JPH0518824A - フーリエ変換式赤外分光光度計 - Google Patents

フーリエ変換式赤外分光光度計

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JPH0518824A
JPH0518824A JP17498291A JP17498291A JPH0518824A JP H0518824 A JPH0518824 A JP H0518824A JP 17498291 A JP17498291 A JP 17498291A JP 17498291 A JP17498291 A JP 17498291A JP H0518824 A JPH0518824 A JP H0518824A
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JP
Japan
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fourier transform
signal
infrared
digital
infrared spectrophotometer
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Pending
Application number
JP17498291A
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English (en)
Inventor
Masao Sakanaka
正雄 坂中
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 如何なる赤外線検出器を用いても、これを最
適な感度にて分光分析し得るようにする。 【構成】 赤外線検出器9からのインタフェログラム信
号をアンプ10にて増幅し、変換器12にてA/D変換
して得たディジタル信号から、その不要な周波数成分を
除去するために、シグナルプロセッサ17Aからなるデ
ィジタルフィルタ17を設けることにより、如何なる赤
外線検出器を用いても最適な感度で分光分析ができるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤外線光源からの出
射光を干渉計を介して試料に照射し、その結果試料から
出射される赤外線を検出して得られるインターフェログ
ラム信号に対し、フーリエ変換等の信号処理をして試料
の分光分析を行なうフーリエ変換式赤外分光光度計に関
する。
【0002】
【従来の技術】図3はフーリエ変換式赤外分光光度計の
従来例を示すブロック図である。同図において、1は赤
外線1aを出射する赤外線光源、2はビームスプリッタ
3,固定鏡4,移動鏡5および移動鏡駆動装置6とから
なり、赤外線1aがビームスプリッタ3に入射すること
によって得られる干渉光7で試料8を照射するようにし
た例えばマイケルソン干渉計、9は試料8から出射され
た干渉光7の透過光を受光し、その受光結果としてのイ
ンターフェログラム信号9aを出力する光検出器であ
る。この信号9aは試料8の赤外線1aに対する分光吸
収特性に関する情報を含んだ情報である。
【0003】10はインターフェログラム信号9aを増
幅する増幅回路、12はこの増幅回路10の出力信号に
ついて、所定周波数以上の分光分析に不要な高い周波数
成分を除去するローパスフィルタ11の出力信号をA/
D(アナログ/ディジタル)変換し、その結果としての
ディジタルデータ12aを出力するA/D変換器であ
る。このディジタルデータ12aはマイクロプロセッサ
を含む計算機14の入力信号となり、この計算機14に
てフーリエ変換等の演算をしてスペクトルデータが得ら
れる。移動鏡駆動装置6は計算機14からの制御信号1
4aにより制御されるスキャン速度切替装置13によっ
て、移動鏡5を選択された速度に保つようにする。
【0004】次に、図3に示すローパスフィルタ11の
役割につき説明する。一般に、フーリエ変換式赤外分光
光度計では、移動鏡のスキャン(走査)によって赤外光
源からの光を変調する。入射光の波長,波数をそれぞれ
λ,σ、移動鏡のスキャン速度をvとすると、入射光の
受ける変調周波数fは次の数1で示される。
【数1】 変調された出射光は検出器により電気信号に変換され増
幅された後、A/D変換器を通して計算機に取り込まれ
る。このとき、変調された信号周波数は数1より、移動
鏡のスキャン速度によって変わることが分かる。
【0005】計算機に取り込まれた離散状態のインター
フェログラム信号は、δ(t)をデルタ関数として次の
数2で表わされる。
【数2】 ここに、数2のhはサンプリング間隔を示す。このよう
な離散状態のインターフェログラム信号に対し、フーリ
エ変換を施すと次の数3で示されるスペクトルBe’
(σ)が得られる。
【数3】 数3にコンボリューション定理を適用すると、数4が得
られる。
【数4】
【0006】ところで、Be(σ)は連続状態のインタ
ーフェログラム信号をフーリエ変換することによって得
られるスペクトルで、次の数5で表わされるものであ
る。
【数5】 数4のスペクトルを図示すると図4の如く、連続状態の
インターフェログラム信号から得られるスペクトルが、
1/hの間隔で繰り返し現れるスペクトルとなる。図4
のσM は検出器に入力されたスペクトルの最大波数を示
し、このσM が1/2hより大きくなると次数の異なる
