JPH0521553B2 - - Google Patents

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JPH0521553B2
JPH0521553B2 JP10315085A JP10315085A JPH0521553B2 JP H0521553 B2 JPH0521553 B2 JP H0521553B2 JP 10315085 A JP10315085 A JP 10315085A JP 10315085 A JP10315085 A JP 10315085A JP H0521553 B2 JPH0521553 B2 JP H0521553B2
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Japan
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atp
reactor
physiologically active
active substance
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Kazutomo Imahori
Isao Tomioka
Hiroshi Nakajima
Kazutsugu Kitahata
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、複合酵素反応による生理活性物質の
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、現行の化学工業の見直しから、生体内の
化学反応が注目されるようになり、生体内の化学
反応を工場内の反応器で再現しようとする試みが
盛んに行われるようになつてきている。元々、生
体内では生命を維持するために数多くの生合成反
応が酵素を触媒として営まれており、これらは化
学合成反応では合成困難な化合物を容易に与える
だけでなく、省エネルギー性、無公害性など社会
の要請に応える要素も有しているので、化学工業
界における必須の技術になろうとしている。こら
の中でも、加水分解反応、異性化反応などの技術
分野においては、既に実用化のレベルに達してい
るものもある。
しかし、生合成反応の中でも特に重要な反応で
ある結合反応を行うに当たつては、アデノシン−
5′−三リン酸(以下ATPという。)がエネルギー
源又は補助因子として必要である。この際、
ATPはエネルギー源又は補助因子として働いた
後、アデノシン−5′−二リン酸(以下ADPとい
う。)又はアデノシン−5′−一リン酸(以下AMP
という。)に分解され、消費されてしまうことに
なる。したがつて、結合反応を工業的に再現する
ためには、ATPが安価に供給されることが必要
であるが、現実にはATPは極めて高価な物質で
ある。それゆえに、ATPの消費後の姿である
ADP,AMP特に最低のエネルギーレベルに消費
されつくしたAMPをATPに再生変換すること
が、この問題点を打開する重要な技術となるので
ある。
ところが、このような結合反応による物質の製
造をATPを再生しながら行うという例はあまり
知られていない。例えば、消費されたATPを微
生物の解糖系を利用して再生又は補給しようとい
う考えがあり、ここでATPの原料としてAMPを
使用するという例がある(例えば、栃倉辰六郎ら
有機合成化学、第39巻、第6号、487頁、1981
年)。しかし、このAMPはATPの消費後の姿で
なく、ATP源として別に加えるものであり、し
かもこの試みの結果はAMPのATPへの変換効率
は極めて悪いというものであつた(同上文献)。
すなわち、微生物の解糖系を利用する場合も、
ATPをその消費後の姿であるAMPから再生する
ということについては否定的な推測しか得られて
いなかつた。
従来、このような観点からATPをAMPに連続
的に消費して有用物質を合成するための反応器
(バイオリアクター)の概念が考えられ、このシ
ステムの完成が強く要望されていた。
本発明者らは、先にこれらの実状に鑑み、特に
最低のエネルギーレベルに分解した産物である
AMPをATPに変換再生することにつき鋭意検討
した結果、最適生育温度が50℃ないし85℃である
微生物の産生する変換酵素を使用すると、短時間
で高収率でAMPをATPに変換できることを見出
し、またAMPとATPとの混合比を特定の条件に
制御してAMPをATPに再生すると、安価でかつ
操作性良く、長時間安定してAMPを実質上ほと
んど100%ATPに変換できることを見出し、さら
に引続き検討を重ねた結果、この知見に基づいて
(a)AMPからATPに再生する反応系と、(b)ATP
を用いて生理活性物質を合成する反応系とを連結
することにより、最低のエネルギーレベルに分解
した産物であるAMPを原料として生理活性物質
が合成されることを見出し、特許出願した(特開
昭59−106296号公報参照)。
一方、ジー エム ホワイトサイズ(G.M.
