JPH05183327A - 車載用アンテナ - Google Patents
車載用アンテナInfo
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- JPH05183327A JPH05183327A JP34528491A JP34528491A JPH05183327A JP H05183327 A JPH05183327 A JP H05183327A JP 34528491 A JP34528491 A JP 34528491A JP 34528491 A JP34528491 A JP 34528491A JP H05183327 A JPH05183327 A JP H05183327A
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- Japan
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- base
- vehicle
- shield
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 車載用アンテナとして使用されるマイクロス
トリップパッチアンテナの垂直面内の指向特性を改善し
て、人工衛星が水平線近くにある場合にも、その衛星か
らの送信電波を良好に受信できるようにする。 【構成】 誘電基板1の上面及び裏面に放射素子3及び
アース導体5を積層することにより形成されたアンテナ
部(マイクロストリップパッチアンテナ)7を、ベース
11とケースカバー13との間に収納する。ベース11
には、アンテナ部7のアース導体5を載置するための支
持枠20を形成し、支持枠20を含むベース部11全域
を導電加工する。
トリップパッチアンテナの垂直面内の指向特性を改善し
て、人工衛星が水平線近くにある場合にも、その衛星か
らの送信電波を良好に受信できるようにする。 【構成】 誘電基板1の上面及び裏面に放射素子3及び
アース導体5を積層することにより形成されたアンテナ
部(マイクロストリップパッチアンテナ)7を、ベース
11とケースカバー13との間に収納する。ベース11
には、アンテナ部7のアース導体5を載置するための支
持枠20を形成し、支持枠20を含むベース部11全域
を導電加工する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工衛星,例えばGP
S(Global Positioning System) 用衛星からの送信電波
を受信するために車両に取り付けられる車載用アンテナ
に関する。
S(Global Positioning System) 用衛星からの送信電波
を受信するために車両に取り付けられる車載用アンテナ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用ナビゲーション装置と
して、複数の人工衛星からの送信電波に基づき、車両の
現在位置,移動速度,方位等を検出する、所謂GPS(G
lobalPositioning System) を利用した装置が知られて
いる。またこの種の装置では、一般に、GPS用衛星か
らの送信電波を受信するために、誘電基板の表裏面に放
射素子及びアース導体を積層した、所謂マイクロストリ
ップパッチアンテナが使用されている。
して、複数の人工衛星からの送信電波に基づき、車両の
現在位置,移動速度,方位等を検出する、所謂GPS(G
lobalPositioning System) を利用した装置が知られて
いる。またこの種の装置では、一般に、GPS用衛星か
らの送信電波を受信するために、誘電基板の表裏面に放
射素子及びアース導体を積層した、所謂マイクロストリ
ップパッチアンテナが使用されている。
【0003】ところでこうしたマイクロストリップパッ
チアンテナは、GPS用衛星からの送信電波を受信する
ために、放射素子を天頂に向け、アース導体を地面に向
けて使用されるが、これをそのまま車両に取り付ける
と、車体からの電波の反射等により、安定した受信特性
を得ることができなくなる。このため従来では、アース
導体の下方に、所定の間隔を空けてシールド板を配設
し、このシールド板を介して車体に取り付けるようにさ
れている。
チアンテナは、GPS用衛星からの送信電波を受信する
