JPH05184803A - クーラント再生装置および方法 - Google Patents

クーラント再生装置および方法

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JPH05184803A
JPH05184803A JP4213622A JP21362292A JPH05184803A JP H05184803 A JPH05184803 A JP H05184803A JP 4213622 A JP4213622 A JP 4213622A JP 21362292 A JP21362292 A JP 21362292A JP H05184803 A JPH05184803 A JP H05184803A
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condensate
temperature
glycol
mixture
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JP4213622A
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Roy E Beal
イー.ビール ロイ
Scott A Mccracken
エー.マックラーケン スコット
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Amalgamated Technologies Inc
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    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/10Vacuum distillation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用済クーラント混合物から、水と冷却剤を
経済的に回収し、エンジン用冷却システムで使用できる
新鮮なクーラント混合物を生成する再生装置と方法を提
供する。 【構成】 使用済クーラント混合物11を沸騰させて水
蒸気と冷却剤蒸気を生成するボイラー20と、この蒸気
を凝縮して凝縮液48,58,68を生成する凝縮器3
0と、ボイラーに設けられた温度センサー27と、複数
の流路を画成し、選択的に凝縮器30の出口をいずれか
一つの流路に連結する制御ユニット110と、各流路に
連通する回収器40,50,60と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液冷エンジンのための
クーラント等の使用済クーラントを、新たに製造された
クーラントに相当する品質を有する新鮮なクーラントに
転換するためのクーラント再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックや乗用車を含む大多数の自動車
は、液冷エンジンを利用しており、かかるエンジンで
は、エンジン内に形成されるウォーター・ジャケットを
通じて液体のクーラントを循環させることによってエン
ジンから熱を取り除いている。最も良くみられる液体の
クーラントは、水とグリコール( エチレン・グリコール
又はプロピレン・グリコール) の様な冷却剤との混合物
である。クーラントにおけるグリコールに対する水の割
合は、クーラントの望ましい沸点及び凍点によるが、通
常、容量で、水50%、グリコール50%のオーダーで
ある。また、クーラントは通常、エンジンのウォーター
ジャケット、ウォーター・ポンプ、ラジエター内、また
エンジンの冷却システムにおいてクーラントが存在する
その他の場所の錆による腐食及びスケールを防止する、
添加物( 通常腐食防止剤という) を含む。
【0003】長期間にわたる使用によって、エンジン内
の液体のクーラントは、エンジン又はラジエター内から
の岩屑、錆、埃、酸、金属及び腐食物によって汚れてし
まう。かかる汚れの中には、クーラントの冷却力を減少
するものもあり、またクーリング・システムの金属部分
に有害なものもある。さらに、クーラント内の腐食防止
剤の中には、時期を経て劣化するものもある。クーラン
トが汚れ、又は消耗したときには、従来では、古いクー
ラントを排出し、新鮮なクーラント混合物と入れ換える
方法がとられていた。多くの場合には、古いクーラント
は、単に、埋め立て地又は下水システムに直接廃棄され
ている。グリコールには有害なものもあり( 特に、エチ
レン・グリコール) 、また使用済クーラントには、腐食
によって生じた鉛その他の金属が含まれている可能性が
あるので、使用済のクーラントの廃棄は、環境問題を生
ずるものである。さらに、使用済クーラントに含まれる
グリコールの多くは、まだクーラントとして完全に使用
可能なものであり、使用済クーラントの廃棄は、価値あ
る資源の多大な浪費である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、使用済クーラント混合物から、水と冷却剤を経済的
に回収でき、かつエンジン用の冷却システム中で使用で
きる新鮮なクーラント混合物を作成することができる、
水と冷却剤を含む液体クーラントの再生装置および方法
を提供することである。
【0005】本発明の別の目的は、実質的に自給式であ
り、かつ稼働するために電力源のみを必要とするクーラ
ント再生装置を提供することである。
【0006】本発明のいま一つの目的は、環境に有害な
物質を排出しないクーラント再生装置を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用】本発明によるクー
ラント再生装置は、水と、エチレン・グリコールやプロ
ピレン・グリコールといった冷却剤を凝縮液として回収
するために、使用済みのクーラントを蒸留する。その
後、凝縮された冷却剤は、所望の割合で水と混ぜ合わさ
れ、液冷エンジンのクーラントとして使用できる新鮮な
クーラント混合物を得るために、混合物に腐食防止剤を
加える。使用済クーラント中の汚れは、蒸留中に底に集
中させ、環境的に安全な方法で、経済的に処理できる。
【0008】凝縮した冷却剤と混合する水は、外部から
の水であっても良いが、使用済クーラントの蒸留によっ
て得られた水であることが望ましい。
【0009】
【実施例】本発明によるクーラント再生装置の多くの実
施例を、添付の図面を参照しながら説明する。図面にお
いて、塗りつぶされた矢印は、液体の流れの方向を示
し、また中空矢印は、ガス及び蒸気の流れの方向を示
す。図1に示す実施例では、使用済クーラント11が再
生され、新鮮なクーラント混合物に転換される。使用済
クーラント11は、水と冷却剤とを備え、冷却剤は、ク
ーラントに、水とは異なる沸点及び/又は凍点を与えて
いる。本実施例では、冷却剤は、エチレン・グリコール
である。但し、本発明は、蒸留によって水と分離でき
る、プロピレン・グリコール等の冷却剤を含むクーラン
トの再生に適している。
【0010】図1に示すとおり、再生される使用済クー
ラント11は、バレル10その他の貯蔵容器から、フィ
ード・ポンプ14によって排出され、かつ使用済クーラ
ント11の蒸発のためにボイラー20に供給される。ボ
イラー20は、グリコールその他の使用済クーラント中
に見られる金属に対する耐食性のあるあらゆる素材で製
作できる。ボイラー20には、使用済クーラント用の注
入口21、ボイラー20内で生成される蒸気のための蒸
気排気口22及びボイラー20の底に集中した汚泥を除
去するためのドレイン23が据付けられている。できれ
ば、ボイラー20の上部は、ボイラー20の清浄を容易
なものとするために取り外し可能であることが望まし
