JPH05216058A - 光透過量調整装置とそれを備えた表示装置及び撮像装置及び光学装置 - Google Patents

光透過量調整装置とそれを備えた表示装置及び撮像装置及び光学装置

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JPH05216058A
JPH05216058A JP4017937A JP1793792A JPH05216058A JP H05216058 A JPH05216058 A JP H05216058A JP 4017937 A JP4017937 A JP 4017937A JP 1793792 A JP1793792 A JP 1793792A JP H05216058 A JPH05216058 A JP H05216058A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電率の変化を光の透過率の変化に変換し
て、光量によって光の透過率が変わる原理を利用して、
コントラストのよい画像を得ること、及び、逆光補正が
容易にできることを目的としている。 【構成】 電極14と、配向膜7とを形成した第1の基
板と、ソース電極3、画素電極4と光電導体5を形成し
た第2の基板の間に液晶9を充填し、第2の基板側から
光を照射し、光導電体5中にその光量に応じた電荷を発
生させ、光導電体5の電気導電率を変化させる。導電率
の変化によって液晶9に照射光量に応じた電圧が印加さ
れ、液晶はその配向が変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示装置、撮像装置ま
たは光学装置等(本明細書では表示装置等という)に対
して表示または撮像された画像もしくは写真像におい
て、光の部分的な強度を簡単に調整できる装置に関す
る。表示装置等の表示面、撮像面、レンズ面、フイルム
面を本明細書では表示面等という。
【0002】
【従来の技術】表示装置等の表示のコントラストを調整
する従来の主な方法は次の通りである。
【0003】(1)原画像にフィルターをかぶせてコント
ラストを緩和する。
【0004】主に複写機等で写真などの中間調をもつ画
像をコピーするときに用いられている。原画にシルクス
クリーン等のコントラスト緩和フィルターをかぶせるの
が慣用的である。
【0005】(2)照明光にフィルター等をかぶせてコン
トラストを緩和する。
【0006】フラッシュや照明ライト等の表面にコント
ラスト緩和フィルターをかぶせ照明光を均一化し画像の
コントラストを緩和する方法である。
【0007】(3)画像処理技術によってコントラストを
向上させ、または、緩和させる。
【0008】画像のエッジ検出技術などを利用して電気
的に画像のコントラストを制御する手法である。
【0009】逆光補正の従来法は次の通りである。
【0010】カメラの逆光補正とCCDを用いたビデオ
ムービーの逆光補正方法を例にとって説明する。
【0011】カメラの撮像者が逆光であると判断すると
逆光補正ボタンを押す。この操作により自動露光調整装
置の設定値よりも露光量を増やし、被写体が暗くなるこ
とを防いでいる。一方、ビデオムービーなどCCDを用
いる撮像装置では、自動逆光補正を行っている。CCD
で取り込んだ画像はその画面を6つの領域に分割し、情
報を処理する優先順位を決めている。逆光が優先順位の
高い部分に入射するとこれに併せて画面全体を暗くし、
優先領域の被写体の明るさを調整するのである。一方、
逆光が優先順位の低い部分に入射すると画面全体の明る
さの調整は行われない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記説明から明かなよ
うに、コントラスト調整は、従来撮影前の被写体に対し
て行われており、撮影後の映像や画像に対しては画像処
理のみしか行われていない。画像処理技術については高
性能なコンピューターとデータ処理ソフトが必要であ
り、その操作に高度の技能が要求されるため素人には使
いにくいという問題があった。
【0013】逆光補正については、カメラでは逆光があ
るか否かを撮影者が判断し、ボダンを押して逆光補正を
行うため撮影者の勘と経験者に頼っており正確な補正が
