JPH05192194A - 遺伝子の検索方法及び装置 - Google Patents

遺伝子の検索方法及び装置

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JPH05192194A
JPH05192194A JP22618991A JP22618991A JPH05192194A JP H05192194 A JPH05192194 A JP H05192194A JP 22618991 A JP22618991 A JP 22618991A JP 22618991 A JP22618991 A JP 22618991A JP H05192194 A JPH05192194 A JP H05192194A
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gene
sequence
genes
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cdna
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JP22618991A
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Hirobumi Uchimiya
博文 内宮
Shinichiro Kito
新一郎 木藤
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Pola Chemical Industries Inc
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  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 短期間に多数の遺伝子を同定し、あるいは遺
伝子の機能を推定する方法及びその装置を提供する。 【構成】 遺伝子の検索を行おうとする生物の複数の任
意の遺伝子の塩基配列と、多数種の生物の遺伝子の塩基
配列を含む遺伝子データベースに保存されている遺伝子
のうち、前記遺伝子の検索を行おうとする生物と同種の
生物の遺伝子の塩基配列に加えて、異種の生物の遺伝子
の塩基配列とのホモロジー検索を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遺伝子の検索方法及び
その装置に関し、詳しくは、短期間に多数の遺伝子を同
定し、あるいは遺伝子の機能を推定する方法及びその装
置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、遺伝子を単離する方法として、遺
伝子の発現産物であるタンパクのアミノ酸配列からその
遺伝子の塩基配列を推定し、その配列をもとに作製した
オリゴヌクレオチドプローブを使用して、あるいは、す
でに知られている他の生物における同機能の遺伝子の配
列をプローブとして、遺伝子ライブラリーの中から目的
の遺伝子のクローンをハイブリダイゼーションにより選
択する方法などが用いられている。
【0003】これらの方法は、特定の遺伝子を単離する
のには優れているが、1つの遺伝子を単離するのに非常
に多くの時間と労力を必要とする。通常プローブとして
用いられるオリゴヌクレオチドを用いたハイブリダイゼ
ーションでは、非特異的なシグナルを生ずることが少な
くないし、また、他種生物の遺伝子配列をプローブとす
る場合には、必ずしもハイブリダイゼーションに必要な
程度の相同性があるとは限らないからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、多くの遺
伝子を単離することは非常に困難であるので、少ない労
力で迅速に多数の遺伝子を検索することができる方法が
望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、cDNAクロ
ーン等、遺伝子の一部の配列を遺伝子データベースと比
較することにより、迅速に遺伝子を同定することがで
き、従来単離されていないような遺伝子が多数単離でき
ることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち本発明は、遺伝子の検索を行おう
とする生物の複数の任意の遺伝子の塩基配列と、多数種
の生物の遺伝子の塩基配列を含む遺伝子データベースに
保存されている遺伝子のうち、前記遺伝子の検索を行お
うとする生物と同種の生物の遺伝子の塩基配列に加え
て、異種の生物の遺伝子の塩基配列とのホモロジー検索
を行うことを特徴とする遺伝子の検索方法及び遺伝子の
検索を行う装置に関するものである。
【0007】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
は、上記工程に加えて、任意の工程として、遺伝子ライ
ブラリーの作製、遺伝子の塩基配列の決定、データベー
スとのホモロジーを有する遺伝子の全長を持つクローン
の単離等を含んでもよい。
【0008】以下に各工程を説明する。
【0009】<1>遺伝子ライブラリーの作製 本発明の実施には、遺伝子検索を行おうとする生物の遺
伝子の塩基配列を知ることが前提となる。そのために
は、その生物で既知の配列を使用することも可能である
が、未知の遺伝子を多数同定するためには、遺伝子ライ
ブラリーを作製し、複数の遺伝子を選択しこれらの配列
を決定することが好ましい。
【0010】遺伝子ライブラリーは、染色体DNAから
作製することもできるが、構造遺伝子を効率よくクロー
ニングするにはcDNAライブラリーを作製することが
好ましい。cDNAライブラリーは、目的とする生物の
細胞からmRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDN
Aを合成し、ポリメラーゼ反応によって2本鎖化したも
のをベクターに挿入し、大腸菌等に形質転換することに
より作製することができる。これらの操作方法は、Mole
cular Cloning (Maniatisら、Cold Spring Harbour Lab
oratory)に記載されている。また、cDNAクローニ
ングキットが市販されているのでこれらを使用してもよ
い。
【0011】ライブラリーの作製に用いるベクターは、
多数種市販されており、いずれも使用することが可能で
あるが、塩基配列を決定するためには、cDNAフラグ
メントが挿入されたまま配列決定できるベクターが好ま
しい。これはベクターのクローニングサイトのすぐ外側
にプライマー結合配列を有するベクターを使用すればよ
い。このようなベクターとして、例えばpUCシリーズ
等が多種市販されている。
【0012】一方、データベースとのホモロジー検索に
