JPH05194482A - シクロヘキシルピペリジン誘導体 - Google Patents

シクロヘキシルピペリジン誘導体

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JPH05194482A
JPH05194482A JP4006843A JP684392A JPH05194482A JP H05194482 A JPH05194482 A JP H05194482A JP 4006843 A JP4006843 A JP 4006843A JP 684392 A JP684392 A JP 684392A JP H05194482 A JPH05194482 A JP H05194482A
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JP4006843A
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Minoru Maeda
稔 前田
Shigeki Sasaki
茂貴 佐々木
Kazuhiro Oda
一洋 織田
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 (上記一般式(I)中、nは1〜5の整数を表し、Xは
ヒドロキシル基、C1 〜C5 のアルキルスルホニルオキ
シ基またはハロゲン原子を表す。)で表されるシクロヘ
キシルピペリジン誘導体または薬学上許容されるその
塩。 【効果】 本発明化合物は強いグルタミン酸拮抗作用を
有するので、中枢性疾患の予防および/または治療薬と
して有用であることが期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なシクロヘキシルピ
ペリジン誘導体に関し、詳細にはグルタミン酸拮抗作用
を有するシクロヘキシルピペリジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】中枢
系において、グルタミン酸等の興奮性アミノ酸によりグ
ルタミン酸受容体の活性化が起こり、神経の異常興奮あ
るいはそれに基づく細胞障害の原因となる事が知られて
いる。また痙性運動麻痺、脳血管障害等による虚血時の
細胞障害、てんかん、あるいはアルツハイマー病、ハン
チントン舞踏病等の器質変性疾患等の疾患の症状発現
に、グルタミン酸受容体の活性化が関連していると考え
られている(神経精神薬理,10,139)。従って、
グルタミン酸等の興奮性アミノ酸に対し拮抗作用を有す
る物質が上記の各種中枢性疾患の予防および/または治
療薬となり得るとして研究が盛んに行われているが、ま
だ具体化されたものはない。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑みグルタミン酸拮抗薬の探索を進めた結果、1−
〔1−(2−チエニル)シクロヘキシル〕ピペリジン誘
導体に着目した。1−〔1−(2−チエニル)シクロヘ
キシル〕ピペリジンは、フェンシクリジンと同様麻薬あ
るいは麻酔薬として知られる化合物で、その誘導体とし
ては米国特許第2921076号に下記一般式(II)
【0004】
【化2】
【0005】(上記一般式(II)中、R1 は水素原子ま
たはメチル基を表し、R2 は水素原子または低級アルキ
ル基を表す。)で表される化合物が、またプロシーディ
ングスオブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイ
エンシズ オブ ザ ユー・エス・エー(Proc.N
atl.Acad.Sci.USA),76,4678
(1979)およびヨーロピアン ジャーナル オブ
メディシナル ケミストリー(Eur.J.Med.C
hem.),22,359(1987)には下記一般式
(III )
【0006】
【化3】
【0007】(上記一般式(III )中、R3 は水素原
子、2−メチル基、4−メチル基、4−(t)ブチル
基、2−メトキシ基または4−ヒドロキシル基を表
す。)で表される化合物が開示されている。そこで、本
発明者らが更に検討を行なった結果、下記一般式(IV)
で表される化合物が強いグルタミン酸拮抗作用を有する
ことを見いだした(ケミカル アンド ファーマシュー
ティカル ブリテン,39巻,1581ページ,199
1年および特開平3−236385号公報)。
【0008】
【化4】
【0009】この誘導体に関し、さらに研究を進めた結
果、グルタミン酸拮抗作用を有する新規なシクロヘキシ
ルピペリジン誘導体を見い出し、本発明を完成するに至
った。すなわち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
【0010】
【化5】
【0011】(上記一般式(I)中、nは1〜5の整数
を表し、Xはヒドロキシル基、C1 〜C5 のアルキルス
ルホニルオキシ基またはハロゲン原子を表す。)で表さ
れるシクロヘキシルピペリジン誘導体または薬学上許容
されるその塩に存する。以下、本発明につき、詳細に説
