JPH05210139A - 光情報処理装置および非球面フーリエ変換レンズ - Google Patents

光情報処理装置および非球面フーリエ変換レンズ

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JPH05210139A
JPH05210139A JP1460392A JP1460392A JPH05210139A JP H05210139 A JPH05210139 A JP H05210139A JP 1460392 A JP1460392 A JP 1460392A JP 1460392 A JP1460392 A JP 1460392A JP H05210139 A JPH05210139 A JP H05210139A
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crystal display
convex lens
spatial light
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Kanji Nishii
完治 西井
Masaya Ito
正弥 伊藤
Koji Fukui
厚司 福井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1の空間光変調素子と第2の空間光変調素
子間の間隔を短縮することで光情報処理装置の小型化を
図る。 【構成】 入力像を表示する第1の空間光変調素子(第
1の液晶ディスプレー5)と、その近傍に配置された凸
レンズ4と、この第1のレンズの後側焦点面近傍に配置
された第2の空間光変調素子(第2の液晶ディスプレー
7)と、この第2の空間光変調素子(第2の液晶ディス
プレー7)の近傍に配置された第2のレンズ6とを備え
た構成とする。 【効果】 上記構成により、第1の空間光変調素子(第
1の液晶ディスプレー5)と第2の空間光変調素子(第
2の液晶ディスプレー7)の距離が短縮され、光情報処
理装置の小型化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボット等の視覚認識
装置において、画像処理あるいは画像認識を光学的に実
行する光情報処理装置および、それに用いられるレンズ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理あるいは画像認識技術に対し
て、近年、より大画素数をより高速処理することが要求
されてきている。そこで、光の高速並列演算機能を活用
することで上記の要求に答える光情報処理装置の開発が
盛んになってきている。
【0003】以下図面を参照しながら、従来の光情報処
理装置の一例として、特願昭63−287016号記載
の光情報処理装置について説明する。
【0004】図8は、従来の光情報処理装置の構成を示
すものである。図8において、20はTVカメラ、21
はTVカメラ20により撮像された画像を表示する第1
の液晶ディスプレイ、22は半導体レ−ザ、23は半導
体レ−ザ22からの光を平行光化するコリメ−タレン
ズ、24は第1のレンズであり第1の液晶ディスプレイ
21はこの第1のレンズ24の前側焦点面に配置されて
いる。25は第2の液晶ディスプレイであり第1のレン
ズ24の後側焦点面に配置されている。
【0005】26は複数の標準パタ−ンに対して第2の
液晶ディスプレイ上の各絵素をサンプリング点として予
め計算されたフ−リエ変換計算機ホログラムのデ−タ、
すなわち第2の液晶ディスプレイ25の各絵素毎の透過
率に対応する印加電圧のデ−タを書き込んだリ−ドオン
リ−メモリ(以下ROMと称す)、27は第2のレンズ
でありその前側焦点面に第2の液晶ディスプレイ25が
配置されている。28は第2のレンズ27の後側焦点面
に配置された光検出器である。
【0006】以上のように構成された従来の光情報処理
装置について、以下その動作を説明する。まず、TVカ
メラ20により対象物体が撮像されると、その画像が第
1の液晶ディスプレイ21上に表示される。この第1の
液晶ディスプレイ21はコリメ−タレンズ23により平
行光化された半導体レ−ザ22からのコヒ−レント光に
より照射される。この第1の液晶ディスプレイ21は第
1のレンズ24の前側焦点面に配置されているので、第
1のレンズ24の後側焦点面すなわち第2の液晶ディス
プレイ25上に対象物体の第1のレンズ24により光学
的に変換されたフ−リエ変換像が形成される。
【0007】この時、第2の液晶ディスプレイ25に
は、光学的フィルタとして特定の標準パタ−ンのフ−リ
エ変換像が、ROM26に書き込まれたデ−タが入力信
号となり第2の液晶ディスプレイ25の各絵素毎に透過
率を空間的に変調することで、フ−リエ変換計算機ホロ
グラムの形で表示される。
【0008】従って、第1の液晶ディスプレイ21上に
表示された対象物体の入力像を第1のレンズ24により
光学的に変換したフ−リエ変換像と、特定の標準パタ−
ンに対して予め計算されたフ−リエ変換像が第2の液晶
ディスプレイ25上で重畳される。
【0009】また、この第2の液晶ディスプレイ25は
第2のレンズ27の前側焦点面に配置されているので、
対象物体と特定の標準パタ−ンの2つのフ−リエ変換像
が一致した時、すなわち両者が同一物体の時、第2のレ
ンズ27の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器28で
検出される。このようにして、第2の液晶ディスプレイ
25上に表示された計算機ホログラムによる光学的フィ
ルタが、マッチトフィルタとして作用する光学的画像処
