JPH0519215A - 非球面眼用レンズおよびその製造方法 - Google Patents

非球面眼用レンズおよびその製造方法

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JPH0519215A
JPH0519215A JP3197191A JP19719191A JPH0519215A JP H0519215 A JPH0519215 A JP H0519215A JP 3197191 A JP3197191 A JP 3197191A JP 19719191 A JP19719191 A JP 19719191A JP H0519215 A JPH0519215 A JP H0519215A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンズ表面に対して、任意の非球面形状が、
稜線状の不連続部等を伴うことなく、有利に付与され得
る、非球面眼用レンズを提供すること。 【構成】 眼用レンズ表面の断面を、該対称軸上の頂点
を挟んだ径方向両側に、それぞれ位置せしめられる、曲
率が異なる複数の円弧:C1〜Cnによって構成すると
共に、それら複数の円弧:C1〜Cnの境界に位置する
各分割点:G1〜Gnを、それぞれ、希望する非球面眼
用レンズの断面形状を与える曲線の基本方程式を満足す
る点に位置せしめ、且つ、かかる複数の分割点:G1〜
Gnのうち、互いに隣接位置する二つの分割点間に位置
する各円弧を、それぞれ、それら隣接位置する二つの分
割点を結ぶ弦の垂直二等分線と、かかる二つの分割点の
うち前記頂点側に位置する分割点と該分割点を挟んで隣
接位置する円弧の中心点とを通る直線との交点を中心と
する円弧とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、レンズ凸面および凹面の少なく
とも何れか一方のレンズ表面が、軸対称の非球面形状と
された非球面眼用レンズと、その製造方法に関するもの
である。
【0002】
【背景技術】コンタクトレンズや眼内レンズ等の眼用レ
ンズの一種として、楕円非球面レンズやつなぎ目のない
コンセントリックバイフォーカルレンズ、マルチフォー
カルレンズ等の如く、そのレンズ凸面および凹面の少な
くとも何れか一方のレンズ表面が、軸対称の非球面形状
とされた、所謂非球面眼用レンズがある。
【0003】ところで、このような非球面眼用レンズの
製造は、一般に、眼用レンズ材料を所定のスピンドルに
取り付けて一軸回りに高速回転せしめつつ、所定の切削
工具にて、レンズ表面を切削形成することにより為され
ることとなり、非球面形状を与える切削方法として、従
来から、大きく分けて二つの方法が知られている。
【0004】その第一の方法は、切削工具を案内する所
定形状のカム部材を用い、該切削工具を、目的とする非
球面の断面形状を与える曲線に沿って移動させてやるこ
とにより、非球面形状のレンズ表面を切削形成する方法
であり、第二の方法は、レンズ表面を対称軸回りの複数
の円環状部分に分割し、それら各分割面を、眼用レンズ
材料の回転軸に直交する旋回軸回りに回動せしめられる
切削工具にて切削成形するに際し、かかる切削工具の旋
回軸を、順次、回転軸上で移動せしめて、各分割面を互
いに異なる曲率半径の球面形状をもって切削加工するこ
とにより、目的とする非球面に近似のレンズ表面を切削
形成する方法である。
【0005】しかしながら、前記第一の方法にあって
は、個々の非球面形状に対応するカム部材を、それぞれ
準備しておく必要があるが、それらのカム部材を全てス
トックしておくことは、実際には不可能と言わざるを得
ない。そこで、通常は、限られたカム部材によって、非
球面眼用レンズの切削形成に対応しなければならないた
めに、必ずしも目的とする曲面形状のレンズ表面を得る
ことができなかったのである。また、かかる方法におい
ては、多数のカム部材をストックしておき、目的とする
レンズの曲面形状に応じて、該カム部材を、一々取り替
えなければならないために、作業が極めて面倒で、多大
の労力が必要とされるという問題をも有していたのであ
る。
【0006】一方、前記第二の方法にあっては、カム部
材等を用いる必要がないことから、その取り替えの労力
等は不要であるものの、曲率半径の変化点に相当する各
分割面の境界線において、稜線状の不連続部が形成され
