JPH0520543Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は医療機関で採取した検体を検査機関に
送つて、検査を行う場合に、その検査項目を依頼
する検査依頼書に関するものである。

（従来の技術） 一般に病院などの医療機関では、患者の病気や
症状を診断するために、患者の血液や、尿、便な
どを人体から採取して、この採取した検体を検査
機関に送つて検査している。

従来、検査を依頼する場合に使用する検査依頼
書は、病院名や患者名などの記載欄の下に多数の
検査項目と、その分類記号やマーク記入枠を印刷
した検査依頼書と、これと同一の印刷をしたその
控とを２枚重ねて、感圧発光処理やバツクカーボ
ンなど圧力によつてマーキングするようになつて
いる。

これは医療機関で検査依頼書控の該当項目をボ
ールペンによりマーキングすることにより、検査
依頼書に同時に複写して、控を医療機関で保管
し、検査依頼書を検体に添付して検査機関に送つ
ている。

検査機関では、光学式の読取り装置で検査依頼
書のマークを自動的に読みとつてコンピユータに
入力している。

しかしながら、検査項目が数百もあるので、検
査依頼書の用紙が大きくなり、取扱や保管が不便
であり、光学式の読取り装置も大型のものが必要
であつた。

また、この検査依頼書と共に検体を入れた容器
を検査機関に送るが、容器を識別するため、別の
検体用ラベルに、医療機関や患者名、検体の種類
などを書いて台紙から剥がして、これを容器の表
面に貼付している。

このため、検査依頼書とは別にラベル用紙を備
えておかなければならず、別個に記入するため、
患者名などを誤記する虞れもあつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、かかる点に鑑みなされたもので、マ
ークカードの全面を有効に利用し、小型のマーク
カードで、多数の項目の検査依頼ができて、取扱
や保管が容易であり、光学式の読取り装置も小型
のもでよく、しかも依頼書と検体用ラベルとが一
体になり、記入や貼付が容易で、誤記の危険も少
なくすることができる検査依頼書を提供するもの
である。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、圧力によつてマーキングするマーク
カードの上に、多数の検査項目とその分類記号や
マーク記入枠を印刷した検査依頼項目票を複数枚
重ねてその端部を一体に接合すると共に、前記各
検査依頼項目票に記載された分類記号やマーク記
入枠の位置を各頁ごとに夫々ずらして印刷し、任
意の検査依頼項目票のマークカードと重ならない
部分に、検体の容器に貼付する検体用ラベルを剥
離自在に取付け、且つ前記各頁の検査依頼項目票
に夫々ずらして印刷された分類記号やマーク記入
枠の位置に対応して、前記マークカードに各頁の
検査依頼項目票の分類記号やマーク記入枠を全て
印刷したことを特徴とするものである。

（作用） 次に上記検査依頼書の作用について説明する
と、セツトして綴じられた検査依頼書の上からボ
ールペンで採取月日、患者名、院名、医師名など
必要事項を記入する。

次に各検査依頼項目票に印刷された検査項目か
ら必要とする検査項目を選びその対応する分類記
号をマーキングすると、これと同一位置に印刷さ
れている１番下のマークカードの分類記号に複写
される。

マークカードには上に重ねた検査依頼項目票の
各分類記号に対応して全分類記号を印刷し検査項
目の表示は必要最小限にしてあるのでマークカー
ドの全面を有効に利用し、小型のマークカード
で、多数の項目の検査依頼ができる。

また検査依頼項目票に取付けた検体用ラベルに
は院名、医師名、項目および材料名など必要事項
を記入してから検体用ラベルを台紙から剥離して
検体用容器に貼付し、検査依頼項目票を医師の控
として残してマークカードと共に検査機関に送る
ようになつている。

（実施例） 以下、本考案を図面に示す実施例を参照して詳
細に説明する。

第１図乃至第５図は本考案の一実施例を示すも
ので、この検査依頼書は第１図に示すようにマー
クカード１の上に３枚の検査依頼項目票２Ａ，２
Ｂ，２Ｃが重ねられ、その上端で一帯に綴じられ
ている。

