JPH05182209A

JPH05182209A - 光学ヘッドのトラッキング制御装置

Info

Publication number: JPH05182209A
Application number: JP35677391A
Authority: JP
Inventors: Shigeaki Wachi; 滋明和智
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1991-12-26
Filing date: 1991-12-26
Publication date: 1993-07-23

Abstract

(57)【要約】【目的】外乱によるトラックジャンプが発生した場合
に、目標トラックに確実に復帰することができる光学ヘ
ッドのトラッキング制御装置を提供する。【構成】光ディスク１に対する光学ヘッド２による再
生出力から、グレーコード情報に基づいてアドレスデコ
ーダ１２により現在トラックアドレス情報を得て、目標
トラックに対するトラック差信号を生成するとともに、
切換制御回路１４において目標トラック期間を検出し、
トラッキングエラー信号発生回路１０により得られるト
ラッキングエラー信号を上記目標トラック期間だけ加算
回路１６により上記トラック差信号に加算し、その加算
出力信号をトラッキング制御信号として上記光学ヘッド
２のトラッキング制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクの情報記録
面部に形成された周回パターン状の記録トラックを1 ト
ラック単位で示すグレーコード情報が各記録トラックに
予め記録された光ディスクの上記情報記録面部を光学的
に走査する光学ヘッドのトラッキング制御装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】光磁気ディスク等の情報の書き換え可能
な光ディスクや、追記型の光ディスクや読み出し専用の
ＲＯＭ型の光ディスク等が知られている。

【０００３】これらの光ディスクを記録媒体として情報
の記録／再生を行う光ディスク装置では、スピンドルサ
ーボにより光ディスクを角速度一定或いは線速度一定で
回転させながら、情報の記録／再生用のレーザ光を出力
するレーザダイオードや上記光ディスクによる上記レー
ザ光の反射光を検出するフォトディテクタ等を内蔵する
光学ヘッドにフォーカスサーボやトラッキングサーボを
掛けて、上記光ディスクの記録トラックを上記レーザ光
により走査して情報の記録／再生を行うようにしてい
る。

【０００４】また、各種光ディスクに対して統一的な記
録フォーマットを実現するための技術の一つとして、磁
気ディスクの分野のハード・ディスクにおける所謂セク
タ・サーボと同様に、ディスク上の同心円状又は渦巻き
状のトラックに、予め所定間隔おき又は所定角度おきに
クロックピットやトラッキングピット等によるサーボ信
号を記録（所謂プリフォーマット）しておき、ディスク
回転駆動時には、これらの離散的なサーボ信号をサンプ
リングしホールドすることにより連続的なサーボ制御を
行わせるようにした所謂サンプルド・サーボの記述を採
用したサンプルサーボフォーマットの光ディスクが提案
されている。

【０００５】このサンプルサーボフォーマットの光ディ
スクでは、例えば図４に示すように、中央孔５１の周囲
に環状のレーベル部５２が配され、さらに、上記レーベ
ル部５２の周囲に拡がる環状の記録面部５３が設けられ
ている。そして、上記記録面部５３には、上記中央孔５
１を取り囲む周回パターンを形成する渦巻き状の記録ト
ラックＴＫが設けられ、その各一周分、すなわち、１周
回トラックが所定数ｍ（例えば、ｍ＝４２）個のセクタ
ＳＣ₁，ＳＣ₂，〜，ＳＣ_mに区画されており、例えば
各周回トラックにおけるセクタＳＣ₁というように、そ
れぞれの周回トラック間において対応する関係にある複
数のセクタが、この光ディスク５０の半径方向に配列さ
れたものとなっている。

【０００６】各周回トラックにおける各セクタＳＣ₁，
ＳＣ₂，〜，ＳＣ_mのそれぞれは、所定数ｎ（例えば、
ｎ＝３２）個のブロックＢＬ₁，ＢＬ₂，〜，ＢＬ_nに
分割されている。そして、その始端部側のブロックＢＬ
₁は、アドレス情報領域ＡＤとして用いれ、各各周回ト
ラックにおける各セクタＳＣ₁，ＳＣ₂，〜，ＳＣ_mを
特定するトラックアドレス情報及びセクタアドレス情報
が記録されている。

