JPH05210524A - 記憶装置管理方法、コンピュータシステム及びコンピュータシステムで使用するための製造物品 - Google Patents

記憶装置管理方法、コンピュータシステム及びコンピュータシステムで使用するための製造物品

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JPH05210524A
JPH05210524A JP4197051A JP19705192A JPH05210524A JP H05210524 A JPH05210524 A JP H05210524A JP 4197051 A JP4197051 A JP 4197051A JP 19705192 A JP19705192 A JP 19705192A JP H05210524 A JPH05210524 A JP H05210524A
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JP
Japan
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page
release
log
storage device
user
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Application number
JP4197051A
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English (en)
Inventor
Geoffrey O Blandy
オーエン ブランディー ジェフリー
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International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
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  • Memory System Of A Hierarchy Structure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リリースがシステムのゲストプログラムによ
って要求された後、システムによって実際のページのリ
リースを遅延することによって保留ページリリース状態
になるコンピュータシステムの仮想記憶装置のページを
管理する。 【構成】 保留ページリリースが設定されることによっ
て、保留ページリリースのログ内にエントリが生じら
れ、ゲストに割り当てられるページを残す。システムは
いつでもログ内のページをリリースすることができ、バ
ッチページリリースの実行が可能とされる。ゲストは保
留ページリリースの取消しを要求することができ、その
場合、要求されたページはシステムによってまだ要求さ
れていないと、ゲストによる再使用のためにログから除
去される。システムは保留ページを従来的にリリースす
るために保留ページリリース要求のログを処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタルコンピュータ
システムに係り、詳細には、オペレーティングシステム
ソフトウェアによって実行される仮想記憶装置管理に関
する。
【0002】
【従来の技術】今日、多くのディジタルコンピュータシ
ステムでは仮想記憶装置が使用されており、これは一般
には固定サイズ(例えば、4、096バイト)のページ
と称される要素に細分される。仮想ページの内容は、中
央処理装置(CPU)によるアクセスを可能にするため
に主記憶装置に存在する必要がある。
【0003】システム記憶装置マネジャー(SSM)
は、仮想記憶装置の内容を主記憶装置内へと進め、新し
い(空)ページが照合されるべき時に主記憶装置のフレ
ームを提供且つクリアする義務のあるシステムの構成要
素である。複数の記憶装置のタイプを備えたシステムで
は、SSMが仮想ページ内容のマイグレーション(移
行)をその記憶階層を介して管理し、この記憶階層には
追加の電子記憶装置(例えば、拡張記憶装置)や、補助
記憶装置(例えば、DASDとしても知られるディスク
記憶装置)が含まれることもある。このマイグレーショ
ンが必要とされるのは、システム上の仮想記憶装置の全
体容量が通常の場合に主記憶装置の容量よりもはるかに
大きいという理由によるものである。実際に、記憶階層
の最終(最低速度)レベルのみが仮想記憶のすべてを含
むのに十分大きなものであるということが普通である。
【0004】仮想記憶装置を備えたコンピュータシステ
ムでは、仮想ページの内容が、先のトランザクションに
は必要とされるが、但し次のトランザクションとは関係
のないデータ又は論理を表わすような時にはそれら内容
は使用不適になることが多い。ページの内容が使用不適
であることをSSMが感知していない場合、SSMはそ
のページを主記憶装置に保存するか又はそのページを記
憶階層の別のレベルに移行させるかの何れか一方によっ
てこれら内容を保存しなければならない。マルチレベル
の記憶階層を備えたシステムでは、ページがアイドル状
態である間はその内容はより緩慢なレベルへと移行され
ることもある。一方、SSMによって内容が使用不適で
あることが感知されると、SSMはその内容を保存する
ことなく記憶をリリースすることができ、これによって
マイグレーションを回避する。
【0005】多くの従来技術システムは、使用不適ペー
ジを識別する方法をもたない。この無視によって、SS
Mが記憶階層の種々のレベルを介して使用不適データを
移行し続けると、SSMの一部に不要なチャーニングを
引き起こす結果となる。さらに、ページはそれらが存在
する階層の(1つ又は複数の)レベルがたとえどのよう
なものでも資源(例えば、主記憶装置、拡張記憶装置)
を取り上げ続ける。
【0006】これらの問題に取り組むために、従来技術
システムの中には、使用不適ページをSSMに対し識別
するためのページリリース機能を実行してきたものもあ
る。このシステムの構成要素は仮想記憶環境において作
動し、そして使用不適ページをSSMに対し識別するこ
とができる。この構成要素は一般には、ユーザプログラ
ムの一部であり、ユーザ記憶装置マネジャー(UMM)
と称される。このUMMは使用不適ページをSSMに対
して識別し、SSMは次に対応付けられる記憶資源を直
