JPH05196896A - 集光装置 - Google Patents

集光装置

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JPH05196896A
JPH05196896A JP4204022A JP20402292A JPH05196896A JP H05196896 A JPH05196896 A JP H05196896A JP 4204022 A JP4204022 A JP 4204022A JP 20402292 A JP20402292 A JP 20402292A JP H05196896 A JPH05196896 A JP H05196896A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、中心ビ−ムスポット及びサ
イドローブ強度を低減できる集光光学系を提供すること
にある。 【構成】この発明の集光素子10は、表面10f (または裏
面10r) の一部に、自身に入射される光が通過する光路
長を変化させることで、少なくとも3領域に波面分割で
きる突出部10bを有している。即ち、上記集光素子10
は、上記突出部10bに対して相対的に凹部となる領域10
a,10c及び上記突出部10bによって、3領域構造アポ
ダイザを形成する。この集光素子10を通過された光は、
それぞれの領域に応じて集束され、或いは、位相が反転
されて、所望の位置に配置される結像面上に結像され
る。この場合、結像された光のビ−ムスポットは、十分
に集束される。また、上記ビ−ムスポットの周辺に生じ
るサイドロ−ブは、十分に低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、集束光を用いて情報
を記憶または再生する装置或いは微小物体を光学的に拡
大する装置などに組込まれる集光光学系に係り、特に、
例えば、光ファイリングシステムに利用され、記録媒体
としての光ディスクに集束光を照射するための光学ヘッ
ド装置或いは光学式顕微鏡等に利用される集光装置の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置では、記録媒体である光
ディスクの記録面に照射される集束光ビ−ムによって、
光ディスクに既に記録されている情報が再生されるとと
もに、光ディスクに対して新たに情報が記録され、或い
は、光ディスクから情報が消去される。ところで、今
日、記録すべき情報の増大によって、光ディスクに対す
る記録密度を向上させることが望まれている。この場
合、光ディスク装置における記録密度を高めるために
は、光ディスク装置に利用される光ビ−ムのビ−ムスポ
ット径を小さくしなければならない。
【0003】一方、光学式顕微鏡装置では、拡大率が大
きくなるにつれて、ビ−ムスポットの明るさが十分に得
られなくなることが知られている。この場合、照明のた
めに利用される光源装置から発生される光ビ−ムにおけ
るビ−ムスポットの光強度を増大させなければならな
い。
【0004】ところで、上記光ディスク装置に関してビ
−ムスポットサイズを小さくするための方法として、及
び、上記光学式顕微鏡装置に関してビ−ムスポットの光
強度を高める方法として、超解像とよばれる方法が既に
提案されている。
【0005】この超解像とよばれる方法としては、開口
部即ちレンズ等において光ビ−ムが通過できる領域の中
心部分を遮光する方法 (M. Born and E. Wolf: Princip
lesof Optics = 光学の原理, Pergamon Press Ltd. Oxf
ord, 1975) 、及び、光ビ−ムを同心円状に2分割し、
それぞれの領域を通過する光ビ−ムの位相を180°シ
フトする方法 (J.E.wilkins, Jr.: J. Oct. Soc. Am.,
40 (1950) 22) などが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記超
解像とよばれる方法が利用された場合には、集束された
光ビ−ムのビ−ムスポットサイズが小さくなるにつれ
て、中心ビ−ムスポットにおけるピーク強度が大幅に低
下するとともに、中心ビ−ムスポットの周辺に副次的に
発生するサイドロ−ブの強度が増大することが知られて
いる。
【0007】上記ピーク強度が低下する場合、例えば、
光ディスク装置では、光ディスクに情報を記録するため
に利用される光源の出力が増大されなければならない。
このことは、上記光ディスク装置における排熱及び装置
の小形化等に関して2次的問題を引起こす問題がある。
また、光学式顕微鏡では、被観測物の像 (目視観察用虚
像を含む) が暗くなることから、十分な観測ができなく
なる問題がある。その一方で、上記サイドロ−ブの強度
が増大した場合には、上記光ディスクに記録されている
情報を再生する際に、隣接するトラックからのクロスト
−ク信号が混入する問題がある。また、光学式顕微鏡で
は、上記拡大率が向上する反面、被測定物の像 (目視観
察用虚像を含む) のコントラストが大幅に低減してしま
う問題がある。
【0008】この発明は、上記超解像集光光学系におい
て、十分に小さなビ−ムスポットであって、十分な光強
度を有する中心ビ−ムスポットを形成できるとともに、
集束ビ−ムスポットの周囲に生じるサイドロ−ブの強度
を十分に少なくできる集光素子を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、入射された光を波面分割する
ための少なくとも3つの光分割領域を有し、それぞれの
領域に入射される光に対し、互いに隣接する領域毎に異
なる光学特性を与える集光装置を提供するものである。
また、この発明によれば、入射された光を波面分割する
ための少なくとも3つの光分割領域を有し、それぞれの
領域に入射される光に対し、互いに隣接する領域毎に、
それぞれの光の位相を概ねπ+2nπ [rad] ずつ転
移させる集光装置が提供される。またさらに、入射され
た光を波面分割するための少なくとも3つの光分割領域
を有し、それぞれの領域に入射される光に対し、互いに
隣接する領域毎に光強度を変化させる集光装置が提供さ
れる。
【0010】
【作用】この発明の集光装置によれば、入射された光ビ
−ムは、少なくとも3つの領域に波面分割される。この
3つの領域に分割された光ビ−ムの少なくとも2つの領
域を通過された光ビ−ムは、それぞれ、実質的に同一の
光量に規定されるとともに、互いに位相がπ+2nπ
[rad] ずつ転移される。
【0011】従って、互いに位相が反転された関係にあ
って、実質的に等しい光量を有する2つの光ビ−ムが互
いに干渉することから、中心ビ−ムスポットにおける光
量が十分に確保されるとともに、サイドロ−ブが打消さ
れる。
【0012】また、集光装置の光分割領域を所望の形状
に規定することで、集光装置が組込まれる様々な装置に
最適な形状及び光強度を有する光ビ−ムを提供できる。
【0013】
【実施例】図1には、この発明の一実施例である集光素
子が示されている。
【0014】集光素子10は、透明アクリル、透明ポリカ
−ボネ−ト或いは透明ABS樹脂等のプラスチック、ま
たは、ガラス等の透明な (光ビ−ムを十分に通過させる
ことのできる) 材質によって形成されている。この集光
素子10は、表面10f或いは裏面10rの少なくともいずれ
かの面に形成されている、微少な凹凸10a、10b及び10
cを有している。即ち、集光素子10は、実質的に同心円
状に形成された2つの境界円によって規定される環状凸
領域10b、この環状凸領域10bの内側に規定される円状
凹領域10c、及び、上記環状凸領域10bの外側に規定さ
れる周辺凹領域 (即ち、上記表面10f或いは裏面10r自
身) 10aとして区分されている3つの光ビ−ム透過領域
を有している。尚、上記円状凹領域10cの表面と上記周
辺凹領域10aの表面とは、実質的に同一の高さを有し、
且つ、この表面10c及び10aと上記環状凸領域10bの表
面とは、互いに、平行に位置されている。
【0015】尚、一般に、上記環状凸領域10bは、集光
素子10の基となる平行平板本体 (符号なし) に対して、
所望の面積及び厚さを有する凸状部をモ−ルド転写法に
よって直接転写 (モ−ルド) することで形成される。ま
た、2P法を利用したレプリカ形成法、或いは、切削に
よっても形成可能である。さらに、後述する図4に示さ
れているように、局所的に位相を変化させることのでき
る光学多層膜或いはイオン置換による屈折率変化によっ
て、位相変化或いは屈折率変化層50bを形成してもよ
い。
【0016】集光素子10は、例えば、図1に示されてい
るZ軸に沿って裏面10rから表面10fにレ−ザビ−ムが
入射された場合には、このレ−ザビ−ムを上記周辺凹領
域10a、上記環状凸領域10b及び円状凹領域10cの3領
域に対応した特性を有する3つの波面に分割できる。即
ち、集光素子10を通過された上記レ−ザビ−ムは、実質
的に等しい光路長を有する周辺凹領域10a及び円状凹領
域10cを通過された第一及び第三の光ビ−ムと上記周辺
凹領域10a及び円状凹領域10cよりも長い光路長を有す
る環状凸領域10bを通過された第二の光ビ−ムとに分割
される。
【0017】この場合、上記周辺凹領域10a及び円状凹
領域10cと、上記環状凸領域10bとの間の距離即ち上記