この検査依頼項目票２Ａ，２Ｂ，２Ｃは医師の
控となるもので、マークカード１と同じ大きさに
形成され、１番上の検査依頼項目票２Ａだけは、
その下部に検体用ラベル３を取付けた台紙４が接
合され長くなつている。

各検査依頼項目票２Ａ，２Ｂ，２Ｃの裏面とマ
ークカード１の表面には感圧発光処理が施され、
検査依頼項目票２Ａ，２Ｂ，２Ｃの上からボール
ペンで書くとマークカード１の表面に複写される
ようになつている。

また各検査依頼項目票２Ａ，２Ｂ，２Ｃとマー
クカード１の上部側には採取月日記入欄５患者名
記入欄６、院名記入欄７、医師名記入欄８および
特記事項の書込み空欄９が形成され、院名記入欄
７と医師名記入欄８には０から９までの数字列１
０が上下２段に形成され、２桁の数字で表示する
ようになつている。

また第２図に示すように、１番上の検査依頼項
目票２Ａの下部側には、セツト検査の項目が記載
され、例えば１外来検査、２入院検査、……５免
疫抑制剤など検査項目１１Ａ，１１Ｂとその分類
記号１２Ａ，１２Ｂ（この場合数字で示されてい
る）が縦２列に印刷されている。この分類記号１
２Ａ，１２Ｂの印刷位置は、第５図に示す１番下
のマークカード１にも同様に対応して同一位置に
分類記号１２Ａ，１２Ｂが印刷されている。

また検査依頼項目票２Ａの下部に接続された検
体用ラベル３には、院名記入欄７、患者名記入欄
６、項目記載欄１３および材料名記載欄１４が設
けられ台紙４から剥離できるようになつている。

また第３図に示すように、２枚目の検査依頼項
目票２Ｂの下部側には検査の項目が記載され例え
ば１血沈、２血小板数……20虫卵などの検査項目
１１Ｃ，１１Ｄとその分類記号１２Ｃ，１２Ｄが
縦２列に印刷されている。この分類記号１２Ｃ，
１２Ｄの印刷位置は、１番上の検査依頼項目票２
Ａに印刷された分類記号１２Ａ，１２Ｂの印刷位
置とずらして印刷され、第５図に示す１番下のマ
ークカード１にも同様に前記分類記号１２Ｃ，１
２Ｄに対応して同一位置に分類記号１２Ｃ，１２
Ｄが印刷されている。

また第４図に示すように、３枚目の検査依頼項
目票２Ｃの下部側には、例えばＡ TTT，Ｂ
ZTT……Ｊ 総蛋白などの検査項目１１Ｅとそ
の分類記号１２Ｅが左側に印刷され、右側側には
Nacl，Ｋ，……CRPなどの検査項目１１Ｆが印
刷されている。この分類記号１２Ｅと検査項目１
１Ｆの印刷位置は、１番上の検査依頼項目票２Ａ
に印刷された分類記号１２Ａ，１２Ｂの印刷位置
および２頁目の検査依頼項目票２Ｂに印刷された
分類記号１２Ｃ，１２Ｄの印刷位置とずらして印
刷され、第５図に示す１番下のマークカード１に
も同様に前記分類記号１２Ｅと検査項目１１Ｆに
対応して同一位置に分類記号１２Ｅと検査項目１
１Ｆが印刷されている。すなわちマークカード１
には全ての分類記号１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｃ，１
２Ｄ，１２Ｅと検査項目１１Ｆが位置をずらせて
印刷されている。

次に上記構成をなす検査依頼書の使用方法につ
いて説明すると、先ず医療機関で検体を採取しこ
れを容器に入れる。

この後、医師は第１図に示すように４枚セツト
して綴じられた検査依頼書の上からボールペンで
採取月日記入欄５、患者名記入欄６を記入し、院
名記入欄７、医師名記入欄８は予め定められた２
桁のコード番号を数字列１０の数字を○で囲む。

このようにボールペンで書くと採取月日記入欄
５、患者名記入欄６、院名記入欄７、医師名記入
欄８は下の感圧発光処理された下の２枚の検査依
頼項目票２Ｂ，２Ｃとマークカード１に同時に複
写される。

