JPH05199495A - ディジタル録画装置 - Google Patents

ディジタル録画装置

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JPH05199495A
JPH05199495A JP4010092A JP1009292A JPH05199495A JP H05199495 A JPH05199495 A JP H05199495A JP 4010092 A JP4010092 A JP 4010092A JP 1009292 A JP1009292 A JP 1009292A JP H05199495 A JPH05199495 A JP H05199495A
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Yukio Fujii
藤井  由紀夫
Masuo Oku
万寿男 奥
Susumu Takahashi
将 高橋
Kenji Ichige
健志 市毛
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレーム間予測符号化されたディジタル画像
信号を記録するディジタルVTRにおいて、シャトル再
生時のエラー伝播を減少させること。 【構成】 フレーム間予測符号化された入力ディジタル
映像信号の一部または全部を一旦デコードし、フレーム
内の画素ブロック単位で完結する符号によって再度符号
化する手段をVTRの入力プロセスに設ける。 【効果】 フレーム内のデータブロック単位で復号可能
な符号を用いたデータの割合を増加させることにより、
前フレームのデータを参照する必要性が少なくなるの
で、シャトル再生時におけるエラーの連鎖的伝播が起き
る確率が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データ圧縮処理を
施されたディジタル映像信号を磁気テープや光ディスク
上に記録するディジタル録画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン信号等の映像信号をディジ
タル記録するディジタル録画装置として、磁気テープを
使用したディジタルVTRを例にとれば、D1規格コン
ポーネントディジタルVTR(D1−VTR)やD2規
格コンポジットVTR(D2−VTR)が挙げられ、こ
れらは放送の分野などで使われている。
【0003】また、テレビジョン学会誌;Vol.4
5,No.7,pp.813〜819「VTR用符号化
技術」(1991)に記載されているように、小型の家
庭用ディジタルVTRの実現を目的とし、帯域圧縮など
によって記録データ量を削減する方法がある。中でも、
動画像の帯域圧縮方法では離散コサイン変換(DCT)
を採用し、さらに動き補償フレーム間予測符号化を用い
たものが、圧縮能率の高いものとして有効であることが
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般にVTRへの画像
記録を考える場合には、通常速度の再生以外にも、高速
再生(以下シャトル再生と記す)時に再生内容を確認で
きるようにして、画像の頭出し等が行えるようにする必
要がある。ところが、シャトル再生時においてはヘリカ
ル状に記録された映像トラックをヘッドが横断する形で
信号を拾うため、時系列に規則正しい再生信号を得るこ
とは不可能である。ゆえに、復号に前フレームの情報を
必要とするフレーム間予測符号化をそのままVTRに適
用すると、復号の基準となる画素ブロックが再生されな
い時には数フレームにわたってエラーが連鎖的に広が
り、画像の復元が不可能になり、出力画像が破綻してし
まう可能性がある。
【0005】特に、フレーム間予測符号化された他の動
画記録あるいは動画通信媒体からの映像を直接ディジタ
ルデータの形で記録するVTRを実現するためには、上
記シャトル再生における破綻の可能性をなくさなければ
ならないという課題が残されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、動き補償フレーム間予測符号化された入
力ディジタル映像信号をVTRの入力としたとき、一部
または全部を一旦デコードし、フレーム内の画素ブロッ
ク単位で完結する符号によって再度符号化する手段をV
TRの入力プロセスに設ける。
【0007】
【作用】フレーム内のデータブロック単位で復号可能な
符号を用いたデータの割合を増加させることにより、前
フレームのデータを参照する必要性が少なくなるので、
