JPH0521622B2 - - Google Patents

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JPH0521622B2
JPH0521622B2 JP396386A JP396386A JPH0521622B2 JP H0521622 B2 JPH0521622 B2 JP H0521622B2 JP 396386 A JP396386 A JP 396386A JP 396386 A JP396386 A JP 396386A JP H0521622 B2 JPH0521622 B2 JP H0521622B2
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JP
Japan
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reaction
valve
addition
nozzle
mother liquor
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Application number
JP396386A
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JPS62160128A (ja
Inventor
Hideaki Kimura
Haruhiko Masutomi
Kazuyoshi Ichikawa
Gentaro Haneda
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP396386A priority Critical patent/JPS62160128A/ja
Publication of JPS62160128A publication Critical patent/JPS62160128A/ja
Publication of JPH0521622B2 publication Critical patent/JPH0521622B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J4/00Feed or outlet devices; Feed or outlet control devices
    • B01J4/001Feed or outlet devices as such, e.g. feeding tubes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は反応槽で反応液を混合、反応させ生成
系として生ずる設計品質の溶液、乳化液或は懸濁
液等の生成液の製造方法に関し、特に反応の局部
的偏りもしくはばらつきのない且つ再現性ある前
記設計品質の生成液特に懸濁生成液の製造方法に
関する。
【発明の背景】
反応槽中で反応系の反応成分を混合、反応させ
て、設計した性能を有する生成系の生成成分を含
む生成液を製造する場合には、反応槽中での反応
成分に反応の場を与え生成成分を蓄積保有させる
母液中に、少くとも1つの反応成分を予め含有さ
せて母液外から反応成分を供給する方法或は反応
成分を含まぬ母液に反応成分を供給して生成液を
調整する方法等、設計性能の許容する範囲で様々
の方式、調整条件が選ばれる。 一方に於て設計性能が調整条件に敏感で且つ性
能に対する要求が厳密である場合には、反応槽中
での反応成分の局部的偏りまたはばらつき即ち反
応の座標系列的な不均等更に反応の進行、生成系
の蓄積による時系列的な反応の偏倚が問題とな
り、また母液中での生成成分及び反応成分相互間
の二次的な作用が問題となり、特に生成系の自己
修正の困難な懸濁生成液には反応の偏倚、ばらつ
きに対して周到な注意が必要である。 前記時系列的な反応偏倚はその調整のための時
間的余裕もあり、また積極的に該偏倚を活用する
場合もあるので従来問題にされるのは反応の座標