より機能の推定された遺伝子の全長を取得するために
は、長いDNAフラグメントを挿入することができるλ
等のファージベクターを用いてライブラリーを作製して
おくのが好ましい。
【0013】本発明において、適用することができる生
物は特に限定されないが、従来、単離同定された遺伝子
の少ない植物に特に有用である。植物のcDNAライブ
ラリーを作製する場合にはカルスを材料とするのが好ま
しい。カルスの培養条件により、遺伝子の発現すなわちm
RNAを誘導できる場合には、特に好適である。
【0014】カルスの誘導は、一般的には植物体を滅菌
し、種子、茎、葉等の組織を無菌的に寒天培地に植え込
むことにより行われる(J.H.Doddsら, "Experiments in
Plant Tissue Culture" Cambridge Univ. Press 1982
等)。通常、培地にオーキシンあるいはサイトカイニン
等の植物ホルモンを添加することにより、誘導効率を高
めることができる。誘導されたカルスは液体培地中で培
養することができる。
【0015】<2>遺伝子の塩基配列の決定 クローン化されたcDNA等の遺伝子の塩基配列の決定
は、Maxam-Gilbert法あるいは、ダイデオキシ法により
行う。これらの内では、ダイデオキシ法が簡便であり好
ましい。ダイデオキシ法による塩基配列の決定は、市販
されているキットを用いて行うことができ、さらに配列
決定を自動的に行うオートシークエンサーが数社から市
販されているので、これらを使用することにより短時間
で塩基配列を決定することができる。
【0016】<3>遺伝子データベースとのホモロジー
検索 上述のようにして得られた塩基配列を、データベースに
保存されている既知の遺伝子の配列と比較し、ホモロジ
ー検索を行う。
【0017】現在まで報告された遺伝子の塩基配列は、
生物の種を問わず欧州分子生物学研究所(EMBL)、
米国ロスアラモス国立研究所においてコンピューター入
力されており、その遺伝子の数は、約43000に及ぶ
(1991年1月現在)。これらは、検索を有効に行え
るようにそれぞれ一定の書式で管理され、EMBL、G
enBankとして公表されており、フロッピーディス
ク等を媒体として入手することができる。
【0018】ホモロジー検索に際しては、データベース
に保存されている遺伝子のうち、検索を行おうとする生
物と同種の生物の遺伝子のみでなく、異種の生物の遺伝
子の配列も検索の対象とすることにより、その検索を行
おうとする生物で知られていない遺伝子、あるいは存在
は知られていても単離されていない遺伝子を取得できる
可能性がある。
【0019】ホモロジー検索は、決定された塩基配列を
データベース上の配列と比較することにより行われる。
検索はコンピューターを使用し、例えば、試料の塩基配
列と遺伝子データベースに保存されている遺伝子の塩基
配列から、予め設定された塩基長の任意の領域を取り出
し、これを比較し、同一の配列である場合のみポイント
を加算し、すべての組合せについて比較した後にポイン
トを合計したスコアが一定以上の値であればホモロジー
があるとする。通常は、スコアにして160ポイント以
上、あるいは30塩基以上にわたって相同な配列がある
場合をホモロジーがあるとする。いずれかの配列にヌク
レオチドの挿入を考慮した場合にスコアが高くなるとき
は、最良のスコアとなるようにするのが好ましい。
【0020】比較すべき各々の配列は、必ずしも全長で
ある必要はなく、特定の領域を指定して検索を行っても
よい。この領域の長さが短すぎる場合には、遺伝子全体
ではホモロジーが少ないものもホモロジーがあると判断
される場合があるので、100塩基長以上の長さにわた
って検索することが好ましい。
【0021】ホモロジー検索には、市販のホモロジー検
索プログラムを使用することができる。このようなプロ
グラムとしては、例えばGENETYX(SDCソフト
ウェア開発(株))、DNASIS(日立ソフトウエア
エンジニアリング)等がある。
【0022】検索を迅速に行うために、遺伝子の検索を
行おうとする生物の複数の任意の遺伝子の塩基配列を入
力する入力手段と、この入力された配列を記憶する記憶
手段と、この記憶装置から塩基配列を取り出し、多数種
の生物の遺伝子の塩基配列が保存されている遺伝子デー
タベースから取り出した塩基配列とのホモロジー検索を
行う検索手段と、ホモロジー検索の結果を出力する出力
手段とを備えることにより、遺伝子の検索装置を作製す
ることができる。かかる装置の構成の1例を図1に示
す。
【0023】入力手段としては例えばキーボードを、出
力手段としてはディスプレイあるいはプリンタを使用す
ることができる。塩基配列の入力は、オートシーケンサ
ーからの出力を直接記憶手段に入力させることにより行
ってもよい。検索手段はコンピューター手段に上記市販
のプログラムを実行させることにより実現することがで
きる。
【0024】<4>ホモロジーを有する遺伝子の単離 ホモロジー検索に使用する配列を決定するためのクロー
ン、特にベクターとしてプラスミドを使用したものは、
遺伝子の全長を含んでいない場合が多い。したがって、
遺伝子全長を得ることが必要な場合には、前期クローン
をプロープとして、ラムダベクター等を用いたライブラ
リーからスクリーニングするのが好ましい。 このスク
リーニングは、プラークハイブリダイゼーションにより
行うことができる。
【0025】プラークハイブリダイゼーションの方法
は、Molecular Cloning 第2版(Maniatisら、Cold Sprin
g Harbor Laboratory) 12.30〜40等に記載されている。
すなわち、寒天重層培地に形成させたファージのプラー
クをナイロンメンブレン等に転写し、タンパクを溶解
し、DNAをメンブレンに固定する。その後、放射性物
質等で標識したプローブを溶液中でハイブリダイズさ
せ、洗浄後、メンブレンに残留する放射活性等によリ、
プローブがハイブリダイズしたプラークの位置を知るこ
とができる。
【0026】位置が特定されたプラークからファージを
取り、DNAを精製し、必要に応じてプラスミドベクタ
ー等にサブクローニングすることにより、遺伝子を単離
することができる。
【0027】クローニングされたDNAフラグメントの
長さは、アガロースゲル電気泳動、あるいはPCR(ポ
リメラーゼ・チェイン・リアクション)法により確認す
ることができる。
【0028】
【実施例】本発明を、植物カルスを材料とした実施例に
より更に詳細に説明する。イネ品種ヤマホウシのカルス
を作製し、このカルスからcDNAライブラリーを作製
し、任意に選択したcDNAフラグメントの塩基配列を
決定し、遺伝子データベースとのホモロジー検索を行っ
た。以下に、工程ごとに詳説する。
【0029】<1>カルスの作製 植物としてイネ(Oryza sativa var.