Whitesides)らは、ATPを再生する反応系と、
ATPを用いて生理活性物質を合成する反応系と
を同一の反応器で生理活性物質を合成した例を報
告している〔例えば、J.Org.Chem.48,3130
(1983)〕。
(発明が解決しようとする問題点) 上記特開昭59−106296号公報に記載の生理活性
物質合成反応系とATPをAMPから再生産する反
応系とを一つの反応器の中に共存せしめて、反応
器の一端より原料を供給し、反応器の他端から生
理活性物質を抜き出す方法(以下フロー法とい
う。)で長時間連続的に生理活性物質の合成を行
うと、反応装置の内部に沈澱が析出し、これによ
り装置の内部が詰まり、原料液の送液を中止せざ
るを得なかつた。また酵素を水不溶性担体に固定
化している場合、生成した沈澱がこの担体表面に
付着し、原料液と酵素の接触が妨げられるため
に、酵素活性が低下し、目的とする生理活性物質
の生成量が低下する傾向があつた。
一方、上記ホワイトサイズ(G.M.Whitesides)
らの方法は、ATPを再生する反応系がADPから
であり、しかもバツチ法によつて生理活性物質を
製造するため、その生産性は非常に低くかつた。
(問題点を解決するための手段) そこで、本発明者らは、前期のフロー法で連続
的に生理活性物質を製造するうえでの問題点につ
いて鋭意研究を重ねた結果、原料液中の2価の金
属イオン濃度を30mM以下にし、かつアデノシン
−5′−リン酸化物(以下AXPという。)の濃度を
生理活性物質前駆体の濃度よりも低くしたとこ
ろ、上述の問題点が解決され、フロー法で連続的
に生理活性物質が製造できることを見出し、本発
明を完成した。
すなわち本発明は、AMPをADPに変換する酵
素と、ADPをATPに変換する酵素と、ATPを
AMPに変換しながら生理活性物質を合成する酵
素を同一の反応器に共存せしめた複合酵素反応系
を用いて、該反応器の一端から生理活性物質前駆
体、アデノシン−5′−リン酸化物及び2価の金属
イオンを含む原料液を供給し、該反応器の他端か
ら生理活性物質を抜き出して生理活性物質を製造
するに際し該反応器に供給する2価の金属イオン
の濃度を30mM以下にし、かつAXPの濃度を生
理活性物質前駆体の濃度よりも低くすることを特
徴とする複合酵素法による生理活性物質の製造方
法である。
本発明において、ATPを用いて生理活性物質
を合成せしめる酵素反応としては、例えば酢酸又
は脂肪酸とコエンチームA(CoA)を前駆体とし
てアセチルCoA合成酵素又はアシルCoA合成酵
素によりアセチルCoA又はアシルCoAを合成す
る反応、パントイン酸とβ−アラニンを前駆体と
してパントテン酸合成酵素によりL−パントテン
酸を合成する反応、キサンチル酸とアンモニアあ
るいはグルタミンを前駆体としてグアニル酸合成
酵素によりグアニル酸を合成する反応、アスパラ
ギン酸とアンモニアを前駆体としてアスパラギン
合成酵素によりアスパラギンを合成する反応、カ
ルボン酸とCoAを前駆体としてブチリルCoA合
成酵素によりアシルCoAを合成する反応、D−
アラニンとポリ(リビトールリン酸)を前駆体と
してD−アラニル−ポリ(リビトールリン酸)合
成酵素により、O−D−アラニル−ポリ(リビト
ールリン酸)を合成する反応、デアミドNAD+
L−グルタミンを前駆体としてNAD+合成酵素に
よりNAD+を合成する反応などがあげられる。
本発明において、上記生理活性物質合成反応系
でATPは消費され、AMPになるわけであるが、
このAMPをADPに変換する酵素とATPに変換
する酵素とを組み合わせてATPに変換する(以
下ATP再生反応系という。)。このAMPをADP
に変換する酵素としては、例えばアデニル酸キナ
ーゼが使用され、この際AMPへのリン酸供与体
としてはATPが使用される。また、ADPをATP
に変換する酵素としては酢酸キナーゼ、カルバミ
ン酸キナーゼ、クレアチンキナーゼ、3−ホスホ
グリセリン酸キナーゼ、ピルビン酸キナーゼ、ポ
リリン酸キナーゼなど多くのものが使用でるが、
酵素の入手の容易さなどを勘案すると、酢酸キナ
ーゼを使用するのが最も有利であり、この際リン
酸供与体としてはアセチリン酸が使用される。ア
セチリン酸は、アンモニウム塩、カリウム・リチ
ウム塩、ナトリウム塩などの塩として使用するこ
とができるが、入手のしやすさから二ナトリウム
塩を用いることが好ましい。このように、アデニ
ル酸キナーゼと酢酸キナーゼを使用するに際し