い。図1の実施例は、ボイラー20を1個使用したもの
であるが、使用済みクーラントの処理量を増すため、複
数のボイラー20を並列に接続することもできる。
【0011】従来の繊維粒子フィルター等のプレフィル
ター12が、油、埃及びその他の使用済クーラント11
からの粒子状の汚れを、これらがボイラー20に侵入す
る前に取除くよう、フィード・ポンプ14の上流側に設
けられている。ソレノイド・バルブ13が、プレフィル
ター12とフィード・ポンプ14の間に連結されてい
る。ソレノイド・バルブ13を開いたときには、使用済
クーラント11をバレル10からボイラー20に汲み出
し、またソレノイド・バルブ13を閉じたときには、フ
ィード・ポンプ14は、液体をその他の出所からボイラ
ー20に汲み出すために使用できる。ボイラー20のド
レイン23は、ドレイン・バルブ28によって開閉でき
る。
【0012】ボイラー20内のクーラント11のレベル
を感知し、かつプログラム可能な制御ユニット110に
相応な出力信号を提供するために、高低レベル・センサ
ー24及び25がボイラー20に設けられている。プロ
グラム可能な制御ユニット110は、装置の運転を制御
する。ボイラー20には、ボイラー20内で使用済クー
ラント11を沸騰させて水蒸気とグリコールの蒸気を生
成するための、ヒーター26が設けられている。制御の
容易さ、及び安全性を理由として、使用済クーラント1
1に浸された加熱要素を有する電気ヒーターが、通常ヒ
ーター26として最も適している。但し、ガス・ヒータ
ー等のその他の種類の加熱装置も使用できる。ヒーター
26の加熱要素は、熱いエチレン・グリコール及び使用
済クーラントの混合物に通常見られる様々な化学物質に
対する耐食性を有していることが望ましい。ヒーター2
6は、制御ユニット110によってオン・オフされる。
【0013】また、ボイラー20には、運転の間にボイ
ラー20を冷却するための冷却装置を据付けることもで
きる。かかる冷却装置は、外部クーリング・ジャケッ
ト、クーリング・ファン又は内部のクーリング・コイル
によって構成できる。クーリング・ジャケット又は内部
のクーリング・コイルには、水などの適切な液体を使用
できる。または、本装置によって再生されるクーラント
を使用し、本装置を自給式にすることもできる。
【0014】ボイラー20には、ボイラー20内の使用
済クーラント11の温度に応じた出力信号を出す、熱電
対等の温度センサー27が設けられている。温度センサ
ー27の出力信号は、制御ユニット110に提供され
る。
【0015】ボイラー20において生成される水蒸気及
びグリコールの蒸気は、ボイラー20の蒸気排気口22
に接続された、注入口31を有する凝縮器30で凝縮さ
れる。凝縮器30は、合金、アルミニウム又は鋼材等
の、グリコールの蒸気に抵抗力のある材料で製作でき
る。凝縮器30には、ウォーター・クーリング・ジャケ
ット又は凝縮器30に空気を吹き出すためのファンを設
けることができるが、凝縮器30を通る流量によって
は、静止した空気との熱交換でも、凝縮器30を通過す
る蒸気の凝縮に十分なものとなりうる。またこれに代わ
って、凝縮器30には、水又は本装置で冷却液として再
生されるクーラントを使用した液冷ジャケットを設ける
ことができる。本実施例において、凝縮器30には、凝
縮器30の管材の空冷を提供するブロワー35が設けら
れている。
【0016】凝縮器30中又はその下流に障害物が生じ
た場合に高ガス圧力の累積を防ぐよう、ボイラー20の
蒸気排気口22と、凝縮器30の注入口31との間にリ
リーフ・バルブ33が設けられている。温度センサ34
は、クーリング・システムの故障又は泡立ち( これは、
高温の蒸気又は不十分に冷却された液体を凝縮器30の
排出口に介在させることとなる)等のその他の問題を検
出するために、凝縮器30からの凝縮液の温度を測定す
るよう、凝縮器30の排出口32付近に据付けられてい
る。温度センサ34は、制御ユニット110に相応な出
力信号を提供する。
【0017】使用済のクーラント11は、沸騰したとき
に泡立つ傾向にあり、ボイラー20内での泡の形成は、
泡が凝縮器30に運搬されてしまう可能性があるため望
ましくない。泡立ちを防ぐためには、泡消し剤を含んだ
プレコンディショナー37を、ボイラー20内の使用済
クーラント11に加えることが望ましい。一般的な長鎖
ポリマー・界面活性剤等の、従来の泡消し剤を使用でき
る。また、プレコンディショナー37には、蒸留中にボ
イラー20内部表面のスケールを防ぐ錆落とし剤を含め
ることもできる。プレコンディショナー37は、タンク
36内に貯蔵し、メータリング・ポンプ38又は要求に
応じて正確な量の液体を運搬できるその他の装置によっ
て所定の間隔でボイラー20に自動的に供給される。加
えられるプレコンディショナー37の量は、ボイラー2
0内のクーラント11及び使用される特定のプレコンデ
ィショナー37による。本実施例では、プレコンディシ
ョナー37は、プレコンディショナー37と使用済クー
ラント11がほど良く混ざり合うことを保証するため、
使用済クーラント11がフィード・ポンプ14によって
ボイラー20に汲み入れられるときに、使用済クーラン
ト11に加えられる。メータリング・ポンプ38は、制
御ユニット110によって制御される。
【0018】凝縮器30の排出口32は、配管によって
中間回収タンク40、グリコール回収タンク50及び水
分回収タンク60と連結している。配管は、グリコール
回収タンク50への第1流路、水分回収タンク60への
第2流路及び中間回収タンク40への第3流路を形成す
る。凝縮器30の排出口32は、選択的にいずれの流路
にも連結できる。グリコール回収タンク50は、主にグ
リコールである凝縮器30からの凝縮液58を一時的に
貯蔵するためのものであり、水分回収タンク60は、主
に水である凝縮器30からの凝縮液68を一時的に貯蔵
するためのものであり、また中間回収タンク40は、グ
リコール回収タンク50及び水分回収タンク60からオ
ーバーフローした液体を一時的に貯蔵し、またそのグリ
コールの割合がグリコール回収タンク50又は水分回収
タンク60のいずれに送ることも望ましいものではない
凝縮器30からの凝縮液を一時的に貯蔵するものであ
る。
【0019】中間回収タンク40は、凝縮器30の排出
口32と連結する凝縮液注入口41と、グリコール回収
タンク50及び水分回収タンク60と連結するオーバー
フロー注入口42a 及び42b それぞれと、フィード・
ポンプ14に連結するドレイン43と、を有する。注入
ソレノイド44が、凝縮器30から中間回収タンク40
への凝縮液の流れを停止し、かつかかる流れを可能とす
るために凝縮液注入口41と凝縮器排出口32との間に
設けられている。排出ソレノイド45は、中間回収タン
ク40とボイラー20との間の中間凝縮液48の流れを
制御するために、中間回収タンク40のドレイン43
と、フィード・ポンプ14との間に設けられている。ソ
レノイド・バルブ44及び45の開閉は、制御ユニット
110によって制御されている。高レベル・センサー4
6及び低レベル・センサー47が、中間回収タンク40
内に設けられており、制御ユニット110に中間凝縮液
48のレベルに応じた電気的入力信号を提供する。
【0020】グリコール回収タンク50は、注入ソレノ
イド・バルブ54によって凝縮器排出口32と連結する
注入口51と、排出ソレノイド・バルブ55によってポ
ンプ70に連結するドレイン52と、を有する。オーバ
ーフロー・パイプ53は、グリコール回収タンク50の
上部と、中間回収タンク40のオーバーフロー注入口4
2a との間に連結されている。注入ソレノイド・バルブ
54が開いたときには、凝縮器30からの凝縮液は、グ
リコール回収タンク50に排出でき、また排出ソレノイ