系列的な局所的不均等である。 前記局所的不均等の最も顕在化し易い反応成分
の母液への注入初期の局所的反応不均等を避ける
注入供給方法としては、反応液を注入する添加ノ
ズルを母液中の撹拌器の近傍に沈め撹拌による分
散効果によつて急速に稀釈し、反応成分の濃度を
急速に均一化する方策が採られて来た。 しかしながら撹拌によつて形成される反応槽内
に生ずる撹拌循環流線に沿つて濃度不均等が残
る。従来該不均等を消去するために反応槽の形
態、撹拌器の形態、設置位置について種々の工夫
が凝され、例えば母液に遠心力を与えるタービン
型、跳上げ効果をもつプロペラ型等の撹拌翼、或
は撹拌翼を囲む導流筒、整流板、邪魔板を設ける
(特公昭55−10545号、同58−58289号等)こと等
が行われて来ている。 形成される撹拌循環流線自体にも着目され、反
応槽中に縦方向或は横方向に旋回軸を有する旋回
流方式或は撹拌循環流線が収斂、発散を繰返す軸
流方式が知られている。 また生成系の特性例えば生成液が懸濁粒子を含
むか、乳化粒子であるか或は可溶性物質であるか
等によつて反応液の添加量の面からも検討されて
おり、添加量を粒子表面積に対応させて2次関数
的に調整するか(特公昭48−36896号等)、或は1
次関数的に(特開昭51−39027号等)制御する等
の方法が開示されている。尚前記関数的添加方法
に於ては添加量は時間と共に大きく変化させられ
る。 更に一定の添加へツドで反応液を母液に注加す
る添加ノズルについても検討は及んでおり、反応
液の反応濃度を少くとも所定範囲内に保つノーマ
ルクローズタイプのバルブを有する同軸二重管ノ
ルズ(米国特許3692283号、同3415650号等)等が
知られている。 前記の通り各種の均一反応を目指した方法に於
ても、特に懸濁生成系の場合に、撹拌循環流線を
なす母液の添加ノズル付近の圧変動による相手反
応成分を含んだ母液が添加を一時的に中断した時
及び連続して添加している時にノズル内に圧入
(逆流)し、該ノズル内に設計性能に不利を及す
生成物を生成し、漸次或は次期注入によつて該生
成物が母液中へ放出され設計性能を乱すに到る。 前記ノズル中への母液の逆流防止については第
4図a,b,cに示すノズル、或は前記したノー
マルクローズバルブを有する同軸二重管ノズル等
が知られている。 同図aはフラツシユ弁タイプの逆流止め弁2a
を有する添加ノズルであつて反応液は導管1aか
ら供給されノズル注出口3aから母液中に注入さ
れる(特開昭59−67535号)。同図bは導管1bと
ノズル注出口3bとの間に弁作動流体の流入、流
出によつて膨張、収縮して液流路の閉開を行う可
撓性弁膜2bを設けた添加ノズルである(特公昭
55−10544号)。また同図cに示す添加ノズルはベ
ンチユリーノズル(特開昭49−60526号)である。 しかしながら前記第4図a,b及び同軸二重管
ノズルのいずれに於ても反応液の注入を休止した
時には母液逆流を防止できるが、添加中の撹拌機
による動圧変動に起因する添加ノズル内への逆流
は防止できない。特に添加量が2次関数的に変化
する系においては、添加初期の逆流は避け難い。
更に前記cのベンチユリーノズルには別に減圧装
置が必要である。同軸二重管ノズルでは濃厚反応
液が近接して母液中に注入されるため懸濁生成系
に於ては生成液の設計品質にそぐわない生成物が
発生する。 また反応槽中で撹拌を行いながら反応を進め且
つ反応生成物量を蓄積増加させる生成液の製造方
法に於ては反応液に対して1本宛の添加ノズルを
用いる限り設計品質の性能要求の厳しい場合には
該要求に即応する反応槽中での反応成分濃度の均
一化は実用的許容範囲に於ても困難である。更に
反応槽中に局所的反応の偏り、ばらつきが残存す
る限り、反応槽中に濃度センサ等の各種測定機器
を設けて反応の制御を行つたとしても意味をなさ
ず、反つて誤つた情報を示す■れさえあり、また
小規模実験と大規模製造条件の相関を求めること
は難しい。 このような問題を解決するため添加ノズルの数
を増やす方法が特願昭59−234398号「写真乳剤の
製造方法」に示されているが、各添加反応液につ
