JPH05195226A - セラミック膜の製法 - Google Patents

セラミック膜の製法

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JPH05195226A
JPH05195226A JP1004392A JP1004392A JPH05195226A JP H05195226 A JPH05195226 A JP H05195226A JP 1004392 A JP1004392 A JP 1004392A JP 1004392 A JP1004392 A JP 1004392A JP H05195226 A JPH05195226 A JP H05195226A
Authority
JP
Japan
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whiskers
ceramic
film
substrate
gas
Prior art date
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Pending
Application number
JP1004392A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Aida
比呂史 会田
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】内部に基体2が設置された反応炉1内に、導入
管3よりセラミックス生成用反応ガスを導入すると同時
に、導入管4よりセラミックウイスカーを反応炉1内に
導入し、前記反応ガスの反応により基体2表面にセラミ
ックスを生成させると同時に、前記セラミックウイスカ
ーを前記基体2表面に対して並行に配向するように堆積
させる。 【効果】セラミック膜破壊の主たるモードである垂直方
向への亀裂の発生を効果的に防止し、膜自体の靱性を高
めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、靱性に優れたセラミッ
ク膜の新規製法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、セラミックスは、セラミック原
料粉末を成形し、焼成する方法の他に、そのセラミック
スの優れた特性を広い分野に適用するために、セラミッ
クの膜を形成することが行われている。
【0003】一般に、セラミック膜の製法としては気相
成長法(CVD法)が知られている。この気相合成法
は、例えば、セラミックを生成可能な複数種の反応ガス
を、内部に基体が設置された所定の反応炉内に導入し、
気相中において反応させて基体表面にセラミックス膜を
析出させるものである。
【0004】このような成膜方法によれば、焼結法によ
るセラミックスに比較して焼結助剤等を含まないために
高純度であり、そのセラミックスの本来の特性を引き出
すことができることから、その応用研究が進められてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
の気相成長法によれば、その量産性を高めるために成膜
速度を高める必要があるが、このように高速で成長させ
ると、膜中に積層欠陥が大量に形成されるために、内部
応力が大きくなり、合成した膜に亀裂が生じるという問
題があった。
【0006】また、気相成長法によれば、合成時の結晶
の配向により結晶が柱状に大きくなり、この結晶の異常
成長粒子により膜自体の強度が低下し、膜中の応力によ
り膜が破損する等の問題があった。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
点に対して検討を重ねた結果、セラミックスを気相成長
法により生成させると同時に、セラミックウイスカーを
基板に特定の方向に配向させつつ堆積させて膜中にウイ
スカーを分散させることによりセラミック膜の靱性を高
めることができることを見出した。
【0008】即ち、本発明のセラミック膜の製法は、内
部に基体が設置された反応炉内に、セラミックス生成用
反応ガスを導入すると同時に、セラミックウイスカーを
反応炉内に導入し、前記基体表面に気相成長によりセラ
ミックスを生成させると同時に、前記セラミックウイス
カーを前記基板表面に対して並行に配向するように堆積
させることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、反応ガスにより析出時に、基
体表面にセラミックウイスカーを堆積させることによ
り、膜中にウイスカーを分散させることができる。特
