JPH05191454A - データ転送方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被監視装置にある被監視情報をパケット化し
て伝送路を介して監視装置へ送信する際、パケット化さ
れた情報の変化した部分だけを抽出して送信パケットの
データ量を圧縮した差分パケットを送信することで、限
られた容量の伝送路を効率良く使用することができるデ
ータ転送方式を提供する。 【構成】 被監視情報を有する被監視装置１と、被監視
情報を逐次処理する監視装置２と、伝送路３から構成さ
れるシステムにおいて、被監視装置１は被監視情報の変
化した部分だけを抽出して差分パケットｄｐを作成し、
この差分パケットｄｐを伝送路３を介して監視装置２に
送信する。監視装置２では予め被監視装置１から得たパ
ケット情報Ａ２と差分パケットｄｐとから被監視装置２
での変化後のパケット情報Ｂと同一パケット情報を求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パケット化された情報
の転送効率の改善に関し、特に、伝送路の速度がパケッ
ト化された情報量に対し十分に大きくない場合のデータ
転送方式に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、複数の被監視情報を有する被監視
装置で発生した監視情報の変化はその一部の情報が変化
しただけでも、監視情報全体をパケット化し、伝送路に
送出していた。またこのパケット化された監視情報が伝
送路に送出できない場合は、被監視装置内のメモリの送
信待ちキューに蓄えていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した様な従来の転
送方法では、複数の被監視情報の内の一部に変化が発生
した場合でもそのパケット全体を伝送路に送出せねばな
らず、伝送路を経済的に使用しているとは必ずしも言え
ない。また、複数の被監視装置で同時に被監視情報の変
化が発生した場合、伝送路に送出できないパケットは被
監視装置内のメモリーに送信待ちキューを作り、送出を
待たねばならないが、この送信待ちキューを用意するた
めのメモリ容量が大きくなり、経済的なシステムを構築
できないという欠点もある。さらにまた、送信待ちキュ
ーに蓄えられた情報は、後から送信されるため、監視装
置での実時間処理性を損なうという欠点もある。

【０００４】そこで本発明は、パケット化された情報を
効率的に圧縮して、変化した情報の差分パケットだけを
伝送路に送出することによって、伝送路を効率的に使う
ことができるデータ転送方式を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の解決手段は、複数の被監視情報を有する被監
視装置と、この被監視装置が伝送路を介して送信した前
記被監視情報を逐次処理する監視装置と、前記伝送路に
おける誤りを回復できるプロトコルを有し、前記被監視
装置の有する被監視情報に変化が生じる都度に被監視情
報をパケットに組み立てて前記被監視装置から前記監視
装置へ送信するシステムのデータ転送方式において、前
記被監視装置に、前記被監視情報の変化を検出する手段
と、変化した部分だけの情報を差分パケットに圧縮する
手段と、この差分パケットを前記監視装置に送信する手
段とを備え、前記監視装置に、受信した前記差分パケッ
トから元の全ての被監視情報を含むパケットを復元する
手段を備えたことを特徴とする。

【０００６】

【実施例】次に本発明の実施例に付いて図面を参照しつ
つ以下に説明する。

【０００７】図１は、本発明の一実施例を示す構成ブロ
ック図である。図２は差分パケットの作成方法を示した
図である。図３は差分パケットからもとのパケット情報
を復元する方法を示した図である。図４は差分パケット
のフォーマットを示した図である。

【０００８】図１において、監視装置２には伝送路３に
よって、この監視装置２が監視する被監視装置１が接続
されている。なお、ここでは、説明のため他の被監視装
置は図示していないが、実際には複数の被監視装置が監
視装置１に伝送路３によって接続されている。

【０００９】以上の構成において、時刻Ｔ０にて、被監
視装置１及び監視装置２には、被監視装置１の有する複
数の被監視情報をパケット化した情報である、パケット
情報Ａ１とパケット情報Ａ２とをそれぞれ持っているも
のとする。従って、パケットＡ１とパケット情報Ａ２は
同じである。

【００１０】次に時刻Ｔ１において、被監視装置１が被
監視情報の何れかに変化を検出した場合、被監視装置１
はその変化した被監視情報をパケット化してパケット情
報Ｂを得る。被監視装置１はパケット情報Ａ１とパケッ
ト情報Ｂとを比較し、変化のあったパケット内データの
みを抽出し、その変化したデータ部分のみを差分パケッ
トｄｐとする。そうして、被監視装置１はこの差分パケ
ットｄｐを伝送路３に送出する。監視装置２は伝送路３
を介して差分パケットｄｐを受信し、パケット情報Ａ２
と、受信したこの差分パケットｄｐからパケット情報Ｂ
を復元する。

