JPH05193137A - インクジェット印刷機 - Google Patents

インクジェット印刷機

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JPH05193137A
JPH05193137A JP850292A JP850292A JPH05193137A JP H05193137 A JPH05193137 A JP H05193137A JP 850292 A JP850292 A JP 850292A JP 850292 A JP850292 A JP 850292A JP H05193137 A JPH05193137 A JP H05193137A
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JP
Japan
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ink
deflection
ink droplet
detector
nozzle unit
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Application number
JP850292A
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English (en)
Inventor
Toru Ito
徹 伊藤
Takashi Yoshiyama
高史 吉山
Garver Pongrass Robert
ガーバー ポングラス ロバート
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UIRUKOMU Pty Ltd
Wilcom Pty Ltd
Toray Industries Inc
Original Assignee
UIRUKOMU Pty Ltd
Wilcom Pty Ltd
Toray Industries Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で、高品質の印刷をなすことがで
きるインクジェット印刷機を提供する。 【構成】 印刷機は、インク滴Aを連続的に吐出するノ
ズルユニット1と、ノズルユニット1の前方に配置さ
れ、インク滴Aに印刷情報に基づいて電荷を与える荷電
電極7と、荷電電極7の前方に配置され、帯電したイン
ク滴の飛翔方向を偏向させる一対の偏向電極9,10
と、一対の偏向電極9,10の前方に配置され、インク
滴に於ける飛翔方向の偏向ずれを検出する弾性表面波素
子15からなる検出器13と、この検出器13からの出
力に基づき、ノズルユニット1に供給されるインクの流
速、荷電電極に印加される電圧および一対の偏向電極間
に印加される電圧のうちの少なくとも1つを制御して前
記偏向ずれを補正するコントローラ6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に、印刷品質の向
上を図ることができるインクジェット印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット印刷機は、印刷用紙に向
けて飛翔するインク滴を連続的に吐出するノズルユニッ
トと、印刷情報に基づき、インク滴に所定の電荷を与え
る荷電電極と、帯電したインク滴の飛翔方向をその電荷
のレベルに応じて偏向させる一対の偏向電極とを備えて
いる。従って、ノズルユニットから吐出されたインク滴
は、印刷情報に応じて、その飛翔方向が夫々偏向されて
印刷用紙上の所定位置に到達し、これにより、印刷用紙
上に所望の印字または画像が形成されることになる。
【0003】それ故、印刷品質を向上するためには、イ
ンク滴の飛翔方向を高精度に偏向制御する必要がある。
しかしながら、インクの粘性が温度により変動すると、
ノズルユニットから吐出されるインク滴の飛翔速度やそ
の質量が変化し、インク滴の偏向制御を高精度に実施で
きなくなる。このような状況では、印刷可能となる印刷
幅が正確に維持できなくなる。このことは、ノズルユニ
ットを複数個配列してなるマルチノズルユニットの場
合、特に重要となり、個々のノズルユニットによる上記
印刷幅が不正確であると、隣接するノズルユニットの印
刷幅が互いに重なり合ったり、逆に、ギャップを存して
離れたりすることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、この種の装
置には、インク滴に於ける飛翔方向の偏向量を検出する
検出器およびこの検出器からのデータに基づき、インク
滴の上記偏向量を補償する制御手段を夫々備えているの
が一般的であり、このような検出器を備えた装置は、例
えば特開昭55−67481号公報および特開昭58−
22179号公報に開示されている。
【0005】特開昭55−67481号公報に開示され
た検出器は、インク滴の飛翔経路に配置された3個の荷
電検出電極を備えており、帯電したインク滴がこれら荷
電検出電極の1つに衝突して付着すると、インク滴が付
着した荷電検出電極からインク滴の検出信号が出力さ
れ、この検出信号に基づきインク滴の偏向量が検出可能
となっている。
【0006】一方、特開昭58−22179号公報に開
示された検出器は、飛翔するインク滴を検出するイメー
ジセンサを備え、このイメージセンサからの出力に基づ
き、インク滴の偏向量が検出可能となっている。しかし
ながら、上述した公知の検出器は、その配置に制約を受
けたり、また、せいぜい数個のインク滴についてしか偏
向量を検出できないため、印刷品質を向上した装置を得
ることができなかった。
【0007】この発明は、上述した事情に基づいてなさ
れたもので、その目的とするところは、印刷品質の向上
を図ることができるインクジェット印刷機を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のインクジェッ
ト印刷機は、飛翔するインク滴を連続的に吐出するノズ
ルユニットと、ノズルユニットの前方に配置され、ノズ
ルユニットから吐出されるインク滴に印刷情報に基づき
所定の電荷を与える荷電電極と、荷電電極の前方にイン
ク滴の飛翔経路を挟んで配置され、インク滴の飛翔方向
をインク滴の電荷のレベルに応じて偏向させ、インク滴
を印刷媒体上の所定位置に到達させる一対の偏向電極
と、一対の偏向電極の前方に配置され、インク滴の飛翔
方向の偏向ずれを検出する検出器と、この検出器からの
出力に基づき、ノズルユニットに供給されるインクの流
速、荷電電極に印加される電圧および一対の偏向電極間
に印加される電圧のうちの少なくとも1つを制御し、前
記偏向ずれを補正する制御手段とを備え、前記検出器
は、インク滴を受け止めたときに、その出力が変化する
弾性表面波素子を含んで構成されている。
【0009】
【作用】ノズルユニットから吐出されたインク滴は、印
刷情報に基づき荷電電極により選択的に帯電される。こ
の後、帯電されたインク滴が一対の偏向電極間の電界を
通過するとき、このインク滴は、電界により、その飛翔
方向が偏向されて印刷媒体に向かい、この印刷媒体の所
定位置に到達する。
【0010】そして、適切な時期に於いて、検出器の弾
性表面波素子をターゲットにしてインク滴を飛翔させる
ことにより、インク滴の飛翔方向が適切に偏向されてい
るか否の判別を実施する。つまり、ノズルユニットと検
出器の弾性表面波素子との間で規定されるインク滴の飛
翔距離やノズルユニットに対する弾性表面波素子の偏向
位置は夫々既知であるから、ターゲットに向かって飛翔
される検出用インク滴が検出器の弾性表面波素子に衝突
して、これが弾性表面波素子の出力から検出された場合
には、インク滴に於ける飛翔方向の偏向量が適切に制御
されていると判定される。しかしながら、検出器の弾性
表面波素子に検出用インク滴が衝突しない場合には、イ
ンク滴に於ける飛翔方向の偏向量が適切に制御されてお
らず、その飛翔方向に偏向ずれがあると判定でき、この
場合にあっては、弾性表面波素子の出力に基づき、制御
手段は、インクノズルに供給されるインクの流速、荷電
電極に印加される電圧および一対の偏向電極間に印加さ
れる電圧のうちの少なくとも1つを制御し、これによ
り、検出用インク滴が弾性表面波素子に正確に衝突する
ように、その飛翔方向の偏向量が補正されることにな
る。
【0011】
【実施例】図1を参照すれば、この発明に係わるインク
ジェット印刷機が概略的に示されている。この装置の印
刷ヘッドはノズルユニット1を備えており、このノズル
ユニット1は吐出ノズル2と、圧電振動素子3とからな
っている。吐出ノズル2はインクの供給源、即ち、供給
ポンプ4を介してインクタンク5に接続されており、従
って、このインクタンク5から供給ポンプ4により吸い
上げられたインクは、所定の圧力に加圧されてノズルユ
ニット1つまり吐出ノズル2に供給され、そして、吐出