ド・バルブ55が開いたときには、ポンプ70は、タン
ク50からグリコール58を取り除くよう操作できる。
ソレノイド・バルブ54及び55は、制御ユニット11
0によって制御されている。高レベル・センサー56
は、タンク50が充満したことを示すようオーバーフロ
ー・パイプ53がタンク50の内部で開く高さとほぼ同
じ高さでグリコール回収タンク50内に据え付けられて
おり、また低レベル・センサー57は、タンク50が空
になったことを示すようグリコール回収タンク50の底
付近に据え付けられる。
【0021】水分回収タンク60は、構造的にグリコー
ル回収タンク50と類似するものであり、注入ソレノイ
ド・バルブ64によって凝縮器排出口32と連結してい
る注入口61と、排出ソレノイド・バルブ65によって
ポンプ70と連結しているドレイン62と、を有する。
注入ソレノイド・バルブ64が開いたときには、凝縮器
30からの凝縮液は、水分回収タンク60に排出でき、
また排出ソレノイド・バルブ65が開いたときには、ポ
ンプ70は、タンク60から水68を引き出すよう操作
できる。ソレノイド・バルブ64及び65は、制御ユニ
ット110によって制御されている。上部オーバーフロ
ー・パイプ63が水分回収タンク60の上部と、中間回
収タンク40のオーバーフロー注入口42b との間に連
結されている。下部オーバーフロー・パイプ71は、グ
リコール回収タンク50のオーバーフロー・パイプとほ
ぼ同じ高さで水分回収タンク60と連結している。オー
バーフロー・パイプ63及び71は、水分回収タンク6
0内に累積する余剰の凝縮液68を貯蔵するための容器
と連結でき、又は凝縮液68内のグリコールのレベルが
十分低いものである場合には、余剰凝縮液68は、下水
システムへ直接廃棄できる。下部オーバーフロー・パイ
プ71は、制御ユニット110によって制御されるソレ
ノイド・バルブ72によって開閉が行われる。高レベル
・センサー66は、タンク60が充満したことを示すよ
う下部オーバーフロー・パイプ71がタンク60内部で
開く高さとほぼ同じ高さに据え付けられており、また低
レベル・センサー67は、タンク60が空になったこと
を示すよう、水分回収タンク60の底付近に設けられて
いる。レベル・センサー66及び67からの出力信号が
制御ユニット110に提供される。
【0022】以下に詳細を示すように、回収タンク4
0、50及び60の内部は、ボイラー20の稼働中は、
大気圧より低い圧力で維持されることが望ましい。下部
オーバーフロー・パイプ71の下流端が大気圧である場
合には、凝縮液68は、蒸留が行われている間、下部オ
ーバーフロー・パイプ71から排出できない。このた
め、水分回収タンク60は、2個のオーバーフロー・パ
イプ63及び71を備え、よって水分回収タンク60か
らの凝縮液68は、ボイラー20の稼働中に、中間回収
タンク40へオーバーフローできる。但し、回収タンク
内部が大気圧で維持される場合、又は下部オーバーフロ
ー・パイプ71が水分回収タンク60の内部と同一の圧
力で容器へ排出する場合には、上部オーバーフロー・パ
イプ63は不要となる。
【0023】本実施例において、高レベル・センサー5
6と低レベル・センサー57との間のグリコール回収タ
ンク50の容量は、高レベル・センサー66と低レベル
・センサー67の間の水分回収タンク60の容量と実質
的に同一のものであるが、その容量を異なったものとす
ることも可能である。
【0024】注入ソレノイド・バルブ44、54及び6
4は、温度センサー27によって感知された温度に基づ
いて制御ユニット110によって制御される。ボイラー
20内の使用済クーラント11の沸騰温度( 使用済クー
ラント11内のグリコールの濃度及び種類による) は、
凝縮器30からの凝縮液内のグリコールの濃度と直接相
関関係を有する。ボイラー10内の温度が、凝縮物が主
として水分である第1設定温度を下回るときには、注入
ソレノイド・バルブ64が開かれ、その他の注入ソレノ
イド・バルブ44及び54は閉鎖され、よって凝縮器3
0からの凝縮液を水分回収タンク60に誘導する。ボイ
ラー20内の温度が第1温度に達したときに、注入ソレ
ノイド・バルブ44が開かれ、またその他の注入ソレノ
イド・バルブ54及び64は閉鎖され、よって凝縮器3
0からの凝縮液は、中間回収タンク40に誘導される。
ボイラー20内の温度が、凝縮液が主にグリコールとな
る第2設定温度まで上昇したときには、注入ソレノイド
・バルブ54が開き、その他の注入ソレノイド・バルブ
44及び64は閉鎖され、よって凝縮液をグリコール回
収タンクに誘導する。従って、第1及び第2温度は、3
つの異なった温度レンジ、すなわち、第1温度を上限と
するレンジ、第1及び第2温度を境界とするレンジ及び
第2レンジを下限とするレンジを画成する。よって、そ
の時点でのボイラー20内の温度のレンジによって、凝
縮器30からの凝縮液が誘導される回収タンクが決定さ
れる。
【0025】注入バルブ44、54及び64が開閉する
温度は、グリコール回収タンク50及び水分回収タンク
60内の所望のグリコール濃度による。ボイラー10内
の使用済クーラント11が最初から希薄なものである場
合、すなわち、得られるべき新鮮なクーラント混合物よ
りもグリコール濃度が低い場合には、新鮮なクーラント
の製造に必要な量よりも大量な水を装置が生成するの
で、余剰の水分を廃棄することが望ましい場合がある。
この場合、水分回収タンク60内の凝縮液におけるグリ
コール濃度は、汚染を生ずることなく余剰の凝縮液68
を直接下水システムへ廃棄できるよう、できるだけ低い
ことが望ましい。従って、第1温度は、水分回収タンク
60内のグリコール濃度を低い値( 容量で0%から4
%) に限定するようなレベルで設定されている。グリコ
ール回収タンク50内で回収される凝縮液58が、直ち
に水と混合されずに貯蔵される場合には、グリコール回
収タンク50内のグリコール濃度は、このタンク50内
に集められる液体の容量を減ずるよう、できるだけ高い
方が望ましい。よって、第2温度は、グリコール回収タ
ンク内で高いグリコール濃度( 容量で、96%ないし9
8%) が得られるよう設定される。さらに、各回収タン
ク50及び60内のグリコール濃度は、グリコール回収
タンク50内の凝縮液58と、水分回収タンク60内の
凝縮液68を混合するときに所望のグリコール濃度が得
られるよう選択される。
【0026】回収タンク50及び60内のグリコールの
所望の濃度が決定されれば、制御ユニット110が注入
ソレノイド・バルブ44、54及び64を稼働する相応
な第1及び第2温度を、既知のデータから見積もること
ができ、そして、現地の高度及び使用済のクーラントの
濃度に応じて精密に調整される。本実施例において、温
度設定は、装置の操作者によってあらかじめ計算され、
操作者が制御ユニット110に入力する。但し、制御ユ
ニット110には、操作者による制御ユニット110へ
のデータ入力に基づくテーブルから自動的に温度設定を
計算する計算部を設けることもできる。
【0027】回収タンク50及び60において適切な量
のグリコール及び水が累積したときに、排出ソレノイド
・バルブ55及び65が、制御ユニット110によって
開かれ、グリコールと水は、ポンプ70によって、回収
タンク50及び60から、新鮮なクーラント混合物88
が作成される混合タンク80に汲み出される。混合タン
ク80は、注入ソレノイド・バルブ84によってポンプ
70の排出サイドと連結されるクーラント注入口81、
排出ソレノイド・バルブ85によってポンプ70の吸水
側に連結されるドレイン82及びメータリング・ポンプ
92その他の計測装置によって腐食防止剤91用の貯蔵
タンク90に連結される腐食防止剤注入口83を有す
る。混合タンク80が充満し又は空になった各々のとき
