JPH05195717A - 構造物における隙間の溶接方法 - Google Patents

構造物における隙間の溶接方法

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JPH05195717A
JPH05195717A JP4212696A JP21269692A JPH05195717A JP H05195717 A JPH05195717 A JP H05195717A JP 4212696 A JP4212696 A JP 4212696A JP 21269692 A JP21269692 A JP 21269692A JP H05195717 A JPH05195717 A JP H05195717A
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welding
gap
nozzle chamber
refractory material
inner cylinder
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JP4212696A
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Ralph R Barber
ラルフ・リッキー・バーバー
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Original Assignee
Westinghouse Electric Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/02Seam welding; Backing means; Inserts
    • B23K9/035Seam welding; Backing means; Inserts with backing means disposed under the seam
    • B23K9/0358Seam welding; Backing means; Inserts with backing means disposed under the seam the backing means being a ring or sleeve

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気タービンの製造及び修理において、特異
な幾何学的形態を含む構造物の隙間を溶接する方法を提
供する。 【構成】 本発明の溶接方法は、蒸気タービンの製造中
及び修理に際し、該タービンの構造物即ち内側シリンダ
30とノズル室40との間に存在する隙間50を溶接す
るのに理想的に適している。この溶接方法は、好ましく
は、構造物を反転した状態で、重力の作用下で、隙間5
0の一側に耐火性材料60を付加することのより達成さ
れる。耐火性材料を付加したならば隙間50を溶接す
る。溶接過程の完了で耐火性材料を除去する。この溶接
方法によれば、精密な初期ルートの制御溶接の必要性を
伴わず、両側で露出している隙間に実質的に均質な溶接
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
【背景分野】本発明は、溶接方法に関するものである。
特に、本発明は、両側に露出している隙間を有する構造
物を溶接するための方法、特に、蒸気タービンにおける
ノズル室と内側筒部との間に存在する領域を溶接するた
めの方法に関するものである。
【0002】
【従来技術の説明】1つの側から接近が実際上殆ど不可
能である構造物の隙間の溶接は、溶接及び仕上加工の観
点から、特異な溶接上の問題を呈している。溶接を、一
様に均等な仕上品質で行わなければならない場合には、
溶接領域に対する熱入力を調整する目的で、非常に制御
された溶接手順を採らなければならない。このような制
御溶接方法は、母材が、変形し不均質な溶接仕上を生ぜ
しめ得る点まで加熱しないようにするために必要であ
る。他方、熱入力を過度に減少すると不完全な溶接が結
果として生じ得る。更に、溶接手順は、溶接すべき種々
の合金の種類により複雑化される。過度に少ないか或は
過度に多い熱入力を与えることなく構造要素を溶接する
のに適切な量のエネルギを誘起するためには、熱入力に
対し種々の溶接パラメータが要求される。
【0003】このような溶接条件は、例を挙げて説明す
ることにより最も良く理解されるであろう。高圧蒸気タ
ービンの内側筒部の製造及び修理中には、ノズル室と内
側筒部との間に存在する隙間を封止し、これ等の2つの
構造要素を結合するのに溶接が用いられる場合がある。
この溶接は、これ等の2つのタービン構成要素の特異な
幾何学的形状が原因で極めて困難な作業である。ノズル
室と内側筒部とが出合う箇所には、約0.025cm
(0.01in)幅の狭い隙間が形成される。この隙間
の下側には、内側筒部とノズル室の壁とにより、約1.