出来なかった。また、補正の程度も画一的であり入射光
量に従った調整が出来ない問題があった。
【0014】一方ビデオムービー等では逆光が優先順位
の高い部分に入射すると全体の画像が暗くなってしまう
問題があり、逆に、優先順位の低い部分に逆光が入射す
ると調整は行われないため、逆光部分では画面が白くな
り、画質が低下する問題があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の光透過量調整装置は、表示面等を少なく
とも2ヶ所の領域に分割し、これら分割された領域に入
射された各領域の光の量を検知し、その光量に従って光
の透過量をそれぞれ独立に調整する手段を備えたことを
特徴としている。
【0016】
【作用】光導電体に光があたると導電率が変化する。こ
の導電率の変化を光の透過率の変化に変換して、光量に
よって光の透過率が変わる原理を本発明は応用してい
る。特に、本発明は、この導電率を光の透過率に変換す
る手段として液晶、光導電性材料などを用いている。
【0017】液晶を利用した例として、光導電体と光導
電体に電気を供給する電極を備えた第2の基板と、電極
を備えた第1の基板と、該第2の基板と第1の基板の間
に充填された液晶とを備えた光透過量調整装置を例にと
り、以下にその作用を説明する。
【0018】電極と、光導電体と、配向膜を形成した第
1の基板と、電極と配向膜を形成した第2の基板の間に
電圧を印加し、第2の基板側から光を照射する。その結
果、光導電体中にその光量に応じた電荷が発生し、光導
電体の電気導電率が変化する。この導電率の変化によっ
て液晶に照射光量に応じた電圧が印加され、液晶はその
配向が変化する。この液晶の配向の変化を利用して光の
透過率の調整を行う。この時必要があれば光透過量調整
装置の両側または片側に偏光板を設置することもでき
る。
【0019】上記構造の光透過量調整装置の液晶材料に
負の誘電異方性をもつ黒色ゲストホスト型の液晶を使用
し、垂直配向処理した基板を使用する場合の作用を図2
に基づいて説明する。光透過量調整装置に入射する光量
が非常に少ないと、光電導体の抵抗率は高く維持される
ため、液晶に電圧が殆ど印加されない。従って、光の透
過率は大きい。入射光量が増加するに従って液晶に印加
される電圧は増加し、それに従って液晶の配向状態も変
化する。液晶に負の誘電異方性をもつゲストホスト型液
晶を使用しているので、光の透過率は低下する。このよ
うに、入射光量の多い部分は光の透過率は低下し、入射
光量が少ない部分は光の透過率が余り変化しない。従っ
て透過量調節装置を通過する光は光量の多い部分の光量
が制限されるので、濃淡のコントラスト比が低下し、コ
ントラストが緩和される。
【0020】次に、図1に基づいて上記構造の光透過量
調整装置の液晶材料に正の誘電異方性をもつ黒色ゲスト
ホスト型の液晶を使用し、水平配向処理した基板を使用
する場合について説明する。
【0021】光透過量調整装置に入射する光量が非常に
少ないと、光導電体の抵抗率は高く維持されるため、液
晶に電圧が殆ど印加されない。従って光の透過率は小さ
い。入射光量が増加するに従って液晶に印加される電圧
は増加し、それに従って液晶の配向状態も変化する。液
晶に正の誘電異方性をもつゲストホスト型液晶を使用し
ているので、光の透過率は増加することになる。このよ
うに、入射光量が多い部分は光の透過率が低下する。従
って光透過量調整装置を通過する光は光量の少ない部分
の光透過量が減少するので、黒の部分が益々黒くなり、
濃淡のコントラスト比が向上する。
【0022】上記のいずれの場合でも入射光量に対する
透過率調節の感度は第1の基板上の電極と第2の基板上
の電極に印加する電圧によって調整が出来る。
【0023】一方、液晶材料に配向変化が双安定状態を
持つ液晶、例えば強誘電性液晶などを利用すると、光の
強度に対して閾値は前記2例と同様に第1の基板上の電
極と第2の基板上の電極に印加する電圧によって調整が
出来る。従って、本発明は、画像の2値化処理も簡便に
行えるため画像処理用にも利用出来る。
【0024】
【実施例】実施例を図面に基づいて説明する。
【0025】(実施例1)正の誘電異方性を持つゲスト
ホスト型の液晶と、水平配向処理を行った基板とを用い
