JPH05192196A - 一本鎖dnaを末端で支持体に固定化する方法 - Google Patents

一本鎖dnaを末端で支持体に固定化する方法

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JPH05192196A
JPH05192196A JP3272528A JP27252891A JPH05192196A JP H05192196 A JPH05192196 A JP H05192196A JP 3272528 A JP3272528 A JP 3272528A JP 27252891 A JP27252891 A JP 27252891A JP H05192196 A JPH05192196 A JP H05192196A
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dna
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Toshihiko Kishimoto
利彦 岸本
Shinichiro Niwa
真一郎 丹羽
Makoto Nakabayashi
誠 中林
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一本鎖DNAを末端で支持体に固定化する方
法を提供する。 【構成】 一本鎖DNAと該一本鎖DNAの相補鎖とか
らなる二本鎖DNAを該一本鎖DNAの末端で支持体に
結合させ、次いで変性処理により相補鎖を脱離せしめ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は分子生物学の分野に関し、詳しく
は、一本鎖DNAを末端で支持体に固定化する方法に関
する。一本鎖DNAを支持体に固定化したものは、mR
NAを全RNAから精製する際に使用されるオリゴdT
セルロース等のオリゴdTDNA結合粒子として、ある
いは、サザンハイブリダイゼーション等ハイブリダイゼ
ーション実験に用いるメンブレン上に非特異的に固定化
した一本鎖に変性したDNA等として使用されている。
かかる固定化一本鎖DNAは、従来、一本鎖DNAの末
端ヌクレオチド分子を、そのアミノ基や水酸基又は化学
的修飾により導入された官能基を介して支持体に結合さ
せることにより製造されてきた。しかしながら、この従
来法では、末端ヌクレオチド以外の分子に含まれるアミ
ノ基や水酸基、あるいは導入された官能基までが反応に
関与するため、末端ヌクレオチド分子のみを支持体に結
合させることは不可能であった。従って、得られた固定
化DNAは、一本鎖DNAが種々の部位で支持体に結合
したものであり、その本来の目的を十分に効率よく達成
し得ないものであった。
【0002】本発明者らは、一本鎖DNA分子に含まれ
るアミノ基や水酸基の反応性は、当該一本鎖DNAをそ
の相補鎖とアニーリングすることにより封じ得ることに
着目し、まず一本鎖DNAの末端ヌクレオチド分子を支
持体との結合が可能な様に化学的に修飾し、これをその
相補鎖とアニーリングした上で支持体に結合させるか、
あるいは二本鎖DNAの一方の鎖に1若しくはそれ以上
のヌクレオチド分子が付加した形の二本鎖DNAをその
まま、あるいは付加した部分を化学的に修飾した後、該
付加部分を介して支持体に結合させ、得られた固定化二
本鎖DNAを変性処理すると、相補鎖は支持体に共有結
合していないために固定化された一本鎖DNAから脱離
し、従ってこれを分離除去すれば、末端で支持体に結合
した固定化一本鎖DNAが得られることを見い出し、本
発明を完成したものである。
【0003】従って本発明の目的は、一本鎖DNAと該
一本鎖DNAの相補鎖とからなる二本鎖DNAを末端で
支持体に結合させ、次いで変性処理により相補鎖を脱離
せしめることからなる、一本鎖DNAを末端で支持体に
固定化する方法であって、該一本鎖DNAはその末端に
1若しくはそれ以上の余分のヌクレオチド分子を含んで
いるか、あるいは一本鎖DNAの末端にあるヌクレオチ
ド分子が化学的修飾を受けているものであり、該余分の
ヌクレオチドまたは化学的修飾を受けたヌクレオチドを
介して支持体への結合が行われることを特徴とする方法
を提供するものである。本発明の別の目的は、かかる方
法で得られる、末端で支持体に固定化された一本鎖DN
Aを提供するものである。以下、本発明に係る固定化法
を順を追ってより詳細に説明する。
【0004】一本鎖DNAの末端を化学的に修飾する場
1)まず、末端に固定化に適した官能基(例えば−N
2、−COOHなど)を導入した一本鎖DNAを調製す