ちに再利用する。
【0007】かかる公知の従来技術のページリリースシ
ステムには、下に挙げられるような欠点がある。
【0008】1.システムが、元のリリース要求の時に
十分とされるよりも多くの記憶を有するとはいえ、すべ
てのページはその要求時にリリースされなければならな
い。SSMは、オーナーがその間にページを再使用し始
めることがあるために、記憶に対するシステム要求が増
加するまでそのリリースを延期することはできない。
【0009】2.主記憶ページが変換索引バッファ(T
LB)を使用するIBMエンタープライズシステムズ・
アーキテクチャ/370(ESA/370)(IBM社
の商標)などのシステムにおいてリリースされると、各
TLBエントリは制御をユーザに戻す前に無効にされな
ければならない。SSMは、全体のTLB又は主記憶が
リリースされているページについての個別のエントリの
みをパージすることがある。全体のTLBをパージする
ことは、各ページが続いて照合される最初の時に完全な
変換を要求するという欠点を有する。個別のエントリを
パージすることは、機器構成内の各CPUへの通信及び
各CPUからの応答を待機する無効ページテーブルエン
トリ(IPTE)命令の使用を必要とする。6ウェイ方
式のシステムの場合、この結果、他のCPUでの干渉と
同様に、命令を発信するCPUにおいて非常に長い間命
令を実行することになる(平均命令は200回まで)。
この変換索引バッファ(TLB)に関して更に詳細に
は、IBMエンタープライズシステムズ・アーキテクチ
ャ/370操作の原理において見ることもできる。
【0010】3.現要求について識別されたこれらのペ
ージについてのみ実行され得る。このため、多重ページ
リリース要求のバッチングは不可能である。アドレス空
間の位置及び直列化ならびに必須のハウスキーピングは
各ページリリースごとに実行される必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
くとも一つがアプリケーションプログラム等のシステム
のユーザ又はゲストオペレーティングシステムに割り当
てられるページ等の複数の記憶装置を有するコンピュー
タ仮想記憶装置管理システムにバッチリリースを提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施例は、少
なくとも一つがアプリケーションプログラム等のシステ
ムのユーザ又はゲストオペレーティングシステムに割り
当てられるページ等の複数の記憶装置を有するコンピュ
ータ仮想記憶装置管理システムにバッチ(一括)リリー
スを提供するための方法である。仮想記憶のページを備
えたこの方法を用いることによって、ユーザは第1のペ
ージのリリースを要求し、これによってシステムに対し
そのページを使用不適として、またリリースについて準
備のできたものとして識別することになる。次に、シス
テムはその要求を許可し、第1のページを保留リリース
状態に配置するが、一方、そのページの実際のリリース
を延期する。ユーザは再びページ、この時は第2のペー
ジ、リリースを要求し、システムはその要求を許可し、
第2のページを保留リリース状態に配置する。最後に、
システムは保留リリース状態にあるページをリリースす
ることを決定し、そしてそれらページをバッチでリリー
スし続ける。
【0013】本発明のもう一つの実施例は、システムの
ユーザに割り当てることのできる複数の記憶装置(ペー
ジ等)を含むコンピュータシステムにおいて示される。
好ましくはホストオペレーティングシステムにおける記
憶装置マネジャーの一部である第1のプログラムモジュ
ールは、ユーザに割り当てられる第1とその次の記憶装
置を保留リリース状態に連続的に配置する第1のモジュ
ールを含む。さらにシステムは、保留リリース状態にあ
る記憶装置を実際にリリースするための第2のモジュー
ルを含む。
【0014】本発明のさらに別の実施例は、好ましくは
事前記録コンピュータプログラム製品である製造物品に
関する。この製造物品は、コンピュータシステムで実行
可能なコンピュータプログラムを記録するための磁気テ
ープ等の記録媒体を含む。コンピュータシステムは、ユ
ーザへの割り当てとユーザからのリリースが可能である
複数の記憶装置(ページ等)を有することになる。本発
明を具体化する2個のプログラムモジュールは媒体に記
録されて、システム上で実行可能である。第1のモジュ
ールはユーザの要求時に記憶装置を保留リリース状態に
連続的に配置する。第2のモジュールは保留リリース状
態にある記憶装置をリリースする。
【0015】擬似コードフラグメントは、本発明の好ま
しい実施例を実行するためのプログラムモジュールを表
わすために図中に示されている。擬似コードは、プログ
ラムモジュールのデザインと動作を当業者である読者に
説明するための最も容易に理解できる普遍的方法を提供
するものである。この擬似コードが直接解釈されたり、
又はコンパイルされることが出来ないが、一方、読者の
好ましいプログラミング言語に変換される必要があるこ
とは当然理解されるだろう。
【0016】
【実施例】序文 本発明のバッチページリリース(BPR)動作は、保留
リリース状態に配置するためにシステムに1つ又は複数
の使用不適ページのグループをユーザが連続的に識別す
るための手段を提供する。システムは、保留リリース状
態のページをリリースすることを延期し、システムがそ
のページを直ちにリリースするように強制することでは
なく、システムの必要性がかかるリリースを指示するよ
うな時にこれらページを実際にリリースする。
【0017】バッチページリリース(BPR)がすべて
の従来技術のページリリースシステムに適用され得る一
方、保留ページリリースと題する関連アメリカ特許出願
に述べられ且つ請求される保留ページリリース発明と組
み合わされて具体化されることが好ましい。
【0018】実施の背景 他の仮想記憶環境に適用可能とされる一方、本発明の好
ましい実施例の詳細な説明は、仮想マシン/拡張システ
ム・アーキテクチャ(VM/ESA)環境において設定
される。図1に示されるように、VM/ESAシステム
10はVM/ESAソフトウェア及び実(即ち、物理)
システム370/ESAマシン12を含む。VM/ES
Aソフトウェアはさらに、VM/ESA制御プログラム
(CP)14とVM/ESA対話型監視システム(CM
S)16に区分される。CP14は、実ハードウェア複