理が実行される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、以下の理由から光路長が長くなり装置が
大型化するという問題点を有していた。すなわち、半導
体レ−ザ22の波長をλ、第1の液晶ディスプレイ21
の絵素ピッチをP、第2の液晶ディスプレイ25に表示
されているフ−リエ変換像の直径をDとすると、第1の
レンズ24の焦点距離をfは、f=D×P/λで与えら
れる。従って、例えばP=50μmとし、λ=0.8μ
m、D=60mmとすると、f=3125mmのレンズ
を必要とする。このため、図8に示した如く第1の液晶
ディスプレイ21と第2の液晶ディスプレイ25間の距
離は、2×f=6250mmと極めて長大なものとなる
という問題点を有していた。
【0011】本発明は上記問題点に鑑み、その第1の液
晶ディスプレイと第2の液晶ディスプレイ間の距離を短
縮した光情報処理装置、および、その構成レンズの一部
を非球面化する事で第1の液晶ディスプレイと第2の液
晶ディスプレイ間の距離の短縮化を図り、かつ、結像特
性を向上したフ−リエ変換レンズを提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の請求項1記載の光情報処理装置は、入力像
を表示する第1の空間光変調素子と、その近傍に配置さ
れた凸レンズと、この第1のレンズの後側焦点面近傍に
配置された第2の空間光変調素子と、この第2の空間光
変調素子の近傍に配置された第2のレンズとを備えたこ
とを特徴とする光情報処理装置である。
【0013】また、本発明の請求項2記載の光情報処理
装置は、入力像を表示する第1の空間光変調素子と、そ
の近傍に配置された第1の凸レンズと、この第1の凸レ
ンズの後方に配置された凹レンズと、前記第1の凸レン
ズと凹レンズの後側合成焦点面近傍に配置された第2の
空間光変調素子と、この第2の空間光変調素子の近傍に
配置された第2の凸レンズとを備えたことを特徴とする
光情報処理装置である。
【0014】また、請求項3記載の光情報処理装置は、
入力像を表示する第1の空間光変調素子と、その近傍に
配置された第1の凸レンズと、この第1の凸レンズの後
方に配置された凹レンズと、前記第1の凸レンズと凹レ
ンズの後側合成焦点面近傍に配置された第2の空間光変
調素子と、この第2の空間光変調素子の近傍に配置され
た第2の凸レンズとを備え、かつ、この第1および第2
の凸レンズの片面を平面とし、各々、第1および第2の
空間光変調素子と密着配置したことを特徴とする光情報
処理装置である。
【0015】また、本発明の請求項4記載の非球面フ−
リエ変換レンズは、物体面側から順に第1の凸レンズ、
凹レンズ、第2の凸レンズから構成されかつ、前記第2
の凸レンズの少なくとも1面を非球面で構成したことを
特徴とする非球面フ−リエ変換レンズである。
【0016】
【作用】本発明の請求項1記載の光情報処理装置は、入
力像を表示する第1の空間光変調素子と、その近傍に配
置された凸レンズと、この第1のレンズの後側焦点面近
傍に配置された第2の空間光変調素子と、この第2の空
間光変調素子の近傍に配置された第2のレンズとを備え
たことで、第1の空間光変調素子と第2の空間光変調素
子の距離を短縮し、光情報処理装置の小型化を可能とす
るものである。
【0017】また、本発明の請求項2記載の光情報処理
装置は、入力像を表示する第1の空間光変調素子と、そ
の近傍に配置された第1の凸レンズと、この第1の凸レ
ンズの後方に配置された凹レンズと、前記第1の凸レン
ズと凹レンズの後側合成焦点面近傍に配置された第2の
空間光変調素子と、この第2の空間光変調素子の近傍に
配置された第2の凸レンズとを備えたことにより請求項
1記載の光情報処理装置よりもさらに第1の空間光変調
素子と第2の空間光変調素子の距離を短縮し、光情報処
理装置の小型化を可能とするものである。
【0018】また、請求項3記載の光情報処理装置は、
入力像を表示する第1の空間光変調素子と、その近傍に
配置された第1の凸レンズと、この第1の凸レンズの後
方に配置された凹レンズと、前記第1の凸レンズと凹レ
ンズの後側合成焦点面近傍に配置された第2の空間光変
調素子と、この第2の空間光変調素子の近傍に配置され
た第2の凸レンズとを備え、かつ、この第1および第2
の凸レンズの片面を平面とし、各々、第1および第2の
空間光変調素子と密着配置したことを特徴とすることで
第1の空間光変調素子と第2の空間光変調素子の距離の
短縮化を図り、かつ、空間光変調素子に於ける多重反射
を防止したものである。
【0019】また、本発明の請求項4記載の非球面フ−
リエ変換レンズは、物体面側から順に第1の凸レンズ、
凹レンズ、第2の凸レンズから構成されかつ、前記第2
の凸レンズの少なくとも1面を非球面で構成したことに
より第1の空間光変調素子と第2の空間光変調素子の距
離を短縮し、光情報処理装置の小型化を可能とするとと
もに、主光線とマ−ジナル光線、すなわち、瞳の結像と
物体の結像に対する収差補正を独立化し、結像特性の向
上を図った非球面フ−リエ変換レンズである。
【0020】
【実施例】以下、本発明の請求項1記載の光情報処理装
置について、図面を参照しながら説明する。図1は本発
明の請求項1記載の光情報処理装置における1実施例の
構成図である。図1において、1はTVカメラ、5はT
Vカメラ1により撮像された画像を表示する第1の液晶
ディスプレイ、2は半導体レ−ザ、3は半導体レ−ザ2
からの光を平行光化するコリメ−タレンズ、4は第1の
レンズであり第1の液晶ディスプレイ5はこの第1のレ
ンズ4の近傍に配置されている。7は第2の液晶ディス
プレイであり第1のレンズ4の後側焦点面近傍に配置さ