シャトル再生時に、長い間にわたって画像が復元できな
いということがなくなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を引用しながら
説明する。ここで、以下の各実施例ではVTRを例にと
って説明しているが、磁気テープを光ディスクに、磁気
ヘッドを光ヘッドに置き換えて考えれば、本発明がVT
Rだけでなく、例えば光ディスク録画装置にも適用でき
ることは言うまでもない。
【0009】図1は第1の実施例を示すブロック図であ
る。入力端子1および2からそれぞれアナログ映像信号
およびディジタル映像信号が入力され、入力端子1から
入力されたアナログ映像信号は、A/D変換回路4にて
ディジタル信号に変換されてフレーム内圧縮符号化回路
5に送出され、入力端子2から入力されたディジタル映
像信号はそのままフレーム内圧縮符号化回路5に送出さ
れる。これらフレーム内圧縮符号化回路5に供給される
ディジタル映像信号は非圧縮であるため、小型カセット
等に数時間分の記録を行うには、画像信号の特徴を利用
した圧縮を行う必要がある。フレーム内圧縮符号化回路
5は同一フレームの画素データのみを用いて圧縮を行う
符号化回路であり、後述する動き補償フレーム間予測符
号化に比べて圧縮比、すなわちデータ削減効果は低いも
のの、シャトル再生時に異なるフレームのデータが断片
的に得られてもそれぞれのデータブロックにおいて復号
可能という特徴がある。このフレーム内圧縮符号化回路
5で圧縮符号化された画像データはVTR用伝送符号化
回路6へ供給される。
【0010】以上が非圧縮画像データの入力経路である
が、これに限ったものでなく、フレ−ム内圧縮符号化回
路5に加え、フレ−ム間処理を併用して画像デ−タの圧
縮を行ってもよく、要はフレ−ム内処理された画像デ−
タの割合がシャトル再生を行うのに十分多ければよい。
【0011】他方、他のVTRの出力、あるいは放送な
どの媒体から圧縮を施されたディジタル画像データを出
来るだけ信号処理を介さずに記録するという用途もVT
Rとして重要である。なぜならばデータの復号、再符号
化は、演算時の打切り、丸め誤差や量子化ノイズによる
画質劣化を伴うからである。
【0012】入力端子3は、上記したようなフレーム間
予測を含む圧縮信号用の入力端子である。入力端子3か
ら入力されたフレーム間予測を含む圧縮画像信号は、ま
ずヘッダ検出回路8にて画像データに付属したヘッダ情
報が読まれ、各画素ブロックが受けた圧縮の種類、画像
の位置、動き補償用動きベクトル等の情報が解釈され
る。ヘッダ検出後、画像データは符号変換回路9にてフ
レーム間予測符号が復号され、フレーム内のみの圧縮符
号を用いて再符号化される。スイッチ10は、この再符
号化された画像データと上記符号変換回路9をバイパス
した画像データとから、一方を選択して出力とするスイ
ッチである。スイッチ10の選択の制御信号はヘッダ検
出回路8から供給され、例えば入力データがフレーム間
予測を用いて圧縮されている場合は同図スイッチの上側
(INTER側)を、フレーム内のデータ圧縮の場合は
下側(INTRA側)を選択するようにすれば、記録す
る全圧縮画像データに対するフレーム内圧縮の比率を増
加させることができる。
【0013】スイッチ10の出力は、前記フレーム内圧
縮符号化回路5の出力と同じくVTR用伝送符号化回路
6へ送られてシャフリング、エラー訂正用検査ビット付
加等の処理を施された後、磁気ヘッド7を介して磁気テ
ープ11に記録される。
【0014】再生時においては、磁気ヘッド12により
再生されたデータは、VTR用伝送復号化回路13にて
デシャフル、エラー訂正等の処理を施され、その一方が
フレーム間またはフレーム内圧縮復号化回路(フレーム
間/フレーム内圧縮復号化回路)14へ、他方がダビン
グ出力端子18へ送られる。フレーム間/フレーム内圧
縮復号化回路14に送出された画像データは、該圧縮復
号化回路14にて伸長処理およびエラー修正処理を受
け、一方がD/A変換回路15にてアナログ信号に変換
された後、アナログ出力端子16から外部へ出力され、
他方がディジタル出力端子17から非圧縮ディジタル信
号として出力される。
【0015】なお、上記ダビング出力端子18は圧縮さ
れた状態の画像データを外部に供給するための端子であ
り、復号と再符号化による画質劣化を伴わない圧縮画像
データの複製に有効である。
【0016】以上記述したように、本実施例では非圧縮
の入力信号をフレーム内圧縮符号化して記録するディジ
タルVTRにおいて、圧縮された入力信号に対してはフ