ために、放射素子を天頂に向け、アース導体を地面に向
けて使用されるが、これをそのまま車両に取り付ける
と、車体からの電波の反射等により、安定した受信特性
を得ることができなくなる。このため従来では、アース
導体の下方に、所定の間隔を空けてシールド板を配設
し、このシールド板を介して車体に取り付けるようにさ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのように単に
アンテナ部をシールド板上に配設した場合、車体から受
ける影響を防止して受信特性を向上できるものの、垂直
面内の指向特性を改善することはできず、従来では、人
工衛星が水平線近くにある場合に、その衛星からの送信
電波を良好に受信できないことがあった。つまり従来の
車載用アンテナは、天頂付近(即ち仰角90°付近)に
ある人工衛星からの送信電波に対しては感度がよく、送
信電波を良好に受信できるが、仰角が低下するに従い感
度が低下し、例えば仰角10°以下といった水平線近く
にある人工衛星からの送信電波は良好に受信できないと
いった問題があった。
アンテナ部をシールド板上に配設した場合、車体から受
ける影響を防止して受信特性を向上できるものの、垂直
面内の指向特性を改善することはできず、従来では、人
工衛星が水平線近くにある場合に、その衛星からの送信
電波を良好に受信できないことがあった。つまり従来の
車載用アンテナは、天頂付近(即ち仰角90°付近)に
ある人工衛星からの送信電波に対しては感度がよく、送
信電波を良好に受信できるが、仰角が低下するに従い感
度が低下し、例えば仰角10°以下といった水平線近く
にある人工衛星からの送信電波は良好に受信できないと
いった問題があった。
【0005】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、車載用アンテナとして使用されるマイクロストリ
ップパッチアンテナの垂直面内の指向特性を改善して、
人工衛星が水平線近くにある場合にも、その衛星からの
送信電波を良好に受信できるようにすることを目的とし
ている。
ので、車載用アンテナとして使用されるマイクロストリ
ップパッチアンテナの垂直面内の指向特性を改善して、
人工衛星が水平線近くにある場合にも、その衛星からの
送信電波を良好に受信できるようにすることを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち上記目的を達成する
ためになされた本発明は、誘電基板の上面に放射素子を
形成すると共に該誘電基板の下面にアース導体を形成し
てなるアンテナ部と、該アンテナ部のアース導体に所定
の間隔を空けて対向配設された導電性のシールド板と、
上記アース導体の周縁の略全域又は該周縁に沿って所定
間隔で配設され、上記アース導体と上記シールド板とを
接続する導電性のシールド枠と、を備えたことを特徴と
する車載用アンテナを要旨としている。
ためになされた本発明は、誘電基板の上面に放射素子を
形成すると共に該誘電基板の下面にアース導体を形成し
てなるアンテナ部と、該アンテナ部のアース導体に所定
の間隔を空けて対向配設された導電性のシールド板と、
上記アース導体の周縁の略全域又は該周縁に沿って所定
間隔で配設され、上記アース導体と上記シールド板とを
接続する導電性のシールド枠と、を備えたことを特徴と
する車載用アンテナを要旨としている。
【0007】
【作用及び発明の効果】このように本発明の車載用アン
テナにおいては、アンテナ部が所謂マイクロストリップ
パッチアンテナとして形成されており、その下方に車体
からの影響を防止するためのシールド板が配設され、更
にアンテナ部のアース導体周縁には、アース導体とシー
ルド板とを接続する導電性のシールド枠が配設されてい
る。
テナにおいては、アンテナ部が所謂マイクロストリップ
パッチアンテナとして形成されており、その下方に車体
からの影響を防止するためのシールド板が配設され、更
にアンテナ部のアース導体周縁には、アース導体とシー
ルド板とを接続する導電性のシールド枠が配設されてい
る。
【0008】このため本発明の車載用アンテナによれ
ば、シールド板により車体からの影響を防止して受信特
性が低下するのを防止できるだけでなく、シールド枠の
作用により、垂直面内での指向特性を改善して、水平線