環状凸領域10bが突出される量を最適化することで、上
記第一のレ−ザビ−ムと上記第二のレ−ザビ−ムとの位
相をπ (+2nπ) (但し、nは整数) [rad=ラジ
アン] だけシフト可能である。また、同様に、上記第二
のレ−ザビ−ムと上記第三のレ−ザビ−ムとの位相をπ
(+2mπ) (但し、mは整数,n=mも存在する)
[rad] だけシフト可能である。従って、上記第一の
レ−ザビ−ムと上記第三のレ−ザビ−ムとの位相差は、
2lπ [rad](但し、lは整数,l=n=mも存在す
る) となる。尚、上記環状凸領域10bと実質的に同一の
突出量を有する円状、或いは、環状凸領域を上記円状凹
領域10cの内側に形成することで、互いに、隣接する領
域毎に分割されたレ−ザビ−ムに対して、順次πずつ異
なる位相差を与えることが可能となる。
【0018】ここで、上記環状凸領域10bと上記円状凹
領域10cとを通過された上記第二及び第三のレ−ザビ−
ムが互いに等しい光量を有するように、上記環状凸領域
10bと上記円状凹領域10cとの面積を規定することで、
集束されたレ−ザの中心ビ−ムスポットの周辺部に発生
されるサイドロ−ブを打ち消すことが可能である。
【0019】図2には、図1で説明した集光素子が利用
されている装置の一例として、光ディスク装置に組込ま
れ、光ディスクに対して情報を記録し、或いは、光ディ
スクから情報を再生するための光学ヘッド装置が示され
ている。
【0020】光学ヘッド装置2は、断面ビ−ム形状即ち
ビ−ムスポットが楕円形であって、発散性の光即ちレ−
ザビ−ムを発生する半導体レ−ザ光源12、このレ−ザ光
源12から発生されたレ−ザビ−ムのビ−ムスポットを概
ね円形に補正するとともに、上記レ−ザビ−ムを記録媒
体即ち光ディスク22に向かって導き、さらに、上記光デ
ィスク22から反射されたレ−ザビ−ムを上記光ディスク
へ向かうレ−ザビ−ムから分離するためのビ−ムスプリ
ット面16aを含む、偏光ビ−ムスプリッタ16、図1に説
明した集光素子10、及び、この偏光ビ−ムスプリッタ16
を介して分離されたレ−ザビ−ムを検出し、光ディスク
22に記録されている情報として再生するための電気信号
に変換する光検出器28を有している。
【0021】また光学ヘッド装置2は、上記レ−ザ光源
12と上記偏光ビ−ムスプリッタ16との間に、上記発散性
のレ−ザビ−ムをコリメ−トするコリメ−トレンズ14
を、上記偏光ビ−ムスプリッタ16と上記光ディスク22と
の間に、送光系と検出系との間のアイソレ−ションを整
合するためのλ/4板18、及び、上記レ−ザビ−ムを上
記光ディスク22の記録面上に集束させるための対物レン
ズ20を、それぞれ、有している。
【0022】上記光学ヘッド装置2は、さらに、上記偏
光ビ−ムスプリッタ16と上記光検出器28との間に、上記
偏光ビ−ムスプリッタ16を介して分離されたレ−ザビ−
ムを上記光検出器28の検出面上に集束させるための集束
レンズ24、及び、このレ−ザビ−ムに対して、上記対物
レンズ20を通過されたレ−ザビ−ムが上記光ディスク22
上の所望の位置に所望のビ−ムスポットで集束されるよ
う、フォ−カシング及びトラッキングとよばれるビ−ム
スポット制御を可能にするための制御用レ−ザビ−ムを
発生させるためのシリンドリカルレンズ26を有してい
る。
【0023】尚、集光素子10は、例えば、上記対物レン
ズ20と上記光ディスク22との間或いは上記レ−ザ光源12
と上記偏光ビ−ムスプリッタ16との間に配置されてもよ
い。レ−ザ光源12から発生されたレ−ザビ−ムは、上記
コリメ−トレンズ14を介して平行ビ−ムに変換され、偏
光ビ−ムスプリッタ16を介してビ−ムスポットが概ね円
形に補正されて、集光素子10へ入射される。この集光素
子10へ入射されたレ−ザビ−ムは、図1によって既に説
明したように、上記周辺凹領域10a及び円状凹領域10c
を通過された第一及び第三の光ビ−ムと上記環状凸領域
10bを通過された第二の光ビ−ムとに、それぞれ、波面
分割される。
【0024】この波面分割されたレ−ザビ−ムは、λ/
4板18を介して円偏光に変換され、対物レンズ20によっ
て集束性が与えられて、上記光ディスク22の記録面に照
射される。この光ディスク22の記録面に照射されたレ−
ザビ−ムは、光ディスク22の記録面で反射される。この
とき、光ディスク22に記録されている情報の有無に応じ
て局所的に反射率が変化される。この反射されたレ−ザ
ビ−ムは、上記対物レンズ20、λ/4板18及び集光素子
10を、順次再び、通過され、上記偏光ビ−ムスプリッタ
16に戻されるとともに、ビ−ムスプリット面16aを介し
て、上記光検出器28に向かって反射される。
【0025】上記ビ−ムスプリット面16aによって反射
され、上記光検出器28に導かれたレ−ザビ−ムは、光検
出器28を介して電気信号に変換され、信号処理回路30へ
出力されて、光ディスク22に記録されている情報として
再生される。尚、上記信号処理回路30では、上記フォ−
カシング及びトラッキングとよばれるビ−ムスポット制
御のための対物レンズ制御信号も同時に発生され、この
対物レンズ制御信号に応じてレンズコイル32が付勢され
て、上記レ−ザビ−ムが上記光ディスク22上の所望の位
置に所望のビ−ムスポットで集束される。以下に、図1
に示されている集光素子によって、中心ビ−ムスポット
の周辺部に発生するサイドロ−ブの強度を低減できる原
理、及び、ビ−ムスポットにおける光強度にを増大でき
る原理について、順次、詳細に説明する。
【0026】第一に、図1において中心領域Ac が存在
しない場合、即ち、円形開口を2分割する集光素子 (超
解像用素子) に関して説明する。図1に示されている集
光素子 (以下アポダイザとする) は、アポダイゼ−ショ
ン即ち円形開口を2分割する同心円状の境界円を規定
し、中心部分のエネルギに対して、開口の内側における
振幅透過率の分布を変化させる方法を利用した集光素子
である。尚、このアポダイザの開発にあっては、2次フ
−リエ変換を用いた計算機によるシミュレ−ションの結
果と代数学的近似式を用いた1次解析の結果を利用して
説明する。計算機によるシミュレ−ションの方法として
は、第一に、焦点距離が“F”及び開口効率が“NA”
で規定される対物レンズの円形開口に外接する正方形を
200×200の要素に分割するとともに、各要素に対
して、a) 均一強度分布を有するレ−ザビ−ムと、b)
中心強度がe-2で規定されるビ−ムであって、ビ−ムス
ポット直径Wが対物レンズの開口径A=2F・NAに対
して1.25倍となるガウス分布を有するレ−ザビ−ム
とを規定している。第二に、この2つのレ−ザビ−ム
を、円形開口を2分割する同心円状の境界円の内側で、
上記各要素に割り当てた振幅値に、“0”または“−
1”をかけることによって、上記アポダイゼ−ションを
達成している。この結果得られた対物レンズ瞳上の振幅
分布を、シンプソンの公式を用いた2次元フ−リエ変換
によって求め、上記それぞれのレ−ザビ−ムにおけるビ
−ムスポット振幅分布としている。このとき、同心円状
の境界線の半径を変化させながら、ビ−ムスポット振幅
分布に関するパラメ−タ、即ち、c)半値幅縮小率、d)
ピ−ク効率、及び、e) サイドロ−ブ強度を、それぞ
れ求めることで、以下に図6乃至図17に示されているグ
ラフを得ている。
【0027】尚、上記半値幅縮小率、ピ−ク効率及びサ
イドロ−ブ強度は、それぞれ、c)超解像或いはアポデ
ィゼ−ションを利用して得られたビ−ムスポットにおけ
る半値幅対従来からの方法で得られたビ−ムスポットに
おける半値幅、d) アポディゼ−ション (ここでは、2
領域構造を有する集光素子について超解像、3領域以上
の構造を有し、集光スポット強度分布のサイドロ−ブ強
度を低減可能な集光素子をアポディゼ−ション集光素子
即ちアポダイザとする。) を利用して得られたビ−ムス
ポットにおける中心ビ−ムスポットにおける光強度対従
来からの方法で得られたビ−ムスポットにおける中心ビ
−ムスポットにおける光強度、e) 超解像或いはアポデ
ィゼ−ションを利用して得られたビ−ムスポットにおけ
るサイドロ−ブ強度対超解像或いはアポディゼ−ション
を利用して得られたビ−ムスポットにおける中心ビ−ム
スポットにおける光強度として、規定されている。
【0028】図18乃至図20には、従来から知られている
開口部の中心部分を遮光する方法及び光ビ−ムを同心円
状に2分割し、それぞれの領域を通過する光ビ−ムの位
相をπ+2nπ [rad] ずつシフトする方法につい
て、この発明と同様の評価方法で評価した結果が示され
ている。
【0029】図18乃至図19から明らかなように、従来の
方法では、半値幅縮小率を小さくするにつれて急速にピ
−ク効率が低下し、サイドロ−ブ強度が増大することが
確認されている。特に、位相変化構造が利用された場合
に、ピ−ク効率が高くなるとともに、サイドロ−ブ強度
も増大することが認められる。これらの特徴は、入射強
度を変えても類似している。他方、中心部分を遮光する
方法では、集光効率が低下し、サイドロ−ブ強度が増大
するという問題点が認められる。尚、図18及び図19は、
上記条件に基づいて得られた半値幅縮小率、ピ−ク効
率、及び、サイドロ−ブ強度を上記半値幅縮小率を基準
として書替えたものである。
【0030】次に、超解像において集光効率が低下する