合体と機能的に同等のものである仮想マシン18を作成
及び維持するために共用、分割、シミュレーション及び
専用の技術を用いてハードウェア機器構成を管理する。
CMS16は仮想マシンにおいて作動し、会話的計算機
構のプラットフォームを提供する。
【0019】VM/ESA仮想マシン18で作動するユ
ーザ(プログラム)はゲストと称せられ、一方、実マシ
ン12上で作動する制御プログラム(CP)14はホス
トと称せられ、本発明のシステムの機能を実行する。ゲ
ストプログラムを呼び出すために、CPは対話型実行と
称せられるハードウェア機能を使用する。これによっ
て、仮想マシンのアーキテクチャを顧慮し、且つ実マシ
ンをゲストから保護する特別の環境においてゲストの命
令が実行され得ることになる。対話型実行モードを入力
し、ゲストプログラムを呼び出すために用いられる実際
の命令は、スタート対話型実行(SIE)である。
【0020】CMS16についてのユーザ記憶装置マネ
ジャー(UMM)は、CMS記憶装置マネジャー(CM
SSM)20である。CMS仮想マシンにおいて作動す
るプログラムは、それらがCMSSMへの要求を介して
(制御ブロック、作業エリア、プログラムローディング
等)について必要とする記憶を得る。これらのプログラ
ムが記憶をそれ以上は必要としない場合、これらプログ
ラムはそれをCMSSMに戻す。
【0021】VM/ESAシステム10内のシステム記
憶装置マネジャー(SSM)は、VM/ESA制御プロ
グラム(CP)14の実記憶装置管理構成要素(CPR
SM)22と、4キロバイト境界上の4キロバイトから
成るページ上で作動するダイナミックアドレス変換を含
む種々のマシン補助及び機能と、から構成される。
【0022】VM/ESAシステム10において、ゲス
トはDIAGNOSE(診断)命令を介してCP14か
らのサービス及び/又は情報を要求することができる。
その使用法は、他のSYSTEM/370システムにお
けるスーパーバイザ・コール(監視プログラム呼び出し
命令)の使用法と同様である。ゲストによるDIAGN
OSE(診断)命令の実行の結果、何が命令の遮断とし
て知られているかということになる。この遮断によっ
て、マシンは遮断された命令を識別する情報(この場
合、DIAGNOSE)を記憶し、さらに解釈実行モー
ドを出て、ホスト制御プログラム(CP)14に戻るこ
とになる。
【0023】保留ページリリース命令 バッチページリリース(BPR)は、第1のページ又は
ページの範囲をリリースするゲストの要求から始まる。
この要求は、従来のページリリース要求としてもよい
が、好ましくは保留ページリリース(PPR)を設定す
る要求である。
【0024】PPRを設定するために、CMSSM20
は、要求をPPRに関係するものとして識別する機能コ
ードX’214’を備えたDIAGNOSE命令24を
発行する。図2には、VM/ESAシステム10のDI
AGNOSE命令のPPR機能のための命令フォーマッ
ト及びレジスタ内容が示される。
【0025】DIAGNOSE命令は31ビット長であ
り、最初に16進opコードX’83’(参照番号2
6)を含む8個のビット(0−7)を有し、これによっ
てその命令をDIAGNOSEとして識別する。次の4
個のビット(8−11)は、その命令によって影響され
るページについての開始及び終了ページアドレスを含む
奇偶レジスタ対RX(参照番号28)及びRX+1(参
照番号34)を指定する。その後の4個のビット(12
−15)は、PPRキャンセル操作(後述)中に使用す
るためのキー値を含むレジスタRY(参照番号30)を
指定する。最後の16個のビット(16−31)は、こ
のDIAGNOSE命令が保留ページリリースに対する
ものであることを指定するために16進値X’214’
を含む機能コード32である。
【0026】レジスタRX(28)及びRX+1(3
4)の各々のビット1−19は、それぞれの右側に付着
するゼロの12個のビットとともに、仮想格納ページの
31ビットアドレスを形成する。偶数レジスタRX(2
8)は、その範囲内の第1のページのアドレス36、即
ち、PPR命令に影響されるページの範囲の開始アドレ
ス、を指定する。奇数レジスタRX+1(34)は影響
されたページの範囲の終了、即ち、最終、のアドレス3
8を指定する。この「範囲」は、単一のページであって
もよく、その場合にはRX及びRX+1のビット1−1
9は同一となる。
【0027】奇数レジスタRX+1(34)のビット2
8乃至31は、PPR命令のサブ機能コード40を指定
する。このサブ機能コードによって、ゲストは保留ペー
ジリリースが設定されるべきかどうか、又は後述される
ようにキャンセルされるべきかどうかを指定することが
できる。奇数レジスタRX+1のビット24乃至27に
よって構成されるオプション要求フィールド(ORF)
42は、PPRがキャンセルされる場合に実行されるべ
きオプションのサービスを指定するために使用される。
PPRが設定されると、オプションのサービスは提供さ
れないので、ORF42は無視される。
【0028】PPRログ44は、保留リリース状態の一
つ又は複数のページを有する各ゲストに対しCPRSM
22によって維持される。CPRSMが保留ページリリ
ースを設定するための要求を受け取り、そしてゲストが
現在ログを有していない場合、ログが生成される。その
ログは、次に利用できるエントリを位置付けるために使
用されるポインタを含む。その同じポインタがログ内の
最後の有効エントリを位置付ける。PPRログの一例は
図6に示される。
【0029】保留ページリリースの設定 CMSSM20は、ページに対しサイズが小さいか、大
きいか又は等しい区画ごとに記憶装置をアプリケーショ
ンプログラムに割り当て、さらにこのように異なったサ
イズの区画はCMSSMに戻される。CMSSMはその
戻された記憶装置をその別の非割当て型記憶装置と併合
する。このプロセスの結果、一つ又は複数のページが割
り当てられなくなると、CMSSMはこれらのページに
対して保留ページリリース(PPR)を要求し、CPR
SMはエントリをそのPPRログに付加するので、これ
によって使用不適ページを保留リリース状態に置くこと
になる。2つ、又はそれ以上の数のPPRが設定される
と、システムは、ログを後述のように処理することによ
ってバッチページリリース(BPR)を実行することも
できる。
【0030】CMSSMは、ゼロに設定されたPPRサ
