JPH05180543A - 冷媒回収装置 - Google Patents

冷媒回収装置

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JPH05180543A
JPH05180543A JP4157913A JP15791392A JPH05180543A JP H05180543 A JPH05180543 A JP H05180543A JP 4157913 A JP4157913 A JP 4157913A JP 15791392 A JP15791392 A JP 15791392A JP H05180543 A JPH05180543 A JP H05180543A
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compressor
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pressure
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Lowell E Paige
イー.ペイジ ロウエル
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B45/00Arrangements for charging or discharging refrigerant
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2345/00Details for charging or discharging refrigerants; Service stations therefor
    • F25B2345/002Collecting refrigerant from a cycle

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮機の動作状態を悪くすることなく冷凍シ
ステムから高い割合で冷媒を回収する。 【構成】 圧縮機44は吸入口42と吐出口48とを備
え、流入する冷媒を圧縮する。凝縮機60は気冷媒を凝
集して液冷媒とする。冷媒貯蔵シリンダ86は冷媒を貯
蔵する。制御手段108は電気的に作動可能な電磁弁S
V1乃至SV6を制御して動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍システムにおける
圧縮冷媒の回収及び浄化に関し、特に、システム内の冷
媒を極めて高い割合で回収するための冷媒回収装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な機械的冷凍システムは極め
て多くの用途に使用されている。これらの用途には、家
庭用冷蔵庫、業務用冷蔵庫、空調装置、除湿器、冷凍・
冷却による食品製造工程などの他、多数の用途が含まれ
る。機械的冷凍システムの主な構造はどれも類似してお
り、このような構造については周知のものである。すな
わち、閉ループの液体回路に冷媒を通している。一般
に、このような冷凍システムの冷媒として、ハロゲン炭
素化合物や共沸混合物(アゼオトロープ)を使用してい
る。これらの冷媒の代表的なものとしては、R12,R
22,R500及びR502などが挙げられる。
【0003】機械的冷凍システムは上述したような冷媒
に大きく影響されるため、システムは定期的にサービス
(保全や修復)を行う必要がある。このようなサービス
にはシステムの構成要素の取外しや交換、修繕なども含
まれる。システムの通常動作時においても、冷媒は冷凍
回路内の異物や過度の水滴などによって汚れていく。水
分が多すぎると、膨張弁や毛管における霜の発生、金属
すなわち銅めっき部分の腐食、さらに密閉形圧縮機内の
断熱材の化学的な損傷などを生じる場合がある。また、
冷媒の過熱につながるモータの焼切れが原因で酸が発生
する場合もある。冷媒を過熱する局部的なホットスポッ
トの原因となる摩擦発生チップと同様、このような焼切
れは本来は一過性で局部的なものである。問題となる主
な酸は塩酸であるが、油や断熱材、ワニス、ガスケッ
ト、接着剤などの分解産物として他の酸や不純物も生成
される。このような不純物によって冷凍システムの構成
要素が破損したり、システムの動作効率を高めるために
冷媒を交換したほうがよい場合などもある。
【0004】冷凍システムのサービスの際には、機器装
置に対してサービスや修繕を行う前に冷媒を外に排出し
ている。さらに真空ポンプで回路の排気を行い、内部に
残っている冷媒を外に排出してから新しい冷媒を装填さ
せる。しかしながら現在では、特にフルオロカーボンの
放出は大気中のオゾンの破壊につながるなどの環境への
影響を考慮して、このような方法は次第に使用されなく
なっている。オゾン層の破壊による自然環境及び人体へ
の悪影響が考えられるためである。さらに、サービスに
必要な費用という面からみると冷媒の費用は重要な要素
であり、回収や浄化、再利用が可能である冷媒の廃棄処
理は今後は受入れられなくなる。
【0005】フルオロカーボンの大気中への放出を防止
するために、冷凍システムから冷媒を回収することを目
的としたいくつかの装置が開発されている。これらの装
置には、回収した冷媒を処理するための手段を備えて冷
媒の再利用を行っているものが多い。このような装置の