近くにある人工衛星からの送信電波を良好に受信するこ
とができるようになる。
ば、シールド板により車体からの影響を防止して受信特
性が低下するのを防止できるだけでなく、シールド枠の
作用により、垂直面内での指向特性を改善して、水平線
近くにある人工衛星からの送信電波を良好に受信するこ
とができるようになる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明が適用された実施例の車載用
アンテナの構造、及び、上記効果を裏付ける実験結果に
ついて説明する。なお本実施例の車載用アンテナは、G
PS用衛星からの送信電波を受信するためのアンテナで
あり、以下の説明において、図1は本実施例の車載用ア
ンテナの分解斜視図、図2は車載用アンテナの内部構造
を表す平面図、図3は図2に示すA−A線に沿った断面
図、をそれぞれ表している。
アンテナの構造、及び、上記効果を裏付ける実験結果に
ついて説明する。なお本実施例の車載用アンテナは、G
PS用衛星からの送信電波を受信するためのアンテナで
あり、以下の説明において、図1は本実施例の車載用ア
ンテナの分解斜視図、図2は車載用アンテナの内部構造
を表す平面図、図3は図2に示すA−A線に沿った断面
図、をそれぞれ表している。
【0010】図1〜図3に示す如く、本実施例の車載用
アンテナは、ポリカーボネート等の誘電損失の少ない材
料により円形(本実施例では直径80mm)に形成され
た誘電基板1,誘電基板1の上面中央に積層された円形
(本実施例では直径59.8mm)の放射素子3,及び
誘電基板1の下面全面に積層された円形のアース導体5
からなるアンテナ部7と、アンテナ部7のアース導体5
側に積層され、プリアンプ回路を内蔵したシールドケー
ス9と、アンテナ部7及びシールドケース9を一体的に
収納するベース11及びケースカバー13とから構成さ
れている。尚アンテナ部7を構成する放射素子3及びア
ース導体5は、鉄板に鉛鍍金を施すことにより形成され
ている。
アンテナは、ポリカーボネート等の誘電損失の少ない材
料により円形(本実施例では直径80mm)に形成され
た誘電基板1,誘電基板1の上面中央に積層された円形
(本実施例では直径59.8mm)の放射素子3,及び
誘電基板1の下面全面に積層された円形のアース導体5
からなるアンテナ部7と、アンテナ部7のアース導体5
側に積層され、プリアンプ回路を内蔵したシールドケー
ス9と、アンテナ部7及びシールドケース9を一体的に
収納するベース11及びケースカバー13とから構成さ
れている。尚アンテナ部7を構成する放射素子3及びア
ース導体5は、鉄板に鉛鍍金を施すことにより形成され
ている。
【0011】ここでまずアンテナ部7において、放射素
子3の周囲には、GPS用衛星から送信されてくる円偏
波の電波を良好に受信できるようにするために、一対の
切欠部3a,3bが対向して形成され、誘電基板1の上
面には、切欠部3a,3bに嵌合して放射素子3の位置
決めを行なう突起1a,1bが形成されている。また、
切欠部3a,3bは、放射素子3の中心(換言すればア
ンテナ部7の中心)Oを中心に所定距離(本実施例では
46.5mm)隔てて形成されている。そして放射素子
3の、各切欠部3a,3bを結ぶ線分Lに沿って中心O
から所定距離L1(本実施例では8.5mm)離れ、更
にその位置から線分Lと直交する方向に所定距離L2
(本実施例では11.3mm)離れた位置には、給電点
となる透孔3cが形成されており、誘電基板1及びアー
ス導体5の、この透孔3cとの対応位置には、透孔1c
及び透孔5cが夫々形成されている。
子3の周囲には、GPS用衛星から送信されてくる円偏
波の電波を良好に受信できるようにするために、一対の
切欠部3a,3bが対向して形成され、誘電基板1の上
面には、切欠部3a,3bに嵌合して放射素子3の位置
決めを行なう突起1a,1bが形成されている。また、
切欠部3a,3bは、放射素子3の中心(換言すればア
ンテナ部7の中心)Oを中心に所定距離(本実施例では
46.5mm)隔てて形成されている。そして放射素子
3の、各切欠部3a,3bを結ぶ線分Lに沿って中心O
から所定距離L1(本実施例では8.5mm)離れ、更
にその位置から線分Lと直交する方向に所定距離L2
(本実施例では11.3mm)離れた位置には、給電点
となる透孔3cが形成されており、誘電基板1及びアー
