JPH05206007A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

Info

Publication number
JPH05206007A
JPH05206007A JP4238121A JP23812192A JPH05206007A JP H05206007 A JPH05206007 A JP H05206007A JP 4238121 A JP4238121 A JP 4238121A JP 23812192 A JP23812192 A JP 23812192A JP H05206007 A JPH05206007 A JP H05206007A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fly
light
eye lens
reticle
optical system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4238121A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3360319B2 (ja
Inventor
Naomasa Shiraishi
直正 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP23812192A priority Critical patent/JP3360319B2/ja
Publication of JPH05206007A publication Critical patent/JPH05206007A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3360319B2 publication Critical patent/JP3360319B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体素子のリソグラフィ工程で使われる通
常のレチクルを投影露光する際、高解像度で大焦点深度
が得られるとともに、照度均一性の優れた投影露光装置
を得る。 【構成】 照明光学系内のフライアイレンズを2段構成
にするとともに、照明光学系の光軸から偏心した複数の
位置に中心がくるように、2段構成を保ったまま分離
し、分離された2段フライアイレンズの夫々に照明光束
を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、又は
液晶デバイス等のパターン形成に使用するパターンを投
影露光する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターン形成には、
一般にフォトリソグラフ技術と呼ばれる工程が必要であ
る。この工程には通常、レチクル(マスク)パターンを
半導体ウエハ等の基板上に転写する方法が採用される。
基板上には、感光性のフォトレジストが塗布されてお
り、照射光像、すなわちレチクルパターンの透明部分の
パターン形状に応じて、フォトレジストに回路パターン
が転写される。投影露光装置(例えばステッパー)で
は、レチクル上に描画された転写すべき回路パターンの
像が、投影光学系を介して基板(ウエハ)上に投影、結
像される。
【0003】また、レチクルを照明するための照明光学
系中には、フライアイレンズ、ファイバー等のオプチカ
ルインテグレーターが使用されており、レチクル上に照
射される照明光の強度分布が均一化される。その均一化
を最適に行なうためにフライアイレンズを用いた場合、
レチクル側焦点面(射出面側)とレチクル面(パターン
面)とはほぼフーリエ変換の関係で結ばれており、さら
にレチクル側焦点面と光源側焦点面(入射面側)ともフ
ーリエ変換の関係で結ばれている。従って、レチクルの
パターン面と、フライアイレンズの光源側焦点面(正確
にはフライアイレンズの個々のレンズの光源側焦点面)
とは、結像関係(共役関係)で結ばれている。このた
め、レチクル上では、フライアイレンズの各光学エレメ
ント(2次光源像)からの照明光がコンデンサーレンズ
等を介することによってそれぞれ加算(重畳)されるこ
とで平均化され、レチクル上の照度均一性を良好とする
ことが可能となっている。
【0004】従来の投影露光装置では、上述のフライア
イレンズ等のオプチカルインテグレータ入射面に入射す
る照明光束の光量分布を、照明光学系の光軸を中心とす
るほぼ円形内(あるいは矩形内)でほぼ一様になるよう
にしていた。図19は上述の如き従来の投影露光装置
(ステッパー)の概略的な構成を示しており、照明光束
L140は照明光学系中のフライアイレンズ41c、空
間フィルター(開口絞り)5a、及びコンデンサーレン
ズ8を介してレチクル9のパターン10を照射する。こ
こで、空間フィルター5aはフライアイレンズ41cの
レチクル側焦点面414c、すなわちレチクルパターン
10に対するフーリエ変換面17(以後、瞳面と略
す)、もしくはその近傍に配置されており、投影光学系
11の光軸AXを中心としたほぼ円形領域の開口を有
し、瞳面内にできる2次光源(面光源)像を円形に制限
する。こうしてレチクル9のパターン10を通過した照
明光は、投影光学系11を介してウエハ13のレジスト
層に結像される。このとき、照明光学系(41c、5
a、8)の開口数と投影光学系11のレチクル側開口数
との比、いわゆるσ値は開口絞り(例えば空間フィルタ
ー5aの開口径)により決定され、その値は0.3〜
0.6程度が一般的である。
【0005】さて、照明光L140はレチクル9にパタ
ーニングされたパターン10により回折され、パターン
10からは0次回折光D0 、+1次回折光DP 、及び−
1次回折光Dm が発生する。それぞれの回折光(D0
m 、DP )は投影光学系11により集光され、ウエハ
(基板)13上に干渉縞を発生させる。この干渉縞がパ
ターン10の像である。このとき、0次回折光D0 と±
1次回折光DP 、Dmとのなす角θ(レチクル側)は si
nθ=λ/P(λ:露光波長、P:パターンピッチ)に
より決まる。
【0006】ところで、パターンピッチが微細化すると
sinθが大きくなり、 sinθが投影光学系11のレチク
ル側開口数(NAR )より大きくなると、±1次回折光
P、Dm は投影光学系11内の瞳(フーリエ変換面)
12の有効径で制限され、投影光学系11を透過できな
くなる。このとき、ウエハ13上には0次回折光D0
みしか到達せず干渉縞は生じない。つまり、 sinθ>N
R となる場合にはパターン10の像は得られず、パタ
ーン10をウエハ13上に転写することができなくなっ
てしまう。
【0007】以上のことから、今までの投影露光装置に
おいては、 sinθ=λ/P≒NARとなるピッチPは次
式で与えられていた。 P≒λ/NAR (1) これより、最小パターンサイズはピッチPの半分である
から、最小パターンサイズは0.5・λ/NAR 程度と
なるが、実際のフォトリソグラフィ工程においてはウエ
ハの湾曲、プロセスによるウエハの段差等の影響、また
はフォトレジスト自体の厚さのために、ある程度の焦点
深度が必要となる。このため、実用的な最小解像パター
ンサイズは、k・λ/NAR として表される。ここで、
kはプロセス係数と呼ばれ0.6〜0.8程度となる。
レチクル側開口数NAR とウエハ側開口数NAw との比
は、投影光学系の結像倍率と同じであるので、レチクル
上における最小解像パターンサイズはk・λ/NAR
ウエハ上の最小パターンサイズは、k・λ/NAw =k
・λ/B・NAR (但しBは結像倍率(縮小率))とな
る。
【0008】従って、より微細なパターンを転写するた
めには、より短い波長の露光光源を使用するか、あるい
はより開口数の大きな投影光学系を使用するかを選択す
る必要があった。もちろん、露光波長と開口数の両方を
最適化する努力も考えられる。しかしながら、上記の如
き従来の投影露光装置において、照明光源を現在より短
波長化(例えば200nm以下)することは、透過光学部
材として使用可能な適当な光学材料が存在しない等の理
由により現時点では困難である。また、投影光学系の開
口数は、現状でも既に理論的限界に近く、これ以上の大
開口化はほぼ望めない状態である。さらに、もし現状以
上の大開口化が可能であるとしても、±λ/2NA2
表わされる焦点深度は開口数の増加に伴なって急激に減
少し、実使用に必要な焦点深度がますます少なくなると
いう問題が顕著になってくる。
【0009】また、レチクルの回路パターンの透過部分
のうち、特定の部分からの透過光の位相を、他の透過部
分からの透過光の位相よりπだけずらす、いわゆる位相
シフトレチクルが、例えば特公昭62−50811号公
報等で提案されている。この位相シフトレチクルを使用
すると、従来よりも微細なパターンの転写が可能とな
る。
【0010】ところが、位相シフトレチクルについて
は、その製造工程が複雑になる分コストも高く、また検
査及び修正方法も未だ確立されていないので、多くの問
題が残されている。そこで、位相シフトレチクルを使用
しない投影露光技術として、レチクルの照明方法を改良
することで転写解像力を向上させる試みがなされてい
る。その1つの照明方法は、例えば図19の空間フィル
ター5aを輪帯状の開口にし、フーリエ変換面17上で
照明光学系の光軸の回りに分布する照明光束をカットす
ることにより、レチクル9に達する照明光束に一定の傾
斜を持たせるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、照明光
学系のフーリエ変換面内での照明光束分布を輪帯状にす
るような特殊な照明方法を採用すると、確かに通常のレ
チクルでも解像力の向上は認められるが、レチクルの全
面に渡って均一な照度分布を保証することが難しくなる
といった問題点が生じた。また、図19のように単に空
間フィルター等のような部分的に照明光束をカットする
部材を設けた系では、当然のことながらレチクル上、又
はウエハ上での照明強度(照度)を大幅に低下させるこ
とになり、照明効率の低下に伴う露光処理時間の増大と
いう問題に直面する。さらに、照明光学系中のフーリエ
変換面には、光源からの光束が集中して通るため、空間