6cm(0.6in)幅の下部空洞が画成される。この
空洞は、内側筒部から外側筒部に向かう方向に溶接を適
切に行うのには余りにも狭すぎる。
【0004】従来の溶接手順においては、溶接に表面欠
陥或は内部欠陥を生ぜしめることなく、内側筒部とノズ
ル室とを溶接するのに幾つかのそれぞれ独立した技術が
用いられていた。これ等の技術における主たる相違は
“ルート・パス(初層溶接)”として知られている溶接継
手の重要な初層部分を形成するのに用いられる方法にあ
った。この初層溶接、即ち“ルート・パス”は、主とし
て、上述の狭い隙間に、内側筒部とノズル室の2つの材
料を溶融するのに充分な熱を加えることによって内側筒
部にノズル室を融合するものである。
【0005】欠陥のないルート・パスを信頼性良く実現
し且つ同時に実質的に平坦で且つ隣接の下側空洞と同面
関係にある下部表面を同時に形成する目的から、幾つか
の種類のパラメータが試みられている。過度に少ない熱
を加えた場合には、不完全な融合が生じ不連続部に局部
応力集中を招来するであろう。また、過度に多い熱を加
えた場合には、高温のルート・パス材料(初層溶接材
料)の表面張力が不充分になって、溶融した領域が、重
力の作用下でサギング、ドリッピング或は“溶断(burni
ng through)"を阻止することができず、そのため、下部
空洞に不規則な表面が生じ、それにより望ましからぬ応
力集中が招来される。
【0006】優れた品質の初層溶接を行う試みとして従
来用いられていた多くの技術においては、狭い隙間近傍
おける予備溶接継手の形状の変更が行われていた。幾つ
かの例を上げれば、(1)ルート領域上方の隙間のいず
れかの側に沿って垂直方向のリップ或はリムを付加し
て、継手溶融中に狭い隙間領域内に流入する余剰金属材
料を設けること、(2)溶融中に継手に流入する金属が
下部空洞表面を越えて垂れ下がらないように、下部空洞
における隙間に心出しして、逆V形状に材料を除去する
こと、(3)上記2つの方法を組み合わせること、及び
(4)ルート領域の厚さ(狭い隙間により結合された上
部及び下部空洞間の間隔)を増加して、高いルート・パ
ス熱入力を加え且つサギングの傾向を最小限度に抑制し
つつ良好な融合を行うことが挙げられる。
【0007】他の方法においては、熱入力量及び“ルー
ト”領域を溶融する速度の変更、ルート・パスに対する
余剰溶加金属の付加並びにそれぞれ継手の半分を構成す
るノズル室及び内側筒部の予備加熱の種々の組み合わせ
を含めルート・パス溶接手順のパラメータにおける種々
な変更が行われている。しかし、これ等の方法は、いず
れも成功裡に適用し得る事例の数に限りがあり、例え
ば、ルート・パス品質が悪いことから他の変更方法を開
発する必要性に迫られるという性質のものであった。
【0008】重要なルート・パス溶接が一旦完了したな
らば、通常、初期“ルート”層、即ち、初層溶接の再溶
融を回避し、その時点までに達成された所望の品質の損
失を招来しないようにするために、低減された熱入力レ
ベルで幾つかの溶接層が付加される。この段階におい
て、溶接継手には幾つかの欠陥が導入される。と言うの
は、初層の再溶融を回避せんがために、“ルート”層に
対する後続の溶接層の完全な融合或はこれ等の層間の完
全な融合を実現するには不充分な熱入力しか加えられな
いからである。これ等の中間溶接パスを行った後に、よ
り高い熱入力、高い付着速度及び比較的に緻密でないプ
ロセス制御を用いる等、幾つかの溶接方法の内の任意の
方法により、溶接の残存部を充填することができる。
【0009】上述の状況に鑑み、一般に溶接分野、特に
蒸気タービンの製造及び修理において、上述のような特
異な幾何学的形態を含む構造物の隙間を溶接する方法に
対する必要性が存在する。
【0010】
【発明の概要】本発明は、その広い意味において、隙間
の両側が露出している構造物に存在する隙間を溶接する
方法を提供するものである。本発明のこの溶接方法にお
いては、上記隙間に隣接し上記構造物の一側に耐火性材
料を加える。次いで、構造物の反対側から該隙間の溶接
