JPH05194517A - 6−メルカプトプリン誘導体及びその製法 - Google Patents

6−メルカプトプリン誘導体及びその製法

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JPH05194517A
JPH05194517A JP4044351A JP4435192A JPH05194517A JP H05194517 A JPH05194517 A JP H05194517A JP 4044351 A JP4044351 A JP 4044351A JP 4435192 A JP4435192 A JP 4435192A JP H05194517 A JPH05194517 A JP H05194517A
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JP
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amino
ester
amide
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JP4044351A
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Kenji Tsujihara
健二 辻原
Naoyuki Harada
直之 原田
Motoaki Ohashi
元明 大橋
Tatsuo Kashida
龍雄 樫田
Koji Oda
晃司 小田
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式〔I〕の6−メルカプトプリン誘導
体、その薬理的に許容しうるエステル、アミド又はそれ
らの塩、式〔II〕の(2−アミノ)−6−メルカプト
プリン化合物又はその塩と式〔III〕のエステル化合物
とを反応させて、一般式〔I〕の6−メルカプトプリン
誘導体を製造する方法、一般式〔I〕の6−メルカプ
トプリン誘導体製造中間としての、式〔III〕のエステ
ル化合物。 〔式中、Rは水素原子、低級アルキル基;Rは水素
原子、基−COOH;Rは水素原子、基−NH;R
は水素原子、低級アルカノイルオキシメチル基;Aは
低級アルキレン基;Zはカルボキシル基の保護基;Z
はアミノ基の保護基;Xは反応性残基;R21は水素
原子、保護された−COOH;R41は水素原子、低級
アルカノイルオキシメチル基を表す。〕 【効果】この化合物は優れた抗腫瘍作用及び/又は腫瘍
免疫増強作用を示すため、各種癌疾患の治療剤として有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規6−メルカプトプリ
ン誘導体及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】6−メルカプトプリンは抗腫瘍剤、特に
白血病治療剤として臨床で使用されているが、骨髄機能
抑制、肝障害といった副作用が強く、安全域が狭いとい
う難点がある。又6−メルカプトプリンは水に不溶であ
るため、非経口投与ができず、経口投与した場合も、消
化管から50%程度しか吸収されず、吸収効率が悪いと
いう難点がある〔クリニカル ファーマコロジー アン
ド セラピューティクス(Cli.Pharmaco
l.Ther.)、第9巻、第180〜194頁(19
68年)〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は優れた抗腫瘍
作用及び腫瘍免疫増強作用ならびに高い水溶性を示し、
非経口投与可能な新規6−メルカプトプリン誘導体を提
供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式〔I〕
【0005】
【化7】
【0006】〔但し、Rは水素原子又は低級アルキル
基、Rは水素原子又はカルボキシル基、Rは水素原
子又はアミノ基、Rは水素原子又は低級アルカノイル
オキシメチル基、Aは直鎖又は分枝鎖低級アルキレン基
を表す。〕で示される6−メルカプトプリン誘導体、そ
の薬理的に許容しうるエステル、アミド又はそれらの塩
に関する。本発明の目的物〔I〕は6−メルカプトプリ
ンの6位硫黄原子上にアミノ基及びカルボキシル基等に
よる置換低級アルカノイルオキシメチル基を導入し、か
つその9位を所望により低級アルカノイルオキシメチル
基で保護した構造的特徴を有し、6−メルカプトプリン
と比較して、一層優れた水溶性と抗腫瘍活性を示すた