に制御ユニット110に指示を出すために、高レベル・
センサー86と低レベル・センサー87が混合タンク8
0内に設けられている。
【0028】グリコール回収タンク50からの凝縮液5
8と、水分回収タンク60からの凝縮液68が、新鮮な
クーラント混合物88を形成するために混合タンク80
に加えられるときに、腐食防止剤91が、メータリング
・ポンプ92によって( これは制御ユニット110によ
って制御される) 貯蔵タンク90から混合物88に自動
的に加えられる。腐食防止剤91は、アジャスター、染
料等とともに新鮮なクーラントが使用される冷却システ
ムの腐食を防止するための複数の腐食防止剤を含むもの
である。エンジンに使用される、従来技術による腐食防
止剤を使用できる。
【0029】腐食防止剤91を追加した後に、混合タン
ク80内の新鮮なクーラント混合物88は、ポンプ70
の排出側に連結されたソレノイド・バルブ96を経由し
て、ポンプ70によって貯蔵タンク95その他の適切な
容器に汲み出すことができる。図1に示される配列にお
いて、同一のポンプ70を混合タンク80を満たすこと
及び空にすることの両方に使用できる。水及びグリコー
ルを混合タンク80に移すことが望ましいときには、制
御ユニット110は、ポンプ70を稼働し、ソレノイド
・バルブ55、65及び84を開き、かつソレノイド・
バルブ85及び96を閉鎖する。他方、混合タンク80
から貯蔵タンク95へ新鮮なクーラント混合物を移すこ
とが望ましいときには、制御ユニット110は、ポンプ
70を稼働し、ソレノイド・バルブ85及び96を開
き、ソレノイド・バルブ84、55及び65を閉鎖す
る。
【0030】新鮮なクーラント混合物88は、新しいク
ーラントと同等の品質を有するものである。さらに、液
冷エンジンに直ちに使用できるよう濃度が適切なレベル
に調整されているので、追加処置なしで使用できる。
【0031】混合タンク80内のグリコールの濃度は、
グリコール回収タンク50及び水分回収タンク60内の
凝縮液58及び68内のグリコール濃度及び混合タンク
80で混ぜ合わされる各回収タンク50及び60からの
凝縮液の量によって決定される。図1の実施例におい
て、2個の回収タンク50及び60からの均等な量の液
体が、混合タンク80内で混ぜ合わされ、よって注入ソ
レノイド・バルブ44、54及び64が開閉されるとき
を決定する第1及び第2設定温度が、グリコール回収タ
ンク50内のグリコール濃度と、水分回収タンク60内
のグリコール濃度の平均が混合タンク80内の新鮮なク
ーラント混合物88内の所望のグリコール濃度と等しい
ものとなるよう、設定される。例えば、第1及び第2温
度が、グリコール回収タンク50内の凝縮液58のグリ
コール濃度が容量で約98%となり、また水分回収タン
ク60内の凝縮液68のグリコール濃度が、容量で2%
となるよう設定され、2個の回収タンク50及び60か
ら均等な量が混合タンク80内で混ぜ合わされる場合に
は、グリコール対水の容量比50:50の新鮮なクーラ
ント混合物88が得られる。ほとんどの地域で、新鮮な
クーラント混合物88内の所望のグリコール濃度は、通
常40%ないし60%であるが、新鮮なクーラント混合
物88のグリコール濃度は、第1及び第2温度と混合比
率を調整することによっていかなる所望値にも設定でき
る。混合比率は、回収タンク50及び60内のレベル・
センサーの高さを変更することにより、又は、液体がポ
ンプ70によって回収タンク50及び60から混合タン
ク80に汲み出される際に、2個のバルブ55及び65
が開かれる時間を異ならせるようこの排出ソレノイド・
バルブ55及び65を制御することによって調整でき
る。但し、通常、一定の混合比率を維持しながら、注入
ソレノイド・バルブ44、54及び64が稼働する温度
を調整することによって混合タンク80内の最終的なグ
リコール濃度を調整することの方が簡単である。
【0032】上記の操作モードにおいて、エンジン冷却
システム内で直ちに使用できるような濃度に事前に希釈
された新鮮なクーラント混合物が生成される。但し、凝
縮されたグリコールを、最初に水で希釈化する代わり
に、グリコール回収タンク50から貯蔵容器に直接汲み
出し、後で使用するときに所望の濃度が得られるよう、
凝縮したグリコールを後で水と混ぜ合わせることも可能
である。回収されたグリコールを、最初から希釈化せず
に容器内に汲み出す操作モードは、新鮮なクーラント混
合物88の貯蔵に適切なスペース( 回収されたグリコー
ルの量のほぼ2倍を占める) がないとき又は回収された
クーラントが遠隔地で使用されるとき( かかる場合に
は、あらかじめ希釈化された新鮮なクーラント混合物8
8よりも、凝縮されたグリコールを輸送する方が安価で
ある) に有利である。
【0033】ボイラー20は、大気圧又はこれよりも高
い圧力で稼働してもよいが、本実施例では、沸騰中、ボ
イラー20の内部は、使用済クーラント11の沸点を引
き下げるため、真空生成システム100によって大気圧
よりも低い圧力で維持されている。使用済クーラント1
1の沸点を引き下げることは、酸化によるグリコールの
劣化及び燃焼を減じ、またヒータ26での残留分の形成
を減ずるので有利である。ボイラー20内の大気圧より
も低い圧力の生成のための真空生成システム100とし
ては、吸引ライン101によって回収タンク40、50
及び60と連結する真空ポンプ又はエア・エジェクター
等のあらゆる手段を使用できる。一般的に、ボイラー2
0において、8ないし10インチのオーダーでの真空度
が適している。このシステムは、場合によっては、これ
よりも高いか、又は低い真空度で操作できる。真空生成
システム100は、ボイラー20の操作サイクルを通し
稼働され、よってボイラー20の内部は、ボイラー20
が主に蒸気を生成しているとき及び主にグリコールの蒸
気を生成しているときの両方において大気圧よりも低い
圧力に維持される。
【0034】ヒーター26の出力が高すぎるときには、
使用済クーラント11内のグリコールの燃焼及び酸化が
生ずる場合があり、凝縮器30からの凝縮液が、腐敗し
た、不快な臭いを発する。さらに、ヒータ26が、黒く
焦げた取り除くことが困難な残留物で固まり、ボイラー
20の底で形成される凝縮したグリコールの沈澱物は、
操作者がボイラーを清掃するときにマスクを使用しなけ
ればならなくなるような極めて不快な悪臭を有する。従
って、使用済クーラント11内のグリコールの燃焼及び
酸化を減ずるよう、ヒーター26の出力を制限すること
が望ましい。ヒーター26の望ましい出力レベルは、ボ
イラー20内のクーラント11の量による。但し、20
ガロンの容量のボイラー20では、300W/in2 未満の
熱密度を有するヒーターによって良好な結果が得られ
た。
【0035】使用済クーラント11におけるグリコール
の燃焼及び酸化は、温度センサー27によって示される
ボイラー20内の温度が、使用済クーラント11内の大
部分の水分が蒸発していることを示しているときに、ヒ
ーター26の出力を減ずることによっても回避できる。
例えば、ヒーター26の熱密度を当初100%の出力で
設定し、その後ボイラー20内の温度がグリコールの沸
騰に必要な温度に達したときにフル出力の60%に減ず
ることができる。
【0036】著しい燃焼又は酸化がないときであって
も、凝縮器30からの凝縮液がオイル残留物及び悪臭を
含んでいる場合がある。従って、悪臭吸収フィルター5
9及び69を、凝縮液から燃焼臭とオイル残留物を取り
除くために、凝縮器30と回収タンク50及び60との
間等の凝縮器30の下流に据付けることができる。適切
な悪臭吸収フィルターの例は、活性炭フィルターであ
る。
【0037】ボイラー20での使用済クーラント11か
ら水分及びグリコールが蒸発するときに、塩、金属、酸
