JPH05210129A - 非均一空間的強度分布を有するビームの刺激的散乱に使用する利得均一化装置および方法 - Google Patents

非均一空間的強度分布を有するビームの刺激的散乱に使用する利得均一化装置および方法

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JPH05210129A
JPH05210129A JP4228454A JP22845492A JPH05210129A JP H05210129 A JPH05210129 A JP H05210129A JP 4228454 A JP4228454 A JP 4228454A JP 22845492 A JP22845492 A JP 22845492A JP H05210129 A JPH05210129 A JP H05210129A
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beams
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amplification
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メティン・エス・マンガー
David A Rockwell
デビット・エー・ロックウエル
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、位相共役ミラーで空間的に非均一
な光強度分布の影響を受けないようにすることを目的と
する。 【構成】 空間的に非均一な光強度分布の入力光ビーム
8 の光路中に配置されたSBS増幅器4 と、増幅器4 の
出力ビームを位相共役してその位相共役されたビームを
入力ビームにより増幅するために増幅器4 に戻すSBS
位相共役発振器6と、増幅の程度が全体的にビームを横
断する位置について空間的に無関係であるように入力お
よび位相共役復帰ビームを空間的に混合する手段とを備
えている。ビームを空間的に混合する手段は直交して増
幅器4 の前方に配置された円筒レンズ30,32と増幅器4
と発振器6 の間に直交して配置された円筒レンズ34,36
とで構成され、これらのレンズの焦点が実線38と破線40
のようにビームの進行方向で位置がずらされて焦点がぼ
かされることにより均一化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビ−ム混合方法および装
置、特に増幅器、発振器構造を有する刺激的なブロ−イ
ン散乱(SBS)位相共役に必要な空間的ビ−ム混合に
関する。ここでシ−ドビームは非均一空間的強度分布を
有するポンプビームにより増幅される。
【0002】
【従来の技術】位相共役は最近非常に注目を集める光学
現象である。4つの波混合、刺激的ブリロ−イン散乱
(SBS)、刺激的なラマン散乱(SRS)、3つの波
混合、光子エコ−装置を含む位相共役のビ−ムを生成す
る種々の方法は文献に記載されている。光学位相共役の
種々の応用についての概論は文献(Giulianoによる「Ph
ysics Today 」の“Application of Optical Phase Con
jugation”27〜35頁、1981年4月)に記載されている。
この分野の一般的な概論も文献(A. Yarivによる“Phas
e Conjugate Optics Real-Time Holography ”「IEEE
J. Quantum Electronics 」QE14巻9号、650 〜660
頁、1978年およびM. L. Stitchと M. Boss編集の「The
Laser Handbook」(巻4の第4章)およびD. Pepper に
よる「Non-Linear Optical Phase Conjugation」1985年
North Holland 社発行、333-485 頁)に記載されてい
る。
【0003】位相共役ミラ−(PCM)は反射点で入射
ビ−ムの位相から反転する反射ビ−ムの位相で入射ビ−
ムの再帰反射を生成する。PCMは4つの波の混合装置
として外部のポンプビームを与えられ、または外部ポン
プビームに必要性を除いた「自己ポンプ」装置として構
成される。自己ポンプのPCMではこれらの使用された
SBSまたはラマン散乱は通常、例えばNd:YAGレ−ザか
らの高力パルスレ−ザ光と結合して使用される。