め、とりわけ非経口投与に適した抗腫瘍剤として有用な
医薬化合物である。また、当該目的物〔I〕は優れた腫
瘍免疫増強作用を示すという特性も併せ有する。
【0007】本発明の目的物〔I〕には、具体的には、
が水素原子又は低級アルキル基、Rが水素原子又
はカルボキシル基、Rが水素原子又はアミノ基、R
が水素原子又は低級アルカノイルオキシメチル基、Aが
直鎖又は分枝鎖低級アルキレン基である化合物が含まれ
る。かかる本発明の目的物〔I〕のうち、薬効上好まし
い例としては、Rが水素原子又はメチル基、Rが水
素原子又はカルボキシル基、Rが水素原子又はアミノ
基、Rが水素原子又はピバロイルオキシメチル基、A
がメチレン基、エチレン基、トリメチレン基又はメチル
メチレン基である化合物である。より好ましい化合物
は、R〜Rが水素原子、Aがメチレン基又はエチレ
ン基である化合物である。本発明の目的物〔I〕は、不
斉炭素を有する場合、光学活性体及びその混合物のいず
れをも包含する。
【0008】本発明の目的化合物〔I〕は遊離の形でも
又それらの薬理的に許容しうるエステル、アミドもしく
は塩の形のいずれでも医薬用途に用いることができる。
このようなエステルとしては、例えば低級アルキルエス
テル等があげられ、このうちメチルエステル、エチルエ
ステルが特に好ましい。またアミドとしては、非置換ア
ミド、低級アルキルアミド等があげられ、このうち非置
換アミド、メチルアミドが特に好ましい。さらに塩とし
ては、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の無
機酸付加塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホ
ン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン
酸塩等の有機酸付加塩をあげることができる。
【0009】目的物〔I〕又はその薬理的に許容しうる
エステル、アミドもしくは塩は、例えば注射剤として非
経口的に投与できるほか、錠剤、カプセル剤、散剤とし
て経口投与することもできるが、とりわけ非経口的に投
与するのが好ましい。投与量は、投与方法、患者の年
令、体重、状態及び治療すべき疾患の種類によっても異
なるが、通常一日当り約0.5〜20mg/kg、とり
わけ2〜10mg/kg程度とするのが好ましい。
【0010】本発明によれば、目的物〔I〕は 一般式〔II〕
【0011】
【化8】
【0012】〔但し、R41は水素原子又は低級アルカ
ノイルオキシメチル基を表し、Rは前記と同一意味を
有する。〕で示される化合物と一般式〔III〕
【0013】
【化9】
【0014】〔但し、R21は水素原子又は保護された
カルボキシル基、Xは反応性残基、Zはカルボキシル
基の保護基、Zはアミノ基の保護基を表し、他の記号
は前記と同一意味を有する。〕で示されるエステル化合
物とを縮合反応させて、一般式〔IV〕
【0015】
【化10】
【0016】〔但し、記号は前記同一意味を有する。〕
で示される化合物を得た後、R41が水素原子である場
合には所望により低級アルカノイルオキシメチルハライ
ドと縮合反応させ、ついでアミノ基の保護基(Z)を
除去し、所望によりカルボキシル基の保護基(Z)を
除去して製造することができる。原料化合物〔III〕
及び〔IV〕におけるアミノ基及びカルボキシル基の保
護基としては、ペプチド合成に慣用に用いられているも
のを用いることができ、例えば、アミノ基の保護基とし
ては低級アルコキシカルボニル基等を、カルボキシル基
の保護基としては低級アルキル基等を好適に用いること
ができる。また反応性残基(X)としてはハロゲン原子
が好ましい。
【0017】化合物〔II〕とエステル化合物〔II
I〕との縮合反応は、脱酸剤の存在下又は非存在下で適
宜実施することができる。脱酸剤としては炭酸水素アル
カリ金属、炭酸アルカリ金属、炭酸アルカリ土類金属の
如き無機塩基をいずれも好適に用いることができる。反
応は適当な溶媒(例えば、アセトン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドあるいはこれらの混合溶
媒)中又は無溶媒で好適に実施できる。本反応は冷却〜
加熱下,とりわけ20℃〜60℃で実施するのが好まし
い。また、化合物〔IV〕においてR41が水素原子で
ある場合、当該化合物と低級アルカノイルオキシメチル
ハライドとの縮合反応も、上記と同じ脱酸剤の存在下又
は非存在下、上記と同様の条件下で適宜実施することが