及びその他の汚れが沈澱物としてボイラー20内に残留
し、徐々に凝縮した沈澱物を形成する。この沈澱物は、
排出ドレイン23を経由してボイラー20から、耐漏洩
性の槽等の適切な容器に定期的に排出するのがよい。本
発明の装置によって老廃物として生成される沈澱物の量
は、再生されるクーラントの量と比較すると極めて少な
いものであり( 通常容量で2%ないし3%) 、経済的な
方法で老廃沈澱物を処理することが可能である。
【0038】制御ユニット110は、混合タンク80内
で所望のグリコール濃度を有するクーラント混合物を得
ることができるよう、装置を制御できるいかなる機器で
あっても良い。本実施例では、制御ユニット110は、
温度コントローラ111とプログラム可能なコントロー
ラ112からなる。温度コントローラ111は、温度セ
ンサ27から入力信号を受け、上記の第1及び第2設定
温度で注入ソレノイド44、54及び64を稼働する。
温度コントローラ111は、第1及び第2温度に応じた
2種類の温度設定を有する。第1温度を下回るときに
は、注入ソレノイド・バルブ64が開かれ、注入ソレノ
イド・バルブ44及び54が閉鎖される。温度センサー
27が感知した温度が第1温度に達したときには、温度
コントローラ111は、注入ソレノイド・バルブ64を
閉鎖し、凝縮液を中間回収タンク40に誘導するよう、
注入ソレノイド・バルブ44を開く。温度センサー27
が感知した温度が第2温度に達したときには、温度コン
トローラ111は、注入ソレノイド・バルブ64を閉鎖
し、凝縮液をグリコール回収タンク50に誘導するよう
注入ソレノイド・バルブ54を開く。2種の温度設定を
有する単一の温度コントローラの代わりに、それぞれ単
一の温度設定を有する2個の温度コントローラを使用す
ることもできる。
【0039】プログラム可能なコントローラ112は、
様々なタンク内のレベル・センサー及び凝縮液温度セン
サー34等の様々な安全センサーからの入力信号を受
け、所定のシーケンスで稼働するよう、温度センサ11
1で制御されない様々なポンプ、メータリング装置及び
ソレノイド・バルブの操作を制御する。
【0040】温度コントローラ111及びプログラム可
能なコントローラー112の両方は、既製の部品であっ
ても良い。これらは、個別のユニットであっも、又は単
一のブログラム可能な装置に組み込まれていても良い。
また、制御ユニット110には、オン−オフ・スイッ
チ、これによって操作者が装置の操作モードを選択でき
るモード・セレクト・スイッチ、電気的な故障が検出さ
れたときに装置を停止するための安全コントローラ及び
その他の従来の部品を含めることができる。
【0041】次に、図1の実施例の操作方法の例を説明
する。クーラント再生工程は、制御ユニット110が、
手動又は自動のいずれかで充填モードに切り換えられた
ときに始まる。このモードで、制御ユニット110は、
低レベル・センサー47の出力信号に基づいて中間回収
タンク40が空であるかどうかを確認する。中間回収タ
ンク40内に液体がある場合には、排出ソレノイド・バ
ルブ45が開き、この液体をボイラー20に汲み出すよ
う、フィード・ポンプ14が稼働する。中間回収タンク
40内の液体レベルが低レベル・センサーまで下がった
ときに、排出ソレノイド・バルブ45が閉鎖され、フィ
ード・ポンプ14が使用済クーラント11をバレル10
から、プレフィルター12を経由してボイラー20に汲
み出すことができるよう、ソレノイド・バルブ13を開
く。同時に、メータリング・ポンプが、プレコンディシ
ョナー37を、ボイラー20に汲み入れられる使用済ク
ーラント11に加えるよう操作される。ボイラー20内
の使用済クーラント11のレベルが上部レベル・センサ
ー24に達したときに、ソレノイド・バルブ13が閉鎖
され、フィード・ポンプ14及びメータリング・ポンプ
38のスイッチが切られる。
【0042】そこで、制御ユニット110を手動又は自
動のいずれかで蒸留モードに切り換える。このモードで
は、ヒーター26、凝縮器30のためのブロワー35及
び真空生成システム100が稼働する。ボイラー20内
の温度が、上昇を開始し、使用済クーラント11内の水
分が沸騰し始めるまで継続する。ボイラー20内で生成
される蒸気は、凝縮器30へ移動し、ここで、主として
水である凝縮液68を生成するために凝縮器ブロワー3
5によって凝縮器30を通じて引き込まれた空気によっ
て熱が除去される。この凝縮液68が凝縮器30から排
出され、注入ソレノイド・バルブ64及びフィルター6
9を通って水分回収タンク60に流れ込む。ボイラー2
0の稼働中は、下部オーバーフロー・パイプ71のソレ
ノイド・バルブ72は閉鎖される。従って、凝縮物68
は、上部オーバーフロー・パイプ63に達するまで水分
回収タンク60に累積できる。上部オーバーフロー・パ
イプ63を通じて、余剰凝縮液68が中間回収タンク4
0に排出される。
【0043】ボイラー20内の使用済クーラント11の
温度が第1設定温度に達したときに、温度コントローラ
111が注入ソレノイド・バルブ64を閉鎖し、凝縮液
48を凝縮器30から中間回収タンク40へ誘導するよ
う注入ソレノイド・バルブ44を開く。中間回収タンク
40に送られた凝縮液48は後で再蒸留されるので、こ
の時点でこれを濾過する必要はない。
【0044】ボイラー20内の使用済クーラントの温度
が第2設定温度に達したときに、注入ソレノイド・バル
ブ44が閉鎖され、かつ主にグリコールである凝縮液5
8をグリコール回収タンク50に誘導するよう注入ソレ
ノイド・バルブ54が開かれる。
【0045】使用済クーラント11の沸騰は、ボイラー
20内の液体レベルが低レベル・センサー25まで下が
るまで継続し、かかる時点で、ヒータ26と真空生成シ
ステム100が停止する。そこで制御ユニット110
が、装置内の圧力が大気圧に戻ることを可能とし、かつ
ボイラー20内に残存する液体が水の沸点を下回るまで
冷却できるよう待機する。装置が適切な圧力及び温度を
回復したときに、制御ユニット110は、ボイラー20
に中間回収タンク40及びバレル10からの液体を再充
填するために手動又は自動のいずれかで充填モードに切
り換えることができる。
【0046】真空生成システム100が停止したとき
に、下部オーバーフロー・パイプ71のソレノイド・バ
ルブ72を開き、水分回収タンク60から余剰の凝縮液
68を排出し、かつ凝縮液68のレベルを高レベル・セ
ンサー66の高さまで減ずることができる。
【0047】この時点で、高レベル・センサー56及び
66が、グリコール回収タンク及び水分回収タンクの両
方が充満していることを示す場合には、ソレノイド・バ
ルブ55及び65、並びにソレノイド・バルブ84を開
き、かつ凝縮液58及び68を回収タンク50及び60
から混合タンク80へ汲み出すよう、ポンプ70を稼働
する。ポンプ70は、低レベル・センサー57及び67
が、両方の回収タンクが空であることを示すまで継続し
て稼働する。回収タンク50及び60は、同時に、又は
順をもって空にすることができる。回収タンク50及び
60が空になったときに、バルブ55、65及び84が
閉鎖され、ポンプ70が停止する。そこで、適切な量の
腐食防止剤91を混合タンク80に加えるために、メー
タリング・ポンプ92を稼働する。
【0048】新鮮なクーラント混合物が混合タンク80
内にあるときに、制御ユニット110は、「 クーラント
排出」 モード、すなわち、排出ソレノイド・バルブ85
及びソレノイド・バルブ96が開かれ、新鮮なクーラン
ト混合物88を混合タンク80から貯蔵タンク95に汲
み出すよう、ポンプ70が稼働するモードに、手動又は
自動のいずれかで切り換えることができる。プログラム
可能なコントローラ112は、混合タンク80内の液体