と言う欠点を緩和するために、最も集光効率が高くなる
超解像素子構造を考察する。
【0031】図18及び図19に示されている半値幅領域と
ピ−ク効率との関係を示した近似式は、これまでに、導
かれたことがなかった。以下に、一般的な条件の元で、
最も集光効率が高くなる条件を代数学的に導く。
【0032】超解像素子の平面構造を図20 (a) に示さ
れている形状に規定し、外側の振幅透過率を1、内側を
Tとする。但し、Tは|T|≦1の範囲の複素数をと
り、負の実数値をとる時は、位相がπ+2nπ [ra
d] ずれていることを意味する。対物レンズへの入射光
の波長をλとし、対物レンズ瞳面上での座標と集光面上
の座標を (X,Y) 及び (x,y) で表し、以下の数式 r= (X2 +Y2 ) 1/2 /F・NA ‥‥‥ (1) 及び、 γ= (X2 +Y2 ) 1/2 ‥‥‥ (2) を定義する。
【0033】また、超解像素子の光学的構造を示す瞳関
数をg (X,Y) で表す。
【0034】この場合、規格化された集光面上のスポッ
ト振幅分布G (r) は対物レンズに均一強度分布の光が
入射した時、以下の数式 (3)
【数1】 となる。
【0035】また、以下の数式 ρ=NAγ/λ ‥‥‥ (4) を規定し、1≧g (r) ≧aにおいてg (r) =1、a
>g (r) ≧0においてg (r) =Tを用いると数式
(5)
【数2】 と変形される。
【0036】さらに、ベッセル関数を利用して変形する
ことで、以下の数式 (6)
【数3】 が得られる。
【0037】ここで、ピ−ク効率をηで表すと上記数式
(6) より以下の数式 η1/2 =1− (1−T) a2 ‥‥‥ (7) が求められる。
【0038】またρの値が小さい時には、以下の数式
(A1)
【数4】 においてρの3次の項までの近似式を作り、それを上記
数式 (6) に代入することで数式 G (ρ)=π{[1− (1−T) a2 ] − (πρ) 2 [1− (1−T) a4 ]} ‥‥‥ (8) が得られる。
【0039】ここで、半値幅縮小率をχとすると、χと
ηとを満足する方程式は、上記数式(7) 及び (9) か
ら以下の数式 η−2 {1− (1−T) /2χ2 } η1/2 +T=0 ‥‥‥ (9) が導き出される。
【0040】従って、上記数式 (9) のη≧0における
解として数式 (10)
【数5】 が得られる。
【0041】上記数式 (10) を用いて、T=0及びT=
−1におけるχに対するηの近似特性を図18に書き加え
た。この場合、ηの値は、僅かに低く示されているが、
上記数式 (10) は、計算機によるシミュレ−ション結果
に比較して場合であっても、概ね一致している。従っ
て、数式 (10) によれば、T=0において、χ=2-1/2
の時にη=0が満足される。このことから、T=0で
は、χは近似的に2-1/2以下にはならない (即ち、必ず
χは2-1/2以上となる。) ことを示している。T=−1
において、χが0に近づくにつれて、近似的にη=0が
得られる。従って、T=−1では、原理的にχ=0まで
小さくなる。
【0042】また、上記数式 (10) をχについて解くと
数式 (11)
【数6】 が得られる。
【0043】この数式 (11) は、T=−1において、最
もχの値が小さい、即ち、Tが−1である場合に、χ=
一定でηが最大になることを示している。また、位相の
ずれ量がπ+2nπ [rad] 以外の場合には、シミュ
レ−ションの結果、ピ−ク効率ηは、常に、T=−1の
場合よりも小さくなることが確認されている。
【0044】一方、上記数式 (5) は、図18 (a) にお
けるビ−ムスポットの振幅分布が半径1で規定される開
口部Po を通過した光の作る振幅分布 (図18 (b) にお
けるSo ) から、半径aの開口部Pi を通過した光の作
るSi を引き差ったものであることを示している。ま
た、上記数式 (7) から、ηの値が等しい場合には、T
=0におけるaの値よりも、T=−1におけるaの値が
小さくなることが認められる。このことから、T=0に
対するSimよりも、T=−1におけるSipの半値幅が広
くなることが理解できる。
【0045】以上の結果から、2領域で形成された超解
像用素子 (アポダイザ) であって、最も集光効率が高く
なる超解像用素子は、内側を通過した光と外側を通過し
た光の位相をπ+2nπ [rad] シフトできる位相変
化構造であることがわかる。尚、2領域に限らず多領域
に光を波面分割する構造を持つアポダイザを用いた時の
ビ−ムスポットの半値幅縮小率に対するピ−ク効率の上
限値を示すガイドラインは、上記数式 (10) において、
T=−1とすることで近似的に示される。
【0046】次に、1次サイドロ−ブ強度を減少させる
方法について説明する。
【0047】光の波面分割数を2領域から3領域に拡張
する工夫を行うことにより相対的な1次サイドロ−ブ強
度を軽減できる。ここでは、1次サイドロ−ブを低減す
るための基本的な原理を説明したのち、ピ−ク効率の向
上も考慮に入れた最適構造について言及する。
【0048】上記数式 (6) に、T=−1を代入し、数
式 (A5)
【数7】 で規定される条件を適用すると、1次サイドロ−ブのピ
−ク位置近傍における振幅分布は、以下の数式 (12)
【数8】 で示される。
【0049】ここで、ピ−ク効率ηが、η=33.3%
であるならば、上記aの値は、上記数式 (7) より、a
=0.460となる。この場合、G (ρ) はρ=0.7
2となり、最小値をとる。
【0050】このとき、上記数式 (12) 右辺に関する第
1項は、−0.341、第2項は、−0.715とな
る。即ち、第1項及び第2項ともに、負の値を示すこと
から、サイドロ−ブ強度が増大される場合に、相乗作用
を持つことが示されている。また、第2項の値の方が小
さいことから、上記サイドロ−ブ強度を増大させる主因
として、図18 (a) におけるPi を通過した光によって
形成されるビ−ムスポットSimが大きく寄与しているこ
とが認められる。
【0051】尚、上記数式 (A5) は、上記数式 (A1)
を、順次展開したものであって、以下の数式 (A2), (A
3) 及び (A4)
【数9】 によって求められる。
【0052】即ち、上記数式 (A1) とテ−ラ−展開され
たサイン関数との低次項の係数とを互いに一致させるこ
とで、上記数式 (A2) が求められる。その一方で、上記
数式(A1) をZ=5の近傍でマクロ−リン展開すること
で、公知のグラフより、以下の数式 (B1)
【数10】 が求められる。
【0053】この数式 (B1) 及び上記数式 (A1) に対す
るベッセルの微分公式を利用することで、上記数式 (A
3) が得られる。また、この数式 (A3) とサイン関数と
の低次項の係数を、互いに一致させることで、上記数式
(A4) が求められる。これらの数式 (A2), (A3) 及び
(A4) によって、上記数式 (A1) に対する上記数式 (A5)
が求められる。
【0054】尚、上記条件のもとで、上記1次サイドロ
−ブ強度と中心ビ−ムスポット強度に対する強度比を計
算すると34.0%となり、計算機によるシミュレ−シ
ョン結果である34.4%とほぼ一致することが確認さ
れている。
【0055】次に、1次サイドロ−ブ強度を低減できる
アポダイザについて説明する。
【0056】上記アポダイザを3領域構造とするととも
に、上記数式 (12) に、正の項を付加することで、上記
1次サイドロ−ブが大幅に低減される。
【0057】即ち、図6 (a) に示されているように、
各領域の振幅透過率を外側から順に1,A,Bと規定す
る。このアポダイザに対して、均一強度分布光を入射さ
せた時のビ−ムスポット振幅分布は、上記数式 (3) か
ら、数式 (13)
【数11】 と書き表わせる。ここで、ρ=0.72における近似式
は数式 (13) 及び (A5) から数式 (14)
【数12】 と表わされる。
【0058】一方、b≦0.8の範囲では、bsin
(3.92b) ≧0であるから、B−A>0とすること
で、上記数式 (12) に、正の値を持つ第1項を付加でき
る。
【0059】次に、サイドロ−ブ強度を低減できるばか
りでなく、相対的に高いピ−ク効率を得ることのできる
3領域アポダイザについて説明する。
【0060】上記数式 (14) から、ピ−ク効率ηに関す
る関係式として、数式 η1/2 =1− (1−A) a2 + (B−A) b2 ‥‥‥ (15) が導かれる。
【0061】また、ρが実質的に0である場合のビ−ム
スポット振幅分布は、数式 (A1) 及び (14) におけるρ
に関し、3次項までをふくむことから、以下の数式 (1
6)
【数13】 が導かれる。従って、上記数式 (15) 及び (16) から、
数式 (17)
【数14】 が得られる。この数式 (17) の右辺は、“1−A”及び
“B−A”の値の変化よりも、それぞれの4乗による変
化の影響が大である。しかも、bよりも大きな値を持つ
aの値の変化に、はるかに大きく影響を受け易いことが
知られている。従って、ピ−ク効率ηの値を決定する最
も大きな要因は、aの値にある。このことから、上記a
の値を小さくするには、上記数式 (15) において、固定
された所望の値を持つηに対して、A=−1を規定する
ことが好ましい。
