を除去し、
次いで不足分の窒素を加えると同時に、窒素雰囲
気中の鋳型空間に溶湯を注入して鋳込むようにす
れば、鋼塊中に所定の窒素を含有せしめることが
できる。 なお、ニオビウムの共晶炭化物は溶湯が鋳型空
間内で凝固する際に、中心部に集まつてザク疵等
の空隙に補捉される傾向にある。このザク疵等の
空隙は、溶鋼中の水素、酸素等の有害ガスを除去
することによつて減少できると共に、鋳型空間の
高さ(H)と直径(D)の比(H/D)を0.5〜1.0にする
ことによつても低減することができる。 〔発明の実施例〕 鋳造用鋼塊を製造する場合、その溶湯中に含ま
れる水素、酸素等の有害なガスを取り除くために
従来、電気炉で精錬された溶湯を取鍋に受け、そ
のまま、1mmHg以下の真空タンク内に設置した
鋳鉄製鋳型(インゴツトケース)に鋳込むいわゆ
る真空鋳造法が採用されていた。第1表のNo.1の
鋼は、そのときの取鍋内の化学成分を示し、No.2
は、その溶湯を真空鋳造したのちの鋼塊の中心部
の化学成分を示す。真空鋳造により有害な水素及
び酸素はあ減少する一方、有用な窒素も減少して
いることが判る。このため、クロム当量も高くな
つている。
【表】 一方、電気炉で精錬された溶湯を取鍋精錬炉に
受け、その溶湯中に含まれる水素、酸素等の有害
なガスを取り除いたあと、その処理中に減少した
窒素量も加味して窒素を添加した2表に示すNo.3
の溶湯を窒素雰囲気の約50mmHg程度に減圧した
タンク内に設置した鋳鉄製の鋳型に鋳込んだ鋼塊
の中心部では第2表のNo.4の化学成分が得られ
た。即ち、本実施例によれば、窒素含有量を減ず
ることなく鋼塊を製造することができる。その結
果、クロム当量の変化も少なく、δ−フエライト
の現出を防止できる。
【表】 第1表のNo.1の溶湯をH/D=1.6の鋳型に鋳
込んだ場合、鋼塊の中心部にδ−フエライトとニ
オビウム共晶炭化物が現出し、鍛造過程で鍛伸方
向に両者が伸ばされるため、第3表のNo.2の如
く、その鋼塊を用いて製造したロータシヤフト材
の中心部の横方向に機械的性質において、伸び及
び絞りが極端に低い値を示している。第2表のNo.
3の溶鋼をH/D0.98の鋳型に鋳込んだ場合、鋼
塊の中心部にはδ−フエライト及びニオビウム共
晶炭化物が存在しないので、第3表のNo.4の如
く、機械的性質が向上する効果があつた。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、減圧かつ窒素雰囲気にした鋳型に窒素を補充
添加された溶鋼を注入して減圧鋳造するようにし
たので、延性を改善する窒素を脱ガスすることな
く延性の優れたニオビウム、タンタルの少なくと
も一方を含有する高クロム鋼を造塊することがで
きるという顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は鍛造拡散加熱した後のクロム当量とデ
ルタフエライト量との関係を示す線図、第2図は
高Cr鋼のクロム当量と降伏強さとの関係を示す
線図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高クロム鋼を溶製する工程と、その溶鋼を減
    圧脱ガス処理して有害成分を除去する工程と、脱
    ガス後の溶鋼に前記減圧脱ガス処理で減少した有
    用成分である窒素を補充添加する工程と、減圧か
    つ窒素雰囲気にした鋳型に前記窒素添加された溶
    鋼を注入して減圧鋳造する工程と、を含む窒素を
    含有する高クロム鋼の造塊法。 2 特許請求の範囲第1項において、鋳型空間の
    高さ(H)と直径(D)の比(H/D)が0.5〜1.0である
    ことを特徴とする窒素を含有する高クロム鋼の造
    塊法。 3 特許請求の範囲第1項において、窒素を含有
    する高クロム鋼は、次式(1)で示すクロム当量で
    5.0〜7.0であることを特徴とする窒素を含有する
    高クロム鋼の造塊法。 クロム当量(%)=Cr+6Si+4Mo +11V+5Nb−40C−2Mn −4Ni−30N−12W (1)
JP5570784A 1984-03-23 1984-03-23 窒素を含有する高クロム鋼の造塊法 Granted JPS60199563A (ja)

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JPS60199563A JPS60199563A (ja) 1985-10-09
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6108828B2 (ja) * 2012-12-28 2017-04-05 株式会社神戸製鋼所 高窒素鋼の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52128840A (en) * 1976-03-17 1977-10-28 Linde Ag Method of shielding molten material in casting equipment
JPS5745822A (en) * 1980-09-03 1982-03-16 Mitsuharu Yamaguchi Carpet

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JPS52128840A (en) * 1976-03-17 1977-10-28 Linde Ag Method of shielding molten material in casting equipment
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