一例として、以下のような米国特許に記載されているよ
うなものを挙げることができる。ローワ他(Lower
et al)による米国特許第4,441,330号
「冷媒回収及び再装填システム」、ゴッダード(God
dard)による第4,476,688号「冷媒回収及
び浄化システム」、スデリ(Scuderi)による第
4,766,733号「冷媒の再生及び装填ユニッ
ト」、マンツ他(Manz et al)による第4,
809,520号「冷媒回収及び浄化システム」、ルニ
ス(Lounis)による第4,862,699号「潤
滑剤からの冷媒分離、再生、浄化方法及び装置」、マリ
ット(Marritt)による第4,903,499号
「冷媒回収システム」、ハンコック他(Hancock
et al)による第4,942,741号「冷媒回
収装置」などである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなシステムの
多くは、動作状態にある時に回収用圧縮機を使用してサ
ービスをすべきユニットから冷媒を抜き取っている。サ
ービスすべきユニットの圧力が減少すると、圧縮機の吸
入側は急激に減圧するが吐出側の圧力は一定に保たれる
ため、回収用圧縮機の両側での圧力差は大きくなる。圧
縮機における圧力差が大きいと、圧縮機内部の温度が必
要以上に上昇し、これに伴って圧縮機軸受面の応力も増
して圧縮機の内部にある構成要素を破損する原因とな
る。したがって、回収用圧縮機の両側における圧力差す
なわち圧力比を制限する必要が生じるが、このように圧
力比を制限することによって、サービスすべきユニット
内に装填可能な冷媒量も限られてしまう。
【0007】2つの動作モードで交互に動作する冷媒回
収システムも開発されている。第1モードすなわち回収
モードでは、冷媒を抜き取って貯蔵シリンダへ送出する
回収用圧縮機を使用して冷媒を回収する。第2モードす
なわち冷却モードでは、回収して貯蔵シリンダ内にある
冷媒の温度及び圧力を低下させ、次の回収サイクルにお
ける冷媒の回収をしやすくしている。冷却モードでの動
作開始時に貯蔵シリンダ内の初期状態における温度が高
い場合もあるが、このような高い温度のために圧縮機の
吐出圧力が必要以上に高くなる可能性もある。
【0008】本発明の目的は、サービスの対象となる冷
凍システムから極めて高い割合で冷媒を排出することに
ある。
【0009】本発明の他の目的は、回収システムの圧縮
機の動作状態を悪くせずに、サービスの対象となる冷凍
システムから相当量の冷媒を回収することにある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、2つのモード
すなわち第1のモードは冷媒を回収し、第2のモードで
は回収システムにおいて回収した冷媒の温度及び圧力を
下げて次の回収サイクルにおける冷媒の回収を容易にす
るよう動作する冷媒回収システムの動作を改良すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明による冷媒回収装置は、圧縮可能な冷媒
を冷凍システムから回収し、回収した冷媒を冷媒貯蔵手
段へ送る。また、回収方法としては、サービス対象とな
る冷凍システムから冷媒を抜き出すステップと、排出し
た冷媒を圧縮機において圧縮し、高圧の気冷媒とするス
テップとを含む。高圧の気冷媒は凝縮機に送られ、凝縮
機において凝縮されて液冷媒のかたちとなる。液冷媒は
凝縮機から冷媒貯蔵手段へ送られる。さらに、予め定め
られた事象が発生すると、サービス対象となる冷凍シス
テムからの冷媒の排出を停止するステップも含む。
【0012】この点において、システムは貯蔵してある
冷媒を貯蔵手段から排出しはじめる。貯蔵手段から排出
された冷媒は、冷凍システムから排出された冷媒を圧縮
するために使用される上述のものと同一の圧縮機におい
て圧縮される。冷媒はさらに凝縮されて液冷媒となり、
直接貯蔵手段に戻されて貯蔵手段及び内部に貯蔵されて
いる冷媒を予冷する。この予冷サイクルは予め定められ
た時間だけ実行される。この予め定められた時間の経過
後は、貯蔵手段から排出されて凝縮された冷媒は、貯蔵
手段に戻される前に膨張手段へ送られて貯蔵手段を冷却
する。
【0013】
【実施例】冷凍システム内の冷媒を回収して浄化するた
めの装置を図1に符号10で示す。冷媒を排出すべき冷
凍システムを参照符号12で示すが、これは実質的にど
んな冷凍システムであってもよい。
【0014】図において示すように、回収浄化システム
10とサービスの対象となる冷凍システム12との間す
なわちコック部分には、標準ゲージとサービスマニフォ
ルド14とが備えられている。マニフォルド14は、シ
ステム12の低圧側に連結されたライン16と高圧側に
連結されたライン18とを用いて、サービスの対象とな
る冷凍システムに標準的な方法で連結されている。高圧
冷媒ライン20は、サービスマニフォルドのサービス連
結部22と、ライン20を回収システム10に結合させ
るための適当な結合器(図示せず)との間で相互に連結
されている。
【0015】回収システム10は2つのセクションを有
しており、図1において示すように回収システムの構成
要素及び制御部は、破線24で概略的に示す自蔵式コン
パクトハウジング(図示せず)内に収容されている。シ
ステムの冷媒貯蔵セクションは、破線26で示す部分に
収容されている。以下、これらの各セクションの詳細部
分や相互の連結関係、相互作用などについて詳細に説明