Yamahoushi)を使用し、カルスを作製した。
【0030】イネの種子を1%の次亜塩素酸ナトリウム
溶液中に30分放置した後、表1に示すN6D寒天培地
上に置き、カルスを誘導させた。このカルスを切取り、
表2に示すA.A液体培地に移し、振盪培養を行い増殖
させた。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】<2>RNAの抽出 ガーゼを用いて上記カルス培養液を濾過し、20gのカ
ルスを得た。このカルスにチオシアン酸グアニジン溶液
(4M チオシアン酸グアニジン、10mM Tris−
HCl(pH75)、1mM EDTA、1% 2−メル
カプトエタノール)を加え100mlとし、超高速ホモ
ジナイザーを用いて1分間破砕した。
【0034】この破砕液をダウンズ型ホモジナイザーに
移し、5〜6回上下させることによりカルスを完全に破
砕した。この破砕液に、Sarcosyl液を終濃度
0.5%となるように加え、12000rpmで15分
間遠心分離した。
【0035】遠心管に分注した5.7M CsCl、1
0mM EDTA溶液に、上記遠心分離した上清を等容
重層し、Himac 55P−72(日立製作所製)超
高速遠心分離機を用いて、22000rpmで36時
間、20℃で遠心分離を行った。
【0036】2層に分かれた液層を順次吸い出し、沈澱
にチオシアン酸グアニジン溶液が接触しないようにし
て、この沈澱を0.1% SDSを含む10mM Tri
s−HCl(pH75)、1mM EDTA 1mlに溶
解した。この溶液に等容のフェノール・クロロホルム
(フェノール:クロロホルム=1:1)を加え、1分間
攪拌し、タンパクを変性させた。
【0037】これを遠心分離(12000rpm、10
分)し、水層を回収し、1/10容の3M 酢酸ナトリ
ウム(pH8.0)、2倍容のエタノールを加え、粗R
NA懸濁液として−80℃で保存した。
【0038】次に、この粗RNAからpoly(A)+
RNAをoligo(dT)固定化ラテックス(oli
gotex−dT30:第一化学薬品から購入)を用い
て精製した。
【0039】200μgのRNAを400μlの溶出バ
ッファー(10mM Tris−HCl(pH75)、
1mM EDTA、0.1% SDS)に溶解し、65℃
で5分間処理した後、氷中で急冷した。このRNA溶液
に50μlの5M NaClと100μlのoligo
tex−30dTを加え混合した。
【0040】37℃に5分間置いた後、15000rp
mで10分間遠心分離し、上清を除き、沈澱に500μ
lの溶出バッファーと50μlの5M NaClを加
え、穏やかに懸濁し、poly(A)+RNAをoli
gotex−dT30から容出させた。これを再び遠心
分離し、上清に等容のフェノール・クロロホルムを加
え、静かに攪拌した後、3000rpmで5分間遠心分
離し、水層を回収した。
【0041】このフェノール・クロロホルム処理を再度
行い、水層に1/10容の3M 酢酸ナトリウム(pH
5.6)と2倍容のエタノールを加え、−80℃で30
分放置した後、15000rpmで10分間遠心分離
し、沈澱を125μlの3M酢酸ナトリウム(pH5.
6)に溶解させた。
【0042】この溶液に250μlのエタノールを加
え、−180℃で30分間放置した後、15000rp
mで10分間遠心分離し、沈澱を回収した。この沈澱を
70%エタノールで洗浄し、エタノールを除去した後、
10μlの精製水に溶解し、poly(A)+RNA画
分として保存した。
【0043】<3>cDNAライブラリーの作製 上記poly(A)+RNAを材料としてcDNAライ
ブラリーを作製した。cDNAの合成は、アマシャム社
製のcDNA合成キット(cDNA合成システム・プラ
ス)を用いて、キットに添付されているマニュアル通り
に行った。
【0044】cDNAの塩基配列決定用のライブラリー
として、プラスミドpUC118をクローニングベクタ
ーに用いたライブラリーを作製した。このプラスミドの
マルチクローニングサイトのEcoRI部位に、EcoRIアダプ
ターを末端に連結した上記cDNAフラグメントをT4
リガーゼを用いて連結し、大腸菌JM109に形質転換
した。
【0045】一方、遺伝子データベースとのホモロジー
の認められたcDNAの全長を再クローンするために、
λファージをベクターとするライブラリーを、アマシャ
ム社製のλgt10アダプター法によるクローニングキ
ット(cDNAクローニングシステム、クローニングサ
イト:EcoRI)を用いて作製した。
【0046】<4>塩基配列の決定 上記で得られたpUC118によるcDNAライブラリ
ーからクローンを任意に選択し、これらの株からプラス
ミドをボイリング法(Maniatisら、Molecularcloning V
ol.2 1.29〜30)あるいはアルカリSDS法により抽出
し、塩化セシウム平衡密度勾配遠心法により精製した。
cDNAフラグメントの確認は、アガロースゲル電気泳
動により行った。
【0047】得られたプラスミドのうち約500個につ
いて、cDNAフラグメントの塩基配列を、ダイデオキ
シ法によりApplied Biosistems社製のオートシークエン
サーを用いて決定した。
【0048】<5>cDNA配列と遺伝子データバンク
とのホモロジー検索 上記のようにして塩基配列を決定したcDNAについて
遺伝子データベースを用いてホモロジー検索を行った。
ホモロジー検索は、データベースとしてGeneBan
kを、ホモロジー検索のプログラムとしてDNASIS
(日立ソフトウエアエンジニアリング)を用いて行っ
た。
【0049】検索を行った約500個のcDNA配列の
うち、53個が何らかの遺伝子と高いホモロジーを有し
ていた。そのようなcDNA配列を配列表の配列番号1
〜4に例示する。
【0050】これらの内、C27は、トウモロコシのpy
ruvate orthophoshate dikinase遺伝子と、S77は、Z
ymomonas mobilisのpyruvate decarboxylase 遺伝子
と、S94は、ウシのbrain-specific 14-3-3 protein
tau chain mRNAと、AK108は、chickin 90kDa heat
shock protein mRNAとホモロジーを有していた。
【0051】トウモロコシのpyruvate orthophoshate d
ikinase遺伝子以外は、いずれも植物では単離されていな
い遺伝子であり、本発明により初めて植物にこれらと同
機能の遺伝子が存在することが示唆された。
【0052】上記遺伝子の配列のうち、cDNAとホモ
ロジーがある部分の配列を、相当する部分のcDNA配
列とともに図2〜5に示す。上段はcDNAの配列を、
下段はホモロジーのある遺伝子の配列を示す。縦線は両
者で一致する塩基を、配列の上下の数字は5’末端から
の塩基数を示す。
【0053】また、これらの配列の相同性を、ハー・プ
ロットで示したのが図6〜9である。すなわち、cDN
A配列を縦軸、上記遺伝子のホモロジーのある部分の配
列を横軸にとり、それぞれの軸上の塩基が同一である座
標が12以上連続する場合にこれらの座標を点で示した
ものである。したがって、点が直線状に並んでいればそ
の部分がホモロジーを有することを示す。これらの結果
からも、上記配列は高いホモロジーを有していることが
わかる。
【0054】例示したもの以外の遺伝子で、ホモロジー