できる。かくして得た生成物において、アミノ基及びカ
ルボキシル基の保護基の除去は、保護基の種類に応じ、
例えば加水分解、加溶媒分解、酸処理、還元の如き常法
により適宜実施することができる。
【0018】目的物〔I〕のエステル、アミド及び塩は
その遊離のカルボン酸から常法により得ることができ、
またカルボキシル基の保護基(Z)がエステル残基で
ある場合には、保護基を除去することなく本発明の目的
物〔I〕を得ることもできる。尚、本発明の原料化合物
〔III〕は、新規化合物であり、例えば一般式〔V〕
【0019】
【化11】
【0020】〔但し、記号は前記と同一意味を有す
る。〕で示されるカルボン酸化合物と一般式〔VI〕
【0021】
【化12】
【0022】〔但し、Yは反応性残基を表し、Xは前記
と同一意味を有する。〕で示される化合物とを適当な溶
媒中(例えば、水−塩化メチレン混合溶媒、水−クロロ
ホルム混合溶媒等)、脱酸剤(例えば、炭酸水素ナトリ
ウム等)の存在下で反応させて製造することができる。
【0023】なお、本明細書において、低級アルキル基
及び低級アルキレン基とは炭素数1〜6、好ましくは炭
素数1〜4のものを表し、低級アルカノイル基とは炭素
数2〜6、好ましくは炭素数2〜4のものを表す。ま
た、目的物〔I〕はカルボキシル基が1個のもの及び2
個のものを含み、カルボキシル基が2個の場合、2個の
カルボキシル基は、互いに独立してエステル、アミドあ
るいは塩とすることもできる。
【0024】
【実施例】
実施例1 (1)〔(4S)−4−(t−ブトキシカルボニル)ア
ミノ−4−t−ブトキシカルボニルブチリル〕オキシメ
チルクロリド3.87g及びヨウ化ナトリウム1.98
gをアセトン10mlに加え、この混合物に6−メルカ
プトプリン・1水和物1.70gのジメチルホルムアミ
ド40ml溶液及び炭酸カルシウム5.0gを加え、室
温で3日間かくはんする。不溶物をろ去後、ろ液を濃縮
し、残査に酢酸エチル及び水を加え、十分にかくはんし
た後、有機層を分取し、洗浄、乾燥後、濃縮する。残査
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロ
ホルム−メタノール)で精製して、6−{〔(4S)−
4−(t−ブトキシカルボニル)アミノ−4−t−ブト
キシカルボニルブチリル〕オキシメチルチオ}プリン
3.20gを白色無定形粉末として得る。 FABMS(m/z):468(M+H) NMR(CDCl)δ:1.42,1.44(各々9
H,s)、1.8−2.6(4H,m)、4.2(1
H,m)、5.3(1H,br)、6.07(2H,
s)、8.28,8.84(各々1H,s)、11.6
−13.3(1H,br)
【0025】(2)本品3.16gをジオキサン20m
lに溶解し、氷冷かくはん下7.5N塩化水素−ジオキ
サン溶液10mlを加える。室温で2時間かくはん後、
反応液にエーテルを加え、析出した粉末をろ取し、洗
浄、乾燥して、6−〔((4S)−4−アミノ−4−カ
ルボキシブチリル)オキシメチルチオ〕プリン・2塩酸
塩2.42gを白色無定形粉末として得る。 M.P.130−132℃(分解)
【0026】(3)本品2.42gを水10mlに溶解
し、非イオン性吸着樹脂(商品名:HP−20;三菱化
成社製)充填カラムクロマトで精製(水−メタノールで
溶出)し、所定の溶出液を集め、減圧下濃縮し、残査を
凍結乾燥して、6−〔(4S)−4−アミノ−4−カル
ボキシブチリル)オキシメチルチオ〕プリン1.34g
を白色無定形粉末として得る。 FABMS(m/z):312(M+H) NMR(DO)δ:2.20(2H,m)、2.66
(2H,t,J=7.3)、3.80(1H,t,J=
6.6)、5.93(2H,s)、8.33(1H,
s)、8.57(1H,s)
【0027】実施例2 (1)N−(t−ブトキシカルボニル)−L−アスパラ
ギン酸α−t−ブチル−γ−クロロメチルジエステル1
1.9g及び6−メルカプトプリン・1水和物5.00
gを実施例1−(1)と同様に処理して、6−{〔(3
S)−3−(t−ブトキシカルボニル)アミノ−3−t
−ブトキシカルボニルプロピオニル〕オキシメチルチ
オ}プリン7.35gを白色無定形粉末として得る。 FABMS(m/z):454(M+H) NMR(CDCl)δ:1.42,1.93(各々9
H,s)、2.8−3.0(2H,m)、4.48(1
H,m)、5.62(1H,br)、6.06(2H,
s)、8.24(1H,s)、8.83(1H,s)、
12.3(1H,br)