フィルター等の遮光部材の光吸収による温度上昇が著し
くなり、照明光学系の熱的な変動による性能劣化の対策
(空冷等)も考える必要がある。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、通常のレチクルを使用しても、高解像度かつ大焦点
深度が得られるとともに、照度均一性の優れた投影露光
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決する為の手段】本発明においては、照明光
学系の光路中のマスクに対するフーリエ変換面(1
7)、もしくはその近傍面内に射出側焦点面が配置され
るとともに、照明光学系の光軸(AX)から偏心した複
数の位置の夫々に中心が配置される複数の第1フライア
イレンズ(41a、41b)と、複数の第1フライアイ
レンズ(41a、41b)の夫々の入射端に対するフー
リエ変換面、もしくはその近傍面内に射出側焦点面が配
置されるとともに、第1フライアイレンズ(41a、4
1b)の夫々と対応して設けられる複数の第2フライア
イレンズ(40a、40b)と、複数の第2フライアイ
レンズ(40a、40b)の夫々に光源からの照明光束
を分割して入射させる光分割器(20、21)とを設け
るようにした。そして、複数の第2フライアイレンズの
1つからの射出光は、複数の第1フライアイレンズのう
ち対応する1つに入射するようにガイド光学素子を設け
るようにした。
【0014】
【作用】本発明による作用を図18を用いて説明する。
図18中、本発明の第2フライアイレンズに相当する第
2フライアイレンズ群40a、40bは光軸AXに対す
る垂直な面内に並び、これより射出される光束は、それ
ぞれガイド光学系42a、42bにより、本発明の第1
フライアイレンズに相当する第1フライアイレンズ群4
1a、42bに入射する。第1フライアイレンズ入射面
における照度分布は第2フライアイレンズ群によって均
一化されている。
【0015】第1フライアイレンズ群を射出した光束
は、コンデンサーレンズ8によりレチクル9に照射され
る。レチクル9上での照度分布は、上記の第1、第2の
両フライアイレンズ群で均一化され、きわめて均一性の
良いものとなっている。ここで、第1フライアイレンズ
群41a、41bの各中心は共に、光軸AXより離れた
位置に存在している。また、第1フライアイレンズ群4
1a、41bのレチクル側焦点面414a、414b
は、レチクルパターン10のフーリエ変換面17とほぼ
一致しているので、光軸AXと第1フライアイレンズの
中心との距離は、第1フライアイレンズを射出した光束
のレチクル9への入射角に相当する。
【0016】レチクル(マスク)上に描画された回路パ
ターン10は、一般に周期的なパターンを多く含んでい
る。従って1つのフライアイレンズ群41aからの照明
光が照射されたレチクルパターン10からは0次回折光
成分DO 及び±1次回折光成分DP 、Dm 、及びより高
次の回折光成分が、パターンの微細度に応じた方向に発
生する。
【0017】このとき、照明光束(主光線)が傾いた角
度でレチクル9に入射するから、発生した各次数の回折
光成分も、垂直に照明された場合に比べ、傾き(角度ず
れ)をもってレチクルパターン10から発生する。図1
8中の照明光L130は、光軸に対してψだけ傾いてレ
チクル9に入射する。照明光L130はレチクルパター
ン10により回折され、光軸AXに対してψだけ傾いた
方向に進む0次回折光D0 、0次回折光に対してθP
け傾いた+1次回折光DP 、及び0次回折光D0 に対し
てθm だけ傾いて進む−1次回折光D m を発生する。し
かしながら、照明光L130は両側テレセントリックな
投影光学系11の光軸AXに対して角度ψだけ傾いてレ
チクルパターンに入射するので、0次回折光D0 もまた
投影光学系の光軸AXに対して角度ψだけ傾いた方向に
進行する。
【0018】従って、+1次光DP は光軸AXに対して
θP +ψの方向に進行し、−1次回折光Dm は光軸AX
に対してθm −ψの方向に進行する。このとき回折角θ
P 、θm はそれぞれ sin(θP +ψ)− sinψ=λ/P (2) sin(θm −ψ)+ sinψ=λ/P (3) である。
【0019】ここでは、+1次回折光DP 、−1次回折
光Dm の両方が投影光学系11の瞳12を透過している
ものとする。レチクルパターン10の微細化に伴って回
折角が増大すると先ず角度θP +ψの方向に進行する+
1次回折光DP が投影光学系11の瞳12を透過できな
くなる。すなわち sin(θP +ψ)>NAR の関係にな
ってくる。しかし照明光L130が光軸AXに対して傾
いて入射している為、このときの回折角でも−1次回折
光Dm は、投影光学系11を透過可能となる。すなわち
sin(θm −ψ)<NAR の関係になる。
【0020】従って、ウエハ13上には0次回折光D0
と−1次回折光Dm の2光束による干渉縞が生じる。こ
の干渉縞はレチクルパターン10の像であり、レチクル
パターン10が1:1のラインアンドスペースの時、約
90%のコントラストとなってウエハ13上に塗布され
たレジストに、レチクルパターン10の像をパターニン
グすることが可能となる。
【0021】このときの解像限界は、 sin(θm −ψ)=NAR (4) となるときであり、従って NAR + sinψ=λ/P P=λ/(NAR + sinψ) (5) が転写可能な最小パターンのレチクル側でのピッチであ
る。
【0022】一例として今 sinψを0.5×NAR 程度
に定めるとすれば、転写可能なレチクル上のパターンの
最小ピッチは P=λ(NAR +0.5NAR ) =2λ/3NAR (6) となる。
【0023】一方、図19に示したように、照明光の瞳
17上での分布が投影光学系11の光軸AXを中心とす
る円形領域内である従来の露光装置の場合、解像限界は
(1)式に示したようにP≒λ/NAR であった。従っ
て、従来の露光装置より高い解像度が実現できることが
わかる。次に、レチクルパターンに対して特定の入射方
向と入射角で露光光を照射して、0次回折光成分と1次
回折光成分とを用いてウエハ上に結像パターンを形成方
法によって、焦点深度も大きくなる理由について説明す
る。
【0024】図18のようにウエハ13が投影光学系1
1の焦点位置(最良結像面)に一致している場合は、レ
チクルパターン10中の1点を出てウエハ13上の一点
に達する各回折光は、投影光学系11のどの部分を通る
ものであってもすべて等しい光路長を有する。このため
従来のように0次回折光成分が投影光学系11の瞳面1
2のほぼ中心(光軸近傍)を貫通する場合でも、0次回
折光成分とその他の回折光成分とで光路長は相等しく、
相互の波長収差も零である。しかし、ウエハ13が投影
光学系11の焦点位置に一致していないデフォーカス状
態の場合、斜めに入射する高次の回折光の光路長は光軸
近傍を通る0次回折光に対して焦点前方(投影光学系1
1から遠ざかる方)では短く、焦点後方(投影光学系1
1に近づく方)では長くなりその差は入射角の差に応じ
たものとなる。従って、0次、1次、・・・の各回折光
は相互に波面収差を形成して焦点位置の前後におけるボ
ケを生じることとなる。
【0025】前述のデフォーカスによる波面収差は、ウ
エハ13の焦点位置からのずれ量をΔF、各回折光がウ
エハ上の1点に入射するときの入射角θw の正弦をr
(r=sinθw )とすると、ΔFr2 /2で与えられる
量である。このとき、rは各回折光の、瞳面12での光
軸AXからの距離を表わす。従来の図18に示した投影
露光装置では、0次回折光D0 は光軸AXの近傍を通る
ので、r(0次)=0となり、一方±1次回折光DP
m は、r(1次)=M・λ/Pとなる(Mは投影光学
系の倍率)。従って、0次回折光D0 と±1次回折光D
P 、Dm とのデフォーカスによる波面収差は ΔF・M2 (λ/P)2 /2となる。
【0026】一方、本発明における投影露光装置では、
図18に示すように0次回折光成分D0 は光軸AXから
角度ψだけ傾いた方向に発生するから、瞳面19におけ
る0次回折光成分の光軸AXからの距離はr(0次)=
M・ sinψである。一方、−1次回折光成分Dm の瞳面
における光軸からの距離はr(−1次)=M・ sin(θ
m −ψ)となる。そしてこのとき、 sinψ= sin(θm
−ψ)となれば、0次回折光成分D0 と−1次回折光成
分Dm のデフォーカスによる相対的な波面収差は零とな
り、ウエハ13が焦点位置より光軸方向に若干ずれても
パターン10の像ボケは従来程大きく生じないことにな
る。すなわち、焦点深度が増大することになる。また、
(3)式のように、 sin(θm −ψ)+ sinψ=λ/P
であるから、照明光束L130のレチクル9への入射角
ψが、ピッチPのパターンに対して、 sinψ=λ/2P
の関係にすれば焦点深度をきわめて増大させることが可
能である。
【0027】さらに、本発明は光源より発せられる照明
光束を複数の光束に分割してから、各フライアイレンズ
に導くために、光源からの光束を光量的にわずかの損失
のみで利用して、上記の高解像、大焦点深度の投影露光
方式を実現することができる。
【0028】
【実施例】図1は本発明の実施例であって、光分割光学
系として2個の多面体プリズムを使用したものである。
水銀灯等の光源1より放射される照明光束は楕円鏡2で
焦光され、折り曲げミラー3及びインプットレンズ4に
よりほぼ平行光束となって光分割光学系20、21に入
射する。ここでは光分割器は、V型の凹部を持つ第1の
多面体プリズム20と、V型の凸部を持つ第2の多面体
プリズム21とした。これら2つのプリズムの屈折作用
によって照明光束は2つの光束に分割される。そして、
それぞれの光束は別々の第2フライアイレンズ40a、
40bに入射する。
【0029】ここでは第2フライアイレンズ40a、4
0bを2コとしたが、この数量は任意でよい。また、光
分割光学系も、第2フライアイレンズ群の個数に合わせ
て2分割とするものとしたが、第2フライアイレンズ群
の個数に応じていくつに分割してもよい。例えば第2フ
ライアイレンズ群が4個より成れば、光分割光学系2
0、21はそれぞれ4角錐型(ピラミッド型)の凹部を
有する第1の多面体プリズム20と、4角錐型(ピラミ