てしまい、グレア等の光学的問題や、装用感等の問題が
惹起され易いという不具合を有していたのである。な
お、かかる不連続部は、切削加工後に研磨加工を施すこ
とにより、軽減せしめることが可能であるが、そのよう
な研磨加工は、単に切削面を仕上げる場合と異なり、形
状を整える必要があるために、作業が難しく、時間がか
かるという問題があった。また、研磨での曲面成形で
は、充分な面精度の確保が難しく、切削に比べて確実性
に欠けるために、目的とする曲面形状を得難く、光学的
な品質安定性が劣るという問題もあったのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、任意の非球面形状を、稜線状の不連続部等
を伴うことなく、有利に実現せしめ得る、改良されたレ
ンズ表面形状を有する非球面眼用レンズを提供するこ
と、およびかかる非球面眼用レンズを、切削加工によっ
て有利に製造することのできる非球面眼用レンズの製造
方法を提供することにある。
【0008】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明にあっては、レンズ凸面および凹面の少なくとも何
れか一方のレンズ表面が、軸対称の非球面形状とされた
非球面眼用レンズであって、前記非球面形状とされたレ
ンズ表面における対称軸を含む断面が、該対称軸上の頂
点:Oを挟んだ径方向両側に、それぞれ位置せしめられ
る、曲率が異なる複数の円弧:C1〜Cnによって構成
されていると共に、それら複数の円弧:C1〜Cnの境
界に位置する各分割点:G1〜Gnが、それぞれ、希望
する非球面眼用レンズの断面形状を与える曲線の基本方
程式を満足する点に位置せしめられている一方、前記頂
点:Oと、該頂点:Oに隣接位置する第一の分割点:G
1との間の円弧:C1が、それら頂点:Oと第一の分割
点:G1とを結ぶ弦の垂直二等分線と、前記対称軸との
交点:α1を中心とする円弧とされると共に、前記複数
の分割点:G1〜Gnのうち、互いに隣接位置する二つ
の分割点:Ga,G(a+1)の間に位置する各円弧:
C2〜Cnが、それぞれ、それら隣接位置する二つの分
割点:Ga,G(a+1)を結ぶ弦の垂直二等分線と、
かかる二つの分割点:Ga,G(a+1)のうち前記頂
点:O側に位置する分割点:Gaと該分割点:Gaを挟
んで隣接位置する円弧:Caの中心点:αaとを通る直
線との交点:α(a+1)を中心とする円弧とされてい
る非球面眼用レンズを、その特徴とするものである。
【0009】また、本発明にあっては、眼用レンズ材料
を一軸回りに回転するスピンドルに取り付け、該スピン
ドルの回転軸に直角な旋回軸を中心として移動せしめら
れる切削工具にて切削加工することにより、レンズ凸面
および凹面の少なくとも何れか一方のレンズ表面が軸対
称の非球面形状とされた非球面眼用レンズを製造する方
法であって、(a)希望する非球面眼用レンズのレンズ
表面の断面形状を与える曲線の基本方程式を求める工程
と、(b)該基本方程式にて与えられる曲線上におい
て、該曲線の頂点:Oを挟んだ一方の側を複数の範囲に
分割する複数の分割点:G1〜Gnを決定する工程と、
(c)前記基本方程式にて与えられる曲線の頂点:O
と、前記複数の分割点:G1〜Gnのうち該頂点:Oに
隣接位置する第一の分割点:G1とを結ぶ弦における垂
直二等分線が、かかる基本方程式にて与えられる曲線の
対称軸と交わる交点:α1の座標を求めると共に、該交
点:α1と該頂点:Oまたは該第一の分割点:G1との
間の距離:R1を求める工程と、(d)前記複数の分割
点:G1〜Gnのうち、前記第一の分割点:G1と、該
第一の分割点:G1の外側に隣接位置する第二の分割
点:G2とを結ぶ弦における垂直二等分線が、該第一の
分割点:G1と前記交点:α1とを通る直線と交わる交
点:α2の座標を求めると共に、該交点:α2と前記第
一の分割点:G1または前記第二の分割点G2との間の
距離:R2を求める工程と、(e)前記複数の分割点:
G1〜Gnのうち、前記第一の分割点:G1よりも外側
に位置する分割点:G2〜Gnにおける、互いに隣接位
置する二つの分割点:Ga,G(a+1)について、前
記交点:α2および距離:R2を求める操作に従い、内
側から外側に向かって順次、同様な操作を繰り返し行な
うことにより、交点:α3〜αnおよび距離:R3〜R
nを、それぞれ求める工程と、(f)前記眼用レンズ材