【0028】(2)本品4.0gをを塩化メチレン10
mlに溶解し、氷冷下トリフルオロ酢酸20mlを加え
る。室温で5時間かくはん後、減圧下濃縮乾固し、残査
を冷水20mlに溶解する。その後実施例1−(3)と
同様に精製して、6−〔((3S)−3−アミノ−3−
カルボキシプロピオニル)オキシメチルチオ〕プリン
1.20gを白色無定形粉末として得る。 FABMS(m/z):298(M+H) NMR(DO)δ:3.13(2H,m)、4.15
(1H,dd,J=5.4,6.4)、5.96(2
H,s)、8.33(1H,s)、8.57(1H,
s)
【0029】実施例3〜13 (1)対応原料化合物を実施例1−(1)と同様に処理
して、下記第1〜4表記載の生成物を得る。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】(2)上記(1)の生成物を実施例1−
(2)、1−(2)〜(3)又は2−(2)と同様に処
理して、下記第5〜7表記載の目的物を得る。
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】実施例14 (1)6−{〔(3R)−3−(t−ブトキシカルボニ
ル)アミノ−3−t−ブトキシカルボニルプロピオニ
ル〕オキシメチルチオ}プリン3.0gをアセトン60
mlに溶解し、この溶液にピバロイル酸クロロメチルエ
ステル1.54g及び無水炭酸カリウム2.8gを加
え、室温で一夜かくはんする。反応液を濃縮し、残査に
酢酸エチルを加え、不溶物をろ去し、濃縮する。残査を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチ
ル−n−ヘキサン)で精製して、{6−{〔(3R)−
3−(t−ブトキシカルボニル)アミノ−3−t−ブト
キシカルボニルプロピオニル〕オキシメチルチオ}−9
−ピバロイルオキシメチル}−9H−プリン2.01g
を無色カラメルとして得る。 FABMS(m/z):568(M+H) NMR(CDCl)δ:1.17(9H,s)、1.
43(18H,s)、2.80,3.00(各々1H,
dd,J=4.4,17.1)、4.45(1H,
m)、5.54(1H,br)、6.04(2H,
s)、6.18(2H,s)、8.26(1H,s)、
8.86(1H,s)
【0039】(2)本品1.96gを実施例2−(2)
と同様に処理して、{6−〔((3R)−3−アミノ−
3−カルボキシプロピオニル)オキシメチルチオ〕−9
−ピバロイルオキシメチル}−9H−プリン1.30g
を白色無定形粉末として得る。 FABMS(m/z):412(M+H) NMR(DO)δ:1.13(9H,s)、3.1
0,3.12(各々1H,dd,J=6.0,18.
1)、4.11(1H,dd,J=5.4,6.8)、
6.03(2H,S)、6.29(2H,s)、8.5
9(1H,s)、8.75(1H,s)
【0040】参考例1 N−(t−ブトキシカルボニル)−L−グルタミン酸α
−t−ブチルエステル1.6g、テトラブチルアンモニ
ウムスルフェイト200mg及び炭酸水素ナトリウム
1.8gを水20ml及び塩化メチレン20mlの混液
に溶解し、この溶液にクロロメトキシスルホニルクロリ
ド1.1gの塩化メチレン5ml溶液を氷冷かくはん下
に滴下し、同温度で1時間かくはんする。反応液から有
機層を分取し、洗浄、乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、
残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:酢
酸エチル−n−ヘキサン)で精製して、N−(t−ブト
キシカルボニル)−L−グルタミン酸α−t−ブチル−
γ−クロロメチルジエステル1.64gを油状物として
得る。 NMR(CDCl)δ:1.44,1.47(各々9
H,s)、1.7−2.6(4H,m)、4.19(1
H,m)、5.08(1H,br)、5.70(2H,
s)
【0041】参考例2〜12 対応化合物を参考例1と同様に処理して、下記第8〜1
0表記載の化合物を得る。
【0042】
【表8】
【0043】
【表9】
【0044】
【表10】
【0045】
【発明の効果】本発明の目的物である6−メルカプトプ
リン誘導体〔I〕、その薬理的に許容しうるエステル、
アミド及びそれらの塩は、6−メルカプトプリンと比較
して、より一層優れた水溶性を有し、良好な組織移行性
を示すという、とりわけ静脈投与可能な医薬化合物とし
ての特性を具備する。またかかる既知化合物と比較し
