JPH05200523A - ダイカスト成形法 - Google Patents

ダイカスト成形法

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JPH05200523A
JPH05200523A JP1420592A JP1420592A JPH05200523A JP H05200523 A JPH05200523 A JP H05200523A JP 1420592 A JP1420592 A JP 1420592A JP 1420592 A JP1420592 A JP 1420592A JP H05200523 A JPH05200523 A JP H05200523A
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JP
Japan
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temperature
temp
solidus
solid
processing start
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Pending
Application number
JP1420592A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Takebayashi
克浩 竹林
Sadahiko Shintani
定彦 新谷
Seiro Hachiman
誠朗 八幡
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Leotec KK
Original Assignee
Leotec KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 合金又は金属基複合素材を、固液共存状態に
誘導加熱して成形加工を行う際、加熱昇温中の素材温度
を連続測定することによって実測した固相線温度に、所
定の固相率とするために予め定めた予測加工開始温度と
予測固相線温度との温度差を加えた温度を加工開始温度
とする。 【効果】 温度計の精度に基因する測定誤差及び素材の
成分組成のばらつきなどによる加工開始時の固相率の変
動を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、合金又は金属基複合
材料のダイカストならびに型鍛造などの金型を用いての
鋳造及び鍛造による成形加工法を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでのダイカスト成形法としては金
属被加工材の溶湯をダイカスト成形機のスリーブに給湯
し、これを射出シリンダーによりダイカスト金型のキャ
ビティ内に射出する成形加工方法が一般的であるが、近
年金型の寿命延長、製品の品質向上の観点から固体状態
の合金又は金属基複合材を誘導加熱により固液共存状態
に加熱し、これを成形加工する方法の研究開発が進めら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合金又は金属基複合素
材の固液共存状態での成形加工を行うにあたって良好か
つ均一な製品を得るためには、目標とする所定の固相率
で加工を開始すること、すなわち加工開始温度をより正
確に測定すること、合金又は金属基複合素材の温度と固
相率の関係をより正確に把握することが肝要である。
【0004】しかしながらこれらについては以下に列記
する問題がある。 (1) 素材温度の測定法としては熱電対による方法と放射
温度計による方法がある。加工開始温度は高温であり
(例えば、2.5 wt%C−Fe合金の場合、図1に示すよう
に固相率fs : 0.4で加工を開始しようとするとその加工
開始温度は1273℃である)、熱電対による測定では、そ
の基準接点を0℃とするとこの温度を基にして広い範囲
の温度すなわち大きい温度差を測定することになり、熱
電対の精度を一定とすると測定する温度差が大きければ
大きいほどその測定誤差の絶対値は大きくなる。このた
め加工開始温度を正確に測定することが難しい。一方、
放射温度計は素材が高温になればなるほど表面が酸化さ
れスケールが付き易くなり、現在最も信頼のおける2色
温度計を用いても被測定物のスケール等による影響を受
けるため加工開始温度を正確に測定することは困難であ
る。
【0005】(2) 正確な状態図がある成分系の素材なら