ブ機能コード40ならびにリリースすべきページの範囲
を指定するレジスタRX(28)及びRX+1(34)
を備えた使用不適ページへのPPR・DIAGNOSE
命令24をCPRSM22に対し発行することによっ
て、PPRを設定する。
【0031】CPRSM22は保留リリースの設定を要
求するDIAGNOSE命令24を受信すると、CPR
SMは(レジスタRX(28)及びRX+1(34)に
含まれる)開始及び終了ページアドレスを次の使用可能
ログエントリに格納することによって、ログ44内でエ
ントリを行なうにすぎない。ログに空間がなければ、C
PRSMは後述されるようにログを処理し、さらに新し
いエントリを行なう。現要求が、既にログ内に存在する
範囲に隣接するページの範囲を識別すると、先のエント
リは修正されて、開始又は終了ページ番号を変更するこ
とによって新しい連続ページを含むことになる。
【0032】ログ・エントリを行なうことのほかに、C
PRSM22は、リリースされたージの内容を保持する
ために使用される任意の拡張型記憶装置及びDASDを
再利用する。VM/ESAシステム10では、これらの
資源はリリースされたページに対しては再使用されない
ので、従って、リリース設定時にこれらを再利用する意
味がある。かかる資源が再使用できる他のシステムで
は、それらの再利用を延期することはいっそう効果的と
される。
【0033】図3及び図4は、保留ページリリースを設
定するための擬似コードフラグメントを含む。ライン1
01乃至105では、PPR命令の実行前にCMSSM
20によってとられる動作について述べられ、一方、ラ
イン106乃至115ではPPR命令の実行及び遮断後
のCPRSM22の動作について述べられる。
【0034】最初に(ライン101)、CMSSM20
は戻された区画を合体して、割り当てられてない記憶装
置の完全なページを形成する。次に(ライン102−1
03)、CMSSMは、ページ範囲を識別するためにD
IAGNOSE命令24で使用すべき奇偶レジスタ対R
X(28)及びRX+1(34)をセットアップする。
さらに(ライン104)、サブ機能コード40は、PP
R設定操作としての要求を識別するためゼロに設定され
る。最後に(ライン105)、CMSSMは、レジスタ
対28、34を用いて要求されたPPR操作を実行する
ためにPPR・DIAGNOSE命令24を実行する。
PPR・DIAGNOSE命令24の実行の結果、命令
遮断を介して解釈実行モードを残し、制御をCP14に
送ることになる。
【0035】命令遮断の次に、CPルータ46は、その
遮断の原因がDIAGNOSE214PPR命令(ライ
ン106)であるかどうかを決定し、そうであれば、P
PRサブ機能コード40が検査される。PPRサブ機能
コードがゼロであって(ライン107)、その命令がP
PR設定要求であることを示す場合、CPRSM22
は、CMSSM20が使用可能PPRログ44を有する
かどうかの検査を続行し、要求されるならば、それを生
成する(ライン108)。CMSSMのPPRログがフ
ル(一杯)である場合(ライン109)、それは図5に
関して後述されるように処理される。
【0036】識別されたページが現存のエントリと関連
がある場合、それらはそのエントリに追加される(ライ
ン110)。さもなければ、ログ内の次の使用可能スロ
ット48a、48b、48c、・・・が位置付けられて
(ライン111)、位置付けられたスロットに奇偶レジ
スタ対RX(28)及びRX+1(34)の内容を格納
することによってログエントリは生成される(ライン1
12)。DASDスロット及び拡張型格納ブロックは範
囲内の各ページごとに再利用される(ライン113乃至
115)。記憶常駐ページは、それらがCPUによって
参照され得る記憶装置において有効状態が続く。最後
に、CMSSM20はスタート解釈実行(SIE)命令
を実行することによって再呼び出しされる(ライン11
6)。
【0037】さらに要約すれば、CMSSM20が使用
不適ページを知覚するようになると、CMSSMはPP
R・DIAGNOSE命令24を介してCPRSM22
に信号を送る。DIAGNOSE命令のパラメータは、
ページ範囲の開始アドレス、ページ範囲の終了アドレ
ス、さらにその範囲の各ページが保留リリース状態に置
かれるべきことを指示するサブ機能コードを含む奇偶レ
ジスタ対28、34を識別する。DIAGNOSEによ
って命令遮断が生じ、CPRSM14がPPR要求を処
理することを可能にする。PPR設定中に、フルPPR
ログ44は処理されて(後述)、必要ならば不足のログ
は生成される。PPRログの次の使用可能スロット48
a、48b、48c、・・・は、奇偶レジスタの内容で
充てんされて、PPRログエントリを生成する。DAS
D及び拡張型記憶装置資源は再利用されて、CMSSM
が再呼び出しされる。PPR設定操作はこのように、シ
ステムをしてページを実際にリリースさせることなく、
ページ又はページの範囲をゲストから「保留リリース」
状態に置く。
【0038】保留リリースログの処理 保留リリースであるページは、バッチページリリース
(BPR)状態のシステムによってリリースされるか、
又は後述されるようなPPRキャンセル操作によって再
使用されるためにゲストに戻される。保留リリース状態
のページのバッチリリースは、ゲストのPPRログ44
を処理することによって実行される。
【0039】VM/ESAシステム10では、ゲストの
PPRログ44はCPRSM22によって処理される。
これは、ゲストが非活動状態(休止中)になるか、又は
ゲストのページの幾つかが記憶機構の別のレベルに移行
されるべき時に実行される。非活動状態のゲストのPP
Rログは、そのページがある時間においては照合され
ず、資源のリリースが活動状態のゲストからページをス
チールする必要性を避けるという仮定に基づいて処理さ
れる。ゲストのログはまた、意図されたページのスチー
ルと拡張型記憶装置の移行の前に処理され、これらはと
もにVM/ESAシステム10におけるページ移行の形
式である。
【0040】CPRSM22がPPRログを処理し始め
る前にCMSSM20がページを再使用した場合、ペー
ジをリリースすることはできない。従って、CMSSM
が保留リース状態に前もって置かれたページ又はページ
の範囲を再使用したかどうかについてCPRSMが決定
するためのメカニズムが必要である。
【0041】PPRログ44を処理するために、残りの
