JPH05186778A - 石炭熱分解タールの製造方法 - Google Patents
石炭熱分解タールの製造方法Info
- Publication number
- JPH05186778A JPH05186778A JP2330992A JP2330992A JPH05186778A JP H05186778 A JPH05186778 A JP H05186778A JP 2330992 A JP2330992 A JP 2330992A JP 2330992 A JP2330992 A JP 2330992A JP H05186778 A JPH05186778 A JP H05186778A
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- JP
- Japan
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- tar
- gas
- coal
- pyrolysis
- char
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、得られる石炭タールの
構成成分を水添反応により変化させ、石炭タールの価値
の向上を目的とする。 【構成】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、生成したタール中に熱
分解で生成したガスを高温状態で吹き込み、そのガスに
よる加熱によりタール温度を400℃以上とすることを
特徴とする。
ーを製造するプロセスにおいて、得られる石炭タールの
構成成分を水添反応により変化させ、石炭タールの価値
の向上を目的とする。 【構成】 石炭を急速熱分解させてガス・タール・チャ
ーを製造するプロセスにおいて、生成したタール中に熱
分解で生成したガスを高温状態で吹き込み、そのガスに
よる加熱によりタール温度を400℃以上とすることを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭を急速熱分解させ
ることにより、ガス・タール・チャーを製造する方法に
関する。
ることにより、ガス・タール・チャーを製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の石炭急速熱分解法においては、タ
ール、ガスを大量に得ることを目的としており、発生し
たガス・タール蒸気混合ガスを冷却する事によりタール
を凝縮成分として得ている。
ール、ガスを大量に得ることを目的としており、発生し
たガス・タール蒸気混合ガスを冷却する事によりタール
を凝縮成分として得ている。
【0003】たとえば特開平1―113491号公報に
は、石炭を気相中で高温のガスと接触混合させることに
よって、石炭を短時間で熱分解し石炭中の揮発分の多く
をタール・ガスとして回収する技術が開示されている。
は、石炭を気相中で高温のガスと接触混合させることに
よって、石炭を短時間で熱分解し石炭中の揮発分の多く
をタール・ガスとして回収する技術が開示されている。
【0004】この気流層石炭急速熱分解によって、従来
の石炭熱分解利用技術であるコークス炉に比較して最大
10倍量のタールを得ることが可能になった。
の石炭熱分解利用技術であるコークス炉に比較して最大
10倍量のタールを得ることが可能になった。
【0005】石炭は微粉砕されて反応器に導入され、反
応器で高温の生成ガスと混合される。このガスは生成ガ
スを循環し熱交換器・蓄熱炉等で加熱したものである。
応器で高温の生成ガスと混合される。このガスは生成ガ
スを循環し熱交換器・蓄熱炉等で加熱したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記の方
法で製造されたタールは、熱分解反応炉での分解時間が
数秒と非常に短く不安定な物質であり、芳香族環数3環
以上の成分が多く化成品原料としての価値は低い。
法で製造されたタールは、熱分解反応炉での分解時間が
数秒と非常に短く不安定な物質であり、芳香族環数3環
以上の成分が多く化成品原料としての価値は低い。
【0007】本発明の目的は、芳香族環数3環以上の成
分を少なくするタールの製造方法を提供することにあ
る。
分を少なくするタールの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の石炭熱分解ター
ルの製造方法は、石炭を急速熱分解させてガス・タール
・チャーを製造する方法において、生成したタール中に
熱分解で生成した高温ガスを吹き込み、そのガスによる
加熱でタール温度を400℃以上とすることを特徴とす
る。
ルの製造方法は、石炭を急速熱分解させてガス・タール
・チャーを製造する方法において、生成したタール中に
熱分解で生成した高温ガスを吹き込み、そのガスによる
加熱でタール温度を400℃以上とすることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】本発明について図1に基づいて詳細に説明す
る。
る。
【0010】図1は本発明のフローシートを示す。通常
では石炭急速熱分解反応器2から出てきたガス・タール
・チャーの混合物のうちチャーはチャーベッセル9で分
離・回収される。ガス・タール蒸気は続くタール回収器
4に送られタールは凝縮・回収される。
では石炭急速熱分解反応器2から出てきたガス・タール
・チャーの混合物のうちチャーはチャーベッセル9で分
離・回収される。ガス・タール蒸気は続くタール回収器
4に送られタールは凝縮・回収される。
【0011】本発明では、回収されたタールはタール処
理器10に送られ、熱分解生成ガスと接触することによ
りさらに水添分解されタールの軽質化が進む。
理器10に送られ、熱分解生成ガスと接触することによ
りさらに水添分解されタールの軽質化が進む。
【0012】タール処理器10に送られるガスは、循環
ガスが熱交換器3で加熱された後、あるいは循環ガス加
熱器8で加熱された後のものを使用する。
ガスが熱交換器3で加熱された後、あるいは循環ガス加
熱器8で加熱された後のものを使用する。
【0013】タール処理器10内の温度はタール改質反
応の開始温度(400℃)以上になるように吹き込む循
環ガス量および循環ガス温度で調整する。
応の開始温度(400℃)以上になるように吹き込む循
環ガス量および循環ガス温度で調整する。
【0014】タール処理器10に供給されるガス量はタ
ールに付加される水素量からタール1kg当たり1.2
m3以上が好ましい。
ールに付加される水素量からタール1kg当たり1.2