レーム間予測符号化されたデータの一部または全部をフ
レーム内圧縮符号に変換して記録を行うことにより、全
記録データに対するフレーム内圧縮符号化されたデータ
の比率を高めることが出来るので、その結果VTRのシ
ャトル再生などの特殊再生時に前フレームのデータを参
照する必要性が少なくなり、エラーの連鎖的伝播が起き
る確率が減少する。
【0017】ここで、図1において別ブロックとして記
述されているフレーム内圧縮符号化回路5、符号変換回
路9、フレーム間/フレーム内圧縮復号化回路14は、
実際には内部回路を兼用させることが可能であり、回路
規模の縮小を図ることができる。そこで次に、内部回路
を兼用させる場合の接続を図2を用いて詳細に記述す
る。
【0018】図2において非圧縮の画像信号が入力端子
1または2から入力されてこれを記録する場合、スイッ
チ20は図中の上側が選択され、フレーム内の圧縮符号
化処理が行われる。まず離散コサイン変換(DCT)回
路21にて画素ブロックが定義され、ブロック内で振幅
情報が2次元周波数領域での係数情報に変換される。次
に量子化回路22にて各係数データごとに異なるステッ
プで量子化され、割り当てるビット数の削減を行うこと
でデータ圧縮される。さらにエントロピ符号化回路23
においてビットパターンの発生確率を利用した無歪みの
情報圧縮が行われた後、データは記録トラック毎の累積
情報量を測定するバッファメモリ24へ送られる。累積
情報量は量子化回路22へフィードバックされ、1トラ
ックあたりのデータ量超過または極端な不足を回避すべ
く量子化ステップが決定される。以上、DCT回路21
からバッファメモリ24に至る経路が図1におけるフレ
ーム内圧縮符号化回路5に相当している。
【0019】フレーム間予測を含む圧縮信号の記録に関
しては、以下の経路にしたがって処理される。入力端子
3からの圧縮信号はまずスイッチ25へ供給される。こ
こでスイッチ25は記録時には図中の下側(REC側)
を選択し、その出力の一方はエントロピ復号化回路26
にて量子化DCT係数データに変換される。さらに、逆
量子化回路27および逆DCT(IDCT)回路28に
おいて符号化時と逆の演算を施すことでデータは伸長さ
れ、画像の振幅データが得られる。
【0020】またスイッチ25の出力はヘッダ検出回路
8へも供給され、ヘッダ検出回路8でスイッチ10およ
び32の選択制御信号を生成するとともに、後述する動
きベクトル情報抽出回路31にヘッダ情報を出力する。
【0021】圧縮入力データがフレーム内圧縮の場合に
は、スイッチ32およびスイッチ10は下側(INTR
A側)を選択し、IDCT回路28の出力すなわち独立
した1ブロックの画像データがそのままフレーム間予測
回路29に付属のフレームメモリ30へ格納される。
【0022】一方、IDCT回路28の出力は加算回路
33にも供給されており、復号されたデータがフレーム
間の圧縮を受けている場合にはスイッチ32は図中の上
側(INTER側)を選択している。フレーム間圧縮の
場合、符号化されているのは参照する前および/または
後のフレームとの差分であるので、前記フレームメモリ
30に蓄えられたデータ、さらに動き補償の処理がなさ
れている場合には動きベクトル情報抽出回路31からの
動きベクトルデータを加えて予測された画像データを用
いなければ画像を復元することができない。加算回路3
3ではIDCT回路28からの差分データと動き補償も
含めてフレーム間予測された画像データを加えることで
画像を復元し、スイッチ32を介してフレーム間予測回
路29にその出力を供給するとともに、フレームメモリ
30には新たな基準データが蓄積される。
【0023】さらに、復元された画像データはスイッチ
20の他方の入力にも供給されている。スイッチ20は
圧縮データ入力の場合には図中の下側を選択し、復元さ
れた画像データをフレーム内圧縮符号化経路(DCT回
路21からバッファメモリ24に至る経路)に供給す
る。
【0024】このようにしてフレーム間圧縮符号化され
たデータをフレーム内圧縮符号に変換し、テープへ記録
することが可能になっている。
【0025】さらに副次的効果として、スイッチ32の
出力は出力端子16および17を介してモニタ可能であ
るため、圧縮ディジタルデータの記録において伸長後の
画面確認により、記録ミスを回避することができる。
【0026】次に、再生時においてはスイッチ25は図
中の上側(PB側)を選択しており、スイッチ25の出
力以降の処理は前記圧縮入力データの処理と同様であ
る。
