JPH05200195A

JPH05200195A - アイロン

Info

Publication number: JPH05200195A
Application number: JP1276492A
Authority: JP
Inventors: Takaaki Kusaka; 貴晶日下; Kenji Kida; 憲治来田; Yukinobu Omichi; 幸延大道
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1992-01-28
Filing date: 1992-01-28
Publication date: 1993-08-10
Anticipated expiration: 2015-05-15
Also published as: JP3042129B2

Abstract

(57)【要約】【目的】布面全体の均一な仕上げが可能なアイロンを
提供することを目的とする。【構成】噴霧装置またはスチーム発生装置と、アイロ
ン掛け対象布に対するアイロン移動速度を検出する移動
速度センサー１１と、この移動速度センサー１１による
アイロン移動速度の検出により、前記噴霧装置またはス
チーム発生装置を制御して噴霧量またはスチーム量をコ
ントロールする制御手段１２とを備えたアイロンとする
ものである。【効果】アイロンの移動速度を検出し、噴霧量やスチ
ーム量をコントロールすることにより、布面全体の均一
な仕上げが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は一般家庭等において衣類
等のしわのばしを行なうアイロンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】元来アイロン掛けの要素としては「温
度」「水分」「加圧力」があり、この要素を満たしたス
チームアイロンの普及が高まっている。

【０００３】しかしながら、木綿、麻等の植物性繊維に
あってはスチームでは効果がなく、さらに多量の水分が
要求されることから近年噴霧式アイロンも普及してお
り、この種の噴霧式アイロンは図３に示しているような
構成が一般的であった。以下、その構成について図３を
参照しながら説明する。

【０００４】図３において、１０１はアイロンベース、
１０２はこのアイロンベース１０１の上面に装着する把
手であり、水タンク１０３を備えている。１０４は下部
に逆止弁１０５と噴水口１０６を有するシリンダーであ
る。１０７は把手１０２の前壁を貫通して外方に突設さ
れるノズルであり、通水管１０８を介して噴水口１０６
に接続される。１０９はシリンダー１０４内に上下摺動
自在に挿入されるピストンであり、その上端がシリンダ
ー１０４の外方に突出し、上端に固定した受板１１０と
シリンダー１０４間に縮設するバネ１１１により常時上
昇傾向に附勢される。１１２は把手１０２の上部の透孔
１１３から自在に出没する押しボタンであり、その下面
がピストン１０９の上端に係接するものである。

【０００５】上記の構成において、把手１０２を握り親
指で押しボタン１１２を押圧するとピストン１０９がバ
ネ１１１に抗してシリンダー１０４内を下降する。シリ
ンダー１０４内の流体は逆止弁１０５が閉じているので
ピストン１０９の下降に従い噴水口１０６、通水管１０
８を経てノズル１０７より把手１０２の前方の所定物に
噴霧される。次に、押しボタン１１２に対する押圧力を
取り除くと、ピストン１０９はバネ１１１によりシリン
ダー１０４内を上昇しシリンダー１０４内を水タンク１
０３内より負圧にする。このため水タンク１０３内の水
は逆止弁１０５を開きながらシリンダー１０４内に吸い
込まれてシリンダー１０４を充満し逆止弁１０５を再び
閉塞する。再び押しボタン１１２を押圧すると前述と同
様にしてシリンダー１０４内の水はノズル１０７から噴
霧される。このように押しボタン１１２に対する押圧力
の附勢、解除を繰り返すことによりシリンダー１０４と
ピストン１０９とがポンプ作用を行ない、水タンク１０
３内の水を噴霧するものであった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしこのような構造
のものではノズル１０７から噴霧された霧の粒径は１０
０×１０^-3ｍｍ以上と非常に大きいため、噴霧された衣
類表面に水滴ムラができやすく、アイロン掛け作業後に
シミが起こる原因となっていた。また噴霧をする際に、
押しボタン１１２に対する押圧力の附勢、解除を繰り返
さなければならないため、操作性が悪くなり指が疲れる
という実用上の問題も有している。

【０００７】この問題の解決の方法として、発明者らは
超音波振動子により噴霧を行う噴霧式アイロンを提案し
現在出願中であり、これにより上記の問題は解決が可能
となっている。ところで上記の出願中のものや、従来の
スチームアイロンに於いては、あらかじめ設定された一
定の噴霧量やスチーム量でアイロン掛けを行うため、ア
イロン掛け対象布に対するアイロンの移動速度が変化す
ると、布上で水分の多い部分と少ない部分が生じてしま
い、またアイロン前方から噴霧する方式のものは、アイ
ロン本体が前進しなかった場合、アイロン掛け対象外の
部分まで濡らしてしまうという懸念があった。