ス導体5の、この透孔3cとの対応位置には、透孔1c
及び透孔5cが夫々形成されている。
【0012】これら各透孔1c,3c,5cは、図5の
拡大断面図に示す如く、シールドケース9内のプリアン
プ回路基板9aと放射素子3の給電点とを接続する接続
導体15を通すためのもので、誘電基板1及び放射素子
3に形成された透孔1c,3cの内径は、接続導体15
を挿通可能に、接続導体15の径より若干大きくされて
おり、アース導体5に形成された透孔5cの内径は、接
続導体15に接触することのないよう、接続導体15の
径に対して充分大きくされている。
拡大断面図に示す如く、シールドケース9内のプリアン
プ回路基板9aと放射素子3の給電点とを接続する接続
導体15を通すためのもので、誘電基板1及び放射素子
3に形成された透孔1c,3cの内径は、接続導体15
を挿通可能に、接続導体15の径より若干大きくされて
おり、アース導体5に形成された透孔5cの内径は、接
続導体15に接触することのないよう、接続導体15の
径に対して充分大きくされている。
【0013】次にケースカバー13との間でアンテナ部
7及びシールドケース9を一体的に収納するためのベー
ス11には、ベース11の上面11aから所定間隔(本
実施例では、シールドケース9の厚みより若干大きい
9.3mm)だけ隔ててアンテナ部7を支持するための
円形の支持枠20が形成されている。
7及びシールドケース9を一体的に収納するためのベー
ス11には、ベース11の上面11aから所定間隔(本
実施例では、シールドケース9の厚みより若干大きい
9.3mm)だけ隔ててアンテナ部7を支持するための
円形の支持枠20が形成されている。
【0014】またこの支持枠20の上部は、アース導体
5を嵌合可能且つ載置可能にするために、階段状に形成
されており、図4に示す如く、アース導体5を載置する
ための内側段部20aには、アース導体5に形成された
切欠5bに嵌合して、アンテナ部7を位置決めするため
の突起20bが形成されている。
5を嵌合可能且つ載置可能にするために、階段状に形成
されており、図4に示す如く、アース導体5を載置する
ための内側段部20aには、アース導体5に形成された
切欠5bに嵌合して、アンテナ部7を位置決めするため
の突起20bが形成されている。
【0015】一方ベース11の支持枠20の周囲には、
所定の間隔を隔てて突条21が形成されている。この突
条21は、支持枠20との間でパッキン22を収納する
パッキン収納溝24を形成するためのもので、このパッ
キン収納溝24に収納されたパッキン22は、アンテナ
部7及びシールドケース9を収納した際、ケースカバー
13に形成されたパッキン押え片13aにより上部より
押圧されて、アンテナ部7及びシールドケース9内に雨
水等が侵入するのを防止する。
所定の間隔を隔てて突条21が形成されている。この突
条21は、支持枠20との間でパッキン22を収納する
パッキン収納溝24を形成するためのもので、このパッ
キン収納溝24に収納されたパッキン22は、アンテナ
部7及びシールドケース9を収納した際、ケースカバー
13に形成されたパッキン押え片13aにより上部より
押圧されて、アンテナ部7及びシールドケース9内に雨
水等が侵入するのを防止する。
【0016】またベース11の突条21より外側には、
シールドケース9内のプリアンプ回路からの出力(即ち
受信信号)を外部に取り出すための同軸ケーブル25を
固定するケーブル固定部26が形成され、上記支持枠2
0及び突条21には、シールドケース9からケーブル固
定部26まで同軸ケーブル25を案内するための案内溝
27が形成されている。
シールドケース9内のプリアンプ回路からの出力(即ち
受信信号)を外部に取り出すための同軸ケーブル25を
固定するケーブル固定部26が形成され、上記支持枠2
0及び突条21には、シールドケース9からケーブル固
定部26まで同軸ケーブル25を案内するための案内溝
27が形成されている。
【0017】また更にベース11の周縁部分には、ケー
スカバー13の周縁部13bと嵌合してケースカバー1
3とベース11との相対位置を位置決めする嵌合突起2
8が形成され、その一部には、同軸ケーブル25を外部
に引き出すための切欠部11bが形成され、更に上記突
条21に沿った4箇所には、ケースカバー13とベース
11とを締め付け固定する図示しない螺子を挿通するた