料の前記レンズ表面における、前記分割点:G1〜Gn
の、前記基本方程式にて与えられる曲線の対称軸回りの
回転軌跡により分割される各加工面:S1〜Snを、そ
れぞれ、前記各交点:α1〜αnを旋回軸とし、距離:
R1〜Rnを半径として移動せしめられる切削工具によ
り、切削加工する工程とを、有する非球面眼用レンズの
製造方法をも、その特徴とするものである。
【0010】
【構成の具体的説明】このような本発明に従い、レンズ
表面が軸対称の非球面形状とされた非球面眼用レンズを
製造するに際しては、先ず、希望するレンズ表面の形状
を決定する。ここにおいて、かかるレンズ表面は、軸対
称であることから、その形状は、対称軸を含む断面形状
を与える曲線の基本方程式を求めることによって、行な
われる。
【0011】なお、かかる曲線の基本方程式は、以下の
処理を容易とする上に、レンズの対称軸上に位置する曲
線の頂点:Oを原点とすると共に、かかる対称軸をY軸
とすることにより、下記(数1)で表される関数とし
て、求めることが望ましい。 Y = F(X) ・・・ (数1)
【0012】また、本発明が適用され得る非球面形状
は、想定し得る回転軸対称の曲面全般に亘るものであ
り、その対称軸を含む断面形状を与える曲線の基本方程
式として、放物線や楕円、双曲線等の離心率:eおよび
頂点曲率にて示される曲線、および下記(数2)に示さ
れる一般式で表されるN次曲線、その他、一般幾何で求
められる数式で表現される曲線など、極めて広範囲に亘
る曲線を与える方程式を採用することが可能である。
【0013】
【数2】
【0014】次いで、求められた基本方程式により与え
られる曲線上において、該曲線の頂点:Oを挟んだ一方
の側を、複数の範囲に分割せしめる複数の分割点:G1
〜Gnを決定する。なお、これらの分割点:G1〜Gn
にて分割された曲線上の各範囲にあっては、後述する如
く、一定の曲率半径を有する円弧:C1〜Cnによって
近似されることとなり、それ故、それら各分割点間の寸
法は、得られるレンズ曲面の精度に影響を及ぼすことか
ら、製造すべき眼用レンズに要求される曲面精度や曲率
等に応じて決定されることとなる。
【0015】また、各分割点:G1〜Gnは、通常、基
本方程式と同一の座標軸上におけるX,Y座標値によっ
て特定されることとなるが、その具体的な決定方法は、
特に限定されるものではなく、各分割点間の距離を同一
にする必要もない。具体的には、それらの分割点:G1
〜Gnは、例えば、X軸に関する等分割や、頂点:O回
りの偏角に関する角度均等分割や、指数分割などの各種
分割方法が、何れも採用され得る。
【0016】そして、その後、このようにして決定され
た各分割点:G1〜Gnにて分割された、基本方程式に
より与えられる曲線上における各範囲を、互いに曲率が
異なる複数の円弧:C1〜Cnによって近似することと
し、互いに隣接位置する円弧の法線が、それら円弧の境
界に位置する各分割点:G1〜Gnにおいて、それぞれ
一致するように、各円弧:C1〜Cnの中心点および曲
率半径を求める。
【0017】以下、それら各円弧:C1〜Cnの中心点
および曲率半径を求める方法について、図1に示された
具体例を参照しつつ、説明する。なお、本具体例では、
Y軸を対称軸とし、その頂点:Oが座標原点に位置する
基本方程式:Y=F(X)によって、目的とする曲面の
断面形状が表されるものとし、各分割点:G1〜Gn
は、かかる曲線上で、X軸に関する等分割点として決定
されているものとする。
【0018】そして、各円弧:C1〜Cnの中心点およ
び曲率半径は、頂点:O側から外方に向かって順次決定
されることとなる。
【0019】すなわち、頂点:Oと、該頂点:Oに隣接
位置する第一の分割点:G1との間に位置する第一の円
弧:C1の中心点を求めるに際しては、先ず、頂点:O
と第一の分割点:G1とを結ぶ弦:l1を考え、かかる
弦:l1の垂直二等分線:L1を求める。そして、この
垂直二等分線:L1と、基本方程式にて与えられる曲線
の対称軸(Y軸)との交点:α1として、第一の円弧:
C1の中心点が決定されるのである。また、かかる第一
の円弧:C1の曲率半径は、この交点:α1と、頂点:
Oまたは第一の分割点:G1との間の距離:R1とし
て、求められることとなる。
【0020】次に、第一の分割点:G1と第二の分割
点:G2との間に位置する第二の円弧:C2の中心点を