ノズル2のノズル口から吐出される。
【0012】一方、圧電振動素子3は、コントローラ6
に電気的に接続されており、このコントローラ6は圧電
振動素子3に電圧を周期的に印加し、これにより、吐出
ノズル2は所定の振動数でもって振動することになる。
このようにして吐出ノズル2が振動されると、この吐出
ノズル2から吐出されるインクは、所定の間隔を存し互
いに分裂して飛翔する連続的なインク滴Aとなる。
【0013】なお、供給ポンプ4もまたコントローラ6
に電気的に接続されており、このコントローラ6は供給
ポンプ4の駆動をも制御可能となっている。吐出ノズル
2の直前方には円筒形状をなした荷電電極7が配置され
ている。この荷電電極7は、吐出ノズル2と同軸上に位
置付けられており、従って、吐出ノズル2から吐出した
インク滴Aは荷電電極7を通過して飛翔する。荷電電極
7もまた、コントローラ6に接続されており、このコン
トローラ6は荷電電極7に所定のタイミングでもって、
所定のパルス電圧を印加する。
【0014】ここで、荷電電極7に対するパルス電圧
は、吐出ノズル2から吐出されるインクが分裂してイン
ク滴Aを生成する時点で印加され、これにより、生成さ
れたインク滴Aは、静電誘導により帯電される。また、
個々のインク滴Aの生成時、荷電電極7に対するパルス
電圧のレベルは、印刷情報に基づいて設定されるように
なっている。即ち、コントローラ6は、例えばキャラク
タジェネレータ等の印刷パターン発生回路8に接続さ
れ、そして、この印刷パターン発生回路8から供給され
る印刷信号に基づき、コントローラ6は荷電電極7への
パルス電圧のレベルを決定する。従って、荷電電極7を
通過した個々のインク滴Aは、印刷情報に基づいて決定
された電荷を有するものとなる。
【0015】荷電電極7の前方には、一対の偏向電極
9,10が配置されている。これら偏向電極9,10
は、ノズルユニット1から吐出されたインク滴Aの飛翔
経路を挟んで位置付けられており、一方の偏向電極9は
コントローラ6に接続されているとともに、他方の偏向
電極10は接地されている。インク滴Aが負の電荷を有
する場合、コントローラ6により偏向電極9には一定の
正の電圧が印加されており、これにより、一対の偏向電
極9,10間を通過して飛翔する帯電したインク滴A
は、偏向電極9,10間の静電界により、偏向電極9側
に引き付けられる。つまり、インク滴Aの飛翔方向は、
一対の偏向電極9,10により偏向され、この偏向量は
個々のインク滴Aが有している電荷のレベルによって決
定される。なお、偏向電極9は、偏向電極10との間隔
がノズルユニット1から遠くなるに従って拡開するよう
に、偏向電極10に対して傾斜されているが、これら偏
向電極9,10は、ノズルユニット1の軸線に対し互い
に平行に配置されていてもよい。
【0016】上述したように一対の偏向電極9,10間
にて、その飛翔方向が偏向された個々のインク滴Aは、
この後、偏向電極9,10よりも前方に位置した印刷用
紙Bに到達し、そして、その偏向量により決定される印
刷用紙B上の所定位置に付着する。更に、一対の偏向電
極9,10のうち、偏向電極10の直前方には、ガター
11が配置されている。このガター11は、その一端に
荷電電極7つまり吐出ノズル2に対向する開口12を有
し、他端は前述したインクタンク5に接続されている。
従って、このようなガター11を備えていれば、荷電電
極7により帯電されず印刷に使用されないインク滴A
は、一対の偏向電極9,10間にて、その飛翔方向が偏
向されることなく進み、そして、開口12を通じてガタ
ー11に回収され、回収されたインク滴Aはインクタン
ク5に戻される。
【0017】上述したようにノズルユニット1から連続
的にインク滴Aが吐出されるとき、印刷用紙Bに対し
て、印刷ヘッドが図1中矢印方向に走査されると、印刷
用紙Bには、その印刷用紙Bの1つの走査ライン上に印
刷情報に基づいて所望の印刷ドットパターンが印刷さ
れ、更に、印刷用紙Bが順次、次の走査ライン分だけ紙
送りされてから、上述の作動が繰り返されることによ
り、印刷用紙Bの全面に所望の印字や画像からなる印刷
情報が印刷されることになる。
【0018】なお、この実施例のインクジェット印刷機
の場合、印刷用紙Bは、図1の紙面と直交する方向に紙
送りされ、従って、吐出ノズル2から吐出されたインク
滴Aは、その飛翔方向が前述した走査ラインの方向に偏
向されることになる。そして、一対の偏向電極9,10