【０００８】本発明は上記の課題を解決するためのもの
で、アイロン掛け対象布に対するアイロンの移動速度を
検出し、噴霧量やスチーム量をコントロールすることに
より布面全体の均一な仕上げが可能なアイロンを提供す
ることを第一の目的とするものである。

【０００９】また、アイロンの移動方向によって噴霧を
ＯＮ，ＯＦＦすることにより、布面への的確な噴霧を行
うアイロンを提供することを第二の目的とするものであ
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るための本発明の第一の手段は、噴霧装置またはスチー
ム発生装置と、アイロン掛け対象布に対するアイロン移
動速度を検出する移動速度センサーと、この移動速度セ
ンサーによるアイロン移動速度の検出により、前記噴霧
装置またはスチーム発生装置を制御して噴霧量またはス
チーム量をコントロールする制御手段とを備えたアイロ
ンとするものである。

【００１１】また第二の目的を達成するための本発明の
第二の手段は、噴霧装置またはスチーム発生装置と、ア
イロン掛け対象布に対するアイロン移動方向を検出する
移動方向センサーと、この移動方向センサーによるアイ
ロン移動方向の検出により、噴霧またはスチームのＯ
Ｎ，ＯＦＦを行う制御手段とを備えたアイロンとするも
のである。

【００１２】

【作用】本発明の第一の手段は、アイロンの移動速度セ
ンサーによりアイロン掛け対象布に対するアイロンの移
動速度を検出し、噴霧量やスチーム量をコントロールす
ることにより布面全体の均一な仕上げが可能なアイロン
を実現するものである。

【００１３】また本発明の第二の手段は、アイロンの移
動方向センサーによりアイロン本体の移動方向を検出
し、噴霧またはスチームのＯＮ，ＯＦＦを行うことによ
り、布面への的確な噴霧を行うアイロンを実現するもの
である。

【００１４】

【実施例】

（実施例１）以下、本発明の第一の手段の一実施例を図
１に基づいて説明する。図１において１はアイロンベー
ス、２はこのアイロンベース１の上面に装着する把手で
ある。３は把手２の前部に設けた水タンクであり、上部
に給水口４を有する。５はこの水タンク３内の水を吸い
上げるためのフェルトなどでできた吸水体である。６は
把手２の上方前部に設けた超音波振動子であり、この超
音波振動子６の吸水体５に対向する面には音波エネルギ
ーを一点に集中させるためのホーン７が固定されてい
る。前記吸水体５は、このホーン７の先端近傍に接触す
るようにピン８で把手２に固定されている。前記、超音
波振動子６、吸水体５、ホーン７は噴霧装置を構成して
いる。９は超音波振動子６と把手２の間を液密に支持す
るＯリングである。１０はアイロン掛け対象布に接しな
がら回転する回転体である。１１はこの回転体１０の回
転数からアイロンの移動速度を検出する移動速度センサ
ーであり、アイロン下面後部に垂直方向を軸として回転
自在に取り付けている。この移動速度センサー１１は、
回転体１０に向けて光線を発しており、この回転体１０
の円周上の一点に設けられた反射板からの反射光から回
転体１０の回転数を読み取り、移動速度を検出する構成
とする。１２は移動速度センサー１１からの信号を受け
て超音波振動子６へのパワーをコントロールする制御手
段である。また１３は超音波振動子６の振動をＯＮ，Ｏ
ＦＦするためのスイッチである。

【００１５】以下、実施例の動作を説明する。図１にお
いて給水口４から水タンク３内に供給された水は、吸水
体５により吸い上げられる。いま、スイッチ１３を押す
と、制御手段１２は高い周波数のパルスを超音波振動子
６に与える。そして超音波振動子６はこの振動数で振動
し音波を発生する。この音波エネルギーはホーン７によ
り、水を含んだ吸水体５とホーン７との接触点付近に集
中させられ、吸水体５中の水分を振動させ霧化させる。
そして、この霧は超音波振動子６の振動方向前方の所定
物に噴霧される。