に、セラミックウイスカーを膜に膜表面に対して並行に
配向するように堆積させることにより、膜破壊の主たる
モードである垂直方向への亀裂の発生を効果的に防止
し、膜自体の靱性を高めることができる。
【0010】また、ウイスカーの分散により膜のセラミ
ック結晶の成長が抑制され、巨大な柱状結晶粒の生成を
防止し、比較的微細な結晶粒からなるセラミック膜を得
ることができる。これにより、巨大な柱状結晶粒による
膜の破壊が防止される。
【0011】さらに、本発明の方法によれば、セラミッ
クスの気相成長のみの場合に比較してウイスカーが堆積
することから膜全体の形成速度を高めることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面を参照しつつ説明する。
【0013】図1は、本発明の製法を説明するための概
略配置図である。図中、1は反応炉、2は基体、3はセ
ラミックス生成用反応ガス導入管、4はセラミックウイ
スカー導入管、5は基体を加熱するためのヒータであ
る。
【0014】本発明によれば、反応路1内に所定の基体
5を設置し、その反応炉1にセラミックス生成用の反応
ガスをガス導入管3から反応炉1内に導入する。
【0015】一方、導入管4からは、セラミックウイス
カーが浮遊するガスを反応炉1内に導入する。セラミッ
クウイスカーが浮遊するガスは、例えば、導入管4の途
中に容器6を配置し、この容器6内にウイスカーを入れ
超音波等の手段によりウイウカーを振動させ、その振動
領域にキャリアガスを通過させることにより、キャリア
ガス中にウイスカーを浮遊させることができる。この
時、キャリアガスとしては窒素やAr等の不活性ガスの
他に、セラミック生成用反応ガスを用いることもでき
る。
【0016】そして、基体2をヒータ5により所定の温
度に加熱することにより、基体2表面近傍にて反応ガス
の分解および反応によりセラミックスが生成し、基体2
表面にセラミックスが析出する。
【0017】一方、ウイスカーを含有するガスを基体2
の上方から導入し、ウイスカーを落下させ、基体表面に
堆積させる。この時、ウイスカーは基体2表面に並行な
方向に配向した状態で堆積する。
【0018】本発明によれば、上記反応ガスの分解反応
によるセラミックスの生成と、前記のウイスカーの堆積
とを同時に行うことにより、膜中にセラミックウイスカ
ーが膜の表面に並行な方向に配向して分散したセラミッ
ク膜を得ることができる。
【0019】本発明において用いられるセラミックウイ
スカーとしては、炭化珪素ウイスカー、窒化珪素ウイス
カー、アルミナウイスカー、Tiの炭化物、窒化物、炭
窒化物のウイスカー、炭素ウイスカー等が挙げられ、場
合によってはこれらを組み合わせて用いることもでき
る。一方、これらのウイスカーを分散するセラミックス
膜の成分としては、窒化珪素、炭化珪素、アルミナや、
その他の金属の酸化物、炭化物、窒化物、炭窒化物、ホ
ウ化物、ケイ化物等が挙げられ、これらも場合により組
み合わせて用いることもできる。
【0020】本発明におけるセラミック膜中においてセ
ラミックウイスカーは、10〜80体積%、好ましくは
30〜60体積%の割合で分散されることが望ましく、
ウイスカーの配向度は、膜の断面におけるウイスカーの
観察から、基板表面に対する傾きが±30°以内のウイ
スカーの比率が30%以上、好ましくは60%以上であ
ることが膜の靱性を高める上で望ましい。
【0021】以下、本発明を具体的な例で説明する。
【0022】実施例1 図1において、窒化珪素ウイスカー(アスペクト比約2
00、短径0.1〜1.6μm)を入れた容器6を超音
波により振動させると同時に、Arガスを通過させ、ウ
イスカーを不活性ガス中に浮遊させて、反応炉1内に1
20mg/minの速度で導入した。一方、水素ガスを
キャリアガスとしてメチルトリクロロシランガスを10
%の濃度で混合した反応ガスを反応炉1内に3リットル
/minの流量で導入した。
【0023】そして、炭化珪素質焼結体からなる基板2
を1400℃にヒータ5により加熱し、炭化珪素を析出
させると同時に窒化珪素ウイスカーを堆積させ、膜厚7
6μmのセラミック膜を作製した。この時の析出速度は
46μm/hrであった。また、得られた膜は、ウイス
カーを60体積%の割合で含有していた。
【0024】上記のようにして得られたセラミック膜に
対してビッカース硬度測定用ダイヤモンド圧子を用いて
圧痕法により新原氏の算出式により靱性を測定したとこ
ろ、7.2MPa・m1/2 と優れた靱性を示した。これ
に対して、ウイスカーを全く導入せずに成膜したセラミ
ック膜は3.0MPa・m1/2 と低いものであった。