【0062】また、上記1次サイドロ−ブ強度を小さく
するためには、上記数式 (14) における第1項を大きな
値にする必要がある。上記数式 (13) から明らかなよう
に、上記数式 (14) の第1項は、図6 (a) に示されて
いる半径bの開口を通過した光が作るビ−ムスポット振
幅分布Sc を意味している。このbの値が大きくなる
と、ρ=0.72に関連して相対的な振幅値が低下す
る。従ってB−Aを大きく規定することで上記bを十分
に小さくすると、効率よく、上記サイドロ−ブ強度が低
減される。
【0063】このことから、上記サイドロ−ブ強度を低
減しつつ、上記ピ−ク効率を十分に向上させるために
は、“A=−1,B=1”の条件にしたがって、規定さ
れる位相変化構造が適している。
【0064】尚、上記条件の下で、上記ピ−ク効率η
を、η=33.3%と仮定して、上記位相変化構造を有
するアポダイザにおける上記“a”及び“b”の最適な
値を求めると、aの値は、概ね0.71となる (この場
合、bの値は、数式 (15) より概ね0.54となる) 。
また、このとき、上記数式 (14) から、G (0.71)
は実質的に0となる。
【0065】以下に、2次元フ−リエ変換を用いた計算
機によるシミュレ−ションの結果及び上記代数学的近似
の結果に対して検証した結果を示す。
【0066】ここで、ピ−ク効率ηに対して最も影響を
与える最外殻の境界円半径の値を変化させ、上記半径縮
小率と上記1次サイドロ−ブ強度相対値とを、それぞれ
求めると、均一強度分布光が入射される場合には、ηの
値を特定することで、上記数式 (15) から、aの値に対
するbの値が求められる。一方、ガウス強度分布を有す
る光が入射される場合には、上記η,a及びbとの間に
は、上記数式 (3) より、以下の数式 (18)
【数15】 が規定される。
【0067】尚、上記数式 (18) におけるαは、上記ガ
ウス強度分布を有する光の中心強度エネルギがe-2とな
る半径を示している。また、π+2nπずらした位相型
アポダイザに関する表現形式として、対物レンズの開口
部における入射光振幅分布を設定する際に、bからaの
範囲に対応したリング状領域内のみの振幅分布の極性を
反転させている。
【0068】図7及び図8には、上記均一強度分布を有
する光、及び、ガウズ分布を有する光が入射された場合
のビ−ムスポット分布が、それぞれ、示されている。図
から明らかなように、aの値が増大するにつれて、1次
サイドロ−ブが大幅に低減されている。この効果は、入
射される光が均一強度分布を有する光及びガウス分布を
有する光のいづれであっても、有益であることが確認さ
れている。反面、上記1次サイドロ−ブが低減されるこ
とで、半値幅縮小率χは、僅かではあるが、増大され
る。
【0069】尚、図7において、ピ−ク効率ηを、η=
33.3%と仮定して、上記1次サイドロ−ブが概ね
“0”になる場合の上記aの値は、上記数式 (14) 及び
(15)による計算結果“a=0.71”と概ね一致する
ことが確認されている。また、図8によれば、ピ−ク効
率ηを、η=50%と仮定した場合には、ピ−ク効率に
対するサイドロ−ブ強度の比は概ね5.8%、半値幅縮
小率χは、87.5%となる。この場合、上記1次サイ
ドロ−ブ強度及び2次サイドロ−ブ強度は、概ね等しく
なることが確認されている。
【0070】引き続き、4以上の領域を持つアポダイザ
構造について説明する。
【0071】既に説明したように、3領域構造の場合、
境界円半径aを大きくして行くと1次サイドロ−ブ強度
が小さくなる反面、2次サイドロ−ブ強度が増加するこ
とが確認されている。また、上記1次サイドロ−ブ強度
と2次のサイドロ−ブ強度とが等しくなる場合には、上
記1次及び2次サイドロ−ブ強度の値は、ピ−ク効率η
が小さくなるにつれて増大することが認められている。
【0072】このことは、ピ−ク効率ηが小さい範囲に
おいて、2次サイドロ−ブ強度を低減する必要があるこ
とを示している。従って、ここでは、上記アポダイザを
4領域構造にし、中心を通過する光を利用して2次のサ
イドロ−ブ振幅を相殺させる方法について説明する。
【0073】上記4領域構造を有するアポダイザの境界
円半径を外側からa,b,cと規定する。この場合、上
記aとbで囲まれた円環開口部を通過する光の振幅の総
和に対する半径cを有する開口を通過する光の比を数式
(19)
【数16】 から求められるAc と定義する。
【0074】ここでは、上記Ac が増大される場合を仮
定して、上記半値幅縮小率と上記サイドロ−ブ強度の値
を計算機によるシミュレ−ションから求めるている。こ
の場合、各パラメ−タの設定方法は、既に説明した3領
域構造アポダイザにおける設定方法をもとにピ−ク効率
ηを固定し、各Ac の値に対してaとbの値を最適化す
るとともに、1次,2次及び3次のサイドロ−ブ毎に、
それぞれの強度の最大値が最小になるよう規定してい
る。尚、ここで、Ac =0が成り立つ場合には、既に説
明した3領域構造アポダイザを示すことはいうまでもな
い。
【0075】図10には、ガウス分布光が入射された場合
であって、ピ−ク効率ηを、η=12.5%とした場合
における計算結果が示されている。図から明らかなよう
に、Ac =0.15の場合に、最小サイドロ−ブ強度が
達成されている。
【0076】図11には、4領域構造を有するアポダイザ
に、ガウス分布を有する光が入射された場合のビ−ムス
ポット光強度分布の一例が示されている。
【0077】図12乃至図14には、上記図10及び図11に示
されているアポダイザとは異なる構造を有する4領域構
造アポダイザが示めされている。
【0078】図12 (a) に示されているアポダイザは、
同心円状の境界円によって、4領域に分割され、互いに
隣接する領域を通過した光の位相はそれぞれ180°ず
つずらされている。また、この4領域構造アポダイザで
は、半径aとbの境界円に挟まれた円環開口部Pp1を通
過する光の振幅総和値と、半径bとcで挟まれたPp2
通過する光の振幅総和値が等しくなるようにアポダイザ
を規定することで、図12 (c) に示されているように、
1次サイドロ−ブが生じる位置に概ね類似の位置にピ−
クを持つ補正光を、ビ−ムウェスト上に作成可能であ
る。即ち、上記補正光は、隣接する2つの光による互い
の干渉によって発生される。
【0079】上記補正光によって、低減される1次サイ
ドロ−ブの大きさ (強度) は、以下の数式 (20)
【数17】 から求めれるAp によって規定される。
【0080】図13には、上記4領域構造を有するアポダ
イザに、ガウス分布を有する光が入射された場合におけ
る、上記Ap の変化に対する1次サイドロ−ブと3次サ
イドロ−ブの値の変化が示されている。ここでは、ピ−
ク効率η=一定となるよう、bの値は固定した。図13か
ら、Ap が増大することで、1次サイドロ−ブ強度が減
少するとともに、3次サイドロ−ブ強度が増大ことがわ
かる。尚、Ap が実質的に0になる範囲においては、既
に説明した2領域構造アポダイザに一致することはいう
までもない。
【0081】次に、図15乃至図17を用いて、これまでに
説明した多領域構造アポダイザが利用された場合の効果
を具体的に示す。
【0082】図15には、クロスト−ク率を、最長ピット
中心上にビ−ムスポットが存在する場合における再生信
号量に対する隣接トラックにのみ最長ピットがある時の
再生信号量の比と定義し、1次サイドロ−ブをパラメ−
タとして、トラックピッチを変えた場合の上記クロスト
−ク率を計算した結果が示されている。尚、この図15で
は、横軸のトラックピッチの単位は、ビ−ムスポットに
おける半値半径の倍率で表されている。図から明らかな
ように、トラックピッチが上記半値半径に対して概ね3
倍になるまでは、上記クロスト−ク率は、低く押さえら
れている。
【0083】図16には、まばらな間隔で記録されている
最短ピットの列同士のクロスト−ク比と、最長ピット列
同士のクロスト−ク比に関する計算結果が示されてい
る。
【0084】ここでは、トラックピッチをビ−ムスポッ
ト半値半径の3.875に固定し、最短ピットを円形と
仮定した場合における、1次サイドロ−ブ強度比に対す
るクロスト−ク比を計算した。即ち、最小ピットからの
クロスト−ク量は、最長ピットからのクロスト−ク量よ
りも、概ね6[dB]程度低減され、且つ、同じ隣接トラッ
ク上のピットであっても、最長ピットに比較して最小ピ
ットの方がクロスト−クが少なくなることが確認されて
いる。
【0085】このことは、光ディスク装置として、隣接
トラックからのクロスト−ク量を平均−20[dB]程度、
また、最悪条件のピット列に対しても、−18[dB]程度
まで許容できると仮定すると、図17から求められるサイ
ドロ−ブを低減するための目標値=7%に対して、実用
上十分な効果があることが認められる。
【0086】以上説明したように、図1に示され、表面
に、凹凸形状を有する集光素子10を利用することで、十
分に集束されたビ−ムスポットを得ることができる。上
記凹凸形状は、上記多くの計算機シミュレ−ションの結
果から、特に、4領域構造即ち凹凸のペアが2組以上配
置された構造が最適であることが認められる。
【0087】以下に、図1に示されている集光素子と実
質的に同一の機能を提供できる集光素子の変形例を示
す。
【0088】図3には、境界円によって凸状に形成され