明する。
【0012】上記一般式(I)において、Xで定義され
るC1 〜C5 のアルキルスルホニルオキシ基としては、
メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ
基、n−プロピルスルホニルオキシ基、イソプロピルス
ルホニルオキシ基、n−ブチルスルホニルオキシ基、n
−ペンチルスルホニルオキシ基等が挙げられ、ハロゲン
原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げ
られる。
【0013】上記一般式(I)で表されるシクロヘキシ
ルピペリジン誘導体の薬学的に許容される塩としては、
塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン
酸塩等の無機酸塩、およびメタンスルホン酸塩、パラト
ルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、カンファ
ースルホン酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、リンゴ酸塩、乳
酸塩、グリコール酸塩、グルクロン酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、シュウ酸塩、アスコルビン酸塩、クエ
ン酸塩、サリチル酸塩、ニコチン酸塩、酒石酸塩等の有
機酸塩が挙げられる。上記一般式(I)で表される化合
物およびその塩は水和物または溶媒和物の形で存在する
こともあるのでこれらの水和物または、溶媒和物も本発
明の化合物に含まれる。
【0014】上記一般式(I)で表される化合物の具体
的な例としては、下記表−1に示す化合物が挙げられ
る。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】次に、本発明の化合物の製法について説明
する。上記一般式(I)で表される化合物は、例えば次
の方法により製造することができる。
【0018】
【化6】
【0019】(上記式において、nは既に定義したとお
りであり、R4 はヒドロキシル基の保護基を、R5 はC
1 〜C5 のアルキル基を、R6 はハロゲン原子を表
す。)すなわち、上記一般式(V)で表されるチオフェ
ン誘導体をジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等に
溶かして−80〜40℃にてn−ブチルリチウム等のア
ルキルリチウムを加えてリチオ体とし、これにシクロヘ
キサノンを加えることにより、上記一般式(VI)で表さ
れるシクロヘキサノール誘導体が得られる。
【0020】得られた化合物(VI)をクロロホルム、ジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等に溶かし、アジ化ナトリウムおよ
び酸から調製したアジ化水素を0.5〜5当量加え、0
〜50℃にて0.5〜20時間撹拌することにより、上
記一般式(VII )で表されるアジド体が得られる。得ら
れたアジド体(VII )をメタノール、エタノール等のア
ルコール溶媒中、10〜100℃にてPd/C、PtO
2 等の触媒の存在下、水素ガスにより接触還元するか、
あるいはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル系溶媒中、−70℃〜80℃にて
0.5〜10当量の水素化アルミニウムリチウム等の還
元剤を10分〜40時間作用させることにより、上記一
般式(VIII)で表されるアミノ体が得られる。
【0021】得られたアミノ体(VIII)をアセトン、メ
チルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール等に溶
解し、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩
基、あるいはトリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基
の存在下、1〜10当量の1,5−ジブロモペンタンを
加えて10〜150℃にて1〜120時間反応させる
と、上記一般式(IX)で表される化合物が得られる。得
られた化合物(IX)のヒドロキシル基の保護基R1 を、
その保護基に適した条件で脱保護を行なうことにより、
上記一般式(X)で表されるヒドロキシル体(一般式
(I)において、Xがヒドロキシル基の化合物)を製造
することができる。
【0022】得られた化合物(X)をジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等に溶解し、トリ
エチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下、
【0023】
【化7】
【0024】で表されるアルキルスルホニルクロリドを
反応させると、上記一般式(XI)で表される化合物(一
般式(I)において、Xがアルキルスルホニルオキシ基