【0027】以上、図2について記述したが、効果は図
1と同様であり、圧縮された入力ディジタル信号に対し
てフレーム間予測符号化されたデータの一部または全部
をフレーム内圧縮符号に変換して記録を行うことによ
り、全記録データに対するフレーム内圧縮符号化された
データの比率を高めることが出来るので、VTRのシャ
トル再生などの特殊再生時に前フレームのデータを参照
する必要性が少なくなることから、エラーの連鎖的伝播
が起きる確率が減少する。
【0028】次に本発明における第2の実施例に関する
説明を図3および図4を用いて行う。なお、図3,4に
おいて前記図1,2と同一の機能を有する処理ブロック
には共通の符号を付記し、その説明は重複を避けるため
省略する。
【0029】図3は本実施例における信号処理ブロック
図である。基本的な処理内容は図1と同様であるが、入
力端子3からの圧縮入力信号を記録する経路に相違点が
ある。記録信号の圧縮形態について、フレーム間圧縮と
フレーム内圧縮との比率を決定するのがスイッチ10で
あるが、この選択をヘッダ検出回路8からのヘッダ情報
だけでなく、符号変換回路9から得られる情報発生量の
データを情報発生量監視回路35に入力し、両者を考慮
して制御するところに特徴がある。
【0030】ここで情報発生量とは、入力画像の符号化
によって発生するデータ量のことであって、通常は量子
化ステップを決定するために必要なデータである。入力
データ量に対してVTRの記録容量に十分な余裕がある
場合にはヘッダ情報、すなわち元の圧縮形態がフレーム
間/フレーム内のどちらであったかという情報のみでス
イッチ10を切替え、記録データを全てフレーム内圧縮
に変換すればよい。しかしながら、VTR側の記録容量
に余裕がない場合には、データを圧縮比の高いフレーム
間圧縮の形態のままで記録を行う必要が生じる。
【0031】このとき、情報発生量監視回路35は記録
容量に対する余裕度を示す前記情報発生量を符号変換回
路9から受けて、容量を超過しないようにスイッチ10
を切替え、フレーム間圧縮符号化データの比率を最大限
まで高める。この結果、シャトル再生時のエラー伝播発
生確率を限られた記憶容量の中で最小にすることができ
る。
【0032】図4は図2と同様に、第2の実施例におけ
る実際の内部回路ブロック構成を示すための図である。
情報発生量監視回路35はバッファメモリ24から情報
発生量データを供給される。このデータは元来量子化回
路22におけるDCT係数の量子化ステップを決定する
ためにフィードバックされているもので、バッファメモ
リ24への記録データの充填度から算出されている。主
な信号処理は図2において述べたとおりであるのでここ
では省略する。効果は図3において説明したものと同様
で、情報発生量監視回路35が記録容量に対する余裕度
を示す前記情報発生量をバッファメモリ24から受け
て、容量を超過しないようにスイッチ10を切替え、フ
レーム間圧縮符号化データの比率を最大限まで高める。
この結果、シャトル再生時のエラー伝播発生確率を限ら
れた記憶容量の中で最小にすることができるという利点
がある。
【0033】また本実施例において、ディジタルVTR
の記録容量が小さい場合には、前記スイッチ10をIN
TER側に、スイッチ32をINTRA側に倒して動作
させるモードを併用して記録効率を高めるようにしても
よい。すなわち、フレーム内処理の画像データを復号し
た後、再度フレーム内処理で量子化回路22の量子化パ
ラメータを粗くすることにより、再度画像データを圧縮
する。なお、このとき実質的に有効ではないDCT回路
21およびIDCT回路28をバイパスさせる経路を新
たに設けるようにしてもよい。
【0034】次に、本発明における第3の実施例に関す
る説明を図5および図6を用いて行う。本実施例も第1
の実施例を基調とし、フレーム内符号/フレーム間符号
を選択するスイッチ10の制御に工夫がなされている。
ヘッダ検出回路8から出力されるヘッダ情報から圧縮の
形態に加えて、記録するデータが画面上のどの位置にあ
るかという画面位置情報を画像位置ゲート回路36にお
いて処理し、特定の画面位置、例えば通常重要であると
思われる画面中央部等にあるデータはフレーム内符号に
変換する割合を多くし、シャトル再生時の画面再現性を
高く確保するというようなゲートを設けてスイッチ10
の選択制御信号としている。これにより、VTR側の記
憶容量に余裕がない場合においても使用者が興味の対象
とする画面領域ではフレーム内圧縮に変換し、それ以外
の領域ではフレーム間符号のまま残しておくことができ