【0004】強度を有する光の通過によりあらゆる材料
は変化され、また材料に入射された光は通過される。S
BSでは変化された材料は位相共役光波を反射する音波
を生成する。SBSおよび4つの波の混合の詳細な記述
を含む光学位相共役の実際的な応用についての説明は文
献(D. Pepper による“Applications of Optical Phas
e Conjugation 「Scientific American 」74〜83頁、19
86年1月)に記載されている。
【0005】SBSは他の文献(N. Bloembergenによる
“The Stimulated Raman Effect ”「American Journal
of Physics 、35巻、989 〜1023頁、1967年11月)にも
記載されている。ラマン効果は通常のモノクロ入射放射
の波長からの波長シフトを伴うガス、液体、固体等の物
質から光の散乱として記載されている。原子または媒体
の分子の内部の自由度(例えば、電気的、振動的、回転
的)は入射放射と結合し、その結果、媒体内の空間的変
化は入射放射の散乱を生成する。このことは分子の光学
特性が内部の自由度の励起によって変化する事実から起
こる。
【0006】あるタイプのPCMは媒体内のレ−ザに有
益であり、高いエネルギ領域(5ジュ−ル/パルスより
大きい)はSBSを示す増幅器、発振器部分を使用す
る。このようなシステムは図1に示され、PCM2の全
体は破線に囲まれて示されている。これは同一のSBS
媒体または少なくとも同一の音響速度を有するSBS媒
体から形成される増幅器部分4と発振器部分6を含む。
これは増幅器を発振器と同一の周波数に同調させるため
に必要で、それによって増幅度の低下を回避する。
2 、CH4 、SF6 等のガス、CCl4 、TiC
4 、CS2 等の液体、固体ガラスまたは結晶等の多数
の異なったSBS媒体が得られる。
【0007】入力ビーム8は偏光子10、ビームスプリッ
タ12、4分の1波長板14を通過して増幅器4中へ進行す
る。増幅器の励起後、ビ−ムは減衰フィルタ(または部
分的反射の傾斜したミラ−)16を通過して、球面レンズ
18により自己ポンプのPCMとして動作するPCM発振
器またはシ−ド発生器6に焦点整合される。弱い位相共
役のシ−ドは発振器または発生器6から増幅器4に帰還
し、ここでシ−ドは比較的強い入力ビームと相互作用す
る。エネルギは増幅器4内で入力ビームから位相共役帰
還ビ−ムへ移動され、増幅された帰還ビ−ムは4分の1
波長板14を通過して導かれる。監視する目的でビームス
プリッタ12はミラ−20,22,24と共に帰還ビ−ムの一部を
遠視野カメラ26に転送し、帰還ビ−ムの残りは偏光子10
によりスクリ−ン28へ導かれ、このスクリ−ン上で近視
野特性が観察される。
【0008】図1で示されているタイプのシステムは文
献(N. F. Andreev 他による“Nonstationary stimulat
ed Mandel' shtam-Brillouin scattering of focused l
ightbeams under saturation conditions”「Soviet Ph
ysics JETP 」58(4), 688〜692 頁、1983年10月および
V. N. Alekseev他“Investigation of wavefront rever
sal in a phosphate glass laser amplifier with a 12
-cm output aperture”「Soviet Jounal of Quantum El
ectronics」(17(4)、455 〜458 頁、1987年4月およ
びA. F. Vasil'ev他“Stimulated Brillouin scatterin
g at high values of the excess of the pump energy
above the threshold ”「Soviet Jounal of Quantum E
lectronics」17(5) 、644 〜647 頁、1987年3月)に記
載されている。これらの文献は光交差部分における均一
な空間的強度分布を有する単一の入力ビームを扱ってい
る。同一の強度を有する複数の光についての同様の研究
(N. G. Basov 他“control of the characteristics o