求めるに際しては、先ず、第一の分割点:G1と第二の
分割点:G2とを結ぶ弦:l2を考え、かかる弦:l2
の垂直二等分線:L2を求める。そして、この垂直二等
分線:L2が、第一の分割点:G1と第一の円弧:C1
の曲率中心としての交点:α1とを通る直線:L1′と
交わる交点:α2として、第二の円弧:C2の中心点が
決定される。また、かかる第二の円弧:C2の曲率半径
は、この交点:α2と、第一の分割点:G1または第二
の分割点G2との間の距離:R2として、求められるこ
ととなる。
【0021】そして、残りの複数の円弧:C3〜Cnに
おいても、それら各円弧の両側に位置する二つの分割
点:Ga,G(a+1)〔但し、a=2〜n−1〕につ
いて、上記交点:α2および距離:R2を求める操作に
従い、内側から外側に向かって、順次、同様な操作を繰
り返して行なうことにより、各円弧:C3〜Cnにおけ
る中心点および曲率半径を、それぞれ求めることができ
るのである。
【0022】すなわち、このようにして決定された中心
点:α1〜αnと曲率半径:R1〜Rnを有する円弧:
C1〜Cnにあっては、基本方程式:Y=F(X)にて
与えられる曲線上において隣接位置する分割点間を、一
定曲率の円曲線により近似して接続するものであり、こ
れらの円弧:C1〜Cnによって、目的とする曲線が、
近似的に有利に実現され得ることとなる。
【0023】また、かかる円弧:C1〜Cnにあって
は、それぞれ隣接する境界点である各分割点:G1〜G
nにおいて、法線の方向が一致せしめられているのであ
り、換言すれば、それら各分割点:G1〜Gnを挟んだ
両側に位置せしめられる二つの円弧:Ca,C(a+
1)が、その境界点である分割点:Gaにおいて、一つ
の共通接線を有しているのである。それ故、これら複数
の円弧:C1〜Cnによって構成される曲面にあって
は、各円弧の境界点においても不連続部を有しておら
ず、その境界点が容易に視認され得ない連続的な曲線と
して形成されることとなるのである。
【0024】そして、本発明においては、眼用レンズ材
料を一軸回りに回転せしめつつ、所定の切削工具により
切削加工して非球面眼用レンズを製造するに際し、かか
る切削工具を、眼用レンズ材料の回転軸を対称軸とす
る、上述の如くして求められた円弧:C1〜Cnによっ
て表される近似曲線に沿って移動せしめることにより、
レンズ表面が、前記基本方程式を満足する曲線の対称軸
回りの回転体として与えられる曲面に近似した非球面形
状をもって、切削成形されることとなる。
【0025】すなわち、それによって、一軸回りに回転
せしめられる眼用レンズ材料のレンズ表面における、前
記基本方程式上の点として与えられる各分割点:G1〜
Gnの該回転軸回りの軌跡によって分割された複数の円
環状の加工面:S1〜Sn、換言すれば前記各円弧:C
1〜Cnの回転軸回りの軌跡として表われる複数の円環
状の加工面:S1〜Snに対して、それぞれ、前記各交
点:α1〜αnを通り眼用レンズ材料の回転軸に直角な
軸を旋回軸とし、前記各距離:R1〜Rnを半径として
移動せしめられる切削工具により、球面状の切削加工が
施されるのである。
【0026】より具体的には、例えば、本発明をコンタ
クトレンズのレンズ凹面の切削形成に適用するに際して
は、図2に示されている如く、基台10上において、直
交座標X,Yによって移動制御せしめられる切削工具1
2を備えた数値制御旋盤14を用い、図示しない回転駆
動装置にて回転せしめられるスピンドル16に対し、コ
ンタクトレンズ材料18を、チャック20にて固定的に
保持せしめて、該コンタクトレンズ材料18を、回転軸
22回りに高速回転せしめつつ、かかる切削工具12
を、上述の如くして求められた複数の円弧:C1〜Cn
に沿わせて移動させることにより、目的とするレンズ凹
面が、切削形成される。なお、かくの如き数値制御旋盤
を用いた場合には、切削工具12のカッティングポイン
トが、近似曲線上における各隣接する分割点:G1〜G
n間において、所定の曲率半径:Rnで直交二軸の円弧
補間法を用いて移動せしめられることとなる。
【0027】なお、このようにして切削成形されたレン
ズ表面には、更に、必要に応じて、研磨加工が施される
ことにより、仕上げられることとなる。
【0028】従って、上述の如くしてレンズ表面が切削
形成された非球面眼用レンズにあっては、レンズ表面に