次に検査のセツト名から必要とする検査項目１
１Ａ，１１Ｂを選びその対応する分類記号１２
Ａ，１２Ｂを○で囲むと、これと同一位置に印刷
されている１番下のマークカード１の分類記号１
２Ａ，１２Ｂに複写されてマーキングされる。

次に１番上の検査依頼項目票２Ａの下部に取付
けた検体用ラベル３の院名記入欄７、医師名記入
欄８、項目記入欄１３および材料名記載欄１４に
必要事項を記入してから検体用ラベル３を台紙４
から剥離して検体用容器に貼付する。

この後、第３図に示す２枚目の検査依頼項目票
２Ｂに記載された必要とする検査項目１１Ｃ，１
１Ｄを選びその対応する分類記号１２Ｃ，１２Ｄ
を○で囲むと、これと同一位置に印刷されている
１番下のマークカード１の分類記号１２Ｃ，１２
Ｄに複写されてマーキングされる。このようにし
て３枚目の検査依頼項目票２Ｃにも同様にマーキ
ングする。

この後、上の３枚の検査依頼項目票２Ａ，２
Ｂ，２Ｃは医師の控として保管し、下のマークカ
ード１だけを、検体用ラベル３を貼付した検体用
容器と共に検査機関に送る。

検査機関では、光学式の読取り装置でマークカ
ード１のマークを自動的に読みとつてコンピユー
タに入力し、検体を検査した結果をコンピユータ
に入力し、その検査報告書を医療機関に通知する
ようになつている。

なお、本考案において検査項目は上記実施例の
ものに限らず任意に選定することができ、また検
査依頼項目票の枚数も３枚に限らず２枚以上何枚
でもよい。また分類記号の代りにマーク記入枠を
設けてチエツクマークを記入するようにしてもよ
く、更に圧力によつてマーキングするものであれ
ば感圧発光処理に限らずバツクカーボンを設けた
ものでもよい。

（考案の効果） 以上説明した如く本考案に係わる検査依頼書に
よれば上に重ねた検査依頼項目票の各分類記号に
対応してマークカードに全分類記号を印刷し検査
項目の表示は必要最小限にしてマークカードの全
面を有効に利用し、小型のマークカードで多数の
項目の検査依頼ができて、取扱や保管が容易であ
り、光学式の読取り装置も小型のものでよく、し
かも依頼書と検体用ラベルとが一体になり、記入
や貼付が容易で、誤記の危険も少なくなるなど顕
著な効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の一実施例を示すも
ので、第１図は検査依頼書の斜視図、第２図は１
枚目の検査依頼項目票を示す平面図、第３図は２
枚目の検査依頼項目票を示す平面図、第４図は３
枚目の検査依頼項目票を示す平面図、第５図はマ
ークカードを示す平面図である。 １……マークカード、２Ａ，２Ｂ，２Ｃ……検
査依頼項目票、３……検体用ラベル、６……患者
名記入欄、７……院名記入欄、８……医師名記入
欄、９……書込み空欄、１０……数字列、１１Ａ
〜１１Ｆ……検査項目、１２Ａ〜１２Ｅ……分類
記号、１３……項目記載欄、１４……材料名記載
欄。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧力によつてマーキングするマークカードの上
   に、多数の検査項目とその分類記号やマーク記入
   枠を印刷した検査依頼項目票を複数枚重ねてその
   端部を一体に接合すると共に、前記各検査依頼項
   目票に記載された分類記号やマーク記入枠の位置
   を各頁ごとに夫々ずらして印刷し、任意の検査依
   頼項目票のマークカードと重ならない部分に、検
   体の容器に貼付する検体用ラベルを剥離自在に取
   付け、且つ前記各頁の検査依頼項目票に夫々ずら
   して印刷された分類記号やマーク記入枠の位置に
   対応して、前記マークカードに各頁の検査依頼項
   目票の分類記号やマーク記入枠を全て印刷したこ
   とを特徴とする検査依頼書。