【００１１】以降、被監視装置１は、被監視情報が変化
するごとに、上記した処理によって圧縮した差分パケッ
トｄｐのみを送信することにより、監視情報を常に監視
装置２に伝えることができる。

【００１２】差分パケットｄｐの作成方法の一例を図２
に、差分パケットｄｐからの元の情報を復元する方法を
図３に、さらに差分パケットｄｐのフォーマットを図４
に示す。

【００１３】図２において、パケット情報２１は時刻Ｔ
０における被監視装置１が有する被監視情報のパケット
情報であり、パケット情報２２は時刻Ｔ１において変化
した被監視情報のパケット情報である。

【００１４】そうして、パケット情報２１とパケット情
報２２との各バイト毎に排他的論理和をとり、その結
果、情報変化したビット位置に関する情報を示す変化情
報２３を得る。この得られた変化情報２３より、図４に
示すフォーマットに従った変化位置情報２５と差分情報
２４とからなる差分パケットｄｐを作成する。この変化
位置情報２５は図４に示すように、被監視装置１の有す
る被監視情報をパケット化したパケット情報で、変化の
あったバイトが、先頭バイトから計数して第何バイト目
にあるかを示す情報である。例えば図２の場合では、
３，６，１０バイト目に情報変化があったことを示して
いる。加えて、差分情報２４はその変化の在ったバイト
の排他的論理和結果を変化情報２３から抽出したもので
ある。

【００１５】図３で図２の差分パケットｄｐと監視装置
２の有するパケット情報３１から被監視装置１の時刻Ｔ
１で変化したパケット情報２２を求める方法を示す。先
ず差分パケットｄｐからビット変化した部分に関する変
化位置情報２５より、この変化位置情報２５で示めされ
る元のパケット内の位置を導き、このバイト位置の情報
と差分パケットｄｐの差分情報２４（この情報は上記し
たようにパケット情報２１，２２の排他的論理和である
から、変化したビット位置だけ１で、それ以外は０であ
る）から、監視装置２の有するパケット情報３１におい
て、変化したビットを反転させることにより被監視装置
１で変化したパケット情報３３を得ている。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように本発明のデータ転送
方式は、パケット化された情報を被監視装置から監視装
置へ送信する場合、変化した部分の情報と僅かなヘッダ
ー部で構成される差分パケットで情報を通知するため、
伝送路の使用容量を小さくできる。さらに、伝送路に送
出できない時に必要となる送信待ちキューのためのメモ
リ容量を小さくできるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す構成ブロック図であ
る。

【図２】差分パケットの作成方法を示した図である。

【図３】差分パケットからもとのパケット情報を復元す
る方法を示した図である。

【図４】差分パケットのフォーマットを示した図であ
る。

【符号の説明】

１ 被監視装置 ２ 監視装置 ３ 伝送路 Ａ１ 時刻Ｔ０において被監視装置１が有するパケット
情報 Ａ２ 時刻Ｔ０において監視装置２は有するパケット情
報 Ｂ 時刻Ｔ１において被監視装置１が作成したパケット
情報 ｄｐ 差分パケット ２１ 時刻Ｔ０において被監視装置１が有するパケット
情報の例 ２２ 時刻Ｔ１に於いて被監視装置１が作成したパケッ
ト情報の例 ２３ 変化情報 ２４ 差分情報 ２５ 変化位置情報 ３１ 監視装置２が有するパケット情報の例 ３３ 監視装置２においてパケット情報２２を復元した
パケット情報例

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の被監視情報を有する被監視装置と、
   この被監視装置が伝送路を介して送信した前記被監視情
   報を逐次処理する監視装置と、前記伝送路における誤り
   を回復できるプロトコルを有し、前記被監視装置の有す
   る被監視情報に変化が生じる都度に被監視情報をパケッ
   トに組み立てて前記被監視装置から前記監視装置へ送信
   するシステムのデータ転送方式において、 前記被監視装置に、 前記被監視情報の変化を検出する手段と、 変化した部分だけの情報を差分パケットに圧縮する手段
   と、 この差分パケットを前記監視装置に送信する手段とを備
   え、 前記監視装置に、受信した前記差分パケットから元の全
   ての被監視情報を含むパケットを復元する手段を備えた
   ことを特徴とするデータ転送方式。