て、各種腫瘍(例えば、固形腫瘍、腹水肝癌、白血病
等)に対し、より一層優れた抗腫瘍作用を示し、さらに
腫瘍抗原を認識し、腫瘍細胞を拒絶する作用の増強、つ
まり腫瘍免疫増強作用をも有する。このため、本発明の
目的化合物〔I〕は、これらに罹患した温血動物の生存
期間を効果的に延長し及び/又は腫瘍細胞の増殖を効果
的に抑制でき、例えば、消化器癌(胃癌、直腸癌、結腸
癌等)、乳癌、肝臓癌、肺癌、膵臓癌、膀胱癌、卵巣
癌、子宮癌、皮膚癌、リンパ肉腫等の各疾患の治療及び
/又は予防に効果的に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樫田 龍雄 埼玉県北本市下石戸下703−3番地2−5 −402 (72)発明者 小田 晃司 埼玉県浦和市大字井沼方4番地3 A409

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔但し、Rは水素原子又は低級アルキル基、Rは水
    素原子又はカルボキシル基、Rは水素原子又はアミノ
    基、Rは水素原子又は低級アルカノイルオキシメチル
    基、Aは直鎖又は分枝鎖低級アルキレン基を表す。〕で
    示される6−メルカプトプリン誘導体、その薬理的に許
    容しうるエステル、アミド又はそれらの塩。
  2. 【請求項2】 Rが水素原子又はメチル基、Rが水
    素原子又はピバロイルオキシメチル基、Aがメチレン
    基、エチレン基、トリメチレン基又はメチルメチレン基
    である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 低級アルキルエステル、非置換アミド又
    は低級アルキルアミドである請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 メチルエステル、エチルエステル、非置
    換アミド又はメチルアミドである請求項3記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 6−〔(4−アミノ−4−カルボキシブ
    チリル)オキシメチルチオ〕プリン、その薬理的に許容
    しうるエステル、アミド又はそれらの塩。
  6. 【請求項6】 6−〔(3−アミノ−3−カルボキシプ
    ロピオニル)オキシメチルチオ〕プリン、その薬理的に
    許容しうるエステル、アミド又はそれらの塩。
  7. 【請求項7】 一般式〔II〕 【化2】 〔但し、Rは水素原子又はアミノ基、R41水素原子
    又は低級アルカノイルオキシメチル基を表す。〕で示さ
    れる化合物又はその塩と一般式〔III〕 【化3】 〔但し、Rは水素原子又は低級アルキル基、R21
    水素原子又は保護されたカルボキシル基、Aは直鎖又は
    分枝鎖低級アルキレン基、Xは反応性残基、Zはカル
    ボキシル基の保護基、Zはアミノ基の保護基を表
    す。〕で示されるエステル化合物とを縮合反応させて一
    般式〔IV〕 【化4】 〔但し、記号は前記と同一意味を有する。〕で示される
    化合物を得た後、R41が水素原子である場合には所望
    により低級アルカノイルオキシメチルハライドと縮合反
    応させ、 ついでアミノ基の保護基(Z)を除去し、所望により
    カルボキシル基の保護基(Z)を除去し、さらに要す
    れば、生成物をその薬理的に許容しうるエステル、アミ
    ド又はそれらの塩とすることを特徴とする一般式〔I〕 【化5】 〔但し、Rは水素原子又はカルボキシル基、Rは水
    素原子又は低級アルカノイルオキシメチル基を表し、他
    の記号は前記と同一意味を有する。〕で示される6−メ
    ルカプトプリン誘導体、その薬理的に許容しうるエステ
    ル、アミド又はそれらの塩の製法。
  8. 【請求項8】 一般式〔III〕 【化6】 〔但し、Rは水素原子又は低級アルキル基、R21
    素原子又は保護されたカルボキシル基、Aは直鎖又は分
    枝鎖低級アルキレン基、Xは反応性残基、Zはカルボ
    キシル基の保護基、Zはアミノ基の保護基を表す。〕
    で示されるエステル化合物。
JP4044351A 1992-01-16 1992-01-16 6−メルカプトプリン誘導体及びその製法 Pending JPH05194517A (ja)

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