れている。
【0021】10は複数の参照パタ−ンに対して第2の
液晶ディスプレイ上の各絵素をサンプリング点として予
め計算されたフ−リエ変換計算機ホログラムのデ−タ、
すなわち第2の液晶ディスプレイ7の各絵素毎の透過率
に対応する印加電圧のデ−タを書き込んだメモリ、6は
第2のレンズであり、この第2のレンズ6と第1のレン
ズ4との合成焦点位置に第2の液晶ディスプレイ7が配
置されている。8は第3のレンズであり、その前側焦点
面に第2の液晶ディスプレイ7が配置されている。ま
た、9は光検出器であり第3のレンズ8の後方に配置さ
れている。
【0022】以上のように構成された本実施例の光情報
処理装置について、以下その動作を説明する。まず、T
Vカメラ1により対象物体が撮像されると、その画像が
第1の液晶ディスプレイ5上に表示される。この第1の
液晶ディスプレイ5はコリメ−タレンズ3により平行光
化された半導体レ−ザ2からのコヒ−レント光により照
射されるが、この第1の液晶ディスプレイ5に表示され
た入力像は第1のレンズ4によって収束光により照射さ
れる。
【0023】この収束光によるフ−リエ変換は、従来例
の2f系、すなわち、第1の空間光変調素子と第2の空
間光変調素子間の距離が2fである系で行われる完全な
フ−リエ変換と比較して、exp[i(k/2d)(X
2+Yf2)]の位相項が付加される。ここで、kは波
数、dは第1の液晶ディスプレイ5と第1のレンズ4の
後側焦点面間の距離、XfとYfは焦点面での座標を各
々示している。この付加された位相項exp[i(k/
2d)(Xf2+Yf2)]は、第1の液晶ディスプレイ
5と第1のレンズ4の後側焦点面間の距離dでのフレネ
ル回折に起因するものである。
【0024】一方、レンズの機能を波動光学的にとらえ
ると、位相変換作用と考える事ができる。この位相変換
機能は、その焦点距離をfとすると、 exp[−i(k/2f)(Xf2+Yf2)] と書ける。従って、第2のレンズ6の焦点距離f2を第
1の液晶ディスプレイ5と第1のレンズ4の後側焦点面
間の距離dと等しくすれば、距離dでのフレネル回折に
起因する余計な位相項exp[i(k/2d)(Xf2
+Yf2)]と第2のレンズ6の位相変換機能exp
[−i(k/2f)(Xf2+Yf2)]とが打ち消し合
い完全なフ−リエ変換が実現できる。また、d=fとし
たので、第1の液晶ディスプレイ5上の回折光をコリメ
−トする事も可能となる。
【0025】従って、第1のレンズ4と第2のレンズ6
の合成焦点面すなわち第2の液晶ディスプレイ7上に対
象物体の光学的に変換されたフ−リエ変換像が形成され
る。
【0026】この時、第2の液晶ディスプレイ7には、
光学的フィルタとして特定の参照パタ−ンのフ−リエ変
換像が、メモリ10に書き込まれたデ−タが入力信号と
なり第2の液晶ディスプレイ7の各絵素毎に透過率を空
間的に変調することで、フ−リエ変換計算機ホログラム
の形で表示される。
【0027】従って、第1の液晶ディスプレイ5上に表
示された対象物体の入力像を第1のレンズ4と第2のレ
ンズ6により光学的に変換したフ−リエ変換像と、特定
の参照パタ−ンに対して予め計算されたフ−リエ変換像
が第2の液晶ディスプレイ7上で重畳される。また、こ
の第2の液晶ディスプレイ7は第3のレンズ8の前側焦
点面に配置されているので、対象物体と特定の参照パタ
−ンの2つのフ−リエ変換像が一致した時、すなわち両
者が同一物体の時、第3のレンズ8の後側焦点面に輝点
が発生し、光検出器9で検出される。このようにして、
第2の液晶ディスプレイ7上に表示された計算機ホログ
ラムによる光学的フィルタが、マッチトフィルタとして
作用する光情報処理が実行される。
【0028】以上のように本実施例によれば、距離dが
おおよそ第1のレンズの焦点距離fに等しく、また、第
2レンズ6焦点距離を距離dと等しく構成したので、第
1の液晶ディスプレイ5と第2の液晶ディスプレイ7間
の距離lは、第1のレンズ4の焦点距離fとほぼ等しく
できる。すなわち、従来例と比較して距離Lを約1/2
とすることができ、光情報処理装置の大幅な小型化が可
能となる。
【0029】次に、本発明の請求項2記載の光情報処理
装置について、その実施例の構成を表わす図面を参照し
ながら説明する。図2は本発明の請求項2記載の光情報
処理装置における第1の実施例の側面図である。図2に
おいて、11はTVカメラ、15はTVカメラ11によ
り撮像された画像を表示する第1の液晶ディスプレイ、
12は半導体レ−ザ、13は半導体レ−ザ2からの光を
平行光化するコリメ−タレンズ、14は第1の凸レンズ
であり第1の液晶ディスプレイ15はこの第1の凸レン
ズ14の後側近傍に配置されている。16は凹レンズで
あり、18は第2の液晶ディスプレイであり、第1の凸
レンズ14と凹レンズ16の合成焦点面近傍に配置され
ている。
【0030】21は複数の参照パタ−ンに対して第2の
液晶ディスプレイ18上の各絵素をサンプリング点とし
て予め計算されたフ−リエ変換計算機ホログラムのデ−
タ、すなわち第2の液晶ディスプレイ18の各絵素毎の
透過率に対応する印加電圧のデ−タを書き込んだメモ
リ、17は第2の凸レンズであり、この第2の凸レンズ
17と第1の凸レンズ14と凹レンズ16との合成焦点
位置に第2の液晶ディスプレイ18が配置されている。
19は第4のレンズであり、その前側焦点面に第2の液
晶ディスプレイ18が配置されている。また、20は光
検出器であり第4のレンズ19の後方に配置されてい
る。
【0031】以下に第1の凸レンズ14、凹レンズ1
6、および第2の凸レンズ17について、それらの焦点
距離並びにレンズ間隔が満たすべき関係式を図3を用い