いてのノズル本数に応じて、流量計及び流量制御
弁が必要となり設備が複雑化し、高価となる。 この場合、一本ずつ制御するため、それぞれの
ノズルの流動バランスは均一となるか、撹拌機の
動圧変動、動圧分布に起因する逆流は妨げられな
い。
【発明の目的】
本発明の目的は、反応槽内に反応液を注加して
設計品質に則した生成液を調合する際、生成液に
設計品質外の生成物を発生することなく、反応槽
内に実質的に濃度の偏り或はばらつきなく反応液
を供給する安価で有効な方法を提供することにあ
る。 尚「実質的に」とは得られた生成液の特性が設
計品質の許容範囲内に収ることである。
【発明の構成】
前記した本発明の目的は、反応槽中の母液に沈
められた添加ノズルを通して反応液を母液中に注
入、供給する方法に於て、該添加ノズル先端付近
の母液の撹拌流動に基く圧変動に拮抗して母液の
添加ノズル内への圧入を阻碍するに充分であり且
つ該添加ノズル中の反応液に加えられている注入
圧力ヘツドを相殺しない範囲の圧力損失を生ずる
圧力損失部を設けた添加ノズルを、少くとも1つ
の反応液について複数個設けることを特徴とする
反応液の供給方法によつて達成される。 尚本発明の態様として前記した反応槽中の母液
に沈められ、溶液を母液に注入供給する添加ノズ
ルに於て、前記圧力損失部が溶液に液圧損失を生
ずる間隙を有する流出路から成り、前記液圧損失
を生ずる間隙から成る流出路(以後圧損弁と称す
る)の間隙及び長さが調節可能であることが好ま
しく、母液の局所的液圧偏倚に対処しまた反応液
の添加速度の変更或は添加休止時の支障防止に好
都合である。更に該間隙が管内に形成される内洞
の内径と該内洞に挿入された軸芯外径との間に形
成される間隙であることが実用的に有用である。
更に少なくとも1つの反応液について複数個設け
る添加ノズルは4個以上がのぞましく、更に各反
応液に対し夫々複数個設けることがのぞましい。 次に本発明を詳しく説明する。 第1図a,b及びcに本発明に係る添加ノズル
の態様例を示した。同図aは外閉弁子を有する多
段弁芯方式の圧損弁添加ノズルであり、同図bは
内閉弁子を有する多段内洞方式、また同図cは内
閉弁子を有する連続変移内洞弁芯方式の圧損弁添
加ノズルである。尚本発明は前記の態様に限られ
るものではない。 添加ノズル10は直状、円弧状等の円筒状、四
角筒状等間隙流出路を形成して圧力損失を起す方
式から任意に選ぶことができるが例示態様では直
円筒11の形態を示している。 圧損弁12部分の直円筒11内部について一般
的に述べれば同軸内径Djを有する同軸内洞Sj形
成されており、該内洞Sjを同軸に同軸芯外径diの
弁芯Aiが嵌挿し、液圧損失を生ずる間隙(Dj−
di)の流出路を形成し弁路Bjとなつている。 該弁芯Aiは弁子13を係着して軸芯ロツド1
4に連結し、更にピストンシリンダCi中のピスト
ンPiに連接され、ピストンPiの調整作動によつて
内洞Sj内を調整駆動され、弁路Bjの選択及び弁
路長ljが定められる。 また前記弁子13は例えば最大の内径を有する
円洞端に設けられた軸方向に窄められた円錐面の
弁座13′に共軛な円錐面をもつており、前記ピ
ストンPiの作動により、前記弁座13′に当接或
は退離し、添加ノズル10内外の液流通を遮断或
は開放する。 尚前記ピストンPiの駆動は油圧、圧搾空気等の
流体駆動でもよいし或は第1図cに示したような
ラツク、ピニオンの組合せのサーボモータ駆動、
螺旋ねじハンドル等による機械的駆動によつても
よい。 尚前記圧力損失は弁路Bjに於る摩擦損失によ
るものである。 該圧力損失の度合は、母液の圧変動±Δpmを
緩衝して、母液を添加ノズル10内部に入れず且
つ反応液の導管16内の注入圧力ヘツドhを相殺
することなく円滑に所定の反応液注入量をノズル
注出口15から母液中に注入することができる。 尚前記タイプの圧損弁の圧力損失Δpは層流域
では次式で求められる。 Δp=32uljμ/gc{(D2j+d2i)−(D2j−d2i
)/ln(Dj/di)} 前式に於て、Djは円洞Siの内径(m)、diは弁