の前方には、インク滴Aを検出するための第1実施例に
係わる検出器13が設けられている。この実施例の場
合、図1から明かなように、検出器13は偏向電極9側
に位置するようにして、印刷用紙Bの搬送経路と偏向電
極9との間に配置されている。なお、検出器13は、印
刷用紙Bの搬送経路を含む面内にあってもよいし、更に
は印刷用紙Bの搬送経路でみて図示した検出器13の位
置とは反対側に配置してもよい。
【0019】検出器13は、図2に分解して示されてい
るが、互いに重ね合わされたマスクプレート14と弾性
表面波素子いわゆるSAW素子15とからなっている。
検出器13は、マスクプレート14が一対の偏向電極
9,10側に向くようにして配置されており、このマス
クプレート14には、スリット16が形成されている。
このスリット16は、印刷ヘッドの走査方向即ち帯電し
たインク滴Aの飛翔方向が偏向される向きに延び、その
開口幅はインク滴Aが通過可能で且つ前記飛翔方向に於
ける偏向量のずれを許容する大きさに設定されている。
【0020】一方、SAW素子15は弾性表面波を伝播
させる圧電セラミックスからなる基板17を備えてお
り、この基板17はマスクプレート14と同一の大きさ
を有している。基板17の表面つまりマスクプレート1
4側の表面には、その両端部に位置して互いに離間した
入力電極18および出力電極19が夫々形成されてお
り、これら入力および出力電極18,19間の基板17
の部位はマスクプレート14のスリット16を通して外
部に露出されている。
【0021】入力および出力電極18,19の夫々は、
スリット16の長手方向に対し交差する方向に互い逆向
きにして噛み合うコ字形の一対の金属蒸着膜からなって
おり、これら入力および出力電極18,19の各金属膜
は、前述したコントローラ6に電気的に接続されてい
る。従って、コントローラ6から入力電極18の各金属
膜に所定周波数の電圧が印加されれば、基板17の前記
表面には入力電極18から出力電極19に向かって伝播
する弾性表面波20が発生され、そして、この弾性表面
波20は出力電極19に受け止められ、その金属膜間に
周期的に発生する出力電圧がコントローラ6に出力され
ることになる。
【0022】SAW素子15からの出力信号はコントロ
ーラ6内に於いて処理され、そして、このコントローラ
6はその出力信号に基づき、前記荷電電極7に供給する
パルス電圧のレベルを制御するものとなっており、その
制御回路セクションは図3に一例が示されている。制御
回路セクションは、先ず、SAW素子15からの出力信
号を受け取る判別回路21を備えている。この判別回路
21は、SAW素子15からの出力信号の変化を判別
し、これにより、SAW素子15に帯電したインク滴A
が衝突したか否かを検知する。
【0023】即ち、インク滴Aがマスクプレート14の
スリット16を通し、SAW素子15の基板17に衝突
すると、基板17上を伝播する弾性表面波20は付着し
たインク滴Aによって変化する。従って、判別回路21
では、SAW素子15からの出力信号の変化から、イン
ク滴AがSAW素子15に衝突したか否かを検知するこ
とができる。
【0024】吐出ノズル2から検出器13のSAW素子
15までのインク滴Aの飛翔距離および吐出ノズル2に
対するSAW素子15の偏向距離は一定値となっている
から、検出器13のスリット16をターゲットにして、
インク滴Aの飛翔方向が制御されるとき、その検出用イ
ンク滴Aがスリット16を通してSAW素子15に衝突
すれば、SAW素子15の出力が変化することにより、
吐出ノズル2から吐出されたインク滴Aの飛翔方向は適
切に制御されていると判定でき、この場合、印刷用紙B
上に高精度にして印刷情報を印刷できることになる。
【0025】一方、検出用インク滴AがSAW素子15
に衝突しない場合には、SAW素子15の出力が変化し
ないので、インク滴Aに於ける飛翔方向の偏向制御に関
し、その飛翔方向の偏向ずれが発生していると判定でき
る。このような偏向ずれは、例えば温度変化によってイ
ンクの粘性が変化することにより、インク滴Aの飛翔速
度が変化することで発生する。
【0026】このような状況に至ると、判別回路21か
らは前述した偏向ずれを示す信号が補正回路22に供給
される。この補正回路22では、判別回路21からの信
号に基づき、荷電電極7に供給されるパルス電圧の補正
量が演算して求められ、このパルス電圧の補正量は、次