て説明する。
【0032】図3において、aは第1の凸レンズ14と
凹レンズ16の間隔、bは凹レンズ16と第2の凸レン
ズ17との間隔、S1は第1の凸レンズ14と第1の液
晶ディスプレイ15との間隔、S2は第2の凸レンズ1
7と第2の液晶ディスプレイ18との間隔、fsは第1
の凸レンズ14と凹レンズ16で構成されるテレフォト
系の合成焦点距離、kは前記テレフォト系のテレフォト
比、mは前記テレフォト系の後群すなわち凹レンズ16
の倍率を各々しめしている。また、f1、f2、f3は
各々、第1の凸レンズ14、凹レンズ16、および第2
の凸レンズ17の焦点距離を示し、h1は第1の凸レン
ズ14への入射光線高を示している。
【0033】さらに図3中の実線は瞳の結像、すなわ
ち、系の主光線であり、第1の液晶ディスプレイ15上
に表示された入力像の光学的なフ−リエ変換機能を示し
ている。一方、破線は物体の結像、すなわち、系のマ−
ジナル光線であり、第1の液晶ディスプレイ15上の回
折光を集光して平行光にする機能を示している。
【0034】ここで、第2の液晶ディスプレイ18は、
第1の凸レンズ14と凹レンズ16の合成焦点位置の近
傍に配置されている。従って、k・fsは第1の凸レン
ズ14、凹レンズ16、および第2の凸レンズ17の全
系合成焦点距離とほぼ等しい。
【0035】以上のように構成した光学系において、瞳
の結像と物体の結像の両方を満足するためには、第2の
凸レンズ17の位相変換作用により第1の凸レンズ14
と凹レンズ16とで発生する位相項を補正するととも
に、凹レンズ16と第2の凸レンズ17とで第1の液晶
ディスプレイ15からの回折光を平行光化する機能を満
足する必要がある。この両機能を満足する条件は以下の
関係式で表される。
【0036】 1/f1+(f1-a)/(f1・f2)+(k・fs-a-b)(f1-a)/(f3・(k・fs-a)・f1)=1/(fs・h1)…(1式) fs=(k・fs-a)S2・f1/((f1-a)(k・fs-a-b)) …(2式) f2=(f1-a)(k・fs-a)/(f1-k・fs) …(3式) f3=b+f2(a-S1)/(a-S1+f2) …(4式) 第1の凸レンズ14、凹レンズ16、および第2の凸レ
ンズ17ならびに第1の液晶ディスプレイ15、第2の
液晶ディスプレイ18は上記の4つの式を満足するよう
構成配置されている。
【0037】以上のように構成された本実施例の光情報
処理装置について、以下その動作を説明する。まず、T
Vカメラ11により対象物体が撮像されると、その画像
が第1の液晶ディスプレイ15上に表示される。この第
1の液晶ディスプレイ15はコリメ−タレンズ13によ
り平行光化された半導体レ−ザ12からのコヒ−レント
光により照射される。この第1の液晶ディスプレイ15
に表示された入力像は第1の凸レンズ14、凹レンズ1
6および第2の凸レンズ17とにより完全にフ−リエ変
換され第2の液晶ディスプレイ18上に対象物体の光学
的に変換されたフ−リエ変換像が形成される。
【0038】この時、第2の液晶ディスプレイ18に
は、光学的フィルタとして特定の参照パタ−ンのフ−リ
エ変換像が、メモリ21に書き込まれたデ−タが入力信
号となり第2の液晶ディスプレイ18の各絵素毎に透過
率を空間的に変調することで、フ−リエ変換計算機ホロ
グラムの形で表示される。
【0039】従って、第1の液晶ディスプレイ15上に
表示された対象物体の入力像を第1の凸レンズ14と凹
レンズ16と第2の凸レンズ17により光学的に変換し
たフ−リエ変換像と、特定の参照パタ−ンに対して予め
計算されたフ−リエ変換像が第2の液晶ディスプレイ1
8上で重畳される。
【0040】また、この第2の液晶ディスプレイ18は
第4のレンズ19の前側焦点面に配置されているので、
対象物体と特定の参照パタ−ンの2つのフ−リエ変換像
が一致した時、すなわち両者が同一物体の時、第4のレ
ンズ19の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器20で
検出される。
【0041】このようにして、第2の液晶ディスプレイ
18上に表示された計算機ホログラムによる光学的フィ
ルタが、マッチトフィルタとして作用する光情報処理が
実行される。
【0042】以上のように本実施例によれば、第1の凸
レンズ14と凹レンズ16とでテレフォト比kのテレフ
ォト系を構成したため、例えばk=0.3と設定すると
第1の液晶ディスプレイ15、第2の液晶ディスプレイ
18の間隔はおおよそ0.3fとなり、従来例と比較し
て間隔を約1/6とすることができ、光情報処理装置の
大幅な小型化が可能となる。
【0043】次に本発明の請求項2記載の光情報処理装
置の第2の実施例について図4を用いて説明する。図4
は本発明の請求項2記載の光情報処理装置における第2
の実施例の構成図である。図4において、31はTVカ
メラ、35はTVカメラ31により撮像された画像を表
示する第1の液晶ディスプレイ、32は半導体レ−ザ、
33は半導体レ−ザ32からの光を平行光化するコリメ
−タレンズ、34は第1の凸レンズであり第1の液晶デ
ィスプレイ35はこの第1の凸レンズ34の前側近傍に
配置されている。36は凹レンズであり、38は第2の
液晶ディスプレイであり第1の凸レンズ34と凹レンズ
36の合成焦点面近傍に配置されている。
【0044】41は複数の参照パタ−ンに対して第2の
液晶ディスプレイ38上の各絵素をサンプリング点とし
て予め計算されたフ−リエ変換計算機ホログラムのデ−
タ、すなわち第2の液晶ディスプレイ38の各絵素毎の
透過率に対応する印加電圧のデ−タを書き込んだメモ
リ、37は第2の凸レンズであり、この第2の凸レンズ