エントリは標準ページリリース状態として取り扱われ
る。ログの処理には、ゲストのアドレス空間の直列化、
ログによって識別される各ページごとのページリリー
ス、及びアドレス空間直列化のリリースがある。オプシ
ョンとして、PPRログ44を含む実際の記憶装置はシ
ステム記憶装置へ戻すこともできる。VM/ESAシス
テムでは、CPRSMは、ゲストが活動中のキューから
ドロップされると、ログをリリースする。
【0042】ページリリースの実際の処理は従来技術シ
ステムで実行される処理とは異なるものではなく、当業
者の技術範囲内にあるものでなければならない。従っ
て、これについてはここでは詳述されない。
【0043】VM/ESAシステム10では、PPRロ
グ44はゲストのページがスチールされている場合、又
はゲストが遊休状態になる場合に処理される。どちらの
場合においても、ゲストが直ちにディスパッチされる可
能性はない。従って、少なくとも1個のパージがこのユ
ーザの最終的なディスパッチの前に実行されると仮定す
ると、アドレス変換バッファ(TLB)のパージが回避
され得る。パージTLBスケジューリングを有するVM
/ESAシステム10では、BPRは毎秒数千から毎秒
数十にTLBパージング率を減少させる。
【0044】従来技術のページリリースを処理する際に
費やされる時間の実質量は、ページリリースプロセッサ
に到達し、適切なアドレス空間へのアドレス可能性及び
他のハウスキーピング・タスクを設定するまでのオーバ
ーヘッドである。従来技術では、このオーバーヘッドは
各ページリリースごとに発生されていた。PPRでは、
オーバーヘッドは幾つかのリリースにわたっての分散が
可能である。延期によってリリースを完全に回避するよ
うになると、より一層大きな利点が生じる。これは、保
留リリースがログの処理の前にキャンセルされる場合に
生じる。
【0045】図5には、PPRログ44を処理するプロ
グラムモジュールのための擬似コードフラグメントが示
される。ゲストが活動状態のキューからドロップされる
と(ライン201)、そのPPRログ44はその使用不
適ページを再利用するように処理される(ライン20
2)。ゲストがしばらくの間は遊休であるために、PP
Rログに使用される記憶装置もまた戻されて(ライン2
03)、PPRログそのものを格納するのに使用される
記憶装置を再利用するようになる。
【0046】ゲストが移行のために選択され(ライン2
05)、但し活動状態のままであると、そのPPRログ
44は処理される。しかしながら、そのゲストがログエ
ントリを続けて行なえるようにログはシステム記憶装置
へは戻されない。
【0047】ログ44を処理する前に、多重処理環境に
おいてアドレス空間内で変換したり、又はページリリー
スと競合する可能性がある何か他の動作を実行する実マ
シンCPUが他には存在しないことを保証するためにア
ドレス空間直列化が必要とされる(ライン206)。ロ
グのページごとに(ライン207)、すべての資源は再
利用されて、システムに戻され、ページはさらに空白状
態になる。最後に、アドレス空間直列化がリリースされ
る(ライン209)。
【0048】さらに要約すれば、PPRログ44が処理
される時、即ち、ゲストが非活動状態になる時とゲスト
ページが移行されようとしている時、は2回ある。ログ
を処理することは、すべての資源を再利用し、ページを
空白状態にすることを含むにすぎない。
【0049】オプションのサービスを含む保留ページリ
リースのキャンセル ゲストが保留リリース状態にあるページを再使用したか
どうかをホストが決定するための好ましい方法は、目的
がページを再使用することであるゲストによる通知であ
る。その通知は、ゲストがPPRキャンセル操作を要求
することによって達成される。
【0050】PPRキャンセル操作を指定するために、
サブ機能コード40は1に設定される。ちょうど上に既
述されたように、PPR操作に含まれるページの範囲は
奇偶レジスタ対RX(28)及びRX+1(34)のビ
ット1−19によって指定される。
【0051】図6及び図7は、保留ページリリースをキ
ャンセルし、すべてのオプションのサービスの要求を取
り扱うプログラムモジュールのための擬似コードフラグ
メントを含む。ライン301乃至305では、PPR命
令の実行前にCMSSM20によってとられる動作が述
べられ、一方、ライン306乃至314には、PPR命
令の実行と遮断の後のCPRSMの動作について述べら
れる。
【0052】まず、CMSSM20はそれが現在保留リ
リース状態にあるページを再使用するかを決定する(ラ
イン301)。次に、CMSSM20は、偶数レジスタ
RX28の範囲内の最下部ページ(ライン302)、奇
数レジスタRX+1(34)での最高部ページ(ライン
303)、及び1のサブ機能コード40(ライン30
4)を指定するPPR・DIAGNOSE命令24を発
行する準備をする。CMSSM20はDIAGNOSE
命令を発行し(ライン305)、この結果、命令遮断と
なり、制御がCP14に送られることになる。
【0053】命令遮断の後で、CP14はその原因がD
IAGNOSE214PPR命令であるかどうかを決定
する(ライン306)。もし、そうであれば(ライン3
07)、PPRサブ機能コード40が検査される。PP
R操作がキャンセルでない場合(PPR操作が設定でな
いことを擬似コードライン107ですでに決定されてい
る場合)、無効PPRサブ機能コードが指定されて、指
定例外はCMSSMゲストに示される(ライン31
3)。
【0054】PPRキャンセルが要求されてはいるが、
但し現在PPRログ44がないと、次にキャンセルする
ものはなく(ログが処理されているか、又はゲストがリ
リースを設定することなしにキャンセルを試みてい
る)、そしてSIEは制御をCMSSMゲストに戻すよ
うに実行される(ライン308)。さもなければ、各ロ
グエントリは検査されて(ライン309)、一つのログ
エントリ内のすべてのページがキャンセル範囲内にある
と、そのエントリは削除される(ライン310)。その
エントリ内のページのサブセットがキャンセル範囲と整
合すると、そのエントリは、キャンセルされたエントリ
を取り除くために更新される(ライン311)。最後
に、CMSSMは、再入力解釈実行モードによって再び
呼び出される(ライン312)。
【0055】要約すると、CMSSM20が記憶のため
の要求を受け取り、その要求が現在保留リリース状態に