ッド型)の凸部を有する第2の多面体プリズム21とよ
り構成すればよい。
【0030】第2フライアイレンズ群40a、40bを
射出した照明光はそれぞれガイド光学系42a、43
a、42b、43bにより、第1フライアイレンズ群4
1a、41bに入射する。このとき第1フライアイレン
ズ41aには、第2フライアイレンズ40aからの光束
のみ入射し、41bには40bからの光束のみ入射す
る。
【0031】第1フライアイレンズ41a、41bを射
出した光束はコンデンサーレンズ6、8、折り曲げミラ
ー7に導かれレチクル9の下面側に形成されたパターン
10を照明する。パターン10を透過、回折した光は投
影光学系11により集光結像され、ウエハ13上に、パ
ターン10の像を形成する。尚、同図中12は投影光学
系11中のパターン10に対するフーリエ変換面(以
後、投影光学系瞳面と称す)を表わし、この投影光学系
瞳面に可変絞り(N.A絞り)を設ける場合もある。
【0032】一方、照明光学系中にも、パターン10に
対するフーリエ変換面に相当する照明光学系瞳面17が
存在するが、前述の第1フライアイレンズ41a、41
bのレチクル側焦点面(射出側焦点面)は、この照明光
学系瞳面17とほぼ一致した位置にある。また、第2フ
ライアイレンズ40a、40bの射出面は、ガイド光学
系42、43によって第1フライアイレンズ41a、4
1bの入射面に対するフーリエ変換面になっている。た
だし、厳密にフーリエ変換の関係に維持される必要はな
く、要は第2フライアイレンズ群の各エレメントから射
出した光束が、第1フライアイレンズ群の入射面上で重
畳されているような関係が維持されていれば良い。
【0033】ここで、各フライアイレンズの構成につい
て図10を用いて説明する。図10(A)〜(D)の各
図はフライアイレンズの1つのエレメントの拡大図であ
る。実際のフライアイレンズ、例えば図1中の40a、
40b、41a、41b等は、この各エレメントの集合
体である。各エレメントは図10の上下方向及び紙面と
垂直な方向にいくつか並び(集合して)1つのフライア
イレンズを形成する。
【0034】図10(A)は、入射面401aと光源側
焦点面403aが一致し、かつ射出面402aとレチク
ル側焦点面404bが一致しているものである。図1の
実施例、及び他の実施例においては、特に明記しない限
り、この図10(A)の型のフライアイレンズを使用す
るものとする。光源(図中左側)から入射する平行な光
束410aは実線のように、レチクル側焦点面404a
に集光し、一方、光源側焦点面403a上の1点より発
する光束(破線)は射出後、平行光束となる。尚、図1
0(B)〜(D)の夫々に示した型については後述す
る。
【0035】図1中の第2フライアイレンズ群40a、
40bと第1フライアイレンズ群41a、41bの各光
源側焦点面(ここでは入射面と一致)は、前述の如く、
結像関係となっている。従って第2フライアイレンズ群
中の、例えば40a中の各エレメント入射面に入射した
光束は、第1フライアイレンズ41aのすべてのエレメ
ント上に結像投影される。これは、第1フライアイレン
ズ41a中の1つのエレメント上に、第2フライアイレ
ンズ40aの各エレメントからの光束が重ね合わされて
いるということでもある。従って、第1フライアイレン
ズ入射面における照度分布は、積分効果によって均一化
される。この均一化された第1フライアイレンズ中の各
エレメントは、さらに積分されて(重ね合わされて)レ
チクル9を照明するためレチクル9上の照度の均一性は
きわめてよい。
【0036】また、第1フライアイレンズ群41a、4
1bは光軸AXより離れた位置にあるため、レチクルパ
ターン10中で特定の方向及びピッチを有するパターン
の投影像の焦点深度を極めて大きくすることが可能とな
っている。ただし、レチクルパターン10の方向やピッ
チは、使用するレチクル9により異なることが予想され
る。従って各レチクル9に対して最適となるように、駆
動系56により第1フライアイレンズ群41a、41
b、及びガイド光学系42a、42b、43a、43
b、あるいはさらに第2フライアイレンズ群40a、4
0bや光分割光学系20、21の位置等を変更可能とし
ておくとよい。なお駆動系56は主制御系50の動作命
令により動作するが、このときの位置等の設定条件はキ
ーボード54より入力する。あるいはバーコードリーダ
ー52によりレチクル9上のバーコードパターンを読
み、その情報に基づいて設定を行なってもよい。レチク
ル9上のバーコードパターンに、上記照明条件を記入し
ておいてもよいし、あるいは主制御系は、レチクル名と
それに対応する照明条件を記憶(予め入力)しておき、
バーコードパターンに記されたレチクル名と、上記記憶
内容とを照合して、照明条件を決定してもよい。
【0037】図2は、図1中の光分割光学系20、21
から第1フライアイレンズ群41a、41bまでの拡大
図である。ここでは、第1の多面体プリズム20と第2
の多面体プリズム21との互いに対向する面は平行であ
るものとし、プリズム20の入射面とプリズム21の射
出面とは光軸AXと垂直であるものとする。その第1の
多面体プリズム20は保持部材22により保持され、第
2の多面体プリズム21は保持部材23により保持され
る。各保持部材22、23はそれぞれ可動部材24a、
24b、及び25a、25bにより保持され、固定部材
26a、26b上を図中左右方向、すなわち光軸AXに
沿った方向に可動となっている。この動作はモータ等の
能動部材27a、27b、28a、28bによって行な
われる。また、第1の多面体プリズム20と第2の多面
体プリズム21は独立に移動可能であるので、2つのプ
リズムの間隔の変更により射出する2光束の間隔を光軸
AXを中心として放射方向に変更することができる。
【0038】多面体プリズム21から射出する複数の光
束は、第2フライアイレンズ群に入射する。図2では第
2フライアイレンズ群中の1つと、第1フライアイレン
ズ群中の1つと、1つのガイド光学系(42、43)が
1つの保持部材44a、44bに保持されている。ま
た、この保持部材はそれぞれ可動部材45a、45bに
より保持されている為に、固定部材46a、46bに対
して可動となっている。この動作は能動部材47a、4
7bによりおこなわれる。
【0039】第2フライアイレンズ、第1フライアイレ
ンズ、及びガイド光学系を一体に保持及び移動すること
により、第1フライアイレンズと第2フライアイレンズ
との間の光学的な位置関係をずらすことなく、第1フラ
イアイレンズから射出する光束の位置を光軸AXと垂直
な面内で任意に変更することができる。尚、保持部材4
4a、44bより突き出た部材48a、48bは遮光板
である。これにより、光分割光学系より発生する迷光を
遮断し、不必要な光がレチクルへ達することを防止す
る。また、遮光版48a、48bが光軸AX方向に各々
ずれていることにより、保持部材44a、bの可動範囲
の制限を少なくすることができる。
【0040】図2中では、光分割光学系(多面体プリズ
ム)20、21の光軸方向の間隔を変更することで、分
割した各光束の位置を光軸AXに対して放射方向に変更
可能としたが、各光束を光軸AXを中心とする同心円方
向に変更することも可能である。図3はその場合の実施
例であって、第2の多面体プリズム(ピラミッド型プリ
ズム)21を保持する保持部材23は、固定具25によ
り保持されるが、保持部材23は図3(A)において固
定具25に対して紙面内で回転可能である。また、この
回転は固定具29に設けたモータ等の駆動部材29によ
り行なう。また、保持具23の周辺には、モータ29の
位置に対応してギア30を設けておく。尚、図3(B)
は図3(A)の3A矢視断面である。
【0041】ここで、固定具25は、さらに図2の如く
保持され、光軸AX方向に可動であっても構わない。ま
た、図3では第2の多面体プリズム21の場合の例のみ
を示したが、第1の多面体プリズム20に対しても同様
にして回転(光軸AXに対して)可能とすることができ
る。また、各々の多面体プリズム20、21を別々に回
転するのではなく、図2中の固定部材26a、26b
を、さらに別の固定部(露光装置本体等)に対し光軸A
Xを中心に回転してもよい。この場合の回転機構は、例
えば図3中の保持部材23が、多面体プリズム21の代
わりに、図1で示す固定部材26a、26bを保持する
ように構成すればよい。
【0042】以上のように、光分割光学系20、21か
ら射出される複数の光束が、光軸AXを中心として放射
方向及び同心円方向に位置変化する場合、これらの光束
が入射する第2フライアイレンズ群40a、bの位置
も、それに応じて可変となる必要がある。図4は、この
ための2次元的(光軸AXに垂直な面内方向)な動作を
可能とする機構の例を示す。図4では図2の如く、第2
フライアイレンズ40a、40b、ガイド光学系42
a、42b、43a、43b、及び第1フライアイレン
ズ41a、41bが一体に保持された部材(保持部材4
4a、44b)を光軸AXのレチクル側方向から見た図
である。それぞれの合成フライアイレンズ41A、B、
C、Dは保持部材44A、B、C、Dに保持され、それ
らはさらに可動部材45A、B、C、Dにより保持され
かつ、能動部材46A、B、C、Dによって光軸AXを
中心として放射方向に可動となっている。また、能動部
材46A、B、C、Dは、固定部材49A、B、C、D
上を、前記の放射方向と、ほぼ直交する方向(ほぼ同心
方向)に移動可能であるので、合成フライアイレンズ4
1A、B、C、Dはそれぞれ光軸AXに垂直な面内(紙
面内)に2次元的に可動である。これによって光分割光
学系で分割された各光束を効率よくレチクルに照射する
ことができる。
【0043】尚、図4中の可動部材45A、B、C、D
の動作方向は光軸AXを中心とする放射方向に限定され
るわけではなく、光軸AXに垂直な任意の方向であって
よい。また、図2に示した如く、1次元のみ可動な系の
場合にも、その方向は、同様に、光軸AXに垂直な任意
の方向であってよい。図5はガイド光学系の変形例であ
って、ガイド光学系42a、42b、43a、43bは
共に第2フライアイレンズ40a、40b、第1フライ
アイレンズ41a、41bの各中心に対して偏心して配