るため、シャトル時のエラー伝播発生を特定の領域へと
排除させられるという効果がある。
【0035】図6は図5の内部ブロック図である。画像
位置ゲート回路36がヘッダ検出回路8からスイッチ1
0の制御端子に至る経路に挿入されており、これによっ
て上記した図5における回路と同様の効果を奏する。主
な信号処理は図2において述べたとおりであるのでここ
では省略する。
【0036】またVTRの記録容量に対する画像データ
の記録効率について言えば、前記第2の実施例と第3の
実施例とを組み合わせれば、さらに効果的であることは
明らかである。
【0037】図7は第4の実施例を示す回路ブロック図
である。本ブロック図は図2においてバッファメモリ2
4から量子化回路22に至る情報発生量のフィードバッ
ク経路に量子化選択回路40を挿入し、同回路にヘッダ
検出回路8からのヘッダ情報を供給するものである。
【0038】第1の実施例では入力端子3からの圧縮入
力データに対してフレーム間/フレーム内符号変換を行
う場合の量子化回路22における量子化ステップの決定
は、バッファメモリ24からの情報発生量データのみに
より行っているが、本実施例では入力信号のヘッダに含
まれるフレーム間圧縮時の量子化ステップ情報を用いる
ことで、冗長度および歪みの少ない符号化を実現させる
ようにしている。一例として量子化情報選択回路40を
設け、両者から一方を選択する場合について説明する
と、選択の基準は例えば次のようにすればよい。
【0039】1)バッファメモリから指定されるステッ
プ>ヘッダの量子化ステップの場合記録容量に余裕がな
く、データ量の情報発生量を量子化ステップ拡大により
抑制する必要があるという意味であるから、バッファメ
モリ24からの量子化情報を優先する。
【0040】2)バッファメモリから指定されるステッ
プ<ヘッダの量子化ステップの場合記録容量に余裕があ
り、量子化ステップを細かく設定してもよい場合である
が、データが入力される前の段階でフレーム間圧縮が行
われた時の量子化ステップがそれより粗いため、ここで
新たに細かな量子化を行ったとしても情報の精細度が上
がる保証はなく、冗長度の増大を招く可能性が大きい。
また演算中の丸め誤差により、歪みを発生させることに
もなりかねない。したがって、この場合にはヘッダ検出
回路8からの情報を選択し、記録容量の余裕は、データ
発生量の多い別の部分に割り当てるようにする。
【0041】以上の結果、フレーム内圧縮符号化におけ
る冗長度および歪みを回避させられる。また、ヘッダ情
報を用いない場合に比べてVTR記録容量の有効利用お
よび画質の向上を図ることができる。
【0042】さらに図7に示すような量子化選択回路4
0の拡張として、両量子化ステップ情報に適当な演算を
施し、精細な量子化ステップの制御を行うことにより、
さらに上記の効果を増大させることもできる。
【0043】
【発明の効果】以上記述したように、本発明では、動き
補償フレーム間予測圧縮符号化された入力ディジタル映
像信号の一部または全部を一旦デコードし、フレーム内
の画素ブロック単位で完結する符号によって再度符号化
する手段をVTRの入力プロセスに設け、フレーム内の
データブロック単位で復号可能な符号を用いたデータの
割合を増加させることにより、前フレームのデータを参
照する必要性を減少させ、シャトル再生時におけるエラ
ーの連鎖的伝播が起きる確率を減らすことができる。な
お、圧縮された状態の画像データを外部に供給するため
のディジタルダビング出力端子を設けると、復号と再符
号化による画質劣化を伴わない圧縮画像データの複製に
有効である。
【0044】さらに、第2の実施例以降については、上
記した効果に加え下記の効果も奏する。 (第2の実施例)記録容量に対する余裕度を示す情報発
生量を用いて、容量を超過しないように符号変換スイッ
チを切替え、VTR側の記憶容量に余裕がない場合にお
いて、フレーム間圧縮符号化データの比率を最大限まで
高めることにより、シャトル再生時のエラー伝播発生確
率を限られた記憶容量の中で最小にすることができる。
【0045】(第3の実施例)特定の画面位置にあるデ
ータをフレーム内符号に必ず変換するようなゲートを設
けて符号変換スイッチの選択制御信号とすることによ
り、VTR側の記憶容量に余裕がない場合において、シ
ャトル時のエラー伝播発生を特定の領域へと排除させら
れる。
【0046】(第4の実施例)フレーム内符号化回路内
の量子化回路における量子化ステップの決定に際し、バ
ッファメモリからの情報発生量データと圧縮入力信号の