37と第1の凸レンズ34と凹レンズ36との合成焦点
位置に第2の液晶ディスプレイ38が配置されている。
39は第4のレンズであり、その前側焦点面に第2の液
晶ディスプレイ38が配置されている。また、40は光
検出器であり第4のレンズ39の後方に配置されてい
る。
【0045】以下に第1の凸レンズ34、凹レンズ3
6、および第2の凸レンズ37について、それらの焦点
距離並びにレンズ間隔が満たすべき関係式を図5を用い
て説明する。
【0046】図5で、aは第1の凸レンズ34と凹レン
ズ36の間隔、bは凹レンズ36と第2の凸レンズ37
との間隔、S1は第1の凸レンズ34と第1の液晶ディ
スプレイ35との間隔、S2は第2の凸レンズ37と第
2の液晶ディスプレイ38との間隔、fsは第1の凸レ
ンズ34と凹レンズ36で構成されるテレフォト系の合
成焦点距離、kは前記テレフォト系のテレフォト比、m
は前記テレフォト系の後群すなわち凹レンズ36の倍率
を各々しめしている。また、f1、f2、f3は各々、
第1の凸レンズ34、凹レンズ36、および第2の凸レ
ンズ37の焦点距離を示し、h1は第1の凸レンズ34
への入射光線高を示している。
【0047】さらに図5中の実線は瞳の結像、すなわ
ち、系の主光線であり、第1の液晶ディスプレイ35上
に表示された入力像の光学的なフ−リエ変換機能を示し
ている。一方、破線は物体の結像、すなわち、系のマ−
ジナル光線であり、第1の液晶ディスプレイ35上の回
折光を集光して平行光にする機能を示している。ここ
で、第2の液晶ディスプレイ38は、第1の凸レンズ3
4と凹レンズ36の合成焦点位置の近傍に配置されてい
る。従って、k・fsは第1の凸レンズ34、凹レンズ
36、および第2の凸レンズ37の全系合成焦点距離と
ほぼ等しい。
【0048】以上のように構成した光学系において、瞳
の結像と物体の結像の両方を満足するためには第2の凸
レンズ37の位相変換作用により第1の凸レンズ34と
凹レンズ36とで発生する位相項を補正するとともに、
凹レンズ36と第2の凸レンズ37とで第1の液晶ディ
スプレイ35からの回折光を平行光化する機能を満足す
る必要がある。この両機能を満足する条件は以下の関係
式で表される。
【0049】 1/f1+(f1-a)/(f1・f2)+(k・fs-a-b)(f1-a)/(f3・(k・fs-a)・f1)=1/(fs・h1)…(5式) fs=(k・fs-a)S2・f1/((f1-a)(k・fs-a-b)) …(6式) f2=(f1-a)(k・fs-a)/(f1-k・fs) …(7式) f3=b+f2(f1・S1-a・f1-a・S1)/(f1・S1-a・f1-a・S1-f1・f2-f2・S1) …(8式) 第1の凸レンズ34、凹レンズ36、および第2の凸レ
ンズ37ならびに第1の液晶ディスプレイ35、第2の
液晶ディスプレイ38は上記の(5式)から(8式)の
4つの式を満足するよう構成配置されている。
【0050】以上のように構成された本実施例の光情報
処理装置について、以下その動作を説明する。まず、T
Vカメラ31により対象物体が撮像されると、その画像
が第1の液晶ディスプレイ35上に表示される。この第
1の液晶ディスプレイ35はコリメ−タレンズ33によ
り平行光化された半導体レ−ザ32からのコヒ−レント
光により照射される。この第1の液晶ディスプレイ35
に表示された入力像は第1の凸レンズ34、凹レンズ3
6および第2の凸レンズ37とにより完全にフ−リエ変
換され第2の液晶ディスプレイ38上に対象物体の光学
的に変換されたフ−リエ変換像が形成される。
【0051】この時、第2の液晶ディスプレイ38に
は、光学的フィルタとして特定の参照パタ−ンのフ−リ
エ変換像が、メモリ41に書き込まれたデ−タが入力信
号となり第2の液晶ディスプレイ38の各絵素毎に透過
率を空間的に変調することで、フ−リエ変換計算機ホロ
グラムの形で表示される。
【0052】従って、第1の液晶ディスプレイ35上に
表示された対象物体の入力像を第1の凸レンズ34と凹
レンズ36と第2の凸レンズ37により光学的に変換し
たフ−リエ変換像と、特定の参照パタ−ンに対して予め
計算されたフ−リエ変換像が第2の液晶ディスプレイ3
8上で重畳される。
【0053】また、この第2の液晶ディスプレイ38は
第4のレンズ39の前側焦点面に配置されているので、
対象物体と特定の参照パタ−ンの2つのフ−リエ変換像
が一致した時、すなわち両者が同一物体の時、第4のレ
ンズ39の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器40で
検出される。このようにして、第2の液晶ディスプレイ
38上に表示された計算機ホログラムによる光学的フィ
ルタが、マッチトフィルタとして作用する光情報処理が
実行される。
【0054】以上のように本実施例によれば、第1の凸
レンズ34と凹レンズ36とでテレフォト比kのテレフ
ォト系を構成したため、例えばk=0.3と設定すると
第1の液晶ディスプレイ35、第2の液晶ディスプレイ
38の間隔はおおよそ0.3fとなり、従来例と比較し
て間隔を約1/6とすることができ、光情報処理装置の
大幅な小型化が可能となる。
【0055】次に、本発明の請求項3記載の光情報処理
装置について、図面を参照しながら説明する。図6は本
発明の請求項3記載の光情報処理装置における1実施例
の構成図である。図6において、51はTVカメラ、5
5はTVカメラ51により撮像された画像を表示する第
1の液晶ディスプレイ、52は半導体レ−ザ、53は半
導体レ−ザ52からの光を平行光化するコリメ−タレン
ズ、54は第1の凸レンズであり第1の液晶ディスプレ