を行う。溶接の完了後、耐火性材料を構造物から除去す
る。その結果形成される溶接は、耐火性材料が設置され
た箇所に均質で実質的に平坦な溶接表面を有する。従っ
て、この表面は、比較的に平滑な表面を得るための機械
仕上げを必要としない。
【0011】また、本発明は、蒸気タービン内のノズル
室を内側筒部に溶接するための方法をも提供する。蒸気
タービンの組み立て中或は修理中においては、ノズル室
及び内側筒部はそれぞれの境界部で隙間により分離され
ている。この隙間の上方には、ノズル室及び内側筒部の
上側表面により画成される上部空洞が存在する。また、
この隙間の下方には、ノズル室及び内側筒部の下側表面
により画成される下部空洞が存在する。
【0012】本発明は、内側筒部とノズル室とを溶接す
るための方法を提供する。ノズル室及び内側筒部は、互
いに相対的に静止位置に固定される。次いで、上記隙間
に隣接して上記下部空洞内に耐火性材料を加える。しか
る後、隙間の上方から溶接作業を行うことにより上記ノ
ズル室及び内側筒部の境界部を溶接結合する。次いで、
下部空洞から耐火性材料を除去する。この方法によれ
ば、耐火性材料が配設された箇所に隣接し均質で実質的
に平坦な下側溶接表面が得られる。
【0013】本発明によれば、溶接過程中好適な付加的
段階を用いることができる。即ち、重力の作用下で耐火
性材料が所定位置に流入するように、耐火性材料の付加
前にタービン構造を反転することができる。耐火性材料
の付加後、溶接作業を行うためにタービン構造をその通
常の位置に戻す。溶接作業は、GTAW(ガス・タング
ステン・アーク溶接)溶接方法を用いて実施するのが有
利である。溶接過程は2段階で行うことができる。第1
の段階においては、内側筒部及びノズル室の境界部の結
合を行うために隙間上に溶接を行い、第2の段階では、
溶接材料で上部空洞の一部分を充填するために、第1番
目の溶接に隣接して次の溶接動作を遂行する。
【0014】
【好適な実施例の詳細な説明】本発明は、1つの表面か
らの溶接作業の遂行が実際上不可能で被溶接領域の下側
に、溶接過程中被溶接金属がサギングしたり或は落下す
る空き空間が存在するような幾何学的形態で配置された
構造物における隙間を溶接する新規な方法に関するもの
である。
【0015】本発明の実際的な適用と関連し且つ本発明
の方法の詳細を適切に説明するために、以下、本発明
を、蒸気タービン内に存在するノズル室と内側筒部との
間に形成すべき溶接と関連して説明する。本発明はこの
ような溶接条件に理想的な程に適しているが、本発明の
方法は、この種の用途に制限されるものではなく、溶接
技術分野の専門家には明らかな種々の用途も本発明に包
含されるものであると理解されたい。
【0016】図1を参照すると、蒸気タービンの部分横
断面図が示してある。即ち、蒸気タービンの上半分、即
ち、ロータの中心線の直ぐ上方の領域が示してある。本
発明の説明に際して関係のある蒸気タービンの主要な構
成要素は、蒸気入口10、外側筒部20、内側筒部30
及びノズル室40である。蒸気タービンの製造中、或は
場合により蒸気タービンの修理に際して、内側筒部30
とノズル室40との間における溶接作業が要求される。
【0017】図2には、図1に破線領域IIで示した被溶
接領域の拡大図(正規の寸法関係にはない)が示してあ
る。図2から明らかなように、ノズル室40及び内側筒
部30の境界部の下側[本明細書においては、筒部下面
(下側表面)34及びノズル下面(下側表面)44によっ
て画成される下部空洞45と称する]は、比較的長く且
つ狭い領域である。典型例として、下部空洞45は、約
1.6cm(0.6in)の幅を有し、360°に亙る溶接
を要求する円筒形であり、しかも約10.2cm(4i
n)の深さを有している。この領域は、溶接作業に対し
特殊な問題を呈する。第1に、この領域は比較的接近が
困難であるために、下部空洞45の領域から隙間50を
充填するための溶接を行うのが実際上、非常に困難であ
る。第2に、筒部上面(上側表面)32及びノズル上面