置されている。
【0044】各第2フライアイレンズ40a、40bを
射出した各照明光束の位置は、偏心したガイド光学系4
2a、42b、43a、43bにより、光軸AXに垂直
な面内方向で変化して各第1フライアイレンズ41a、
41bに入射する。また、ガイド光学系42a、42
b、43a、43bの偏心の程度を変更することによ
り、第1フライアイレンズ群41a、41b入射面での
各光束の位置(光軸AXに垂直な面内での位置)を変え
ることができる。図5ではこの偏心量の変化は能動部材
421a、421b、431a、431bにより行なう
ものとした。能動部材421a、421b、431a、
431bは、保持部材420a、420b、430a、
430bを介して、ガイド光学系42a、42b、43
a、43bを可動ならしめる。尚、各第2フライアイレ
ンズ40a、40bの入射面(図中左端)と、各第1フ
ライアイレンズ41a、41bの入射面(図中左端)
は、ほぼ結像関係で結ばれているが、ガイド光学系42
a、42b、43a、43bの動作が光軸AXに対して
垂直な面内方向であれば、この結像関係(光軸AX方
向)を大きくくずすことはない。各第1フライアイレン
ズ41a、41bもまた、ガイド光学系同様に能動部材
411a、411bによって光軸AXと垂直な面内方向
に可動である。
【0045】図5の系においては各第2フライアイレン
ズ40a、40bを射出した光束を、ガイド光学系42
a、42b、43a、43bにより光軸AXに垂直な面
内の任意の位置に移動することが可能である。従って、
各第2フライアイレンズ群40a、40b及び光分割光
学系20、21は可動でなく、固定的であっても構わな
い。図5ではこれらは共通の保持部材22aによって保
持されるものとした。但し、図5の如きガイド光学系4
2a、42b、43a、43b及び第1フライアイレン
ズ群41a、41bの構成としても、光分割光学系2
0、21及び第2フライアイレンズ群40a、40bは
図2、図3の如く個別に可動としてもよい。尚、図5で
は第1、第2のフライアイレンズ共に、各2個とした
が、これはいくつであっても構わない。
【0046】図6、図7、図8はそれぞれ光分割光学系
の変形例である。図6の例では光分割光学系は凹形状の
多面体プリズム20aと、凸レンズ(あるいは正のパワ
ーを持つレンズ群)21aとより構成される。インプッ
トレンズ4より射出されるコリメートされた照明光束は
多面体プリズム20aにより分割され、かつ発散される
が、凸レンズ21aにより各々集光され、第2フライア
イレンズ40a、40bに入射する。尚、多面体プリズ
ム20aの斜面の傾斜角はθ1 であるとしたが、この角
度の変更によって、第2フライアイレンズ40a、40
b近傍における分割後の各光束の光軸AXに垂直な面内
での位置を変えることもできる。例えば、図の如く、θ
1 とθ2 の異なる傾斜角を持った2個の多面プリズム2
0a、20bを用意し、これらを能動部材27cにより
交換可能にしてもよい。ここで2つの多面プリズム20
a、20bは一体の保持具22aにより保持され、かつ
保持具22aは可動部材24cにより保持されている。
可動部材24cは固定部材26cに対して、能動部材2
7cの動力をもとに可動となっている。
【0047】尚、図6中の2つの多面プリズムは斜面の
傾斜角は異なるが、その向きは同一であるとしてある
が、向きも異なっていてもよい。あるいは一方は、2分
割用のV型凹部であり、一方はピラミッド型凹部を有し
ていても構わない。また、図6中の第2フライアイレン
ズ群40a、40bガイド光学系42a、42b、43
a、43b、第1フライアイレンズ群41a、41bの
保持機構は、図2、図4、図5に示したものと同じよう
な構成とする。
【0048】図7は光分割光学系として光ファイバー2
0cを用いた例である。ファイバー入射部20bより入
射した照明光は射出部21b、21cでは2光束に分割
される。尚、射出部21b、21cは、図2に示す如き
一体に保持された合成フライアイレンズと同一の保持部
材44c、44dにより保持される。これによって、各
合成フライアイレンズの移動に伴って、各光束の位置も
自動的に移動(追従)する。
【0049】図8は光分割光学系として複数のミラー2
0d、21e、21fを用いた例である。第1ミラー2
0dは、V字型のミラーであって光束を2分割する。第
2ミラー21e、21fは平面ミラーであって各光束を
第1フライアイレンズ40a、40bに導く。ここで
は、第2ミラー21e、21fは合成フライアイを一体
に保持する保持部材44e、44fと一体に保持される
ものとする。
【0050】図7、図8の例共に合成フライアイの保持
部材44c、44d、44e、44fは図2あるいは図
4と同様に、光軸AXと垂直な面内方向で移動可能であ
る。また、各フライアイレンズの個数及び光分割光学系
による分割数は2個に限らず何個でもよい。図7ではフ
ァイバー20cの分割数を変えればよく、図8では第1
ミラー20dに、ピラミッド型ミラー(4分割)等を用
いればよい。
【0051】尚、光分割光学系の構成はこれらに限定さ
れるものではない。例えば、図6中の多面プリズム20
a、20bの代わりに、回折格子、特に位相回折格子あ
るいは、凸レンズアレイなどを用いることなども可能で
ある。図9は、第1フライアイレンズ群41a、41b
から投影光学系11までの系における変形例である。第
1フライアイレンズの射出面、すなわちレチクルパター
ン10に対するフーリエ変換面より射出した照明光は、
リレーレンズ6aによって、集光、整形される。このと
き、リレーレンズ6aの作用によってレチクルパターン
10と結像関係となる面が作られる。従ってこの面に視
野絞り(照明エリア絞り)14を設けることで、レチク
ルパターン面での照明エリアを制限することができる。
【0052】照明光は視野絞り14の後のリレーレンズ
6b、コンデンサーレンズ6c、8、ミラー7を介して
レチクル9に照射される。また、リレーレンズ6bとコ
ンデンサーレンズ6cの間には、レチクルパターン10
のフーリエ変換面17bが現われる。図9の開口絞り5
は第2フライアイレンズの射出面近傍に設けたが、この
フーリエ変換面17bの近傍に設けることもできる。次
に、図10を用いて本発明で使用するフライアイレンズ
のエレメントについて説明する。図10(A)は前述の
とおり入射面401aと光源側焦点面403a及び、射
出面402aとレチクル側焦点面404aが一致する型
式であり、以上の実施例中で用いられたものである。
【0053】しかしながら、図10(A)の構成では、
フライアイレンズのエレメント内部の光束はすべてガラ
ス中を通るうえに、ガラス(フライアイレンズ)内部に
光束の集光点が生じる。例えば光源にエキシマ等のパル
スレーザを用いる場合、1パルスあたりのエネルギーが
極めて高くなり、集光点がガラス中に存在すると、集光
部の光エネルギーによってガラスが破損してしまう可能
性がある。
【0054】図10(B)、図10(C)は、これを防
止する為のフライアイレンズエレメントである。図10
(B)は、入射面401b、射出面402bが共に凸レ
ンズから成るが、そのレチクル側焦点面404bは射出
面402bとは異なる(光源側焦点面403bと入射面
401bは一致する)。これは入射面401bと射出面
402bの曲率を変えることで実現できる。このように
すると、光源からの光束はフライアイレンズエレメント
400bの外部に集光点を持つ。
【0055】図10(C)は図10(B)の変形であっ
て、入射面401cを平面としたフライアイレンズエレ
メント400cを示したものである。ここでも集光点
(レチクル側焦点面404c)をレンズ400c外部に
出すことができる。また、レンズ400c内では光束は
全く集光しない。しかし、入射面401cに屈折作用が
ない為、垂直かつ平行な入射光以外では、光束がフライ
アイレンズ400c内壁に当たり、迷光を生じてしま
う。従って図10(C)は、光源がレーザである場合の
第2フライアイレンズとして特に有効である。なぜな
ら、レーザ光源を使うと、入射光束をほぼ平行光束と
し、かつ垂直に第1フライアイレンズに入射させること
ができるからである。
【0056】一方、図10(B)の場合は、図10
(C)と同様にして、レーザ光源での第1フライアイレ
ンズとしての使用が適している。図10(D)に示すフ
ライアイレンズエレメントは2枚の凸レンズ400d、
400eから成るものである。図10(A)〜(C)と
異なり、2つの凸レンズ400d、400eの間の空間
に空気、窒素、あるいはヘリウム等の気体が満たされ
る。例えば200nm以下の露光波長を使用する場合、レ
ンズ材料は透過性の良いものがないので、図10(D)
のように極力ガラス等の透過性のソリッド部材を減らし
た方がよい。また、この場合、投影光学系は反射光学系
(一部屈折部材を含んでもよい)を使用し、光分割光学
系も図8に示した如き、反射鏡を使用したものとすると
よい。
【0057】次に、露光すべきレチクルパターンに応じ
て、これらの系をどのように最適にするかを説明する。
第1フライアイレンズ群の各位置(光軸と垂直な面内で
の位置)は、転写すべきレチクルパターンに応じて決定
(変更)するのが良い。この場合の位置決定方法は作用
の項で述べた通り、各第1フライアイレンズ群からの照
明光束が転写すべきパターンの微細度(ピッチ)に対し
て最適な解像度、及び焦点深度の向上効果を得られるよ
うにレチクルパターンに入射する位置(入射角ψ)とす
ればよい。
【0058】次に、各第1フライアイレンズ群の位置決
定の具体例を、図11、及び図12(A)、(B)、
(C)、(D)を用いて説明する。図11は第1フライ
アイレンズ群41a、41bからレチクルパターン10
までの部分を模式的に表わす図であり、第1フライアイ
レンズ群41のレチクル側焦点面414a、414b
が、レチクルパターン10のフーリエ変換面17と一致
している。またこのとき両者をフーリエ変換の関係とな
らしめるレンズ、またはレンズ群を、一枚のレンズ6と
して表わしてある。さらに、レンズ6のフライアイレン
ズ側主点からフライアイレンズ群41のレチクル側焦点
面414abまでの距離と、レンズ6のレチクル側主点
からレチクルパターン10までの距離は共にfであると