て、各酵素のリン酸供与体としてはATPとアセ
チルリン酸を使用することになるが、リン酸供与
体としてのATPは最終変換物であるATPを循環
使用することができるので、結局リン酸供与体と
してはアセチルリン酸だけを供給すればよいこと
になる。このような組み合わせにより効率的な設
計がはかれるのはこれら両酵素の利点である。
このように、二種類の変換酵素を使用すること
により、生成AMPをATPに再生することが可能
になるが、これら両酵素は最適生育温度が50℃な
いし85℃である微生物の産生する酵素であること
が望ましい。このような微生物としては、バチル
ス・ステアロサーモフイルス、バチルス・ブレビ
ス、バチルス・コアギユランス、バチルス・サー
モプロテオリテイクス、バチルス・アシドカルダ
リウスなどのバチルス属の微生物、クロストリジ
ウム属の微生物、サーモアクチノマイセス属の微
生物、アクロモバクター属の微生物、ストレプト
マイセス属の微生物、ミクロポリスポラ属の微生
物、サーマス・アクアテイクス、サーマス・サー
モフイルス、サーマス・フラブスなどのサーマス
属の微生物、サーモミクロビウム属の微生物、カ
ルデリア属の微生物などがあげられる。また、こ
れら微生物の遺伝子を導入した常温生育微生物も
含まれる。これら微生物の中でもアデニル酸キナ
ーゼ、酢酸キナーゼの両酵素の産生に特に敵した
ものはバチルス・ステアロサーモフイルスであ
る。この微生物から得られる両酵素は精製が容易
であり、比活性が高い。研究当初においては、最
適生育温度が50℃ないし85℃である微生物の産生
する変換酵素を使用することは、常温でのATP
再生産には適しないと考えられていたが、驚くべ
きことに常温で短時間、高収率で長時間安定して
AMPをATPに変換でき、これらの効果はむしろ
常温生物が産生する酵素をはるかにしのぐものな
のである。
本発明に用いられる反応器としては、同一の反
応器の中に生理活性物質を合成するための上記酵
素と、ATPを再生産するための上記酵素とを共
存させうるものであればいかなるものでもよい
が、各々の酵素量、基質液の濃度、PH及び供給速
度、反応温度などによつて反応器の大きさ及び形
状を選定すればよい。その反応器の形状として
は、例えば膜型の反応器、カラム型反応器を使用
することができる。膜型反応器は、生理活性物質
が低分子物質の場合に特に有効に使用できる。こ
の際、酵素は高分子物質であるので、各酵素はそ
のまま反応器の中にとどまつた状態で使用するこ
とできる。反応器に供給されたAXPは低分子物
質であるので、反応器から流出するが、イオン交
換クロマトグラフイーなどの操作により簡単に生
理活性物質と分離したのち、反応器へ戻すことに
より再使用することが可能である。また、あらか
じめAXPに適当なスペーサーを導入し、水溶性
高分子物質と結合せしめた、いわゆる水溶性高分
子化AXPを使用すればこのような分離操作も不
要になる。この場合の水溶性高分子物質として
は、例えば可溶性デキストランのような多糖類、
ポリアクリルアミド誘導体やポリアクリル酸誘導
体のようなビニルポリマー誘導体、ポリエチレン
グリコール誘導体のようなポリエーテル誘導体な
ど各種のものを使用することができる。
次に、カラム型反応器は生理活性物質の如何を
問わず使用できる。この場合には、使用する各酵
素を適当な担体、例えばセルロース、デキストラ
ン、アガロースなどのような多糖類の誘導体、ポ
リスチレン、エチレン−マレイン酸共重合体、架
橋ポリアクリルアミドなどのようなビニルポリマ
ーの誘導体、L−アラニンL−グルタミン酸共重
合体、ポリアスパラギン酸などのようなポリアミ
ノ酸又はアミドの誘導体、ガラス、アルミナ、ヒ
ドロキシアパタイトなどのような無機物の誘導体
などに結合、包括あるいは吸着せしめて、いわゆ
る固定化酵素としてカラムに充填して使用すれば
よい。この反応器では、生成したAXPは高分子
化、非高分子化を問わず反応器から流出するが、
前述と同様にして生理活性物質と分離し、反応器
へもどすことができる。また、水溶性高分子化
AXPは膜分離が可能であるので、分離操作を簡
単にすることができる。
本発明において、上記した反応器に供給する原
料液としては、例えば生理活性物質前駆体、リン
酸供与体、AXP、2価の金属イオンなどが含ま
れており、その生理活性物質前駆体及びリン酸供
与体の例としては、先に述べた化合物があげられ