る。DNAを合成する場合、その合成自体は、市販のD
NA合成装置(例えばABI社製391型PCR−MA
TEなど)を使用し、常法によって行うことができる。
官能基の導入は、例えば次のような方法で行うことがで
きる。 (1) アミノリンク2(ABI社製)の導入 以下の反応式に従い、DNA合成装置を使って、ヘキシ
ルアミノ基をDNA末端に導入することができる(Appl
ied Biosystems Inc User Bulletin No. 49 August 198
8、 参照)。
【化1】
【0005】(2) 式:
【化2】 で示されるリンカーを、DNA合成装置(ABI社製、
A−391EP PCR−MATEなど)を用いてDN
A末端に導入し、これを適当に処理することにより、こ
のリンカー末端を反応性のあるアルデヒド基またはカル
ボキシル基に導くことができ、更にアルデヒド基の場合
は、ビオチンのヒドラシド化合物と反応させることによ
り、アビジンと複合体を形成し得るビオチンを導入する
ことができる(Jonathan N. Kremskyら、 Nucleic Acid
Research 1987 vol.15, p2891〜参照)。 (3) DNA合成装置を用い、アミノ基をもつ塩基の
ヌクレオチド1〜数10個を相補部分のDNA末端に付
加する。 (4) ターミナルトランスフェラーゼにより、支持体
との結合に適した塩基、またはその反応性誘導体をDN
A末端に導入する(Deug, G. and Wu, R. Methods in E
nzymology vol. 100 p96-116, 1983、参照)。 2)次に、1)で得た一本鎖DNAの相補鎖を1)と同様
合成装置を用いて調製し、両者をアニーリングさせる。
【0006】3)上で得た二本鎖DNAに固定化用支持
体を加え、適当な手段で両者を結合させる。支持体とし
ては、例えば、ナイロンメンブラン、ニトロセルロース
メンブラン、ポリテトラフルオロエチレンメンブラン、
ポリエチレンメンブラン等、天然または合成有機高分子
メンブラン(膜状体)を挙げることができる。ニトロセ
ルロースのように有機高分子(例;セルロース)を化学
的に処理し、改質して得たメンブランも含む。また、そ
の他の支持体としては、グラファイト、多孔質ガラス、
シリカ等の無機高分子メンブラン;アルミニウム、アパ
タイト等の金属メンブラン;アルミナ、窒化珪素等のセ
ラミックスメンブラン;食塩等の結晶を挙げることがで
きる。さらに、これらの表面を化学的、物理的に表面処
理することで改質されたものも使用できる。
【0007】さらに、ナイロン、ニトロセルロース、セ
ルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン
等の有機高分子の粒子;グラファイト、多孔質ガラス、
シリカ等の無機高分子の粒子;アルミニウム、アパタイ
ト等の金属粒子;アルミナ等のセラミック粒子;等も使
用することができ、また、これら有機高分子を、例えば
酸化、還元、加水分解などの化学的処理、例えばプラズ
マ照射などの物理的処理で改質したもの、無機高分子粒
子、金属粒子、セラミック粒子を、例えばイオンプレー
ティングなどの物理的、化学的に表面処理を行うことで
改質されたものも使用できる。この表面処理の仕方は、
ポリメチルメタクリレート重合膜に強アルカリ溶液(4
N NaOH)をかけ、数時間反応させて表面にカルボキ
シル基を導入する;ポリスチレン膜に紫外線照射を行い
過酸化物を表面に生じさせ酸処理により水酸基を導入す
る;テフロンシートにナフタレニドナトリウム塩を作用
させ、さらに過酸化水素を作用させて水酸基を導入する
(Ind. Eng. Chem. Res 1989 Vol.28 No.7);ポリウレタ
ン膜に、アンモニアガス中でグロー放電することにより
その表面にアミノ基を導入する、等がある。DNAと支
持体との結合法は、DNAおよび支持体の両者の化学的
修飾の種類によって異なり、次のいずれかの方法を用い
ることができる。
【0008】i) DNA又は担体上の水酸基(主とし
てジオール基)をトリフルオロエタンスルフォニルクロ
ライド(トレシルクロライド)(K.Nillson and K. Mosb
ach:Biochem. Biophys. Res. Commun., 102, 449, 198
1)、CNBr(R. Axen, et al: Nature, 214, 1302, 19
67)、トリクロロトリアジン(T. H. Finlay, et al: Ana
l. Biochem., 87, 77, 1978)、エピクロロヒドリン(I.