検索にかかったものの例を下記に示す。植物で知られて
いるものとしては、Pyruvate orthophosphate dikinas
e、Ribosomal protein、Ubiquitin、rDNA repeating un
it、Cytochrome P-450 NADPH-P450 reductase、ACP (Ac
yl carrier protein)、α-tubulin、Alcohol dehydroge
nase、Malic enzyme、Phosphoglycerate kinase、α-am
ylase、Elongation factor 1α、Sucrose synthase、Gl
yceraldehyde-3-phosphate-dehydrogenase、S-adenosyl
metionine synthetase、Calmodulinをコードする遺伝子
と高いホモロジーを有するcDNAが検出された。
【0055】植物で知られていないものとしては、Pyru
vate decarboxylase、Brain specific protein、Heat s
hock protein (90KD)、Succinate dehydrogenase、Valy
l t-RNA synthetase、SIR3 (Silent information regul
ator)、T complex polypeptide、Adenylate kinase、In
itiation factor (eIF-4D)、Initiation factor (eIF-4
A)、Elonganation factor G (fus gene)、RNA polymera
se II(subunit)、Plasma membrane calcium ATPase、Su
rfeitlocus processed pseudogene、Signal recognitio
n particle receptor、elav protein、fsh membrane pr
oteinをコードする遺伝子と高いホモロジーを有するc
DNAが検出された。
【0056】この結果からわかるように、本発明によ
り、植物で知られている遺伝子のみならず、従来知られ
ていない遺伝子も多数選択することができた。これらの
うちいくつかについては、cDNAをプローブとしてλ
を用いたライブラリーからスクリーニングを行い、cD
NAの全長が取得された。
【0057】
【発明の効果】本発明により、通常遺伝子の単離等に必
要なタンパクの精製、アミノ酸配列の決定、合成オリゴ
ヌクレオチドプローブを用いたプラークハイブリダイゼ
ーション等を行うことなく、多数の遺伝子を同定し、あ
るいは遺伝子の機能を推定するなど遺伝子の検索を短期
間で容易に行うことができる。さらに、従来検索しよう
とする生物で知られていない遺伝子を単離することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遺伝子の検索装置の構成の1例を示す
【図2】cDNA C27と、トウモロコシのpyruvate
orthophoshate dikinase遺伝子の配列を比較した図
【図3】 cDNA S77と、Zymomonas mobilisのpyr
uvate decarboxylase 遺伝子の配列を比較した図
【図4】 cDNA S94と、ウシのbrain-specific 1
4-3-3 protein tauchin mRNAの配列を比較した図
【図5】 cDNA AK108と、chickin 90kDa heat
shock protein mRNAの配列を比較した図
【図6】 cDNA C27と、トウモロコシのpyruvate
orthophoshate dikinase遺伝子の配列を比較したハー・
プロット
【図7】 cDNA S77と、Zymomonas mobilisのpyr
uvate decarboxylase 遺伝子の配列を比較したハー・プ
ロット
【図8】 cDNA S94と、ウシのbrain-specific 1
4-3-3 protein tauchain mRNAの配列を比較したハー・
プロット
【図9】 cDNA AK108と、chickin 90kDa heat
shock protein mRNAの配列を比較したハー・プロット
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:282 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 AAAGAAGTAC AGAAGCATTA ACCAGATCAC TGGGTTAAAG GGTACTGCTG TGAATGTTCA 60 GTGCATGGTC TTTGGCAACA TGGGTGACAC TTCAGGCACT GGTGTTCTCT TTACTAGGAA 120 CCCTAGTACT GGAGAGAGAA AACTTTATGG TGAATTCCTT GTCAATGCTC AGGGTGAGGA 180 TGTGGTTGCT GGAATCAGAA CTCCACAAGA TCTTGATACC ATGAAGGATT GCATGCCAGA 240 GCCCTTATGC AGAACTAGTT GAGAATTGCA AAATCTTGGA AA 282 配列番号:2 配列の長さ:186 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 GGCTCAATTG GTTGGTCCGT CGGCGCCACG CTCGGATACC CCAGGGCCCA AGGACAAGCG 60 CTGTCATCTC TGCATCGGCG ACGGAAGCTT CCAGATGACG GCGCAGGACG TGTCGACGAT 120 GCTGCGCTGC GGGCAGAAGA GCATCATCTT CCTCATCAAC AACGGCGGGT ACACCATCGA 180 GTGAGA 186 配列番号:3 配列の長さ:223 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 GCTGCCCTGC CTACAACTTA CCCGATAAGG CTTGGACTTG CACTGAACTT CTCAGTGTTC 60 TACTATGAGA TACTGAACTC ACCAGACCGT GCTTGCAACC TTGCAAAGCA GGCGTTCGAC 120 GATGCTATTG CTGAACTGGA CACTCTTGGC GAGGAGTCTT ACAAGGACAG CACCTTGATC 180 ACGAACTTCT TCGTGACATC TGACTCTCTG GACTCTGACA TCG 223 配列番号:4 配列の長さ:356 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 AAGAAAAAGA AGAAGATCAA GGAAGTCTCT CACGAGTGGA ACTGATGAAC AAGCAGAAAC 60 CCTTTGGTTG AGGAAGCCAG AGGAGATCAC CAAGGAAGAG TACGCTGCTT TCTACAAGAG 120 CTTGACAAAC GACTGGGAGG AACATCTGGC TGTCAAGCAC TTCTCTGTGG AGGGTCAGCT 180 TGAATTCAAG GCCATCCTGT TTGTACCAAA GAGAGCGCCC ATTTGACCTC TTTGACACCA 240 GGAAGAAGCA AAACAACATC AAGCTGTACG ACGCCGGGTG TTTATCATGG ACAACTGTGA 320 GGAGTTGATC CCAGAGTGGC TCAGCTTTGT CAAGGGCATT GTTGATTCTG AAGACC 356