おける頂点:Oを含む断面が、該頂点:Oを挟んだ径方
向両側にそれぞれ位置せしめられる、曲率が異なる複数
の円弧:C1〜Cnによって構成されており、しかも、
それら各円弧:C1〜Cnの境界点としての分割点:G
1〜Gnにおいて、共通の接線を有していることから、
かかる断面の対称軸回りの回転体として与えられるレン
ズ表面において、曲率が異なる境界線上に、稜線状や段
差状の不連続面が現れるようなことがないのであり、連
続した非球面形状が有利に実現され得るのである。
【0029】なお、上述の具体的説明においては、非球
面形状のレンズ凹面を、本発明手法に従って切削形成す
る場合の具体例を示しつつ、説明したが、本発明は、非
球面形状のレンズ凸面を切削形成するに際しても、同様
に適用され得るものであることは、勿論である。また、
上述の具体例および後述する実施例における具体的記載
によって、本発明の構成が、限定的に解釈されるもので
は、決してなく、本発明は、当業者の知識に基づいて、
種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施
され得るものであり、且つそのような実施態様が、本発
明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に
含まれるものであることは、言うまでもないところであ
る。
【0030】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた非球面眼用レンズにあっては、曲率
が変化する境界線上で共通接線を有する複数の曲面によ
って、目的とする非球面形状に近似のレンズ表面が、連
続した曲面形状をもって付与されることから、グレア等
の光学的問題が惹起されることがなく、しかも、優れた
装用性や視力矯正性能が有利に発揮され得ることとなる
のである。
【0031】また、本発明手法によれば、従来と同様な
切削加工装置を用いて、かくの如き、曲率が変化する境
界線上で共通接線を有する複数の曲面によって構成され
た非球面形状のレンズ表面を備えた非球面眼用レンズ
を、容易に製造することができるのであり、また、特別
な部材の交換等を必要とすることなく、各種の非球面形
状のレンズ表面を、安定して切削形成することができる
のである。
【0032】
【実施例】希望するレンズ凹面の断面形状を与える基本
方程式が、頂点曲率:7.8mm,離心率:0.5の楕円
の方程式として表される場合に、直径:10mmのコンタ
クトレンズ材料を、本発明手法に従って切削成形するに
際し、かかる基本方程式にて与えられる曲線をX軸上で
等ピッチに分割する分割点:G1〜G10の座標値を求
め、更に、それら各分割点間の曲線を近似する円弧:C
1〜C10の中心座標:α1〜α10および曲率半径:
R1〜R10を求めた。その結果を、実施例として、下
記表1に示すこととする。
【0033】なお、本実施例では、基本方程式にて与え
られる頂点を座標原点とし、且つ曲線の対称軸をY軸と
すると共に、1座標単位を、X軸,Y軸方向ともに、1
mmとした。
【0034】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明手法に従って非球面眼用レンズを製造す
るに際し、基本方程式により与えられる曲線上の各分割
点間の曲線を近似する円弧:C1〜Cnにおける中心座
標および曲率中心を求める工程を説明するための説明図
である。
【図2】本発明手法に従って非球面コンタクトレンズを
製造するに際し、コンタクトレンズ材料の切削に用いら
れる切削工具の一具体例を示す平面概略図である。
【符号の説明】
10 基台 12 切削工具 14 数値制御旋盤 16 スピンドル 18 コンタクトレンズ材料 20 チャック 22 回転軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レンズ凸面および凹面の少なくとも何れ
    か一方のレンズ表面が、軸対称の非球面形状とされた非
    球面眼用レンズであって、 前記非球面形状とされたレンズ表面における対称軸を含
    む断面が、該対称軸上の頂点:Oを挟んだ径方向両側
    に、それぞれ位置せしめられる、曲率が異なる複数の円
    弧:C1〜Cnによって構成されていると共に、それら
    複数の円弧:C1〜Cnの境界に位置する各分割点:G