【０００７】また、上記ブロックＢＬ₁，ＢＬ₂，〜，
ＢＬ_nについても、それぞれのセクタ間において対応す
る関係にある複数のブロックは、この光ディスク５０の
半径方向に配列されたものとなっている。斯かる各セク
タＳＣ₁，ＳＣ₂，〜，ＳＣ_mにおけるブロックＢ
Ｌ₁，ＢＬ₂，〜，ＢＬ_nのそれぞれは、その始端部側
に制御用記録領域ＡＲ_Cが設けられるとともに、それに
続く情報書き込み領域ＡＲ_Dが設けられて、単位記録区
分を構成するようになっている。そして、上記各ブロッ
クＢＬ₁，ＢＬ₂，〜，ＢＬ_nの制御用記録領域ＡＲ_C
には、トラック中心線Ｋ_Cを挟んで外側と内側にずらし
て位置されたトラッキング情報ピットＱ_a，Ｑ_bと、上
記トラック中心線Ｋ_C上に位置されたクロック情報ピッ
トＱ_cとが、上記トラック中心線Ｋ_Cに沿って所定の相
互間隔を持って予め形成されている。

【０００８】このように、各ブロックＢＬ₁，ＢＬ₂，
〜，ＢＬ_nの制御用記録領域ＡＲ_Cにトラッキング情報
ピットＱ_a，Ｑ_bとクロック情報ピットＱ_cとを設けた
サンプルサーボフォーマットの光ディスク５０は、記録
再生装置に装着されて光学ヘッドにより情報の記録／再
生に供されるにあたり、上記制御用記録領域ＡＲ_Cのト
ラッキング情報ピットＱ_a，Ｑ_bとクロック情報ピット
Ｑ_cが光学ヘッドにより読み取られて、各種サーボやク
ロック発生に利用される。すなわち、上記制御用記録領
域ＡＲ_Cのトラッキング情報ピットＱ_a，Ｑ_bとクロッ
ク情報ピットＱ_cを光学ヘッドで読み取ることにより得
られる図５に示すような再生出力に基づいて、上記クロ
ック情報ピットＱ_cの再生出力からクロック再生を行い
必要なタイミングクロックを生成し、また、上記トラッ
ク中心線Ｋ_Cを挟んで外側と内側にずらして位置された
トラッキング情報ピットＱ_a，Ｑ_bに対する再生出力の
差分を検出することにより、図６に示すようなトラッキ
ングエラー信号を得てトラッキング制御を行ったり、鏡
面領域の再生出力にもおづいてフォーカス制御を行う。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記トラッ
キング情報ピットＱ_a，Ｑ_bに対する再生出力の差分を
検出することにより得られる図６に示すようなトラッキ
ングエラー信号を用いてトラッキング制御を行う従来の
光学ヘッドのトラッキング制御装置では、±１／４トラ
ックピッチをロックレンジとするトラッキング制御を行
い、上記トラッキングエラー信号の各トラックのトラッ
ク中心に対応するゼロクロス点ａ，ｂ，ｃ・・・がロッ
ク点となり、全ての点でロック状態となり得るので、外
乱によるトラックジャンプが発生した場合に、目標トラ
ック以外のトラックのトラック中心でロック状態となっ
てしまうという問題点があった。