する。
【0016】相互連結ライン20を介して流動する冷媒
は、電気的に作動可能な電磁弁SV3に流入する。この
電磁弁は、開いているときに冷媒を選択的に通過させ、
電気的に作動されて閉じている時には冷媒の流れを妨げ
る。システムに備えられた他の電気的に作動可能な電磁
弁は、従来のものと同様に動作する。さらに、冷媒は電
磁弁SV3から通路28及び逆止弁98を介して、第2
の電気的に作動可能な電磁弁SV2へ流入する。冷媒
は、電磁弁SV2から適当な通路30を介して、ドレン
弁34を有する組み合わせアキュムレータ/オイルトラ
ップ32の入り口に流入する。冷媒ガスは通路36を介
してオイルトラップから排出され、酸浄化フィルタ・ド
ライヤ38へ送られる。酸浄化フィルタ・ドライヤで
は、通路40を介して圧縮機44の吸入通路42に冷媒
ガスを送る前に、酸や水分、異物粒子のような不純物を
除去する。通路42はサクションラインアキュムレータ
46を備えており、圧縮機の吸入通路42を液媒が通過
しないようにしている。圧縮機44は、多くの圧縮機製
造企業から容易に入手することができる回転式のもので
あることが好ましい。しかしながら、往復圧縮機、スク
ロール型圧縮機またはスクリュー型圧縮機のいずれかで
あってもよい。
【0017】圧縮機の吐出部48から出た気冷媒は、通
路50を介して周知のフロート動作オイルセパレータ5
2に流入する。オイルセパレータでは、回収システムの
圧縮機44からの気冷媒から油分を分離し、フロート制
御戻りライン54を介して、圧縮機の吸入通路42とつ
ながっている通路40へ送られる。オイルセパレータ5
2の出口から出た気冷媒は、通路56を介して、熱交換
器/凝縮機コイル60の入り口へ送られる。電気的に作
動される凝縮機ファン62はコイル60に接続されてお
り、システムの動作について説明する際に後述するよう
に、外気を直接コイルに送り込む。
【0018】凝縮機コイル60の出口64から出た冷媒
は、適当な通路66を介してT型継手68に流れ込む。
T接点68からの一方の通路70は、電気的に作動可能
な電磁弁SV4に通じており、T接点68からのもう一
方の通路72は適当な冷媒膨張装置74に通じている。
本実施例では冷媒膨張装置74として毛管を使用してい
る。さらに、毛管74の上流側にある冷媒ライン72に
はストレーナ76を備え、毛管を遮断する可能性のある
粒子を除去する。膨張装置には一般に入手可能な他の周
知の冷媒膨張装置を用いることができるのは言うまでも
ない。膨張装置74を挟んだ通路72と、電磁弁SV4
を挟んだ通路70とは、各々の下流側にある第2のT接
点78において再び合流する。電磁弁SV4の流れと膨
張装置74の流れとは並列関係にある。したがって、電
磁弁SV4が開いている時には、膨張装置の抵抗が大き
いために、冷媒はほとんど何の制約も受けずに電磁弁を
通過する。一方、電磁弁SV4が閉じている時には、冷
媒は膨張装置に備えられた高抵抗の通路を通過する。電
磁弁SV4と毛管74との機能を組み合わせる装置とし
ては電気的に作動可能な膨張弁のような組み合わせ装置
が知られているが、上述したように、所望の機能は最低
限の費用で得られるのである。
【0019】第2のT接点78は通路80を介して適当
な結合器(図示せず)に連結されている。この結合器
は、可撓性の冷媒ライン82を介して、破線部分24に
よって示されるようなシステムと、再装填可能な冷媒貯
蔵シリンダ86の液体吸込口84とを結合するためのも
のである。シリンダ86は周知の構成を有し、蒸気吐出
し口に取り付けられた第2の吸込口88を有している。
さらに、貯蔵シリンダ86は非凝結パージ口90及び液
位計92を備えている。液位計は、例えば、イモデラヴ
ァル社のジェムセンサー部(Imo Delaval
Inc.,Gems Sensors Divisio
n)から入手可能な小型連続液位センサなどを有してい
る。このような液位計は、貯蔵シリンダ86に入れられ
た冷媒の液面を示す電気信号を供給することができるも
のである。
【0020】冷媒ライン94は、シリンダ86の蒸気吐
出し口88とT接点96とをつないでいる。T接点96
は、電磁弁SV3と電磁弁SV2との間に延在している
通路28の途中にある。ライン94は、電気的に作動可
能な他の電磁弁SV1を備えている。さらに、通路28
のT接点96よりも下流側には逆止弁98が備えられて
いる。この逆止弁は、電磁弁SV3からSV2方向への
流れは通すが、SV2からSV3方向への流れは通さな
いように構成されている。
【0021】さらに図1を参照すると、システムには、
圧縮機44と並列に流体の通路を構成する冷媒ガス不純
物検出回路100が備えられている。不純物検出回路1
00は、オイルセパレータ52から凝縮機の入口58ま
で延在している通路56との間で流体の移動が可能な入
口通路102に連結されている。入口通路102は、電
気的に作動可能な電磁弁SV6を有している。この電磁
弁は入口通路に沿って備えられており、サンプリングチ
ューブホルダ104の入口に通じている。サンプリング
チューブホルダ104の出口は、通路106を介して通
路40に連結されている。この通路40は、圧縮機の吸
入通路42とつながっている。通路106は電気的に制
御される電磁弁SV5を備えている。
【0022】電磁弁SV5及びSV6が閉じている時に
は、サンプリングチューブホルダ104はシステムから
