JPH05190971A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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JPH05190971A
JPH05190971A JP394292A JP394292A JPH05190971A JP H05190971 A JPH05190971 A JP H05190971A JP 394292 A JP394292 A JP 394292A JP 394292 A JP394292 A JP 394292A JP H05190971 A JPH05190971 A JP H05190971A
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semiconductor laser
laser device
thickness
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JP394292A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tajiri
敦志 田尻
Norio Tabuchi
規夫 田渕
Koji Yoneda
幸司 米田
Keiichi Yoshitoshi
慶一 吉年
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高光出力可能な横モード制御に優れた半導体
レーザ装置を提供することを目的とする。 【構成】 p型基板1上に、電流通路となるストライプ
溝7を有するn型電流阻止層2、p型クラッド層3、活
性層4、及びn型クラッド層5がこの順序で形成された
半導体レーザ装置において、前記p型クラッド層3の層
厚tが0.5μm≦t<0.8μmとする。特に、共振
器長Lを900μm≦L≦1200μmにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光情報機器、光通信、及
び固体レーザ装置励起用光源等に用いられる半導体レー
ザ装置に関し、特に高光出力可能な半導体レーザ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光情報機器等の光源として半導体
レーザ装置が多く用いられている。斯る半導体レーザ装
置としては、例えば特開平2−224288号(H01
S 3/18)公報に開示されている。
【0003】同公報に示された半導体レーザ装置の横モ
ード制御は、ストライプ溝の両側に位置する電流阻止層
が光吸収層としても働くので、前記ストライプ溝の外側
にある活性層4の実効屈折率が低くなり、水平方向に実
効屈折率差を生じることにより行われる。そして、斯る
構造の半導体レーザ装置においては、p型クラッド層の
層厚を0.25〜0.35μmとして、低光出力時の低
非点隔差、最大出力約200mW、及び光出力100m
Wでの連続発振約2000時間を実現していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近半導体
レーザ装置は、書き替え型光ディスク、通信システム、
固体レーザ装置用励起光源、また第2高調波発生素子
(SHG素子)用光源等の利用が考えられており、高光
出力化が更に要求されている。
【0005】しかしながら、上記構造の半導体レーザ装
置では、高光出力時にその強いレーザ光が電流阻止層で
光吸収されて大量の熱を発生する。このため、半導体レ
ーザ装置の温度が上昇し、結晶欠陥等が発生するので、
該半導体レーザ装置が劣化し、高光出力が行えないとい
った問題があった。
【0006】本発明は係る問題点を鑑みなされたもので
あり、高光出力可能な横モード制御の優れた半導体レー
ザ装置を提供することが目的であり、更に、高信頼性、
長寿命な半導体レーザ装置を提供することが目的であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ装
置は、p型基板上に、電流通路となるストライプ溝を有
するn型電流阻止層、p型クラッド層、活性層、及びn
型クラッド層がこの順序で形成されており、前記p型ク
ラッド層の層厚tが0.5μm≦t<0.8μmである
ことを特徴とする。
【0008】また、本発明の半導体レーザ装置は、n型
基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、
及び電流通路となるストライプ溝を有するn型電流阻止
層がこの順序で形成されており、前記p型クラッド層の
層厚tが0.5μm≦t<0.8μmであることを特徴
とする。
【0009】また、本発明の半導体レーザ装置は、n型
基板上に、n型クラッド層、活性層、リッジ部をもつp
型クラッド層、及びn型電流阻止層がこの順序で形成さ