スペクトルが重なってしまい、本来のスペクトルを変形
させてしまう。この現象は折り返し現象(foldin
g effect)と呼ばれている。この折り返し現象
が生じないで、連続状態のインターフェログラム信号を
測定するための条件は、数6となり、これは「サンプリ
ング定理」と呼ばれている。
【数6】
【0007】フーリエ変換式赤外分光光度計では、上記
数6の条件を満たすσM を低い波数に制限する方法をと
っており、このために検出器の信号を増幅しA/D変換
する前に電子回路によるフィルタを設け、σM に相当す
る周波数より低い周波数だけを通過させるようにしてい
る。この働きをするのがローパスフィルタであり、その
カットオフ(遮断)周波数は数1に示す関係から、移動
鏡のスキャン速度に応じて決めるようにしている。一
方、フーリエ変換式赤外分光光度計で用いられる赤外線
検出器の感度は周波数応答特性があるため、検出器の感
度が最適となるように移動鏡のスキャン速度を選び、そ
のスキャン速度に応じたカットオフ周波数のローパスフ
ィルタを使用しなければならない。したがって、実現さ
れているフーリエ変換式赤外分光光度計では、移動鏡の
スキャン速度を何段階かに切り替えられるようになって
おり、ローパスフィルタについてもスキャン速度に応じ
たカットオフ周波数のものを、設定可能なスキャン速度
の数だけ設けてこれを切り替えて使用するようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に、フーリエ変換
式赤外分光光度計では、測定の目的に応じて何種類かの
赤外線検出器を選択して使用する。ところが、赤外線検
出器の応答周波数特性は図5に示すように、種類によっ
て異なっている。また、メーカの違いや型式の違いによ
っても応答周波数特性が異なるのが普通である。ところ
で、フーリエ変換式赤外分光光度計で使われるこれらの
赤外線検出器について、最適な感度で使えるようにフー
リエ変換式赤外分光光度計を構成しようとすると、移動
鏡のスキャン速度を何段階にも切り替えることが必要に
なる。そのためには、前述の折り返し現象を避けるべく
カットオフ周波数の異なるローパスフィルタをスキャン
速度の種類だけ揃えなければならず、このことは装置の
複雑化,大型化につながるという問題がある。
【0009】さらに、アナログ回路で任意の周波数のロ
ーパスフィルタを実現するためには以下のような問題が
ある。 1)設計の段階で求められた抵抗値は、その基準値(E
12,E24,E96という系列)とは必ずしも一致し
ない。 2)設計の段階で求められたコンデンサの容量値と、実
際のコンデンサの容量値とは必ずしも一致しない。 3)上記1),2)項のため、必要とするカットオフ周
波数と実現できるカットオフ周波数との間にずれが生じ
る。 4)アナログ素子を使用しているため、経時変化を回避
できない。 以上のことから、従来のフーリエ変換式赤外分光光度計
では、様々な赤外線検出器の感度が最適となるようにす
ることは極めて困難ということになる。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、この発明では、赤外線光源からの出射光を干渉
計を介して試料に照射し、その結果試料から出射される
赤外線を検出して得られるインターフェログラム信号を
増幅し、アナログ/ディジタル変換して得られたディジ
タルデータをディジタルフィルタに入力し、このディジ
タルフィルタを介して得たディジタルデータに対しフー
リエ変換を含む信号処理をして赤外分光スペクトルを得
ることを特徴としている。
【0011】
【作用】アナログフィルタに代えてディジタルフィルタ
を用いることにより、赤外線検出器を最適な感度で使用
可能とし、フーリエ変換式赤外分光光度計の感度(S/
N比)の向上を図る。
【0012】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す構成図、図2
は図1で用いられるディジタルフィルタの具体例を示す
ブロック図である。まず、図2から説明する。符号20
は遅延器、21は乗算器、22は加算器をそれぞれ示
し、これらによりいわゆる周知のFIR(finite
impulse response)フィルタを構成
している。なお、同図のx(n)は離散化された入力信
号、h(k)はディジタルフィルタの係数と呼ばれる
値、y(n)はディジタルフィルタの出力であり、これ
らの間には数7で示すような関係がある。
【数7】 一方、ディジタルフィルタの周波数応答は次の数8で示
される。
【数8】 これより、必要なローパスフィルタの周波数応答が決ま
れば、ディジタルフィルタの係数h(k)を求めること
ができる。つまり、係数h(k)は数8の左辺に示す量
を逆フーリエ変換することにより、求めることができ
る。また、係数h(k)を変えることにより、直ちにロ
ーパスフィルタのカットオフ周波数を変えることがで
き、逆にカットオフ周波数が分かればこれから係数h
(k)を求めることができる。なお、カットオフ周波数
から係数h(k)を求める方法は良く知られており、例
えば、L.R.Rabiner,B.Gold著、「T
heoryand Application of D
igital SignalProcessing」1
975年、Prentice−Hall出版、等で紹介
されている。
【0013】ディジタルフィルタは実際には、DSP
(Digital Signal Processo