分離された状態にあり、内部に備えられたサンプリング
チューブを簡単に交換することができる。このようなサ
ンプリングチューブホルダとして、米国特許第4,38
9,372号「ガス検出管用携帯ホルダアセンブリ」に
記載されているようなものを用いてもよい。さらに、冷
媒不純物試験システムは、本願譲受人と同一の譲受人が
所有する米国特許第4,923,806号「閉システム
における冷媒試験方法及び冷媒試験装置」に記載されて
いるようなものであることが好ましい。上述した特許に
ついても、ここでは参考に用いる程度にとどめておく。
【0023】冷媒回収システム10におけるすべての構
成要素の自動制御は、電子制御装置108によって実行
する。この制御装置は、メモリ記憶容量のあるマイクロ
プロセッサで形成され、マイクロプログラムによって電
磁弁SV1乃至SV6や圧縮機モータ、凝縮機ファンモ
ータなどの動作を制御する。制御装置108への入力
は、測定されたパラメータや検出されたパラメータな
ど、多くのシステム制御パラメータを含んでいる。本実
施例において、これらの制御パラメータには貯蔵シリン
ダの温度Tstorも含まれている。貯蔵シリンダは、
貯蔵シリンダ86内の冷媒温度を示す信号を正確に供給
することができる温度トランスデューサを備えている。
Tambで示す外気温は、凝縮機コイルまたは凝縮機フ
ァン62に対して入口側に備えられた温度トランスデュ
ーサによって測定できる。圧縮機の吐出ライン50を通
過する冷媒の温度は、圧縮機の吐出ライン50に備えら
れた温度トランスデューサ110によって測定される。
【0024】制御スキームにおいて極めて重要であるこ
とは、P2で示す圧縮機の吸入圧力及びP3で示す圧縮
機の吐出圧力である。図1において示すように、流体は
P2で示す圧力トランスデューサと圧縮機への吸入通路
40との間で移動可能であるが、もう一方の圧力トラン
スデューサP3は凝縮機に通じる圧縮冷媒ライン56と
の間で流体の移動が可能な関係にある。圧縮機44の両
側における圧力比はP3/P2となる。制御装置108
への入力には、液位計92からの信号も含まれる。
【0025】図4を参照すると、システムの各動作モー
ドについて、システムの電気的に作動可能な構成要素が
どんな状態にあるかが示されている。待機モードにおい
て、システムは起動され、すべての電気的に作動可能な
機械的システムは動作可能状態となる。サービスモード
では、電気的に作動可能な電磁弁SV1乃至SV4はす
べて開いているため、システム内の圧力は均衡が保たれ
た状態となっている。したがって、高圧冷媒のことを心
配せずにシステムのサービスを行うことができる。
【0026】以下、図2に示すフローチャートを参照し
て、回収モード、シリンダ予冷モード及びシリンダ冷却
モードについて詳細に説明する。回収モードは、システ
ム10と空調システム12とを結合させて冷媒を抜くた
めのモードである。図2を参照すると、回収サイクルが
選択されると、制御装置108は、圧縮機の吐出圧力P
3と圧縮機の吸入圧力P2とを比較するステップを最初
に実行する。圧力差(P3−P2)が30psiより大
きい場合は、制御装置108は、システム内の圧力の均
衡を保つために電磁弁SV1乃至SV4を開き、P3と
P2との圧力差が10psi以下になるとシステムは回
収モードでの動作に入る。また、最初のP3とP2との
比較結果が30psi以下であった場合には、システム
は直接回収モードに入る。このような比較を行う理由
は、圧力差が30psi以下である時には圧縮機は容易
に起動できるが、圧力差が30psiよりも大きい時に
は圧縮機の起動は困難であるので圧力差を小さくするよ
うに指示を出すためである。
【0027】回収モードの開始時には、制御装置108
は電磁弁SV2,SV3,SV4を開き、電磁弁SV1
は閉じたままとなる。電磁弁SV5及びSV6は、図4
において示されるように、マイクロプロセッサ(制御装
置)からの1つの出力によって同じように動作する。さ
らにこの2つ弁は、不純物試験処理を実行する時にのみ
開くものであり、システムの不純物試験モード以外のモ
ードを説明する際にはこれらの弁については説明しな
い。回収モードの開始時には、圧縮機44及び凝縮機フ
ァン62も作動する。
【0028】図1を参照して電磁弁SV3が開いている
回収モードにおけるシステムの動作についてみると、サ
ービス対象となるシステム12から流入する冷媒は、シ
ステム内の冷媒圧力及び圧縮機44の動作によって生じ
る吸入圧力によって、通路20、電磁弁SV3、逆止弁
98、電磁弁SV2及び通路30を介してアキュムレー
タ/オイルトラップ32へ送られる。アキュムレータ/
オイルトラップの内部では、サービス対象となるシステ
ムから抜き出された冷媒に含まれる油分を、システムか
ら抜いた液冷媒とともにトラップの底に送る。さらに、
アキュムレータ/オイルトラップ32からフィルタ/ド
ライヤ38を介して気冷媒を排出する。フィルタ/ドラ
イヤでは、気冷媒から水分や酸、粒子状物質などを除去
し、通路40及び吸入アキュムレータ46を介して気冷
媒を圧縮機44へ送る。
【0029】圧縮機44は、低圧の気冷媒を圧縮して高
圧の気冷媒に変える。この高圧気冷媒は通路50を介し
てオイルセパレータ52へ流入する。オイルセパレータ
52において高圧の気冷媒から分離された油分は、回収
圧縮機内の油分である。したがって、通路54を介して
圧縮機のサクションライン40へ油分を戻し、圧縮機の