るとコントラストが向上できる機能を持った光透過量調
整装置が実現出来る。
【0026】実施例1は、透明基板上に電極と光導電体
とを形成した例である。図3は本実施例の光透過量調整
装置の基本構造を示す。図3と図4において、ガラス基
板1は透明ガラス基板の上に透明対向電極14と、その
上にブラックマスク13と配向膜7とを形成している。
ガラス基板2はストライプ状に配置されたソース電極3
と、液晶9に電圧を印加するための画素電極4と、これ
らの電極の間に挟み込まれた光導電体5とが形成されて
いる。ガラス基板1とガラス基板2の間に液晶9が充填
されている。また、ソース電極3と画素電極4との間の
絶縁を保つためと、ソース電極3から直接液晶9に与え
る影響を少なくするためと、ガラス基板1、2からの液
晶9に対する汚染を防止するために、ソース電極3と光
導電体5を覆うように絶縁膜6を形成している。この絶
縁膜6は光導電体5の部分を開口し、画素電極4と光導
電体5とを接続してその上に配向膜7を形成している。
以下、実施例1の製造工程を説明する。
【0027】ガラス基板1は厚さ約1.1mmの平坦度
の良いホウケイ酸ガラス基板を用いた。その表面にアル
カリの溶出を防止するために約1000オングストロー
ムのSiO2薄膜8を形成した。所定の前処理によって
ガラス基板表面を清浄にした後、対向電極14としてI
TO(Indium Tin Oxide)膜をスパッ
タリングによって約1200オングストローム形成し
た。その後周辺の不必要な部分をエッチングにより除去
した。次にクロムをスパッタリングにより約1000オ
ングストローム形成し、必要な部分のみを残してエッチ
ングしブラックマスクとした。最後に、配向膜7として
ポリイミドを塗布しラビングによる配向処理を施した。
【0028】ガラス基板2はガラス基板1と同様平坦度
のよいホウケイ酸ガラス基板を用いた。その表面にアル
カリの溶出を防止するために約1000オングストロー
ムのSi02薄膜8を形成した。所定の前処理によって
表面を清浄化し、その上にソース電極3としてITO膜
をスパッタリングによって約3000オングストローム
形成した。その後、不必要な部分をエッチングにより除
去した。次に絶縁膜6としてプラズマCVD法で窒化シ
リコンを約3000オングストローム形成しアモルファ
スシリコンの上にエッチングによって開口部を設けた。
その後、画素電極4としてITOをスパッタリングで約
1500オングストローム形成し、不必要な部分をエッ
チングにより除去した。次に配向膜7としてポリイミド
を塗布しラビング処理した。
【0029】以上の工程で製作したガラス基板1と、シ
ール材を形成しスペーサーを散布したガラス基板2とを
ブラックマスクが光導電体5を覆うように位置を精密に
合わせ張り合わせた。その後液晶9を両ガラス基板1と
2の間に充填した。液晶はメルク社製の正の強電異方性
を持つブラックゲストホスト型液晶であるZLI−48
76を使用した。このように作成した光透過量調整装置
をガラス基板2の外側に偏光板を取り付けて光を照射
し、透過率を測定した結果、照射光量が少ないと透過率
は低く照射光量が多いと透過率が大きくなり、コントラ
ストが向上することが確認出来た。
【0030】上記例では、液晶は正の誘電異方性を持つ
ブラックゲストホスト型であったが、これに限定される
ことなく、光の透過率を制御出来るものならその他の液
晶材料も自由に使える。例えば、他の色素を混合したゲ
ストホスト液晶、ホワイト・テーラ型ゲストホスト液
晶、TN(Twisted Nematic)液晶、強誘
電性液晶、ポリマー分散型液晶などが一例である。
【0031】また、実施例1では光導電体としてアモル
ファスシリコンを用いたが、調整する光の波長に対して
光導電性を示すものならば他の材料を用いることが出来
る。例えば以下のような材料である。
【0032】可視光に対してCdS, Se, GaAs,
CdSe等, 赤外光に対してはInGaAs, PbS,
InSb, HgCdTe,PbTe,PbSe等またP
bSnTe,InGaAs, HgCdTe等では組成に
より分光感度が変えられる。
【0033】実施例1では光導電体をスパッタリングに
よって形成したが、蒸着やCVD等を用いて形成するこ