する。
【0059】図12(A)、(C)は共にレチクルパタ
ーン10中に形成される一部分のパターンの例を表わす
図であり、図12(B)は図12(A)のレチクルパタ
ーンの場合に最適な第1フライアイレンズ群の中心のフ
ーリエ変換面17(投影光学系の瞳面)での位置を示
し、図12(D)は図12(C)のレチクルパターンの
場合に最適な各フライアイレンズ群の位置(最適な各フ
ライアイレンズ群の中心の位置)を表わす図である。
【0060】図12(A)は、いわゆる1次元ラインア
ンドスペースパターンであって、透過部と遮光部が等し
い幅でY方向に帯状に並び、それらがX方向にピッチP
で規則的に並んでいる。このとき、個々の第1フライア
イレンズの最適位置は図12(B)に示すようにフーリ
エ変換面内に仮定したY方向の線分Lα上、及び線分L
β上の任意の位置となる。図12(B)はレチクルパタ
ーン10に対するフーリエ変換面17を光軸AX方向か
ら見た図であり、かつ、面17内の座標系X、Yは、同
一方向からレチクルパターン10を見た図12(A)と
同一にしてある。
【0061】さて、図12(B)において、光軸AXが
通る中心Cから各線分Lα、Lβまでの距離α、βはα
=βであり、λを露光波長としたとき、α=β=f・
(1/2)・(λ/P)に等しい。この距離α・βをf
・sin ψと表わせれば、sin ψ=λ/2Pであり、これ
は作用の項で述べた数値と一致している。従って、各第
1フライアイレンズの各中心(各第1フライアイレンズ
の夫々によって作られる2次光源像の光量分布の各重
心)位置が線分Lα、Lβ上にあれば、図12(A)に
示す如きラインアンドスペースパターンに対して、各フ
ライアイレンズからの照明光により発生する0次回折光
と±1次回折光のうちのどちらか一方との2つの回折光
は、投影光学系瞳面12において光軸AXからほぼ等距
離となる位置を通る。従って前述の如く、ラインアンド
スペースパターン(図12(A))に対する焦点深度を
最大とすることができ、かつ高解像度を得ることができ
る。
【0062】次に、図12(C)はレチクルパターンが
いわゆる孤立スペースパターンである場合であり、パタ
ーンのX方向(横方向)ピッチがPx、Y方向(縦方
向)ピッチがPyとなっている。図12(D)は、この
場合の各第1フライアイレンズの最適位置を表わす図で
あり、図12(C)との位置、回転関係は図12
(A)、(B)の関係と同じである。図12(C)の如
き、2次元パターンに照明光が入射するとパターンの2
次元方向の周期性(X:Px、Y:Py)に応じた2次
元方向に回折光が発生する。図12(C)の如き2次元
パターンにおいても回折光中の±1次回折光のうちのい
ずれか一方と0次回折光とが投影光学系瞳面12におい
て光軸AXからほぼ等距離となるようにすれば、焦点深
度を最大とすることができる。図12(C)のパターン
ではX方向のピッチはPxであるから、図12(D)に
示す如く、α=β=f・(1/2)・(λ/Px)とな
る線分Lα、Lβ上に各フライアイレンズ群の中心があ
れば、パターンのX方向成分について焦点深度を最大と
することができる。同様に、r=ε=f・(1/2)・
(λ/Py)となる線分Lγ、Lε上に各フライアイレ
ンズ群の中心があれば、パターンY方向成分について焦
点深度を最大とすることができる。
【0063】以上、図12(B)、又は(D)に示した
各位置に配置したフライアイレンズ群からの照明光束が
レチクルパターン10に入射すると、0次光回折光成分
0と、+1次回折光成分DR または−1次回折光成分
m のいずれか一方とが、投影光学系11内の瞳面12
では光軸AXからほぼ等距離となる光路を通る。従って
作用の項で述べたとおり、高解像及び大焦点深度の投影
露光装置が実現できる。
【0064】以上、レチクルパターン10として図12
(A)、又は(C)に示した2例のみを考えたが、他の
パターンであってもその周期性(微細度)に着目し、そ
のパターンからの+1次回折光成分または−1次回折光
成分のいずれか一方と0次回折光成分との2光束が、投
影光学系内の瞳面12では光軸AXからほぼ等距離にな
る光路を通るような位置に各フライアイレンズ群の中心
を配置すればよい。また、図12(A)、(C)のパタ
ーン例は、ライン部とスペース部の比(デューティ比)
が1:1のパターンであった為、発生する回折光中では
±1次回折光が強くなる。このため、±1次回折光のう
ちの一方と0次回折光との位置関係に着目したが、パタ
ーンがデューティ比1:1から異なる場合等では他の回
折光、例えば±2次回折光のうちの一方と0次回折光と
の位置関係が、投影光学系瞳面12において光軸AXか
らほぼ等距離となるようにしてもよい。
【0065】また、レチクルパターン10が図12
(D)の如く2次元の周期性パターンを含む場合、特定
の1つの0次回折光成分に着目したとき、投影光学系の
瞳面12上ではその1つの0次回折光成分を中心として
X方向(第1方向)に分布する1次以上の高次回折光成
分と、Y方向(第2方向)に分布する1次以上の高次回
折光成分とが存在し得る。そこで、特定の1つの0次回
折光成分に対して2次元のパターンの結像を良好に行う
ものとすると、第1方向に分布する高次回折光成分の1
つと、第2方向に分布する高次回折光成分の1つと、特
定の0次回折光成分との3つが、瞳面12上で光軸AX
からほぼ等距離に分布するように、特定の0次回折光成
分(1つの第1フライアイレンズ)の位置を調節すれば
よい。例えば、図12(D)中で第1フライアイレンズ
中心位置を点Pζ、Pη、Pκ、Pμのいずれかと一致
させるとよい。点Pζ、Pη、Pκ、Pμはいずれも線
分LαまたはLβ(X方向の周期性について最適な位
置、すなわち0次回折光とX方向の±1次回折光の一方
とが投影光学系瞳面12上で光軸からほぼ等距離となる
位置)及び線分Lγ、Lε(Y方向の周期性について最
適な位置)の交点であるためX方向、Y方向のいずれの
パターン方向についても最適な光源位置となる。
【0066】尚、以上において2次元パターンとしてレ
チクル上の同一箇所に2次元の方向性を有するパターン
を仮定したが、同一レチクルパターン中の異なる位置に
異なる方向性を有する複数のパターンが存在する場合に
も上記の方法を適用することができる。レチクル上のパ
ターンが複数の方向性又は微細度を有している場合、フ
ライアイレンズ群の最適位置は、上述の様にパターンの
各方向性及び微細度に対応したものとなるが、或いは各
最適位置の平均位置に第1フライアイレンズを配置して
もよい。また、この平均位置は、パターンの微細度や重
要度に応じた重みを加味した荷重平均としてもよい。
【0067】また、各第1フライアイレンズを射出した
光束の0次光成分は、それぞれウエハに対して傾いて入
射する。このときこれらの傾いた入射光束(複数)の光
量重心の方向がウエハに対して垂直でないと、ウエハ1
3の微小デフォーカス時に、転写像の位置がウエハ面内
方向にシフトするという問題が発生する。これを防止す
る為には、各フライアイレンズ群からの照明光束(複
数)の結像面、もしくはその近傍の面上での光量重心の
方向は、ウエハと垂直、すなわち光軸AXと平行である
ようにする。
【0068】つまり、各第1フライアイレンズに光軸
(中心線)を仮定したとき投影光学系11の光軸AXを
基準としたその光軸(中心線)のフーリエ変換面内での
位置ベクトルと、各フライアイレンズ群から射出される
光量との積のベクトル和が零になる様にすればよい。ま
た、より簡単な方法としては、第1フライアイレンズを
2m個(mは自然数)とし、そのうちのm個の位置を前
述の最適化方法(図12)により決定し、残るm個は前
記m個と光軸AXについて対称となる位置に配置すれば
よい。
【0069】以上のように、各第1フライアイレンズの
位置が決定されると、それに従ってガイド光学系の位置
(図5)や光分割光学系の状態(図2、図3、図6)が
決定される。このときガイド光学系や、光分割光学系あ
るいは第2フライアイレンズの位置等は最も効率よく
(光量損出なく)、第1フライアイレンズに照明光を入
射すべく決定する。
【0070】尚、以上の系において、各動作部にはエン
コーダ等の位置検出器を備えておくと良い。図1中の主
制御系50または駆動系56は、これらの位置検出器か
らの位置情報を基に各構成要素の移動、回転、交換を行
なう。また、各フライアイレンズ群のレンズエレメント
の形状であるが、通常レチクルの有効エリア、又は回路
パターンエリアは直方形であることが多い。従って、第
1フライアイレンズの各エレメントの入射面(レチクル
パターンと結像関係:なぜなら射出面とレチクルパター
ン面はフーリエ変換の関係であり、入射面(光源側焦点
面)と射出面(レチクル側焦点)も当然フーリエ変換の
関係であるため)は、レチクルパターン面の平面形状に
応じた矩形であると、効率よくレチクルのパターン部の
みを照明できる。
【0071】第1フライアイレンズは、各上記エレメン
トの組みとして成るが、その全入射面の合計は、任意の
形状でよい。但し、この全入射面の合計と、第2フライ
アイレンズの1つのエレメントの入射面は結像関係とな
るので、第2フライアイレンズの1つのエレメントの入
射面と似たような形状であると光量損出が少なくて済
む。例えば、第2フライアイレンズの1つのエレメント
の入射面が長方形ならば、各第1フライアイレンズの全
入射面もまた長方形とする。あるいは、第2フライアイ
レンズの1つのエレメントの入射面が正六角形ならば、
各第1フライアイレンズの全入射面は、正六角形に内接
するような形状とするとよい。
【0072】尚、第2フライアイレンズの1つのエレメ
ントの入射面形状の像が、ガイド光学系によって各第1
フライアイレンズの全入射面よりやや大きくなるように
投影されると、第1フライアイレンズでの照度均一化効
果が一層高まる。また、各第1フライアイレンズの射出
面の大きさは、射出する各光束の1つあたりの開口数
(レチクル上の角度分布の片幅)が、投影光学系のレチ
クル側開口数に対して0.1から0.3倍程度であると
よい。これは0.1倍以下では転写パターン(像)の忠
実度が低下し、0.3倍以上では、高解像度かつ大焦点
深度の効果が薄らぐからである。
【0073】また、本発明の実施例で示した装置におい