れており、前記p型クラッド層の層厚tが0.5μm≦
t<0.8μmであることを特徴とする。
【0010】更に、前記半導体レーザ装置の共振器長L
が900μm≦L≦1200μmであることを特徴とす
る。
【0011】
【作用】p型クラッド層の層厚tを0.5μm≦t<
0.8μmとすると、レーザ光の強度が大きい場合に、
n型電流阻止層で横モード制御を行えると共に電流阻止
層での光吸収が小さくできて活性層等の温度上昇を防止
できる。従って、半導体レーザ装置の高光出力化ができ
る。
【0012】更に、前記p型クラッド層上に活性層を構
成する場合には、上述のようにp型クラッド層の層厚を
大きくすると、p型クラッド層が良好な平坦性且つ結晶
性をもつので、p型クラッド層上に形成する活性層の平
坦性、膜厚の均一性、及び結晶性が良好になり、活性層
の厚みの不均一や欠陥によりレーザ光が散乱される惧れ
がなくなる。従って、更に半導体レーザ装置の高光出力
化ができる。
【0013】更に、共振器長Lを900μm≦L≦12
00μmにすると、動作電流密度が低減され、更に温度
上昇を防止できるので、特に高光出力化、高信頼化、及
び長寿命化が図れる。
【0014】
【実施例】本発明の半導体レーザ装置の一実施例を図面
を参照しつつ詳細に説明する。図1(a)は本実施例の
半導体レーザ装置の斜視図を示しており、図1(b)及
び図1(c)はそれぞれ同図(a)のX−X断面図及び
Y−Y断面図である。
【0015】図1において、1はp型GaAs(Znド
ープ濃度:1×1019〜4×1019cm-3)からなる例
えば端面長M300μm、共振器長L400〜1500
μm、厚み350μmの基板、2は該基板1の一主面上
に液相エピタキシャル法(LPE法)等のエピタキシャ
ル法により積層された1〜1.2μm厚のn型GaAs
(Teドープ濃度:2×1018〜5×1018cm-3)か
らなるn型電流阻止層2で、その表面にストライプ溝7
が形成されている。
【0016】斯るストライプ溝7は、例えば端面から2
0μmの範囲の端面近傍領域Aとその他の範囲の内部領
域Bで構成されており、該領域A及びBの溝幅は3.5
〜6.5μmで、望ましくは5.5μmである。ここ
で、前記端面近傍領域Aにおけるストライプ溝7の深さ
はn型電流阻止層2の層厚より浅く、前記内部領域Bに
おけるストライプ溝7の深さは電流阻止層2の層厚より
も深くなっており、この結果、ストライプ溝7の内部領
域Bのみで、基板1表面が露出することになり、この部
分を電流が流れる。即ち、レーザ発光端面側にある端面
近傍領域Aが電流非注入部となるので、電流による温度
上昇と該端面での光吸収を低減してCOD(瞬時光学破
壊)を防止すると共にストライプ溝の内部領域Bに光が
閉じ込められるので、安定な単一横モード特性を得られ
る。
【0017】3はその層厚tが0.5≦t<0.8μm
のp型AlyGa1-yAs(Znドープ濃度:5×1017
〜11×1017cm-3、望ましくは8×1017cm-3
また組成比yは0.3≦y≦0.45、望ましくはy=
0.35)からなるp型クラッド層、4は0.04〜
0.07μm厚、望ましくは0.05μm厚のノンドー
プ型AlxGa1-xAs(組成比xは0≦x≦0.18)
からなる活性層、5は2〜3μm厚、望ましくは2μm
厚のn型AlyGa1-yAs(Teドープ濃度:1×10
18cm-3)からなるn型クラッド層、6は例えば6μm
厚のn型GaAs(Teドープ濃度:4×1018〜5×
1018cm-3)からなるキャップ層で、これらはn型電
流阻止層2及び露出した基板1上にLPE法によって順
次積層されている。
【0018】また、図には示していないが、キャップ層
6上及び基板1の他主面上にはそれぞれ電極が形成され
ている。この半導体レーザ装置の共振器長Lは特に90
0μm≦L≦1200μmが望ましい。
【0019】次に、斯る半導体レーザ装置の製造方法の
一例を図2〜図3を用いて説明する。ここで、図1と同
じ部分には同一符号を付している。
【0020】先づ、図2(a)に示すように、基板1の
一主面上にLPE法等を用いてn型電流阻止層2を積層
する。その後、この電流阻止層2上に第1のレジスト膜
8を塗布し、フォトリソグラフィを用いて第1のレジス
ト膜8のストライプ溝に対応する部分をパターンニング
除去する。この時、第1のレジスト膜8のパターンニン
グ除去する幅は、端面近傍領域Aと内部領域Bで変えて
いる。例えば、端面近傍領域Aの除去幅WAを3.5〜
4.5μmとし、内部領域Bの除去幅WBを3〜4μm
としている。
【0021】次に、図2(b)に示すように、リン酸系
エッチャント(リン酸:過酸化水素水:メタノール=
1:1:2)を用いて、n型電流阻止層2をエッチング
する。この時、端面近傍領域A及び内部領域Bに形成さ
れる溝の深さはいずれもn型電流阻止層2の層厚よりも
浅く、基板1の表面に達していない。
【0022】続いて、図3(a)に示すように、前記パ