芯Aiの外径(m)、ljは(Dj−di)重畳部分の弁
路Bjの長さ(m)、は平均流速(m/sec)及
びμは粘度(Kg/m・sec)である。前式では明
らかなように圧損部に於てはlj及びDj,diを調整
することによつてΔpを制御できる。 尚理論的に不充分な点があるので好ましい条件
は実験によつて確定される。 このようにして圧損弁を有する添加ノズルに於
ては逆流を防止し且つ流量変更もしくは添加ノズ
ル間の流量バランスが制御可能となる。 尚第1図に示した圧損弁添加ノズルの例を用い
て本発明を更に具体的に説明する。 第1図aに示した2段切換の外閉弁子を有する
多段弁芯方式に於ては、圧損弁の円洞Sjの同軸内
径Djとして一定値Dをとつて単一円洞Sをなし、
且つプール円洞と連続同径であり、多段弁芯Ai
は同軸外径diとしてd1及びd2を夫々有し、d1>d2
の連接した弁芯A1及びA2更に外径d′の軸芯ロツ
ド14から成る多段円柱となる。 また弁子13は添加ノズル10の外に露呈し、
ピストンに連動して添加ノズルの流出口15に設
けられた弁子13と共軛な面を有する弁座13′
に当接、退離して添加ノズル内外を遮断もしくは
開放する。 また油圧駆動するピストンP1及び/またはP2
の駆動幅によつて、円洞Sと弁芯A1との間に形
成される間隙(D−d1)、長さl1なる弁路B1,S
とA2との間の(D−d2)、I2なる弁路B2のいずれ
かが選定され、またピストンP1及びP2は調節量
だけ油圧駆動されストツプピン17または17′
で規定されて所定間隙を有する各弁路の弁路長が
調節される。尚l0は弁子13の開き代である。 こゝでピストンの作動状態をwとしピストン作
動長さlp1,lp2を変数としてベクトル的にw(lp1
lp2)と表せば、ピストンP1及びP2が夫々ピスト
ンシリンダーC1及びC2基底面に当接しピストン
作動長さが共に0であるw(0,0)の状態の時、
弁子13は弁座13′に当接し添加ノズルは閉塞
される。次に少くともピストンP2が弁芯A1軸長l1
まで作動するw(0,0)からw(l1,l1)までの
時、圧損弁は弁路B1によつて(D−d1)×(0〜
l1)に対応する圧力損失効果を発揮する。w(l1
l1)の時にはP2作動による弁路B1の長さの調整は
禁止される。 更に少くともピストンP2が弁芯A2の軸長さl2
l1に加えて作動するw(0,0)〜w(l1,l1)か
らw(l1,l1+l2)〜w(l1+l2,l1+l2)までの時、
弁路B2による圧損損失の調整機能が発生する。 更に少くともピストンP2が弁子13の開き代、
弁芯A1及び弁芯A2の取付代を加えた長さLだけ
作動したw(0,L)〜w(L,L)の時プール円
洞が開口し圧損弁の機能は消失する。尚例示した
圧損弁の構造ではプール円洞と軸芯ロツド間の間
隙で作られる流出路では圧力損失の調整機能は付
与されない。 以上のように圧損弁を操作することによつて所
定の圧力損失を与え、添加ノズルの反応液導管1
6から圧力ヘツドhを有する反応液が流出口15
から動圧変動常ならぬ母液中にも安定して注入さ
れる。 また第1図bに示した2段切換の内閉弁子を有
する多段内洞方式に於ては、該多段内洞は、同軸
内径DjとしてD1及びD2を有しD1<D2の円洞S1
びS2更にヘツドhなる反応液がプールされるプー
ル円洞S3から成る多段円洞であり、弁芯Aiの外
径diは一定値dである円筒弁芯Aとなる。 また弁子13はプール円洞S3の中にありプール
円洞S3の円洞端の円錐弁座13′に当接、退離し
て添加ノズル内外を遮断もしくは開放する。 また油圧駆動するピストンP1の位置によつて
円洞S1と弁芯Aとの間に形成される間隙(D1
d)、長さl1なる弁路B1,S2とAとの間の(D2
d),l2なる弁路B2のいづれかが選定され、更に
それら弁路B1及びB2は同じく油圧駆動され、ス
トツプピン17または17′で規制され各弁路の
所定間隙をなす任意の弁路長さl1′,l2′が調節さ
れる。 圧損弁の作動及び効果は前記の多段弁芯方式と