m3以上が好ましい。
【0015】以上の操作により、循環ガス加熱器8で加
熱された循環ガスの熱および石炭熱分解ガス中に含まれ
る水素を有効に利用してタールの改質を行うことが可能
となる。
熱された循環ガスの熱および石炭熱分解ガス中に含まれ
る水素を有効に利用してタールの改質を行うことが可能
となる。
【0016】
【実施例】本発明の手段を用いて熱分解反応を行った。
揮発分45%を持つ石炭の急速熱分解を反応温度900
℃、反応管内滞留時間2秒の反応条件で行った。
揮発分45%を持つ石炭の急速熱分解を反応温度900
℃、反応管内滞留時間2秒の反応条件で行った。
【0017】そして、得られたタールに本発明の方法に
より400℃および600℃の加熱循環ガスを吹き込ん
で処理し、加熱循環ガス中の水素を生成したタールと反
応させた。
より400℃および600℃の加熱循環ガスを吹き込ん
で処理し、加熱循環ガス中の水素を生成したタールと反
応させた。
【0018】化学分析によって本発明によって得られた
タールを分析した結果、図2に示すように化成品原料と
しての価値の高い1・2環成分が増加し、3環以上の成
分が減少した。
タールを分析した結果、図2に示すように化成品原料と
しての価値の高い1・2環成分が増加し、3環以上の成
分が減少した。
【0019】
【比較例】揮発分45%を持つ石炭の急速熱分解を反応
温度900℃、反応管内滞留時間2秒の反応条件で行っ
た。
温度900℃、反応管内滞留時間2秒の反応条件で行っ
た。
【0020】従来法で得られたタールでは、化学分析を
行った結果、図2に示すように芳香族環4環以上の成分
を約50%含んでおり、化成品原料として価値の低い成
分が多い。
行った結果、図2に示すように芳香族環4環以上の成分
を約50%含んでおり、化成品原料として価値の低い成
分が多い。
【0021】
【発明の効果】本発明の石炭の急速熱分解による新規な
タールの製造方法によれば、生成するタールは軽質成分
が増加し、各種化成品原料として使用可能な価値あるタ
ールが増加した。
タールの製造方法によれば、生成するタールは軽質成分
が増加し、各種化成品原料として使用可能な価値あるタ
ールが増加した。
【図1】本発明のフローシートを示す図である。
【図2】本発明および従来方法によるタールの分析結果
の比較を示す図である。
の比較を示す図である。
1 石炭 2 石炭急速熱分解反応器 3 熱交換器 4 タール回収器 5 ガス精製 6 循環ブロワー 7 ガス 8 循環ガス加熱器 9 チャーベッセル 10 タール処理器 11 処理タール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 洋 富津市新富20―1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内
Claims (1)
- 【請求項1】 石炭を急速熱分解させてガス、タール、
チャーを製造する方法において、生成したタール中に熱
分解で生成した高温ガスを吹き込み、そのガスによる加
熱でタール温度を400℃以上とすることを特徴とする
石炭熱分解タールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2330992A JPH05186778A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 石炭熱分解タールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2330992A JPH05186778A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 石炭熱分解タールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05186778A true JPH05186778A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=12106997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2330992A Withdrawn JPH05186778A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 石炭熱分解タールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05186778A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102337144A (zh) * | 2010-07-20 | 2012-02-01 | 陕西煤业化工集团神木天元化工有限公司 | 块煤干馏中低温煤焦油制取轻质化燃料的方法 |
CN102337141A (zh) * | 2010-07-16 | 2012-02-01 | 张文辉 | 一种制备高炉喷吹用燃料和运输燃油的方法 |
JP2014500892A (ja) * | 2010-10-26 | 2014-01-16 | 西峡龍成特種材料有限公司 | 加熱ガス循環式炭材分解方法および設備 |
CN103691465A (zh) * | 2013-12-18 | 2014-04-02 | 宁波金远东工业科技有限公司 | 用于煤焦油加氢裂化的催化剂及其制备方法 |
-
1992
- 1992-01-14 JP JP2330992A patent/JPH05186778A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102337141A (zh) * | 2010-07-16 | 2012-02-01 | 张文辉 | 一种制备高炉喷吹用燃料和运输燃油的方法 |
CN102337144A (zh) * | 2010-07-20 | 2012-02-01 | 陕西煤业化工集团神木天元化工有限公司 | 块煤干馏中低温煤焦油制取轻质化燃料的方法 |
JP2014500892A (ja) * | 2010-10-26 | 2014-01-16 | 西峡龍成特種材料有限公司 | 加熱ガス循環式炭材分解方法および設備 |
CN103691465A (zh) * | 2013-12-18 | 2014-04-02 | 宁波金远东工业科技有限公司 | 用于煤焦油加氢裂化的催化剂及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990408 |