る突出部40bが楕円に形成された例が示されている。一
般に、図2に示されている偏光ビ−ムスプリッタ16のレ
−ザビ−ム入射面16bでは、通常、レ−ザからのレ−ザ
ビ−ムのビ−ムスポットが楕円から円形に補正される。
その一方で、レ−ザビ−ムのアスペクト比 (断面強度分
布等強度線の楕円率を示している) が大きすぎる場合に
は、ビ−ムスポットが非円形の状態で、対物レンズ20ま
で伝達される虞れがある。
【0089】この場合、図3に示されている集光素子40
のように、レ−ザビ−ムのビ−ムスポットに残存する楕
円成分に対応して各領域の境界線を楕円形状に構成する
ことで、ビ−ムスプリッタ16から出射されるレ−ザビ−
ムを概ね円形に整えることができる。即ち、図3によれ
ば、上記突出部40bは、レ−ザビ−ムのビ−ムスポット
の長軸方向 (Y軸) に対応する方向が長く、且つ、レ−
ザビ−ムのビ−ムスポットの短軸方向 (X軸) に対応す
る方向が短かく形成される。詳細には、上記突出部40b
には、上記長軸方向 (Y軸) に関し、レ−ザビ−ムのビ
−ムスポットを絞込むとともに、短軸方向 (X軸) に関
し、レ−ザビ−ムのビ−ムスポットを拡散させることの
できる光学特性が与えられる。尚、アスペクト比 (楕円
における短軸と長軸との比) が比較的小さい場合、既に
説明したように、上記偏光ビ−ムスプリッタ16のレ−ザ
ビ−ム入射面16bに通常組合わせられる楕円補正機能が
省略されてもよい。
【0090】図4には、透明な平板50の上に、局所的に
位相を変化させる光学多層膜50bが形成された例が示さ
れている。この場合、光学多層膜を通過されたレ−ザビ
−ムは、各層の境界面での多重反射を繰返えされて、そ
れぞれの層に応じた位相が与えられる。また、上記光学
多層膜50bは、その構成を蒸着等の方法によって局所的
に変化させることで、レ−ザビ−ムに対する実光路長を
変化させることも可能である。さらに、上記光学多層膜
50bは、ガラス平板50に重イオンなど含ませるともに、
高温下での拡散現象によるイオン置換によって、ガラス
平板の屈折率を局所的に変化させることで、レ−ザビ−
ムに対する実光路長を変化させる方法でもよい。またさ
らに、表面50fに光反射膜を形成し、レ−ザビ−ムを裏
面50rから入射させるとともに、表面50fで反射させた
のち、再び、裏面50rを通過させて、空気中に出射させ
ることも可能である。また、光学多層膜50bにより、位
相差を提供する代わりに、光量透過率を変化 (場合によ
っては、遮光) させて、円環状の光量低下を与えてもよ
い。
【0091】図5には、図1,図3及び図4に示されて
いる集光素子とは異なる実施例が示されている。この集
光素子60は、図2に示されている対物レンズ20のレンズ
(曲面) 部分に、凸状の領域60bが形成されたものであ
る。
【0092】詳細には、集光素子即ちレンズ60に対し
て、実質的に同心円状に形成された2つの境界円によっ
て規定される環状凸領域60bを形成することで、この環
状凸領域60bの内側に規定される円状凹領域60c、及
び、上記環状凸領域60bの外側に規定される周辺凹領域
60aとして区分された3つの光ビ−ム透過領域が形成さ
れる。
【0093】上記集光素子60には、レンズとして機能で
きる屈折力即ち曲率が与えられていることから、上記円
状凹領域60cの表面と上記周辺凹領域60aの表面とは、
実質的に同一の曲率 (高さ) に形成される。一方、この
凹領域60c及び60aと上記凸領域60bの表面とは、互い
に等しい屈折力が得られるよう規定された曲率 (同一で
はない) に形成される。
【0094】上記環状凸領域60bは、図1に示されてい
る集光素子10と同様にして容易に形成される。例えば、
集光素子60の基となる凸 (両凸) レンズ本体60を、所望
の面積及び厚さが与えられた凹部を有する成型“型”で
挟みこみ、さらに、レンズ本体60を加熱しつつ加圧する
ことで、容易に形成される。また、凸状部のみを別に作
成し、レンズ本体に貼合わせるレプリカ (貼合わせ)
法、或いは、 (両) 凸レンズ本体を形成し、レンズ表面
に凸状部のみを直接モ−ルドするモ−ルド転写法によっ
ても作成可能である。当然のことながら、切削によって
も形成できる。
【0095】このことから、上記集光素子60は、図1に
示されている集光素子10と同様に、Z軸に沿って裏面60
rから表面60fにレ−ザビ−ムが入射された場合には、
このレ−ザビ−ムを上記周辺凹領域60a、上記環状凸領
域60b及び円状凹領域60cの3領域に対応した特性を有
する3つの波面に分割できる。即ち、集光素子60を通過
されたレ−ザビ−ムは、実質的に等しい光路長を有する
周辺凹領域60a及び円状凹領域60cを通過された第一及
び第三の光ビ−ムと上記周辺凹領域60a及び円状凹領域
60cよりも長い光路長を有する環状凸領域60bを通過さ
れた第二の光ビ−ムとに分割される。
【0096】この場合、図1,図3及び図4に示されて
いる第一の実施例と同様に、上記周辺凹領域60a及び円
状凹領域60cと、上記環状凸領域60bとの間の距離即ち
上記環状凸領域60bが突出される量を最適化すること
で、第一のレ−ザビ−ムと第二のレ−ザビ−ムとの位相
をπ (+2nπ) (但し、nは整数) [rad=ラジア
ン] だけシフトできる。同様に、第二のレ−ザビ−ムと
第三のレ−ザビ−ムとの位相をπ (+2mπ) (但し、
mは整数,n=mも存在する) [rad] だけシフト可
能である。従って、上記第一のレ−ザビ−ムと上記第三
のレ−ザビ−ムとの位相差は、2lπ [rad] (但
し、lは整数,l=n=mも存在する) となる。
【0097】この実施例によっても、互いに隣接する領
域毎に分割されたレ−ザビ−ムに関し、順次πずつ異な
る位相差が与えられることは既に説明したとおりであ
る。また、光ビ−ムの入射条件或いは上記凸領域60bと
上記凹領域60c及び60aとの境界領域の角度を最適化す
ることで、上記凹領域60c及び60aと上記凸領域60bと
の曲率を同心円に規定することも可能である。この場
合、成型加工に利用される“型”の製作が容易になるこ
とが知られている。
【0098】図21には、図5に示されているレンズの変
形例が示されている。この例では、図4に示されている
集光素子と同様にして、レンズ70の屈折面の所望の位置
に光学多層膜 (即ち位相変化或いは屈折率変化層若しく
は光透過率変化層) 70bが形成される。従って、レンズ
70の表面形状に凹凸を持たせることなく、局所的な屈折
率の変化及び位相の転移または透過光量変化を提供でき
る。尚、図4の集光素子に関して開示されている全ての
手法が利用可能なことはいうまでもない。図22には、図
5に示されている集光素子に関し、さらに別の変形例が
示されている。図22に示されている例では、レンズ80の
表面に、楕円に形成された境界円によって凸状に形成さ
れる突出部80bが設けられている。即ち、図3に示され
ている例と同様に、レンズ80に、レ−ザビ−ムのビ−ム
スポットに残存する楕円成分に対応して各領域の境界線
を楕円形状に構成することで、 (図2に示されている)
ビ−ムスプリッタ16から出射されるレ−ザビ−ムを概ね
円形に整えることができる。即ち、図22によれば、上記
突出部80bは、レ−ザビ−ムのビ−ムスポットの長軸方
向 (Y軸) に対応する方向が長く、且つ、レ−ザビ−ム
のビ−ムスポットの短軸方向 (X軸) に対応する方向が
短かく形成される。詳細には、上記突出部80bには、上
記長軸方向 (Y軸) に関し、レ−ザビ−ムのビ−ムスポ
ットを絞込むとともに、短軸方向 (X軸) に関し、レ−
ザビ−ムのビ−ムスポットを拡散させることのできる光
学特性が与えられる。従って、楕円形突出部80bが形成
されたレンズ80を利用することで、レ−ザビ−ムのビ−
ムスポットに残存する楕円成分を取り除くことができ
る。尚、図3の例と同様に、ビ−ムスポットのアスペク
ト比 (楕円における短軸と長軸との比) が比較的小さい
場合には、偏光ビ−ムスプリッタ16のレ−ザビ−ム入射
面16bに通常組合わせられる楕円補正機能が省略されて
もよいことはいうまでもない。
【0099】尚、この発明の集光素子を光学顕微鏡に利
用した場合には、対物レンズと被測定物の像 (虚像を含
む) が結像される位置との間に、上記集光素子を配置す
ることで、解像度が向上されるとともに、周囲の像との
間の干渉の少ない鮮明な像を得ることができる。
【0100】図23には、図1,図3及び図4、及び、図
5,図21及び図22とは、さらに異なる (第3の) 実施例
が示されている。
【0101】図23によれば、集光素子90は、実質的に平
行な第一及び第二の境界線90a及び90bによって区分さ
れるとともに、平面領域90dから突出された凸部領域90
cを有している。凸部領域90c即ち境界線90a及び90b
は、図2における光ディスク22に記録されている情報即
ち図示しないピットが配列される (図示しないトラック
の接線) 方向に対して直交するよう配置される。
【0102】この集光素子90によれば、凸部領域90c
と、境界線90a及び90bを介して凸部領域90cから分離
された平面領域 (凸部領域90cの両側に2箇所存在す
る) 90dとのあいだに、既に説明した超解像が生じる。
従って、既に説明したように、2つの平面領域90dと凸