同様である。 また第1図cに示した例は、弁子13が弁芯を
兼ねまた弁座13′が円洞を兼ねており、ピスト
ン作動によつて連続的に弁路の間隙(Dj−di)及
び弁路長ljを変えることができる。圧損弁として
の作動及び効果は前記2つの圧損弁と同様であ
る。またラツク・ピニオン17″はピストン作動
とストツプピンの機能を兼ねる。 次に添加ノズル数と反応槽中の反応成分濃度の
均等性との関連を強酸、強アルカリの中和反応を
用いて説明する。 反応槽中の母液に導流筒(ケーシング)に囲ま
れたプロペラ型撹拌翼を有する撹拌器を沈め、ケ
ーシング下部に0.1NのNaOH及びHCl溶液の添
加ノズルを設け、また母液のpHを検出制御する
電極センサ1及びモニター用電極センサ2を前記
センサ1に対し反応槽中軸に関し対称の位置に設
ける。保持すべき母液のpHを3,4及び6とし、
添加ノズルの設置数を夫々の液について1,2,
4及び6本として、前記センサ1で前記pHに保
持しながらNaOH及びHClを添加し、センサ2の
示すpHを求めたところ、次表の結果がえられた。
【表】 表から推測されることは、注入された反応液が
乗せられる撹拌循環流線間に於て反応成分の移行
(拡散)は意外に遅く、反応の速やかな反応成分
の混合の場合にも、濃度偏倚は反応時間を基準に
すると相対的に長期安定に残留することが窺わ
れ、反応液を乗せる流線束はなるべく細く且つ繁
く隣接させることが必要であることを示し、一方
実験的にも添加ノズル数を増すことで該要求が満
たされることを裏付けている。2つの反応液の場
合には添加ノズル数が4本以上とすれば実質的な
濃度均等性がえられる。このような混合系に於て
はじめて反応制御の実質的効用が期待され意味を
生じる。 尚添加ノズル設置数の少い場合でも、一方の濃
度が圧倒的に高いときには、濃度の低い他方の影
響は埋もれてその偏倚は顕在化しないが、転移点
付近での反応(例えば当量点での反応)の推移に
於てはその濃度の局在性が甚だ顕著になる。尚
pHの偏倚はpH指示薬を母液に含有させることに
より目視的に観察される。 前記の強酸、強アルカリの中和反応のような反
応転移点で反応を推移させる例は工業的生産に於
て数多く、例えばハロゲン化銀晶析プロセスもそ
の中に含まれ、本発明の好しい適用対象となる。
【実施例】
次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 反応槽に母液としてフエノールフタレンを含む
0.1NHClを入れ、ケーシングは撹拌機の下部に
第1図aに示したタイプの透明アクリル製の添加
ノズルを1本設置し圧損弁の円洞及び弁芯間隙
(ノズルギヤツプ)及び注入流量を変化して添加
ノズル内への母液逆流の有無をみた。尚第1図a
に於て円洞内径D=8mm、弁芯A1とのギヤツプ
を表−1の如く変化し、l1=3mm、軸芯ロツド径
4mmの1段弁路の添加ノズルとした。 尚撹拌機の回転は360rpm、この撹拌条件での
ノズル注出口付近の動圧変動は1×10-2Kg/cm2
である。また圧損弁での圧損の度合は撹拌を止め
てMTT(株)製のAB型トランジユーサで求めた。
尚ピストン作動量w(3,3)にセツトした。ま
た圧損は撹拌を止め静的な条件で測定した。 その結果を表1に示す。
〔添加ノズル仕様〕
第1ギヤツプ(μm) 第2ギヤツプ(μm) 添加ノズル 50 150 〃 70 150 〃 150 150 尚ノズル内洞内径D=8mmである。l1,l2は3
mmである。また軸芯ロツド16径は4mmにとつ
た。 前記添加ノズル,或いはのいずれかの
N1〜N4ノズル4本を1組にして反応液の注入を
行い、添加ノズル中への母液の逆流、反応液の注
入量、注入均一性を検討し、実用条件を定めた。 尚実施例に用いた反応槽は半球底を有する950
mm円筒型であり、反応槽の中軸位置に250mm径の
タービン型撹拌翼を有する撹拌機を母液に沈め、
前記3種の添加ノズル,或はいづれかの
N1〜N4ノズルを反応槽半球底に撹拌軸に対称且
つ等間隔に配置した。 尚第2図に示すように反応液の貯槽から反応槽
