JPH05186716A - 耐熱塗料およびその塗料が塗布された排気通路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関の排気中の有害物質を浄化する。 【構成】 内燃機関の排気通路を構成する部品の内面に
酸化還元触媒が担持された担体が微粒子として顔料中に
分散された耐熱塗料を塗布する。 【効果】 排気系に配置した浄化用の触媒マフラーが不
要となり、製造コストを低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気の浄化
に利用する。

【０００２】

【従来の技術】従来、内燃機関の排気の浄化は、排気系
の所定の位置に浄化用の触媒マフラーを設置していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前述したように従来は
触媒マフラーを設置していたため、触媒マフラーの製造
およびその取付工数分のコストが自動車の製造コストに
上乗せされていた。

【０００４】本発明はこのような背景に行われたもの
で、触媒マフラーを用いずに排気を浄化することができ
る耐熱塗料およびその塗料が塗布された排気通路を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、酸化還元触媒
が担持された担体が微粒子として顔料中に分散された耐
熱塗料を排気通路の内面に塗布したことを特徴とする。

【０００６】前記酸化還元触媒は、Ｐｔ，Ｐｄ，Ｒｈ，
Ｃｕから選ばれた一以上であり、前記担体は活性アルミ
ナまたはゼオライトであることが望ましい。

【０００７】

【作用】酸化還元触媒が担持された担体を微粒子として
顔料中に分散し構成した耐熱塗料が塗布された通路を排
気が通過するときに、耐熱塗料の塗膜形成時に配列され
た触媒粒子と接触して活性化し酸化あるいは還元反応を
起こし、含有されている有害物質を浄化する。

【０００８】これにより、触媒マフラーの設置が不要と
なり製造コストを低減することができる。

【０００９】

【実施例】次に、本発明実施例を図面を参照して説明す
る。図１は本発明実施例に係わる排気系の構成を示す
図、図２は本発明実施例における排気管路内の耐熱塗料
の塗布状態を示す断面図である。

【００１０】本発明実施例は、図１に示すエキゾースト
パイプ１、マフラー２内の管路、およびテールパイプ３
を含む排気系管路１１の内面に、酸化還元触媒を担持し
た担体が微粒子として顔料中に分散された耐熱塗料１２
を図２に示すように塗布する。

【００１１】酸化還元触媒はＰｔ（白金）、Ｐｄ（パラ
ジウム）、Ｒｈ（ロジウム）、Ｃｕ（銅）から選択され
た一以上の元素により構成され、担体は６００℃の高温
に耐え得る活性アルミナまたはゼオライトにより構成さ
れる。このように構成された顔料を排気系管路１１内に
塗布すると、数ミクロンから数十ミクロンの大きさの酸
化還元触媒の粒子が塗膜表面に配列する。

【００１２】排気が排気系管路１１内を通過するとき
に、この塗膜表面に配列した酸化還元触媒の粒子に接触
して活性化し、酸化あるいは還元反応を起こして排気中
に含まれている窒素酸化物（ＮＯ_X ）、炭化水素（Ｈ
Ｃ）、一酸化炭素（ＣＯ）、黒煙、パティキュレートな
どの有害物質を浄化する。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、排
気系の管路内面に酸化還元触媒を担持した担体が微粒子
として顔料中に分散された耐熱塗料を排気系管路内面に
塗布することにより、排気浄化用の触媒マフラーを設け
ることなく排気の浄化を行うことができ、触媒マフラー
の製造およびその取付工数分のコストを低減することが
できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例に係わる排気系の構成を示す図。

【図２】本発明実施例における排気管路内の耐熱塗料の
塗布状態を示す断面図。

【符号の説明】

１ エキゾーストパイプ ２ マフラー ３ テールパイプ １１ 排気系管路 １２ 耐熱塗料

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 酸化還元触媒が担持された担体が微粒子
   として顔料中に分散された耐熱塗料。
2. 【請求項２】 前記酸化還元触媒は、Ｐｔ，Ｐｄ，Ｒ
   ｈ，Ｃｕから選ばれた一以上である請求項１記載の耐熱
   塗料。
3. 【請求項３】 前記担体は活性アルミナまたはゼオライ
   トである請求項１記載の耐熱塗料。
4. 【請求項４】 請求項１ないし３のいずれかに記載の耐
   熱塗料が内面に塗布された内燃機関の排気通路。