f reversing mirrors in the amplification regime ”
「Soviet Jounal of Quantum Electronics」11(10) 、
1335〜1337頁、1981年10月)も発表されている。これら
の文献はSBS増幅器内で照準された光を使用してい
る。他の文献(A. F. Vasil'ev他“Effectivereflectio
n of radiation with a large angular divergence fro
m an SBS-PCmirror”「Optics and Spectroscopy 」63
(1) 、133 〜134 頁、1987年7月)では空間的に均一で
あるが位相収差のあるビ−ムが球面レンズによりSBS
増幅器内で焦点整合され、増幅器内でSBSの高利得を
得ることが示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述の文献は空間的に
均一の強度の光を扱っているが、多くの応用では入力ビ
ームの交差部分はその強度の空間的変化を有している。
SBS増幅器に対する入力ビームは空間的に非均一であ
り、出力ビームの近視野は入力ビームとはかなり異なっ
ており、遠視野の忠実度は実際的に減少されることが認
められている。このことは増幅器内の特定点で利得、す
なわちSBS反射率がその点での入力ビーム学的強度に
比例するという事実から生じることが決定される。従っ
て、光の高強度領域(ホットスポット)はより高い反射
率を有し、低強度領域(コ−ルドスポット)は弱く反射
される。結果として、強度コントラストおよび出力ビー
ムの形態は入力ビームとは異なっている。入力ビームと
出力ビームとの間の実際的な相違は遠視野忠実度も減少
する。ある場合にはコ−ルドスポットは入力ビームエネ
ルギの実際的な部分を含んでいても出力ビーム全体から
失われる。
【0010】強度依存性増幅の問題はSBS増幅器から
ラマン増幅および4つの波の混合のような強度依存利得
を示す他の光学増幅技術まで及んでいる。入力ビームの
コ−ルドスポットは出力ビームから完全に失われるか或
いは少なくともホットスポットよりも減衰される。この
ことは空間的強度の変化を有する単一のビ−ムにも複数
の平行なビ−ムにも適用され、この複数の平行なビ−ム
は本発明の目的のために各ビ−ムの位置でホットスポッ
トを有する単一の複合ビ−ムと考えられる。
【0011】本発明は、新しい光学増幅器構造と方法を
提供し、入力ビームでの空間的強度変化から生じる空間
的増幅変化に影響されにくい関連したPCMを提供する
ことを探求する。ここで近視野画像レプリカと遠視野忠
実度は実際的に増強される。特に、SBS PCMに関
して説明するが、本発明はまた、その他の光学ポンプビ
ームによる光学シ−ドビームの均一増幅における一般的
な改良を模索する。ここでポンプビームは空間的強度変
化を示す。
【0012】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ために、ポンプビームの低強度部と高強度部は増幅媒体
内で空間的に混合され、結果として、入力ビームを横切
る光線路に沿った集積利得はビ−ムを横切る他の光線路
とほぼ同一である。従って、均一の利得は光を横切って
達成される。好ましい混合メカニズムは特にやや焦点の
ぼかされたビ−ムを与えるような設計であり、SBS増
幅器をSBS発振器に転換する点焦点整合を回避する。
この近似的焦点整合は入力ビームをビ−ム路に沿ってそ
れぞれ空間を隔てており、実質的な角度に方向づけられ
ている複数の焦点へ焦点整合する複数のレンズの使用に
より達成される。好ましい実施例では相互に垂直の円筒
型レンズ対が用いられている。等しい焦点距離を有する
レンズはビ−ムの方向で互にそれぞれ間隔を隔ててお
り、従って、線焦点の間の必要な空間を生成し、または
代りに2つの異なった焦点距離の等しくないレンズが使
用されることもできる。
【0013】増幅器/発振器PCMに供給されるとき、
補足した対の円筒型レンズは増幅部の反対側の面に配置
され、入力ビームおよび位相共役ビ−ムは増幅器の中で
混合され、両者は増幅器を離れた後、再照準される。遠
視野忠実度における実質的な改良に加えて、本発明がP
CMに使用されるとき非常に高いエネルギ反射率は得ら
れる。
【0014】本発明の特質と利点は図面を伴った詳細な
記述により当業者に明白である・
【0015】
【実施例】本発明は前述した増幅媒体内のポンプビーム