る。AXPとしては、ATPのみを使用することも
できるが、ADPのみ又はAMPとATPの混合物、
AMPとADPの混合物、ADPとATPの混合物、
又はAMPとADPとATPの混合物のいずれかを
使用すればよく、また生理活性物質合成反応終了
後、反応液から回収したAXPを再使用してもよ
い。
本発明においてAXPの原料液中の濃度(モル
濃度)は、生理活性物質前駆体の濃度より常に低
く用いることが必要であり、その濃度としては生
理活性物質前駆体の濃度の0.01%ないし90%、好
ましくは0.1%ないし50%、より好ましくは0.5%
ないし10%である。
また、リン酸供与体の量としては、生理活性物
質前駆体と当量かあるいはそれ以上であることが
高収量の目的物を得るのに適している。
本発明において、2価の金属イオンの濃度を
30mM以下にすることが必要であり、特に20mM
以下にすることが沈澱の生成をより防ぐ意味から
しても好ましい。そのような金属イオンとして
は、例えばマグネシウムイオン、マンガンイオ
ン、カルシウムイオン、コバルトイオン、カドミ
ウムイオン、バリウムイオンなどがあげられる。
本発明において、上記組成の原料液を連続的に
反応器の一端から供給し、反応器の他端から生理
活性物質を抜き出して生理活性物質が製造される
が、この原料液の供給に際し、原料液の濃度を上
記条件を満足するように制御する。原料液の濃度
を制御しながら連続的に反応器に供給する方法と
しては、例えばあらかじめすべての原料を所定の
濃度に調整した原料混合液を作成し、これをポン
プなどにより連続的に反応器に送液する方法、又
は原料をあらかじめ混合せずに各々の原料液を
別々に反応器に供給し、その送液速度により反応
器入口において所定の濃度に保つ方法などがあげ
られる。
(実施例) 次に、本発明を実施例及び比較例によつて具体
的に説明する。
実施例 1 バチルス・ステアロサーモフイルス由来の酢酸
キナーゼとアデニル酸キナーゼ(生化学工業販
売)および酵母由来のアセチルCoA合成酵素
(ベーリンガー・マンハイム社製)をつそれぞれ
活性化CH−セフアロース4B(フアルマシア社製)
に固定化した。固定化酢酸キナーゼ2000ユニツ
ト、固定化アデニル酸キナーゼ200ユニツト、及
び固定化アセチルCoA合成酵素100ユニツトを一
つのカラムに充填した。
次いで、10mM塩化マグネシウムを含む
100mMイミダゾール塩酸緩衝液PH7.5に溶解した
4mM ADP,1mM ATP,40mMアセチルリン
酸,25mM酢酸カリウム,25mM還元型CoAリチ
ウム塩からなる原料を固定化酵素充填カラムの上
端から10ml/時間の流速で供給し、カラムの下端
からアセチルCoAを連続的に抜き取つた。
抜き取つたカラム溶出液中のアセチルCoAの
濃度は18mMになり、以後15時間にわたり安定に
アセチルCOAが生成した。
このときのカラムの温度を37℃に保つた。
比較例 1 実施例1における原料液中の塩化マグネシウム
濃度を50mMに変更した以外は、実施例1と全く
同様にして行つた。
その結果、1時間後にカラム内に沈澱が生成し
たので、カラムへの原料送液を中止した。
比較例 2 実施例1における原料液中のAMP濃度を
40mM,AMP濃度を10mMにに変更した以外は、
実施例1と全く同様にして行つた。
その結果、3時間後にカラム内に沈澱が生成し
たので、カラムへの原料送液を中止した。
実施例 2 バチルス・ステアロサーモフイルス由来の酢酸
キナーゼとアデニル酸キナーゼ(生化学工業販
売)及び酵母由来のアセチルCoA合成酵素(ベ
ーリンガー・マンハイム社製)それぞれ500,
200,100ユニツトずつを10mM塩化マグネシウム
を含む100mMイミダゾール塩酸緩衝液PH7.5に溶
解し、分子量30000の限外濾過膜を使つた膜型反
応器に封入した。
次いで10mM塩化マグネシウムを含む100mM
イミダゾール塩酸緩衝液PH7.5に溶解した4mM
AMP,1mM ATP,40mMアセチルリン酸,
25mM酢酸カリウム,25mM還元型CoAリチウム
塩からなる原料液を膜型反応器に10ml/時間の流
速で供給し、同速度でアセチルCoAを連続的に
抜き取つた。
抜き取つた反応器流出液中のアセチルCoAの
濃度は17mMになり、以後10時間にわたり安定に
アセチルCoAが生成した。
このときの反応器の温度を37℃に保つた。
実施例 3 アスパラギン合成酵素をラクトバチルス・アラ