に配置したN1〜N4ノズルに到る反応液の導管に
は全流量計A、流量制御弁Bを設け、その先で導
管を管継手を用いて4つの分岐させ夫々にモニタ
ー流量計a1,a2,a3及びa4を設け各々N1,N2
N3及びN4ノズルに接続させた。 尚貯槽から各N1〜N4ノズルまでの反応液のヘ
ツドhは2.3m、撹拌機の回転は600rpmとした。 前記配置に於て各N1〜N4ノズル付近の撹拌循
環流液圧間に約10-2Kg/cm2の局所的偏りが検知
(第3図)されたが、この偏りは撹拌軸に対する
撹拌翼取付角、N1〜N4ノズルの反応槽、撹拌機
に対する相対的位置、姿勢が十分に整合されてい
ないためと思われる。 前記装置条件下に所定の反応液添加全流量66,
667及び2667c.c./minの夫々につき、まづ添加ノ
ズル,或はいづれかについて、N1〜N4
ズルの第1ギヤツプで反応液の注入を行い、母液
のノズル内への逆流の有無、N1〜N4間の流量ば
らつきをみた。 その結果を表2に示す。
【表】 表2から知られるように所定添加全流量66c.c./
minの場合、添加ノズルの第1ギヤツプ
(150μm)では逆流と母液圧偏倚による流量不均
一(標準偏差σo-1:15.5)が起こり、667c.c./min
になると添加ノズルに於て、更に2667c.c./min
になると添加ノズル及びに於て圧損弁の圧力
損失が大きすぎて、N1〜N4ノズルからの注入量
の合計量Aが所定添加全流量に達しない。但し逆
流を起すことはない。 一方添加ノズルに於ては、(2667c.c./min、
ギヤツプ150μm)の組合せの場合逆流も起さず所
定添加全流量に達している。 尚実験によれば反応液のヘツドhが2.3mの場
合、配管抵抗等で圧力損失があるので圧損弁で
0.15Kg/cm2以上の圧力損失を起させることは好ま
しくない。 上記の結果から添加ノズルを用い、まづ第1
ギヤツプ70μmで少量注入(66〜607c.c./min)、
第2ギヤツプ/50μmで多量注入(667〜2667c.c./
min)を行えば反応液の実質的に均一な混合が行
われることが予測される。 この予測に基き実施した所表−3の結果が得ら
れた。
〔処方〕
(A) 母液…ゼラチン2Kg、KBr47g水で267仕
上 (B) 硝酸銀溶液…2N AgNO3 133 (C) 臭化カリ溶液…2N KBr 133 母液を600rpmで撹拌しながら60℃、pAg9に保
ち(B)液及び(C)液を100分間で同時混合した。 本発明例 3; 前記添加ノズルを(B)及び(C)液について注入位
置が交互になるようにして夫々4本用い初期添加
流量66c.c./minから直線的に流量を増し2667c.c./
minで添加を終了する。 比較例 (1); 前記添加ノズルを(B),(C)液につき夫々4本用
いた他は前記本発明例3と同様とした。 比較例 (2); 前記添加ノズルを(B),(C)液に対し1本宛用い
た他は前記本発明例3と同様とした。 平均粒径d(μm)、粒径標準偏差σo-1を表−4
に示す。
〔乳剤処方〕
(A) 母液…ゼラチン1.5Kg、水を加えて200仕
上。 (B) 2Nアンモニア性硝酸銀溶液…100 (C) 1.96Nハロゲン化カリウム (KBr(mol):KI(mol)=100:2) ゼラチン 2Kg 100仕上 〔反応条件〕 (1) 添加ノズル及び撹拌 母液;50℃ pH8.0 pAg10に保つ。 本発明例4;添加ノズル、撹拌条件は実施例3
と同様。 比較例 (3);添加ノズルを(B),(C)液につき
夫々1本宛、撹拌軸に対し180℃対向位置に
置く。但し、制御用センサーは(B)液添加ノズ
ルの垂直上方にセツトする。 比較例(4);比較例(3)と同条件。但し制御用センサ
ーは(C)液添加ノズルの垂直上方にセツトす
る。 (2) (B),(C)液の注入速度 初期注入流量60c.c./minから出発し、以後新規
沈澱粒子の発生しない注入流量を辿りながら140
分で添加を終了する。 晶癖の決定は電子顕微鏡写真及びX線回折法に
よつた。 その結果を表−5に掲げた。