潤滑性を維持する。オイルセパレータ52から送出され
る高圧の気冷媒は、通路56を介して凝縮機コイル60
へ流入する。凝縮機コイルでは高温の圧縮ガスを凝縮し
て液体にする。液体となった冷媒は、凝縮機コイル60
から通路66及びT接点68を通過して開いている電磁
弁SV4へ流入し、さらにリキッドライン80及び82
を通過して、液体流入口84から冷媒貯蔵シリンダ86
へ流入する。
【0030】冷媒の回収が行われている間、制御装置1
08は、圧力トランスデューサP3及びP2からの信号
を受信して圧力比P3/P2を算出し、さらに算出した
比率を予め定められた値と比較する。さらに、圧縮機の
吸入圧力P2のみについても読み取って、予め定められ
た回収終了吸入圧力と比較する。図2において示される
ように、予め定められた回収終了吸入圧力は4psia
である。P2がこの値よりも小さくなると回収モードは
終了し、制御装置108は、「TOTALTEST」と
して示される冷媒品質試験モードでの動作を開始する。
このサイクルについては他の動作モードに関する説明を
すべて終えてから後述する。TOTALTESTは、キ
ャリア社(Carrier Corporation)
の「冷媒中不純物用テスタ」に対する登録商標である。
【0031】予め定められた回収終了吸入圧力を4ps
iaとしたのは、回収システムが4psia以下の圧縮
機吸入圧力P2で動作しているときには、サービス対象
となるシステムにおける冷媒の98から99%は回収シ
ステムによって回収されているためである。通常、この
圧力は最初の回収モードサイクルの間に達成されるが、
ほかのモードでもこの圧力となる場合がある。一例とし
て、外気温が低い状態では、圧力比の限界値に達する前
に凝縮機コイル(外気によって冷やされる)の温度が低
くなり、P2が4psiaに達するために必要な程度に
P3が低くなって、P2は4psiaすなわち終了値ま
で下がる場合もある。
【0032】以下、圧縮機の圧力比について説明する。
図2において示されるように、本実施例では、圧力比が
16以上になると制御装置108に備えられたマイクロ
プロセッサは回収サイクル試験と呼ばれる処理を実行す
る。実行している回収サイクルが最初の回収サイクルで
あるか、または圧縮機の吸入圧力P2が10psia以
上である場合には、システムはシリンダ予冷モードでの
動作に移り、さらにシリンダ冷却モードで動作を行う。
実行している回収サイクルが2度目またはそれ以上の回
収サイクルであり、かつ圧縮機の吸入圧力P2が10p
siaよりも低い場合には、制御装置は冷媒の回収終了
とみなして冷媒不純物試験サイクル(Totaltes
t)を開始する。
【0033】後者の状態すなわち2度目以上の回収サイ
クルであり、かつ圧縮機の吸入圧力P2が10psia
よりも低い状態は、外気温が高い時にみられる。このよ
うな状態は、たとえば、外気温が華氏105度(摂氏約
40.6度)以上のときに空調システムからR22を回
収している場合などに生じる。このような状態のもとで
は、圧縮機の吸入圧力P2を10psiaよりも低い値
まで減少させようとすると、吸入圧力をわずかに減少さ
せるだけでも逆にかなりの長さの動作時間が必要となっ
てしまう。さらに、このような状態でシリンダ予冷モー
ド及びシリンダ冷却モードへ移ると、後述するように、
システムから抜くことができる冷媒の最大量はさほど増
加しない。したがって、回収モードの終了及び冷媒不純
物試験サイクルが指示されてしまう。
【0034】回収サイクル試験は、最初の回収サイクル
の時かまたは圧縮機の吸入圧力P2が10psia以上
である時に指示されると仮定すると、制御装置108は
シリンダ予冷モードで動作を開始する。
【0035】シリンダ予冷モードでは、図4において示
すように、電磁弁SV1、SV2及びSV4は通電され
ているため、開いた状態となっている。電磁弁SV3は
閉じており、圧縮機モータ及び凝縮機ファンモータには
通電されたままとなる。電磁弁SV3が閉じていると、
冷媒回収浄化システム10はサービス対象となる冷凍シ
ステムから分離された形となる。電磁弁SV1を開くこ
とによって、貯蔵シリンダ86の蒸気排出口88と通路
28との間に流体の流路が形成される。通路28は圧縮
機の低圧側と連結されている。電磁弁SV4によって、
凝縮機62と貯蔵シリンダとの間に流体の自由通路が形
成される。
【0036】回収モードの終了時、冷媒貯蔵シリンダ8
6には、高温高圧の液冷媒がある程度満たされている。
上述したような制御用電磁弁を備えることで、シリンダ
予冷モードにおいて、この高温高圧の液冷媒を圧縮機4
4で直接貯蔵シリンダから抜き出してこの冷媒を回路内
に自由に循環させることができる。このような自由な循
環によって、シリンダ冷却モードの開始前に、回路にお
いて回収した冷媒の温度や圧力をすみやかに低下させて
安定させる。
【0037】予冷モードの実行期間は、制御装置108
に備えられたタイミング回路(図示せず)によって制御
される。システム内の圧力と温度とを下げて安定させる
ために必要な時間は約30秒から3分程度である。本実
施例によるシステムでは、予冷サイクルは90秒であ
る。予冷サイクルに続き、制御装置はシリンダ冷却サイ
クルを開始する。
【0038】シリンダ冷却モードでは、図4において示
すように、電磁弁SV1及びSV2が通電されて開いた
状態となっている。電磁弁SV3及びSV4は閉じてお