ビノーサスATCC8014より、硫酸アンモニウム分
画、リン酸カルシウムゲル,ゲル濾過を経て精製
し、酢酸キナーゼとアデニル酸キナーゼはバチル
ス・ステアロサーモフイルス由来の標品(生化学
工業販売)を使用し、それぞれCNBr−活性化セ
フアロース4B(フアルマシア社製)に固定化し
た。固定化アスパラギン合成酵素50ユニツト、固
定化酢酸キナーゼ1000ユニツト及び固定化アデニ
ル酸キナーゼ100ユニツトを一つのカラムに充填
した。
次いで、5mM塩化マンガンを含む100mMトリ
ス塩酸緩衝液PH7.5に溶解した20mM塩化アンモ
ニウム,20mML−アスパラギン酸,2mM
AMP,0.5mM ATP及び30mMアセチルリン酸
からなる原料液を流速5ml/時間で固定化酵素カ
ラムに供給し、同速度でL−アスパラギンを連続
的に抜き取つた。
抜き取つたカラム溶出液中のL−アスパラギン
濃度は16mMになり、以後12時間にわたつて安定
にL−アスパラギンが生成した。
このときのカラムの温度を30℃に保つた。
比較例 3 実施例3における原料液中の塩化マンガン濃度
を40mMに変更した以外は、実施例3と全く同様
にして行つた。
その結果、2時間後にカラム内に沈澱が生成し
たので、カラムへの原料送液を中止した。
比較例 4 実施例3における原料液中のAMP濃度を
30mM,ATP濃度を8mMに変更した以外は、実
施例3と同様にして行つた。
その結果、3時間後にカラム内に沈澱が生成し
たので、カラムへの原料送液を中止した。
実施例 4 酢酸キナーゼとアデニル酸キナーゼはバチル
ス・ステアロサーモフイルス由来の標品(生化学
工業販売)を使用し、パントテン酸合成酵素は、
メソツド・イン・エンザイモロジー,アカデミツ
クプレス(Methods in Enzymology Academic
Press)2巻,第619頁(1955年発行)の方法に従
い調製し、それぞれCNBr−活性化セフアロース
4B(フアルマシア社製)に固定化した。固定化酢
酸キナーゼ100ユニツト、固定化アデニル酸キナ
ーゼ100ユニツト及び固定化パントテン酸合成酵
素100ユニツトを一つのカラムに充填した。
次いで、10mM塩化マグネシウム及び100mM
塩化カリウムを含む100mMトリス塩酸緩衝液PH
8.0に溶解した10mMD−パントイン酸、1mM
AMP,1mM ATP,15mMアセチルリン酸,
10mMβ−アラニンからなる原料液を10ml/時間
の流速で固定化酵素カラムに供給し、同速度でD
−パントテン酸を連続的に抜き取つた。
抜き取つたカラム溶出液中のD−パントテン酸
濃度は7mMになり、以後5時間にわたり安定に
D−パントテン酸が生成した。
このときのカラムの温度を30℃に保つた。
(発明の効果) 本発明によれば、反応器内に沈澱が生じること
なくフロー法のバイオリアクターによつて連続的
に生理活性物質を合成することが可能となり、リ
アクターの操作性、目的生理活性物質の生産性が
著しく向上し、また原料費を大幅に低減化するこ
とができる。さらに、リアクター中の酵素の失活
も防ぐことができ、長期の運転が可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アデノシン−5′−一リン酸をアデノシン−
    5′−二リン酸に変換する酵素と、アデノシン−
    5′−二リン酸をアデノシン−5′−三リン酸に変換
    する酵素と、アデノシン−5′−三リン酸をアデノ
    シン−5′−一リン酸に変換しながら生理活性物質
    を合成する酵素を同一の反応器に共存せしめた複
    合酵素反応系を用いて、該反応器の一端から生理
    活性物質前駆体、アデノシン−5′−リン酸化物及
    び2価の金属イオンを含む原料液を供給し、該反
    応器の他端から生理活性物質を抜き出して生理活
    性物質を製造するに際し、該反応器に供給する2
    価の金属イオンの濃度を30mM以下にし、かつア
    デノシン−5′−リン酸化物の濃度を、生理活性物
    質前駆体の濃度よりも低くすることを特徴とする
    複合酵素法による生理活性物質の製造方法。
JP10315085A 1985-05-13 1985-05-13 生理活性物質の製造方法 Granted JPS61260895A (ja)

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