の化合物)が得られる。得られた化合物(XI)を塩化メ
チレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル
ピロリドン等の溶媒に溶解し、ジエチルアミノ硫黄トリ
フルオリド、モルホリノ硫黄トリフルオリド、フッ化カ
リウム、塩化リチウム、塩化カリウム、臭化リチウム、
臭化ナトリウム、臭化カリウム等のハロゲン化剤を反応
させることにより、上記一般式(XII )で表されるハロ
ゲン体(一般式(I)において、Xがハロゲン原子の化
合物)を製造することがてのる。
【0025】本発明の化合物を臨床に応用するに際し、
経口的に用いる場合は、成人に対し1回1〜100mg
を1日1〜3回投与するのが好ましく、静脈注射の場合
は、成人に対し1回0.01〜10mgを1日2〜5回
投与するのが好ましく、また、直腸内投与の場合は、1
回1〜100mgを1日1〜3回投与するのが好まし
い。また、以上の投与量は、年齢、病態、症状により適
宜増減することが更に好ましい。
【0026】製剤化に際しては、化合物(I)あるいは
その薬学的に許容される塩の一種又は二種以上を、通常
用いられる製薬用担体、賦形剤その他の添加物を含む組
成物として使用するのがふつうである。医薬担体は固体
でも液体でもよく、固体担体の例としては乳糖、白濁土
(カオリン)、ショ糖、結晶セルロース、コーンスター
チ、タルク、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン
酸、ステアリン酸マグネシウム、レシチン、塩化ナトリ
ウムなどが挙げられる。
【0027】液体の担体の例としては、シロップ、グリ
セリン、落花生油、ポリビニルピロリドン、オリーブ
油、エタノール、ベンジルアルコール、プロピレングリ
コール、水などが挙げられる。種々の剤形をとることが
でき、固体担体を用いる場合は、錠剤、散剤、顆粒剤、
硬ゼラチンカプセル剤、坐剤又はトローチ剤とすること
ができる。固体担体の量は広範に変えることができるが
好ましくは約1mg〜約1gとする。
【0028】液状の担体を用いる場合は、シロップ、乳
液、軟ゼラチンカプセル、更にアンプル入りのような滅
菌注射液または水性もしくは非水性の懸濁液とすること
ができる。
【0029】
【実施例】以下、参考例および実施例により本発明を具
体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以
下の参考例および実施例に限定されるものではない。
【0030】参考例1 2−(2−テトラヒドロピラニ
ルオキシエチル)チオフェンの製造 ピリジニウムp−トルエンスルホン酸3.92gを塩化
メチレン30mlに溶かして0℃に冷却し、2−(2−
チエニル)エタノール10gおよびジヒドロピラン1
3.1gを加えた。室温にて3時間撹拌した後、飽和食
塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、濃縮
した後シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:クロ
ロホルム)にて精製し、目的物15.5g(収率94
%)を得た。
【0031】IR(cm-1);2950,2860 1 H−NMR(CDCl3 )δ;6.50−6.90
(3H,m)、4.62(1H,s)、3.39−4.
01(4H,m)、3.02(2H,t,J=6.92
Hz)、1.48−1.65(6H,m)
【0032】参考例2 2−(1−ヒドロキシシクロヘ
キシル)−5−(2−テトラヒドロピラニルオキシエチ
ル)チオフェンの製造 参考例1で得られたチオフェン誘導体7.63gをジエ
チルエーテル100mlに溶かし、1.6mol/lの
n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液25mlを室温にて
加え、1時間撹拌した後−78℃に冷却し、シクロヘキ
サノン3.8mlをジエチルエーテル20mlに溶かし
て加えた。−78℃にて2時間撹拌した後氷水50ml
を加え、室温まで液温を上げ、ジエチルエーテルで抽出
した。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:10%酢酸
エチル含有ヘキサン)にて精製し、目的物4.11g
(収率37%)を得た。
【0033】IR(cm-1);3450(O−H),2
900 1 H−NMR(CDCl3 )δ;6.79(1H,d,
J=3.45Hz)、6.69(1H,d,J=3.4
5Hz)、4.63(1H,s)、3.79(2H,
m)、3.65(2H,m)、3.20(2H,t,J
=6.93Hz)、1.39−1.86(17H,m)
【0034】参考例3 2−(1−アジドシクロヘキシ
ル)−5−(2−テトラヒドロピラニルオキシエチル)
チオフェンの製造 アジ化ナトリウム1.72gおよびトリクロロ酢酸4.
33gをクロロホルム50mlに溶かして0℃にし30
分間撹拌した後、参考例2で得られたアルコール体4.