【0025】また、膜の断面の電子顕微鏡写真より、基
体の表面に対して傾きが±30°以内で配列しているウ
イスカーの全体数に対する比率を求めたところ、66%
であった。
【0026】実施例2 実施例1と同様に、炭化珪素ウイスカー(アスペクト比
約50、短径0.1〜0.4μm)を入れた容器6を超
音波により振動させると同時に、水素ガスを通過させ、
ウイスカーを不活性ガス中に浮遊させて、反応炉1内に
50mg/minの速度で導入した。一方、水素ガスを
キャリアガスとして四塩化珪素とアンモニアガスをそれ
ぞれキャリアガスに対して8%、10%の濃度で混合し
た反応ガスを反応炉1内に3リットル/minの流量で
導入した。
【0027】そして、窒化珪素質焼結体からなる基板2
を1400℃にヒータ5により加熱し、窒化珪素を析出
させると同時に炭化珪素ウイスカーを堆積させ、膜厚2
0μmのセラミック膜を作製した。この時の析出速度は
15μm/hrであった。また、得られた膜は、炭化珪
素ウイスカーを12体積%の割合で含有していた。
【0028】上記のようにして得られたセラミック膜に
対して実施例1と同様にして靱性を測定したところ、
8.0MPa・m1/2 と優れた靱性を示した。これに対
して、ウイスカーを全く導入せずに成膜したセラミック
膜は3.6MPa・m1/2 と低いものであった。また、
実施例1と同様にしてウイスカーの配向度を調べたとこ
ろ、82%であった。
【0029】実施例3 実施例1と同様に、炭化珪素ウイスカー(アスペクト比
約150、短径0.1〜0.5μm)を入れた容器6を
超音波により振動させると同時に、水素ガスを通過さ
せ、ウイスカーを不活性ガス中に浮遊させて、反応炉1
内に100mg/minの速度で導入した。一方、水素
ガスをキャリアガスとしてAlCl3 、CO2 ガスをそ
れぞれ15%、10%の濃度で混合した反応ガスを反応
炉1内に3リットルの流量で導入した。
【0030】そして、窒化珪素質焼結体からなる基板2
を1000℃にヒータ5により加熱し、アルミナを析出
させると同時に炭化珪素ウイスカーを堆積させ、膜厚4
0μmのセラミック膜を作製した。この時の析出速度は
25μm/hrであった。また、得られた膜は、炭化珪
素ウイスカーを30体積%の割合で含有していた。
【0031】上記のようにして得られたセラミック膜に
対して実施例1と同様にして靱性を測定したところ、
6.5MPa・m1/2 と優れた靱性を示した。これに対
して、ウイスカーを全く導入せずに成膜したセラミック
膜は2.8MPa・m1/2 と低いものであった。また、
実施例1と同様にして配向度を求めたところ、75%で
あった。
【0032】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明によれば、
セラミック膜破壊の主たるモードである垂直方向への亀
裂の発生を効果的に防止し、膜自体の靱性を高めること
ができる。さらに、ウイスカーの分散により結晶の成長
が抑制され、巨大な柱状粒の生成を防止し、比較的微細
な結晶からなるセラミック膜を得ることができる。
【0033】また、セラミックスの気相成長に加え、ウ
イスカーが堆積することから気相成長のみの場合に比較
して膜全体の形成速度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック膜の製法を説明するための
概略配置図である。
【符号の説明】
1 反応炉 2 基体 3 反応ガス導入管 4 セラミックウイスカー導入管 5 ヒータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に基体が設置された反応炉内に、セラ
    ミックス生成用反応ガスを導入すると同時に、セラミッ
    クウイスカーを反応炉内に導入し、前記反応ガスの反応
    により基体表面にセラミックスを生成させると同時に、
    前記セラミックウイスカーを前記基板表面に対して並行
    に配向するように堆積させることを特徴とするセラミッ
    ク膜の製法。
JP1004392A 1992-01-23 1992-01-23 セラミック膜の製法 Pending JPH05195226A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023176185A1 (ja) * 2022-03-18 2023-09-21 信越化学工業株式会社 高特性エピ用種基板、高特性エピ用種基板の製造方法、半導体基板、および半導体基板の製造方法

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