を空間的に混合することによって「ホットスポット」効
果を大きく減少させ、その結果、増幅器の入口における
入力ポンプビーム強度の変化にかかわりなくほぼ同一の
利得を有する。本発明は特にSBS PCMに対する応
用を有し、それにおいては入力したビ−ムは位相共役を
経た後、ポンプビームとしてポンプビームにより増幅さ
れるシ−ドビームとしての役目をする。
【0016】図1に類似の増幅器、発振器SBS PC
Mに対する本発明の応用は図2に示されており、同一の
参照数字は図1に共通する同一の装置対として使用され
ている。複数のレンズ30,32 は増幅器4の入力側の入力
ビーム8の光路に配置されており、補足的なレンズ34,3
6 は増幅器4の反対面上の発振器6からの位相共役され
た光の帰還路に配置されている。レンズ30と32の機能は
入力ビーム8を混合することであり、この入力ビームは
位相共役された帰還光のポンプビームとして役目を行
い、その結果、入力ビームはほぼ均一な空間的利得分布
を与え、その領域で帰還ビ−ムの増幅が媒体4で生じ
る。理論上、入力ビームを一箇所に焦点を結ばせる球面
レンズはこの目的で使用されているが、実際上、焦点を
結んだ箇所におけるビ−ムの強度はSBS増幅器4をS
BS発振器に変換するほどに高く、増幅器、発振器シス
テムの利点を失ってしまう。その代りに、レンズ30,32
は互いに垂直に方向づけられている円筒形レンズである
ため、一方のレンズ30は水平面で線焦点を生成し、他方
のレンズ32は垂直面で線焦点を生成する。レンズ30,32
の適切な選択および位置により、増幅器4内の水平の焦
点面はほぼ光路に沿って垂直焦点面から間隔を隔ててい
る。このビ−ムは2つの焦点面の間の近似的焦点状態す
なわち「ぼけ」の状態である。これによって増幅器4を
発振器に変換する強度の焦点集中を回避することができ
る。
【0017】レンズ34はレンズ30の補足であり、レンズ
36はレンズ32の補足である。実線で示されているよう
に、円筒形レンズ30は光を水平直線に焦点整合するよう
に方向づけられており、破線40の光は円筒形レンズ32が
ビ−ムを垂直線に焦点整合することを示している。
【0018】増幅器4から出た後、入力ビームはレンズ
34,36 により本来の照準に戻る。本来の照準となった光
はレンズ18によりSBS発振器6に結合され、ここでは
光は位相共役され、レンズ34,36 に帰還する。これらの
レンズは帰還光を入力ビームと同様に垂直、水平焦点線
に焦点整合する。増幅器から出るとき、膨脹した帰還光
はレンズ30,32 により照準整合される。
【0019】発振器のSBSは入力ビームに関して帰還
した位相共役光に僅かな周波数シフトを生成する。この
周波数差動はSBSエネルギ移動の設定に重要である。
入力から帰還ビ−ムへのエネルギ移動の大部分は2つの
焦点周辺或いはその間の領域で生じる。ここで光は最も
圧縮され、これらの強度はさらに大きくなる。本発明の
目的に対して、多重平行ビ−ムはそれぞれの光要素の間
の強度がゼロの単一複合ビ−ムであると考えることがで
きる。
【0020】横断方向の円筒形レンズにより生じるぼか
された光の焦点状態はさらに図3で示されている。レン
ズ30,32,34,36 の面でのビ−ムの断面図はそれぞれビ−
ムの周縁線42,44,46,48 により示されている。ビ−ム周
縁は最外レンズ30,36 では一般的に方形、長方形その他
の形態にすることができるが、図示のシステムではほぼ
円形である。レンズ32の表面ではビ−ムの周縁44は水平
の主軸の楕円であり、レンズ34面のビ−ム周縁46は垂直
の主軸の楕円である。レンズ要素の間および増幅媒体
(図3では図示せず)内ではビ−ムはレンズ32,36 によ
り垂直線50に焦点を結び、レンズ30,34 により平行線52
に焦点を結ぶ。焦点線50、52は光路に沿って、相互に間
隔を隔てている。
【0021】垂直焦点線および水平焦点線の間の間隔は
異なった焦点距離を有する垂直円筒形レンズと水平円筒
形レンズの選択またはそれぞれから増幅器の各側上のレ
ンズ間隔により達成できる。この両者のメカニズムは図
3に使用されている。図示のように、水平レンズ30およ
び34は20cmの焦点距離を有し、垂直レンズ32,36 は25cm
の焦点距離を有する。レンズ32,36 はそれぞれレンズ3
0,34 の右側に位置づけられており、レンズ34,36 の間
の間隔もレンズ30,32 の間の間隔より大きい。
【0022】図2、3の装置で得られる近視野出力ビ−