Matsumoto, et al: J.Biochem., 85, 1091, 1979)、ビ
スオキシラン(L. Sundberg and J. Porath: J.Chromato
gr., 90, 87, 1974)、ジビニルスルホン酸(J. Porath: M
eth. Enzymol.,34, 27, 1974)、ベンゾキノン(J. Brand
t, et al: Biochem. Biophys. Acta, 386, 196, 197
5)、カルボニルジイミダゾール(G. S. Bethell, et al:
J. Biol.Chem., 254, 2572, 1979)などで活性化し、担
体上、又はDNAの主としてアミノ基と結合させる。
【0009】ii) DNA又は担体上の主としてカルボ
キシル基(−COOH基)を水溶性カルボジイミド等の
カルボジイミド(A. Tengblad: Biochem, J., 199, 297,
1981、 M. Funabashi, et al: Anal. Biochem., 126, 4
14, 1982)又は2−エトキシ−1−エトキシカルボニル
−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)(G. Saccomani,
et al: J. Biochem., 256, 12405, 1981、B. Belleau a
nd G. Malek: J. Am.Chem. Soc., 90, 1651, 1968)で活
性化し、担体上又はDNAの主としてアミノ基(−NH
2)と縮合結合させる。 iii) 従来の非特異的又は末端とは限らない状態で支
持体に結合したDNAに、所望のDNAをDNAリガー
ゼ(連結酵素)を用いて結合させる。 iv) 担体上及びDNAのヒドラジド基とアルデヒド基
またはヒドラジド基とカルボキシル基を用いて結合させ
る。ヒドラジド基とアルデヒド基の場合は、混合すると
ヒドラゾン結合を形成する。これを還元操作を行うこと
で共有結合化する(Jonathan N. Kremsky:上掲)。ヒド
ラジドとカルボキシル基の場合は、ii)のようにカルボ
ジイミド等を用いる。
【0010】v) DNA及び担体上に互いに親和力の
あるものを導入し(例えばビオチンとアビジン等)、そ
の親和力に基づいた固定化を行う(Jonathan N. Kremsk
y; 上掲)。 vi) DNAと担体上のチオール基同志を活性化、固定
化する。(K. Brocklehurst, et al: Biochem, J., 133,
573, 1973)。 vii) DNAと担体上のアミノ基同志をブリモアセタ
ミド法にて結合させる(P. Cuatrecasas: J. Biol. Che
m., 245, 3059, 1970 )。
【0011】4)上で得た固定化二本鎖DNAを2.4
Mテトラエチルアンモニウムクロライド水溶液、適宜希
釈した10×SSC(1.5MのNaClおよび 0.15
Mクエン酸ナトリウム;pH7.0)、0.1〜2MNa
Cl水溶液等の塩溶液中、熱(約40℃以上)またはアル
カリを加えることにより変性させ、遠心して固相と液相
を分離することにより、固定化一本鎖DNAを得る。
【0012】二本鎖DNAをそのまま、あるいは末端を
化学的に修飾して用いる場合 既述した様に、二本鎖DNAの一方の鎖に1若しくはそ
れ以上のヌクレオチド分子が付加した形の二本鎖DNA
は、そのままあるいは化学的な修飾を施した後支持体に
末端で結合させることができるので、上記の工程3)以
降の操作を施せば、上と同様の目的を達成することがで
きる。この様な二本鎖DNAは、次の様にして調整する
ことができる。
【0013】i) 一本鎖DNAの化学的修飾(4)で述
べた様に、ターミナルトランスフェラーゼを使用して、
片方のDNA鎖の末端にのみ、支持体との結合に適した
塩基またはその反応性誘導体を導入することができる。 ii) 末端に一本鎖部分ができる様に制限酵素で切断す
る。 iii) 官能基を持つDNA分子と、二本鎖DNAをD
NAリガーゼにより結合させる。例えば、二本鎖DNA
の両端の切断端が異なる配列を持つように2種の制限酵
素で処理する。そこで一方の切断端に特異的に結合でき
る配列を有する官能基を有するDNAを加え、そこにD