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遺伝子の検索方法及び
その装置に関し、詳しくは、短期間に多数の遺伝子を同
定し、あるいは遺伝子の機能を推定する方法及びその装
置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、遺伝子を単離する方法として、遺
伝子の発現産物であるタンパクのアミノ酸配列からその
遺伝子の塩基配列を推定し、その配列をもとに作製した
オリゴヌクレオチドプローブを使用して、あるいは、す
でに知られている他の生物における同機能の遺伝子の配
列をプローブとして、遺伝子ライブラリーの中から目的
の遺伝子のクローンをハイブリダイゼーションにより選
択する方法などが用いられている。
【0003】これらの方法は、特定の遺伝子を単離する
のには優れているが、1つの遺伝子を単離するのに非常
に多くの時間と労力を必要とする。通常プローブとして
用いられるオリゴヌクレオチドを用いたハイブリダイゼ
ーションでは、非特異的なシグナルを生ずることが少な
くないし、また、他種生物の遺伝子配列をプローブとす
る場合には、必ずしもハイブリダイゼーションに必要な
程度の相同性があるとは限らないからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、多くの遺
伝子を単離することは非常に困難であるので、少ない労
力で迅速に多数の遺伝子を検索することができる方法が
望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、cDNAクロ
ーン等、遺伝子の一部の配列を遺伝子データベースと比
較することにより、迅速に遺伝子を同定することがで
き、従来単離されていないような遺伝子が多数単離でき
ることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち本発明は、遺伝子の検索を行おう
とする生物の複数の任意の遺伝子の塩基配列と、多数種
の生物の遺伝子の塩基配列を含む遺伝子データベースに
保存されている遺伝子のうち、前記遺伝子の検索を行お
うとする生物と同種の生物の遺伝子の塩基配列に加え
て、異種の生物の遺伝子の塩基配列とのホモロジー検索
を行うことを特徴とする遺伝子の検索方法及び遺伝子の
検索を行う装置に関するものである。
【0007】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
は、上記工程に加えて、任意の工程として、遺伝子ライ
ブラリーの作製、遺伝子の塩基配列の決定、データベー
スとのホモロジーを有する遺伝子の全長を持つクローン
の単離等を含んでもよい。
【0008】以下に各工程を説明する。
【0009】<1>遺伝子ライブラリーの作製 本発明の実施には、遺伝子検索を行おうとする生物の遺
伝子の塩基配列を知ることが前提となる。そのために
は、その生物で既知の配列を使用することも可能である
が、未知の遺伝子を多数同定するためには、遺伝子ライ
ブラリーを作製し、複数の遺伝子を選択しこれらの配列
を決定することが好ましい。
【0010】遺伝子ライブラリーは、染色体DNAから
作製することもできるが、構造遺伝子を効率よくクロー
ニングするにはcDNAライブラリーを作製することが
好ましい。cDNAライブラリーは、目的とする生物の
細胞からmRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDN
Aを合成し、ポリメラーゼ反応によって2本鎖化したも
のをベクターに挿入し、大腸菌等に形質転換することに
より作製することができる。これらの操作方法は、Mole
cular Cloning (Maniatisら、Cold Spring Harbour Lab
oratory)に記載されている。また、cDNAクローニ
ングキットが市販されているのでこれらを使用してもよ
い。
【0011】ライブラリーの作製に用いるベクターは、
多数種市販されており、いずれも使用することが可能で
あるが、塩基配列を決定するためには、cDNAフラグ
メントが挿入されたまま配列決定できるベクターが好ま
しい。これはベクターのクローニングサイトのすぐ外側
にプライマー結合配列を有するベクターを使用すればよ
い。このようなベクターとして、例えばpUCシリーズ
等が多種市販されている。
【0012】一方、データベースとのホモロジー検索に
より機能の推定された遺伝子の全長を取得するために
は、長いDNAフラグメントを挿入することができるλ
等のファージベクターを用いてライブラリーを作製して
おくのが好ましい。
【0013】本発明において、適用することができる生
物は特に限定されないが、従来、単離同定された遺伝子
の少ない植物に特に有用である。植物のcDNAライブ
ラリーを作製する場合にはカルスを材料とするのが好ま
しい。カルスの培養条件により、遺伝子の発現すなわちm
RNAを誘導できる場合には、特に好適である。
【0014】カルスの誘導は、一般的には植物体を滅菌
し、種子、茎、葉等の組織を無菌的に寒天培地に植え込
むことにより行われる(J.H.Doddsら, "Experiments in
Plant Tissue Culture" Cambridge Univ. Press 1982
等)。通常、培地にオーキシンあるいはサイトカイニン
等の植物ホルモンを添加することにより、誘導効率を高
めることができる。誘導されたカルスは液体培地中で培
養することができる。
【0015】<2>遺伝子の塩基配列の決定 クローン化されたcDNA等の遺伝子の塩基配列の決定
は、Maxam-Gilbert法あるいは、ダイデオキシ法により
行う。これらの内では、ダイデオキシ法が簡便であり好
ましい。ダイデオキシ法による塩基配列の決定は、市販
されているキットを用いて行うことができ、さらに配列
決定を自動的に行うオートシークエンサーが数社から市
販されているので、これらを使用することにより短時間
で塩基配列を決定することができる。
【0016】<3>遺伝子データベースとのホモロジー
検索 上述のようにして得られた塩基配列を、データベースに
保存されている既知の遺伝子の配列と比較し、ホモロジ
ー検索を行う。
【0017】現在まで報告された遺伝子の塩基配列は、
生物の種を問わず欧州分子生物学研究所(EMBL)、
米国ロスアラモス国立研究所においてコンピューター入
力されており、その遺伝子の数は、約43000に及ぶ
(1991年1月現在)。これらは、検索を有効に行え
るようにそれぞれ一定の書式で管理され、EMBL、G
enBankとして公表されており、フロッピーディス
ク等を媒体として入手することができる。
【0018】ホモロジー検索に際しては、データベース
に保存されている遺伝子のうち、検索を行おうとする生
物と同種の生物の遺伝子のみでなく、異種の生物の遺伝
子の配列も検索の対象とすることにより、その検索を行
おうとする生物で知られていない遺伝子、あるいは存在
は知られていても単離されていない遺伝子を取得できる