【００１０】そこで、本発明は、上述の如き従来の光学
ヘッドのトラッキング制御装置における問題点に鑑み、
安定したトラッキング制御を可能にすることを目的と
し、ロックレンジを広げ、外乱によるトラックジャンプ
が発生した場合に、目標トラックに確実に復帰すること
ができるようにした光学ヘッドのトラッキング制御装置
を提供するものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明に係る光学ヘッド
のトラッキング制御装置は、光ディスクの情報記録面部
に形成された周回パターン状の記録トラックを1 トラッ
ク単位で示すグレーコード情報が各記録トラックに予め
記録された光ディスクの上記情報記録面部を光学的に走
査する光学ヘッドと、上記光学ヘッドによる上記情報記
録面部の走査位置を上記光ディスクの半径方向に変位さ
せる変位手段と、上記光学ヘッドにより上記光ディスク
から再生される再生出力から、該光学ヘッドが現在走査
している記録トラックを示す現在トラックアドレス情報
を上記グレーコード情報に基づいて検出する現在トラッ
クアドレス情報検出手段と、上記光学ヘッドが走査すべ
き記録トラックを示す目標トラックアドレス情報と上記
現在トラックアドレス情報検出手段により検出された現
在トラックアドレス情報との差を検出し、トラック差に
応じた信号レベルのトラック差信号を生成するトラック
差信号生成手段と、上記光学ヘッドにより上記光ディス
クから再生される再生出力から、１トラック毎のトラッ
キングエラーに対応した信号レベルを有するトラッキン
グエラー信号を生成するトラッキングエラー信号生成手
段と、上記トラッキングエラー信号生成手段により生成
されるトラッキングエラー信号に対して１／４トラック
ピッチに相当する位相差を有する１／４オフトラック信
号を生成する１／４オフトラック信号生成手段と、上記
トラック差信号とトラッキングエラー信号と１／４オフ
トラック信号とから、目標トラックに対する±１／４ト
ラックピッチに対応する目標トラック期間を検出する目
標トラック期間検出手段と、上記目標トラック期間検出
手段による検出出力信号に基づいて、上記目標トラック
期間の上記トラッキングエラー信号を上記トラック差信
号に加算する加算手段と、上記加算手段による加算出力
信号に応じて上記変位手段を駆動する駆動手段とを備え
てなることを特徴とするものである。

【００１２】

【作用】本発明に係る光学ヘッドのトラッキング制御装
置では、光ディスクの情報記録面部に形成された周回パ
ターン状の記録トラックを1 トラック単位で示すグレー
コード情報が各記録トラックに予め記録された光ディス
クの上記情報記録面部を光学ヘッドにより光学的に走査
し、上記光学ヘッドにより上記光ディスクから再生され
る再生出力から、現在トラックアドレス情報検出手段に
より該光学ヘッドが現在走査している記録トラックを示
す現在トラックアドレス情報を上記グレーコード情報に
基づいて検出し、この現在トラックアドレス情報と上記
光学ヘッドが走査すべき記録トラックを示す目標トラッ
クアドレス情報とのトラック差に応じた信号レベルのト
ラック差信号をトラック差信号生成手段により生成す
る。また、上記光学ヘッドにより上記光ディスクから再
生される再生出力から、１トラック毎のトラッキングエ
ラーに対応した信号レベルを有するトラッキングエラー
信号をトラッキングエラー信号生成手段により生成する
とともに、このトラッキングエラー信号に対して１／４
トラックピッチに相当する位相差を有する１／４オフト
ラック信号を１／４オフトラック信号生成手段により生
成し、上記トラック差信号とトラッキングエラー信号と
１／４オフトラック信号とから、目標トラックに対する
±１／４トラックピッチに対応する目標トラック期間を
目標トラック期間検出手段により検出し、この目標トラ
ック期間のトラッキングエラー信号を加算手段により上
記トラック差信号に加算する。そして、上記光学ヘッド
の走査位置を上記光ディスクの半径方向に変位させる変
位手段を上記加算手段による加算出力信号に応じて駆動
手段により駆動する。上記加算手段により得られる加算
出力信号は、上記グレーコード情報の繰り返しの範囲内
で拡大したトラッキングエラーを示すトラッキング制御
信号となる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明に係る光学ヘッドのトラッキン
グ制御装置の一実施例について図面に従い詳細に説明す
る。本発明に係る光学ヘッドのトラッキング制御装置
は、例えば図１に示すように構成される。このトラッキ
ング制御装置は、光ディスク１を光ビームにより走査す
る光学ヘッド２のトラッキング制御を行うものである。