ム形状は入力ビームと良好に一致することがわかる。ほ
ぼ1の遠視野の最大忠実度は、空間的に均一性のない照
準光で得られる約0.6 に達する忠実度を上まわる顕著な
改良である。より高いエネルギ反射率(60〜70%対40〜
45%)も得られる。
【0023】増幅器のそれぞれの片側の相互に垂直な1
対レンズを使用することは容易に実現できるが、使用さ
れる複数の変形の単なる例示にすぎない。例えば、120
°の角度を有する3つの円筒形レンズまたは90°の角度
を有する4つのレンズが増幅器のそれぞれの側に使用で
きる。種々のレンズの間の角度の相違も対称的でないよ
うにするために変化される。直線への完璧な焦点整合は
必要でない。即ち、焦点は曲線、または2つの楕円形で
もよく、その楕円は相互に回転する主軸を有する。「線
焦点」はここでは直線または曲線のいずれか一方に焦点
を結ぶことであり、または完璧な線ではなく、焦点線と
考えられる規定された主要の軸を有する形に焦点整合す
ることも意味している。
【0024】図4は本発明を使用するSBS PCMの
別の実施例を示している。SBS増幅媒体4は光パイプ
54中に維持されている。光パイプはSBS媒体4の近辺
の反射性内部表面に被覆を設けることまたはSBS媒体
を選択し、ビ−ムが媒体の境界線で内部全反射をするよ
うにシステム光学系を設定することのいずれかにより形
成できる。
【0025】球面レンズ56,58 は増幅器4の反対側の端
部のビ−ム路に位置しており、増幅器の長さよりも実際
的に短い焦点距離を有する。このことはその長さに沿っ
て光パイプからのビ−ム交差および反射を生じさせる結
果となる。ビ−ムの空間的混合と交差部分におけるより
均一な強度の分布は反復的な反射と交差から生じる。従
って、帰還する位相共役ビ−ムの増幅における均一性を
実際的に改良することができる。
【0026】さらに、SBS PCMと関連して説明し
たが、好ましいビ−ム混合装置はまた通常、光増幅に適
用できる。この光増幅ではエネルギはポンプビームから
シ−ドビームに移動され、ポンプビームは空間的強度の
変化を有する。ラマン散乱に基づいたこのような増幅器
は図5に示されている。高エネルギのポンプビーム60
(実線)と低エネルギのシ−ドビーム62(破線)は例え
ばビームスプリッタ66によってラマン増幅媒体64に同軸
に導かれ、このビームスプリッタはポンプビーム波長の
放射に対して透明であるがシ−ドビーム波長の放射を反
射する。ポンプビームは1つのみ示されているが、複数
のポンプビームがしばしば使用される。ラマン増幅シス
テムは例えば、文献(J. Reintjes とR. H.Lehmberg
他、J. Opt.Soc. Am. B, 3(10) 1408〜1427頁 1986年1
0月)に記載されている。ビームスプリッタ66は図5で
示すように位置しているが、レンズ68の右側の代りに左
側に配置されることもできる。
【0027】ポンプビームおよびシ−ドビームは増幅が
生じる利得媒体に沿って一致する。相互に垂直な1対の
円筒型レンズ68,70 はポンプビーム60の入力路に配置さ
れ、その結果、総合的に集積された利得は、異なった入
力ビームの部分を始点とする異なった光線路に沿ってほ
ぼ同一となる。前述したように2つ以上のレンズ素子が
設けられ、これらの各焦点整合は完全な線状である必要
はない。シ−ドビーム62から増幅された出力72は、直交
した焦点整合素子68,70 が付加されるとき、非均一のポ
ンプビームのもとのシ−ドビームの空間的強度分布に対
して実際的に高い忠実度を有する。利得媒体の出力にお
ける第2のビームスプリッタは入力ビームスプリッタ66
と同様に減少したポンプビームから増幅したシ−ドビー
ムを分離する。図5は利得媒体の中心部周辺でポンプビ
ームからシ−ドビームへの急峻なエネルギ変換を示して
いるが、これは簡単にしたものである。実際のエネルギ
変換は利得媒体を通過する2つの光の一致した光路全体
に沿って生じる。
【0028】PCMシステムに関連して本発明を使用し
た4つの波の混合は図6に示されている。入力ビーム74
はSBS増幅媒体4を通過し、発振器6へ導かれ、これ
はビ−ムを位相共役し、増幅媒体を通って光を帰還す
る。この場合、ポンプビーム76は増幅器4に導かれ、こ
こで光は交差し、エネルギを入力ビーム74に転送する。
図2の単一のビ−ムシステムで入力ビームと出力ビーム
との間の最適の増幅度は1.0 であるが、分離したポンプ