ターンニングした第1のレジスト膜8を残した状態で、
端面近傍領域Aだけを覆うようにフォトリソグラフィを
用いてパターニング形成して第2のレジスト膜9を作成
する。
【0023】その後、図3(b)に示すように、リン酸
系エッチャントを用いて、内部領域Bのn型電流阻止層
2及び基板1をエッチングし、しかる後に、第1、第2
のレジスト膜8、9を除去する。これによって、内部領
域Bにおける溝は基板1内まで達すると共に、溝幅は端
面近傍領域Aにおける溝幅と等しくなる。ここで、端面
近傍領域Aと内部領域Bとで溝幅が異なると、光出力特
性においてキンクと呼ばれる曲がりが生じ、出力飽和し
易くなるため、溝幅は等しくするのが望ましい。以上に
よって、両端面側にそれぞれ長さ20μmの電流非注入
部を有するストライプ溝7が形成される。
【0024】そして、このストライプ溝7が形成された
n型電流阻止層2及びストライプ溝7によって露出され
た基板1上に、p型クラッド層3、活性層4、n型クラ
ッド層5、及びキャップ層6をLPE法を用いて順次積
層して、図1に示す本実施例の半導体レーザ装置を完成
する。
【0025】斯る半導体レーザ装置は、活性層のAlx
Ga1-xAsの組成比xを変えることにより、波長75
0〜880nmの光を発振できる。例えば、x=0.0
14、x=0.056、及びx=0.087の場合、そ
れぞれ発振波長は860nm、830nm、及び809
nmである。以下、発振波長が860nmである場合の
半導体レーザ装置の特性を調べた。
【0026】図4に斯る構造の半導体レーザ装置のp型
クラッド層3の層厚tと最大光出力値の関係を示す。但
し、共振器長は600μmであり、光出力端面である前
端面及び後端面はそれぞれ5%の反射率(Al23)及
び80%の反射率(Al23/a−Si(アモルファス
シリコン))を有する非対称コーティングを施してい
る。
【0027】この図4からp型クラッド層の層厚tが
0.5μm以上の場合に、比較例(従来例)であるt=
0.3μmに比べて最大光出力値が著しく大きくなるこ
とが判る。
【0028】図5に斯る半導体レーザ装置の光出力−電
流特性を示す。この図からp型クラッド層の層厚tが
0.8μm以上になると、n型電流阻止層での光吸収が
殆どなくなって横モード制御が悪くなり、電流−光出力
特性の直線性が著しく低下することが判る。
【0029】従って、p型クラッド層3の層厚tは0.
5μm以上がよく、特に最大光出力値と横モード制御の
両方を鑑みると、0.5μm≦t<0.8μmがよく、
更に層厚tは0.7μm程度が望ましい。このp型クラ
ッド層3の層厚tが、0.5μm≦t<0.8μmの半
導体レーザ装置は、連続発振で光出力150mWが可能
であり、且つ単一横モードである。これはp型クラッド
層の層厚tを0.5μm≦t<0.8μmとするので、
レーザ光の強度が大きい場合に、n型電流阻止層で横モ
ード制御を行えると共に電流阻止層での光吸収が小さく
できて活性層等の温度上昇を防止できるためであり、ま
た、このようにp型クラッド層の層厚を大きくすると、
p型クラッド層が良好な平坦性且つ結晶性をもつので、
p型クラッド層上に形成する活性層の平坦性、膜厚の均
一性、及び結晶性が良好になり、活性層の厚みの不均一
や欠陥によりレーザ光が散乱される惧れがなくなるため
である。
【0030】次に、図6に斯る構造の半導体レーザ装置
の共振器長と最大光出力の関係を示す。但し、p型クラ
ッド層の層厚tは0.7μmとし、光出力端面には上述
と同じ反射率の非対称コーティングを施している。この
図から共振器長が900μm以上である場合に、特に最
大光出力が大きくなることが判る。これは、図示しない
が、共振器長900μm以上の場合に半導体レーザ装置
の動作電流密度が特に低下するためである。例えば、共
振器長900μm、pクラッド層の層厚0.7μmの半
導体レーザ装置が150mWで発振する際の電流密度
は、7KA/cm 2にあり、共振器長600μm、pク
ラッド層の層厚0.3μmの従来の半導体レーザ装置が
100mWで発振する際の電流密度と略同等の小さな値
である。
【0031】また、SHG素子用の光源として、重要な
パラメータである発振波長のスペクトル線幅を測定し
た。この線幅は例えば青色レーザ光に変換する変換効率
に関係しており、該線幅が小さい方がよい。
【0032】図7に斯る構造の半導体レーザ装置の共振
器長(600μmと900μm)、光出力値、及び発振
波長860nmのスペクトル線幅の関係を示す。但し、
この半導体レーザ装置は図6と同じものである。この図
7から共振器長が900μmである装置は、共振器長が
600μmである装置に比べて線幅が小さくなり、特に
光出力が150mW以上の場合には線幅が約5MHz以
下と小さくなり、SHG用光源として望ましい値である
ことが判る。
【0033】更に、半導体レーザ装置の共振器長Lを9