可能性がある。
【0019】ホモロジー検索は、決定された塩基配列を
データベース上の配列と比較することにより行われる。
検索はコンピューターを使用し、例えば、試料の塩基配
列と遺伝子データベースに保存されている遺伝子の塩基
配列から、予め設定された塩基長の任意の領域を取り出
し、これを比較し、同一の配列である場合のみポイント
を加算し、すべての組合せについて比較した後にポイン
トを合計したスコアが一定以上の値であればホモロジー
があるとする。通常は、スコアにして160ポイント以
上、あるいは30塩基以上にわたって相同な配列がある
場合をホモロジーがあるとする。いずれかの配列にヌク
レオチドの挿入を考慮した場合にスコアが高くなるとき
は、最良のスコアとなるようにするのが好ましい。
【0020】比較すべき各々の配列は、必ずしも全長で
ある必要はなく、特定の領域を指定して検索を行っても
よい。この領域の長さが短すぎる場合には、遺伝子全体
ではホモロジーが少ないものもホモロジーがあると判断
される場合があるので、100塩基長以上の長さにわた
って検索することが好ましい。
【0021】ホモロジー検索には、市販のホモロジー検
索プログラムを使用することができる。このようなプロ
グラムとしては、例えばGENETYX(SDCソフト
ウェア開発(株))、DNASIS(日立ソフトウエア
エンジニアリング)等がある。
【0022】検索を迅速に行うために、遺伝子の検索を
行おうとする生物の複数の任意の遺伝子の塩基配列を入
力する入力手段と、この入力された配列を記憶する記憶
手段と、この記憶装置から塩基配列を取り出し、多数種
の生物の遺伝子の塩基配列が保存されている遺伝子デー
タベースから取り出した塩基配列とのホモロジー検索を
行う検索手段と、ホモロジー検索の結果を出力する出力
手段とを備えることにより、遺伝子の検索装置を作製す
ることができる。かかる装置の構成の1例を図1に示
す。
【0023】入力手段としては例えばキーボードを、出
力手段としてはディスプレイあるいはプリンタを使用す
ることができる。塩基配列の入力は、オートシーケンサ
ーからの出力を直接記憶手段に入力させることにより行
ってもよい。検索手段はコンピューター手段に上記市販
のプログラムを実行させることにより実現することがで
きる。
【0024】<4>ホモロジーを有する遺伝子の単離 ホモロジー検索に使用する配列を決定するためのクロー
ン、特にベクターとしてプラスミドを使用したものは、
遺伝子の全長を含んでいない場合が多い。したがって、
遺伝子全長を得ることが必要な場合には、前期クローン
をプロープとして、ラムダベクター等を用いたライブラ
リーからスクリーニングするのが好ましい。 このスク
リーニングは、プラークハイブリダイゼーションにより
行うことができる。
【0025】プラークハイブリダイゼーションの方法
は、Molecular Cloning 第2版(Maniatisら、Cold Sprin
g Harbor Laboratory) 12.30〜40等に記載されている。
すなわち、寒天重層培地に形成させたファージのプラー
クをナイロンメンブレン等に転写し、タンパクを溶解
し、DNAをメンブレンに固定する。その後、放射性物
質等で標識したプローブを溶液中でハイブリダイズさ
せ、洗浄後、メンブレンに残留する放射活性等によリ、
プローブがハイブリダイズしたプラークの位置を知るこ
とができる。
【0026】位置が特定されたプラークからファージを
取り、DNAを精製し、必要に応じてプラスミドベクタ
ー等にサブクローニングすることにより、遺伝子を単離
することができる。
【0027】クローニングされたDNAフラグメントの
長さは、アガロースゲル電気泳動、あるいはPCR(ポ
リメラーゼ・チェイン・リアクション)法により確認す
ることができる。
【0028】
【実施例】本発明を、植物カルスを材料とした実施例に
より更に詳細に説明する。イネ品種ヤマホウシのカルス
を作製し、このカルスからcDNAライブラリーを作製
し、任意に選択したcDNAフラグメントの塩基配列を
決定し、遺伝子データベースとのホモロジー検索を行っ
た。以下に、工程ごとに詳説する。
【0029】<1>カルスの作製 植物としてイネ(Oryza sativa var.
Yamahoushi)を使用し、カルスを作製した。
【0030】イネの種子を1%の次亜塩素酸ナトリウム
溶液中に30分放置した後、表1に示すN6D寒天培地
上に置き、カルスを誘導させた。このカルスを切取り、
表2に示すA.A液体培地に移し、振盪培養を行い増殖
させた。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】<2>RNAの抽出 ガーゼを用いて上記カルス培養液を濾過し、20gのカ
ルスを得た。このカルスにチオシアン酸グアニジン溶液
(4M チオシアン酸グアニジン、10mM Tris−
HCl(pH75)、1mM EDTA、1% 2−メル
カプトエタノール)を加え100mlとし、超高速ホモ
ジナイザーを用いて1分間破砕した。
【0034】この破砕液をダウンズ型ホモジナイザーに
移し、5〜6回上下させることによりカルスを完全に破
砕した。この破砕液に、Sarcosyl液を終濃度
0.5%となるように加え、12000rpmで15分
間遠心分離した。
【0035】遠心管に分注した5.7M CsCl、1
0mM EDTA溶液に、上記遠心分離した上清を等容
重層し、Himac 55P−72(日立製作所製)超
高速遠心分離機を用いて、22000rpmで36時
間、20℃で遠心分離を行った。
【0036】2層に分かれた液層を順次吸い出し、沈澱
にチオシアン酸グアニジン溶液が接触しないようにし
て、この沈澱を0.1% SDSを含む10mM Tri
s−HCl(pH75)、1mM EDTA 1mlに溶
解した。この溶液に等容のフェノール・クロロホルム
(フェノール:クロロホルム=1:1)を加え、1分間
攪拌し、タンパクを変性させた。
【0037】これを遠心分離(12000rpm、10
分)し、水層を回収し、1/10容の3M 酢酸ナトリ
ウム(pH8.0)、2倍容のエタノールを加え、粗R
NA懸濁液として−80℃で保存した。
【0038】次に、この粗RNAからpoly(A)+
RNAをoligo(dT)固定化ラテックス(oli
gotex−dT30:第一化学薬品から購入)を用い
て精製した。
【0039】200μgのRNAを400μlの溶出バ
ッファー(10mM Tris−HCl(pH75)、
1mM EDTA、0.1% SDS)に溶解し、65℃
で5分間処理した後、氷中で急冷した。このRNA溶液
に50μlの5M NaClと100μlのoligo
tex−30dTを加え混合した。
【0040】37℃に5分間置いた後、15000rp
mで10分間遠心分離し、上清を除き、沈澱に500μ
lの溶出バッファーと50μlの5M NaClを加
え、穏やかに懸濁し、poly(A)+RNAをoli
gotex−dT30から容出させた。これを再び遠心
分離し、上清に等容のフェノール・クロロホルムを加
え、静かに攪拌した後、3000rpmで5分間遠心分
離し、水層を回収した。
【0041】このフェノール・クロロホルム処理を再度
行い、水層に1/10容の3M 酢酸ナトリウム(pH
5.6)と2倍容のエタノールを加え、−80℃で30
分放置した後、15000rpmで10分間遠心分離
し、沈澱を125μlの3M酢酸ナトリウム(pH5.