ともできる。また、板状または小片状の光導電体板結晶
等を接着法によって基板に接着し光導電体を形成しても
構わない。
【0034】実施例1による光透過量調整装置の特性
は、図1に示すように入射光量が増えると光透過率は向
上する。
【0035】(応用例1)直視型の液晶表示装置への応
用 直視型の液晶表示装置では表示画像のコントラストが低
いと一般に白っぽい画像になる。鮮明な画質を得るため
にはコントラストを高める必要がある。図5は、1/50デ
ューティ単純マトリックス方式の直視型液晶表示装置に
本発明の光透過量調節装置10を設置した例である。以
下,図5に基づいて応用例を説明する。
【0036】バックライト等の光源から出た光Bをコリ
メートし、液晶表示装置の表面に垂直になるように調整
した照射光を偏光板11で直線偏光にする。液晶表示装
置に正の誘電異方性を持つTN液晶を用いたので、入射
した照射光は表示装置の電圧が印加された画素ではその
ままの偏光状態が維持され、電圧が印加されない画素で
は偏光面が90°回転する。ここで、表示面側に偏光板
11と垂直方向の偏光特性を持つ偏光板12とで吸収さ
れて「黒」となり、OFF状態の画素の偏向板12を設
置すると、電圧を印加した画素である、ON状態の画素
を透過した光は偏光板12で吸収されて「黒」となり、
電圧を印加しない画素であるOFF状態の画素の透過光
は偏光板12を透過して「白」となる。
【0037】ここで光透過量調整装置の液晶として正の
誘電異方性を持つブラックゲストホスト液晶を使用し、
基板の配向膜を液晶が偏光板12の偏光方向と平行に配向
するように処理しておく。偏光板11を通過した光は液
晶表示装置25の表示面を通って第二の偏向板12を通
って光透過量調整装置10に達する。その結果、光透過
量調整装置の光導電体5の抵抗を下げ、画素電極に電圧
が印加され、液晶の配向を変化させ、入射光を透過させ
る。一方光の当たらない画素では液晶の配向が維持され
るので入射光は光透過量調整装置で吸収される。即ち、
「白レベル」はそのままで、「黒レベル」は益々黒くな
り、コントラストが向上する。
【0038】本応用例の液晶表示装置のコントラストは
光透過量調整装置を装着しないとき約5であったが光透
過量調整装置を装着すると約25に向上した。
【0039】本例では、1/50デユーテイの単純マトリ
ックス液晶表示装置を例にとり説明したが、他の表示装
置にも利用出来る。例えば、TFT(Thin Fil
mTransistor),TFD(Thin Fil
m Diode)等のアクテイブマトリックス型液晶表
示装置やプラズマデイスプレイ、ELデイスプレイ,LED
デイスプレイ、CRT等にも適用可能である。
【0040】(応用例2)投射型液晶表示装置への応用 投射型液晶表示装置は大型表示が実現できるのでHDT
V用等で非常に注目を集めている。ここで用いられる液
晶表示装置は透過型が一般的であるが、光学系等の制限
で液晶表示装置は出来るだけ小型のものが望ましく、液
晶表示装置を小型化すると実効画素面積が減少し開口率
が低下するために暗くなる難点があった。これに対して
反射型の液晶表示装置を用いると画素面を大きく出来る
ので開口率が向上し明るくなるが、ガラス表面の反射等
によって画像のコントラストが低下する問題があったた
め、実用化されていない。
【0041】反射型の投射型液晶表示装置に本発明の光
透過量装置を利用すると、従来反射型の投射型液晶表示
装置で問題となっていたコントラスト低下の問題が解決
出来る。もちろん、透過型の液晶表示装着に対し利用し
た場合でも、コントラストが改善され、より望ましいも
のとなることは言うまでもない。光透過量調整装置を装
着し、コントラストを改善した例を図6に基づいて説明
する。
【0042】光源31から出射した照射光は3つのダイ
クロイックミラー32でR(赤)、G(緑)、B(青)
の3色に分離し、偏光ビームスプリッター33により直
線偏光として液晶表示装置に入射する。表示装置では画
像データに従った電圧が画素に印加され、この電圧印加
による旋光の有無により出射光量を制御して表示が実行
される。この時液晶表示装置の表面での反射光等が表示
に重畳されるため表示のコントラストが低下する。本発