めの透孔30が形成されている。
スカバー13の周縁部13bと嵌合してケースカバー1
3とベース11との相対位置を位置決めする嵌合突起2
8が形成され、その一部には、同軸ケーブル25を外部
に引き出すための切欠部11bが形成され、更に上記突
条21に沿った4箇所には、ケースカバー13とベース
11とを締め付け固定する図示しない螺子を挿通するた
めの透孔30が形成されている。
【0018】尚、このように構成されたベース11は、
合成樹脂により一体形成されており、その表面は、金属
鍍金又は導電性塗料の塗布により導電加工されている。
即ち、本実施例では、ベース11を導電性にすることに
より、ベース11全体を車体からの影響を防止するため
のシールド板として形成し、更に上記支持枠20を、シ
ールド枠として形成している。
合成樹脂により一体形成されており、その表面は、金属
鍍金又は導電性塗料の塗布により導電加工されている。
即ち、本実施例では、ベース11を導電性にすることに
より、ベース11全体を車体からの影響を防止するため
のシールド板として形成し、更に上記支持枠20を、シ
ールド枠として形成している。
【0019】次にケースカバー13には、上記のように
ベース11のパッキン収納溝24に収納されたパッキン
22を上方から押えてアンテナ部7及びシールドケース
9内に雨水等が侵入するのを防止するパッキン押え片1
3a、及び、ベース11の嵌合突起28に嵌合される周
縁部13bの他、アンテナ部7及びシールドケース9を
収納した際、アンテナ部7の誘電基板1を上部より押え
てアンテナ部7を固定する基板押え13cが形成されて
いる。尚このケースカバー13は、ポリカーボネートと
ABS樹脂を混合した合成樹脂により形成されている。
ベース11のパッキン収納溝24に収納されたパッキン
22を上方から押えてアンテナ部7及びシールドケース
9内に雨水等が侵入するのを防止するパッキン押え片1
3a、及び、ベース11の嵌合突起28に嵌合される周
縁部13bの他、アンテナ部7及びシールドケース9を
収納した際、アンテナ部7の誘電基板1を上部より押え
てアンテナ部7を固定する基板押え13cが形成されて
いる。尚このケースカバー13は、ポリカーボネートと
ABS樹脂を混合した合成樹脂により形成されている。
【0020】このように構成された本実施例の車載用ア
ンテナは、シールドケース9をアンテナ部7のアース導
体5に取り付け、これをベース11の支持枠20上に載
置すると共に、シールドケース9内のプリアンプ回路に
接続された同軸ケーブル25を案内溝27,ケーブル固
定部26を通してベース11の切欠部11bから外部に
引出し、更にパッキン収納溝24にパッキン22を収納
して、ベース11の上部からケースカバー13を被せ、
ベース11の下方より透孔30に螺子を挿通して締め付
けることにより作製される。そして、ベース11の底面
を、取付金具や磁石等を用いて、車両の屋根やトランク
蓋等に固定することにより使用される。
ンテナは、シールドケース9をアンテナ部7のアース導
体5に取り付け、これをベース11の支持枠20上に載
置すると共に、シールドケース9内のプリアンプ回路に
接続された同軸ケーブル25を案内溝27,ケーブル固
定部26を通してベース11の切欠部11bから外部に
引出し、更にパッキン収納溝24にパッキン22を収納
して、ベース11の上部からケースカバー13を被せ、
ベース11の下方より透孔30に螺子を挿通して締め付
けることにより作製される。そして、ベース11の底面
を、取付金具や磁石等を用いて、車両の屋根やトランク
蓋等に固定することにより使用される。
【0021】ところで本実施例の車載用アンテナにおい
ては、車体からの影響を防止するためのシールド板を構
成するベース11に、支持枠20を形成し、この支持枠
20を導電性にすることにより、シールド板となるベー
ス11の上面11aとアンテナ部7のアース導体5とを
電気的に接続している。この結果、この支持枠20がシ
ールド枠となり、垂直面内の指向特性が向上する。
ては、車体からの影響を防止するためのシールド板を構
成するベース11に、支持枠20を形成し、この支持枠
20を導電性にすることにより、シールド板となるベー
ス11の上面11aとアンテナ部7のアース導体5とを
電気的に接続している。この結果、この支持枠20がシ