部領域90cとの面積比を最適化することで、集光素子90
を通過されたレ−ザビ−ムのビ−ムスポット形状を (図
2における) 光ディスク22の (図示しない) トラック1
本とこのトラックに記録されているピットのみをカバ−
する幅に制限することができる。この場合、凸部領域90
cを通過されたビ−ムのビ−ムスポットの形状は、円形
のビ−ムスポットの両サイドを切断した形状になる。従
って、ビ−ムスポットの光強度のピ−クレベルを低減す
ることなく、ビ−ムスポットの幅 (大きさ) を、トラッ
クに記録されているピットを確実に読みだすことのでき
るサイズにできる。尚、集光素子90が位相転移タイプで
ある場合には、凸部領域90cは、2つの平面領域90dに
対してπ+2nπ [rad] だけ位相をシフトできるよ
う構成されることは既に説明した他の実施例から容易に
類推できる。また、集光素子90が光量変化タイプである
場合には、凸部領域90cは、2つの平面領域90dよりも
透過率が低く形成されることも明らかである。
【0103】このことは、通常、所望の大きさ及び光強
度に規定される中心ビ−ムスポットの周囲に生じるサイ
ドロ−ブによって2次的に発生される、隣接トラックか
らのクロスト−クを低減できる。
【0104】図24には、図23に示されている集光素子の
変形例が示されている。
【0105】集光素子92は、実質的に平行な第一乃至第
四の境界線92a乃至92dによって区分されるとともに、
3つの平面領域92e1〜92e3と、それぞれの平面領域の間
に規定される2つの凸部領域92f1及び92f2を有してい
る。即ち、集光素子92には、平面領域92e1、第一の境界
線92a、凸部領域92f1、第二の境界線92b、平面領域92
e2、第三の境界線92c、凸部領域92f2、第四の境界線92
d、及び、平面領域92e2が順に配列された光分割領域が
規定されている。この場合、実質的に集光素子92の中央
部に位置される平面領域92e2は、図2における光ディス
ク22に記録されている情報即ち図示しないピットが配列
される (図示しないトラックの接線) 方向に対して直交
するよう配置される。
【0106】上記平面領域92e1〜92e3は、集光素子92に
入射されるレ−ザビ−ムに、実質的に等しい位相を提供
できるよう形成される。これに対して、上記凸部領域92
f1及び92f2は、集光素子92に入射されるレ−ザビ−ム
に、実質的に等しい位相であって、上記平面領域92e1
92e3を通過されたレ−ザビ−ムとの間に、概ねπ+2n
π [rad] の位相差を提供できるよう形成される。従
って、集光素子92を通過されたレ−ザビ−ムであって、
第一の境界線92aと第二の境界線92bとの間の凸部領域
92f1及び第三の境界線92cと第四の境界線92dとの間の
凸部領域92f2を通過されるレ−ザビ−ムには、第二の境
界線92bと第三の境界線92cとの間の平面領域92e2を通
過されるレ−ザビ−ムを基準にして、それぞれ、π+2
nπ [rad] の位相差が与えられる。また、第一の境
界線92a或いは第四の境界線92dよりも外側の領域即ち
平面領域92e1,92e3を通過されるレ−ザビ−ムには、凸
部領域92f1,92f2を通過されるレ−ザビ−ムを基準にし
て、それぞれ、さらに、π+2nπ [rad] の位相差
が与えられる。この場合、上記平面領域92e2を通過され
たレ−ザビ−ムの位相と平面領域92e1,92e3を通過され
たレ−ザビ−ムの位相が同一になることは、いうまでも
ない。
【0107】集光素子92を通過されたレ−ザビ−ムのビ
−ムスポット形状は、円形のビ−ムスポットの両サイド
を切断した形状であって、しかも、中央スポットの近傍
に生じるサイドロ−ブが大幅に低減された状態として提
供される。従って、ビ−ムスポットの光強度のピ−クレ
ベルを低減することなく、ビ−ムスポットの幅 (大き
さ) を、トラックに記録されているピットを確実に読み
だすことのできるサイズにできる。
【0108】図25には、図23及び図24に示されている集
光素子とは、異なる変形例が示されている。
【0109】図25によれば、集光素子94は、第一の境界
円94aを介して区分される第一の領域94b、第一の境界
円94aと実質的に同心円状に形成された第二の境界円94
c、第二の境界円94cと第一の境界円94aとのあいだに
規定される第二の領域94d、及び、第二の境界円94cよ
りも外側に規定される周辺領域94eを有している。
【0110】第一の領域94bは、光透過率に制限が与え
られることなく形成され、入射される全てのレ−ザビ−
ムを通過可能である。また、第二の領域94dは、第一の
領域94bよりも僅かに光透過率が低く形成され、第三の
領域94eは、第二の領域94dよりもさらに光透過率が低
く形成されている。
【0111】集光素子94を通過されたレ−ザビ−ムに
は、中心から周辺部に向かって概ね均一に光強度分布が
減少する特性が提供される。この結果、光ディスク上の
集光スポットの (図示しない) 光強度分布の断面形状
は、例えば、図6 (c) 或いは図12 (d) に比較して直
線状に規定されるとともに、概ね直角二等辺三角形また
は円錐状に近似される。この場合、集光素子94から出射
されたレ−ザビ−ムの光強度は、光源である半導体レ−
ザに入力される電流の大きさに概ね比例される。従っ
て、集光素子94を介してレ−ザビ−ムの光強度を概ね直
線的に変化させることで、例えば、複数の光強度を有す
るレ−ザビ−ムによって記録媒体に多値のデ−タを記録
する際に、記録マ−クの大きさを容易に変化させること
ができる。
【0112】図26によれば、集光素子96は、互いに非平
行に配置された第一及び第二の境界線96a及び96bによ
って区分されるとともに、境界線96a及び96bの内側に
規定された凸部領域96c、及び、境界線96a及び96bの
外側に規定された第一及び第二の平面領域96d,96eを
有している。この集光素子96では、境界線96a及び96b
の内側の領域即ち凸部領域96cは、図2における光ディ
スク22に記録されている情報即ち図示しないピットが配
列される (図示しないトラックの接線) 方向に対して沿
って配置される。
【0113】この集光素子96によれば、集光素子96に入
射されたレ−ザビ−ムのビ−ムスポットは、図示しない
トラックに沿って、一端が他端よりも大きな半径を有す
る変形長楕円状、即ち、水滴状或いは卵形の断面を有す
るスポットに変換される。このことは、光ディスクに記
録される記録マ−ク即ちピットの形状、特に、幅を均一
にするために有益である。即ち、集光素子96を通過され
たレ−ザビ−ムのビ−ムスポットの形状は、集光素子96
における境界線96a及び96bの傾き (凸部領域96cの形
状) 及び広がりの方向に依存することから、ビ−ムスポ
ットの形状が、光ディスク上でのピットの先端に対応さ
れる側が後端側よりも大きな半径を有する変形長楕円に
なるよう凸部領域96cの形状を規定することで、ピット
を形成するために必要なレ−ザビ−ムの強度を、ピット
の後端側に向かって次第に減少させることができる。
【0114】従って、従来、ピットの幅を一定に維持す
るために利用されていた複雑なビ−ム制御、例えば、1
つのピットを記録する際にレ−ザビ−ムの光強度をピッ
トの先端部に対応する位置と後端部に対応する位置で変
化させる、等の方法が不要になる。
【0115】図27は、図26に示されている集光素子の変
形例を示している。
【0116】図から明らかなように、集光素子96は、図
26に示されている集光素子96に比較して、分割線の位置
96a,96b及び分割線を介して分割された領域96c,96
d及び96eの形状が異なる以外は、実質的に同一の構造
が与えられている。従って、図26に既に示されている集
光素子と実質的に同様に機能することはいうまでもな
い。
【0117】図28には、図5に示されている集光装置の
別の変形例が示されている。
【0118】図28によれば、集光素子即ちレンズ 100
は、平面から見た状態で実質的に平行な第一及び第二の
境界線 102a及び 102bによって区分されるとともに、
レンズの外形表面領域 104から切欠かれた状態の凹部領
域 106を有している。即ち、レンズ 100は、凹部領域 1
06をはさんで、概ね等しい面積に規定された第一及び第
二の外形表面領域 104a及び 104bと凹部領域 106から
構成される。尚、凹部領域 106は、図2における光ディ
スク22に記録されている情報即ち図示しないピットが配
列される (図示しないトラックの接線) 方向に対して直
交するよう配置される。また、上記凹部領域 106と上記
2つの外形表面領域 104a及び 104bの表面には、互い
に等しい屈折力が得られるよう規定された曲率 (同一で
はない) が与えられる。
【0119】この集光素子 100によれば、凹部領域 106
と、境界線 102a及び 102bを介して凹部領域 106と分
離された2つの外形表面領域 104a及び 104bとの間
に、既に説明した超解像が生じる。即ち、凹部領域 106
を基準とした場合、2つの外形表面領域 104a及び 104
bを通過されるレ−ザビ−ムの位相は、π+2nπ [r
ad] シフトされる。従って、既に説明したように、2
つの外形表面領域 104a及び 104bと凹部領域 106との
面積比を最適化することで、集光素子 100を通過された