【００１４】上記光ディスク１は、サンプルサーボフォ
ーマットの光ディスクであって、図２に示すように、そ
の記録面部に周回パターン状の記録トラックＴＲ_Nが形
成され、各記録トラックＴＲ_Nの制御用記録領域には、
それぞれ一対のトラッキング情報ピットＱ_A，Ｑ_Bがト
ラック中心線Ｋ_Cを挟んで外側と内側に１／４トラック
ピッチずらして形成されているとともに、上記トラック
中心線Ｋ_C上にクロック情報ピットＱ_C及びこのクロッ
ク情報ピットＱ_Cを基準として各記録トラックＴＲ_Nを
１トラック単位で示す１６記録トラック周期のグレーコ
ード情報ピットＱ_D，Ｑ_Eが形成されている。

【００１５】また、上記光ディスク１は、スピンドルサ
ーボが施されるスピンドルモータ３により角速度一定で
回転される。

【００１６】上記スピンドルモータ３により角速度一定
で回転される上記光ディスク１の記録面部を光ビームに
より走査する上記光学ヘッド２は、図示しないレーザ駆
動回路により駆動されて上記光ビームとしてレーザ光を
発光するレーザダイオード、このレーザダイオードが発
光するレーザ光による光スポットを対物レンズにより上
記光ディスク１の記録トラック上に集束させる２軸アク
チュエータ、上記光ディスク１により反射された上記レ
ーザ光の戻り光を検出するフォトディテクタ等を内蔵し
てなる。この光学ヘッド２は、上記フォトディテクタに
よる検出出力を再生ＲＦ信号としてヘッドアンプ５を介
してクロック再生回路６とデータ抽出回路７に供給す
る。また、この光学ヘッド２は、上記光ディスク１の半
径方向に移動自在に設けられており、図示しない位置セ
ンサによる検出出力に基づいて駆動回路８により駆動さ
れる粗動アクチュエータ８により上記光ディスク１の半
径方向に送り移動されるようになっている。

【００１７】上記クロック再生回路６は、上記光学ヘッ
ド２から上記ヘッドアンプ５を介して供給される再生Ｒ
Ｆ信号中の上記クロック情報ピットＱ_Cに対する再生出
力に基づいて所謂ＰＬＬによるクロック再生を行い、シ
ステム全体の同期をとる同期クロックが各種サンプリン
グクロック等を形成する。

【００１８】また、上記データ抽出回路７は、上記クロ
ック再生回路６により得られるサンプリングクロックに
より各種タイミングで上記再生ＲＦ信号をサンプリング
して、そのサンプリング出力をトラッキングエラー信号
発生回路１０，１／４オフトラック信号発生回路１１，
アドレスデコーダ１２やデータ再生回路１３などに供給
する。

【００１９】上記トラッキングエラー信号発生回路１０
は、上記データ抽出回路７によりサンプリングされた再
生ＲＦ信号のサンプリング出力に基づいて、上記トラッ
キング情報ピットＱ_A，Ｑ_Bに対する再生ＲＦ信号レベ
ルの差を検出することにより、上記光学ヘッド２の１ト
ラック毎のトラッキングエラーに対応した信号レベルを
有する図３に示すようなトラッキングエラー信号ＴＥを
生成する。このトラッキングエラー信号発生回路１０に
より得られたトラッキングエラー信号ＴＥは、切換制御
回路１４に供給されるとともに信号切換回路１５を介し
て加算回路１６に供給される。

【００２０】また、上記１／４オフトラック信号発生回
路１１は、上記データ抽出回路７によりサンプリングさ
れた再生ＲＦ信号のサンプリング出力に基づいて、図３
に示すように、上記トラッキング情報ピットＱ_A，Ｑ_B
に対する再生ＲＦ信号レベルの和を検出することにより
所謂トラッキング和信号を得て、このトラッキング和信
号を波形整形することにより、トラックピッチ周期の１
／４オフトラック信号を生成する。この１／４オフトラ
ック信号発生回路１１により得られた１／４オフトラッ
ク信号は、上記切換制御回路１４に供給される。