NAリガーゼを作用させることにより目的DNA断片の
末端に官能基を導入できる。(この場合、除去したい方
の鎖の5'末端を脱リン酸化しておいてもよい。即ち目
的とする二本鎖DNAの一端だけが出た長い二本鎖DN
Aを調製し、この状態で脱リン酸化酵素により5’末端
を脱リン酸化し、その後二本鎖DNAを切断して目的断
片をつくると一方の5’末端は脱リン酸化されたものが
できる)。
【0014】iv) 二本鎖DNAの3’末端−OH基に
トリクロロトリアジン基を導入することでOH基を活性
化する(5’末端−OH基にはiii)で述べた脱リン酸化
を行い−OH基を露出させトリクロロトリアジンを反応
させて活性化する。3’末端の−OH基と5’末端の−
OH基では反応性が全く5’末端の方が良いため5’末
端−OH基を特異的に活性化できる)。この場合、一方
の鎖に1もしくはそれ以上のヌクレオチドが存在する必
要はない。
【0015】本発明方法により製造された固定化DNA
は、一本鎖DNA分子が全て末端で支持体に結合したも
のであり、従って固定化によるDNAの塩基の破壊がな
いため液相中でのDNAの挙動とほぼ同じ挙動が期待で
き、非常に精度の高いDNAのハイブリッド形成ができ
る。又具体的には、本発明の方法で固定化したDNAと
従来法(一本鎖DNAのまま)の固定化したDNAでは、
ハイブリッド量が単位DNA当たり10倍以上違った。
又、固定化したDNAは従来法ではDNA中の塩基がつ
ぶれるためこの固定化DNAではDNA中に変異が生じ
たものと同じ結果となりDNA中の1塩基の変異を見分
けるハイブリッド形成はできない。しかし本発明の方法
では、ハイブリッドさせるDNA中の1塩基の変異も認
別が可能であった。これは、固定化したDNAの塩基が
途中で壊れていないことを示している。以下に実施例を
挙げるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】実施例1 ABI社製DNA合成装置にて下記の配列のDNAを合
成した。1μMスケールで合成し、下記(1)の配列は
1.8mg、(2)の配列は1.3mg精製後回収された。 (1) 5’X GTC TGG GAA AAA CCC CCT TTG AGT 3' (2) 5’ACT CAA AGG GGG TTT TTC CCA GAC 3’ X:アミノリンク2(ABI社製) 得られたDNAをそれぞれ業者指示の方法により精製し
た。(1)および(2)のDNAそれぞれ100μg分をと
って減圧下で乾固する。(1)のDNA100μgを1M
NaCl(100μl)に溶かし、乾固した(2)のDNA(1
00μg)と混合した。次いで0.4M NaHCO3(pH
7.5)を100μl加えた。この溶液を95℃の水浴上
で2分間あたため、20分かけて55℃に冷却した。こ
れに、後に説明する方法で調製したトレシル活性化シリ
カゲル20mgを加え、室温で24時間反応させた。反応
終了後、シリカゲルを1M NaClで3回洗浄し、最後
に、1M NaCl 1mlに懸濁した。これを95℃で5分
間加温し、直ちに遠心し(12000 rpm)、上清を除去
し、残渣として固定化DNAを得た。
【0017】この様にして得た固定化DNAの固定化量
を分光光度計により、以下の要領で測定した。即ち、固
定化量測定溶媒として飽和ショ糖溶液を用い、シリカゲ
ル溶液の屈折率をあわせた上でスペクトルをとるとゲル
による散乱光の影響を極めて押えた上で正確な測定がで
きる。スペクトルのとり方は、分光光度計としてシマズ
のUV−200/型を用い、コントロールに5mg/20
0μlシリカゲル(shim pack diol)をとり、5mg/4
00μlシリカゲル(shim pack diol)によりベースラ
イン補正後、同じく5mg/200μlのDNA固定化ゲ
ルをサンプルとして測定したのが第1図であり、260
nmにDNAに特異的な吸収があるのがわかる。この固定
化量は260nmの吸収1に対して30μg/ml一本鎖D
NAが対応するとして計算した。 △A260=0.45より13.5μg/ml(0.45×30よ
り) ゲルは5mg/200μlより12.5mg/mlである。故に
13.5÷12.5×1000=1.08mg/g乾燥ゲルと
なり、よって1gのゲルに1.08mgの一本鎖DNAが末