【表】 本発明例4に於ては所望の8面体粒子が安定に
再現性よくえられる。 比較例(3)は撹拌循環流の不均性が大きく、従つ
て制御センサーの位置によつて条件制御に正当を
欠き14面体粒子が生成する。また比較例(4)に於て
は比較例(3)と同様の理由により条件制御が比較例
(3)とは異なる方向であるが、やはり誤つた制御と
なり母液のpAgが高くなり新規沈殿の発生を防止
しえず分散度が拡がつた。 尚分散度は標準偏差を平均値で割つた商を100
倍した変動係数(%)で定義されたものである。 実施例 5 実施例3の装置条件(但しタービン型撹拌翼を
プロペラ型とした)を用い、下記処方によつて立
方体塩臭化銀乳剤を調合し、本発明の晶癖の均一
化効果をチツクした。 [乳剤処方] (A) 母液…ゼラチン1.5Kg、水を加えて200 (B) 2N硝酸銀 100 (C) 1.96N ハロゲン化アルカリ (KBr mol :KCl mol =2:8) ゼラチン 2Kg 100 [反応条件] (1) 添加ノズル及び撹拌 母液;70℃ pH6、pAg7.5に保つ 本発明例 5;添加ノズル、撹拌条件は実施例3
に同じ 比較例 (5);添加ノズル、撹拌条件は比較例(3)に
同じ (2) (B)及び(C)液の注入速度 初期注入流量50c.c./minから出発し、以後新規
沈澱粒子の発生しない注入流量を辿りながら100
分で添加を終了する。 尚溶解度の高い塩化銀が懸濁しているのでpAg
の偏倚は殆ど検出されない。 その結果を表−6に示す。
【表】 際のものである。
表−6に示すように本発明例5では双晶の発生
は全くなく立方体系の双晶である蛤形の双晶も見
受けられない。一方検出感度に対し高濃度の塩化
物イオンの存在のためにpAgの偏倚は殆どないに
も拘らず比較例(5)に於ては20‰の双晶発生率をみ
た。
【発明の効果】
本発明によつて反応液の偏倚及び添加ノズル内
への逆流が防止され、定常した沈澱の生成、晶癖
の一定した結晶の成長が保証され、実験と製造ス
ケール、或は異る製造スケール間の相関がとり易
く、且つ製造工程上で実効的制御が可能となつ
た。 更に本発明は撹拌機を用いない母液循環方式の
場合にも適用可能であり、また難溶性塩の生成反
応例えば酸化鉄等の磁性材料の生成プロセズ或は
反応速度の速い有機反応に於ても好適に使用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,b及びcは本発明に係る圧損弁を有
する添加ノズルの例の断面図である。第2図は本
発明に係る反応槽の諸元の配置概要図、第3図は
反応槽中の撹拌循環流による液圧偏倚を示す図で
ある。更に第4図は従来用いられている各種添加
ノズルの例を示す断面図である。 10……添加ノズル、12……圧損弁、13…
…弁子、13′……弁座、14……軸心ロツド、
15……流出口、16……導管、17及び17′
……ストツプピン、C1及びC2……シリンダ、P1
及びP2……ピストン、Ai……弁芯、di……弁芯
外径、Sj……円洞、Dj……円洞内径、Bj……弁
路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 反応槽中の母液に沈められた添加ノズルを通
    して、反応液を母液中に注入、供給する方法に於
    て、該添加ノズル先端付近の母液の撹拌流動に基
    く圧変動に拮抗して母液の添加ノズル内への圧入
    を阻碍するに充分であり且つ該添加ノズル中の反
    応液に加えられている注入圧力ヘツドを相殺しな
    い範囲の圧力損失を生ずる圧力損失部を設けた添
    加ノズルを、少なくとも1つの反応液について複
    数個設けることを特徴とする反応液の供給方法。 2 前記添加ノズルの圧力損失部の圧力損失が調
    節可能であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の反応液の供給方法。
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