ヘッダに含まれるフレーム間圧縮時の量子化ステップ情
報を用いることにより、VTR側の記憶容量に余裕がな
い場合において、冗長度および歪みの少ない符号化を実
現させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るディジタル録画装
置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の構成の詳細を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係るディジタル録画装
置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】図3の構成の詳細を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係るディジタル録画装
置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】図5の構成の詳細を示すブロック図である。
【図7】本発明の第4の実施例に係るディジタル録画装
置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
5 フレーム内圧縮符号化回路 6 VTR用伝送符号化回路 7、12 磁気ヘッド 8 ヘッダ検出回路 9 符号変換回路 10 スイッチ 11 磁気テープ 13 VTR用伝送復号化回路 14 フレーム間/フレーム内圧縮復号回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市毛 健志 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル画像データのフレームもしく
    はフィールド(以下、これらを単にフレームと記す)間
    の処理を含んでディジタル画像データの圧縮がなされた
    圧縮画像データの入力手段と、該圧縮画像データの前記
    フレーム間処理されたデータの一部もしくは全部をフレ
    ーム内処理の画像データに変換する手段とを備えたこと
    を特徴とするディジタル録画装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記フレーム間
    の圧縮画像データをフレーム内処理のデータに変換する
    手段が、フレーム間の圧縮画像データを復号伸張する手
    段と、フレーム内処理により画像データを圧縮する手段
    とから構成されていることを特徴とするディジタル録画
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載において、データ
    圧縮処理のされていない(非圧縮)ディジタルおよび/
    またはアナログ画像信号の入力手段を設け、少なくとも
    前記フレーム内処理による画像データ圧縮手段を用いて
    画像データを圧縮した後、記録を行うことを特徴とする
    ディジタル録画装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載において、前記フレーム間
    処理による圧縮画像データをフレーム内処理の画像デー
    タに変換する手段にて、データの変換を行うか否か等を
    記録すべき画像データのデータ量により制御することを
    特徴とするディジタル録画装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載において、前記フレーム間
    処理による圧縮画像データをフレーム内処理の画像デー
    タに変換する手段にて、データの変換を行うか否か等を
    画像データの画面位置により制御することを特徴とする
    ディジタル録画装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載において、前記フ
    レーム内処理により画像データを圧縮する手段内に記録
    すべき画像データの発生量を制御する量子化手段を備
    え、フレーム間処理された圧縮画像データをフレーム内
    処理の画像データに変換する際、前記量子化手段の量子
    化パラメータを、記録すべき画像データの発生量と前記
    フレーム間処理の際に用いられた量子化パラメータとで
    決定するようにしたことを特徴とするディジタル録画装
    置。
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