イ55はこの第1の凸レンズ54の前側近傍に配置され
ている。
【0056】また第1の凸レンズ54の第1面は平面で
構成されており、第1の液晶ディスプレイ55に密着配
置されている。また、56は凹レンズであり、58は第
2の液晶ディスプレイであり、第1の凸レンズ54と凹
レンズ56の合成焦点面近傍に配置されている。51は
複数の参照パタ−ンに対して第2の液晶ディスプレイ5
8上の各絵素をサンプリング点として予め計算されたフ
−リエ変換計算機ホログラムのデ−タ、すなわち第2の
液晶ディスプレイ58の各絵素毎の透過率に対応する印
加電圧のデ−タを書き込んだメモリ、57は第2の凸レ
ンズであり、この第2の凸レンズ57と第1の凸レンズ
54と凹レンズ56との合成焦点位置に第2の液晶ディ
スプレイ58が配置されている。
【0057】また、第2の凸レンズ57の第2面は平面
で構成されており、第2の液晶ディスプレイ58と密着
配置されている。59は第4のレンズであり、その前側
焦点面に第2の液晶ディスプレイ58が配置されてい
る。また、60は光検出器であり第4のレンズ59の後
方に配置されている。
【0058】以下に第1の凸レンズ54、凹レンズ5
6、および第2の凸レンズ57について、それらの焦点
距離並びにレンズ間隔が満たすべき関係式は、本発明の
請求項2記載の第2の実施例と同様に、上記の(5式)
から(8式)の4つの式で表される。
【0059】第1の凸レンズ54、凹レンズ56、およ
び第2の凸レンズ57ならびに第1の液晶ディスプレイ
55、第2の液晶ディスプレイ58は上記の4つの式を
満足するよう構成配置されている。
【0060】以上のように構成された本実施例の光情報
処理装置について、以下その動作を説明する。まず、T
Vカメラ51により対象物体が撮像されると、その画像
が第1の液晶ディスプレイ55上に表示される。この第
1の液晶ディスプレイ55はコリメ−タレンズ53によ
り平行光化された半導体レ−ザ52からのコヒ−レント
光により照射される。この第1の液晶ディスプレイ55
に表示された入力像は第1の凸レンズ54、凹レンズ5
6および第2の凸レンズ57とにより完全にフ−リエ変
換され第2の液晶ディスプレイ58上に対象物体の光学
的に変換されたフ−リエ変換像が形成される。
【0061】この時、第2の液晶ディスプレイ58に
は、光学的フィルタとして特定の参照パタ−ンのフ−リ
エ変換像が、メモリ61に書き込まれたデ−タが入力信
号となり第2の液晶ディスプレイ58の各絵素毎に透過
率を空間的に変調することで、フ−リエ変換計算機ホロ
グラムの形で表示される。
【0062】従って、第1の液晶ディスプレイ55上に
表示された対象物体の入力像を第1の凸レンズ54と凹
レンズ56と第2の凸レンズ57により光学的に変換し
たフ−リエ変換像と、特定の参照パタ−ンに対して予め
計算されたフ−リエ変換像が第2の液晶ディスプレイ5
8上で重畳される。
【0063】また、この第2の液晶ディスプレイ58は
第4のレンズ59の前側焦点面に配置されているので、
対象物体と特定の参照パタ−ンの2つのフ−リエ変換像
が一致した時、すなわち両者が同一物体の時、第4のレ
ンズ59の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器60で
検出される。このようにして、第2の液晶ディスプレイ
58上に表示された計算機ホログラムによる光学的フィ
ルタが、マッチトフィルタとして作用する光情報処理が
実行される。
【0064】以上のように本実施例によれば、第1の凸
レンズ54と凹レンズ56とでテレフォト比kのテレフ
ォト系を構成したため、例えばk=0.3と設定すると
第1の液晶ディスプレイ55、第2の液晶ディスプレイ
58の間隔はおおよそ0.3fとなり、従来例と比較し
て間隔を約1/6とすることができ、光情報処理装置の
大幅な小型化が可能となる。
【0065】さらに、本実施例では、第1の凸レンズ5
4と第2の凸レンズ57は、各々、第1の液晶ディスプ
レイ55および第2の液晶ディスプレイ58と密着配置
されている。その結果、第1の液晶ディスプレイ55お
よび第2の液晶ディスプレイ58の表面が直接、空気に
接する事を防止できる。
【0066】これにより、第1の液晶ディスプレイ55
および第2の液晶ディスプレイ58の表面での光の反射
率を低減できるので、第1の液晶ディスプレイ55と第
1の凸レンズ54の表面間、および第2の液晶ディスプ
レイ58の表面と第2の凸レンズ57表面間での多重反
射を防止できる。
【0067】その結果、第1の液晶ディスプレイ55お
よび第2の液晶ディスプレイ58の表面に、多重反射に
起因する干渉縞が局在することで不所望な明暗縞が発生
することを防止できる。すなわち、このような不所望な
明暗縞により入力像、あるいは光学的フィルタの透過率
分布が乱されることが無いので、光情報処理装置の認識
精度を向上できる。
【0068】また、第1の液晶ディスプレイ55および
第2の液晶ディスプレイ58の構成は、屈折率の異なる
多層構造である。従って、液晶ディスプレイ内部でも多
重反射が発生する可能性がある。この内部多重反射に対
しても第1の凸レンズ54と第2の凸レンズ57の屈折
率あるいは、その表面に蒸着等により成膜した光学薄膜
の屈折率を適宜設定することで反射防止効果を得る事が
できる。これにより、多重反射に起因する干渉縞が局在
し、不所望な明暗が発生することを防止できるので、光
情報処理装置の認識精度を向上できる。
【0069】なお、本実施例では、一般にオプチカルコ
ンタクトと呼ばれる密着法を用いたが、第1の凸レンズ
54と第1の液晶ディスプレイ55、および第2の凸レ
ンズ57と第2の液晶ディスプレイ58間を例えば、シ