【００２１】さらに、上記アドレスデコーダ１２は、上
記データ抽出回路７によりサンプリングされた再生ＲＦ
信号のサンプリング出力に基づいて、上記光学ヘッド３
が現在走査しているトラックを示す現在トラックアドレ
ス情報Ｔ_Pを生成するもので、図示しないセクタアドレ
スデコーダとグレーコードデコーダとで構成される。

【００２２】上記セクタアドレスデコーダは、上記光デ
ィスク１の各セクタの先頭に設けられたアドレス情報領
域に予め記録されているセクタアドレス情報及びトラッ
クアドレス情報を読み取り、上記現在トラックアドレス
情報Ｔ_Pの上位１１ビットを生成する。また、上記グレ
ーコードデコーダは、上記グレーコード情報ピット
Ｑ_D，Ｑ_Eに対する再生出力のピットパターンを判別す
ることにより、上記光学ヘッド２による光スポットの走
査位置を１トラック単位で示す１６トラック周期のグレ
ーコード情報を読み取り、上記現在トラックアドレス情
報Ｔ_Pの下位４ビットを生成する。

【００２３】このアドレスデコーダ１２により得られる
現在トラックアドレス情報Ｔ_Pは、減算回路１７に供給
される。

【００２４】上記減算回路１７には、図示しないシステ
ムコントローラにより制御される目標トラックアドレス
情報発生回路１８から上記光学ヘッド２が走査すべき記
録トラックを示す目標トラックアドレス情報Ｔ_Oが供給
されるようになっている。そして、この減算回路１７
は、上記アドレスデコーダ１２により得られる現在トラ
ックアドレス情報Ｔ_Pを上記目標トラックアドレス情報
Ｔ_Oから減算することにより、そのトラック差に対応し
た信号レベルのトラック差信号を形成する。

【００２５】そして、上記減算回路１７により得られた
トラック差信号は、上記切換制御回路１４とオフセット
発生回路１９とオフセット加算回路２０に供給される。

【００２６】上記切換制御回路１４は、上記減算回路１
７により得られたトラック差信号と、上記１／４オフト
ラック信号発生回路１１により得られた１／４オフトラ
ック信号と、上記トラッキングエラー信号発生回路１０
により得られたトラッキングエラー信号ＴＥに基づい
て、上記オフセット発生回路１９と上記信号切換回路１
５を制御するものである。すなわち、この切換制御回路
１４は、上記各信号に基づいて上記光学ヘッド２が走査
すべき目標トラックに対して−（１／２〜１／４）トラ
ックピッチの範囲及び＋（１／４〜１／２）トラックピ
ッチの範囲に対応する期間Ｔ_-1，Ｔ₊₁を検出するととも
に、上記目標トラックに対して±１／４トラックピッチ
の範囲に対応する目標トラック期間Ｔ₀を検出して、上
記オフセット発生回路１９と上記信号切換回路１５を次
のように制御する。

【００２７】すなわち、上記切換制御回路１４は、上記
オフセット発生回路１９を制御して、上記−（１／２〜
１／４）トラックピッチの範囲に対応する期間Ｔ_-1には
＋Ｋなるオフセットレベルのオフセット信号を発生さ
せ、上記＋（１／４〜１／２）トラックピッチの範囲に
対応する期間Ｔ₊₁には−Ｋなるオフセットレベルのオフ
セット信号を発生させ、その他の期間にはオフセットレ
ベルが零のオフセット信号を発生させる。上記オフセッ
ト発生回路１９により発生されるオフセット信号は、上
記オフセット加算回路２０に供給されて、上記減算回路
１７により得られたトラック差信号と加算される。そし
て、このオフセット加算回路２０の加算出力信号は、上
記加算回路１６に供給される。

【００２８】また、上記切換制御回路１４は、上記目標
トラックに対して±１／４トラックピッチの範囲に対応
する目標トラック期間Ｔ₀には上記トラッキングエラー
信号発生回路１０により得られたトラッキングエラー信
号ＴＥを上記加算回路１６に供給し、上記目標トラック
期間Ｔ₀以外はトラッキングエラーが零の信号上記上記
加算回路１６に供給するように上記信号切換回路１５を
制御する。