6)に溶解させた。
【0042】この溶液に250μlのエタノールを加
え、−180℃で30分間放置した後、15000rp
mで10分間遠心分離し、沈澱を回収した。この沈澱を
70%エタノールで洗浄し、エタノールを除去した後、
10μlの精製水に溶解し、poly(A)+RNA画
分として保存した。
【0043】<3>cDNAライブラリーの作製 上記poly(A)+RNAを材料としてcDNAライ
ブラリーを作製した。cDNAの合成は、アマシャム社
製のcDNA合成キット(cDNA合成システム・プラ
ス)を用いて、キットに添付されているマニュアル通り
に行った。
【0044】cDNAの塩基配列決定用のライブラリー
として、プラスミドpUC118をクローニングベクタ
ーに用いたライブラリーを作製した。このプラスミドの
マルチクローニングサイトのEcoRI部位に、EcoRIアダプ
ターを末端に連結した上記cDNAフラグメントをT4
リガーゼを用いて連結し、大腸菌JM109に形質転換
した。
【0045】一方、遺伝子データベースとのホモロジー
の認められたcDNAの全長を再クローンするために、
λファージをベクターとするライブラリーを、アマシャ
ム社製のλgt10アダプター法によるクローニングキ
ット(cDNAクローニングシステム、クローニングサ
イト:EcoRI)を用いて作製した。
【0046】<4>塩基配列の決定 上記で得られたpUC118によるcDNAライブラリ
ーからクローンを任意に選択し、これらの株からプラス
ミドをボイリング法(Maniatisら、Molecularcloning V
ol.2 1.29〜30)あるいはアルカリSDS法により抽出
し、塩化セシウム平衡密度勾配遠心法により精製した。
cDNAフラグメントの確認は、アガロースゲル電気泳
動により行った。
【0047】得られたプラスミドのうち約500個につ
いて、cDNAフラグメントの塩基配列を、ダイデオキ
シ法によりApplied Biosistems社製のオートシークエン
サーを用いて決定した。
【0048】<5>cDNA配列と遺伝子データバンク
とのホモロジー検索 上記のようにして塩基配列を決定したcDNAについて
遺伝子データベースを用いてホモロジー検索を行った。
ホモロジー検索は、データベースとしてGeneBan
kを、ホモロジー検索のプログラムとしてDNASIS
(日立ソフトウエアエンジニアリング)を用いて行っ
た。
【0049】検索を行った約500個のcDNA配列の
うち、53個が何らかの遺伝子と高いホモロジーを有し
ていた。そのようなcDNA配列を配列表の配列番号1
〜4に例示する。
【0050】これらの内、C27は、トウモロコシのpy
ruvate orthophoshate dikinase遺伝子と、S77は、Z
ymomonas mobilisのpyruvate decarboxylase 遺伝子
と、S94は、ウシのbrain-specific 14-3-3 protein
tau chain mRNAと、AK108は、chickin 90kDa heat
shock protein mRNAとホモロジーを有していた。
【0051】トウモロコシのpyruvate orthophoshate d
ikinase遺伝子以外は、いずれも植物では単離されていな
い遺伝子であり、本発明により初めて植物にこれらと同
機能の遺伝子が存在することが示唆された。
【0052】上記遺伝子の配列のうち、cDNAとホモ
ロジーがある部分の配列を、相当する部分のcDNA配
列とともに図2〜5に示す。上段はcDNAの配列を、
下段はホモロジーのある遺伝子の配列を示す。縦線は両
者で一致する塩基を、配列の上下の数字は5’末端から
の塩基数を示す。
【0053】また、これらの配列の相同性を、ハー・プ
ロットで示したのが図6〜9である。すなわち、cDN
A配列を縦軸、上記遺伝子のホモロジーのある部分の配
列を横軸にとり、それぞれの軸上の塩基が同一である座
標が12以上連続する場合にこれらの座標を点で示した
ものである。したがって、点が直線状に並んでいればそ
の部分がホモロジーを有することを示す。これらの結果
からも、上記配列は高いホモロジーを有していることが
わかる。
【0054】例示したもの以外の遺伝子で、ホモロジー
検索にかかったものの例を下記に示す。植物で知られて
いるものとしては、Pyruvate orthophosphate dikinas
e、Ribosomal protein、Ubiquitin、rDNA repeating un
it、Cytochrome P-450 NADPH-P450 reductase、ACP (Ac
yl carrier protein)、α-tubulin、Alcohol dehydroge
nase、Malic enzyme、Phosphoglycerate kinase、α-am
ylase、Elongation factor 1α、Sucrose synthase、Gl
yceraldehyde-3-phosphate-dehydrogenase、S-adenosyl
metionine synthetase、Calmodulinをコードする遺伝子
と高いホモロジーを有するcDNAが検出された。
【0055】植物で知られていないものとしては、Pyru
vate decarboxylase、Brain specific protein、Heat s
hock protein (90KD)、Succinate dehydrogenase、Valy
l t-RNA synthetase、SIR3 (Silent information regul
ator)、T complex polypeptide、Adenylate kinase、In
itiation factor (eIF-4D)、Initiation factor (eIF-4
A)、Elonganation factor G (fus gene)、RNA polymera
se II(subunit)、Plasma membrane calcium ATPase、Su
rfeitlocus processed pseudogene、Signal recognitio
n particle receptor、elav protein、fsh membrane pr
oteinをコードする遺伝子と高いホモロジーを有するc
DNAが検出された。
【0056】この結果からわかるように、本発明によ
り、植物で知られている遺伝子のみならず、従来知られ
ていない遺伝子も多数選択することができた。これらの
うちいくつかについては、cDNAをプローブとしてλ
を用いたライブラリーからスクリーニングを行い、cD
NAの全長が取得された。
【0057】