に荷電電極7に接続されている荷電回路23に供給され
る。また、この荷電回路23には、前述した印刷パター
ン発生回路8にも接続されており、これにより、荷電回
路23では、印刷パターン発生回路8から供給される印
刷信号に補正量を加えた新たな印刷信号を生成し、この
新たな印刷信号に基づくパルス電圧が荷電回路23から
荷電電極7に供給される。このようなパルス電圧の補正
制御は、検出用インク滴Aの飛翔方向の偏向量が適切に
なり、その検出用インク滴Aが検出器13のスリット1
6を通しSAW素子15に衝突するまで継続され、補正
量が決定される。
【0027】上述したようにして荷電電極7へのパルス
電圧が偏向ずれに基づき補正されると、この後、吐出ノ
ズル22から吐出されるインク滴Aの飛翔方向は印刷情
報に基づいて適切に制御され、印刷用紙Bへの高精度な
印刷を維持することができる。なお、前述したパルス電
圧の補正制御は、適切な時期に繰り返して実施される。
また、補正回路22では、検出器13と印刷用紙Bとの
間の距離をも考慮して、その補正量が算出されることは
言うまでもない。
【0028】更に、検出器13のSAW素子15に付着
した検出用インク滴Aは、図示しないけれども、吸引手
段により基板17の表面から除去されるようになってい
る。この発明は、上述した第1実施例の検出器13に制
約されるものではなく、種々の変形が可能である。例え
ば、図4を参照すれば、検出器13を構成する第2実施
例としてのタッチパネル24が示されている。このタッ
チパネル24は、矩形のガラス板25を備えており、こ
のガラス板25の一辺の両角部には、コントローラ6に
接続された発信トランスデューサ26および受信トラン
スデューサ27が配置され、また、ガラス板25の一辺
に連なる辺の夫々には反射アレイ28,29が夫々形成
されている。
【0029】コントローラ6からの入力信号は、発信ト
ランスデューサ26にて弾性表面波に変換され、この弾
性表面波は、一方の反射アレイ28により反射されるこ
とにより、ガラス板25のほぼ全面を伝播する。そし
て、他方の反射アレイ29に到達した弾性表面波は、反
射アレイ29にて受信トランスデューサ27に向けて反
射され、この受信トランスデューサ27に受け取られ
る。この受信トランスデューサ27では受け取った弾性
表面波を電気信号に変換して、コントローラ6にに出力
する。
【0030】上述したタッチパネル24が検出器として
使用される場合、このタッチパネル24は、その反射ア
レイ28,29の向きとインク滴Aの飛翔方向が偏向さ
れる向きとを一致させて配置される。従って、タッチパ
ネル24上に検出用インク滴Aが衝突されると、受信ト
ランスデューサ27からコントローラ6に供給される出
力信号には、図5に示すように検出用インク滴Aの衝突
位置に対応した時点で窪みCが生じる。即ち、発信トラ
ンスデューサ26からの弾性表面波の出射時点をt0、
窪みCの発生時点をt1としたとき、これらt0とt1と
の間の時間間隔T1は、図4に示されているように発信
トランスデューサ25と検出用インク滴Aの衝突位置と
の間の距離に比例するものとなる。それ故、タッチパネ
ル24上に前述したスリット16に相当する基準位置が
予め設定されていると、コントローラ6にて、タッチパ
ネル24からの出力信号に基づき、基準位置からの検出
用インク滴Aの偏向ずれを算出することができる。
【0031】このようなタッチパネル24によれば、前
述した検出器13の場合と異なり、前述した判別回路2
1にて、検出用インク滴Aの飛翔方向に偏向ずれが発生
しているか否かの判別は勿論のこと、その偏向ずれの大
きさおよびその向きをも同時に検出できるから、補正回
路22にて必要な補正量を簡単且つ迅速に算出すること
ができる。
【0032】なお、タッチパネル24に於いて、そのガ
ラス板25に更にもう1組の発信および受信トランスデ
ューサ30,31、ならびに、これらトランスデューサ
30,31と協働する一対の反射アレイ32,33が設
けられていれば、コントローラ6にて、検出用インク滴
Aの前記偏向ずれ以外に、この偏向ずれとは直交する方
向の検出用インク滴Aのずれをも同時に検出することが
可能となる。
【0033】この発明は、図6に示すように複数のノズ
ルユニット1を備えたマルチノズルタイプにも適用可能
である。この場合、各ノズルユニット1は印刷用紙に対
する走査方向に一列にして配置されており、各ノズルユ
ニット1には検出器として第2実施例のタッチパネル2