リコンオイル等の媒質を介して密着させる構造としても
よい。
【0070】次に本発明の請求項4記載の非球面フ−リ
エ変換レンズの1実施例について図7を用いて説明す
る。図7は本発明の請求項4記載の非球面フ−リエ変換
レンズにおける1実施例の側面図である。図7におい
て、71はTVカメラ、75はTVカメラ71により撮
像された画像を表示する第1の液晶ディスプレイ、72
は半導体レ−ザ、73は半導体レ−ザ72からの光を平
行光化するコリメ−タレンズ、74は第1の凸レンズで
あり第1の液晶ディスプレイ75はこの第1の凸レンズ
74の前側近傍に配置されている。76は凹レンズであ
り、78は第2の液晶ディスプレイであり第1の凸レン
ズ74と凹レンズ76の合成焦点面近傍に配置されてい
る。
【0071】81は複数の参照パタ−ンに対して第2の
液晶ディスプレイ78上の各絵素をサンプリング点とし
て予め計算されたフ−リエ変換計算機ホログラムのデ−
タ、すなわち第2の液晶ディスプレイ78の各絵素毎の
透過率に対応する印加電圧のデ−タを書き込んだメモ
リ、77は第2の凸レンズであり、その第1面は非球面
で構成されており、この第2の凸レンズ77と第1の凸
レンズ74と凹レンズ76との合成焦点位置に第2の液
晶ディスプレイ78が配置されている。79は第4のレ
ンズであり、その前側焦点面に第2の液晶ディスプレイ
78が配置されている。また、80は光検出器であり第
4のレンズ79の後方に配置されている。
【0072】以上のように構成した光学系において、瞳
の結像と物体の結像の両方を満足するためには第2の凸
レンズ77の位相変換作用により第1の凸レンズ74と
凹レンズ76とで発生する余計な位相項を補正するとと
もに、凹レンズ76と第2の凸レンズ77とで第1の液
晶ディスプレイ75からの回折光を平行光化する機能を
満足する必要がある。この両機能を満足する条件は本発
明の請求項2記載の第2の実施例および請求項3記載の
1実施例と同様に、上記の(5式)から(8式)の関係
式で表される。
【0073】第1の凸レンズ74、凹レンズ76、およ
び第2の凸レンズ77ならびに第1の液晶ディスプレイ
75、第2の液晶ディスプレイ78は上記の(5式)か
ら(8式)の関係式を満足するよう構成配置されてい
る。
【0074】この4つの式は薄肉近軸光線追跡により得
られたパワ−配置を決定する諸式であり、具体的な各レ
ンズの面曲率、硝材、厚みは、このパワ−配置に基づき
実光線追跡を実行して得られる収差を最適化すること
で、初めて決定できる。
【0075】さて、本実施例における第2の凸レンズ5
7は瞳の結像と物体の結像、すなわち、系の主光線と系
のマ−ジナル光線という2つの異なる結像を受け持つ。
従って、第2の凸レンズ57は物体の結像に対しては、
いわゆるザイデル収差と呼ばれる、球面収差、コマ収
差、非点収差、歪曲収差、像面湾曲の5収差を最適化
し、瞳の結像に対しては瞳収差を最適化する必要があ
る。これらの2つの異なる収差補正は、主光線とマ−ジ
ナル光線に各々対応するものである。従って、本実施例
における第2の凸レンズ57のように非球面レンズとす
ることで、主光線とマ−ジナル光線に対して、各々、最
適な面曲率を設定できる。
【0076】以上のように構成された本実施例につい
て、以下その動作を説明する。まず、TVカメラ71に
より対象物体が撮像されると、その画像が第1の液晶デ
ィスプレイ75上に表示される。この第1の液晶ディス
プレイ75はコリメ−タレンズ73により平行光化され
た半導体レ−ザ72からのコヒ−レント光により照射さ
れる。この第1の液晶ディスプレイ75に表示された入
力像は第1の凸レンズ74、凹レンズ76および第2の
凸レンズ77とにより完全にフ−リエ変換され第2の液
晶ディスプレイ78上に対象物体の光学的に変換された
フ−リエ変換像が形成される。
【0077】この時、第2の液晶ディスプレイ78に
は、光学的フィルタとして特定の参照パタ−ンのフ−リ
エ変換像が、メモリ81に書き込まれたデ−タが入力信
号となり第2の液晶ディスプレイ78の各絵素毎に透過
率を空間的に変調することで、フ−リエ変換計算機ホロ
グラムの形で表示される。
【0078】従って、第1の液晶ディスプレイ75上に
表示された対象物体の入力像を第1の凸レンズ74と凹
レンズ76と第2の凸レンズ77により光学的に変換し
たフ−リエ変換像と、特定の参照パタ−ンに対して予め
計算されたフ−リエ変換像が第2の液晶ディスプレイ7
8上で重畳される。
【0079】また、この第2の液晶ディスプレイ78は
第4のレンズ79の前側焦点面に配置されているので、
対象物体と特定の参照パタ−ンの2つのフ−リエ変換像
が一致した時、すなわち両者が同一物体の時、第4のレ
ンズ79の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器80で
検出される。このようにして、第2の液晶ディスプレイ
78上に表示された計算機ホログラムによる光学的フィ
ルタが、マッチトフィルタとして作用する光情報処理が
実行される。
【0080】以上のように本実施例によれば、第1の凸
レンズ74と凹レンズ76とでテレフォト比kのテレフ
ォト系を構成したため、例えばk=0.3と設定すると
第1の液晶ディスプレイ75、第2の液晶ディスプレイ
78の間隔はおおよそ0.3fとなり、従来例と比較し
て間隔を約1/6とすることができ、光情報処理装置の
大幅な小型化が可能となる。
【0081】さらに、第2の凸レンズ77を非球面レン
ズとする事で物体の結像と瞳の結像に対する収差補正の
最適化が可能となり、良好な結像特性を有するフ−リエ
変換レンズを提供できる。
【0082】なお、上記の5つの実施例において各レン