00μm以上とした場合のレーザ装置の特性を調べた。
以下、共振器長Lが900μmの場合について述べる。
【0034】図8及び図9に斯る半導体レーザ装置の電
流−光出力特性及びその温度特性を示す。ここで、p型
クラッド層の層厚は例えば0.7μmであり、光出力端
面には上述と同様の非対称コーティングが施されてい
る。
【0035】この図8から動作電流を700mAにした
ときに光出力350mWが得られることが判る。また、
一方このとき光出力が20mW以上230mWまで単一
縦モード且つ単一基本横モードで発振した。更に、図9
から50℃でも高光出力において光出力−電流特性に良
好な直線性が得られることが判る。また100℃近傍の
高温においても150mWの光出力が得られることが判
る。
【0036】更に、図10に斯る構造の半導体レーザ装
置の非点隔差と光出力の関係を示す。但し、この半導体
レーザ装置は図8と同じものである。
【0037】この図10から光出力が60mW以上の場
合に非点隔差が10μmより小さい値を持つので、ビー
ムスポット径を小さく絞ることができることが判る。
【0038】図11に温度50℃、光出力150mW
(連続発振)の状態でのエージング特性を示す。この図
からエージング時間が2000時間以上であっても安定
な動作電流で発振しており、高光出力状態で高信頼性、
長寿命化が図れることが判る。
【0039】図8〜図11では、p型クラッド層の層厚
が0.7μm、共振器長が900μmとした場合のレー
ザ特性について述べたが、p型クラッド層の層厚t及び
共振器長Lの範囲がそれぞれ0.5μm≦t<0.8μ
m、900μm≦L≦1200μmであれば略同等の特
性が得られる。尚、共振器長Lが1200μmより大き
いと動作電流が大きくなり、発熱が大きくなる惧れがあ
るので望ましくない。また、発振波長が860nm以外
の750〜880nmの発振波長領域でも略同様な特性
を示す。
【0040】更に、上記実施例のように光端面近傍に電
流非注入部を設ける方が望ましいが、電流非注入部を設
けない場合も効果がある。更に、活性層はノンドープ型
以外のp、n型等の他の導電型であってもよい。また、
p、n型のドーパントとしてはZe、Te以外のものを
用いてもよい。
【0041】また、上記実施例では、p型GaAs基板
上にn型電流阻止層、p型AlGaAsクラッド層、A
lGaAs(またはGaAs)活性層、n型AlGaA
sクラッド層を積層するようにしているが、例えば次の
第2、第3実施例に示すような構造をもつ半導体レーザ
装置のp型クラッド層の層厚tを0.5μm≦t<0.
8μmにすることにより略同等の効果が得られ、特に共
振器長Lを900μm≦L≦1200μmとすることに
より望ましい効果が得られる。
【0042】図12に第2実施例の半導体レーザ装置の
断面図を示す。
【0043】図12において、11はn型GaAs基板
である。この基板11上にはn型AlGaAsクラッド
層15、ノンドープ型AlGaAs(またはGaAs)
活性層14、ストライプ状のリッジ部13aをもつ層厚
tのp型AlGaAsクラッド層13、n型GaAs電
流阻止層12、及びp型GaAsキャップ層16が形成
されている。
【0044】斯る半導体レーザ装置の各層は、MOCV
D法やMBE法等のエピタキャル法で形成され、p型ク
ラッド層13のリッジ部13aはエッチング技術で作成
される。
【0045】また、図13に第3実施例の半導体レーザ
装置の断面図を示す。
【0046】図13において、11はn型GaAs基板
である。この基板11上にはn型AlGaAsクラッド
層15、ノンドープ型AlGaAs(またはGaAs)
活性層14、層厚tのp型AlGaAsクラッド層1
3、ストライプ溝12aをもつn型GaAs電流阻止層
12、及びp型GaAsキャップ層16が形成されてい
る。
【0047】尚、第2、第3実施例とも第1実施例と同
様に両端面側に電流非注入部を有するようにする方が望
ましい。
【0048】斯る半導体レーザ装置の各層は、MOCV
D法やMBE法等のエピタキャル法で形成され、n型電
流阻止層12のストライプ溝12aはエッチング技術で
作成される。
【0049】本発明の半導体レーザ装置は、p型クラッ
ド層の層厚tを0.5μm≦t<0.8μmとしている
ので、レーザ光の強度が大きい場合に、n型電流阻止層
で横モード制御を行えると共に電流阻止層での光吸収が
小さくできて活性層等の温度上昇を防止できる。従っ
て、半導体レーザ装置の横モード制御が優れ、且つ高光
出力化が可能である。
【0050】更に、前記p型クラッド層上に活性層を構
成する場合には、上述のようにp型クラッド層の層厚を
大きくすると、p型クラッド層が良好な平坦性且つ結晶
性をもつので、p型クラッド層上に形成する活性層の平
坦性、膜厚の均一性、及び結晶性が良好になり、活性層
の厚みの不均一や欠陥によりレーザ光が散乱される惧れ