(上側表面)42により画成される隙間50の上側(上
部空洞35と称する)から溶接する場合には、ノズル室
40又は内側筒部30の母材及び溶接材料が下部空洞4
5内に落下する可能性がある。第3の問題は、溶接によ
り均質で実質的に平坦な溶接を形成するのが困難なこと
である。その理由は、溶接過程中に、内側筒部30及び
ノズル室40の母材が、溶接過程中の高温や重力の作用
を受けて垂れ下がる(サギングと呼ばれている)ためであ
る。このサギングにより、隙間50が下部空洞45に出
会う領域に隣接し溶接の底部には不均質な溶接表面が生
じ、その結果、この表面に応力集中領域が生ずる。ま
た、この下側の溶接表面は、接近が不可能であるため
に、均質で実質的に平坦な表面に機械加工することはで
きない。
【0018】本発明によれば、被溶接構造の幾何学的形
態が、既述の問題の幾つかを呈している状況下で、均質
で実質的に平坦な溶接を実現することができる溶接方法
が遂行される。図3を参照し、再び蒸気タービンを例に
とって述べると、同図には、当該構造物が溶接準備状態
で示してある。
【0019】先ず、被熔接構造物は、溶接過程中移動し
ないように静止位置に固定すべきである。多くの場合、
この静止固定は構造物の本来的な特徴である。蒸気ター
ビンのノズル室/内側筒部境界部の場合には、ノズル室
境界部46及び内側筒部境界部36を相対的に位置固定
するための段階を踏まなければならない。
【0020】次いで、隙間50の近傍で下部空洞45内
に耐火性材料60の添着を行う。下部空洞45内に耐火
性材料60を添着するためには、任意の利用可能な手段
を用いることができよう。例えば、耐火性材料60を下
部空洞45内にポンプ供給しても良いし或は下部空洞4
5内に嵌着することができる工具を用いて添着し、該耐
火性材料60を所定位置に拡延するようにしても良い。
【0021】耐火性材料としては、典型的に、添着時に
約1〜1.5g/cm3(60〜90ポンド/立方フィー
ト)の範囲内にある密度を有し、約0.2〜約0.7g/
cm3(約15〜45ポンド/立方フィート)の範囲内
の乾燥密度を有するセラミック繊維を母材とする混合物
が挙げられる。典型的な耐火性材料の例は、アルミナ、
粘土及び酸化マグネシウムのような添加物を含むシリカ
ベースの混合物がある。この種の材料は、約1260℃
(230°F)までの温度に耐えることができ、そして
0.04cm2(0.06平方in)のような小さい実効横
断面積を有する(下部空洞45のような)空隙及び亀裂
を容易に充填することができるような湿潤粘性を有して
いる。耐火性材料のこの粘性により、耐火性材料は、下
部空洞45内に添着した場合に隙間50内に流動するこ
とはない。この種の耐火性材料は、普通、ロストワック
ス鋳造及び成形方法で用いられている材料である。具体
的な耐火性材料の例として、米国イリノイ州シカゴ所在
のプリブリコ(Plibrico)社から入手可能な“Plastix
INJEC-TITE LWI 2300”(商品名)がある。本発明と関連
して有用な耐火性材料は、当業者には容易に明らかであ
ろうから、このような材料の完全な一覧を示すのは不要
であろう。
【0022】耐火性材料60は、溶接過程の開始前に硬
化される。耐火性材料60の好適な添着方法は、隙間5
0に隣接する位置に耐火性材料60が重力下で容易に添
着されるように、ノズル室40及び内側筒部30(或は
作業を行っている特定の構造物)を反転することであ
る。そして、耐火性材料60の硬化時に、構造物を図3
に示すようなその通常の位置に戻す。また、後続の溶接
過程中、耐火性材料が所定位置に残存することを確保す
るための手段を用いることもできる。このような手段の
例としては、溶接領域の相応の構造設計及び外部装置の
使用が含まれる。耐火性材料60の保持を助ける構造設
計の一例としては、ノズル室40及び内側筒部30に形
成されるアンダカットである材料除去表面38を用いる
ことが考えられる。外部装置の例としては、耐火性材料
を所定位置に添着した後に、該耐火性材料60の背部に