ば状態図から、また成分が一定の素材ならば実験的デー
ターから固相線温度及び正確な温度と固相率の関係が得
られるが、実操業においては素材は多成分系で多様であ
って正確な状態図があることは極めてまれであり、ま
た、素材の成分組成にばらつきがあることから、たとえ
状態図や実験データーがあっても、加工前に素材個々の
成分を分析することは技術的にも経済的にも困難であ
り、正確な温度と固相率の関係を知ることができない。
したがって、この発明は上記した問題点を有利に解決
し、目標値により近い固相率の固液共存状態で成形加工
ができるダイカスト成形法ならびに型鍛造などの金型を
用いての鋳造及び鍛造成形法を提案することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、合金素材又
は金属素材が溶融するときに融解熱を必要とすることを
有利に利用し素材を加熱昇温中に、該素材の固相線温度
を実測し、この実測した固相線温度を基にして、より正
確な加工開始温度すなわち所定の固相率を得て成形加工
を開始するようにするものである。
【0007】すなわち、この発明の要旨は、固体状態の
合金素材又は金属基複合素材を、誘導加熱を用いて所定
の固相率を有する固液共存状態とする加工開始温度に加
熱して成形加工を行う際、加熱昇温中の素材温度を連続
測定することによって固相線温度を実測し、この実測し
た固相線温度に、所定の固相率とするこめに予め定めた
予測加工開始温度と予測固相線温度との温度差を加えた
温度を加工開始温度とすることを特徴とするダイカスト
成形法である。
【0008】ここに、予測加工開始温度は、素材を代表
する状態図又は実験式から求めた温度と固相率の関係か
ら所定の固相率とする温度を予め定めるものであり、予
測固相線温度は、素材を代表する状態図又は実験式から
予め定めるものである。
【0009】
【作用】この発明をさらに詳しく以下に述べる。合金素
材又は金属基複合素材の素材温度を連続して測定しなが
ら誘導加熱し、素材が固相線温度に達すると融解熱によ
り昇温速度が急激に減少する変化点をとらえることによ
り該素材の固相線温度を実測する。かくすることによ
り、素材の正確な状態図がなくとも、また成分組成にば
らつきがあっても素材個々の固相線温度を実測すること
ができる。
【0010】一方、所定の固相率とするために、素材を
代表する状態図又は実験式から求めた温度と固相率の関
係から予測加工開始温度を予め定めるとともに、上記状
態図又は実験式から予測固相線温度を予め定め、予測加
工開始温度と予測固相線温度との温度差を算出する。
【0011】ついで、先に実測した固相線温度に上記で
算出した温度差を加えた温度を加工開始温度にして、こ
の温度まで昇温させたのち成形加工を開始する。かくす
ることにより素材個々のより正確な所定の固相率の加工
開始温度を得ることができる。
【0012】さらに、上記において固相線温度と加工開
始温度を一定の精度で計測できる同一の温度計で計測す
ると、温度計の精度に基因する測定誤差を減少させるこ
とができる。すなわち、実測した固相線温度は使用した
温度計の測定誤差が含まれた値であり、この実測した固
相線温度を基にして加工開始温度を測定することになる
ため、その温度計による測定誤差の絶対値は、加工開始
温度と固相線温度との温度差に温度計の精度を乗じた値
となり、これまでの単に加工開始温度を測定する場合の
加工開始温度に温度計の精度を乗じた値にくらべかなり
小さくなり、同じ精度の温度計を用いても測定精度は向
上し、より正確な加工開始温度を測定することができ
る。
【0013】また、温度の測定に放射温度計を用いる場
合は、すでにスケールが生成している高温の固相線温度
を基にして加工開始温度を測定することになるため、温
度と時間で変化するスケール等による素材表面性状の変
化が少なく、この表面性状の変化による温度の測定誤差
が減少するので、この点でも有利となる。
【0014】以上、正確な状態図がなくとも、個々の素
材の成分組成にばらつきがあっても、所定の固相率とす
る加工開始温度をより正確に設定することができ、安定
した成形加工ならびに均一良好な加工製品を得ることが
できる。
【0015】
【実施例】実施例1 8wt%Sn−Cu合金のダイカスト成形におけるこの発明の
実施例について述べる。素材温度の測定に熱電対を用い
ると、温度の測定誤差は熱電対と温度変換器だけで約±
1 %ある(工業的に使用される測定温度範囲0〜1200℃
のk熱電対の誤差は±0.75%、温度変換器の誤差は±0.