明の光透過量調整装置10を偏光ビームスプリッター3
3と投射レンズ34との間に挟むことにより、コントラ
ストが改善された。すなわち、本表示装置ではコントラ
ストが15であったのに対して、光透過量調整装置を装
着するとコントラストは75に改善され、鮮明な表示が
得られた。
【0043】本例では、光透過量調整装置を偏光ビーム
スプリッタと投射レンズの間に設置したが、画像のコン
トラスト調整のできる他の位置に設置しても構わない。
例えば、偏光ビームスプリッタと液晶表示装置の間や投
射レンズの全面等にも設置が可能である。
【0044】(応用例3)カラー製版機への応用 カラー製版機では原稿画像を鮮明に製版する必要がある
が、従来原稿の画像のコントラストが低い場合には画像
処理技術を使う以外にコントラストを補正する方法がな
かった。画像処理技術は、一般にコンピュータを必要と
し、高価になることと、操作に専門的な知識が必要であ
る等問題があった。画像処理等によるコントラスト調整
機能が搭載されていないカラー製版機に対して、本発明
の光透過量調整装置を設置すると、簡便で安価に原画像
のコントラストの調整が可能となる。
【0045】コントラストが小さくみにくい原稿であっ
ても本発明の光透過量調整装置を取り付けることにより
見易い原稿に変換できた。特に写真などの画像原稿に対
しては改善効果が著しかった。本例では光透過量調整装
置をミラーとハーフミラーの間に設置したが、コントラ
スト改善の効果がある位置であれば、その他の位置にも
設置出来る。例えば、ピックアップレンズとミラーとの
間でもよい。また、ハーフミラーとカラーフイルタの間
やカラーフイルターと光電管の間に設置すると赤、青、
緑等の色ごとにコントラストが調整出来るので色調の調
整が可能となる。
【0046】本発明の光透過量調整装置を利用すると原
画像のコントラストの調整が可能である。図7に基づい
て本発明のカラー製版機への応用例を説明する。
【0047】ハロゲンランプ光源31からの白色光は集
光レンズ41によって集光後、原稿を読み取り、ピック
アップレンズ44とミラー48、ハーフミラー48’、
カラーフィルター45によって赤、青、赤の3色に分離
され、光電管47で電気信号に変換される。この時ミラ
ーとハーフミラーの間に本発明の光透過量調整装置10
を取り付けたので光分離前に画像のコントラストが調整
できた。
【0048】(応用例4)カラー複写機への応用 カラー複写機ではコントラストが高いと中間調がでにく
く、低いと不鮮明になる。従ってコントラストの調整は
必須である。図8に基づいてカラー複写機への応用例を
説明する。一般に、照明光源は白色のものを使い赤、
青、緑の3色に分離する場合と、これら3色のそれぞれ
対して個別に照明ランプを設置する場合と、イメージセ
ンサーの表面にカラーフイルターを取り付ける場合とが
ある。図8は個別に照明ランプ31を設置し、イメージ
センサー53の表面に本発明の光透過量調整装置10を
取り付けた例を示しており、その結果、画像信号の色彩
毎にコントラストが調整出来た。それにより原画像のコ
ントラストが低い場合でも鮮明な複写ができた。
【0049】また、意図的に原画像の色彩を変調するこ
とにより原画像と色調の異なった画像を作り出すことも
可能となった。
【0050】(応用例5)ファクシミリへの応用 ファクシミリはコントラストが低いと送信時にノイズが
乗り易く、不鮮明な画像になり易いため、送信前に画像
の信号レベルを適正な値に調整しておく必要がある。特
にカラーファクシミリでは画像情報を赤、緑、青の3色
に分離し、各信号毎に発振するので、色信号毎に信号レ
ベルを変調しておく必要があり、この調整なしではコン
トラストがとりにくく、鮮明な画像を送信するのが難し
かった。図9は、本発明のファクシミリへの応用例を示
す。図に示すようにイメージセンサー53の全面に本発
明の光透過量調整装置10を取り付けることにより色信
号毎に信号レベルを変調出来、鮮明な画像を送信できる
ようになった。符号51は、原稿台上の原稿を示し、映
像信号は矢印方向に流れて光透過量調整装置10を経て
イメージセンサー53に到る。(実施例2) 実施例1は、正の誘電異方性を持つゲストホスト型の液
晶を用いた光透過量調整装置によりコントラストを向上