り、圧縮機モータ及び凝縮機ファンモータには通電され
たままとなっている。シリンダ冷却モードでの動作は、
基本的にはシステムを閉サイクル冷媒システムとするも
のであり、冷媒貯蔵シリンダ86は流体が存在するエバ
ポレータとして機能する。電磁弁SV3を閉じることに
より、冷媒回収浄化システム10は、サービス対象とな
る冷凍システム12とは分離された状態となる。電磁弁
SV1を開くことで貯蔵シリンダ86の蒸気排出口88
と通路28との間に流体の流路が形成される。通路28
は圧縮機の低圧側と連結されている。電磁弁SV4を閉
じることによって、凝縮機60から冷媒膨張装置74ま
での間に冷媒の通路が形成される。
【0039】上述したような制御用電磁弁を備えること
で、シリンダ冷却モードでの動作において、圧縮機44
は低圧気冷媒を圧縮して高圧の気冷媒に変える。この高
圧気冷媒は通路50を介してオイルセパレータ52へ流
入する。オイルセパレータ52において高圧の気冷媒か
ら分離された油分は、回収圧縮機内の油分である。した
がって、通路54を介して圧縮機のサクションライン4
0へ油分を戻し、圧縮機の潤滑性を維持する。オイルセ
パレータ52から送出される高圧の気冷媒は、通路56
を介して凝縮機コイル60へ流入する。凝縮機コイルで
は高温の圧縮ガスを凝縮して液体にする。液体となった
冷媒は、凝縮機コイル60から通路66及びT接点68
を通過してストレーナ76へ流入し、さらに通路72を
通過して冷媒膨張装置74へ流入する。このようにして
凝縮された冷媒は、高圧で冷媒膨張装置74へ流入し、
減圧後に最低限一部は蒸気となる。液−気混合冷媒は通
路78及び82を介して冷媒貯蔵シリンダ86に流入す
る。この冷媒貯蔵シリンダにおいて、液−気混合冷媒は
気化してシリンダ86内の冷媒から熱を吸収する。これ
を利用して冷媒を冷却しているのである。
【0040】低圧の冷媒蒸気は、貯蔵シリンダ86から
蒸気出口88を介して通路94に送られ、さらに電磁弁
SV1からT接点96へと流入する。このT接点から、
冷媒蒸気は逆止弁98、電磁弁SV2、オイルセパレー
タ/アキュムレータ32、フィルタ/ドライヤ38と通
過して通路40から圧縮機44に戻る。このようにして
冷凍回路が完了する。
【0041】シリンダ冷却モードでの動作状態におい
て、閉じた冷凍回路内を冷媒が循環している間は、温度
トランスデューサTstorによって測定されたシリン
ダ温度は下がり続ける。このとき、冷媒は冷媒浄化要素
すなわちオイルセパレータ32及びフィルタ/ドライヤ
38を通過する。このようにして、複数回に渡って冷媒
を浄化する。
【0042】図2を参照すると、シリンダ冷却モードで
の動作は、以下の3つの状態のうちいずれか1つが生じ
た時に終了する。(1)Tstorによって測定された
シリンダ温度が外気温Tambよりも華氏70度(摂氏
約21.1度)低くなった場合、(2)シリンダ冷却モ
ードでの動作が15分間継続した場合、(3)シリンダ
温度Tstorが華氏0度(摂氏約−17.7度)以下
となった場合である。上述の3つの状態のうち、どの状
態が発生してもシリンダ冷却モードでの動作は終了する
が、結果はいずれの場合も同じである。すなわち、シリ
ンダ86に貯蔵されている冷媒の温度(Tstor)が
外気温よりもかなり低くなっているのである。したがっ
て、シリンダ内の圧力は、温度が低い状態に対応して実
質的にシステム内で最も低くなる。
【0043】シリンダ冷却モードを終了させるいずれか
の事象が発生すると、制御装置108はシステムを2度
目の回収モードでの動作状態に移す。2度目の回収モー
ドにおいて、電磁弁、圧縮機及び凝縮機モータは、最初
の回収モードについて上述したものと同様、通電状態と
なる。しかしながら、回収用圧縮機の圧力差を大きくし
ない限りは、冷媒貯蔵シリンダの温度Tstorが低い
ために冷媒をサービス対象となる部分から抜き取るシス
テムの抜取力は極めて増加する。
【0044】図1を参照することで、このような現象を
理解することができる。サービス対象となるシステムか
ら排出した冷媒を圧縮機44から吐出し、通路56を介
して凝縮機60に送る点における回収サイクルを取り出
して説明する。この点において、圧縮機吐出口48から
貯蔵シリンダ86までのシステム内の圧力は、貯蔵シリ
ンダ86内の温度及び圧力の状態によって示すことがで
きる。この結果、回収した冷媒は超高温蒸気として凝縮
機コイル、電磁弁SV4、通路80及び通路82を通過
して貯蔵シリンダ86に流入するため、この蒸気冷媒を
凝縮して液体にする貯蔵シリンダは、効率よく凝縮機と
して作用する。
【0045】2度目またはそれ以降の回収モード(すな
わちシリンダ冷却モードに続く回収モードすべて)にお
いて生じる圧縮機圧力P3は極めて低いため、回収用圧
縮機44は、回収用圧縮機の両側での圧力比を許容値に
維持しながらサービス対象となるシステム12を上述し
たような圧力よりも低下させる。2度目の回収モードに
おいて、圧力比P3/P2は予め定められた値(一例と
して16とする)を越え、図2に示すフローチャートに
概略的に示すように、他のシステム状態に応じて、シリ
ンダ予冷モード及びシリンダ冷却モードでの動作をさら
に行うか、または動作を終了するかのいずれかとなる。
【0046】図2を参照すると、制御装置108が冷媒
不純物試験(Totaltest)モードでの動作状態
となるまで、システムは上述したような動作を行う。回