レベルが高レベル・センサー86に達したときに自動的
に「 クーラント排出」 モードに切り換えるようプログラ
ムできる。さらに、装置が、充填モード又は蒸留モード
で稼働しているときに同時に「 クーラント排出」 モード
で稼働することも可能である。
【0049】制御ユニット110は、温度センサー34
が示す凝縮液の温度が所定のレベルを超えたとき、又は
リリーフ・バルブ33がボイラー20内の過剰圧力に反
応して稼働したときに、装置を自動的に停止する。
【0050】図1の実施例にはプログラム可能な制御ユ
ニット110が設けられているが、このタイプの制御装
置は、本発明の作用に不可欠なものではない。ソレノイ
ド・バルブが手動の制御バルブと置き換えられ、また温
度センサー27が温度ゲージと置き換えられた場合、装
置全体が人間である操作者によって手動で制御でき、か
かる操作者は、温度ゲージが示す適切なボイラー温度で
バルブを開閉する。従って、本発明による再生装置は、
完全な手動システム、準自動システム又は完全自動シス
テムとして稼働できる。
【0051】使用済クーラント11のグリコール濃度
は、使用済クーラント11の供給源によって運転毎に非
常に異なったものとなる。ガソリン・スタンドで自動車
から回収される使用済みクーラントのグリコール濃度
は、通常、容量で20%ないし80%の値である。しか
しながら、本発明によるグリコール・再生装置が蒸留に
よって使用済クーラント11からグリコールと水分を分
離し、また再混合するので、使用済クーラント11の当
初のグリコール濃度に拘らず、所望のグリコール濃度を
有する新鮮なクーラント混合物88を得ることができ
る。
【0052】ほとんどの場合、新鮮なクーラント混合物
88の所望のグリコール濃度は、使用済クーラント11
のグリコール濃度を上回るものである。但し、場合によ
っては、この逆となることもあり、使用済クーラントか
ら回収される水分量が、新鮮なクーラント混合物88に
おいて所望のグリコール濃度を得るには不適当であるこ
ともある。この場合には、追加の水分を、外部の供給源
から装置に加えることができる。
【0053】本実施例によるクーラント再生装置は、ヒ
ーター26、真空生成システム100、凝縮器ブロワー
35、制御ユニット110並びに様々なポンプ及びバル
ブのための電力源のみを要するものであるので、電力が
利用できる場所であればどこでも稼働できる。ボイラー
20の底で生ずる微量の沈澱物及び水分回収タンク60
からオーバーフローする希釈凝縮液を除いて、装置外部
に排出される原料はわずかしかない。使用済クーラント
11内のグリコールの大部分は、新鮮なクーラント混合
物88内で回収され、新鮮なクーラント混合物88の生
成に必要でない使用済クーラント11内の余剰の水分
は、下水システムへ安全に排出できるようなポイントま
で装置内で精製できる。従って、本発明は、環境浄化の
観点からも非常に都合がよい。
【0054】米国のほとんどの地域では、新鮮なクーラ
ント混合物88の所望のグリコール濃度は、容量で少な
くとも50%である。しかしながら、ボイラー20内の
使用済みクーラント11の当初のグリコール濃度がこれ
を大きく下回ることもある。この場合、水分回収タンク
60で回収された大量の凝縮液68が、新鮮なクーラン
ト混合物88の製造に必要でなくなる。環境を汚染する
ことなく余剰凝縮液68を排出するために、そのグリコ
ール濃度は、5%以下といった低レベルに限定しなけれ
ばならず、これを上回るグリコール濃度を有する凝縮器
30からの凝縮液は、中間回収タンク40又はグリコー
ル回収タンクに誘導される。水分回収タンク内の凝縮液
68のグリコール濃度のリミットが低いため、凝縮器3
0からの凝縮液の大部分は最終的に中間回収タンク40
に送られ、そこで再蒸留される。再蒸留は、装置の効率
を減じるため、中間回収タンク40に送られる凝縮液の
量を最少のものとできることが望ましい。
【0055】図2は、再蒸留される凝縮液の量を大きく
減ずることができる本発明の第2実施例の概略を示して
いる。本実施例では、使用済クーラント11の蒸留の第
1段階で、低いグリコール濃度の凝縮液は、回収するの
ではなく、排出される。凝縮液は、使用済クーラント1
1内のグリコール濃度( 使用済クーラント11の温度の
上昇によって示される) が、凝縮液の再蒸留を必要とせ
ずにその後生成される凝縮液すべてが新鮮なクーラント
の製造に使用できるポイントに達するまで、継続して排
出される。この時点から、凝縮液すべてが回収される。
【0056】図2の実施例の構造は、図1の実施例と類
似するものである。図1の実施例と同様、凝縮器排出口
32は、配管によって画成される3個の流路、すなわち
グリコール回収タンク60へ連結する第1流路、水分回
収タンク50へ連結する第2流路及び第3流路、に選択
的に連結できる。但し、図1の実施例と違って、第3流
路は凝縮器排出口32を中間回収タンク40と直接連結
するものではなく、そのかわりに、凝縮器排出口32を
制御ユニット110の温度コントローラによって制御さ
れるソレノイド・バルブ103を通じて第2真空生成シ
ステム102と連結する。第2真空生成システム102
は、ポンプ又はエア・エジェクター等の、大気圧よりも
低い圧力の生成と液体の通過を同時に行うことのできる
装置であれば良い。第2真空生成システム102の排出
側は、水分用容器と連結でき、又は下水システムと直接
連結することもできる。図1の実施例の第2オーバーフ
ロー・パイプ71は削除され、高レベル・センサー56
及び66が、それぞれグリコール回収タンク50のオー
バーフロー・パイプ53の高さ、及び水分回収タンク6
0の第1オーバーフロー・パイプ63の高さとほぼ同じ
高さに移動されている。本実施例では、高レベル・セン
サー56とその低レベル・センサー57の間のグリコー
ル回収タンクの容量は、高レベル・センサー66と低レ
ベル・センサー67の間の水分回収タンクの容量と実質
的に等しいものである。本実施例のこの構造は、その他
の点で図1の実施例のものと同一である。
【0057】図1の実施例の場合と同様に、温度コント
ローラ111は、第1及び第2設定温度で注入バルブ5
4及び64、並びにソレノイド・バルブ103を開閉す
る。温度センサー27が計測する温度が第1温度を下回
るときには、ソレノイド・バルブ103が開かれ、また
ソレノイド・バルブ54及び64が閉鎖され、よって凝
縮器30からの凝縮液は、第2真空生成システム102
を通じて排出され、その後の処理用に回収されるか又は
直ちにドレインに誘導される。ボイラー20内の温度が
第1温度に達したときには、温度センサー111は、ソ
レノイド・バルブ103を閉鎖し、凝縮液を水分回収タ
ンク60に誘導するために注入ソレノイド・バルブ64
を開く。ボイラー20内の温度が第2温度に達したとき
には、温度コントローラ111は、注入ソレノイド・バ
ルブ64を閉鎖し、凝縮液をグリコール回収タンク50
に誘導するために、注入ソレノイド・バルブ54を開
く。第1温度は、第1温度での凝縮液のグリコール濃度
が、汚染を生ずることなく凝縮液を下水システムに廃棄
できるに十分なものとなるよう選択されることが望まし
い。通常、第1温度は、凝縮液のグリコール濃度が容量
で約2%ないし4%の範囲であるよう設定されるが、第
1温度は、現地の水質基準に基づいて可変である。この
温度で、使用済クーラント11のグリコール濃度は、容
量で約40%ないし60%のグリコール濃度を有する新
たなクーラント混合物が、凝縮液を再蒸留することなく
使用済クーラント11から得られるに十分な高さである
ことが望ましい。第2温度は、グリコール回収タンク5
0内の凝縮液58が混合タンク80内で、水分回収タン
ク60内の凝縮液68と混ぜ合わされるときに、結果と
して得られる新鮮なクーラント混合物が所望のグリコー