させた。実施例2は、負の誘電異方性をもつゲストホス
ト型の液晶を用いたもので、垂直配向処理を行った基板
を用いてコントラストを減少せしめることが実証でき
た。以下、図3と図4に基づき説明する。しかし、基本
的な構造は実施例1と同じである。
【0051】ガラス基板1は透明ガラス基板の上に透明
対向電極14を形成している。ガラス基板1側からの光
の照射を防ぐために、ブラックマスク13でガラス基板
2上の光導電体5を覆っている。ガラス基板2はストラ
イプ状に配置されたソース電極3と、液晶9に電圧を印
加するための画素電極4と、これらの電極の間に絶縁を
保つためと、ソース電極3から直接液晶9に与える影響
を少なくするためと、ガラス基板1から液晶9に対する
汚染を防止するために、ソース電極3と光導電体5を覆
う絶縁膜6を形成している。この絶縁膜6は光導電体5
の部分を開口し、画素電極4と光導電体5とを接続して
いる。その上に配向膜7を形成している。ガラス基板1
とガラス基板2の間には液晶9が充填される。
【0052】実施例2の製作工程を説明する。
【0053】ガラス基板1は厚さ約1.1mmの平坦度
の良いホウケイ酸ガラスを使用しており、アルカリの溶
出を防止するために表面に約1000オングストローム
のSiO2薄膜8を形成した。所定の前処理によってガ
ラスの表面を清浄にした後、対向電極14としてITO
膜をスパッタリングによって約1200オングストロー
ム形成した。その後周辺の不必要な部分をエッチングに
よって除去した。次にクロムをスパッタリングによって
1000オングストローム形成し必要な部分のみを残し
てエッチングしブラックマスク12とした。垂直配向用
の配向膜7として有機シランカップリング剤を塗布、成
膜した。ポリイミドを塗布しラビングによる水平配向処
理を施した。
【0054】ガラス基板2はガラス基板1と同様平坦度
のよいホウケイ酸ガラス基板をもちいた。ガラス基板は
アルカリの溶出を防止するため表面に約1000オング
ストロームのSiO2薄膜8を形成した。所定の前処理
によって表面を洗浄化し、その上にソース電極3として
ITO膜をスパッタリングによって約3000オングス
トローム形成した。その後、不必要な部分をエッチング
により除去した。次に光導電体5としてアモルファスシ
リコンをプラズマCVDによって約2000オングスト
ローム形成した。その後不必要な部分をエッチングによ
り除去した。次に絶縁膜6としてプラズマCVD法で窒
化シリコンを約3000オングストローム形成しアモル
ファスシリコンの上にエッチングによって開口部を設け
た。その後、画素電極4としてITOをスパッタリング
で約1500オングストローム形成し、不必要な部分を
エッチングにより除去した。次に垂直配向剤として、有
機シランカップリング剤を塗布、成膜した。
【0055】以上の工程で作成したガラス基板1と、シ
ール材を形成しスペーサーを散布したガラス基板2をブ
ラックマスク13が光導電体5を覆うように位置を精密
に合わせ張り合わせた。その後液晶9をガラス基板1と
ガラス基板2との間に充填した。液晶はメルク社の負の
誘電異方性を持つブラックゲストホスト型液晶であるZ
LI−4614を使用した。このように作成した光透過
量調整装置をガラス基板2の外側に偏光板を取り付けて
光を照射し、透過率を測定したところ、照射光量が少な
いと透過率は高く、照射光量が多いと透過率が低くな
り、コントラストが減少することが確認できた。
【0056】また、実施例2では光導電体5としてアモ
ルファスシリコンを用いたが、調整する光の波長に対し
て光導電性を示すものならばその他の材料、例えば、次
の材料が使える。可視光に対してはCdS,Se,Ga
As,CdSe等、また、赤外光に対してはInGaA
S,PbS,InSb,HgCdTe,PbSe,Pb
Te等、またPbSnTe,InGaAs,HgCdT
e等ではその組成により分光感度を変えられる。実施例
2では光導電体をスパッタリングによって形成したが、
蒸着やCVD等を用いて形成することもできる。また、
板状または小片状の光導電体板結晶等を接着法によって
基板に接着し光導電体を形成してもよい。実施例2の特
性は、図2に示すように、入射光量が増えると光透過率
は減少する。