ある一つの又は複数のページを使用することによって応
じられるべきであることを決定すると、CMSSM20
はまず、保留リリースをキャンセルしなければならな
い。CPRSM22は、何れの指定済みページを含むこ
とのないように、PPRログ44を更新し、さらにCM
SSMを再び呼び出すことによってこの要求に応答す
る。
【0056】操作例 図8には、CMSSM20がPPR命令をCPRSM2
2に対し発行することによって保留ページリリースを設
定且つキャンセルし、そしてCPRSMがPPRログを
処理することによってバッチページリリース(BPR)
を実行する時のPPRログに対する変更の例が示され
る。
【0057】タイムAでは、PPRログ44には活動状
態のエントリがなく、対応付けられるアドレス空間が保
留ページリリース状態のページを有していないことを表
示している。
【0058】タイムBでは、CMSSM20は、PPR
・DIAGNOSE命令24を発行し、レジスタ対R
2、R3を指定することによってアドレスX’2340
00’及びX’23F000’の間のページ範囲につい
てのPPR設定操作を要求する。レジスタR3のサブ機
能コード40は、PPR設定操作を指定するためにゼロ
に設定され、レジスタR2及びR3の第1の19ビット
は開始及び終了アドレスX’234000’及びX’2
3F000’を識別する。図3及び図4を参照して上述
されたようなDIAGNOSE命令の処理の後で、PP
Rログ44の第1のエントリ48aはこれらのページを
保留リリース状態にあるものとして識別する。
【0059】タイムCでは、CMSSM20はまた、レ
ジスタR2及びR3を用いてPPR設定操作を要求し、
この時そのページをアドレスX’240000’からア
ドレスX’241000’において識別する。これらの
ページはタイムBから現存するログエントリ48aによ
って指定されたものと隣接するために、そのエントリ4
8aはページの併合範囲を示すために修正される。
【0060】タイムDでは、PPRはページX’130
000’からX’140000’について設定される。
これらのページはどの現存するエントリとも隣接してお
らず、従って新しいエントリ48bが生成される。
【0061】タイムEでは、CMSSM20は、二つの
予めリリースされたページ、X’130000’及び
X’140000’を再使用することを望むので、それ
らの保留リリースがキャンセルされることを要求する。
PPRログ44はタイムEでは、これらのページを保留
リリース状態から取り除くことを示す。
【0062】次に、タイムFにおいてCMSSMは、ペ
ージX’137000’を再使用することを要求する。
この時にPPRログ44は、ページX’137000’
がすでに保留リリース状態にないことを示すために、タ
イムEにおけるページX’130000’からX’13
E000’までを指定した前のエントリ48bがタイム
Fにおいて二つのエントリ48b、48cに分割されて
いることを示している。
【0063】タイムGで、CMSSMはページX’13
0000’からX’136000’を再使用することを
望む。この時にPPRログ44は、エントリが除去され
てログが圧縮されていることを表示する。
【0064】最後に、タイムHではCPRSM22は保
留リリース状態にあるページをリリースすることを決定
し、上述したようにPPRログ44を処理する。CPR
SMがゲストから移行する前にPPRログを処理してい
る場合、実際のログは保存される。さもなければ、その
ゲストが遊休(休止)状態になると、ログは放棄され
る。
【0065】本発明の利点 本発明のバッチページリリース(BPR)は、ページリ
リースを全く不可能にする従来技術システムをしのぐ幾
つかのはっきりした利点を有する。特に、移行用のアド
レス空間を選択する前に、システム記憶装置マネジャー
(SSM)はそのPPRログを処理する。このようにし
て、未決定リリース状態にあるページの資源はいかなる
移行も必要とせずに再利用される。記憶資源へのシステ
ム要求がこの再利用によって応じられないと、SSMは
その移行基準を満たす残りのページのどれかを続けて移
行する。PPRログはまた、ゲストが遊休状態になる
時、又はしばらくの間その使用不適ページを再使用しそ
うもない状態に入る時に処理されることもある。これに
よって、活動状態のゲスト又はCPによって使用される
べき遊休状態の資源が解放される。
【0066】本発明には、上記の「従来の技術」の項目
において述べられた公知の従来技術のページリリースシ
ステムをしのぐ重要な利点が多数備えられている。これ
らの利点は、以下の通りである。
【0067】1.保留ページリリースは設定されると、
単にログされるにすぎない。次にシステムは、そのログ
が適切であると思われれば、おそらくシステム要求に応
答して、又はオーナーが非活動状態になると、そのログ
を処理することもできる。十分な記憶資源を備えたシス
テムの中には、ロギング以外のいかなる動作も要求され
ないことがあり得る。 2.TLBエントリは、ログが処理されて、主記憶ペー
ジが実際にリリースされる場合にのみ考慮されなければ
ならない。保留ページリリースが設定されると、実際に
リリースされる主記憶ページはないので、TLBエント
リをすべてそのままの状態でゲストが再び呼び出され
る。 3.PPRログは処理されると、一般には複数の保留ペ
ージリリース要求を要約する。このことは、固定コスト
(アドレス空間配置及び直列化を含む)がより多くの要
求にわたって拡大されることを意味する。さらに保留ペ
ージリリースとPPRログの処理との間において、多く
の保留リリースはキャンセルされて、追加の処理は何も
必要とされない。 4.VM/ESAで実行されるような従来技術のページ
リリースでは、アドレス空間レベルにおいてではなく、
ページリリースごとに直列化が必要とされる。これによ
って、他のシステム機能、即ち最も顕著なページスチー
ルが、空間内のアンロックページで作動することが可能
になる。しかしながら、リリースされたページごとに不
経済な直列化命令、即ち、比較及びスワップ、の実行が
要求される。BPRでは、アドレス空間レベルロックが
バッチページリリースを実行する前に入手される。これ
によって、必要とされる直列化命令の数が減少される。
PPRが、ゲストについてページスチールを実行する前
に処理されるために、この細分性の欠如は不利益とはな
らない。