ル濃度を有するように選択される。本実施例において、
同量の凝縮液58及び68が混ぜ合わされ、よって第2
温度は、水分回収タンク内の凝縮液68のグリコール濃
度と、グリコール回収タンク50内の凝縮液のグリコー
ル濃度の平均が、混合タンク80内の新鮮なクーラント
混合物の所望の濃度と等しいものとなるように選択され
る。例えば、所望のグリコール濃度が容量で50%であ
る場合には、第2温度は、回収タンク50及び60内の
グリコール濃度の合計が容量100%となるよう選択さ
れる。第1及び第2温度は、ボイラー20内の稼働圧力
によるのものであり、また既知のデータから手動又は自
動のいずれかによって容易に決定できる。
【0058】本実施例の作用は、図1の実施例と類似す
るものであるが、凝縮液が中間回収タンク40に直接送
られることがない点でこれと異なる。蒸留の第1段階
で、所定の値を下回るグリコール濃度の凝縮液は、ソレ
ノイド・バルブ103を通って、第2真空生成システム
102から排出される。その後、すべての凝縮液は、グ
リコール回収タンク50又は水分回収タンク60のいず
れかに誘導され、いずれかの回収タンク50又は60か
らオーバーフローした凝縮液のみが中間回収タンク40
に誘導される。従って、中間回収タンク40は、オーバ
ーフロー・タンクとして機能する。中間回収タンク40
に誘導され、再蒸留されるべき液体の量は、図1の実施
例をはるかに下回るものであり、よって図2の実施例
は、沸騰量の点及びある量の新鮮なクーラント混合物を
得るのに要する時間の点で、はるかに効率の高いもので
ある。回収タンク50及び60内で回収される凝縮液
は、図1の実施例と同様の方法で新鮮なクーラント混合
物88を得るため混合タンク80内で混ぜ合わされる。
【0059】ボイラー20内の使用済クーラント11が
第1温度に達したときに、ボイラー内に残存する回収可
能な使用済クーラント11のグリコール濃度が新鮮なク
ーラント混合物の所望のグリコール濃度と実質的に等し
いものである場合には、凝縮液のグリコール濃度によっ
て凝縮液を2個の異なった回収容器に分配する必要はな
く、凝縮液すべてをグリコール回収容器60等の1個の
容器のみに誘導することも可能である。グリコール回収
容器60内で回収された凝縮液は、そこで事前の組み合
わせを行うことを要せず、混合タンク80に移すことが
できる。
【0060】図2の実施例において、第2真空生成シス
テム102は、注入ソレノイド・バルブ54及び64が
閉鎖されるときにボイラー20内で大気圧よりも低い圧
力が維持されるように設けられている。但し、大気圧で
ボイラー20を稼働することが望ましいような状況で
は、両方の真空生成システム100及び102を省略す
ることもできる。
【0061】本発明は、特にエンジン用の液体クーラン
トの再生に適したものであるが、プロピレン・グリコー
ル又はエチレン・グリコールを元とするもの以外の再生
溶剤にも使用できる。例えば、本発明は、ソルブル・オ
イル、ツール・クーラント、着氷防止剤及び一般的な排
水溶解に使用できる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるクーラント再生装置の実施例を示
す概略図である。
【図2】本発明によるクーラント再生装置の他の実施例
を示す概略図である。
【符号の説明】
11 使用済クーラント 20 ボイラー 27 温度センサー 30 凝縮器 40、50、60、回収タンク 44、54、64、ソレノイド・バルブ 80 混合タンク 110 制御ユニット
フロントページの続き (72)発明者 スコット エー.マックラーケン アメリカ合衆国,アリゾナ州 85282 テ ンペ,イースト サンタ クルズ 133

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却剤と水とを含む使用済のクーラント混
    合物を再生するクーラント再生装置であって、(a) 使
    用済クーラント混合物を沸騰させて水蒸気及び冷却剤の
    蒸気を生成するボイラーと、(b) 凝縮液を生成するた
    めに、ボイラーからの蒸気を凝縮し、ボイラーと連結さ
    れる注入口と排出口とを有する、凝縮器と、(c) ボイ
    ラー内の使用済クーラント混合物の温度を感知する温度
    センサーと、(d) 第1、第2及び第3流路を画成し、
    選択的に凝縮器の排出口をいずれか一つの流路と連通さ
    せるためのフロー誘導手段と、(e) 第1流路に連通さ
    れる冷却剤回収器と、(f) 温度センサーで感知された
    温度に基づいてフロー誘導手段を制御する制御手段と、
    を備えたクーラント再生装置。
  2. 【請求項2】冷却剤回収器で回収される凝縮液と水とを
    混ぜ合わせて混合物を得る混合手段をさらに備えた、請
    求項1記載のクーラント再生装置。
  3. 【請求項3】制御手段が、温度センサーが感知した温度
    が第1レンジ、すなわち、凝縮液が主として冷却剤から
    なるレンジのときに、凝縮器排出口を第1流路と連結
    し、また温度センサが感知した温度が第1レンジを下回
    る第2レンジのときに凝縮器排出口を第2流路に連結す
    るようにフロー誘導手段を制御する手段を備えた、請求
    項1記載のクーラント再生装置。
  4. 【請求項4】さらに、第2流路に連結される水分回収器
    を備えた、請求項3記載のクーラント再生装置
  5. 【請求項5】冷却剤回収器において回収された凝縮液
    と、水分回収器において回収された凝縮液とを混ぜ合わ
    せて混合物を得る混合手段をさらに備えた、請求項4記
    載のクーラント再生装置。
  6. 【請求項6】混合手段が、該混合手段によって得られた
    混合物内の冷却剤の含量を、容量で約40%から60%
    に自動的に調整するための手段を備えた、請求項5記載
    のクーラント再生装置。
  7. 【請求項7】さらに、第3流路に連結された中間回収器
    を備え、かつ制御手段が、温度センサが感知した温度
    が、第1レンジと第2レンジの間の第3レンジであると
    きに、凝縮器を第3流路と連結するようにフロー誘導手
    段を制御する手段を備えた、請求項3記載のクーラント
    再生装置。
  8. 【請求項8】さらに、中間回収器において回収する凝縮
    液を、ボイラーに返還するための手段を備えた、請求項
    7記載のクーラント再生装置。
  9. 【請求項9】凝縮器からの凝縮液における冷却剤の濃度
    が、温度センサーが感知した温度が第2レンジであると
    きに凝縮液を下水システムへ安全に廃棄できるに十分な
    ほど低い値である、請求項7記載のクーラント再生装
    置。
  10. 【請求項10】制御手段が、温度センサーが感知した温
    度が第2レンジを下回る第3レンジであるときに、凝縮
    器を第3流路と連結するようにフロー誘導手段を制御す
    る手段を備えた、請求項5記載のクーラント再生装置。
  11. 【請求項11】さらに、オーバーフロー受け器と、冷却
    剤回収器及び水分回収器をオーバーフロー受け器に連結
    するオーバーフロー・パイプと、冷却剤回収器及び水分
    回収器からオーバーフロー受け器にあふれ出た凝縮液を
    ボイラーに返還する手段と、を備えた、請求項10記載
    のクーラント再生装置。
  12. 【請求項12】凝縮器からの凝縮液における冷却剤の濃
    度が、温度センサーが感知した温度が第3レンジである
    ときに、凝縮液を下水システムへ安全に廃棄できるに十
    分なほど低い値である、請求項10記載のクーラント再
    生装置。