r)を含む信号処理専用のプロセッサで実現することが
多く、この実施例でも図1に示すように、ディジタルフ
ィルタ17内にシグナルプロセッサ17Aを設けるよう
にしている。なお、17Bは係数データ記憶用メモリ、
17Cはデータ用メモリである。すなわち、移動鏡5に
よるスキャン速度が決まれば、先の数6からフィルタの
カットオフ周波数も決まるので、これに応じた係数を係
数データ記憶用メモリ17Bから選択し、これにもとづ
きシグナルプロセッサ17Aにおいて先の数7に示す如
き信号処理を行なうことにより、A/D変換器12から
の出力12aに含まれるカットオフ周波数以上の周波数
成分を除去し、所望の成分だけを取り出すことができ
る。計算機14ではこのシグナルプロセッサ17Aから
の出力にフーリエ変換を含む演算を施すことにより、ス
ペクトルデータを得ることが可能となる。なお、その他
の点は図3で説明した通りなので、説明は省略する。
【0014】なお、以上ではディジタルフィルタを特別
なハードウエアとして示したが、計算機14に十分に高
速なプロセッサを使用すれば、ディジタルフィルタの機
能は計算機のソフトウエアとして実現できるため、図1
の如く特別なハードウエア17を省略することができ
る。
【0015】
【発明の効果】この発明によれば、インターフェログラ
ム信号から不要な信号成分を除去するためにディジタル
フィルタを用いるようにしたので、装置を複雑化するこ
となくフーリエ変換式赤外分光光度計で用いられる赤外
線検出器の感度が最適となるように、移動鏡のスキャン
速度(走査速度)を設定することができ、フーリエ変換
式赤外分光光度計では最も重要なS/N比(感度)を上
げることが可能となる利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】この発明で用いられるディジタルフィルタの1
例を示すブロック図である。
【図3】フーリエ変換式赤外分光光度計の従来例を示す
構成図である。
【図4】離散的フーリエ変換を行なった場合のスペクト
ルを説明するための説明図である。
【図5】フーリエ変換式赤外分光光度計で用いられる代
表的な赤外線検出器の応答周波数特性をそれぞれ示す特
性図である。
【符号の説明】
1 光源 2 マイケルソン干渉計 3 ビームスプリッタ 4 固定鏡 5 移動鏡 6 移動鏡駆動装置 7 干渉光 8 試料 9 検出器 10 増幅器 11 ローパスフィルタ 12 A/D変換器 13 移動鏡速度切替装置 14 計算機 15 表示装置 16 キーボード 17 ディジタルフィルタ 20 遅延器 21 乗算器 22 加算器 17A シグナルプロセッサ 17B メモリ 17C メモリ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 赤外線光源からの出射光を干渉計を介し
    て試料に照射し、その結果試料から出射される赤外線を
    検出して得られるインターフェログラム信号を増幅し、
    アナログ/ディジタル変換して得られたディジタルデー
    タをディジタルフィルタに入力し、このディジタルフィ
    ルタを介して得たディジタルデータに対しフーリエ変換
    を含む信号処理をして赤外分光スペクトルを得ることを
    特徴とするフーリエ変換式赤外分光光度計。
JP17498291A 1991-07-16 1991-07-16 フーリエ変換式赤外分光光度計 Pending JPH0518824A (ja)

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JP17498291A JPH0518824A (ja) 1991-07-16 1991-07-16 フーリエ変換式赤外分光光度計

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JP17498291A JPH0518824A (ja) 1991-07-16 1991-07-16 フーリエ変換式赤外分光光度計

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JPH0518824A true JPH0518824A (ja) 1993-01-26

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ID=15988153

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JP17498291A Pending JPH0518824A (ja) 1991-07-16 1991-07-16 フーリエ変換式赤外分光光度計

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129959A1 (ja) 2007-04-13 2008-10-30 Arkray, Inc. 分光測定用ペレット、このペレットの製造方法及びこのペレットを用いた分光測定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129959A1 (ja) 2007-04-13 2008-10-30 Arkray, Inc. 分光測定用ペレット、このペレットの製造方法及びこのペレットを用いた分光測定方法

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