    1〜Gnが、それぞれ、希望する非球面眼用レンズの断
    面形状を与える曲線の基本方程式を満足する点に位置せ
    しめられている一方、前記頂点:Oと、該頂点:Oに隣
    接位置する第一の分割点:G1との間の円弧:C1が、
    それら頂点:Oと第一の分割点:G1とを結ぶ弦の垂直
    二等分線と、前記対称軸との交点:α1を中心とする円
    弧とされると共に、前記複数の分割点:G1〜Gnのう
    ち、互いに隣接位置する二つの分割点:Ga,G(a+
    1)の間に位置する各円弧:C2〜Cnが、それぞれ、
    それら隣接位置する二つの分割点:Ga,G(a+1)
    を結ぶ弦の垂直二等分線と、かかる二つの分割点:G
    a,G(a+1)のうち前記頂点:O側に位置する分割
    点:Gaと該分割点:Gaを挟んで隣接位置する円弧:
    Caの中心点:αaとを通る直線との交点:α(a+
    1)を中心とする円弧とされていることを特徴とする非
    球面眼用レンズ。
  2. 【請求項2】 眼用レンズ材料を一軸回りに回転するス
    ピンドルに取り付け、該スピンドルの回転軸に直角な旋
    回軸を中心として移動せしめられる切削工具にて切削加
    工することにより、レンズ凸面および凹面の少なくとも
    何れか一方のレンズ表面が、軸対称の非球面形状とされ
    た非球面眼用レンズを製造する方法であって、 希望する非球面眼用レンズのレンズ表面の断面形状を与
    える曲線の基本方程式を求める工程と、 該基本方程式にて与えられる曲線上において、該曲線の
    頂点:Oを挟んだ一方の側を複数の範囲に分割する複数
    の分割点:G1〜Gnを決定する工程と、 前記基本方程式にて与えられる曲線の頂点:Oと、前記
    複数の分割点:G1〜Gnのうち該頂点:Oに隣接位置
    する第一の分割点:G1とを結ぶ弦における垂直二等分
    線が、かかる基本方程式にて与えられる曲線の対称軸と
    交わる交点:α1の座標を求めると共に、該交点:α1
    と該頂点:Oまたは該第一の分割点:G1との間の距
    離:R1を求める工程と、 前記複数の分割点:G1〜Gnのうち、前記第一の分割
    点:G1と、該第一の分割点:G1の外側に隣接位置す
    る第二の分割点:G2とを結ぶ弦における垂直二等分線
    が、該第一の分割点:G1と前記交点:α1とを通る直
    線と交わる交点:α2の座標を求めると共に、該交点:
    α2と前記第一の分割点:G1または前記第二の分割点
    G2との間の距離:R2を求める工程と、 前記複数の分割点:G1〜Gnのうち、前記第一の分割
    点:G1よりも外側に位置する分割点:G2〜Gnにお
    ける、互いに隣接位置する二つの分割点:Ga,G(a
    +1)について、前記交点:α2および距離:R2を求
    める操作に従い、内側から外側に向かって順次、同様な
    操作を繰り返し行なうことにより、交点:α3〜αnお
    よび距離:R3〜Rnを、それぞれ求める工程と、 前記眼用レンズ材料の前記レンズ表面における、前記分
    割点:G1〜Gnの、前記基本方程式にて与えられる曲
    線の対称軸回りの回転軌跡により分割される各加工面:
    S1〜Snを、それぞれ、前記各交点:α1〜αnを旋
    回軸とし、距離:R1〜Rnを半径として移動せしめら
    れる切削工具により、切削加工する工程とを、 有することを特徴とする非球面眼用レンズの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8066767B2 (en) 2003-06-06 2011-11-29 Acri.Tec Gmbh Intraocular lens
CN110711050A (zh) * 2019-10-24 2020-01-21 西安浦勒生物科技有限公司 一种人工晶状体
CN117192666A (zh) * 2023-09-25 2023-12-08 之江实验室 片上自由曲面反射透镜及其形成方法、光电子器件
CN117192666B (zh) * 2023-09-25 2024-05-14 之江实验室 片上自由曲面反射透镜及其形成方法、光电子器件

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