収サイクルを開始する前に、オペレータはサンプリング
チューブホルダ104にサンプリングチューブがセット
されていることを確認するとよい。TOTALTEST
モードでの動作が開始されると、電磁弁SV1,SV
2,SV4及びSV5/SV6はすべて通電されて開い
た状態となる。電磁弁SV3は通電されず、閉じたまま
である。回収システムにおける流量制御弁は、電磁弁S
V4が開いた状態で冷媒は膨張装置74を通らないこと
を除いて、シリンダ冷却モードを説明する際に上述した
ものと同様である。このように回路内で冷媒は流動し、
さらに電磁弁SV5とSV6とが開いているため、シス
テムの高圧側と低圧側での圧力差によって、冷媒は通路
102から電磁弁SV6、サンプリングチューブ104
(及びこの中に含まれる管)、電磁弁SV5、通路10
6の順に通過し、これによって試験すべき冷媒を圧縮機
44の吸入側に戻す。
【0047】通路102またはサンプリングチューブホ
ルダ104には適当なオリフィスを備えておく。これ
は、そこを通過する冷媒の質について信頼できる試験を
実行するために、所望の圧力降下を得てサンプリングチ
ューブホルダ10に保持されている試験チューブを通過
する冷媒の流れの速度が、TOTALTEST実行時間
内に試験チューブが適当な流量の冷媒を受けとることが
できるような速度となるようにするためにである。図2
を参照すると、冷媒品質試験の実行時間はX分として示
す。一般に市販されているTOTALTESTの通常の
実行時間は約10分であり、制御装置をプログラムして
この時間のあいだで試験を実行するか、または異なる冷
媒については異なる時間で試験を実行するなどの制御を
行う。しかしながら、試験すべき冷媒に多量の酸が含ま
れていて試験チューブ内の指示器の色がプログラムの実
行時間以内に終了した場合は、品質試験をもっと早く終
了してもよい。このような場合、冷媒品質試験を終了
し、二次的な冷媒浄化サイクルを開始する。
【0048】二次的な冷媒浄化サイクルは、リサイクル
モードとして示す。さらに、図3においてシステムの動
作ロジックについてのフローチャートを示す。図4を参
照すると、電気的に作動される構成要素は、リサイクル
モードではシリンダ予冷モードの場合と同一である。こ
のモードの機能は、オイルトラップ32及びフィルタ/
ドライヤ38内に冷媒を複数回に渡って通過させ、この
冷媒をさらに浄化することにある。
【0049】図3を参照すると、リサイクルモードにお
いてシステムを起動する時間は、複数分Xとしてオペレ
ータによって決定される。Xは冷媒の型及び品質、さら
に外気の温度などの関数として可変である。冷媒の型に
ついては周知であり、外気温度も測定可能である。さら
に冷媒に品質は、冷媒品質試験サイクルにおいて使用し
た試験チューブを評価することでオペレータが決定す
る。図3を参照すると、選択したリサイクル時間が終了
すると、システムは、オペレータによって以下のように
選択されていれば、別の冷媒品質試験を実行する。さら
に、この試験の結果によっては、上述した処理に続いて
さらにリサイクル期間を設けてもよい。
【0050】上述したようなシステムの目的及び制御ス
キームは、外気温度やシステムがどんな状態にあっても
サービス対象となるシステムからできるだけ多くの冷媒
を除去し、回収システムの圧縮機の動作状態を悪くしな
いように常にシステムの制御パラメータを監視すること
にある。上述したように、システムの制御パラメータ
は、圧縮機44の両側における圧力比P3/P2であ
る。上述した例では、圧縮機に悪影響が及ばない圧力比
P3/P2の値は16であった。圧縮機が異なればこの
パラメータ値も異なることは言うまでもない。
【0051】このシステムの制御における最終的な目標
は、圧縮機の動作を予め定められた制限値内に制限し、
圧縮機の寿命を伸ばして信頼性を高めることにある。従
来技術において上述したように、内部圧縮機温度は、圧
縮機関係の専門家によって動作中に内部圧縮機が破損し
ないように制御する要素であるとみなされている。圧力
比は、内部圧縮機の温度に関係する極めて信頼性の高い
効果的な制御パラメータであるとされている。したがっ
て、上述した好ましい実施例においても好ましい制御パ
ラメータとして選択している。圧力差(すなわちP3−
P2)も、システム制御するために効果的に使用するこ
とができる。
【0052】しかしながら、圧縮機の吐出ライン50に
備えられた温度トランスデューサ110によって測定さ
れる圧縮機の吐出温度や、圧縮機の吸入圧力P2などの
他のシステム制御パラメータを用いて、システムの動作
を制御し、圧縮機に害が及ぶことのない状態でのみシス
テムが動作するように制限することも可能である。
【0053】温度についてみると、一般には、潤滑油が
分解する内部圧縮機温度は華氏325度(摂氏約16
7.7度で)あるとされている。この温度以上になる
と、圧縮機の動作状態が悪くなって損害が及ぶ可能性も
ある。本発明によるシステムでは、制御装置108は、
温度トランスデューサ110によって監視している圧縮
機の吐出温度が華氏225度(摂氏約107.2度)の
最大値を越えるとシステムを閉じるようにプログラムさ
れている。
【0054】トランスデューサ110によって測定され
た圧縮機の吐出温度を基本的なシステム制御パラメータ
として使用し、システムの動作中は圧縮機に悪影響が及
ばないようにするために、華氏200度(摂氏約93.