ールド枠となり、垂直面内の指向特性が向上する。
【0022】即ち、上記のように構成された本実施例の
車載用アンテナの垂直面内の指向特性を、図6に示す測
定系にて測定した結果、図7に実線で示す指向特性デー
タが得られた。これに対して、本実施例の車載用アンテ
ナと同一形状で、支持枠20のみを非導電性の樹脂によ
り形成したアンテナの場合には、図7に点線で示す指向
特性データが得られた。また本実施例と同様の導電性の
支持枠20(即ちシールド枠)を8分割し、その内の4
個を間引いて、等間隔で4個、面積1/2のシールド枠
を備えたアンテナを作製して、同様の実験を行った結
果、図7に一点鎖線で示す指向性データが得られた。
車載用アンテナの垂直面内の指向特性を、図6に示す測
定系にて測定した結果、図7に実線で示す指向特性デー
タが得られた。これに対して、本実施例の車載用アンテ
ナと同一形状で、支持枠20のみを非導電性の樹脂によ
り形成したアンテナの場合には、図7に点線で示す指向
特性データが得られた。また本実施例と同様の導電性の
支持枠20(即ちシールド枠)を8分割し、その内の4
個を間引いて、等間隔で4個、面積1/2のシールド枠
を備えたアンテナを作製して、同様の実験を行った結
果、図7に一点鎖線で示す指向性データが得られた。
【0023】この結果、シールド枠を備えていない従来
のアンテナでは、図に一点鎖線で示す仰角10°の領域
で−10dB以下と指向特性が悪いのに対し、本実施例
のようにシールド枠を略全域に設けた場合及びシールド
枠を1/2にした場合には、図に一点鎖線で示す仰角1
0°の領域でも−8dB以上という指向特性が得られる
ことが判った。またシールド枠の面積を更に変更して同
様の実験を行った結果、シールド枠は本実施例のように
略全域に設けることが望ましいが、等間隔で複数(少な
くとも4箇所以上)、全域の1/4以上の面積があれ
ば、垂直面内の指向特性を改善できることが判った。
のアンテナでは、図に一点鎖線で示す仰角10°の領域
で−10dB以下と指向特性が悪いのに対し、本実施例
のようにシールド枠を略全域に設けた場合及びシールド
枠を1/2にした場合には、図に一点鎖線で示す仰角1
0°の領域でも−8dB以上という指向特性が得られる
ことが判った。またシールド枠の面積を更に変更して同
様の実験を行った結果、シールド枠は本実施例のように
略全域に設けることが望ましいが、等間隔で複数(少な
くとも4箇所以上)、全域の1/4以上の面積があれ
ば、垂直面内の指向特性を改善できることが判った。
【0024】尚、図6の測定系は、実験用アンテナ32
を疑似トランク蓋としての導体板(500mm×860
mm)34に取り付け、これを回転装置36により実験
用アンテナ32の垂直面方向に360°回転させて、実
験用アンテナ32により、送信機37から送信アンテナ
38を介して送信されてくるGPS用衛星からの送信電
波と同じ1575.42MHzの信号を受信させ、その
受信信号を受信機39にて、回転装置36の所定の回転
角度毎に測定するようにしたものである。
を疑似トランク蓋としての導体板(500mm×860
mm)34に取り付け、これを回転装置36により実験
用アンテナ32の垂直面方向に360°回転させて、実
験用アンテナ32により、送信機37から送信アンテナ
38を介して送信されてくるGPS用衛星からの送信電
波と同じ1575.42MHzの信号を受信させ、その
受信信号を受信機39にて、回転装置36の所定の回転
角度毎に測定するようにしたものである。
【0025】また次に上記指向特性以外にも、車体から
の影響を防止するシールド板(即ちベース11)の大き
さによる受信特性の影響を調べた結果、ベース11は単
に車体からの影響を防止するだけでなく、アンテナの絶
対利得(以下、Gainという。)及び円偏波の受信特
性を表す軸比に大きく影響することが判った。
の影響を防止するシールド板(即ちベース11)の大き
さによる受信特性の影響を調べた結果、ベース11は単
に車体からの影響を防止するだけでなく、アンテナの絶
対利得(以下、Gainという。)及び円偏波の受信特
性を表す軸比に大きく影響することが判った。
【0026】即ち、図8に示す如く、上記実施例と同様
のアンテナ部7を、その周囲全域に支持枠20(即ちシ
ールド枠)を有する円形のベース11(即ちシールド