端固定されたことがわかった。
【0018】トレシル活性化シリカゲルの調製 以下の操作は、水分を嫌うので、ドライボックスもしく
は乾燥窒素を満たした無菌パックなどを適宜利用し、な
るべく水分の混入を防ぐことを念頭において行う。 1)アセトン、ピリジンをあらかじめモレキュラーシー
ブで脱水しておく。 2)1mlの脱水アセトン、100μlのピリジン、およ
び小さなスターラーチップを10mlのメスフラスコに入
れておく。 3)1gのゲルをガラスフィルター(#5メシュ)上でア
スピレーターで吸収しながら、アセトン、脱水アセトン
で素早く洗浄し、直ちに2)で用意したメスフラスコに
入れる。
【0019】4)乾燥窒素で外気が混入しないようにし
ながら、スターラーでゲルを激しく撹拌しつつ、100
〜200μlのトリフルオロエタンスルフォニルクロラ
イド(Fluka製)を1分ほどかけて滴下する。この際、氷
を詰めたビニール袋などでフラスコを0℃付近に保って
おく。 5)メスフラスコにふたをし、ゲルを破砕させないよう
にスターラーの速度を落し20分間反応させる。やはり
0℃付近に保つ。 6)反応後、ガラスフィルター上に移し、アセトン、ア
セトン+5mM HCl(1:1)、5mM HClで洗浄す
る。 7)さらにアセトンで洗浄し、フィルター上で十分アセ
トンをとばす。 8)ナスフラスコに移し、減圧下にアセトンをとばす。
トレシルは高温では不安定なので、5)で用いた氷入り
ビニールなどで低温に保ちつつ乾燥させると、トレシル
化シリカゲルが得られる。
【0020】実施例2 ABI社製DNA合成装置にて下記の配列のDNAを合
成した。1μMスケールで合成し、下記(1)の配列は
1.2mg、(2)の配列は1.2mg精製後回収された。 (1) 5’X GTC TGG GAA AAA CCC CCT TTG AGT 3' (2) 5’ACT CAA AGG GGG TTT TTC CCA GAC 3’ X:アミノリンク2(ABI社製) 得られたDNAをそれぞれ業者指示の方法により精製し
た。(1)および(2)のDNAそれぞれ500μg分をと
って減圧下で乾固する。(1)のDNA500μgを1M
NaCl(100μl)に溶かし、乾固した(2)のDNA(5
00μg)と混合した。この溶液を95℃の水浴上で2分
間あたため、60分かけて35℃に冷却した。これに、
0.4M NaHCO3(pH7.5)100μlを加え、さ
らにTOSOH製トレシル5PWゲル20mgを加え、室
温で24時間反応させた。反応終了後、ゲルを1M Na
Clで3回洗浄し、最後に、0.5M NaCl 1mlに懸濁
した。これを95℃で5分間加温し、直ちに遠心し(1
2000 rpm)、上清を除去し、残渣として固定化DNA
を得た。この除去した上清のDNAより固定化されたD
NA量を算出したところ80μg/g・dry・gelのDNA
が固定できた(上清のA260=0.053、A260=1が
30μg/ml DNAとして計算した)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 固定化一本鎖DNAのUVスペクトルを示す
グラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一本鎖DNAと該一本鎖DNAの相補鎖
    とからなる二本鎖DNAを該一本鎖DNAの末端で支持
    体に結合させ、次いで変性処理により相補鎖を脱離せし
    めることからなる、一本鎖DNAを末端で支持体に固定
    化する方法であって、固定化される一本鎖DNAは相補
    鎖に比べその末端に1若しくはそれ以上の余分のヌクレ
    オチド分子を含んでいるか、あるいは固定化される一本
    鎖DNAの末端にあるヌクレオチド分子が化学的修飾を
    受けているものであり、該余分のヌクレオチドまたは化
    学的修飾を受けたヌクレオチドを介して支持体への結合
    が行われることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法で得られる、末端
    で支持体に固定化された一本鎖DNA。
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