て、光分割器から第1フライアイレンズ群、ガイド光学
系、第2フライアイレンズ群の各光学系(図2に示す構
成)を、従来の照明光学系における対応部分、すなわち
リレーレンズと1つのフライアイレンズとを一体にした
ものと交換可能にしてもよい。先にも述べたように、各
第1フライアイレンズ(41a、41b・・・・)を射出し
た照明光によってレチクルパターンで発生した各0次回
折光は、それぞれウエハに対してほぼ対称的に傾いて入
射する。この複数の0次回折光の傾きの対称性を十分に
良くしておかないと、ウエハが最良結像面から光軸AX
方向にずれたときに像シフトを招くことになる。そこ
で、そのことについて、さらに図13〜図16を参照し
て詳述する。
【0074】図13は、原理説明を行った図17と同様
に、第1フライアイレンズ41a、41b、コンデンサ
ーレンズ8、レチクル9、及び投影光学系11の前側の
レンズ系11Aまでの系を模式的に示したものである。
ここで、レチクル9上には互いにピッチが異なる2つの
1次元格子パターンGR1 、GR2 が形成されているも
のとする。第1フライアイレンズ41a、41bの射出
面(正確には多数の点光源像が形成される面)はフーリ
エ変換面17とほぼ一致して配置され、個々の点光源像
からの発散光はコンデンサーレンズ8によってほぼ平行
光束にコリメートされてレチクル9上で重畳される。
【0075】ここで、第1フライアイレンズ41aの射
出面内の中心に位置する点光源像をISa、この点光源
ISaからの照明光をLAとし、第2フライアイレンズ
41bの射出面内の中心に位置する点光源像をISb、
この点光源ISbからの照明光をLBとする。図13に
おいて、各点光源像からレチクル9の中心へ向かう破線
は、各光束の中心線を表す。照明光LA、LBは光軸A
Xに対して対称的に角度ψだけ傾いてレチクル9に入射
する。この入射角±ψはレチクル9上の格子パターンG
1 のピッチに対して最適化されているものとする。す
なわち、照明光LAの照射によって格子パターンGR1
から発生する0次回折光LA0 と−1次回折光Dmaは対
称的な角度で投影光学系へ入射し、照明光LBの照射に
よって格子パターンGR1 から発生する0次回折光LB
0 と+1次回折光Dpbは、対称的な角度で投影光学系へ
入射する。尚、照明光LAによって発生した+1次回折
光Dpaと、照明光LBによって発生した−1次回折光D
mbとは、投影光学系の前側レンズ系11Aに入射できた
としても、投影光学系の瞳12を通過することはできな
い。
【0076】さて、図14は図13に示した照明条件の
もとでレチクル9からウエハ13までの光路を模式的に
示したものである。図14において、投影光学系11は
瞳12を挟んで前側レンズ系11Aと後側レンズ系11
Bとに分けて示されており、前側レンズ系11Aはレチ
クル9上のパターンからの光を瞳12の面へフーリエ変
換する機能を有し、後側レンズ系11Bは瞳12の面に
分布する光をウエハ上へ逆フーリエ変換する機能を有す
る。また、投影光学系11はレチクル側、ウエハ側とも
にテレセントリック系であるので、レチクル上の格子パ
ターンGR1 、GR2 の各中心点から光軸AXと平行に
進んで前側レンズ系11Aに入射する主光線LL1 、L
2 は、いずれも瞳12の中心点(光軸AXが通る点)
CCを斜めに通過した後、後側レンズ系11Bから再び
光軸AXと平行になってウエハ13へ達する。
【0077】まず、照明光LA(平行光束)の照射によ
って格子パターンGR1 から発生した0次回折光LA0
と−1次回折光Dmaとは、いずれも平行光束のまま主光
線LL1 に対して対称的な角度ψで前側レンズ系11A
に入射し、瞳12内の2ヶ所の点Qa、Qbにスポット
となって収れんする。この点Qa、Qbは瞳中心点CC
に関して対称に位置し、点Qa、Qbを結ぶ方向が格子
パターンGR1 のピッチ方向と一致している。さらに、
点Qaには0次回折光LA0 によって点光源ISaが再
結像し、点Qbには−1次回折光Dmaによって点光源I
Saが再結像している。そして、0次回折光LA0 と−
1次回折光Dmaとは、後側レンズ系11Bによって、そ
れぞれ対称的な入射角をもった平行光束に変換されてウ
エハ13上で交差する。これによって、ウエハ13上に
は格子パターンGR1 の像(干渉縞)GR1a’が形成さ
れる。
【0078】ここで、0次回折光LA0 、−1次回折光
maのウエハ13への入射角をそれぞれψ’とし、投影
光学系11の縮小倍率を1/Mとすると、M・ sinψ=
sinψ’の関係になっている。そして、ウエハ13上に
生成される干渉縞のピッチP f は次式で表される。 Pf =λ/(sinψ’+ sinψ')=λ/2 sinψ’ また、格子パターンGR1 のピッチをPg1とすると、入
射角ψの照明光LAによって発生する−1次回折光Dma
の0次回折光からの回折角はほぼ2ψとなり、正確に
は、λ/Pg1= sinψ(入射角)+ sinψ(1次回折光
の光軸からの角度)の関係にある。従って、ウエハ13
上の干渉縞のピッチPf は次式のようになる。
【0079】Pf =λ/2 sinψ’=λ/2M sinψ =λ/2M(λ/2Pg1)=Pg1/M すなわち、レチクル上の格子パターンGR1 のピッチを
そのまま1/Mにした像GR1a’が投影される。一方、
レチクルに対するもう1つの照明光LBは、照明光LA
に対して全く対称に入射するので、照明光LBによって
発生した0次回折光LB0 と+1次回折光Dpbとは、そ
れぞれ先の−1次回折光Dma、0次回折光LA0 と同一
光路を通り、点Qb、Qaに収れんした後、ウエハ13
上で平行光束となって交差する。このとき、0次回折光
LB0 と+1次回折光DPbとの干渉によって、像(干渉
縞)GR1b’が生成される。この像GR1b’と先に述べ
た像GR1a’とは、2つの0次回折光LA0 、LB0
主光線LL1 に対して対称的に入射するため、全く同じ
位置に重畳して生成される。また、2つの像GR1a’、
GR1b’の間では定常的な干渉が起こらないため、この
2つの像を単純に強度加算したものが、最終的な像GR
1 ' として投影される。2つの像GR1a’、GR1b
は、それぞれ振幅強度1の0次光と、振幅強度0.63
7(2/π)の1次光との干渉によって生じたものであ
るので、ウエハ13上での照度(振幅強度の絶対値)は
図15のようになる。
【0080】図15で横軸はピッチ方向の位置xを表
し、縦軸は像面照度を表す。0次光と1次光との干渉に
おいて得られる干渉縞のコントラストは、ピーク値Ip
とボトム値Ibとを用いて、 100・(Ip−Ib)/(Ip+Ib)〔%〕 で表される。
【0081】さらに2つの像GR1a’、GR1b’は、い
ずれも0次回折光と、1つの1次回折光とが対称的な入
射角ψ’であるため、ウエハ面と最良結像面とが光軸A
Xに変位しても、ピッチ方向に横ずれすることなく重ね
合わされている。このことは換言すると、格子パターン
GR1 に対しては、投影像GR1 ’のテレセン性(テレ
セントシティ)が保証されていることを意味する。
【0082】次に、格子パターンGR1 よりもピッチが
大きい格子パターンGR2 の結像について、再び図14
を参照して考える。照明光LA、LBの入射角はそれぞ
れ対称的にψで固定されているため、照明光LAによっ
て格子パターンGR2 から発生する0次回折光LA0
(平行光束)は、投影光学系の瞳12内の点Qaで収れ
んした後、ウエハ13上に入射角ψ’の平行光束となっ
て達する。ところが、照明光LAによって格子パターン
GR2 から発生した−1次回折光Dma’は、格子パター
ンGR2 のピッチが大きいために、0次回折光LA0
とは対称的な光路を通らない。すなわち、−1次回折光
ma’は瞳12内では点QaとQbの間の点Qa’に収
れんし、ウエハ13には入射角ψ’より小さい角度の平
行光束となって入射する。同様に、照明光LBの照射に
よって格子パターンGR2 から発生した0次回折光LB
0 ’と+1次回折光Dpb’も、互いに対称的な光路を通
らず、瞳12上ではそれぞれ点Qb、Qb’に収れんす
る。ここで重要なことは、2つの0次回折光LA0 ’、
LB0 ’がレチクルの格子パターンのピッチにかかわら
ず、瞳12内で常に対称的な点Qa、Qbを通るという
ことである。これによって、2つの1次回折光Dma’、
pb’も瞳12内で常に対称的な点Qa’、Qb’を通
ることが保証される。
【0083】ところで、格子パターンGR2 に対して
も、0次回折光LA0 ’と−1次回折光Dma’との干渉
によって1つの像GR2a’が生成され、0次回折光LB
0 ’と+1次回折光Dpb’との干渉によって1つの像G
2b’が生成され、これら2つの像GR2a’、GR2b
の重ね合わせによって最終的な像GR2 ’が形成され
る。
【0084】図16は2つの像GR2a’、GR2b’の生
成の様子を示すもので、図16(A)は0次回折光LA
0 ’と−1次回折光Dma’とが主光線LL2 に対して非
対称になっている様子を示す。このとき、図16(B)
に示すようにウエハ面が最良像面と一致してz=0の状
態にあると、ウエハ上の像GR2a’の中心は主光線LL
2 上に位置する。ところが、ウエハ面が最良像面からz
方向(光軸AX方向)に+Δz(又は−Δz)だけ変位
すると、ウエハ上の像GR2a’の中心は主光線LL2
らx方向に−Δx(又は+Δx)だけ横ずれを起こす。
図16(B)中の直線LTaは0次回折光LA0 ’と−
1次回折光Dma’との各中心線によって挟まれる2等分
の中心線であり、この直線LTaの傾きが、テレセン誤
差になっている。ここで、直線LTaの傾きを−εa
すると、横ずれ量Δxは近似的に次式で表される。
【0085】Δx=Δz・ sin(−εa ) ここで、傾きεa が格子パターンGR2 のピッチPg2
依存して変化することは言うまでもない。一方、もう1
組の0次回折光LB0 ’と+1次回折光Dpb’について
も、図16(C)に示すようにウエハに対して非対称に
入射する。これによって、図16(D)に示すように像
GR2b’は直線LTbに沿ったテレセン誤差をもって投
影される。直線LTbの傾きは+εa となっており、像
GR2b’の横ずれ量は、 Δx=Δz・ sin(+εa ) で表される。