【0057】(応用例1)本発明の光透過量調整装置を
レンズの前面または感光フィルムの全面またはCCD,
撮像管等の撮像装置の前面に取り付けると、自動逆光補
正が可能となる。画像情報が光透過量調節装置を通る
と、画面内の逆光部分などの極端に光量の多い部分は透
過量が減少する。他方、画面内の逆光以外の部分はその
まま光が透過する。そのため、CCDや感光フィルム等
では逆光部分はなくなる。本発明を利用することにより
カメラやビデオムービー等で従来生じていた自動逆光補
正に伴って生じる問題は本発明による光透過量調整装置
を用いると解決される。
【0058】実際に本発明の光透過量調整装置をビデオ
ムービーのCCDの前面に取り付けたところ、逆光部分
のみ光量がカットされ、自然な撮影が行えた。また、逆
光部分はその大きさや場所によらず調整が行えた。従来
技術のように逆光領域が優先領域に入るか否かで画面全
体の明るさが変わることもなく、また逆光部分が小さい
事や大きい事による調整の不備も改善された。また、本
発明の光透過量調整装置はその応答速度が速いため、光
量の急激な変化にも追随することが確認出来た。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、コントラストの低い表
示画像でも鮮明な画像に出来る。また、表示装置等に入
射する光量の部分的な調整を行うことにより、逆光補正
が簡便に行える。従って,本発明は、直視方式、投影方
式等の表示装置、CCD(Charge Coupled Device),H
ARP(High-gain Avalanche Ruching amorphousPhotoc
onductor),SIT(SiliconIntensifier Target),撮像
管等を利用する電子機器全般及びカメラ等の光学装置に
広く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光透過量調整装置の実施例1の特
性を示すグラフ。
【図2】本発明による光透過量調整装置の実施例2の特
性を示すグラフ。
【図3】本発明の光透過量調整装置の基本構造を示す平
面構成図。
【図4】図3中A−A’線に沿った断面図。
【図5】直視型液晶表示装置への応用例を示す説明図。
【図6】反射型液晶表示パネルを利用した投射型表示装
置への応用例を示す説明図。
【図7】カラー製版機への応用例を示す説明図。
【図8】カラー複写機への応用例を示す説明図。
【図9】ファクシミリへの応用例を示す説明図。
【符号の説明】
1、2 基板 3 ソース電極 4 画素電極 5 光導電体 7 配向膜 9 液晶 10 光透過量調整装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示装置等において、表示面等を少なくと
    も2ヶ所の領域に分割し、これら分割された領域に入射
    された各領域の光の量を検知し、その光量に従って光の
    透過量をそれぞれ独立に調整する手段を備えた光透過量
    調整装置。
  2. 【請求項2】光透過量の調整手段として液晶を利用した
    請求項1記載の光透過量調整装置。
  3. 【請求項3】光導電体と光導電体に電気を供給する電極
    を備えた第1の基板と、光導電体と光導電体に電気を供
    給する電極とを備えた第2の基板と、前記第1の基板と
    前記第2の基板との間に液晶を充填したことを特徴とす
    る請求項2記載の光透過量調整装置。
  4. 【請求項4】光量を光導電性材料を利用して検知するこ
    とを特徴とした請求項1記載の光透過量調整装置。
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KR100697906B1 (ko) * 2003-09-17 2007-03-20 세이코 엡슨 가부시키가이샤 표시 패널, 표시 패널의 제조 방법 및 표시 장치
JP2007322526A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Pentax Corp 透過型表示装置

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