4が組み合わされている。このようなマルチノズルタイ
プの印刷機にあっては、コントローラ6の補正回路22
は各タッチパネル24からの出力信号に基づき、前述し
た偏向ずれに起因して、隣接するノズルユニット1にて
印刷可能な印刷幅が互いに重なり合う場合にはその重な
りを解消するように、逆に、印刷幅にギャップが生じる
場合にはそのギャップを解消するように、荷電電極7に
印加されるパルス電圧を補正するものとなっている。
【0034】なお、図6に於いて、図1に示した構成要
素と同一の機能を有している要素には同一の参照符号を
付して、その説明は省略する。更に、上述した実施例で
は、インク滴Aの飛翔方向の偏向ずれを荷電電極7に印
加するパルス電圧のレベルつまりインク滴Aの電荷量を
制御して補正しているが、上記偏向ずれは、一対の偏向
電極9,10に印加される偏向電圧や吐出ノズル2から
吐出されるインクの流速を制御しても補正することがで
きる。偏向電圧が制御される場合には、インク滴Aの引
き付け力が調整され、これに対し、インクの流速が制御
される場合には個々のインク滴Aの質量が変化すること
で、その飛翔速度が調節されることになる。
【0035】更にまた、この発明は、印刷用紙に限ら
ず、布などの種々の印刷媒体に対しても適用可能である
ことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のインク
ジェット印刷機によれば、所望の時期に、ノズルユニッ
トのインク滴に於ける飛翔方向の偏向ずれを簡単な構造
の弾性表面波素子を利用した検出器にて検出し、そし
て、この検出器からの出力信号に基づき、インク滴の飛
翔速度、荷電電極に印加されるパルス電圧および一対の
偏向電極の偏向電圧のいずれかを制御して解消するよう
にしたので、長時間に亘って安定した高品質の印刷を実
施できる。また、検出器は小形にすることが容易である
から、マルチノズルタイプの印刷機にも簡単に適用でき
るなどの利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷機を示した概略図である。
【図2】第1実施例の検出器を示した分解斜視図であ
る。
【図3】検出器の出力信号を処理するためのコントロー
ラ内の制御回路セクションを示したブロック図である。
【図4】第2実施例の検出器であるタッチパネルの正面
図である。
【図5】図4のタッチパネルからの出力を示したグラフ
である。
【図6】図4のタッチパネルを備えたマルチノズルタイ
プの印刷機を示した概略図である。
【符号の説明】
1 ノズルユニット 2 吐出ノズル 3 圧電振動素子 7 荷電電極 6 コントローラ 9,10 偏向電極 11 ガター 13 検出器 15 SAW素子 A インク滴 B 印刷用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉山 高史 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 ロバート ガーバー ポングラス オーストラリア国 2008 ニュー サウス ウェールズ シドニー ウーララ オー シャン ストリート 122

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛翔するインク滴を連続的に吐出するノ
    ズルユニットと、ノズルユニットの前方に配置され、ノ
    ズルユニットから吐出されるインク滴に印刷情報に基づ
    き所定の電荷を与える荷電電極と、荷電電極の前方にイ
    ンク滴の飛翔経路を挟んで配置され、インク滴の飛翔方
    向をインク滴の電荷のレベルに応じて偏向させ、インク
    滴を印刷媒体上の所定位置に到達させる一対の偏向電極
    と、一対の偏向電極の前方に配置され、インク滴の飛翔
    方向の偏向ずれを検出する検出器と、この検出器からの
    出力に基づき、ノズルユニットに供給されるインクの流
    速、荷電電極に印加される電圧および一対の偏向電極間
    に印加される電圧のうちの少なくとも1つを制御して前
    記偏向ずれを補正する制御手段とを備え、 前記検出器は、インク滴を受け止めたときに出力が変化
    する弾性表面波素子を含んでなることを特徴とするイン
    クジェット印刷機。
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