【0068】他の実施例 その他の第1の実施例では、PPRログは、ゲスト及び
システムによってアドレス可能なビットマップと置き換
えられることもある。保留リリースにとって適切なペー
ジは各々、マップの2個のビットによって表示される。
これらビットの内の一つは、対応付けられるページが保
留リリース状態にあることを表示し、さらに保留リリー
スを設定するためにゲストによってオンに設定され、リ
リースをキャンセルするためにゲストによってオフに設
定されることになる。もう一方のビットはシステムに対
して、たとえキャンセルされていなくても、保留リリー
スがページに対して設定されてはいるが、但しまだ処理
されていないことを表示することになる。この後者のビ
ットは、PPRを設定すると、ゲストによってオンに設
定され、システムがリリースを処理した場合、オフに設
定される。
【0069】システムがビットマップを処理した時に、
そのページが現在保留リリース状態にあることを表示す
る両ビットがオンであるならば、すべての資源は再利用
されて、ページは空白状態になる。1個のビットのみが
オン状態である(リリースがゲストによってキャンセル
されてはいるが、一方、システムによってまだ処理され
ていない)と、さらに主記憶装置はそのままの状態に置
かれるが、リリースされたバージョンを表わす他のすべ
てのコピー(例えば、DASD、拡張型記憶装置)はそ
のために再利用されることになる。これは、システムが
保留リリース状態のページの内容を決して移行するもの
ではないことを保証している。
【0070】この実施例の利点は、ゲストがどんな制御
プログラムをも介入させることなく、ログを更新するこ
とができることである。これは、ゲストが解釈実行モー
ドにおいて作動中の場合に特に重要なことである。その
理由は、そのモードを出たり入ったりするためにかなり
の時間が掛かるからである。
【0071】この技術には幾つか不利な点もある。第一
に、非記憶資源の回復が遅延されることである。第二
に、マップはログよりも多くの空間を取ることである。
最後に、システムがビットマップを処理するための長時
間実行(費用のかかる)命令のみを有する場合、過度の
CPU時間がログ処理に費やされることになる。
【0072】その他の第2の実施例では、ページを移行
する前にユーザのログを完全に処理する代わりに、移行
のために選択されたページが保留リリース状態にあるか
どうかを決定するためにログを検査するにすぎない。こ
の実施例では、移行は回避され、バッキング資源は直ち
に再利用される。直接指標付けのあるビットマップは、
かかる方式が使用された場合には最も効果的である。V
M/ESAは全ての使用可能ページを次のアドレス空間
に移動する前にアドレス空間から移行するので、移行前
のログの完全な処理はログ検査よりも効果的である。こ
の検査技術は、主記憶装置内をスウィープ(掃引)し、
アドレス空間によってバッチしないようなシステムと異
なり、移行にアプローチしたシステムにとってより一層
効果的である。
【0073】その他の第3の実施例では、実マシンはホ
ストによって実行中であるとして上述されたPPR動作
を実行することができる。上記その他の第2の実施例と
同様に、これによって制御プログラム介入が回避され
る。不利な点は、必要なマイクロコードとハードウェア
の容量及び実施の不変性である。
【0074】その他の第4の実施例では、全体のPPR
命令を処理する代わりに、実マシンはRX及びRX+1
を格納することによって次の使用可能ログエントリでロ
グするにすぎない。割り込み(又は命令遮断)はログが
フル又は存在しない時の結果である。周期的には、ホス
トはログを処理して、非主記憶装置を直ちに再利用し、
移行の前又はゲストが遊休状態になると処理されるべき
保留リリース状態の主記憶ページの別のログを生成する
ことになる。これはまた、制御プログラム介入を回避
し、完全な実施よりも実質的に小さなマイクロコード及
び/又はハードウェアを必要とする。不利な点は、非記
憶資源を再利用する際の遅延である。
【0075】その他の第5の実施例では、マシンはPP
R設定操作のみのための次の使用可能ログエントリでロ
グすることができる。割り込み(又は命令遮断)はログ
がフル又は存在しない時の結果である。ゲストが(関連
のない遮断又は割り込みにより)解釈実行モードを出た
時、システムはログを処理して、非主記憶装置を再利用
する。PPRキャンセル操作は、命令遮断を続けて引き
起こす。この実施例ではオプションのサービスの使用が
可能とされ、一方、スーパーバイザ・コールの数を減少
させている。
【0076】その他の第6の実施例では、ゲストのペー
ジの再使用の検出がページの変更ビットの検査によって
行なわれ、その変更ビットはPPR設定の時にゼロに設
定されている。ゲストがそのページを再使用すると、変
更ビットは1に設定されて、システムは実際にはページ
をリリースしない。この実施例では、ゲストがPPRキ
ャンセル操作を要求する必要性が回避されることにな
る。VM/ESAシステムでのこの実施例の不利な点
は、変更ビットの設定がSSKE命令を要求し、そのた
めに非常に費用が掛かることである。
【0077】その他の第7の実施例は、ゲストが保留リ
リース状態のページを再使用することを決定したかどう
かを検出するための正チェックを持たず、むしろページ
がいったんリリースされると決して照合されることのな
いプロトコルにゲストを従わせるということである。
【0078】ユーザがホスト制御プログラムによって維
持される仮想マシンで作動するゲストプログラムとして
述べられている一方、リクエスタ及びリリーサの働きは
システムの他のパーツ又はプログラムによって実行さ
れ、同じプログラムの異なる要素によっても実行され得
ることは理解されるだろう。このようにして、任意のプ
ログラムは、アプリケーション及びオペレーティングシ
ステムを含む場合、上述のCMSSMなどのユーザ記憶
装置マネジャーとはおそらく同様ではないとは言え、リ
クエスタの働きを実行することができる。さらに本発明
は、ユーザによってリリースされ且つユーザに戻される
記憶装置のすべての形式及び単位に対して適用可能であ
り、そして本発明が仮想記憶装置管理に最も早く適応さ
れるとは言え、仮想記憶装置のページにはすぐには適用
できない。
【0079】最後に、好ましい実施例が保留ページリリ
ース要求を設定且つキャンセルし、さらに保留ページリ
リースログを処理するための方法において述べられてき