3度)付近の温度で回収システムを回収モードでの動作
からシリンダ予冷モード、さらにシリンダ冷却モードで
の動作に切り替える場合についても考慮している。
【0055】上述したように、本発明の他の実施例によ
れば、圧縮機を保護するために検出されるシステム制御
パラメータは、圧縮機吸入圧力P2である。本実施例の
場合は、外気温度及びシステムによって処理される冷媒
を考慮した圧縮機の動作状態がよくないことを示す圧縮
機吸入圧力P2で、制御装置108のマイクロプロセッ
サをプログラムする。一例として、処理する冷媒がR2
2で外気温度が華氏90度(摂氏約32.2度)である
ような場合は、吸入圧力P2は13psiaから15p
siaの範囲内でシステムを回収モードでの動作からシ
リンダ予冷モード、さらにシリンダ冷却モードでの動作
に切り替える。
【0056】本発明によるシステムの冷媒回収能の良さ
は以下の例からも分かる。回収装置は、システム装填量
が冷媒R12で4.5ポンドの冷凍システムに外気温度
華氏70度(摂氏約21.1度)で接続されている。こ
のようなシステムは自動車の空調装置に一般に見られる
ものである。
【0057】回収開始時において、システムは圧力比P
3/P2の限界値16に達する前に第1の回収サイクル
を8.67秒間実行する。このとき、3.73ポンドの
冷媒がシステムから回収されている。これはシステムの
総装填量の82.9%にあたる量である。従来のシステ
ムの代表的なものは、0.77ポンドすなわちシステム
装填量の17%以上を残したままでこの点で停止する。
この0.77ポンド分は実際には大気中に放出されてし
まうのである。
【0058】この点において、システムは90秒間シリ
ンダ予冷モードを実行し、さらにシリンダ冷却モードで
の動作に移る。シリンダ冷却サイクルは15分であり、
シリンダの温度(Tstor)を華氏10度以下に下げ
る。この点において、システムの制御装置は2度目の回
収サイクルを開始する。2度目の回収サイクルは3.8
秒間実行され、この時間で吸入圧力P2が4.0psi
a以下となった時に回収サイクルを終了する。
【0059】この点において、システムの総稼働時間は
27.5分であり、合計で4.42ポンドの冷媒をシス
テムから回収している。これは4.5ポンドの総装填量
の98.2%にあたり、システムから放出される量はわ
ずか0.8%となる。
【0060】回収及び浄化が終了すると、貯蔵シリンダ
86には汚れのない冷媒が入れられていることになり、
これを冷凍システムに戻す。図4を参照すると、再装填
を選択した場合には、電磁弁SV1とSV3とが同時に
開いて貯蔵シリンダ86から冷凍システム12へ直接つ
ながる冷媒通路を形成する。このモードでは、他の弁及
び圧縮機や凝縮機の通電は遮断されている。システムに
送る冷媒の量はオペレータが選択し、制御装置108
は、液位計92からの入力を使用して選択した量の冷媒
を正確にシステムに再装填する。
【0061】本発明は、その主な特徴及び基本範囲から
逸脱することなく、他の方法でも実行することが可能で
ある。したがって、上述した好ましい実施例は一例にす
ぎず、これに限定されるものではない。添付の特許請求
の範囲に記載の内容及びこの特許請求の範囲内において
得られる様々な変形はすべて本願特許請求の範囲に包含
されるものとする。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧縮機の動作状態を悪くすることなく冷凍システムから
高い割合で冷媒を回収することができるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される冷媒回収浄化システムを示
す概略図である。
【図2】回収サイクルにおいて本発明による要素を制御
するためのプログラムを示すフローチャートである。
【図3】再循環モードにおいて本発明による要素を制御
するためのプログラムを示すフローチャートである。
【図4】システムの異なる動作モードにおける本発明に
よるシステムの様々な構成要素の動作を説明するための
流れ図である。
【符号の説明】
10…冷媒回収システム 12…冷凍システム 44…圧縮機 52…オイルセパレータ 60…凝縮機コイル 86…冷媒貯蔵シリンダ 100…冷媒ガス不純物検出回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍システム(12)から圧縮冷媒を回
    収するための装置であって、吸入口(42)と吐出口
    (48)とを備え、流入する圧縮可能な冷媒を圧縮する
    圧縮手段(44)と、前記冷凍システムを前記圧縮手段
    の前記吸入口と連結させるための第1の通路手段(2
    0,28,30,36,40)と、入り口(58)と出
    口(64)とを備え、内部に冷媒を通す凝縮手段(6
    0)と、前記圧縮手段の前記吐出口を前凝縮手段の前記
    入り口と連結させる第2の通路手段(50,56)と、
    冷媒を貯蔵するための手段(86)と、前記凝縮手段の
    前記出口を前記冷媒を貯蔵するための手段と連結させる
    第3の通路手段(66,80,82)と、前記冷媒を貯
    蔵する手段を前記第1の通路手段と連結させるための第
    4の通路手段(94)と、前記第1の通路手段の上流で
    前記第4の通路手段と前記第1の通路手段との間に備え
    られ、開閉状態のいずれかで動作可能な第1の弁手段
    (SV3)と、前記第3の通路手段に設けられ、開状態
    及び冷媒膨張状態で動作可能な第2の弁手段(74,S
    V2)と、前記第4の通路手段に設けられ、前記開閉状
    態のいずれかで動作可能な第3の弁手段(SV1)と、
    冷媒回収モードでの動作時において、前記第1の弁手段
    を開き、前記第2の弁手段も開き、前記第3の弁手段を
    閉じてシステムを動作させる制御手段であって、冷媒冷
    却モードでの動作時において、前記第1の弁手段を閉
    じ、前記第2の弁手段を冷媒膨張状態とし、前記第3の
    弁手段は動作させる制御手段(108)と、を有する冷
    媒回収装置において、 前記制御手段(108)はさらに、冷媒回収モードの後
    かつ冷媒冷却モードの前の冷媒予冷モードでの動作時
    に、前記第1の弁手段を閉じ、前記第2の弁手段を開
    き、前記第3の弁手段も開いてシステムを動作させる手
    段を有することを特徴とする冷媒回収装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記冷媒予冷モードで
    の動作を予め定められた時間内に制御するためのタイマ
    ー手段を有する請求項1記載の冷媒回収装置。
  3. 【請求項3】 前記予め定められた時間は、30秒から
    3分の間であることを特徴とする請求項2記載の冷媒回
    収装置。
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