【００２９】そして、上記加算回路１６は、上記信号切
換回路１５を介して供給されるトラッキングエラー信号
ＴＥを上記オフセット加算回路２０の加算出力信号に加
算する。この加算回路１６により得られる加算出力信号
は、上記光学ヘッド２の２軸デバイスのトラッキングア
クチュエータを駆動する駆動回路２１にトラッキング制
御信号として供給される。

【００３０】ここで、上記加算回路１６により得られる
加算出力信号は、図３に示すように、上記目標トラック
に対して±１／４トラックピッチの範囲では上記トラッ
キングエラー信号発生回路１０により得られるトラッキ
ングエラー信号ＴＥを使用し、−（１／２〜１／４）ト
ラックピッチの範囲及び＋（１／４〜１／２）トラック
ピッチの範囲では上記オフセット発生回路１９により発
生されるオフセット信号を使用し、さらに、±１／２ト
ラックピッチ以上の範囲では上記減算回路１７により得
られるトラック差信号を使用することにより、±１／４
トラックピッチの範囲以上に拡大されたトラッキングエ
ラーを示すものとなる。従って、上記加算回路１６によ
り得られる加算出力信号をトラッキング制御信号として
用いることにより、ロックレンジが広く、安定したトラ
ッキング制御を行うことができる。しかも、この実施例
のトラッキング制御装置では、上記アドレスデコーダ１
２においてセクタアドレスデコーダにより現在トラック
アドレス情報Ｔ_Pの上位１１ビットを得るとともに、グ
レコードデコーダにより上記現在トラックアドレス情報
Ｔ_Pの下位４ビットを生成するようにして、この現在ト
ラックアドレス情報Ｔ_Pと目標トラックアドレス情報Ｔ
_Oとの差を示すトラック差信号を得ているので、上記加
算回路１６により得られる加算出力信号すなわちトラッ
キング制御信号は、全トラックに亘るトラッキングエラ
ーを示すことができ、目標トラックに対するゼロクロス
点ｚが１個だけしか存在せず、外乱によるトラックジャ
ンプが発生した場合に、目標トラックに確実に復帰する
ことができる。

【００３１】なお、上記アドレスデコーダ１２において
グレコードデコーダにより得られる１６トラック周期に
グレコード情報すなわち４ビットのトラックアドレス情
報だけを上記現在トラックアドレス情報Ｔ_Pとして使用
するようにしても、上記グレコード情報の繰り返し周期
の範囲ないで拡大したトラッキング制御信号を得ること
ができ、この拡大したトラッキング制御信号のロックレ
ンジの範囲内であれば外乱によるトラックジャンプが発
生しても、目標トラックに確実に復帰することができ
る。

【００３２】

【発明の効果】本発明に係る光学ヘッドのトラッキング
制御装置では、光ディスクの情報記録面部に形成された
周回パターン状の記録トラックを1 トラック単位で示す
グレーコード情報が各記録トラックに予め記録された光
ディスクの上記情報記録面部を光学ヘッドにより光学的
に走査し、上記光学ヘッドにより上記光ディスクから再
生される再生出力から、現在トラックアドレス情報検出
手段により該光学ヘッドが現在走査している記録トラッ
クを示す現在トラックアドレス情報を上記グレーコード
情報に基づいて検出し、この現在トラックアドレス情報
と上記光学ヘッドが走査すべき記録トラックを示す目標
トラックアドレス情報とのトラック差に応じた信号レベ
ルのトラック差信号をトラック差信号生成手段により生
成することができる。また、上記光学ヘッドにより上記
光ディスクから再生される再生出力から、１トラック毎
のトラッキングエラーに対応した信号レベルを有するト
ラッキングエラー信号をトラッキングエラー信号生成手
段により生成するとともに、このトラッキングエラー信
号に対して１／４トラックピッチに相当する位相差を有
する１／４オフトラック信号を１／４オフトラック信号
生成手段により生成し、上記トラック差信号とトラッキ
ングエラー信号と１／４オフトラック信号とから、目標
トラックに対する±１／４トラックピッチに対応する目
標トラック期間を目標トラック期間検出手段により検出
し、この目標トラック期間のトラッキングエラー信号を
加算手段により上記トラック差信号に加算する。そし
て、上記光学ヘッドの走査位置を上記光ディスクの半径
方向に変位させる変位手段を上記加算手段による加算出
力信号に応じて駆動手段により駆動することができき
る。上記加算手段により得られる加算出力信号は、上記
グレーコード情報の繰り返しの範囲内で拡大したトラッ
キングエラーを示すトラッキング制御信号となるので、
この拡大したトラッキング制御信号のロックレンジの範
囲内であれば外乱によるトラックジャンプが発生して
も、目標トラックに確実に復帰することができる。