たが、一方、上述したように作動するために適切にプロ
グラムされるコンピュータシステム(装置)において具
体化されることが想定される。好ましい実施例のかかる
一例は、上述されたようなIBM・VM/ESAオペレ
ーティングシステムにロードされるIBM3090シリ
ーズコンピュータ等のIBMシステム370/ESAコ
ンピュータを含むものである。
【0080】さらに、本発明は上述したように保留ペー
ジリリース要求を設定、キャンセル且つ処理するために
コンピュータをプログラムするための予め記録済みのコ
ンピュータプログラムにおいて具体化されることが想定
される。好ましい実施例のかかる一例は、磁気テープ等
の従来のデータ記録媒体及び適切なコンピュータシステ
ムで実行される場合に上述のようにシステムが保留ペー
ジリリース要求を設定、キャンセル且つ処理することに
なるテープ上に記録される一連の命令を含むものであ
る。
【0081】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、少なくとも一つがアプリケーションプログラム等の
システムのユーザ又はゲストオペレーティングシステム
に割り当てられるページ等の複数の記憶装置を有するコ
ンピュータ仮想記憶装置管理システムにバッチリリース
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施例による記憶装置マネジ
ャー(CMSSM)を含むVM/ESAコンピュータシ
ステムのブロック図である。
【図2】図1のシステムの保留ページリリース命令のレ
ジスタ・フォーマットである。
【図3】図1のシステムに保留ページリリースを確立す
るための擬似コードフラグメントを示す図である。
【図4】図1のシステムに保留ページリリースを確立す
るための擬似コードフラグメントを示す図である。
【図5】図1のシステムにおいて保留ページリリースの
ログを処理するための擬似コードフラグメントを示す図
である。
【図6】図1のシステムにおいて保留ページリリースを
キャンセルするための擬似コードフラグメントを示す図
である。
【図7】図1のシステムにおいて保留ページリリースを
キャンセルするための擬似コードフラグメントを示す図
である。
【図8】保留ページリリースが確立且つキャンセルされ
る時の図5のログの変化の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 VM/ESAシステム 12 実マシン 14 VM/ESA制御プログラム(CP) 16 VM/ESA対話型監視システム(CMS) 18 仮想マシン 20 CMS記憶装置マネジャー(CMSSM)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータシステムのユーザに割り当
    てられる記憶装置を管理する方法であって、(a)ユー
    ザによってリリースされるべき少なくとも第1の記憶装
    置をシステムに対してユーザが識別する工程と、(b)
    システムが第1の記憶装置を保留リリース状態に置く工
    程と、(c)システムが第1の記憶装置のリリースを延
    期する工程と、(d)ユーザによってリリースされるべ
    き少なくとも第2の記憶装置をシステムに対してユーザ
    が識別する工程と、(e)システムが第2の記憶装置を
    保留リリース状態に置く工程と、(f)システムが第2
    の記憶装置のリリースを延期する工程と、(g)システ
    ムが第1と第2の記憶装置をリリースする工程と、を含
    む記憶装置管理方法。
  2. 【請求項2】 ユーザが第1又は第2の記憶装置の内の
    選択された1個を再使用することを決定したかどうかを
    システムが検出する工程(h)をさらに含み、工程
    (g)はユーザが記憶装置を再使用することを決定しな
    かった場合のみ前記選択された記憶装置をリリースする
    請求項1記載の記憶装置管理方法。
  3. 【請求項3】 ユーザプログラムを実行するためのコン
    ピュータシステムであって、(a)少なくとも2個の記
    憶装置がユーザに割り当て可能である複数の記憶装置
    と、(b)ユーザに割り当てられる少なくとも第1と第
    2の記憶装置を保留リリース状態に連続的に置くために
    ユーザに応答する第1のモジュールと、(c)保留リリ
    ース状態にある前記少なくとも第1と第2の記憶装置を
    リリースするための第2のモジュールと、を含むコンピ
    ュータシステム。
  4. 【請求項4】 ユーザが未決定リリース状態の第1と第
    2の記憶装置の中から選択された1個を再使用すること
    を決定したかどうかを検出するための第3のモジュール
    をさらに含み、 前記第2のモジュールは、ユーザが記憶装置を再使用す
    ることを決定しなかったことを前記第3のモジュールに
    よって検出された場合にのみ前記選択された記憶装置を
    リリースするように前記第3のモジュールに応答する、
    請求項3記載のコンピュータシステム。
  5. 【請求項5】 ユーザプログラムに割り当て可能且つユ
    ーザプログラムからリリース可能な複数の記憶装置を有
    するコンピュータシステムで使用するための製造物品で
    あって、 システム上で実行可能なコンピュータプログラムを記録
    するための記録媒体と、 ユーザに割り当てられる少なくとも第1と第2の記憶装
    置を保留リリース状態に連続的に置くためにユーザに応
    答する第1のモジュールと、 未決定状態の前記少なくとも第1と第2の記憶装置をリ
    リースするための第2のモジュールと、 を備え、 前記第1と第2のモジュールは媒体に記録され、システ
    ム上で実行可能である、コンピュータシステムで使用す
    るための製造物品。
JP4197051A 1991-08-23 1992-07-23 記憶装置管理方法、コンピュータシステム及びコンピュータシステムで使用するための製造物品 Pending JPH05210524A (ja)

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US749010 1991-08-23

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