11gをクロロホルム30mlに溶かして加えた。室温
にて2時間撹拌した後、氷水を加えて反応を止め、アン
モニア水を加えて中和した後、クロロホルムで抽出し
た。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥してから濃縮し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:10%
酢酸エチル含有ヘキサン)にて精製し、目的物3.93
g(収率89%)を得た。
【0035】IR(cm-1);2900,2100(N
3 1 H−NMR(CDCl3 )δ;6.80(1H,d,
J=3.45Hz)、6.71(1H,d,J=3.4
5Hz)、4.62(1H,s)、3.76(2H,
m)、3.64(2H,m)、3.15(2H,t,J
=6.93Hz)、1.29−1.92(16H,m)
【0036】参考例4 2−(1−ピペリジノシクロヘ
キシル)−5−(2−テトラヒドロピラニルオキシエチ
ル)チオフェンの製造 参考例3で得られたアジド体1.90gをエーテル50
mlに溶かして0℃に冷却、水素化アルミニウムリチウ
ム257mgをジエチルエーテル50mlに懸濁させて
加えた。室温にて10時間撹拌した後、0℃に冷却し、
水0.26ml、15%水酸化ナトリウム水溶液0.2
6ml、水0.78ml、炭酸カリウム50mgを順次
加え、セライトで濾過してジエチルエーテルで洗った。
濾液を硫酸ナトリウムで乾燥してから濃縮し、残渣をジ
メチルホルムアミド8mlに溶かして1,5−ジブロモ
ペンタン1.09gを加えて60℃にて24時間加熱撹
拌した後、炭酸カリウム654mgを加えてさらに60
℃にて24時間撹拌した。反応液を10%炭酸カリウム
水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出し、抽出液を硫酸ナ
トリウムで乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒:クロロホルム)にて精製し、目的
物1.31g(収率61%)を得た。
【0037】IR(cm-1);2950,2860 1 H−NMR(CDCl3 )δ;6.69(1H,d,
J=3.45Hz)、6.62(1H,d,J=3.4
5Hz)、4.63(1H,s)、3.80(2H,
m)、3.49(2H,m)、3.20(2H,t,J
=6.93Hz)、2.31(4H,bs)、1.91
(4H,bs)、1.39−1.71(18H,m)
【0038】実施例1 5−(2−ヒドロキシエチル)
−2−(1−ピペリジノシクロヘキシル)チオフェン
(表−1の化合物No.4)の製造 参考例4で得られた2−(1−ピペリジノシクロヘキシ
ル)−5−(2−テトラヒドロピラニルオキシエチル)
チオフェン1.31gをメタノール20mlに溶かし、
(+)−(S)−カンファスルホン酸1水和物867m
gをメタノール20mlに溶かして加えた。室温にて2
4時間撹拌した後、水酸化ナトリウム277mgを加
え、さらに室温にて1時間撹拌してから溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒:酢酸エチル)にて精製し、目的物730mg(収
率72%)を得た。
【0039】融点 89〜90℃ IR(cm-1);3380(O−H)2920,285
1 H−NMR(CDCl3 )δ;6.75(1H,d,
J=3.48Hz)、6.64(1H,d,J=3.4
8Hz)、3.86(2H,t,J=6.26Hz)、
3.04(2H,t,J=6.27Hz)、2.33
(4H,bs)、1.97(4H,bs)、1.51
(13H,m)
【0040】実施例2 5−(2−メタンスルホニルオ
キシエチル)−2−(1−ピペリジノシクロヘキシル)
チオフェン(表−1の化合物No.5)の製造 実施例1で得られた5−(2−ヒドロキシルエチル)−
2−(1−ピペリジノシクロヘキシル)チオフェン60
mgおよびトリエチルアミン41mgをジエチルエーテ
ル5mlに溶かして0℃に冷却し、メタンスルホニルク
ロリド24mgを加えて0℃にて1時間撹拌した後、酢
酸エチル15mlを加えた。飽和食塩水、水で順次洗っ
た後硫酸ナトリウムで乾燥してから濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル)に
て精製し、目的物59mg(収率78%)を得た。
【0041】融点 84〜85℃ IR(cm-1);2940,2850 1 H−NMR(CDCl3 )δ;6.78(1H,d,