板)に取り付け、そのベース11の直径Kを種々変更し
て、Gain及び軸比を測定した結果、図9に示す如き
測定結果が得られた。
のアンテナ部7を、その周囲全域に支持枠20(即ちシ
ールド枠)を有する円形のベース11(即ちシールド
板)に取り付け、そのベース11の直径Kを種々変更し
て、Gain及び軸比を測定した結果、図9に示す如き
測定結果が得られた。
【0027】この結果、アンテナ部7の径80mmに対
して、最も良好な受信特性が得られるのは、ベース11
の径を120mmにした場合であり、少なくとも110
mm以上にすることが望ましいということが判った。以
上説明したように本実施例の車載用アンテナによれば、
シールド板を構成するベース11とアンテナ部7のアー
ス導体5との間にシールド枠としての導電性の支持枠2
0を備えているため、従来の車載用アンテナに比べて垂
直面内の指向特性を向上することができ、GPS用衛星
が水平線近くにある場合にも、その衛星からの送信電波
を良好に受信することが可能となる。
して、最も良好な受信特性が得られるのは、ベース11
の径を120mmにした場合であり、少なくとも110
mm以上にすることが望ましいということが判った。以
上説明したように本実施例の車載用アンテナによれば、
シールド板を構成するベース11とアンテナ部7のアー
ス導体5との間にシールド枠としての導電性の支持枠2
0を備えているため、従来の車載用アンテナに比べて垂
直面内の指向特性を向上することができ、GPS用衛星
が水平線近くにある場合にも、その衛星からの送信電波
を良好に受信することが可能となる。
【0028】尚上記実施例では、ベース11を、合成樹
脂にて形成し、その表面に金属鍍金又は導電性塗料を塗
布することにより、ベース11を導電加工したとして説
明したが、例えば合成樹脂に導電性材料を混合した導電
性樹脂や金属板によりベース11を形成すれば、金属鍍
金や導電性塗料の塗布といった後加工を行なうことなく
導電性のベース11を作製できる。
脂にて形成し、その表面に金属鍍金又は導電性塗料を塗
布することにより、ベース11を導電加工したとして説
明したが、例えば合成樹脂に導電性材料を混合した導電
性樹脂や金属板によりベース11を形成すれば、金属鍍
金や導電性塗料の塗布といった後加工を行なうことなく
導電性のベース11を作製できる。
【0029】また上記実施例では、ケースカバー13
を、ポリカーボネートとABS樹脂を混合した合成樹脂
により形成したと説明したが、これはケースカバー13
での電波の透過損失を抑えるためのもので、ケースカバ
ー13の材料としては、電波の透過損失が低い材料であ
れば何でもよい。
を、ポリカーボネートとABS樹脂を混合した合成樹脂
により形成したと説明したが、これはケースカバー13
での電波の透過損失を抑えるためのもので、ケースカバ
ー13の材料としては、電波の透過損失が低い材料であ
れば何でもよい。
【図1】実施例の車載用アンテナの分解斜視図である。
【図2】実施例の車載用アンテナの上部カバーを取り除
いた状態を表す平面図である。
いた状態を表す平面図である。
【図3】図2に示すA−A線に沿った断面図である。
【図4】シールド枠及びシールド板を構成しているベー
スの構造を表す平面図である。
スの構造を表す平面図である。
【図5】放射素子の給電点とプリアンプ回路基板との接
続状態を表す拡大断面図である。
続状態を表す拡大断面図である。
【図6】実施例及び従来の車載用アンテナの垂直面内の
指向特性の測定系の構成を表す説明図である。
指向特性の測定系の構成を表す説明図である。
【図7】実施例及び従来の車載用アンテナの垂直面内の
指向特性の測定結果を表す線図である。
指向特性の測定結果を表す線図である。
【図8】実施例の車載用アンテナのGain及び軸比の
測定条件を説明する説明図である。
測定条件を説明する説明図である。
【図9】実施例の車載用アンテナのGain及び軸比の
測定結果を表す線図である。
測定結果を表す線図である。
1…誘電基板 3…放射素子 5…アース導体
7…アンテナ部 9…シールドケース 11…ベース(シールド板)
13…ケースカバー 15…接続導体 20…支持枠(シールド枠) 2
2…パッキン 25…同軸ケーブル 26…ケーブル固定部 32
…実験用アンテナ 34…導体板 36…回転装置 38…送信アンテ
ナ