3 %) 。その他電気的接点に基因する誤差、被測定物と
熱電対の接触状態に基因する誤差などを含めると総合誤
差は1%をはるかに超えた値となる。
【0016】いま、8wt%Sn−Cu合金を固相率fs : 0.5
で加工を開始しようとすると図2に示す8wt%Sn−Cu合
金の温度と固相率の関係から予測加工開始温度は980.1
℃である。
【0017】この素材温度を−1%の誤差で測定したと
すると、温度計の指示温度が980.1℃であっても実際の
温度は、 980.1 ℃/0.99=990 ℃ となり、この温度での固相率fsは0.44で目標の固相率に
対する誤差は12%となる。
【0018】これに対し、この発明を適用すると、予測
加工開始温度と予測固相線温度(851.3 ℃) との温度差
すなわち、 980.1 ℃−851.3 ℃=128.8 ℃ に対する誤差分だけであるから、実際の温度は、 851.3 ℃+128.8 ℃/0.99=981.4 ℃ となり、この温度の固相率fsは0.492 であり、所定の固
相率に対する誤差は1.6%と上記にらべ極めて小さくな
る。
【0019】実施例2 8wt%Sn−Cu合金のダイカスト成形において、偏析など
により実際の素材の成分組成が7wt%Sn−Cu合金であっ
た場合についてのこの発明の実施例について述べる。
【0020】8wt%Sn−Cu合金を固相率fs : 0.5で加工
を開始しようとすると、図2からその予測加工開始温度
は980.1 ℃である。しかし、実際の素材の成分組成が7
wt%Sn−Cu合金であった場合、図3に示す7wt%Sn−Cu
合金の温度と固相率の関係から、980.1 ℃の温度では固
相率fs : 0.60 となり、所定の固相率に対する誤差は20
%となる。
【0021】上記に対し、この発明を適用すると以下の
ようになる。素材すなわち7wt%Sn−Cu合金の固相線温
度:870.2 ℃が実測され、この実測した固相線温度を基
にして予め定めた予測加工開始温度をつぎのように修正
する。8wt%Sn−Cu合金の予測加工開始温度(固相率fs
: 0.50):980.1 ℃、予測固相線温度:851.3 ℃が図2
から定まり、この両者の温度差が下記式から求まる。 980.1 ℃−851.3 ℃=128.8 ℃ つぎに実測した固相線温度:870.2 ℃を基にし、この温
度に上記温度差:128.8℃を加えた値(870.2℃+128.8
℃=990 ℃) を加工開始温度とする。この加工開始温
度:990 ℃の固相率fsは図3から0.484 であり、所定の
固相率に対する誤差は3.2 %となる。
【0022】このように素材の成分組成にばらつきがあ
っても、この発明はこれまでの予め定めた予測加工開始
温度にくらべ所定の固相率に対する誤差はかなり小さく
なる。
【0023】なお、上記は実施例1で述べた温度計によ
る測定誤差については触れていないが、実際にはこの測
定誤差についても改善されたものとなる。
【0024】
【発明の効果】この発明は、合金素材又は金属基複合素
材を固液共存状態に加工して成形加工するに当り、その
加工開始温度を素材を加熱しながら固相線温度を実測
し、この実測した固相線温度を基にして所定の固相率の
加工開始温度にするものであり、この発明によれば、温
度計の精度に基因する測定誤差及び素材の成分組成のば
らつきなどによる加工開始固相率の変動を抑制し、安定
したダイカスト成形加工ならびに均一かつ良好なダイカ
ス製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2.5 wt%C−Fe合金の温度と固相率の関係を示
すグラフである。
【図2】8wt%Sn−Cu合金の温度と固相率の関係を示す
グラフである。
【図3】7wt%Sn−Cu合金の温度と固相率の関係を示す
グラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体状態の合金素材又は金属基複合素材
    を、誘導加熱を用いて所定の固相率を有する固液共存状
    態の加工開始温度に加熱して成形加工を行う際、 加熱昇温中の素材温度を連続測定することによって固相
    線温度を実測し、この実測した固相線温度に、所定の固
    相率とするこめに予め定めた予測加工開始温度と予測固
    相線温度との温度差を加えた温度を加工開始温度とする
    ことを特徴とするダイカスト成形法。
JP1420592A 1992-01-29 1992-01-29 ダイカスト成形法 Pending JPH05200523A (ja)

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JP (1) JPH05200523A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011031293A (ja) * 2009-08-05 2011-02-17 Toyota Motor Corp 連続鋳造開始判定方法及び連続鋳造開始判定装置
CN105057608A (zh) * 2015-09-11 2015-11-18 重庆大学 一种用于重力铸造合金临界凝固系数检测的装置和方法

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