配置されるスクリーンもしくは絶縁材料を使用すること
が含まれる。その例として保持手段48が図4に示して
ある。
【0023】溶接過程における次の段階は、隙間50の
表面における溶接の遂行である。図4には、溶接過程が
完了した後の蒸気タービンにおけるノズル室40及び内
側筒部30の断面が示してある。隙間50の幅に依存し
て、溶接された境界部72は、溶接過程中に融合された
内側筒部30及びノズル室40からの溶融金属と共に何
らかの溶接材料70を含むことができる。
【0024】溶接過程は、産業分野で周知の任意の溶接
技術を用いて達成することができる。図4に示したよう
な蒸気タービンの場合、ノズル室40及び内側筒部30
が約3重量%までのクロム及び約2重量%までのモリブ
デンを含む鋼合金から製造されているので、溶接は、ノ
ズル室40及び内側筒部30に用いられている鋼合金に
類似の材料から造られて案内される溶接ワイヤを用い
て、ガス・タングステン・アーク溶接(GTAW)技術
を用いて行われる。フラックス・コア溶接法或は他のそ
れと同等な溶接法を用いることも可能であることは言う
までもない。尚、溶接に関しては、T.B.ジェファー
ソン及びE.ウッズ著の“金属及びその溶接方法(Metal
s and How to Weld Them)"、ジェイムス・F.リンカー
ン著の“アーク溶接の基礎(Arc Welding Foundation)”
第2版(1983)及び“金属ハンドブック(Metals Hand
book)第9版、ASM(1983)第6巻の“溶接、ろ
う付け及びはんだ付け(Welding,Brazing and Solderin
g)”を参照されたい。尚、これ等の文献の記載内容は参
考までに本明細書において援用する。採用される溶接方
法は、直接的に被溶接構造物及び所望の仕上げ溶接品質
に依存する。溶接が完了したならば、溶接材料70の上
部表面を機械加工して仕上を行い、平滑で実質的に平坦
な表面にする。
【0025】溶接過程は、ワン・パス或は一連の溶接パ
スで完了することができる。上述したノズル室/内側筒
部系においては、高い仕上げ品質の溶接が要求され且つ
上部空洞35内における溶接の深さに起因し、初期ルー
ト・パスを行うことができる。このルート・パス溶接
は、隙間50の360°の周囲に亙り、約0.16cm
(0.06in)から約0.6cm(0.25in)の深さ
まで行われることになろう。複数パスの後続の溶接は、
上部空洞35を約1.9cm(0.75in)から約3.8
cm(1.5in)の深さまで充填するために初期ルー
ト溶接の上部に行うか或は内側筒部30及びノズル室4
0の表面に行う。別法として、溶接過程全体を単一の溶
接パスで達成することもできる。
【0026】溶接過程においては、図4に示すような下
部空洞45内の耐火性材料60の背部で不活性ガス層8
0を使用するのが好ましい。この不活性ガスは、封止部
又はシール82を形成するのに用いられる溶接パテ或は
シーラント材(封止材)を用いて封じ込めることができ
る。この不活性ガス層80は、溶接過程中溶接材料が大
気と反応しないようにするための用心として設けられる
ものである。
【0027】溶接段階が完了したならば耐火性材料60
を除去する。不活性ガス層80及びシーラント82が用
いられている場合には、これ等も、耐火性材料60の除
去前に除去する。耐火性材料60は、除去を行うことが
可能であれば任意の方法を用いて除去することができ
る。図示の溶接方法では、鋭い縁と先の尖った鋼製の工
具の使用が有利である。また、下部空洞45から屑状に
削り取られる耐火性材料60を掃気排出するのに圧縮空
気或は他のガスを使用することができる。
【0028】以上、被溶接ノズル室/内側筒部表面と関
連して本発明を説明したが、ここに開示した原理はま
た、類似の溶接形態を伴う他の構造物にも同等に適用可
能である。更に、上の説明は、本発明の好適な実施例と
関連したものであって、当業者に周知の他の変更や変形
を、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく採用し