レ−ザビ−ムのビ−ムスポット形状を (図2に示されて
いる) 光ディスク22の (図示しない) トラック1本とこ
のトラックに記録されているピットのみをカバ−する幅
に制限することができる。
【0120】尚、集光素子 100は、予め決められた曲率
を有することから、集光素子 100を通過されたレ−ザビ
−ムは、ビ−ムスポットの形状が円形のビ−ムスポット
の両サイドを切断した形状に規定され、その一方で、所
望のビ−ムスポット径に集束される。また、中心ビ−ム
スポットの周囲に生じるサイドロ−ブによって2次的に
発生される、隣接トラックからのクロスト−クを低減で
きる。
【0121】図29には、図28に示されている集光素子の
変形例が示されている。
【0122】図29よれば、集光素子 110は、平面から見
た状態で実質的に平行な第一乃至第四の境界線 112a乃
至 112dによって区分されるとともに、レンズの外形線
114から突出された2つの凸部領域 116a及び 116bを
有している。また、レンズの外形線 114は、この2つの
凸部領域 116a及び 116bを介して第一乃至第三の外形
表面領域 118a, 118b及び 118cに区分されている。
尚、集光素子 110の実質的に中央部に位置される第二の
外形表面領域 118bは、図2における光ディスク22に記
録されている情報即ち図示しないピットが配列される
(図示しないトラックの接線) 方向に対して直交するよ
う配置される。また、第二の外形表面領域118bを基準
として、2つの凸部領域 116a及び 116bを通過される
レ−ザビ−ムの位相は、π+2nπ [rad] シフトさ
れる。一方、2つの凸部領域 116a及び 116bよりも外
側に位置される第一及び第三の外形表面領域 118a及び
118cを通過されるレ−ザビ−ムの位相は、2つの凸部
領域 116a及び 116bに比較して、さらにπ+2nπ
[rad] シフトされる。当然のことながら、第二の外
形表面領域 118bを通過されるレ−ザビ−ムの位相と第
一及び第三の外形表面領域 118a及び 118cを通過され
るレ−ザビ−ムの位相は、同一に規定される。
【0123】この集光素子 110を通過されたレ−ザビ−
ムのビ−ムスポット形状は、円形のビ−ムスポットの両
サイドを切断した形状であって、しかも、中央スポット
の近傍に生じるサイドロ−ブが大幅に低減された状態と
して提供される。従って、ビ−ムスポットの光強度のピ
−クレベルを低減することなく、ビ−ムスポットの幅
(大きさ) を、トラックに記録されているピットを確実
に読みだすことのできるサイズにできる。また、上記集
光素子 110は、予め決められた曲率を有することから、
集光素子 110を通過されたレ−ザビ−ムは、所望のビ−
ムスポット径に集束される。
【0124】図30には、図29に示されている集光素子の
変形例が示されている。
【0125】集光素子 120は、図29に示されている集光
素子と実質的に同一に機能する例であって、集光素子 1
20の屈折面に、平面から見た状態で実質的に平行な帯状
の光学多層膜 122a及び 122bが提供されたものであ
る。光学多層膜 122a及び 122bは、位相変化層或いは
屈折率変化層若しくは光透過率変化層であって、既に説
明した図4或いは図21の集光素子と同様の方法で形成さ
れる。また、レンズの外形線 124は、上記光学多層膜 1
22a及び 122bを介して第一乃至第三の外形表面領域 1
26a, 126b及び 126cに区分されている。尚、上記光
学多層膜 122a及び 122bは、他の実施例と同様に、集
光素子 120の実質的に中央部に位置される第二の外形表
面領域 126bが (図示しない) トラックの接線の方向に
対して直交するよう配置される。
【0126】この集光素子 120によれば、既に説明した
集光素子 110と同様に、第二の外形表面領域 126bを基
準として、光学多層膜 122a及び 122bを通過されるレ
−ザビ−ムの位相は、π+2nπ [rad] シフトされ
る。また、光学多層膜 122a及び 122bよりも外側に位
置される第一及び第三の外形表面領域 126a及び 126c
を通過されるレ−ザビ−ムの位相は、多層膜 122a及び
122bに比較して、さらにπ+2nπ [rad] シフト
される。同様に、第二の外形表面領域 126bを通過され
るレ−ザビ−ムの位相と第一及び第三の外形表面領域 1
26a及び 126cを通過されるレ−ザビ−ムの位相は、同
一に規定される。
【0127】図31は、この発明のいづれかの実施例であ
る集光素子が利用されている装置の一例であって、レ−
ザビ−ムプリンタ装置に組込まれ、感光体に対してレ−
ザビ−ムを照射するための光学装置としての例が示され
ている。
【0128】プリンタ装置 150は、レ−ザビ−ムを発生
する半導体レ−ザ (光源) 152、この半導体レ−ザ 152
からのレ−ザビ−ムを偏向する偏向装置 156、この偏向
装置156を介して偏向されたレ−ザビ−ムに対応する静
電潜像が形成される感光体ドラム 160、及び、この感光
体ドラム 160に形成された静電潜像を可視化するととも
に、記録用紙にプリントアウトするための (図示しな
い) 画像出力部を有している。尚、感光体ドラム 160の
近傍であって、感光体ドラム 160の画像形成領域に影響
を与えない位置には、後述する主走査方向に関するレ−
ザビ−ムの水平同期を検出するための水平同期検出器 1
80が配置されている。
【0129】半導体レ−ザ 152と偏向装置 156との間に
は、レ−ザ 152からのレ−ザビ−ムに関するビ−ム断面
形状を、レ−ザビ−ムプリンタ装置として利用する際に
要求される大きさに絞り込むための偏向前光学系 154が
配置されている。また、偏向装置 156と感光体ドラム 1
60との間には、上記偏向装置 156を介して感光体ドラム
160に概ね直線状に照射される上記レ−ザビ−ムに関
し、ドラム 160におけるすべての位置で実質的に等速に
なるよう、上記レ−ザビ−ムをドラム 160に結像させる
ための偏向後光学系 158が位置されている。
【0130】偏向前光学系 154は、レ−ザ 152からの発
散性のレ−ザビ−ムを平行ビ−ムにするコリメ−トレン
ズ 162、このコリメ−トレンズ 162を介してコリメ−ト
されたレ−ザビ−ムのビ−ム断面形状即ちビ−ムスポッ
トの大きさを十分に小さくする集光素子 164、この集光
素子 164を通過され、ビ−ムスポットの大きさが十分に
小さくされたレ−ザビ−ムを上記偏向装置 156の反射面
に対して垂直に入射させるためのシリンドリカルレンズ
166などから構成される。上記集光素子 164には、既に
説明したこの発明の実施例である超解像光学素子 (図
5,図21及び図22など) が利用される。シリンドリカル
レンズ 166は、上記偏向装置 156における偏向方向 (後
述する反射面の回転方向、即ち、一般には主走査方向と
呼ばれる)に直交する方向即ち副走査方向にのみ屈折力
が与えられている。
【0131】偏向装置 156は、複数の反射面が周状に配
置され、回転可能に形成されているポリゴナルミラ− 1
68、このポリゴナルミラ− 168を所望の速度で回転させ
るモ−タ 170などを有している。ポリゴナルミラ− 168
における反射面の形状は、後述するfθレンズとの組合
わせに応じて、平面或いは非球面のいづれかに形成され
ている。
【0132】偏向後光学系 158は、上記レ−ザビ−ムに
対して所望の光学特性を与える第一及び第二のfθレン
ズ 172及び 174、第二のfθレンズ 174を通過されたレ
−ザビ−ムを上記感光体ドラム 160に向かって折曲げる
出射ミラ− 176などを含んでいる。第一のfθレンズ 1
72は、非球面fθレンズであって、上記シリンドリカル
レンズ 166に関し、屈折力が与えられている方向と実質
的に同一の方向 (即ち副走査方向) に概ね等しい屈折力
が与えられている。第一のfθレンズ 172は、上記偏向
装置 156の各反射面の傾きに起因する、感光体ドラム 1
60上でのレ−ザビ−ムのずれを低減するとともに、上記
偏向装置 156の各反射面毎に、ライン状に照射される上
記レ−ザビ−ムの上記感光体ドラム 160上で位置を、上
記各反射面の回転角と比例させるために利用される。一
方、第二のfθレンズ 174は、上記偏向装置 156におけ
る偏向方向即ち主走査方向に関してのみ屈折力が与えら
れているト−リックレンズであって、第一のfθレンズ
172と協働することで、上記偏向装置 156の各反射面毎
にライン状に照射される上記レ−ザビ−ムの上記感光体
ドラム 160上で位置を、上記各反射面の回転角と比例さ
せる。
【0133】感光体ドラム 160には、図示しない駆動機
構が配置されている。感光体ドラム160は、この駆動機
構を介して所望の方向即ち上記主走査方向に直交する副
走査方向に所望の速度で回転される。
【0134】水平同期検出器 180は、上記第二fθレン
ズ 174を通過され、上記感光体ドラム 160へ向かうレ−
ザビ−ムの一部を検出するとともに、図示しない制御装
置に水平同期信号を供給する。
【0135】図示しない入力装置を介して、プリントア
ウトすべき画像情報を含む2値の印字信号が入力される
と、印字信号に応じて半導体レ−ザ 152から出力される