がなくなる。従って、更に半導体レーザ装置の高光出力
化ができる。
【0051】更に、共振器長Lを900μm≦L≦12
00μmにすると、動作電流密度が特に低減され、更に
温度上昇を防止できるので、特に高光出力化、高信頼
化、及び長寿命化が図れる。
【0052】また、本発明の半導体レーザ装置は簡単な
構造で容易に形成できるので、生産性、低コスト化に優
れている。
【0053】
【発明の効果】本発明の半導体レーザ装置は、p型クラ
ッド層の層厚tを0.5μm≦t<0.8μmとしてい
るので、レーザ光の強度が大きい場合に、n型電流阻止
層で横モード制御を行えると共に電流阻止層での光吸収
が小さくできて活性層等の温度上昇を防止できる。従っ
て、半導体レーザ装置の横モード制御が優れ、且つ高光
出力化が行える。
【0054】また、更に、前記p型クラッド層上に活性
層を構成する場合には、上述のようにp型クラッド層の
層厚が大きくすると、該p型クラッド層が良好な平坦性
且つ結晶性をもつので、p型クラッド層上に形成する活
性層の平坦性、膜厚の均一性、及び結晶性が良好にな
り、活性層の厚みの不均一や欠陥によりレーザ光が散乱
される惧れがなくなる。従って、更に高光出力を安定し
て行える。
【0055】更に、共振器長Lを900μm≦L≦12
00μmμm以上にするので、動作電流密度が低減さ
れ、更に温度上昇を防止できるので、特に高光出力化、
高信頼化、及び長寿命化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る半導体レーザ装置を示
す図である。
【図2】上記半導体レーザ装置の製造方法の一例を示す
工程図である。
【図3】上記半導体レーザ装置の製造方法の一例を示す
工程図である。
【図4】上記半導体レーザ装置のp型クラッド層の層厚
と最大光出力の関係を示す図である。
【図5】上記半導体レーザ装置の光出力−電流特性を示
す図である。
【図6】上記半導体レーザ装置の共振器長と最大光出力
の関係を示す図である。
【図7】上記半導体レーザ装置の光出力、共振器長、及
びスペクトル線幅の関係を示す図である。
【図8】上記半導体レーザ装置の光出力と動作電流の関
係を示す図である。
【図9】上記半導体レーザ装置の光出力−動作電流特性
の温度依存性を示す図である。
【図10】上記半導体レーザ装置の光出力と非点隔差の
関係を示す図である。
【図11】上記半導体レーザ装置のエージング時間と動
作電流の関係を示す図である。
【図12】本発明の第2実施例に係る半導体レーザ装置
を示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施例に係る半導体レーザ装置
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 p型基板 2 n型電流阻止層 3 p型クラッド層 4 活性層 5 n型クラッド層 7 ストライプ溝 11 n型基板 12 n型電流阻止層 13 p型クラッド層 14 活性層 15 n型クラッド層 12a ストライプ溝 13a リッジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉年 慶一 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型基板上に、電流通路となるストライ
    プ溝を有するn型電流阻止層、p型クラッド層、活性
    層、及びn型クラッド層がこの順序で形成されている半
    導体レーザ装置において、前記p型クラッド層の層厚t
    が0.5μm≦t<0.8μmであることを特徴とする
    半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 n型基板上に、n型クラッド層、活性
    層、p型クラッド層、及び電流通路となるストライプ溝
    を有するn型電流阻止層がこの順序で形成されている半
    導体レーザ装置において、前記p型クラッド層の層厚t
    が0.5μm≦t<0.8μmであることを特徴とする
    半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 n型基板上に、n型クラッド層、活性
    層、リッジ部をもつp型クラッド層、及びn型電流阻止
    層がこの順序で形成されている半導体レーザ装置におい
    て、前記p型クラッド層の層厚tが0.5μm≦t<
    0.8μmであることを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体レーザ装置の共振器長Lが9
    00μm≦L≦1200μmであることを特徴とする請
    求項1、請求項2または請求項3記載の半導体レーザ装
    置。
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