【００１６】ところで、アイロン掛け対象布上をアイロ
ン本体が移動すると、回転体１０はアイロンの移動速度
に応じた回転数で回転する。移動速度センサー１１は、
この回転数から移動速度を検出し制御手段１２に信号を
送る。そして制御手段１２はこの信号を受け移動速度に
応じたパワーを超音波振動子に与えることにより、噴霧
量をコントロールすることとなるものである。すなわ
ち、移動速度が速ければ噴霧量を多くし、移動速度が遅
ければ噴霧量を少なくするものである。

【００１７】なお、本実施例では超音波振動子を用いた
噴霧方式の例を示したが、例えばポンプを用いてノズル
から噴霧するタイプのものであってもよい。また、スチ
ーム発生装置を備えたスチームアイロンに対しても有効
であることは明らかである。

【００１８】（実施例２）次に、本発明の第二の手段の
一実施例を図２に基づいて説明する。図２に示すアイロ
ンは図１におけるアイロンと同様、超音波振動子６を用
いた噴霧方式である。また１４はアイロン掛け対象布に
接しながら回転する回転体である。１５はこの回転体１
４を支持する回転体支持具であり、アイロン下面後部に
垂直方向を軸として回転自在に取り付けている。なお、
この回転体支持具１５の垂直方向の回転軸と回転体１０
の水平方向の回転軸とは互いに交差し合わない位置関係
にある。１６は回転体支持具１５の回転角度からアイロ
ンの進行方向を検出する移動方向センサーである。この
移動方向センサー１６は、回転体支持具１５の垂直方向
の回転軸の円周方向に沿って複数の接点を有しており、
回転体支持具１５の１点に設けられた接点と接すること
により、回転体支持具１５の回転角度を読み取り、移動
方向を検出する構成とする。

【００１９】以下、実施例の動作を説明する。いまスイ
ッチ１３を押すと、実施例１のアイロンと同様に超音波
振動子６の振動方向前方の所定物に微細な霧が噴霧され
る。ところで、アイロン掛け対象布上をアイロン本体が
移動すると、回転体１４は回転体支持具１５の回転によ
り、アイロン本体の移動方向に向く。移動方向センサー
１６はこの時の回転体支持具１５の回転角度からアイロ
ン本体の移動方向を検出し、制御手段１２に信号を送
る。ここで、制御手段１２をアイロンが前方へ進んでい
る時以外は噴霧がＯＦＦする様な回路としておけば、例
えばアイロンが後進した場合等に噴霧ＯＦＦとなり、ア
イロン掛け対象外の部分まで濡らしてしまう事がなくな
る。

【００２０】なお、本実施例では超音波振動子を用いた
噴霧方式の例を示したが、例えばポンプを用いてノズル
から噴霧するタイプのものであってもよい。また、スチ
ーム発生装置を備えたスチームアイロンに対しても有効
であることは明らかである。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明の第一の手段によれ
ば、アイロン掛け対象布に対するアイロンの移動速度を
検出することにより噴霧量またはスチーム量をコントロ
ールする構成のアイロンとしたことによって、布面全体
の均一な仕上げが可能なアイロンを実現するものであ
る。

【００２２】更に、本発明の第二の手段によれば、アイ
ロン本体の移動方向を検出することにより噴霧またはス
チームのＯＮ，ＯＦＦを行うアイロンとしたことによっ
て、布面への的確な噴霧を行うアイロンを実現するもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の手段の一実施例におけるアイロ
ンの縦断面図

【図２】本発明の第二の手段の一実施例におけるアイロ
ンの縦断面図

【図３】従来の噴霧式アイロンの縦断面図

【符号の説明】

６超音波振動子１１移動速度センサー１２制御手段１６移動方向センサー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】噴霧装置またはスチーム発生装置と、ア
イロン掛け対象布に対するアイロン移動速度を検出する
移動速度センサーと、この移動速度センサーによるアイ
ロン移動速度の検出により、前記噴霧装置またはスチー
ム発生装置を制御して噴霧量またはスチーム量をコント
ロールする制御手段とを備えたアイロン。
【請求項２】噴霧装置またはスチーム発生装置と、ア
イロン掛け対象布に対するアイロン移動方向を検出する
移動方向センサーと、この移動方向センサーによるアイ
ロン移動方向の検出により、噴霧またはスチームのＯ
Ｎ，ＯＦＦを行う制御手段とを備えたアイロン。