【0086】そこで、ウエハ面が+Δzに位置した場合
を考え、−Δxだけずれた像GR2a’と+Δxだけずれ
た像GR2b’との重ね合わせについて考える。像G
2a’、GR2b’は、いずれも図15に示す照度分布を
もっているので、それぞれ次式のように定義する。 GR2a’;K+Esin(ax−Δx) GR2b’;K+Esin(ax+Δx) ここで、KはK=(Ip+Ib)/2で表されるオフセ
ット値であり、EはE=(Ip−Ib)/2で表される
正弦波の振幅値であり、2つの像GR2a’、GR2b’の
間でK、Eは等しいものとする。この2つの式を加算す
ると、像GR2’に関する次式が得られる。
【0087】2(K+E・ cosΔx・ sinax) この式から明らかなように、2つの像GR2a’、G
2b’の合成波形(像GR 2 ')には、x方向へ位置をシ
フトさせる要因が含まれておらず、像GR2a’、G
2b’の横ずれ量Δxは専ら像のコントラスト変化分と
して寄与している。すなわち、ウエハ面が最良像面と一
致しているときは、最もコントラストが良く、そこから
z方向にずれると、コントラストの低下のみが生じ、像
GR2 ’の横ずれは生じない。
【0088】以上のように、レチクル上に形成された格
子パターンのピッチがどのようなものであっても、レチ
クルへの少なくとも2本の照明光LA、LBの対称性
(フーリエ変換面において光軸AXを中心とした点対称
な関係)を維持しておけば、常にテレセン誤差のない投
影が行われる。もちろん、レチクル上の格子状パターン
のピッチ方向の多くはx方向とy方向との2次元である
ため、先の図12(D)に示すように、4つの光源像
(4つの第1フライアイレンズ)を配置するのが焦点深
度の点からは望ましい。ただし、レチクルパターンの投
影像にテレセン誤差が生じないようにする目的の為だけ
であれば、4つの第1フライアイレンズ41a〜41d
の各中心位置を、図12(D)中のX軸上とY軸上との
夫々に配置してもよい。すなわち、図12(D)中で線
Lγ、Lεの夫々がY軸と交わる点と、線Lα、Lβの
夫々がX軸と交わる点との計4ヶ所である。
【0089】ところで、対称的な2本の照明光LA、L
Bの夫々の照射によって生成される像GR1a’、G
1b’又は像GR2a’、GR2b’は、その強度値(I
p、Ib)がともに等しいものとした。すなわち、各像
のオフセットKと振幅値Eとがともに等しいものとし
た。しかしながら、これらオフセットK、振幅値Eが互
いに異なっていると、2つの像を合成した最終的な像G
1 ’、GR2 ’には sinaxの成分の他に cosaxの
成分が重畳し、波形歪み(像コントラストの歪み)が生
じる。従って、オフセット値K、振幅値Eは極力等しく
なるようにすることが望ましい。
【0090】図17(A)は像GR1a'(GR2a')と像G
1b'(GR2b')とのコントラストの差を計測する場合の
構成を示し、投影露光装置のウエハステージWST上
に、微小な透過スリット(マルチスリット)を形成した
基準板FMを設け、レチクル9上の1次元格子パターン
の投影像をマルチスリットで受光し、その透過光量を光
電検出する光電センサーDTCを設ける。この構成は特
開昭60−26343号公報に示されたものと同等のも
のである。図17(B)に示すように基準板FM上に
は、X方向にピッチを有する透過型のマルチスリットパ
ターン(格子)Mxと、Y方向にピッチを有する透過型
のマルチスリットパターンMyとが形成されている。
【0091】さて、計測にあたっては、例えば第1フラ
イアイレンズ41bの射出側にシャッター(遮光板)を
挿入し、第1フライアイレンズ41aからの照明光LA
のみをレチクル9に照射し、図17(A)に示すように
0次回折光LA0 と−1次回折光Dmaとによって像GR
1a’のみを基準板FM上に結像する。そして、この像G
1a’をマルチスリットパターンMx、又はMyのいず
れか一方でピッチ方向に走査するようにウエハステージ
WSTを移動させ、そのときに光電センサーDTCから
得られる信号波形を波形検出器51で解析する。その信
号波形は先の図15に示すように得られ、その波形のピ
ーク値Ip、ボトム値Ibが求められる。
【0092】次に、第1フライアイレンズ41aの射出
側にシャッター(遮光板)を挿入し、第1フライアイレ
ンズ41bからの照明光LBのみをレチクル9に照射
し、同様にして像GR1b’に対応した波形のピーク値、
及びボトム値を求める。これによって、2つの像G
1a’、GR1b’のコントラスト差や絶対的な強度差が
定量的に求まるので、その差が極端なときには各フライ
アイレンズ(40、41)の位置調整やプリズム20、
21の位置調整が必要であるを主制御系50(図1参
照)へ通達する。
【0093】さらに、本発明の各実施例では、第1フラ
イアイレンズ41a、41b、・・・・の射出面には、多数
の点光源像が所定の面積をもって形成されている。先の
図13に詳細に示すように、第1フライアイレンズ41
aの射出端の点光源のうち、光軸AXに最も近い位置の
点光源からの照明光と、最も離れた位置の点光源からの
照明光とによって、1本の傾斜照明光束の開口数 sinΔ
ψが決まる。この開口数 sinΔψは、投影光学系11の
レチクル側の開口数NAR に対して、0.1〜0.3程
度に定められている。もちろん、第1フライアイレンズ
41aと対をなす第1フライアイレンズ41bからの傾
斜照明光束についても同様の開口数をもつ。このため、
2本の傾斜照明光の入射角は、ψ±Δψ/2で決まる一
定の範囲を有し、この範囲±Δψ/2によって、レチク
ル上の格子パターンのピッチが条件(sin2ψ=λ/
g1)に正確に合致せず、わずかにずれたものになって
いたとしても、その効果を十分に得ることができる。
【0094】尚、投影光学系11の瞳12に、0次回折
光と1つの1次回折光との2本を透過させるための空間
フィルターを設けることも考えられるが、レチクルに形
成された実際のパターンのほとんど全てを、より忠実に
結像する場合、その空間フィルターは、むしろない方が
よい。また、1次元の格子パターンに対して、ピッチ方
向に対称的に傾斜した2本の照明光束を使うことで、テ
レセン誤差が相殺されるため、露光中にウエハ13を光
軸方向に一定量(μmオーダ)だけ連続移動させる方
法、又は光軸方向に離間した2ヶ所、又は3ヶ所で露光
を行う方法を併用して焦点深度をさらに広げる際にも、
その効果を十分に得ることができる。
【0095】また、レチクル9上での照度分布や入射角
ψ(又は開口数 sinΔψ)を微調整するため、第1フラ
イアイレンズ41a、41bを共に、もしくは独立に光
軸AXの方向に微動させるようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】以上、本発明によれば、通常の透過及び
遮光パターンから成るレチクルを使用しながら、従来よ
り高解像度かつ大焦点深度の投影露光装置を実現するこ
とが可能である。しかも本発明によれば、すでに半導体
生産現場で稼動中の投影露光装置の照明光学系部分を替
えるだけでよく、稼動中の装置の投影光学系をそのまま
利用してそれまで以上の高解像度化、すなわち大集積化
が可能となる。
【0097】本発明で使用する照明系は、通常の型式に
比べて複雑となるが、フライアイレンズを光軸方向に2
段階に配置したため、レチクル面及びウエハ面における
照度の均一性は、従来の装置と同等以上の良好な特性を
有する。また、これらの2段フライアイレンズ構造の効
果のために、フライアイレンズを光軸と垂直な面内で移
動しても、レチクル及びウエハ面での照度均一性の良好
さは変わらない。
【0098】また、光分割光学系は照明光束を1段目の
フライアイレンズへ効率良く導くために、照明光量も従
来の装置に比べて大きく損失することはない。従って、
露光時間の増大もほとんどなく、その結果処理能力(ス
ループット)の低下もない。また、実施例(図5)のよ
うに、レチクルに近い方の2段目のフライアイレンズを
可動とした系では各レチクルパターンに応じた最適な照
明を得ることができる。
【0099】さらに、各第1、第2フライアイレンズ及
びガイド光学系を一体保持し、可動とした系では、可動
部を少なくでき、構造がシンプルとなり、製造及び調整
コストを下げることができる。一方、複数のガイド光学
系とそれに対応した第1フライアイレンズを各々可動と
する系においても、光分割光学系及び第2フライアイレ
ンズ群は、一体に保持できるので、やはり構造はシンプ
ルとなり製造及び調整コストを下げることができる。
【0100】光分割光学系またはその一部を可変とする
系においては、各分割条件に応じて最適の分割光学系
(2分割、4分割切り換えなど)を用いることができ
る。光分割光学系の少なくとも一部が移動または回転可
能な系においては、例えば多面プリズムの間隔を変え
る、あるいは多面プリズムを回転することで光束の分割
状態を変えられる為に、少しの光学部材で種々の分割状
態を作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による投影露光装置の構成を示
す図。
【図2】図1中の照明光学系の一部の構成を示す図。
【図3】照明光学系中の光分割器を4分割にするときの
プリズムの構成を示す図。
【図4】フライアイレンズ群の移動機構の構造を示す
図。
【図5】照明光学系の一部の構成の変形例を示す図。
【図6】照明光学系中の光分割器の第1の変形例を示す
図。
【図7】照明光学系中の光分割器の第2の変形例を示す
図。
【図8】照明光学系中の光分割器の第3の変形例を示す
図。
【図9】照明光学系の他の構成を示す図。
【図10】フライアイレンズのエレメントのいくつかの
構造を示す図。
【図11】フライアイレンズの照明光学系内での配置の
原理を説明する図。
【図12】フライアイレンズの配置方法を説明する図。
【図13】第1フライアイレンズから投影光学系の前側
のレンズ系までの系を模式的に示す図。
【図14】図13に示した照明条件のもとでレチクルか
らウエハまでの光路を模式的に示す図。
【図15】図13に示した照明条件のもとでのウエハ上
での照度を示す図。
【図16】図13に示した照明条件のもとでのウエハ上
での2つの像GR2a’、GR2b’の生成の様子を示す
図。
【図17】図13に示した照明条件のもとでのウエハ上