ビーム76の付加は増幅度を1.0 より大きくすることを可
能にする。増幅器およびシ−ドビーム路の互いに反対側
の端部に配置されている円筒型のレンズ素子30,32,34,3
6 に加えて、付加的な円筒型レンズ78,80はポンプビー
ム76の入力路に設けられ、入力ビームを横切った空間的
入力強度変化とは無関係にビ−ムに対してより均一な集
積利得を与える。増幅器を出るエネルギの失われたポン
プビームはミラ−82またはそれに類似した装置によりシ
ステムから除かれる。
【0029】以上、本発明は強度依存の光学エネルギ転
送に多くの応用を有することが明らかである。いくつか
の例示的な実施例を説明したが、多数の変形やその他の
実施例が当業者により行われることができる。このよう
な変形および他の実施例は添付の特許請求の範囲に記載
されているように、本発明の技術的範囲から逸脱するこ
となく実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のPCMシステムのブロック図。
【図2】本発明を実施したPCM装置の概略図。
【図3】図2の実施例に使用された増幅レンズ装置の簡
単な斜視図。
【図4】図2、3のレンズ装置に代用される光パイプと
焦点整合レンズを用いた別のPCM実施例を示す図
【図5】本発明のラマン増幅器への応用を示した図。
【図6】本発明のPCM内の4つの波への応用を示した
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビット・エー・ロックウエル アメリカ合衆国、カリフォルニア州 90405、サンタ・モニカ、サンセット・ア ベニュー 1356

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間的に非均一な光強度分布を特徴とす
    る入力光ビーム用の位相共役ミラー(PCM)におい
    て、 入力ビーム路中の刺激されたブリローイン散乱(SB
    S)増幅器手段と、 増幅器手段を通って伝送される入力ビームを位相共役
    し、前記入力ビームによる増幅のために前記増幅器手段
    に位相共役されたビームを戻すSBS位相共役手段と、 増幅の程度が全体的にビームを横断する位置について空
    間的に無関係であるように前記入力および位相共役復帰
    ビームを空間的に混合する手段とを具備していることを
    特徴とする位相共役ミラー。
  2. 【請求項2】 前記混合手段はさらに前記増幅後に前記
    位相共役ビームに対して前記空間的強度の非均一性を比
    例的に再生する手段を備えている請求項1記載の位相共
    役ミラー。
  3. 【請求項3】 前記混合手段は前記増幅器手段の入力側
    および位相共役側にそれぞれ配置された第1および第2
    のレンズセットを含み、前記レンズセットは前記増幅器
    手段内においてそれぞれ複数のほぼ線状の焦点に前記増
    幅器手段の方向に入射ビームを集束する複数のレンズを
    含み、前記線状の焦点はビーム伝播の方向に互いに間隔
    を隔てられ、前記増幅器手段内に異なる角度で配向され
    ている請求項1または2記載の位相共役ミラー。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のレンズセットは実
    質的に前記位相共役および入力ビームをそれぞれ再生す
    るように位置され、それらが前記増幅器手段に入る前に
    持っていた空間的強度の非均一性を再生する請求項1乃
    至3のいずれか1項記載の位相共役ミラー。
  5. 【請求項5】 前記混合手段はその内部に前記増幅器手
    段を保持する光パイプおよび前記入力および位相共役ビ
    ームの集束を変化するように位置されたレンズを備え、
    それらが光パイプ内で内部反射により結果的に混合され
    る請求項1記載の位相共役ミラー。
  6. 【請求項6】 前記増幅器手段は2波増幅器を含んでい
    る請求項1記載の位相共役ミラー。
  7. 【請求項7】 前記増幅器手段は4波増幅器を含んでい
    る請求項1記載の位相共役ミラー。
  8. 【請求項8】 空間的に非均一な光強度分布を有するポ
    ンプビームによって光シードビームを増幅する増幅器に
    おいて、 光増幅媒体と、 前記媒体に前記ポンプビームを結合し、異なった角度で
    配向され、前記媒体内の増幅位置でポンプビームに対し