ズは単レンズとしたが、これらはダブレットあるいは他
の複数枚のレンズにより構成してもよい。また、上記の
5つの実施例において各空間光変調素子は透過型液晶デ
ィスプレイにより構成したが、反射型液晶ディスプレイ
等他の空間光変調素子を用いてもよい。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1記載の光
情報処理装置は、入力像を表示する第1の空間光変調素
子と、その近傍に配置された凸レンズと、この第1のレ
ンズの後側焦点面近傍に配置された第2の空間光変調素
子と、この第2の空間光変調素子の近傍に配置された第
2のレンズとを備えたことで、第1の空間光変調素子と
第2の空間光変調素子の距離を短縮し、光情報処理装置
の小型化を可能とすることができる。
【0084】また、本発明の請求項2記載の光情報処理
装置は、入力像を表示する第1の空間光変調素子と、そ
の近傍に配置された第1の凸レンズと、この第1の凸レ
ンズの後方に配置された凹レンズと、前記第1の凸レン
ズと凹レンズの後側合成焦点面近傍に配置された第2の
空間光変調素子と、この第2の空間光変調素子の近傍に
配置された第2の凸レンズとを備えたことにより請求項
1記載の光情報処理装置よりもさらに第1の空間光変調
素子と第2の空間光変調素子の距離を短縮し、光情報処
理装置の小型化を可能とすることができる。
【0085】また、本発明の請求項3記載の光情報処理
装置は、入力像を表示する第1の空間光変調素子と、そ
の近傍に配置された第1の凸レンズと、この第1の凸レ
ンズの後方に配置された凹レンズと、前記第1の凸レン
ズと凹レンズの後側合成焦点面近傍に配置された第2の
空間光変調素子と、この第2の空間光変調素子の近傍に
配置された第2の凸レンズとを備え、かつ、この第1お
よび第2の凸レンズの片面を平面とし、各々、第1およ
び第2の空間光変調素子と密着配置したことを特徴とす
ることで第1の空間光変調素子と第2の空間光変調素子
の距離を短縮をし、光情報処理装置の小型化を可能とす
ることができる。さらに、空間光変調素子に於ける多重
反射を防止でき、光情報処理装置の特性を向上できる。
【0086】また、本発明の請求項4記載の非球面フ−
リエ変換レンズは、物体面側から順に第1の凸レンズ、
凹レンズ、第2の凸レンズから構成されかつ、前記第2
の凸レンズの少なくとも1面を非球面で構成したことに
より第1の空間光変調素子と第2の空間光変調素子の距
離を短縮し、光情報処理装置の小型化を可能とするとと
もに、主光線とマ−ジナル光線、すなわち、瞳の結像と
物体の結像に対する収差補正を独立化し、その結像特性
を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1記載の光情報処理装置の一実
施例装置の構成図
【図2】本発明の請求項2記載の光情報処理装置の第1
の実施例装置の構成図
【図3】図2の実施例装置に於けるレンズ光学系の説明
【図4】本発明の請求項2記載の光情報処理装置の第2
の実施例装置の構成図
【図5】図4の実施例装置に於けるレンズ光学系の説明
【図6】本発明の請求項3記載の光情報処理装置の一実
施例装置の構成図
【図7】本発明の請求項4記載の非球面フ−リエ変換レ
ンズの一実施例の構成図
【図8】従来の光情報処理装置の構成図
【符号の説明】
1 TVカメラ 2 半導体レ−ザ 3 コリメ−タレンズ 4 第1のレンズ 5 第1の液晶ディスプレイ 6 第2のレンズ 7 第2の液晶ディスプレイ 8 第3のレンズ 9 光検出器 10 メモリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力像を表示する第1の空間光変調素子
    と、その近傍に配置された凸レンズと、この第1のレン
    ズの後側焦点面近傍に配置された第2の空間光変調素子
    と、この第2の空間光変調素子の近傍に配置された第2
    のレンズとを備えたことを特徴とする光情報処理装置。
  2. 【請求項2】入力像を表示する第1の空間光変調素子
    と、その近傍に配置された第1の凸レンズと、この第1
    の凸レンズの後方に配置された凹レンズと、前記第1の
    凸レンズと凹レンズの後側合成焦点面近傍に配置された
    第2の空間光変調素子と、この第2の空間光変調素子の
    近傍に配置された第2の凸レンズとを備えたことを特徴
    とする光情報処理装置。
  3. 【請求項3】入力像を表示する第1の空間光変調素子
    と、その近傍に配置された第1の凸レンズと、この第1
    の凸レンズの後方に配置された凹レンズと、前記第1の
    凸レンズと凹レンズの後側合成焦点面近傍に配置された
    第2の空間光変調素子と、この第2の空間光変調素子の
    近傍に配置された第2の凸レンズとを備え、かつ、この
    第1および第2の凸レンズの片面を平面とし、各々、第
    1および第2の空間光変調素子と密着配置したことを特
    徴とする光情報処理装置。
  4. 【請求項4】物体面側から順に第1の凸レンズ、凹レン
    ズ、第2の凸レンズから構成されかつ、前記第2の凸レ
    ンズの少なくとも1面を非球面で構成したことを特徴と
    する非球面フ−リエ変換レンズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113960758A (zh) * 2021-11-04 2022-01-21 业成科技(成都)有限公司 光学成像系统、取像装置及电子设备

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