【発明の効果】本発明により、通常遺伝子の単離等に必
要なタンパクの精製、アミノ酸配列の決定、合成オリゴ
ヌクレオチドプローブを用いたプラークハイブリダイゼ
ーション等を行うことなく、多数の遺伝子を同定し、あ
るいは遺伝子の機能を推定するなど遺伝子の検索を短期
間で容易に行うことができる。さらに、従来検索しよう
とする生物で知られていない遺伝子を単離することがで
きる。
【0058】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:282 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 AAAGAAGTAC AGAAGCATTA ACCAGATCAC TGGGTTAAAG GGTACTGCTG TGAATGTTCA 60 GTGCATGGTC TTTGGCAACA TGGGTGACAC TTCAGGCACT GGTGTTCTCT TTACTAGGAA 120 CCCTAGTACT GGAGAGAGAA AACTTTATGG TGAATTCCTT GTCAATGCTC AGGGTGAGGA 180 TGTGGTTGCT GGAATCAGAA CTCCACAAGA TCTTGATACC ATGAAGGATT GCATGCCAGA 240 GCCCTTATGC AGAACTAGTT GAGAATTGCA AAATCTTGGA AA 282
【0059】配列番号:2 配列の長さ:186 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 GGCTCAATTG GTTGGTCCGT CGGCGCCACG CTCGGATACC CCAGGGCCCA AGGACAAGCG 60 CTGTCATCTC TGCATCGGCG ACGGAAGCTT CCAGATGACG GCGCAGGACG TGTCGACGAT 120 GCTGCGCTGC GGGCAGAAGA GCATCATCTT CCTCATCAAC AACGGCGGGT ACACCATCGA 180 GTGAGA 186
【0060】配列番号:3 配列の長さ:223 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 GCTGCCCTGC CTACAACTTA CCCGATAAGG CTTGGACTTG CACTGAACTT CTCAGTGTTC 60 TACTATGAGA TACTGAACTC ACCAGACCGT GCTTGCAACC TTGCAAAGCA GGCGTTCGAC 120 GATGCTATTG CTGAACTGGA CACTCTTGGC GAGGAGTCTT ACAAGGACAG CACCTTGATC 180 ACGAACTTCT TCGTGACATC TGACTCTCTG GACTCTGACA TCG 223
【0061】配列番号:4 配列の長さ:356 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:イネ(Oryza sativa var.Y
amahoushi) 配列の特徴: 配列 AAGAAAAAGA AGAAGATCAA GGAAGTCTCT CACGAGTGGA ACTGATGAAC AAGCAGAAAC 60 CCTTTGGTTG AGGAAGCCAG AGGAGATCAC CAAGGAAGAG TACGCTGCTT TCTACAAGAG 120 CTTGACAAAC GACTGGGAGG AACATCTGGC TGTCAAGCAC TTCTCTGTGG AGGGTCAGCT 180 TGAATTCAAG GCCATCCTGT TTGTACCAAA GAGAGCGCCC ATTTGACCTC TTTGACACCA 240 GGAAGAAGCA AAACAACATC AAGCTGTACG ACGCCGGGTG TTTATCATGG ACAACTGTGA 320 GGAGTTGATC CCAGAGTGGC TCAGCTTTGT CAAGGGCATT GTTGATTCTG AAGACC 356
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】 cDNA AK108と、chicken 90kDa
heat shock protein mRNAの配列を比較したハー・プロ
ット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遺伝子の検索を行おうとする生物の複数
    の任意の遺伝子の塩基配列と、多数種の生物の遺伝子の
    塩基配列を含む遺伝子データベースに保存されている遺
    伝子のうち、前記遺伝子の検索を行おうとする生物と同
    種の生物の遺伝子の塩基配列に加えて、異種の生物の遺
    伝子の塩基配列とのホモロジー検索を行うことを特徴と
    する遺伝子の検索方法。
  2. 【請求項2】 前記ホモロジー検索は、前記遺伝子の検
    索を行おうとする生物の複数の任意の遺伝子の塩基配列
    のうちの一部と、前記遺伝子データベースから取り出し
    た遺伝子の塩基配列のうち指定された領域とから、それ
    ぞれ予め設定された塩基長の任意の部位の塩基配列を取
    り出し、これらを比較し、同一の配列である場合のみポ
    イントを加算し、すべての組合せについて比較した後に
    ポイントの合計でホモロジーの高低を判断することを特
    徴とする請求項1記載の遺伝子の検索方法。
  3. 【請求項3】 前記任意の遺伝子の塩基配列は、cDN
    Aの塩基配列であることを特徴とする請求項1記載の遺
    伝子の検索方法。
  4. 【請求項4】 前記cDNAは、植物カルス由来のmR
    NAから作製したcDNAライブラリーから選択された
    ものであることを特徴とする請求項3記載の遺伝子の検
    索方法。
  5. 【請求項5】 前記任意の遺伝子の塩基配列が100塩
    基長以上であることを特徴とする請求項1〜4記載の遺
    伝子の検索方法。
  6. 【請求項6】 遺伝子の検索を行おうとする生物の複数
    の任意の遺伝子の塩基配列を入力する入力手段と、この
    入力された配列を記憶する記憶手段と、この記憶装置か
    ら塩基配列を取り出し、多数種の生物の遺伝子の塩基配
    列が保存されている遺伝子データベースから取り出した
    塩基配列とのホモロジー検索を行う検索手段と、ホモロ
    ジー検索の結果を出力する出力手段とを備えた遺伝子の
    検索装置。
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