【００３３】従って、本発明によれば、ロックレンジを
広げ、外乱によるトラックジャンプが発生した場合に、
目標トラックに確実に復帰することができ、安定したト
ラッキング制御が可能な光学ヘッドのトラッキング制御
装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る光学ヘッドのトラッキング制御装
置の構成を示すブロック図である。

【図２】上記トラッキング制御装置に用いるサンプルサ
ーボフォーマットの光ディスクにおける制御情報記録領
域のプリフォーマット内容を示す図である。

【図３】上記トラッキング制御装置の動作説明に供する
各種信号波形を示す波形図である。

【図４】サンプルサーボフォーマットの光ディスクの記
録フォーマットを示す図である。

【図５】上記サンプルサーボフォーマットの制御情報記
録領域の再生出力を示す図である。

【図６】上記サンプルサーボフォーマットの制御情報記
録領域の再生出力に基づいて生成されるトラッキングエ
ラー信号の波形図である。

【符号の説明】

１・・・光ディスク２・・・光学ヘッド６・・・クロック信号再生回路７・・・データ抽出回路１０・・・トラッキングエラー信号発生回路１１・・・１／４オフトラック信号発生回路１２・・・アドレスデコーダ１４・・・切換制御回路１５・・・信号切換回路１６・・・加算回路１７・・・減算回路１８・・・目標トラッキングアドレス情報発生回路２１・・・駆動回路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光ディスクの情報記録面部に形成された
周回パターン状の記録トラックを1 トラック単位で示す
グレーコード情報が各記録トラックに予め記録された光
ディスクの上記情報記録面部を光学的に走査する光学ヘ
ッドと、上記光学ヘッドによる上記情報記録面部の走査位置を上
記光ディスクの半径方向に変位させる変位手段と、上記光学ヘッドにより上記光ディスクから再生される再
生出力から、該光学ヘッドが現在走査している記録トラ
ックを示す現在トラックアドレス情報を上記グレーコー
ド情報に基づいて検出する現在トラックアドレス情報検
出手段と、上記光学ヘッドが走査すべき記録トラックを示す目標ト
ラックアドレス情報と上記現在トラックアドレス情報検
出手段により検出された現在トラックアドレス情報との
差を検出し、トラック差に応じた信号レベルのトラック
差信号を生成するトラック差信号生成手段と、上記光学ヘッドにより上記光ディスクから再生される再
生出力から、１トラック毎のトラッキングエラーに対応
した信号レベルを有するトラッキングエラー信号を生成
するトラッキングエラー信号生成手段と、上記トラッキングエラー信号生成手段により生成される
トラッキングエラー信号に対して１／４トラックピッチ
に相当する位相差を有する１／４オフトラック信号を生
成する１／４オフトラック信号生成手段と、上記トラック差信号とトラッキングエラー信号と１／４
オフトラック信号とから、目標トラックに対する±１／
４トラックピッチに対応する目標トラック期間を検出す
る目標トラック期間検出手段と、上記目標トラック期間検出手段による検出出力信号に基
づいて、上記目標トラック期間の上記トラッキングエラ
ー信号を上記トラック差信号に加算する加算手段と、上記加算手段による加算出力信号に応じて上記変位手段
を駆動する駆動手段とを備えてなる光学ヘッドのトラッ
キング制御装置。