レ−ザビ−ムがオン/オフされる。この断続的にオン/
オフされた状態のレ−ザビ−ムは、コリメ−トレンズ 1
62を介して平行ビ−ムに変換された後、集光素子 164を
介して十分に小さなビ−ムスポットを有する集束ビ−ム
に変換される。集光素子 164を通過されたレ−ザビ−ム
は、ポリゴナルミラ− 168の複数の反射面に導かれ、各
反射面の回転とともに感光体ドラム 160に向かって等角
速度で連続的に反射される。この反射されたレ−ザビ−
ムは、第一及び第二のfθレンズ 172,174を介して各
反射面の回転と感光体ドラム 160上での位置が比例され
て、感光体ドラム 160上に概ね直線状に照射される。
【0136】感光体ドラム 160に導かれたレ−ザビ−ム
は、画像情報としてオン/オフされた状態であることか
ら、感光体ドラム 160には、レ−ザビ−ムのオン/オ
フ、即ち、画像情報に対応する静電潜像が形成される。
この静電潜像は、図示しない現像装置によってトナ−な
どの可視化剤が供給されることで現像され、図示しない
給紙装置から給送される記録用紙に上記トナ−が転写さ
れたのち、図示しない定着装置を介して上記トナ−が記
録用紙に固着されてハ−ドコピ−としてプリントアウト
される。この場合、上記集光素子 164は、既に説明した
ように、レ−ザビ−ムのビ−ムスポットをより小さくで
きることから、解像力の高い精細なハ−ドコピ−が得ら
れる。また、集光素子 164は、レ−ザビ−ムの強度を増
大させることから、上記偏向装置 156におけるポリゴナ
ルミラ− 168を高速で回転可能にする。従って、印時速
度の高いプリンタ装置が提供される。
【0137】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、 1) 光源からの光ビ−ムが結像される位置におけるビ−
ムスポットサイズを小さくできるとともに、サイドロ−
ブを大幅に低減ができる。この場合、光源からの光ビ−
ムの集光効率が十分に確保されることから、光源を大型
化及び排熱に関して考慮する必要がなくなる。
【0138】2) 構造が簡単であることから、製造コス
トが低減される。
【0139】3) 対物レンズ或いは偏光ビ−ムスプリッ
タと兼用できることから、光学系全体を軽量、且つ、小
型にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である集光素子 (アポダイ
ザ) を示す概略図。
【図2】図1に示されている集光素子が組込まれる光学
ヘッド装置を示す概略平面図。
【図3】図1に示されている集光素子の変形例を示す概
略図。
【図4】図1に示されている集光素子の変形例を示す概
略図。
【図5】図1に示されている集光素子とは、別の実施例
を示す概略図。
【図6】図1に示されている3領域構造アポダイザと集
光効率との関係を示すグラフ。
【図7】図1に示されている3領域構造アポダイザに対
して均一強度分布を有する光を入射させた場合の特性を
示すグラフ。
【図8】図1に示されている3領域構造アポダイザに対
してガウス強度分布を有する光を入射させた場合の特性
を示すグラフ。
【図9】図1に示されている3領域構造アポダイザを通
過した光ビ−ムにおける中心ビ−ムスポットのビ−ム強
度とサイドロ−ブ強度との相対強度を示すグラフ。
【図10】図1に示されている3領域構造アポダイザを
4領域構造に変形した状態で、円環開口部と中心開口と
の比を変化させつつ、ガウス強度分布を有する光を入射
させた場合の特性を示すグラフ。
【図11】図1に示されている3領域構造アポダイザを
4領域構造に変形し、この4領域構造アポダイザを通過
した光ビ−ムにおける中心ビ−ムスポットのビ−ム強度
とサイドロ−ブ強度との相対強度を示すグラフ。
【図12】図1に示されている3領域構造アポダイザを
4領域構造に変形したアポダイザ(特性のみ、図11及び
図12に示されている) とは異なる4領域構造アポダイザ
と集光効率との関係を示すグラフ。
【図13】図12に示されている4領域構造アポダイザに
対してガウス強度分布を有する光を入射させた場合の特
性を示すグラフ。
【図14】図12に示されている4領域構造アポダイザを
通過した光ビ−ムにおける中心ビ−ムスポットのビ−ム
強度とサイドロ−ブ強度との相対強度を示すグラフ。
【図15】この発明のアポダイザを図2に示されている
光ディスク装置に組込んだ場合の再生信号への影響を示
すグラフ (トラックの進行方向に関するクロスト−クの
変化) 。
【図16】この発明のアポダイザを図2に示されている
光ディスク装置に組込んだ場合の再生信号への影響を示
すグラフ。
【図17】この発明のアポダイザを図2に示されている
光ディスク装置に組込んだ場合の再生信号への影響を示
すグラフ (トラックを横切る方向に関するクロスト−ク
の変化) 。
【図18】従来から利用されている超解像光学素子に対
して均一強度分布を有する光を入射させた場合の特性を
示すグラフ。
【図19】従来から利用されている超解像光学素子に対
してガウス強度分布を有する光を入射させた場合の特性
を示すグラフ。
【図20】従来から利用されている超解像光学素子と集
光効率との関係を示すグラフ。
【図21】図5に示されている集光素子の変形例を示す
概略図。
【図22】図5に示されている集光素子の別の変形例を
示す概略図。
【図23】図1及び図5に示されている集光素子のさら
に別の実施例を示す概略図。
【図24】図23に示されている集光素子の変形例を示す
概略図。
【図25】図23に示されている集光素子の別の変形例を
示す概略図。
【図26】図23に示されている集光素子のさらに別の変
形例を示す概略図。
【図27】図23に示されている集光素子のまたさらに別
の変形例を示す概略図。
【図28】図5に示されている集光素子のさらに別の変
形例を示す概略図。
【図29】図28に示されている集光素子の変形例を示す
概略図。
【図30】図28に示されている集光素子の別の変形例を
示す概略図。
【図31】この発明の超解像光学素子が組込まれるプリ
ンタ装置の一例を示す概略図。
【符号の説明】
10…集光素子 (アポタイザ) ,10a…周辺凹領域,10b
…環状凸領域,10c…円状凹領域。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射された光を波面分割するための少なく
    とも3つの光分割領域を有し、それぞれの領域に入射さ
    れる光に対し、互いに隣接する領域毎に異なる光学特性
    を与える集光装置。
  2. 【請求項2】入射された光を波面分割するための少なく
    とも3つの光分割領域を有し、それぞれの領域に入射さ
    れる光に対し、互いに隣接する領域毎に、それぞれの光
    の位相を概ねπ+2nπ [rad] ずつ転移させる集光
    装置。
  3. 【請求項3】上記3つの光分割領域は、実質的に等しい
    光路長を有する第一及び第三の領域と、この第一及び第
    三の領域とは異なる光路長を有する第二の領域によって
    形成される請求項2記載の集光装置。
  4. 【請求項4】上記3つの光分割領域は、実質的に等しい
    屈折力を有する第一及び第三の領域と、この第一及び第
    三の領域とは異なる屈折力を有する第二の領域によって
    形成される請求項2記載の集光装置。
  5. 【請求項5】入射された光を波面分割するための少なく
    とも3つの光分割領域を有し、それぞれの領域に入射さ
    れる光に対し、互いに隣接する領域毎に光強度を変化さ
    せる集光装置。
  6. 【請求項6】光源と、 入射された光を波面分割するための少なくとも3つの光
    分割領域を有し、それぞれの領域に入射される光に対
    し、互いに隣接する領域毎に異なる光学特性を与える集
    光装置と、 この集光装置を通過された光を対象物に導くとともに、
    対象物で反射され、再び戻された光を上記対象物へ導か
    れる光から分離する手段と、 この分離手段を介して分離された光から上記対象物に記
    録されている情報を再生する手段とを含む情報再生装
    置。
  7. 【請求項7】光源と、 入射された光を波面分割するための少なくとも3つの光
    分割領域を有し、それぞれの領域に入射される光に対
    し、互いに隣接する領域毎に異なる光学特性を与える集
    光装置と、 この集光装置を通過された光が供給されることで静電潜
    像が形成される記録媒体と、 この記録媒体に形成された上記静電潜像を可視化すると
    ともに、被転写材上に出力する手段とを含む画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0683484A1 (en) * 1994-05-17 1995-11-22 Nec Corporation Optical head system
JP2010170601A (ja) * 2009-01-21 2010-08-05 Konica Minolta Opto Inc 偏光ビームスプリッタ、光ピックアップおよび位相板
CN103487854A (zh) * 2012-06-08 2014-01-01 株式会社东芝 变迹器制造方法及光学模块

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