での2つの像のコントラストの差を計測するのに好適な
構成を示す図。
【図18】本発明の原理を説明するための装置構成を示
す図。
【図19】従来の投影露光装置での投影原理を説明する
図。
【符号の説明】
1 光源 8 コンデンサーレンズ 9 レチクル 11 投影レンズ 12 瞳 13 ウエハ 20、21 プリズム 41a、41b 第1フライアイレンズ群 40a、40b 第2フライアイレンズ群 42a、42b、43a、43b ガイド光学素子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のパターンが形成されたマスクを、
    照明光学系を通した光源からの照明光で照射し、前記パ
    ターンの像を投影光学系を介して感光基板上に結像する
    投影露光装置において、 前記照明光学系の光路中の前記マスクに対するフーリエ
    変換面、もしくはその近傍面内に射出側焦点面が配置さ
    れるとともに、前記照明光学系の光軸から偏心した複数
    の位置の夫々に中心が配置される複数の第1フライアイ
    レンズと;該複数の第1フライアイレンズの夫々の入射
    端に対するフーリエ変換面、もしくはその近傍面内に射
    出側焦点面が配置されるとともに、前記第1フライアイ
    レンズの夫々と対応して設けられる複数の第2フライア
    イレンズと;該複数の第2フライアイレンズの夫々に前
    記光源からの照明光束を分割して入射させる光分割器と
    を備えたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記照明光学系は、前記第2フライアイ
    レンズの1つの射出端側に形成される複数の光源像の夫
    々からの光束を、前記第1フライアイレンズのうち対応
    する1つの入射面側に重畳させるガイド光学素子を有
    し、 前記第1フライアイレンズの1つと、それに対応する1
    つの第2フライアイレンズ、及び前記ガイド光学素子を
    一体に保持する保持部材を、前記第1フライアイレンズ
    と第2フライアイレンズとの組の数に対応して複数個設
    け、該複数の保持部材を前記光軸と垂直な面内で可動に
    したことを特徴とする請求項1に記載の装置。
JP23812192A 1991-09-11 1992-09-07 投影露光装置及び半導体素子の形成方法 Expired - Lifetime JP3360319B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23812192A JP3360319B2 (ja) 1991-09-11 1992-09-07 投影露光装置及び半導体素子の形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23153191 1991-09-11
JP3-231531 1991-09-11
JP23812192A JP3360319B2 (ja) 1991-09-11 1992-09-07 投影露光装置及び半導体素子の形成方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11252893A Division JP2000068201A (ja) 1999-09-07 1999-09-07 投影露光装置及び半導体素子の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05206007A true JPH05206007A (ja) 1993-08-13
JP3360319B2 JP3360319B2 (ja) 2002-12-24

Family

ID=26529935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23812192A Expired - Lifetime JP3360319B2 (ja) 1991-09-11 1992-09-07 投影露光装置及び半導体素子の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3360319B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05159999A (ja) * 1991-12-10 1993-06-25 Mitsubishi Electric Corp 投影露光装置
JP2007524248A (ja) * 2004-02-26 2007-08-23 カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー マイクロリソグラフィ投影露光装置のための照明系
EP2009677A1 (en) * 2006-04-14 2008-12-31 Nikon Corporation Exposure device, device-manufacturing method, and exposing method

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05159999A (ja) * 1991-12-10 1993-06-25 Mitsubishi Electric Corp 投影露光装置
JP2007524248A (ja) * 2004-02-26 2007-08-23 カール・ツァイス・エスエムティー・アーゲー マイクロリソグラフィ投影露光装置のための照明系
JP4864869B2 (ja) * 2004-02-26 2012-02-01 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー マイクロリソグラフィ投影露光装置のための照明系
EP2009677A1 (en) * 2006-04-14 2008-12-31 Nikon Corporation Exposure device, device-manufacturing method, and exposing method
EP2009677A4 (en) * 2006-04-14 2010-10-13 Nikon Corp EXPOSURE DEVICE, METHOD OF MANUFACTURING THE SAME, AND EXPOSURE METHOD

Also Published As

Publication number Publication date
JP3360319B2 (ja) 2002-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3075381B2 (ja) 投影露光装置及び転写方法
US5719704A (en) Projection exposure apparatus
JP3633002B2 (ja) 照明光学装置、露光装置及び露光方法
KR100827874B1 (ko) 노광 장치, 노광 장치의 제조 방법, 노광 방법, 마이크로 장치의 제조 방법, 및 디바이스의 제조 방법
US6710855B2 (en) Projection exposure apparatus and method
JP3049774B2 (ja) 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法
US6897942B2 (en) Projection exposure apparatus and method
US6885433B2 (en) Projection exposure apparatus and method
US6967710B2 (en) Projection exposure apparatus and method
JP3049775B2 (ja) 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法
JP3049777B2 (ja) 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法
US7292316B2 (en) Illumination optical system and exposure apparatus having the same
JPH05234850A (ja) 投影露光装置及びそれを用いた半導体デバイスの製造方法
JP3303322B2 (ja) 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法
JP3360319B2 (ja) 投影露光装置及び半導体素子の形成方法
JP3074843B2 (ja) 投影露光装置及び露光方法並びに回路パターン形成方法
JP2000106346A (ja) 投影露光装置及び方法、並びに半導体素子の形成方法
JP3102087B2 (ja) 投影露光装置及び方法、並びに回路素子形成方法
JP2000150374A (ja) 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法
JP2884848B2 (ja) 投影露光装置および回路パターン形成方法
JP2000082668A (ja) 投影露光装置及び方法、並びに半導体素子の形成方法
JP2000068201A (ja) 投影露光装置及び半導体素子の形成方法
JP3230264B2 (ja) 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法
JPH04225359A (ja) 投影露光装置及び方法、並びに素子製造方法
JP3298585B2 (ja) 投影露光装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081018

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111018

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121018

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term