得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 蒸気タービンの一部分の部分横断面図であ
る。
【図2】 図1に破線ブロックIIで示した部分に対応す
る図であって、ノズル室及び内側筒部が近接関係にある
蒸気タービン領域を示す部分横断面図である。
【図3】 溶接前に耐火性材料が設けられたノズル室境
界部及び内側筒部境界部の横断面図である。
【図4】 溶接過程後のノズル室境界部及び内側筒部境
界部の横断面図である。
【符号の説明】
30は内側筒部、32は筒部上面(上側表面)、34は
筒部下面(下側表面)、35は上部空洞、36は境界
部、40はノズル室、42はノズル上面(上側表面)、
44はノズル下面(下側表面)、45は下部空洞、46
は境界部、50は隙間、60は耐火性材料。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隙間により分離されたノズル室と内側筒
    部とを有し、該ノズル室及び該内側筒部の各々は、境界
    部、上側表面及び下側表面を有し、該上側表面及び該下
    側表面が上部空洞及び下部空洞を画成している蒸気ター
    ビンにおいて、前記ノズル室を前記内側筒部に接合する
    方法であって、 (a)前記ノズル室及び前記内側筒部を相対的に静止位
    置に互いに固定し、 (b)前記隙間に隣接し前記下部空洞内に耐火性材料を
    適用し、 (c)前記上部空洞の方向から前記隙間において前記内
    側筒部及び前記ノズル室の境界部を互いに溶接する、 諸ステップを含むことを特徴とする、蒸気タービンにお
    けるノズル室の接合方法。
  2. 【請求項2】 隙間により分離されたノズル室と内側筒
    部とを有し、該ノズル室及び該内側筒部の各々は、境界
    部、上側表面及び下側表面を有し、前記上側表面及び下
    側表面は第1の上部空洞及び第2の下部空洞を画成して
    いる蒸気タービンにおいて、前記ノズル室を前記内側筒
    部に接合する方法であって、 (a)前記ノズル室及び前記内側筒部を相対的に静止位
    置に互いに固定し、 (b)前記第2の下部空洞が前記第1の上部空洞の上方
    に位置するように前記内側筒部及び前記ノズル室を反転
    して、前記隙間に隣接して前記第2の下部空洞内に耐火
    性材料を適用し、前記内側筒部及び前記ノズル室を元の
    位置に戻し、 (c)前記耐火性材料の背後に不活性ガスを供給して封
    止材により前記ガスを前記第2の下部空洞内に封じ込
    め、 (d)前記第1の上部空洞の方向から前記隙間において
    前記内側筒部及び前記ノズル室の境界部を溶接し、 (e)前記耐火性材料を除去する、 諸ステップからなる、蒸気タービンにおけるノズル室の
    接合方法。
  3. 【請求項3】 隙間を有し、該隙間の両側が露出してい
    る構造物であって、前記隙間の一側に隣接する閉じ込め
    領域を有し、該閉じ込め領域は溶接の目的で接近不可能
    である、前記構造物における前記隙間の溶接方法におい
    て、 (a)前記閉じ込め領域内に前記隙間に隣接して耐火性
    材料を適用し、 (b)前記閉じ込め領域において前記隙間に隣接する前
    記構造物の他側を溶接する、 諸ステップからなる、構造物における隙間の溶接方法。
JP4212696A 1991-08-23 1992-08-10 構造物における隙間の溶接方法 Pending JPH05195717A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/749,242 US5175411A (en) 1991-08-23 1991-08-23 Method for welding structural gaps
US07/749242 1991-08-23

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