J=3.63Hz)、6.64(1H,d,J=3.6
3Hz)、4.42(2H,t,J=6.93Hz)、
3.22(2H,t,J=6.93Hz)、2.93
(3H,s)、2.31(4H,bs)、2.05(4
H,bs)、1.50(12H,m)
【0042】実施例3 5−(2−フルオロエチル)−
2−(1−ピペリジノシクロヘキシル)チオフェン(表
−1の化合物No.11)の製造 実施例2で得られた5−(2−メタンスルホニルオキシ
エチル)−2−(1−ピペリジノシクロヘキシル)チオ
フェン40mgを塩化メチレン1.5mlに溶かして−
78℃に冷却し、モルホリノ硫黄トリフルオリド49m
gを塩化メチレン1.5mlに溶かして加え、徐々に室
温まで戻しながら20時間撹拌した後、飽和炭酸ナトリ
ウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出液を
飽和食塩水で洗ってから硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
クロロホルム−メタノール)にて精製し、目的物30m
g(収率75%)を得た。
【0043】IR(cm-1);2930,2850 1 H−NMR(CDCl3 )δ;6.76(1H,d,
J=3.30Hz)、6.64(1H,d,J=3.3
0Hz)、4.64(2H,dt,J=46.9,6.
60Hz)、3.18(2H,dt,J=22.8,
6.27Hz)、2.33(4H,bs)、1.97
(4H,bs)、1.51(12H,m)
【0044】<試験例>本発明化合物の評価は、グルタ
ミン酸受容体等の興奮性アミノ酸受容体が既知のアゴニ
ストによって引き起こされる脱分極の抑制作用を調べる
ことにより行った。その手順を以下に示す。
【0045】ウィスター系雄性ラットから作成した厚さ
600μmの皮質切片を、二槽に仕切られた水温約21
℃の水槽に、二槽をまたぐように移し、二槽別々にクレ
ブス液(塩化ナトリウム118.0mM、塩化カリウム
2.1mM、塩化マグネシウム・6水塩2.0mM、リ
ン酸水素カリウム・2水塩1.2mM、塩化カルシウム
2.5mM、炭酸水素ナトリウム25.0mMおよびグ
ルコース11.0mM)を4〜6ml/minの速度で
灌流した。一方の水槽にアゴニストをMg2+フリーのク
レブス液に溶解したものを、30秒間適用した時に得ら
れる最大電位差を測定した。アゴニストとしては、30
μMN−メチル−D−アスパルテート(以下、「NMD
A」と略記する。)を用いた。次にアゴニストおよび本
発明化合物をMg2+フリーのクレブス液に溶解したもの
を同様に30秒間適用し、最大電位差を測定した。なお
脱分極抑制率は次式より算出し、その結果を表−2に示
す。
【0046】NMDAによる脱分極の抑制作用(%):
(1−a/A)×100 A:NMDAのみ適用時の最大電位差 B:NMDAおよび本発明化合物適用時の最大電位差
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明化合物は強いグルタミン酸拮抗作
用を有するので、上記中枢性疾患の予防および/または
治療薬として有用であることが期待される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】NMDAによる脱分極の抑制作用(%):
(1−/A)×100 A:NMDAのみ適用時の最大電位差 B:NMDAおよび本発明化合物適用時の最大電位差
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 333/16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (上記一般式(I)中、nは1〜5の整数を表し、Xは
    ヒドロキシル基、C1 〜C5 のアルキルスルホニルオキ
    シ基またはハロゲン原子を表す。)で表されるシクロヘ
    キシルピペリジン誘導体または薬学上許容されるその
    塩。
JP4006843A 1992-01-17 1992-01-17 シクロヘキシルピペリジン誘導体 Pending JPH05194482A (ja)

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JP4006843A Pending JPH05194482A (ja) 1992-01-17 1992-01-17 シクロヘキシルピペリジン誘導体

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