    てほぼ均一な空間強度を生成する前記媒体内に前記ポン
    プビームの複数の間隔を隔てられた焦点を設定する集束
    手段と、 前記増幅位置において前記ポンプビームから伝達される
    エネルギを受取るために前記媒体中に前記シードビーム
    を結合する手段とを具備していることを特徴とする光増
    幅器。
  9. 【請求項9】 前記集束手段は互いに関して回転される
    焦点配向を有する複数の円筒形レンズを含んでいる請求
    項8記載の光増幅器。
  10. 【請求項10】 前記シードビーム結合手段は前記シー
    ドビーム路上に配置された2セットのレンズから構成さ
    れ、第1のセットのレンズは前記第2のセットのレンズ
    と反対側の前記増幅媒体の側方に位置され、両セットの
    レンズは互いに相補的であり、シードビームが前記増幅
    媒体を出た後でその元の焦点を結んだ状態に再生される
    ことを可能にする請求項8記載の光増幅器。
  11. 【請求項11】 前記シードビーム結合手段は異なった
    角度で配向され、前記増幅位置でシードビームのほぼ均
    一の空間強度を生成する前記増幅媒体内において前記シ
    ードビームの複数の間隔を隔てられたほぼ線状の焦点を
    設定する請求項8および10記載の光増幅器。
  12. 【請求項12】 前記光増幅媒体は散乱によって前記エ
    ネルギ伝送を行う請求項8記載の光増幅器。
  13. 【請求項13】 非均一な光強度を有とする入力光ビー
    ムを位相共役する方法において、 刺激されたブリローイン散乱増幅媒体内で入力ビームの
    横断方向の空間的強度変化に無関係にほぼ均一な利得分
    布を達成するめたに入力ビームを空間的に混合し、 ビームに対する空間強度非均一性を再生し、 再生されたビームを位相共役し、 前記SBS媒体内においてほぼ均一の光強度パターンに
    前記位相共役されたビームを空間的に混合し、 前記入力ビームの横断方向に対してほぼ空間的に無関係
    な入力ビームによって位相共役ビームの増幅を行なうた
    めに前記SBS媒体内において前記均一な位相共役ビー
    ムに前記均一な入力ビームを交差させることを特徴とす
    る入力光ビームの位相共役方法。
  14. 【請求項14】 前記入力および位相共役ビームは複数
    の互いに間隔を隔てられ、角度的にずれた各ライン焦点
    にそれらをそれぞれ集束することによってそれぞれ空間
    的に混合される請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記入力および位相共役ビームは互い
    に垂直なライン焦点の各対に焦点を結ぶ請求項13また
    は14記載の方法。
  16. 【請求項16】 空間的に非均一な光強度分布を有とす
    るポンプビームにより光シードビームを増幅する方法に
    おいて、 ビーム路に沿って互いに間隔を隔てられ、互いに角度的
    にずれている複数の焦点に前記ポンプビームの焦点を結
    ばせ、ポンプビームを横切る空間強度変化と無関係な利
    得分布を与え、 前記焦点間において前記シードビームと前記ポンプビー
    ムとを交差させ、 前記シードビームの増幅された複製を得るために前記交
    差領域において前記ポンプビームから前記シードビーム
    にエネルギを伝送することを特徴とするポンプビームに
    よる光シードビームの増幅方法。
  17. 【請求項17】 前記ポンプビームは膨脹させて比率空
    間強度変化を再生するために前記焦点を越えて連続的に
    伝播することが許され、前記膨脹されたポンプビームは
    付加的に焦点を結ばせることによって集束される請求項
    16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記ポンプビームは互いにほぼ垂直の
    1対の直線状の焦点を結ぶ請求項16または17記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 前記ポンプビームはビーム路に沿って
    互いに間隔を隔てられ、互いに角度的にずれている複数
    の直線状の焦点を結ぶ請求項16、17および18また
    は記載の方法。
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