7…アンテナ部 9…シールドケース 11…ベース(シールド板)
13…ケースカバー 15…接続導体 20…支持枠(シールド枠) 2
2…パッキン 25…同軸ケーブル 26…ケーブル固定部 32
…実験用アンテナ 34…導体板 36…回転装置 38…送信アンテ
ナ
Claims (1)
- 【請求項1】 誘電基板の上面に放射素子を形成すると
共に該誘電基板の下面にアース導体を形成してなるアン
テナ部と、 該アンテナ部のアース導体に所定の間隔を空けて対向配
設された導電性のシールド板と、 上記アース導体の周縁の略全域又は該周縁に沿って所定
間隔で配設され、上記アース導体と上記シールド板とを
接続する導電性のシールド枠と、 を備えたことを特徴とする車載用アンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34528491A JPH05183327A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 車載用アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34528491A JPH05183327A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 車載用アンテナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05183327A true JPH05183327A (ja) | 1993-07-23 |
Family
ID=18375554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34528491A Pending JPH05183327A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 車載用アンテナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05183327A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR970703626A (ko) * | 1994-05-23 | 1997-07-03 | 데이빗 로스 클리블랜드 | 모듈 전자 표지판 시스템(modular electronic sign system) |
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KR100887373B1 (ko) * | 2007-06-29 | 2009-03-06 | 지에스넥스테이션 주식회사 | 패치 안테나 장치 |
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CN107275747A (zh) * | 2017-07-25 | 2017-10-20 | 莱尔德无线技术(上海)有限公司 | 安装底座以及应用该安装底座的天线组件 |
CN111788741A (zh) * | 2018-02-23 | 2020-10-16 | 株式会社友华 | 贴片天线以及车载用天线装置 |
WO2024070766A1 (ja) * | 2022-09-27 | 2024-04-04 | 株式会社ヨコオ | アンテナ装置 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP34528491A patent/JPH05183327A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11799208B2 (en) | 2018-02-23 | 2023-10-24 | Yokowo Co., Ltd. | Patch antenna and antenna device for vehicle |
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WO2024070766A1 (ja) * | 2022-09-27 | 2024-04-04 | 株式会社ヨコオ | アンテナ装置 |
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