  13. 【請求項13】さらに、ボイラーが主として水蒸気を生
    成するとき及びボイラーが主として冷却剤の蒸気を生成
    するときに、ボイラー内に大気圧よりも低い圧力を生成
    するための真空生成手段を備えた、請求項1記載のクー
    ラント再生装置。
  14. 【請求項14】さらに、ボイラー内の使用済クーラント
    混合物に泡消し剤を加える手段を備えた、請求項1記載
    のクーラント再生装置。
  15. 【請求項15】混合手段によって得られた混合物に、腐
    食防止剤及び添加剤パッケージを加えて新たなクーラン
    トを創造する手段をさらに備えた、請求項1記載のクー
    ラント再生装置。
  16. 【請求項16】さらに、いずれかの流路を通って処理さ
    れる凝縮器からの凝縮液の悪臭を除去するためのフィル
    ターを備えた、請求項1記載のクーラント再生装置。
  17. 【請求項17】ボイラーがボイラー内の使用済クーラン
    ト混合物を加熱するヒータを備え、かつ制御手段が、ボ
    イラー内の温度が所定の水準を超えたときに、ヒータの
    熱密度を減少させるための手段を備えた、請求項1記載
    のクーラント再生装置。
  18. 【請求項18】凝縮器が空冷式凝縮器である、請求項1
    記載のクーラント再生装置。
  19. 【請求項19】冷却剤と水を含む使用済のクーラント混
    合物を再生するクーラント再生装置であって、(a) 使
    用済のクーラント混合物を沸騰させて水蒸気と冷却剤の
    蒸気を生成するボイラーと、(b) 凝縮液を生成するた
    めにボイラーからの蒸気を凝縮し、ボイラーと連結する
    注入口と排出口とを有する凝縮器と、(c) ボイラー内
    の使用済クーラント混合物の温度を感知する温度センサ
    ーと、(d) 複数の流路を画成し、かつ凝縮器の排出口
    をいずれかの流路に選択的に連結するためのフロー誘導
    手段と、(e) いずれか一つの流路と連結する冷却剤回
    収器と、(f) 凝縮液の流れを、2種の異なった温度に
    おいていずれかの流路から他の流路へ転換するようにフ
    ロー誘導手段を制御する、温度センサと連動する制御手
    段と、を備えた、クーラント再生装置。
  20. 【請求項20】(a) グリコールと水を備える使用済ク
    ーラント混合物を蒸留して、水蒸気とグリコールの蒸気
    を生成し、そして凝縮液を生成し、(b) 使用済みのク
    ーラント混合物の温度が、第1、第2又は第3レンジで
    あるときに、それぞれ第1、第2又は第3流路を通って
    凝縮液を誘導し、ここで前記凝縮液が、使用済クーラン
    ト混合物の温度が第1レンジであるときに主としてグリ
    コールの蒸気であり、(c) 第1流路を通って誘導され
    る凝縮液を水と混ぜ合わせて、混合物を得る、行程を備
    えたグリコール含有クーラントを再生する方法。
  21. 【請求項21】前記(c) の行程における混ぜ合わせが、
    第1流路を通って誘導される凝縮液と、その他の流路を
    通って誘導される凝縮液とを混合することからなる、請
    求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】(a) 使用済クーラント混合物の温度が
    第2温度レンジであるときに、凝縮液が主として水から
    なり、(b) 第2レンジが第3レンジを下回るものであ
    り、かつ(c) 前記混ぜ合わせが、第1流路を通って誘
    導される凝縮液と、第2流路を通って誘導される凝縮液
    とを混合することからなる、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】さらに、第3流路を通って誘導される凝
    縮液を再蒸留することを備えた、請求項22記載の方
    法。
  24. 【請求項24】第2流路を通って誘導される凝縮液が、
    凝縮液を安全に下水システムへ廃棄できるに十分なほど
    低いグリコール濃度を有する、請求項22記載の方法。
  25. 【請求項25】グリコール濃度が容量で約40%から6
    0%である混合物が得られるよう、凝縮液が混ぜ合わさ
    れる、請求項21記載の方法。
  26. 【請求項26】(a) 使用済クーラント混合物の温度が
    第3温度レンジであるときに、凝縮液が主として水分か
    らなり、(b) 第2レンジが第1及び第3レンジの間で
    あり、(c) 前記混ぜ合わせが、第1流路を通って誘導
    される凝縮液と、第2流路を通って誘導される凝縮液と
    を混合することからなる、請求項21記載の方法。
  27. 【請求項27】第3流路を通って誘導される凝縮液が、
    凝縮液を安全に下水システムへ廃棄できるに十分なほど
    低いグリコール濃度を有する、請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】第3温度レンジが上限を有し、かつ第3
    温度レンジの上限での使用済クーラント混合物内のグリ
    コールの濃度が、容量でグリコール濃度約40%から6
    0%の混合物を、使用済クーラントから回収できるに十
    分な高さである、請求項26記載の方法。
  29. 【請求項29】第3流路を通って誘導される凝縮液を廃
    棄する、請求項26記載の方法。
  30. 【請求項30】前記(a)の行程における蒸留が、使用済
    クーラント混合物の温度が所定の温度を下回るときに、
    使用済クーラント混合物を第1熱密度でヒータによって
    加熱し、また使用済クーラント混合物の温度が所定の温
    度を超えるときに、第1熱密度を下回る第2熱密度で、
    ヒータによって使用済クーラント混合物を加熱すること
    からなる、請求項20記載の方法。
  31. 【請求項31】(a) グリコール及び水を備えた使用済
    クーラント混合物を蒸留して、水蒸気と、グリコールの
    蒸気を生成し、そして凝縮物を生成し、(b) 凝縮液内
    のグリコールの濃度が所定のレンジ内であるときに凝縮
    液を廃棄し、(c) 凝縮液内のグリコールの濃度が所定
    のレンジを超えるときに、凝縮液を保存する、グリコー
    ルを含有するクーラントを再生する方法。
  32. 【請求項32】前記所定のレンジが容量で約0%から4
    %である、請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】使用済クーラント混合物の温度を測定
    し、使用済クーラント混合物の温度が、凝縮液中の容量
    で約0%から4%のグリコール濃度に対応する第1温度
    を下回るときに、凝縮液を廃棄する、請求項32記載の
    方法。
  34. 【請求項34】さらに、(a) 使用済クーラント混合物
    の温度が第1温度と、第1温度よりも高い第2温度との
    間であるときに、水分回収タンク中の凝縮液を回収し、
    (b) 使用済クーラント混合物の温度が第2温度を超え
    るときに、グリコール回収タンク中の凝縮液を回収し、
    及び(c) 水分回収タンクからの凝縮液と、グリコール
    回収タンクからの凝縮液とを混ぜ合わせて新たな混合物
    を得る、ようにした、請求項33記載の方法。
  35. 【請求項35】新たな混合物が、容量で約40%から6
    0%の範囲のグリコール濃度を有する、請求項34記載
    の方法。
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